日本の政治を鍛えるためには、行政経験のある識者がどんどん増えることが必要だ - 4月8日(日)のツイート
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2012年04月08日 09:00 橋下徹
実際に行政をやりましたという識者がどんどん生まれないと日本の政治は強くならない。
日本の政治が機能するためには、選挙結果を尊重する=多数決を尊重する文化を根付かせること、そのために多数決に込められた膨大な原理原則やルールを教育の重要テーマとして国民が理解すること、そして国民が賢明な一票を投じることができるように質の高い情報提供者が多数生まれることだ。
今、日本に欠けているのは質の高い情報提供者、いわゆる識者。政治行政の分野においては、言うこととやることは、天と地、月とすっぽんの差。日本の識者は、言うだけの人ばかり。実際にやったことのない識者ばかりだから困る。これは日本のシンクタンク機能の弱さでもある。
日本の識者は、行政の審議会や委員会に呼ばれてそれで満足。審議会や委員会と言うのは責任が全くない。コメンテーターと同じ。行政が予め方向性を決めておいて、うまく審議会や委員会を転がしてお墨付きを得る。実際に行政をやりましたという識者がどんどん生まれないと日本の政治は強くならない。
僕ら選挙で選ばれた者の知識なんて知れている。僕らは物事を進める体制を作り、方向性を示す号令をかけ、議論が膠着した場合には決定する役割。決定の手法としては場合によっては選挙を用いる。政策の細かなところは識者のアドバイスをもらいたいが、日本の識者のアドバイスはほとんど役に立たない。
なぜなら行政をやったことがないからだ。そしてモノ知り、知識面なら日本の官僚組織の優秀さはずば抜けている。官僚はテレビに出てペラペラしゃべらないし、ブログもあまりやらないので目立たないが、僕らがメディアで目にする識者とは比べ物にならないほどモノ知りだ。
ただ官僚では、議論が対立している中で大きな方向性を示すことは難しい。これまでやってきたことを変えられない。正解のない道を選ぶことはできない。官僚の世界は利害調整・全会一致が原則で、皆がほどほどで納得するラインを決めるのは天才的な才能だ。しかし大きな舵切りはできない。
当り前である。政治行政の世界において正解は一つではない。無数ある選択肢から一つを選ぶのに、官僚組織はこれまでやってきたことを基準にせざるを得ない。ところが政治家は民意を背景に、これまでやってきたことを断ち切ることができる。ここが政治と行政の決定的な違いだ。
さて、僕ら政治家は、ここというときに大きな方針を示し、方針の大転換をやっていくことこそが使命だが、それは教科書に載っていない。様々な情報を収集し、事の本質を見て、最後は自分の感覚でこっちだ!と決めなければならない。その方向性で制度を作るのは、官僚組織のお得意分野。
おはようございます。茂木先生、偶然ですね! RT @kenichiromogi: 本当だ。橋下徹さん(@t_ishin)も、官僚機構のことについてツイートされているね。
いやー朝から気持ち悪いですね(笑)。茂木先生のツイート見ました。同じことをツイートしようとしていました。妻ともこんなにシンクロすることないですよ。 RT @kenichiromogi: 本当だ。橋下徹さん(@t_ishin)も、官僚機構のことについてツイートされているね。
元へ。これまでやってきたことを、かちっとやるのは官僚組織は天才。知識も半端じゃない。だけど僕らは新しい方向性を決める情報が欲しい。その情報提供者が日本には極端に少ない。これが本当のシンクタンクでしょう。政治家が方向性を決めるには、行政責任を負ったことのある識者の意見が欲しい。
池田信夫氏にはがっかりした
日本の識者は行政責任を負う仕事をして、そしてまた研究活動に戻るとか、そのような人材流動が必要だと思う。単なる審議会や委員会ではダメだ。で、朝から何をぶつぶつ言っているかと言うと、池田信夫氏にはがっかりした。この人も普通のモノ知りレベルだった。
池田信夫氏の意見が大阪市政というより僕に関するニュース群のリンク一覧に入ってくるので目にしていました。面白い意見もあるのですが、モノ知りレベルでは官僚機構の課長レベルと言うくらいでしょうか。この程度なら次長、部長、局長は無理ですね。
何よりも、細かな知識を述べるだけで、事の本質を突いていない。これは行政をやったことがないからでしょう。例えば消費税は20%にする必要があると述べられていますが、今の日本の統治機構のままで消費税を20%も上げれば、どれだけ無駄遣いが生じるか、改革は完全にストップです。
池田氏は政治のプロセスを全くご存じないようだ。消費税20%と言うのは簡単だが、じゃあどうやって実現するか。今の5%で足りないのは皆分かっている。まず社会保障、特に年金の仕組みをこう変えるという方向性を示さなければならない。詳細は良い。方向性だ。これがないから国民が納得しない。
財政再建をやるなら消費税を上げることよりも本質的なことをえぐり出さないといけない。受益と負担の関係を明確にし、政治行政の仕組みとして適正な歳出になるメカニズムの構築だ。そのためには、消費税を地方税化し、地方交付税を廃止する。これは絶対に必要だが、官僚組織では言えない、できない。
違う方向性があるなら、その方向性を議論する。それが政治論だ。この方向性を示した上で、とりあえず間に合わないから消費税5%上げさせてならまだ許される。池田氏のように、これまでの統治機構を何も変えず、とにかくカネがないから20%の消費税アップが必要だなんていうのは最悪。
今の統治機構のままで消費税が国税のままで20%アップ。国民は誰もついてこないし、国と地方の消費税分捕り合戦は延々に続く状態になるであろう。結局池田氏のような無責任な主張は、日本を何も変えない。言うだけ。さらに原発に関する同氏の意見も同じ。
これからの電力供給体制をどのように持っていくのか。今までのやり方を踏襲するのか、大きく舵を切るのか。今までのやり方で良いと言うのであればそれも一つの考えだが、国民には支持されない。そうなると、これも単に言うだけ。もし電力供給体制を変えるというのであれば、何が必要なのか。
答えは敢えて言わない。モノ知りの意見を言うだけでは何も変わらない。変えるために現実の政治では何が必要なのか。これは一度でも行政をやったことがある者でないと分からない。池田氏には一度勉強してもらいたい。氏には若干期待もしていたが、行政経験がないことが氏の限界を露呈してしまった。
日本の政治を鍛えるためには、行政経験のある識者がどんどん増えることが必要だ。それによって政治家も大きな方針決定をすることができるし、国民も適切な判断ができる。今の日本には経験したことのない、言うだけ識者が多過ぎる。
池田氏も行政の責任あるポジションで一度鍛えられることを期待する。同じリンク群でその他ぐちゃぐちゃ言っている識者もいたが評するまでもない。消費税の増税をするにしても今の統治機構のままでは絶対にダメだ。地方税化の方向性を示せば今とりあえず上げて、その後地方に移すことも可能だろう。
地方に移れば、地方は自ら税を上げるか、それとも無駄を削るか迫られる。受益と負担の関係が明確になり、自治体が税を上げるか、行革するかでフル稼働する。組織を動かすとはこういうことだ。消費税を国税化したままでは、いつまで経っても永田町と霞が関に全ての負荷がかかったまま。
これでは日本は動かない。カネがないから消費税を上げろ!20%の消費税が必要だ!そんなことは計算すれば誰でも分かる。今のままの統治機構でそれをやっても良いのかどうなのか、これは教科書には載っていない。正解の道を探る、まさに政治論だ。池田氏、どこかで政治行政の経験をされたし。
消費税の地域税収格差は他税よりも小さいです。また新たな財政調整制度を作ります。 RT @moltoke_Rumia1p:都市部以外はシネってことですね。地方交付税の廃止と地方税にした消費税の差額で税収の下がる自治体は財政破綻が相次ぎ結局は国の負担へ。市長はご自分の自治体が良ければ