「野田のシロアリ演説以来、政治家たちは一生懸命、政治の道義とロジックを壊している:長谷川幸洋氏」
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2012/6/11 晴耕雨読
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社会保障改革を先送りするために、自民党は「第三者の有識者」による国民会議をつくって議論を、なんて言ってる。
ということは解散・総選挙の要求を降ろしたも同然。
解散しろって言ったら、次の政権と政策をどうするか国民の選択次第なのに、それでも国民会議に議論を委ねるのか?政権が代わったら、前政権と野党が談合してつくった「国民会議」なんて、どこかにすっ飛んじゃう。
というか、そもそも正統性がなくなる。
談合で選んだ「第三者の有識者」なんて国民の選択の前では、なんの意味もない。
政策と政権を選ぶのは国民だから、わけのわからない有識者なんて正統性はない。
つまり自民党が国民会議を言い出したっていうのは、解散しなくていいよ、ということ。
政権を変えないんだから、談合の有識者会議で議論して決めようというのが本質。
自民党も発想が古いね。
いまや「第三者」だの「有識者」だののデタラメは国民にバレバレ。
そんなのを作ったって、財務省+増税派の隠れ蓑ってことくらい、だれでも分かる。
だいたい霞が関に遠慮しないでモノを言える有識者が日本に何人いる?有識者会議で議論先送りなんて、コトの本質は「解散しないでいいから、早く増税決めて、おれたちで次の政権をつくろうぜ」って言ってるだけ。
そんなまどろっこしいこと言わずに、そのままずばり言えば、まだ評価するのに。
なんで、はっきり言えないか。
相手が信用できないから。
「増税は賛成だけど社会保障の中身が違う」てのが自民党の主張。
ならば、先に解散やって社会保障の中身の違いで国民に選択肢を与えたらどう?そうせずに「国民会議で議論を」じゃあ、自民党は増税さえできればなんでもいいと思われても仕方がないいずれにせよ、いまの展開は国民無視ってところで両党とも共通してる。
民主党はもちろんマニフェスト違反。
自民党も事実上、民主党容認。
どっちもどっち。
増税と社会保障。
どっちが国民に大切か、重要か。
ここをよくよく考えてみれば、社会保障のあり方に決まってる。
そこが決まってから財源論になる。
それなら、社会保障のあり方を対立軸に解散・総選挙で決着したって、十分納得できる。
谷垣さんは解散要求の旗をどう降ろすんだろ?降ろさないまま、社会保障は国民会議に先送りで合意しちゃったら「解散しろ!」なんて言えるわけない。
選ばれた有識者さんたちだって「オレを選んどいて、自分たちは辞めるのか」って怒り出すでしょ。
それでも大喜びで引き受ける有識者もいるだろうな。
ハクつけになるから。
それで解散になったら、まったく謝金(税金)のムダ。
ようするに、自民党の言ってる話はまったく辻褄が合ってない。
場当たりで民主党に助け舟出したり、拳を振り上げたりしてるだけ。
こういうのを政治の劣化という。
国民会議で修正がまとまったら、会議のメンバー選んで、結論が出るまで待つのが礼儀でしょ。
ということは自民も民主も辞められないでしょ。
少なくとも、自分は辞める前提で第三者に議論をお願いできないでしょ。
「結論出たら、私は辞めてますけど、次の政権にお願いします」だなんて言えるわけない。
そういう一般社会の常識が通用しないのが、永田町。
日本国の劣化を促進しているのは、永田町です。
野田のシロアリ演説以来、政治家たちは一生懸命、政治の道義とロジックを壊している。
日曜午前中のテレビをチラチラ見ながら、あまりの議論(と解説)のトンチンカンぶりに呆れたので、とりあえずツィートしておきました。
いずれ、きちんと活字にします。