まず最初に書いておくが、これはランニングホームランではない。
日本野球界の宝といえば、大リーグで活躍するイチロー選手である。イチロー選手の何がどうスゴイのかは、今さら説明する必要もないだろう。数々の記録と伝説を残し、今なお活躍し続ける “生きる伝説” である。
公式な記録以外にも、ネットの世界では様々なイチロー伝説が語り継がれている。たとえば「イチローにとってのホームランは内野安打の打ちそこない」や「内野ランニングホームランなんてザラ、2周することも」といったもの。常識的に考えればありえない。だが、イチローなら「ありうる」のだ。
そんなイチロー伝説のなかでも、映像として残された幻のプレイがある。ネットにアップされている動画のタイトルは、ずばり『イチローがバントでホームラン』だ。シアトル・マリナーズ時代の映像である。
舞台はもちろん大リーグ。相手は松坂大輔も所属しているボストン・レッドソックスだ。打席に立ち、侍のごとくピッチャーを見据えるイチロー選手。そしてピッチャーは第一球を投げたっ……と思ったら、すかさずバントの構えを見せるイチロー! 当然ながら、ボールをとらえる!
――と、次の瞬間!!
ボールは見事なアーチを描き、一直線にスタンドめがけてカッ飛んでいったのである。しかも2ランホームラン。イチローがバントでホームラン。イチローがバントで2ランホームランであるッ!! バントでホームランを打ってしまうとは、さすがはイチロー。もはや、ぐうの音も出ない。
――しかし……!
注目すべきは、ダイヤモンドを回るイチロー選手の表情である。あまり嬉しそうではないように見えるのだ。その理由はおそらく、「イチローにとってのホームランは内野安打の打ちそこない」、つまりバントに失敗したからだ。もしかすると、伝説の「2周ランニングホームラン」を狙っていた可能性もある。その答えはイチローにしか分からない。
バントでホームランといえば、ファミコンの野球ゲームの名作『燃えろ!!プロ野球』の世界でしか実現不可能かと思われていた。常識的に考えればありえない。今までは。そう、今までは。だが、イチローが野球界の常識を変えてしまった。人類の常識までをも変えてしまった。 “生きる伝説” イチローならば、十二分に「ありうる」のだ。
参照元:YouTube nanbusenkaisoku5
▼さすがはイチローである
▼燃えプロのバントでホームラン
▼元となったニコニコ動画版
▼もはや常識となりつつあるイチロー伝説の数々。伝説その4、7、13に注目だ
▼レーザービームで人類滅亡させることも