49. 2012年1月25日 09:19:05 : 3oRBVaGbiY
一昨日、共同通信でこのようなニュースがありました。
混合診療はTPPで対象外 米政府、日本に非公式伝達(1月23日)
http://www.47news.jp/CN/201201/CN2012012201001643.html
ポイント
@「国民皆保険は対象外」とは言わず「混合診療」を解禁しないことを宣言
A「国民皆保険はTPP交渉の対象外」と11月に政府が言っていた通りになった
Bなぜそのようなことを非公式で言うのか(しかもアメリカ側から)
C今後医師会がTPP交渉参加に賛成するのかを見ていく
DTPP影響について医療分野以外の方が懸念されることだというのが証明された
E結局「皆保険さえ維持できればよい」と言ってきた医師会の思う通りになった
FTPPも国民皆保険も日本国民の為に存在するシステムではないと分かった
GTPPが締結されても現在の既得権益システムは守られることがはっきりした
H日本のTPP加盟に反対する人達が筋違いの弁論をさせられていると判明した
I医師会をもはや味方につけれらなくなったので益々追い込まれていくであろう
TPPに加入しても、日本国内の強固な既得権益システムは崩れない。
それがだんだんと分かってきているから、このような動きになるのであろう。
ただよく考えれば、官僚主導の面も大きいので当然と言えば当然である。
既得権益システムだけは維持されて、それ以外の分野で売国が起こされる。
日本の医療(完全内需)における特権システムが崩壊しても米国には無関係。
TPPで優位な立場にあるアメリカが、いかに市場を拡大できるかが目論見。
アメリカがもし入っていなくても、自由貿易思想自体が嫌いなので私は反対だが、
アメリカに強くすすめられているというのも確かで、触れない訳にはいかない。
ただ、それならアメリカが加入していない場合のことも考えるべきである。
米国の策謀であるから反対なのか、それとも関税撤廃やISD条項に反対なのか。
その辺りをハッキリさせないと、ならFTAや東アジア共同体はどうなるのかとか
そういうものとの比較がしにくくなる。何が問題なのかを追及すべきなのだ。
私は自国の経済を自国内で守る(外から干渉されずにやっていく)というのが
基本であり、国民の生活を守るためにこそ国家が存在しているのだと考える。
だからこそこのようなグローバル化、基準統一化の動きに反対しているのだ。
また、たとえTPPに積極加盟しても医療のような輸出できない産業における
利権がなくならないことは目に見えている。推進派の巧言令色には騙されない。
しかし、それと「国民皆保険」,「混合診療問題」とは別の話である。
推進派が混合診療のメリットを怪しげに説くからと言って警戒する必要はない。
ある側面から見れば正しいこともあるだろうし、的確な指摘であるとも言える。
問題なのは、それが本当に実現するのか。ならばどうやって…ということなのだ。
推進派は、反対する国民を懐柔させるために巧妙なウソをついているはずだ。
郵政民営化をどうしてもしたくてメリットばかり宣伝してきたのと同じで。
そのような推進派のウソがきっかけで国民が要らぬことを考えるのを警戒して、
医師会の様な団体はここぞとばかりに「国民皆保険さえ守れれば」とほざく。
農協も例外ではないのだろうが、農業分野は確かに打撃を受けるので理解できる。
私が憤っているのは、医師会がさも国民の味方であるかのように振る舞うことだ。
「国民皆保険さえ維持できればTPPに反対でない」などとよくいえたものだ。
現状の国民皆保険を部分的に見直し、TPPに絶対反対するというのはないのか。
私は以前からその様なスタンスの人を探しているのだが、なかなか見つからない。
こんなことは二の次なのだろうが「推進派が嘘をつくように反対派も嘘をつく」。
こちらの閲覧者には、そのこともよく分かっていてほしかったと考えている。
国民全体にとって何の利益にもならないことは十分すぎるほどよく分かっている。
ただ、両方の思惑を客観的に分析しないツケは最終的に庶民に廻ってくるのだ。
どちらも大勢の国民や力をもった圧力団体を味方にしたいであろう。
今回の事実の分析で重要なのは、「なぜ米国は非公式に伝えたのか」という点だ。
それは、実は最初から国民皆保険制度自体がTPPの交渉内容に入っていなかった
からではないだろうか。アメリカが混合診療解禁を望んでいるというのは本当か?
混合診療を解禁したところで、米国における誰の利益にもならないだろう。
日本政府もアメリカも製薬業界も医師会も病院ビジネスに携わる人も、
現状の制度を継続した方が都合がよいと考えているに他ならないことが分かる。
これは、いくら「日本国が破産する」といっても日本国債の金利が低いのと同じ。
ごまかしようが無いというのは、現実の指標や状況が語っている。
いつまでも庶民を騙し続けることはできないのだ。医師会も化けの皮が剥がれた。
国民皆保険制度が誰のために存在してきたかを考えるべき時ではないだろうか。
国債の金利が低く、デフレの状態で破産する国などないことくらいは分かるはず。
日本の経済は「破産しようが無い」ことによって、行き詰っているのだ。
そのことと、今回のTPPにおける医療の議論がとても似ている気がする。
推進派と反対派が、どちらも嘘をついている場合を考えねばならないのだ。
両者の意向に関係なく、国民一人ひとりがしっかり考えて行かねばならない。
最期に言っておくが、混合診療がそんなに簡単に解禁される訳が無い。
抗がん剤の出自が毒ガス兵器だと分かっていれば、それくらいは理解できるはず。
http://www.asyura2.com/12/senkyo125/msg/105.html#c49