ぜーんぶ削減 野田首相・岡田副総理 ヤルヤル詐欺に騙されるな
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2012/1/21 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
特会独法・議員歳費・政党交付金・議員定数
特別会計を17→11、独立行政法人を102→65に削減。野田政権がこんな行政改革を決定したが、いかにも唐突だ。特会や独法が民主党“十八番”の事業仕分けで仕分けられたのは一昨年のこと。昨年まで「廃止」判定はスッカリ無視されていたのに、ここへきて突然、大幅削減するというのである。
「数を減らしても中身が同じなら、ひとつの特会や独法の規模が膨らむだけです。数の削減で改革の印象を国民に植え付けようという意図が見えます」(霞が関関係者)
その証拠に、特別会計の09年度の剰余金1・8兆円が全く活用されないまま“塩漬け”になっていたことを会計検査院が指摘している。特別会計は伏魔殿だ。埋蔵金がたっぷり眠っているのに、民主党政権はそこには手をつけられず、「数を削減」と威張っている。そんな行政改革はニセモノだ。
内閣改造以降、副総理に就任した岡田が立て続けに激しい改革をブチ上げている。「国会議員歳費の削減」「政党交付金の削減」「国家公務員宿舎の売却上積み」「議員定数の削減」……。だが、言うは易しでも、実現の難しさは並大抵ではない。さっそく、20日、衆院議運委が「歳費削減は国会が検討すべき事項で越権行為だ」と噛み付いた。政党交付金削減についても、テレビ番組で共産党から本気度を問われると岡田はトーンダウン。定数削減は比例80減で入り口から大モメ。公務員宿舎は、昨年12月に安住財務相が25%削減方針を決定したばかりで、わずか1カ月で削減倍増をうたっても、その実現を誰も信じない。
すべては消費税増税のため。実現性の乏しい行革のアドバルーンを次々上げて、国民を騙(だま)そうとしているのだ。許し難い“ヤルヤル詐欺”である。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏がこう言う。
「法案を出して成立して初めて『やった』ことになる。野田政権の場合、どれも『着手』しただけでやってはいない。そもそも、増税と行革がセット論になっていることがおかしい。本気で行革をやると言うなら、まずは行革の実現が先。増税法案は後回しにすればいい。国民は野田政権のアリバイ的な理屈に騙されてはいけません」
大新聞は消費税増税賛成だから、こういう真実を伝えてくれない。国民は目を見開いて、野田政権を監視した方がいい。