野田首相の消費税増税の不退転の決意が、皮肉にも小沢氏による政界再編への序章になる。
http://31634308.at.webry.info/201203/article_29.html
2012/03/29 23:43 かっちの言い分
野田首相が、消費税と対になるはずの社会一体改革の方は全く全体像を国民に示さないまま、増税案だけを押し切ってしまった。当初からそんなことだろうと予想はしていたが、野田首相のこの執念はどこから来るのか?財務省の背後霊はそれほどおそろしいのか。
この民主党のゴタゴタについて各紙の社説を見ると、そのマスコミのスタンスがよくわかる。この中で、一時小沢氏の批判を控えた朝日新聞がまた、元々の本性を現して小沢氏を批判している。以下が、その社説のタイトルである。
増税法案了承―批判だけでは無責任だ(前略)
http://www.asahi.com/paper/editorial20120329.html
この現実に、小沢一郎元代表ら、現時点での増税に異論を唱える議員はどう向き合うのか。
小沢氏は、むだの削減で16兆8千億円の財源を確保する党の公約づくりを主導し、いまも同様の発言を繰り返している。 いまさら、なぜ幹事長時代にやらなかったのかは問うまい。だが、いまからでも、どの予算をどのくらい切るのかを具体的に言ってほしい。
歳出削減は痛みを伴う。だれが、どれほど痛むのかをあいまいにしたまま、財源を生む打ち出の小づちがあるかのように言い募るのは不誠実だ。 法案採決の際に、またぞろ同じような反対論を蒸し返す議員はいるだろう。
しかし、具体的で理にかなった提案をせずに、成長幻想やむだ削減を盾にとるのは「反対のための反対」でしかない。 民主党は政権与党として、もっと建設的な議論をしていく責任がある。
朝日新聞は、上記のように小沢氏が批判だけするのは無責任と言っている。小沢氏グループは、「反対のために反対」をしていると批判している。また小沢氏に具体的な財源を示せと言っている。幹事長時代のことは問わないと述べている。小沢氏の当時の状況を知らない読者は、また小沢氏が変なことを言っていると思うだろう。しかし、これは朝日新聞のいちゃんもんである。
なぜなら、小沢氏は一切内閣の話には参加出来なかったことを知っているくせに、この難癖である。財源を示せと言うが、これも総理大臣になって権力をもって命令しないと出て来ないものだ。小沢氏は、自分が総理大臣になって財源を出してみせると何回も言っている。しかし朝日は、如何にも小沢氏は口先だけだというような世論を作っている。どうしようもない新聞である。
小沢氏も今回は本気モードである。あれだけ小沢氏を批判していた産経新聞にも、6年ぶりに単独インタビューに応じている。それだけ自グループの言い分をアピールして、攻勢をかけている。
民主党・小沢一郎元代表 「野田降ろし」本格化との見方示す
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120329/stt12032913020003-n1.htm
野田佳彦首相が30日の閣議決定を目指す消費税増税関連法案について「単なる消費税の大増税には賛成できない」と反対を重ねて表明。「野田さんが国民の間でも反対が多い増税法案を成立させようと強行すれば党内の支持基盤はなくなる。党内の意見を無視して強権的な政治行動をしたら『これでは代表として困る』となりかねない」と述べ、成立阻止に向け「野田降ろし」が本格化するとの見方を示した。
「衆院解散は今秋にもあるのではないか」との見通しを示し「そのときに民主党が今の形であるかどうかも問題だ」と党分裂の可能性を示唆。大阪維新の会を率いる橋下徹大阪市長を「お株を奪われた」と評価しながらも、新党結成による政界再編については「他に選択肢がなくなった場合は別だが、僕らが民主党を出る理由はない。国民との約束を忘れた人たちが出ていけばいい」と述べた。
党の分裂も示唆ということは、増税法案に反対することを示唆している。歌を忘れたカナリアが党を出て行けば良いと言っているが、野田首相を支持する執行部なら小沢氏らを除名するだろう。他に選択肢が無くなったら新党結成による政界再編と言っているが、このまま行けばそうならざるを得ないように思える。それも小沢氏裁判の判決が無罪と有罪では大きく影響する。
国民新党の亀井党首が連立を解消すると話している。国民新党自体は分裂するだろう。
日本の将来のためには、小沢氏が核になって、もう一度国民の期待を吸収して政界再編すべきだ。