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「小沢さんの覚悟をみた!:最終弁論における「意見陳述」の凄み」
本日は、「おととしの春、大学や専門学校などを卒業して就職した人は、56万9000人、このうち19万9000人はすでにその仕事を辞めていた・・・」などという若者のより深刻化している雇用状況(内閣府の報告)について書く積りだったが、予定を変更して昨日の最終弁論における小沢氏の意見陳述について書くことにした。
小沢元代表来月26日に判決 3月19日18時56分 NHK NewsWeb http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120319/k10013824111000.html
より、下記小沢氏の意見陳述の冒頭部分をそのまま掲載します。
(1)東京地検特捜部による本件強制捜査は、政権交代を目前に、野党第一党の代表である私を政治的・社会的に抹殺することが目的であり、それによって政権交代を阻止するためのものだったと考えられる。
それは、主権者である国民から何の負託も受けていない検察・法務官僚による議会制民主主義の破壊行為であり、国民主権への冒とくである。
(2)指定弁護士の主張は、そのような検察の不当・違法な捜査で得られた供述調書を唯一の証拠にした東京第5検察審査会の誤った判断(起訴議決)に基づいたものにすぎない。
(3)したがって、本裁判は直ちに打ち切るべきであり、百歩譲って裁判を続けるとしても、私が罪に問われる理由はない。政治資金規正法の言う「虚偽記載」に当たる事実はなく、ましてや私が虚偽記載について共謀したことは断じてない。
(4)今、日本が直面する危機を乗り切るためには、このような国家権力の濫用を止め、政党政治への国民の信頼を取り戻し、真の民主主義を確立する以外に方法がない。
以上の見解は、これまで15回の公判を経て、ますます鮮明になったと思います。
以下、その事実を具体的に申し上げます。
その具体的事実のなかの、触りの部分を抜粋します。
・・・形式的には「証拠裁判主義」にのっとって、私を2度不起訴にしておきながら、その実、違法・不当な捜査で得た供述調書と「小沢有罪ありき」の捜査報告書を東京第5検察審査会に提供することで、同審査会の議決を「起訴議決」へと強力に誘導しました。その動かない証拠が、石川元秘書が虚偽記載を私に報告、了承を得たとの供述を維持したという平成22年5月17日の田代検事作成の調書と捜査報告書であります。
とりわけ重大な問題だと思うのは、田代検事自身が法廷証言で、「捜査報告書は上司に言われて作った。検察審査会に提供される可能性はあると思っていた」と認めたように、石川元秘書が供述していない虚偽の事実を意図的に報告書に記載し、東京地検が、それを検察審査会に提供したことであります。
東京地検特捜部による強力な検察審査会誘導はそれだけにとどまりません。
先に、裁判長が田代検事による石川元秘書の違法不当な取り調べについて、「個人的なものではなく、組織的なものであったとも疑われる」と指摘され、花崎検事による池田元秘書の取り調べについても、「利益誘導があった」、「取り調べメモを廃棄した」と認定されたとおり、当時の佐久間部長、齋藤副部長、吉田副部長、木村主任検事ら特捜部あげての審査への誘導工作だったと考えられます。
検察は、2年間もの長きにわたって、不当・違法な捜査を行い、あまつさえ検察審査会の審査・議決を誘導して、強力に政治への介入を続けました。それは正に、議会制民主主義を破壊し、国民の主権を冒とく、侵害した暴挙と言うしかありません。その実態が15回の公判を通じて、具体的事実によって、いよいよ鮮明になったことが、本裁判の一番の意義である、と私は思います。
以上のように、検察審査会の起訴議決は、私を強制起訴させるために東京地検がねつ造した違法不当な供述調書と捜査報告書に基づく誤った判断であり、その正当性が失われたことが明白である以上、私にはいかなる点でも罪に問われる理由はありません。
私は無罪であります。
小沢裁判で暴露された田代検事による捏造捜査報告書に基づく検察審査会の2度にわたる起訴議決そのものが根拠を失っている。さらに問題は田代検事の個人的な虚偽報告ではなく、当時の上司が関与した組織ぐるみであることを示唆している。「組織犯罪」の疑いがますます強まっている。「組織犯罪」は暴力団だけではかった、法の番人たちが「組織ぐるみ」の犯罪をおかすとは絶句するしかない。
NHKが、NewsWeb上であるとは言え、小沢氏の主張をそのまま掲載したところをみると、さすがのNHKも観念したのではあるまいか。
昨夜(3/19)報ステ、小沢氏の最終弁論について古館がどんなコメントを言うのかについて興味があった。
古舘氏は3月11日の原発事故特別番組で、「圧力がかかって番組を切られても本望」などと熱く反原発を語り、話題になった。だが、筆者はそれはあくまでもTV局側の方針に従ったまでのこと、見えすいたパフォーマンスに過ぎないと意地悪い見方をしていた。
それでもひょっとして、今回はさすがに検察及び検察審査会批判をするかもしれないと秘かに期待したが甘かった(苦笑)。
今回の小沢氏の意見陳述は、日本の将来を左右する極めて重要な問題点を指摘するものであった、彼の断固たる主張は小沢氏の並々ならぬ決意を示すものであった。しかし、今回の報道ステーションの本件の扱いは極めてアッサリしたものだった。
そしてその最後に放った古館のコメント(捨て台詞?いたちの最後っ屁?)は、「小沢さんは何の罪もないと言うのなら国会に出て正々堂々と説明すればいい」であった。これにはいささか頭にきた。小沢氏の主張に具体的に正々堂々と反論する勇気もなく、反論する論理も根拠も持たない古館に「国会に出て堂々と説明しろ」と言われたくない。室井佑月女史(作家、コメンテーター)のゴミ売り記者に対して吐いた正論を見習ったらどうだ。男のくせに女の足元にも及ばない。
本来なら、不明を恥じて謝罪し、責任を取って報ステのキャスターを降りるべきだ。そんな度胸もないだろう。小沢氏はどうみたって無罪じゃないか。
無罪判決の暁には、「僕は局の方針に従っただけです、局の方針に反すれば、おまんまの食い上げになります。すみませんでした」、一方、TV局側は「古館君が勝手に言ってきただけです、局としては彼の発言を抑制したり規制するようなことは致しておりません。彼はそのうち辞めてもらいます」とお払い箱になればいいなあ(笑)。