ギリシャ債CDSの残高増加、ISDA委員会は3月1日会合
2月29日(ブルームバーグ):クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)による保証対象のギリシャ債の額が2カ月ぶり高水準の32億5000万ドル(約2600億円)となった。トレーダーらは欧州中央銀行(ECB)の保有債の交換がCDS決済を引き起こす信用事由であるかどうかを検討している。
米証券保管振替機関(DTCC)によると、ギリシャ債CDSの残高は5週連続で増え4290枚となった。1000万ドル相当を5年間保証するコストは前払い730万ドルと年間10万ドルで、保証期間内のデフォルト(債務不履行)確率94%を示唆している。
国際スワップデリバティブ協会(ISDA)によると、トレーダーや投資家で構成する判定委員会が3月1日に会合を開き、ECBの保有ギリシャ債約500億ユーロ(約5兆4000億円)相当を減免の対象とならない新債券に交換したことがCDS決済の事由に相当するかを協議する。ISDAの規則によると、債務減免に応じない民間投資家に損失受け入れを強要する集団行動条項(CAC)が発動されれば信用事由となる。
ニューヨークのヘッジファンド、TFマーケット・アドバイザーズの創業者、ピーター・チアー氏は「現段階では信用事由とは呼べないのではないか」として、「実際に誰かに対してCACが発動されるのを待たなければならない公算が大きい」と話した。
原題:Greek Default Swaps Trading Rises as ISDA Mulls TriggerEvent
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更新日時: 2012/02/29 22:07 JST
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