復興増税案賛成は40% 反対49% 朝日新聞世論調査
http://www.asahi.com/politics/update/1016/TKY201110160331.html
2011年10月16日22時44分 朝日新聞
朝日新聞社が15、16の両日実施した全国定例世論調査(電話)によると、東日本大震災の復興財源にあてるため野田政権がまとめた所得税などの増税案について、反対は49%で、賛成の40%を上回った。野田内閣の支持率は48%(9月2、3日の発足直後調査は53%)に下がった。不支持率は26%(同18%)だった。
民主党政権の行政のムダを減らす取り組みの評価を聞くと、「評価する」は「大いに」「ある程度」を合わせて33%にとどまり、「評価しない」が「あまり」「まったく」を合わせて65%にのぼった。取り組みを評価する人では、復興増税案への賛成が54%、反対が38%だが、評価しない人では賛成33%、反対56%と逆転する。増税への反対が多い背景の一つには、ムダ減らしへの評価が低いこともあるようだ。
政府案には、たばこ税を1本あたり2円引き上げることも含まれている。このたばこ増税については、賛成が63%と、反対の29%を大きく上回った。
一方、復興増税とは別に社会保障財源にあてるため消費税を10%に引き上げることについては、賛成45%、反対46%と伯仲した。
「増税の前提として国会議員の人数や報酬を減らすべきだ」との意見に賛成の人は91%。同様に「国家公務員の人件費を大幅に減らすべきだ」との意見に賛成は75%だった。
民主党の小沢一郎元代表の政治資金問題では、小沢氏が「国会で説明するべきだ」という人は60%で、「裁判の場で説明すれば十分だ」とする人の30%を上回った。
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世論調査―質問と回答〈10月15、16日実施〉
http://www.asahi.com/politics/update/1016/TKY201110160346.html
2011年10月16日22時45分 朝日新聞
(数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で該当する回答者の中での比率。〈 〉内の数字は全体に対する比率)
◆野田内閣を支持しますか。支持しませんか。(丸カッコは9月2、3日の調査結果)
支持する 48(53)
支持しない 26(18)
◇それはどうしてですか。(択一。左は「支持する」48%、右は「支持しない」26%の理由)
首相が野田さん 32〈15〉 1 〈0〉
民主党中心の内閣 17 〈8〉 27 〈7〉
政策の面 20 〈9〉 30 〈8〉
実行力の面 19 〈9〉 38〈10〉
◆いま、どの政党を支持していますか。(丸カッコは9月3、4日の調査結果)
民主25(20)▽自民19(17)▽公明2(3)▽共産1(2)▽社民1(0)▽みんな2(1)▽国民新0(0)▽たちあがれ日本0(0)▽新党日本0(0)▽新党改革0(0)▽その他の政党0(0)▽支持政党なし45(49)▽答えない・分からない5(8)
◆野田首相のこれからの仕事ぶりにどの程度期待しますか。(択一)
大いに期待する 14
ある程度期待する 48
あまり期待しない 28
まったく期待しない 8
◆政府は、震災復興のために、所得税や法人税を中心に増税をする案をまとめました。政府のこの案に賛成ですか。反対ですか。
賛成 40 反対 49
◆復興のための増税では、たばこにかかる税金も、1本あたり2円増税する案が検討されています。たばこにかかる税金の増税に賛成ですか。反対ですか。
賛成 63 反対 29
◆復興のための増税とは別に、政府は、社会保障の財源にあてるために、消費税を段階的に引き上げて2010年代なかばまでに、10%にする方針です。社会保障のために消費税を10%に引き上げることに賛成ですか。反対ですか。
賛成 45 反対 46
◆民主党政権の行政のムダを減らすこれまでの取り組みをどの程度評価しますか。(択一)
大いに評価する 2
ある程度評価する 31
あまり評価しない 47
まったく評価しない 18
◆「増税をするなら、その前提として、国会議員の人数や報酬を減らすべきだ」という意見があります。この意見に賛成ですか。反対ですか。
賛成 91 反対 5
◆「増税をするなら、その前提として、国家公務員の人件費を大幅に減らすべきだ」という意見があります。この意見に賛成ですか。反対ですか。
賛成 75 反対 17
◆民主党の小沢一郎さんの政治資金問題についてうかがいます。小沢さんは政治資金の問題について国会で説明するべきだと思いますか。それとも、裁判の場で説明すれば十分だと思いますか。
国会で説明するべきだ 60
裁判の場で説明すれば十分だ 30
◆原子力発電を利用することに賛成ですか。反対ですか。
賛成 34 反対 48
◆この夏の企業や家庭の節電で、どの程度、不自由を感じましたか。(択一)
大いに感じた 3
ある程度感じた 20
あまり感じなかった 51
まったく感じなかった 26
◆この夏、節電をどの程度心がけましたか。(択一)
大いに心がけた 21
ある程度心がけた 62
あまり心がけなかった 14
まったく心がけなかった 3
◆この夏の程度の節電なら、電力不足かどうかにかかわらず、これからも続けようと思いますか。節電を気にせず生活しようと思いますか。
これからも続けようと思う 86
節電を気にせず生活しようと思う 9
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〈調査方法〉15、16の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に調査員が電話をかける「朝日RDD」方式で、全国の有権者を対象に調査した(福島県の一部を除く)。世帯用と判明した番号は3158件、有効回答は1867人。回答率59%。