03. 2011年3月23日 20:17:03: cqHGQgG1nM
海外から日本製の製品は汚染されてるから引き取らないと言ってる。
船が日本に来るのも拒否されてる。
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/295.html#c3
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船が日本に来るのも拒否されてる。
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/295.html#c3
やっぱり、お前頭おかしいな
説明するからよく聞けよ
俺が言っている必要な人とは
水がうまく供給されいない人達(主に被災者)そして
幼児を抱えている家庭及び妊婦のいる家庭だ
それ以外は、極力買いだめを控えろと注意をしている
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/536.html#c126
まあ、いろいろな考えがあるでしょう。
ふざけるな気楽な馬鹿野郎が。
信じるものは津波で流されなかったのか。信じるものは原発の放射能から守られるのか。信じる子供は絶対甲状腺癌にならないのか。だいたいなぜ何のために、神は津波を起こしたのか。津波も全知全能の神の思し召しなんだろう?-------おおかた貴様らの論理では、津波も原発爆発も、髪の罰なんだろう。
神などは存在しない。
いくら叫んでもイエスは一切答えない。みだりに神の名を呼ぶな、というこだまが返るばかりだ。我々を助けるものは我々であり、決して神でもイエスでもない。神はこの困難に際して、一切人間には手をかさず、遠くで人間を笑う。
神など、災のもとでしかなく、決して人間を救わない。
http://www.asyura2.com/10/bd59/msg/427.html#c2
>>04
良く変換出来ましたね ふざけてるわけじゃなくコーヒーブレイクね
怖いんです
報告します 米軍横田基地の傍に住んでますが、ぶおんぶおんと五月蝿いです
昨日なんか夜の十時過ぎにヘリ飛ばしてました
世界を汚染さすのが目的でしょうからね。このままでは終わらせないでしょうね。工作員がなにをするか判らない。爆破テロする可能性もあるから厳重な警備ですね。
測定してる野菜は洗ってから測定するように政府から言われてるそうです。食べる時は洗うという理由だそうです。
プルトニウム系は2万年。ウラン235は5億年の半減期ですから政府は一切かくしてるのでしょう。原発もですがまず官と民主党を倒すべき。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/634.html#c1
<主役嫌う米 NATO 移譲は英仏に溝〜リビア介入 指揮権どこに>朝日 H23.3.23
米国が指揮をとって始まった多国籍軍の軍事介入で、…「主役」でいることを嫌う米国は早く指揮権を手放したがっているが、…NATOへの移譲に関しては英仏の立場にずれがある。NATOの指揮系統を使いながら、名目上は英仏が指揮をとるという折衷案も浮上している。
<泥沼化の危険も>石合力・中東アフリカ総局長/朝日 H23.320
国連安保理とアラブ連盟の支持を取り付けた上での行動とはいえ、この地域に歴史的なかかわりを持つ欧州が直接的に軍事介入することは、泥沼化の危険も伴う。…
一方で、地上部隊を伴わない軍事行動だけに、徹底的抗戦を掲げるカダフィ政権に対してどこまで打撃を与えることになるかは予測しにくい面もある。…
軍事行動に踏み切るまで短期間での決定だけに、欧米諸国も中長期的な戦略を十分に練った上での行動とは思えない。
民衆デモに対する政権側の弾圧は、この地域で同時並行的に起きている。バーレーンでは、多数派を占めるシーア派住民のデモに対し、スンニ派の王政が銃口を向けた。対テロ戦争で米国と協調姿勢をとるイエメンでは、長期支配を続けるサレハ大統領の退陣を求めるデモ隊に対する銃撃で50人以上が死亡した。…
「親米」「反米」といった国益に応じて対応があまりにも異なれば、地域の米国に対する不信感が増すことも予想される。
(引用終わり)
決議後サルコジがすばやく動いたのは予想外ではあった。だが、リビア政変内因論を根本的に覆すようなマクロな政治現象はいまだ起こってはいないと認識する。
カダフィはまたもや自分はテロ組織と戦っているのだと強調し(19日)軍事介入をけん制しているところが面白い。カダフィもそれなりの諜報網を持っているはずだから、今回の政変は欧米が直接仕掛けてきたのではないと捉えているのではないのか。
オバマは地上軍は投入しない、と早々と明言している。英仏もおそらく地上軍は投入しないだろう。大義名分がたたない。地上軍を投入しないかぎりカダフィ政権の早急な転覆は望めない。空爆などの偶然性で倒れれば僥倖というぐらいだろう。
正義の仮面をかぶる国連としては、カダフィによる自国民の大量殺りくに歯止めをかけないのは、世界世論が見守る中放置できないとの判断もあるのだろう。
サルコジが積極的なもう一つの理由は、小松圭一郎氏が指摘する「対仏戦争」の流れをリビア政変の中に見て取り、その流れを断ち切るためにいち早くカダフィを見限り、北アフリカ地域に改めて積極的に関わる仕切り直しに入ったのではないだろうか。
小松氏のようなインテリジェンスのプロが「リビアでの今回の政変劇も通過点に過ぎません。今後もこのような緊迫状態が北アフリカや中東で広がり続けます」とまで指摘している。サルコジはこのような事柄を望見しながら事に及んでいる可能性も考えられる。
そもそもチェニジア政変からあっと言う間にリビアからバーレーンにまで広がった政変は、欧米にとって寝耳に水だったはずだ。欧米の足並みの乱れ、温度差にそれを感じる。しかし、起こった以上、西側諸国に有利なように誘導するため介入したくはなるだろう。これに対してロシア、中国、アラブ連盟などが疑義も唱えている。
イラクの場合とは全く事情が違う。イラク(第二次湾岸)では、フセインが大量破壊兵器を蓄えている、フセイン悪い奴論のキャンペーンが1年余にわたって繰り広げられた。カダフィについてはそのような気配は全くなかった。西側に屈服済のカダフィの首をすげ替える積極的動機はもともとなかった(と思う)。
・〔大佐の落日〕朝日<「対仏戦争」の流れが見えてくる/イスラム原理主義勢力も関与>小松圭一郎
http://www.asyura2.com/10/kokusai5/msg/552.html
まず官と民主党を倒さないと。極左集団だから日本を潰すさ。多分可能性としては日本人ではないと思うよ。
野菜も洗ってから計ってるそうですぞ。政府がそう言うんだって。
http://www.asyura2.com/10/bd59/msg/425.html#c3
ヨウ素131は半減期8日だが、人体への影響が大きい放射性物質で、80日(3ヶ月)では1/1000になる、比較的早めに汚染が終わるものだそうです。しかし放射性セシウムは原発の生み出す核分裂生成物の人間への影響が一番厳しい、半減期が30年もあり、1度汚染したらもうなくならない、海も、土地も汚れが残り被曝を続けるものである、原爆実験の汚染もそれであり、放射能汚染の最たるもので、チェルノブイリでも代表的なものである。
また、海の汚染は過去の状況は分からないが、小出先生は東京電力以上に政府が隠しているのでは、というコメントもされました。またコバルトは本当かどうか疑っているが、コバルト58の検出は自分でも疑問符であり、他の放射性物質と間違えて検出しているかもしれないが、コバルトが出ても不思議ではない(燃料棒にあり)と言うことです。
原子力安全保安院は1年間1ミリシーベルトの被曝は海の水をたくさん飲まないと大丈夫だが、しかし海草はもっと高い値になっているのでは、ということであり、海産物には海の水より何桁も高い(1000〜10000倍、容易に測れる)、こういうデータこそ知りたいと言うことです。
放射能汚染による作物を持つ不安は、こういう事故の元では取ることは避けられない、枝野氏はただちに人体に影響はないと言うものの、今日は「ただちに」がなくなり、これはひどいことだというコメントでした(つまり、「ただちに」とは後々は別、放射線には急性障害(大量被曝による、髪の毛が抜けるなど)だけでなく、後々何年もたって被害の出る晩発性障害(少しずつ取るもの、ガンになる)もある)。
この場合、被曝を全て避けるのは無理であり、どう向き合っていくのかが問題と言うことでした。
スピーディーという名前の被曝影響機関があるが、もう20年研究してきているのに、今何も出ていない、今こそ生きるのに、精度の高くない機械や、住民のパニックを恐れて公表しないということがありました。
アメリカの研究機関は、収束していると言っているが、小出先生はそう期待したい(電源が回復した)ということで、しかし、ポンプが動かないとだめ、ポンプは津波で傷んでいるのでは、動かすには被曝環境が懸念される、ということでした。自分がどれだけ被曝しているか確認しながらの現場で、ロボットではとても出来ない現場ということです(決まった作業ではないとロボットに任せられない、人間が被曝覚悟でやらないといけない)。
枝野長官の会見などとは違う、電気すらない、放射線の飛び交う現場で必死の作業が続いていするとのことでした。
また、小出先生、夕方に関西テレビのニュースにもコメントされ、福井の原発は懸念されるが、津波はあそこまでひどいことはないかも知れないが、安心材料ではない、また日本はエネルギーを使いすぎているとのお話がありました。
メンツのが国民より重要なのね。
国民のことを第一に考えましょう、
唐突とか責任とかはどうでも良いのです
谷垣総裁が入閣しても国民の役に立つか役に立たないかで決めるべきです。
尊敬に足る人物ではないですね、この女性と同じでがっかりしました。
はっはっはっはっはっはっはっは、朝鮮工作員が直ぐに湧いて来て必死で打ち消してる、バカが!!!!!!!!!!!!!!!!!
阿修羅や CNN に貼り付けてアル横からみた 3号炉の写真も、Digital Globe 社の撮った真上からの写真を見ても、誰が何と謂おうと 3号炉はもう 『 瓦礫の山 』 ダ!!!!!!!!!!!!!!!!!
一体 3号炉の敷地の何処にソンナ無傷で残ってる場所がアルのか、アホ!!!!!!!!!!!!!!!!!
ソレとも、地中奥深くに秘密基地の様にして存在していたのか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ソレだったら、今頃 電源復旧なんかセズともズーーーーーっと動いてた筈ヤロ、バカ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
一日ではなく1週間でした。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/635.html#c1
放射性物質による食品汚染、汚染物質の種類が重要
国際原子力機関(IAEA)は19日、「食品中の放射性ヨウ素が人体に吸収されると甲状腺に蓄積し、甲状腺が損傷を受けるという短期的な健康上の危険性がある。特に子ども、若い人の危険性が高い」と説明した。
対策としては、ヨウ化カリウム剤などの安定ヨウ素剤を摂取することによって、放射性ヨウ素が甲状腺に蓄積するのを防ぐことができる。
一方、セシウム137の半減期は30年と長く、環境に影響を及ぼさなくなるまでに数百年かかる可能性すらある。
1986年4月のチェルノブイリ(Chernobyl)原発事故で放出されたセシウム降下物は、欧州の多くの国で長期的な環境汚染を引き起こし、遠く離れたスコットランドでも牛乳や牛肉の販売制限などが行われる結果となった。
チェルノブイリ事故から6年以上過ぎた1993年にIAEAが発表した研究によれば、チェルノブイリから1000キロ以上離れたノルウェー南部の山間部の牧場では、トナカイから1キログラムあたり2万ベクレルの放射能が検出され、ヒツジからも同1万ベクレルが検出された。
msn産経ニュース
海水中の放射性ヨウ素、汚染海域は拡大 放水口付近は濃度下がる 2011.3.22 18:29
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110322/dst11032218320047-n1.htm
東京電力福島第1原発の放水口付近の海水から高濃度の放射性ヨウ素などが検出された問題で、東電は22日までに、放水口付近を含む4地点で海水に含まれる放射性物質を調査した。
調査は第1原発から南に約20キロ以内で実施。その結果、放水口付近の放射性ヨウ素は国が定める濃度限度の29・8倍で、前日の126・7倍を下回った。
ただ、ほかの3地点でも16・4〜80・3倍と濃度限度を上回っており、同社は「普通でない汚染が広がっている」と危機感を募らせている。
同社では、「放射線源が移動したか、空気中の放射性物質が川で集約されたのか、いろいろな可能性が考えられる」と指摘。今後、データを蓄積し、漏れ出した経緯も含めて原因を究明する。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/636.html
大阪毎日放送ラジオ 21:30〜22:30
http://www.mbs1179.com/tane/
クリックしてみてください
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/634.html#c4
http://blogs.yahoo.co.jp/jennifer1215b/32608073.html
面白いですすが、見えない戦争は60年間ずっとつずいているのではないでしょうか。
http://www.asyura2.com/10/bd59/msg/424.html#c7
阿修羅に論客などほとんどいない。
9割以上がコピペと罵倒で占められている。
天橋立の愚痴人間は罵倒を浴びせるだけの側の存在。
これを批判されると、監視員がいるとか喚き嘆き叫ぶ。
喚く前に自分の投稿を反省すべき。
福島原発の想定外 !
http://www.asyura2.com/11/senkyo110/msg/415.html
投稿者 天橋立の愚痴人間 日時 2011 年 3 月 21 日 22:58:57: l4kCIkFZHQm9g
↑板違い。
http://www.asyura2.com/10/kanri19/msg/662.html#c3
その映像データーは日本政府に渡っていて、貴方達の判断で公開しても良いと。
しかし、そういった(公開)話はどこからも聞こえては来ない。
ソースはググれば出てくるはず。
http://www.asyura2.com/09/jisin16/msg/692.html#c5
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緊急特番・東日本関東大震災の真相は!?@
http://www.youtube.com/watch?v=crP9PqlPnD0&feature=related
My fellow humans. You are about to wake up from a long terrible night mare. A cabal, a secret cabal that has been causing wars, spreading diseases, causing starvations and tormenting humanity for hundreds, if not thousands of years, has been identified and it’s about to be neutralized.
親愛なる同胞の皆様、あなた方は長く恐ろしい悪夢から目覚めようとしています。数百年にわたり、いや数千年にわたり、戦争を起こし、疫病をまき散らし、飢餓を引き起こし、人類に苦痛を与えてきた陰謀集団が特定され、無毒化されようとしています。
The result will be world peace. For the first time, in probably thousands of years, this will result in huge amounts of money being released for the purpose of ending poverty, stopping environment destruction and allowing humanity to live up with to potential.
その結果、世界平和が もたらされます。初めて、たぶん数千年で初めて、このことが貧困を終わらせ、環境破壊を止め、人類に最大限の生き方を許す目的のために、巨額のお金が拠出される結果となるでしょう。
According to American academy of scientist, over 6 thousands patents have been suppressed for so called security reasons. If these patents are released in a responsible manner, it will lead to an era that we only thought existed in science fiction movies. We are about to become free.
アメリカ科学者アカデミーによれば、六千以上の特許がいわゆる安全上の理由で封印されてきました。もしこれらの特許が信頼できる方法で、公開されたなら、それはSF映画の中だけに存在すると我々が考えていた時代を導くでしょう。私たちは自由になるときが来たのです。
緊急特番・東日本関東大震災の真相は!?A
http://www.youtube.com/watch?v=9FuJrQK6TJ4
Hello. My name is Benjamin Fulford. I'm a spokes person for the organization known as the white dragon society. We are international group of financiers, military men, people in intelligent agencies and in secret organizations as well as journalists and regular citizens, who have been appalled and disgusted by the never ending wars caused by the military industrial complex. They have been using over 90 % of the humanity savings in order to steal oil, pillage countries and just cause mayhem.
こんにちは。私の名前はベンジャミン・フルフォードです。私は白龍会として知られる組織のスポークスマンです。私たちは軍産複合体によって引き起こされる終わることのない戦争にぞっとし、うんざりさせられてきたジャーナリストや一般の市民などのほか、資産家、軍人、情報組織や秘密結社の人々の国際的組織です。彼らは人類の90パーセント以上の蓄財を石油を盗み、国々を略奪し、大混乱を引き起こすために使ってきました。
We decided that we needed to stop these people. If we could release all the money that has been taken by the military industrial complex and use it for peaceful purposes, we could end poverty and stop environment destruction within months. We could also then create an era of progress which has never seen before by releasing all the technologies that they have holded for themselves and for their secret groups. This would include about everything, something known as free energy. It is the ability to create energy at almost 0 cost. It will allow everyone of us to live the life of a million year.
私たちはこれらの人々を制止しようと決意しました。もし私たちが軍産複合体によって奪われた全てのお金を解き放ち、それを平和的な 目的のために使うことができたら、私たちは数カ月のうちに貧困をなくし、環境破壊を止めることができるでしょう。私たちはそれからまた、彼らが自分たち自身や彼らの秘密グループのために保持してきた全ての技術を解き放つことによって、いまだかつて見たこともない進歩の時代を創造することができるのです。このことにはフリーエネルギーとして知られるもののような、全あらゆるものが含まれることになります。それはほとんどコストをかけずに、エネルギーを生み出す能力なのです。それは全ての人に1000年もの寿命を与えてくれるでしょう。
What it's been going now is that we have been slowly cutting off money to the military part of the United States government. We've been@@@不明 cannot borrow any more for your killing purposes. You need to transform military industrial complex from a @@@@@‘‘‘‘不明 things. And we will give the money to make sure nobody unemployed. The same with oil industries, we will let them phase out oil in the way that nobody loses money. If we release free energy and technology, we can turn Canada into a tropical paradise. We can increase the amount of fish in the ocean by ten times. We can make other planet inhabitable.
今起こっていることは、我々が米国政府の軍事部門へのお金をゆっくりと削減してきていることです。
そして我々はそのお金を誰も職を失うことがないようにするために使うでしょう。石油産業も同じです。
もし私たちが、フリーエネルギーや技術を解き放てば、私たちはカナダを暖かな楽園に変えることができます。私たちは海に10倍もの魚を増やすことができます。私たちは他の惑星を住むことができる場所に出来ます。
We are just trying to free ourselves as the species from the control of this ancient cabal. They are a group of people who has been using assassination, bribery, war and ridicule as the way to control society. And because they have been running out of money, they have become incredibly dangerous.
私たちはまさに古くからの陰謀集団のコントロールから自分たち自身を解放しようとしています。彼らは社会をコントロールする方法として暗殺や、買収や、戦争や、茶番を使ってきた人々のグループです。そして、彼らはお金が尽きてきたので、想像がつかないほど危険になって来ているのです。
They threatened to attack Japan with an earthquake weapon as a result of impending bankruptcy. They said if you do not give us money, we will sink Japan into the ocean. And a fleet of American ships and submarines will send off the coast of north east Japan where they planted nuclear bombs in the bottom of the ocean and set them off in order to create Tsunami, or tidal wave, and cause destruction. Not only that, they also delivered engineer accidents at various Japanese nuclear power plants in order to cover up the radiation coming from these bombs.
彼らは差し迫った破綻の結果、日本を地震兵器で攻撃すると脅しました。彼らはもしわれわれに金をよこさなければ、われわれは日本を海に沈めると言いました。そして、アメリカの船や潜水艦が彼らが海の底に核爆弾を埋め込んだ東北日本の海岸に派遣され、津波を起し、災害を引き起こすためにそれらを爆発させると言いました。それだけでなく、彼らは様々な日本の原子力発電所でこれらの爆弾から発する放射能をごまかすために、技術的なアクシデントをばらまきました。
This was not a natural Tsunami. If it was, the waves would have reached Hawaii and it would have reached other islands. But not. It was targeted to a single direction. That cannot happen in nature.
これは自然の津波ではありません。もしそうだったなら、その波はハワイや他の島々にも届いているはずです。しかしそうではありません。それは一方向のみに向けられていました。それは自然では起こりえません。
Leaders of this group are members of various organization that you know as the Bilderburg, the council of foreign relations and various groups of knights. The top readers of this war mangling group are George Bush Senior, Henry Kissinger, David Rockefeller, Jay Rockefeller, The Pope and Prince Charles. There are many other members of this group. But we know where they are, we know who they are.
このグループの指導者は、ビルダーバーグ会議、CFR、様々な騎士団として知られている様々な組織のメンバーです。この戦争を捏造するグループのトップの指導者はジョージブシュシニア、ヘンリーキッシンジャー、デビッドロックフェラー、ジェイロックフェラー、ローマ教皇、チャールズ皇太子、といった人々です。他にもこのグループには沢山の人々がいますが、我々は彼らが何処にいて、何者かがわかっています。
We now have the backing a large group of intelligent organizations. This includes Asian Secret Society, including Triad and Yakuza. It means members of CIA, the NSA, the Pentagon. We have people from MI6 ( the British security). We have cooperation from people within the KGB and FSB. We have cooperation from within the Japanese military establishment.
私たちは、大きな情報組織の後ろ盾があります。これにはASSや三合会やクザなども含まれています。それはCIA、NSA、ペンタゴン、などのメンバーであることも意味します。MI6からの人々もいます。KGBやFSBにいる人々の協力も得られます。日本の軍事的体制からの協力も得られます。
We are growing in power worldwide and we no longer allow these criminals to act as if they cannot be prosecuted for anything. If you go into a country like Iraq and you murder more than a million of people and you steal the oil, you are the criminal and you deserve to be tried in the court of law. You cannot get away with this behavior any more.
私たちは世界的に我々の力を増強しています。そして我々はもはやこれらの犯罪者にあたかも彼らがどんなことをしても告訴されないかのようにふるまうことを許しません。もしあなた方が、イラクのような国に行き、百万人以上の人々を殺し、石油を奪うならば、あなた方は犯罪者であり、法廷で裁かれなければなりません。あなた方はもうこれ以上逃げることはできません。
They have been given a dead line and they know we are serious. They will be found wherever they've tried to hide on this planet and arrested. The only chance is to agree to appear before a South African Style Truth and Reconciliation Committee. And if they do so, and if they stop tormenting and harassing our spices in our planet, then they will be forgiven. This is the one time offer. We want world peace. We want an end to hunger, we want an end to environment destruction and we want all the progress that has been stolen from us given back so that we can have the future we are meant to have. Thank you.
彼らにはデッドラインが与えられました。彼らは我々が本気なのを知っています。彼らはこの地球上で逃げようとするどこででも見つけだされ、逮捕されるでしょう。たった一つのチャンスは、南アフリカスタイルのような真実和解委員会の前に姿を現すことに同意することです。もし彼らがそうするなら、そしてもし彼らが我々の種族を痛めつけ苦しめることをやめるのならば、彼らは許されるだろう。これはたった一回のオファーです。我々は平和を欲します。飢餓を終わらせたいのです。環境破壊を終わらせたいのです。我々は手に入れることができるようになっている未来を手にできるように、我々から奪われた全ての進歩を取り返したいのです。ありがとうございました。
インターネット・エクスプローラーのツールバーについている更新マークのことだったんですけど…。
現場からもバカにされ、原発の運転許可とか全く中身が分からないので、書類にハンコを押すだけの簡単なお仕事です。
現場にいても邪魔なだけなので適切な措置?
検察と同じように自分の勤め先を周囲に言えないみじめな存在になってしまいました。
彼らも食糧事務所が健在ならこんなに大変な目に遭っていなかっただろうに。自分の運命を呪っていることでしょう。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/608.html#c5
そうだね。恐らく二つの火力発電所の復興は遅らせたいのだろう。
計画停電は、脅かしの意味でもやってるだろうね。
「原発が停止してるから電力が足りないのだ」と植えつける為だ。
財界の走狗である菅ならばそれはOKだろう。
その意味では、火力発電所の復興は意図的に遅らせるだろう。
その経過の中で、福島危機は深化継続する。
そのうちにアメリカが乗り出してくるぞ。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/616.html#c2
中川隆は前回の投稿可能数0のさいに一切反省を残していないのですが、
いつの間に投稿可能になったんですか?
http://www.asyura2.com/10/kanri19/msg/660.html#c5
ありがとうございます!
よろしくお願いします!
できれば、反対運動の方々のHPなども確認できればよかったのですが、
がんばってくださいと、ちょっと声をかけて通り過ぎてしまいました。
あのよれよれのお年寄りたちの、すがる様なすがた(反対派の住民)と、スーツ姿のビジネスマンたち(中国電力)がいかにも、対照的でした。
もっと、もっと、若く、力強い人たちが合流しなければと痛感したのです。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/506.html#c101
ベクレルは放射能の強さを表す単位で、1秒間に原子核の崩壊が1回起こる放射能の強さが1ベクレル。シーベルトは放射線の人体への影響を示す単位。光に例えると、ベクレルは電球本体の明るさで、シーベルトは光を受けた場所の明るさに相当する。放射線や放射性物質の種類、放射線を受けた臓器によって人体への影響は異なる。1ベクレルの放射性ヨウ素を経口摂取した場合の人体への影響は、0・022マイクロシーベルトとなる。一般人の1年間の被ばく限度は、自然放射線を除き、1000マイクロシーベルト。
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110324k0000m040080000c.html
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c123
経済産業省原子力安全・保安院は23日、東京電力福島第1原発2号機で18日午前10時半ごろ、1時間当たり約500ミリシーベルトの放射線量を計測したと発表した。同原発で観測された最高値で、厚生労働省が定めた作業にあたる人の被ばく線量の上限を大きく上回り、2号機復旧作業の一部は中断。2号機では15日に原子炉格納容器につながる圧力抑制プールで爆発があり、東電は関連を調べている。
計測したのは2号機の原子炉建屋に隣接するタービン建屋地下1階。東電社員ら2人が点検で近づいたところ、約5分間で50〜60ミリシーベルトを計測した。通常運転時でも1時間当たり1ミリシーベルト程度という。
これまでの最高値は15日に3号機付近の屋外で1時間当たり約400ミリシーベルトだった。年間の累積被ばく線量の上限は、厚労省が100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げている。
一方、東電は、同原発敷地正門で11日以降、中性子線が13回検出されていたと発表した。中性子線はウランやプルトニウムが核分裂する際に発生し、他の放射線に比べ透過力が強い。線量は毎時0.01〜0.02マイクロシーベルトで人体に影響はないが、核燃料の一部が損傷している可能性が高まった。東電はこれまで検出回数を2回と発表していたが、計測器の数値の読み取りを誤ったのが理由と説明した。【足立旬子、日野行介、酒造唯】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110324k0000m040040000c.html
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c124
こういうことがこの日本で過去に現実として起こっているんですよ。
いいですか・・・・いいかげん目を覚ましてくださいよ。
政府や東電は原発の破綻が確定しているのに、復旧する、復旧するとマスゴミ(テレビ、新聞)を使って大本営発表で国民をだます
↓
国民は連日放射能の汚染で苦しみ、なんだか変だと思いつつも政府を信じる。
↓
政府や東電はいつまでも復旧作業を続け、さらに泥沼化する。
↓
最後には、・・・・・破局。
にならないという保証がどこにあるのだろうか???
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/536.html#c128
【俺らが学んだ会見用語】
事象・・・完全な事故。【用例】原発で爆発事象がありました。
ただちに・・・@その瞬間。Aその後の事はわからない。悪化の可能性がある。
明日以降・・・明日も含んではいるが、最短でも明後日。
確認中・・・よくわからない。
急いでおります・・・後回しにします。
情報が入ってきてない・・・情報を聞かれたくない。
念のため・・・あとで文句を言われないため。
専門家・・・@利害関係者。 A御用学者。
予定・・・やらないかもしれない、やれないかもしれない。
安定・・・@過去(過ぎた事)限定で、先の事はわからない。悪化の可能性がある。
日本国内の人が言う「大丈夫」・・・有効期間は最短3時間程度。その後は高確率で深刻な状況である。
安全です・・・多分安全だったらいいな、安全だと信じてください。
冷静に・・・発表を鵜呑みにして。 【用例】国民の皆さんは冷静に行動してください。
会見・・・ごまかし。【用例】東京電力の会見が始まりました。
検討中・・・困っていること。【用例】明日の放水を検討中です。
風評・・・発表による国民の常識的な判断のこと。【用例】風評により物資が届かない。
申し訳ない・・・@関係ありません。 A死んでください。
整理してから・・・公開する情報と隠蔽する情報を選別・判断してから。
○○の可能性も否定できない・・・@○○している。 A○○の可能性が高い。
大きな音と白煙が発生した・・・爆発した。
〜〜の主導の下に・・・〜〜は何もしていませんが 【用例】菅総理の主導の下に
〜〜と理解しております。・・・〜〜ということにしておいてくれ、頼むよ、突っ込まないで。 【用例】健康に影響はないものと理解しております。
着手・・・計画を作る事が決定した時点のことで、実際にやっていることではない。【用例】 外部電源敷設に着手(やろうとしてるだけ)
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/599.html#c15
東京都の金町浄水場の水道水から、乳児の摂取基準を上回る放射性ヨウ素が検出された。
なぜ福島第一原発から約200キロ・メートル離れた水道で検出されたのか、どのように対処したらよいのか、専門家に聞いた。
東京で検出された理由について、専門家は、風向きと降雨の2点を指摘する。
福島県から東京都にいたる広い地域ではここ数日、南向きの風が吹いた。21日深夜から22日朝にかけては、関東地方の広い範囲で雨が降った。
国立環境研究所広域大気モデリング研究室の大原利真室長は、福島第一原発から放出された放射性ヨウ素131が風で運ばれ、金町浄水場やその取水域の江戸川周辺に、雨とともに降下した可能性が高いと推測する。大原室長は「福島から東京まではかなり離れており、放射性ヨウ素は拡散して、広い範囲に降下しているはずだ」という。真木太一・筑波大学客員教授も「南向きに吹く風で多くの放射性物質が飛来し、雨とともに水源に入ったのだろう」と指摘する。
今回検出された放射性ヨウ素の値は、一般の基準である水1キロ・グラム当たり300ベクレルには達していないが、乳児の基準である100ベクレルは超えたものだ。
笠井篤・元日本原子力研究所研究室長によると、水1キロ・グラム当たり210ベクレルという値は、1年余り飲んでも影響が出る心配はない。東京都の指示通り、乳児については摂取を控えた方がよいが、入浴や洗髪に使っても体内に取り込まれる心配はなく、通常通りに使用して問題ないという。
放射性物質の人体への影響に詳しい石榑(いしぐれ)信人・名古屋大医学部保健学科教授(放射線防護学)によると、国際放射線防護委員会(ICRP)の計算では、1キロ・グラムあたり210ベクレルの水を1リットル飲むことで乳児が受ける放射線の量は約0・038ミリ・シーベルト、母親が1リットル飲むことで母乳を介して乳児が受ける量は約0・012ミリ・シーベルトであり、短期間摂取をするだけでは健康に害が出る数値ではない。「これから空間的、時間的にどう変動するのか注意深く監視していく必要がある」と話す。
東京都内の浄水場から乳児が飲む規制値の2倍を超える放射性ヨウ素が検出された問題で、東京都を除く関東地方6県では、上水道で規制値を超える同ヨウ素などが検出されたとの情報はない。
東北や北陸、甲信越などでも、東日本巨大地震で福島第一原子力発電所などが大きな被害を受けた福島県を除き、上水道で規制値を超えたところはないという。
(2011年3月23日20時38分 読売新聞)
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c125
指標では、摂取制限すべき放射性物質として、放射性ヨウ素▽放射性セシウム▽ウラン▽プルトニウムなど−の4つを選定。そのうえで、食品を(1)飲料水(2)牛乳・乳製品(3)野菜類(4)穀類(5)肉・卵・魚・その他−の5項目に分け、それぞれの放射性物質の特性を加味して摂取制限の基準を定めている。
例えば、放射性ヨウ素であれば、飲料水と牛乳・乳製品は1キロあたり300ベクレルで野菜類は2千ベクレル。野菜のうち根菜や芋、肉類や穀物はヨウ素には汚染されにくいため除外されている。
原子力安全委員会などによると、指標の数値は、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告などを基に算出した。
放射性ヨウ素は年間約33ミリシーベルト、他の放射性物質は年間5ミリシーベルトまでなら、摂取しても安全と判断。その上で、日本人の平均的な食生活のデータも取り入れた。
具体的には、成人の場合、1日の摂取量は飲料水1・65リットル▽牛乳・乳製品200グラム▽野菜類600グラム▽穀類300グラム▽肉・卵・魚・その他が500グラム。水など1日の摂取量が多いものほど、基準を厳しくする必要がある。
厚労省の基準でも野菜類や肉類などに比べて、飲料水の基準値が厳しく設定されているのはこのためだ。
ただ、今回の厚労省の基準は、食品の安全基準を定めた食品衛生法に、放射能の基準がないために取られた緊急措置。
そのため、現在、内閣府の食品安全委員会が、同法に基づく新たな基準値の策定に向けた議論を進めている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110323/dst11032320360060-n1.htm
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c126
放射線で死んでも自分たちで蒔いたタネだ 責任取れ!
全員で交代して工事を行い、潔く全員、死ね!!!
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/603.html#c7
23日、東京都水道局の金町浄水場(葛飾区)で、水道水1キログラム当たり210ベクレルの放射性ヨウ素が検出され、都が乳児の基準100ベクレルを超えているとして、乳児が飲むのを控えるよう求めたことで、都内のスーパーなどでは、ペットボトルの飲料水が一気に売れ、品切れの店舗が続出した。
「子供の飲み水をどうすればいいのか…」。乳幼児を持つ母親からは不安の声が上がった。
「東京にも影響があるなんて…」
生後2カ月の女児がいる東京都中央区の主婦、山本佑美さん(26)は、ニュースを聞きつけて、近くのスーパーに飲料水を買いに行った。が、すでに売り切れていた。インターネットでの購入も考え、ネットショップを探したが、そこでも水は売り切れていたという。
「急に水が飲めないと言われてもとても困る。子供も生まれたばかりなので、非常に不安です。いつになったら飲めるようになるのか」と不安がる。
乳幼児を抱えているため、都外の店舗にも買い物に行けない。山本さんは静岡県の実家から水を送ってもらうように頼んだという。「どこに行っても買えない状況ならば、今後、どうしたらいいのか。早く対応を決めてほしい」と話した。
保育園などでも水道水が飲めなくなるため、関係者も対応に苦慮している。都内の保育園では、まだ対応は取っていないと言うが、「園児分の飲み水を確保するのが難しい。子供が自分で飲んでしまったりするのを注意しなければ」と頭を悩ませる。子供を保育園に通わせる母親(41)は「母親同士でもとても不安に思っている。家や園でもどうしたらいいのか話し合わないといけない」と不安な気持ちを隠せない。
都内のスーパーでは、地震後、水を購入する人が増加したという。都内のあるスーパーでは、「また、水が飲めなくなるという話が出れば、店舗の飲料水もなくなってしまう可能性がある。不安をあおることはできない」。神経をとがらせながら語った。
東京都の調査とは別に行われた文部科学省の調査結果では、東京都(新宿)の水道の蛇口から出る水からは水1キロ当たり放射性ヨウ素19ベクレル、放射性セシウム0・31ベクレルが検出されたが、国の基準値は超えていなかった。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110323/dst11032319570054-n1.htm
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c127
放射性物質を撒き散らす現在の事故対策はわざと? 〜 3.11大震災
http://www.asyura2.com/10/bd59/msg/425.html
投稿者 JPLAW 日時 2011 年 3 月 23 日 14:08:01: 8Qw.LQgdpBEaI
わたしもわざと対策を遅らせているのではないかと思う。
このまま放射能量が増え続ければ間違いなく、日本の農業は壊滅する。
狙いはそこかと疑っている。
東日本大震災では、地方自治体の庁舎や職員も被災して機能不全に陥り、局面に応じて柔軟に対応する司令塔としての役割を失うケースが目立った。全国から自治体職員が応援で被災地に入って“役場機能”を支えるが、そもそも災害対策基本法が役場の機能不全という事態を前提にしておらず、想定外の新たな課題が浮き彫りとなっている。
災害対策基本法は、5千人超の犠牲者を出した昭和34年の伊勢湾台風を機に制定。災害時の国土、国民の生命、財産を守るため、国や自治体、住民の責務などを規定する。市町村が一義的に防災対策の責任を負い市町村長に権限を集中。災害時の避難所設置なども行うことになっている。
ただ、今回の大震災は庁舎にも未曾有の被害をもたらした。特に、津波被害では岩手県陸前高田市や大槌町、宮城県南三陸町の庁舎が壊滅。福島県でも東京電力の原発施設周辺にある8自治体が住民とともに役場機能ごと避難し、大熊町は田村市に、双葉町は県外のさいたま市に移転した。
災害対策基本法では今回のように役場が機能不全に陥る事態を想定していなかった。災害時の避難といった住民の行動は、役場が司令塔として機能することを大前提として成り立っているからだ。
今回、役場が機能不全に陥った結果、住民の安否確認という災害発生時の初歩の段階からつまずく自治体が目立った。特に、町長が死亡した大槌町では町役場の課長数人も行方不明となり、町としての意思決定ができない深刻な状況に陥っている。
被災地では寺社やホテルなど指定場所以外でも避難所ができ、それを役場が把握できない事態も発生。救援物資の確保や避難所への搬送に必要な情報を役場が集約できなかったり、集落に取り残された住民の救助要請を出せなかったりする状況も各地で生じた。
また、集団避難や役場の移転も自治体にとって全くの想定外だった。集団避難のため、全国では公営住宅の提供や公的施設の開放が相次いでいるが、多くは受け入れる自治体の善意による超法規的な措置。「今は救援救助が最優先。だが、一定の時間がたてば、その後の居住をどうするのか、それまでの費用を誰が負担するのか、といった調整がいずれ必ず生じる」(総務省)という。
総務省では被害の大きな岩手県などに職員を派遣。岩手県も役場機能を支えようと延べ千人規模で、福島県も数千人規模で県職員を被災した市町村に派遣している。
全国の自治体からも職員の派遣が相次いでいるが、未曾有の大震災はわが国の災害対策を根本から問い直すことになりそうだ。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110323/dst11032319500053-n1.htm
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c128
東日本大震災で、避難した後に持病が悪化して亡くなったり、突然死したりした被災者が青森、岩手、宮城、福島、茨城の5県で少なくとも計37人に上ることが23日、共同通信のまとめで分かった。阪神大震災ではこうした人たちは「震災関連死」と認定された。避難所生活の長期化でさらに死者が増える恐れがあり、物資不足の解消など早急な対策が求められる。
避難所が設置されている各県市町村の災害対策本部に対し、地震や津波の犠牲者数とは別に聞き取りで調査した。被災地の通信環境が回復しておらず、いまだに混乱が続いているため「把握できていない」と回答する自治体が多かった。実際には、より大勢の被災者が亡くなっている可能性もある。
都道府県別の死者数では福島が28人で最多。次いで宮城6人、青森、岩手、茨城がいずれも1人。
福島県では福島第1原発(大熊町、双葉町)の事故で、半径20キロ圏内にある「双葉病院」(大熊町)が避難指示を受け、寝たきりの患者ら約150人がいわき市や伊達市、福島市の避難所計3カ所に搬送された。このうち計21人が17日までに死亡した。
同じく避難指示圏内の同県浪江町の特別養護老人ホームに入所していた男性(84)が、西郷村の避難所に移動した後、体調を崩し死亡した。
青森県階上町では、自宅が流されたため集会所に移った男性(70)の容体が急変し、搬送先の病院で死亡。宮城県大河原町では13日、避難所にいた40代女性が心臓発作で亡くなった。
茨城県大洗町の避難所では、15日に町内の介護老人保健施設から集団避難した女性(85)が体調不良を訴え、搬送先の病院で死亡が確認された。
警察庁によると、震災から約2週間たった23日現在でも避難者数は16都県で約26万人。避難所にはガソリンや医薬品、食料などが十分に届いておらず、仮設住宅の建設も一部でしか始まっていない。
1995年の阪神大震災では、兵庫県では死者6402人のうち919人が震災関連死と認められた。
2011/03/23 20:41 【共同通信】
http://www.asyura2.com/09/jisin16/msg/697.html
奴らの嘘ならすぐにばれる
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/536.html#c130
2011.3.23 19:41 (1/2ページ)
船底をさらして町中に転がる漁船、湾内を漂流する壊れた養殖イカダ…。東日本大震災の大津波は三陸海岸のいくつもの漁港を飲み込み、大きな爪痕を残した。わずかに船が残ったが「網も燃料もない」。漁師や養殖業者らは途方に暮れている。
全国有数の出荷を誇る三陸海岸産の殻付きカキ。太平洋から約10キロ内陸に入り込んだ山田湾(岩手県山田町)ではかつて、一面にカキなどの養殖イカダが広がっていた。だが、今はバラバラになったイカダが油にまみれて漂流している。
「今年はカキの生育状況が良く、勝負の年だったのに…」。約70年にわたり一家で養殖業を営んできた阿部秀隆さん(43)は嘆いた。阿部さんは海中に20メートルほどロープを吊(つる)す約50平方メートルの養殖いかだ14台でカキやホタテ、ホヤの養殖を続けてきた。稚貝を生育させ、出荷までに2〜5年かかる。地震が起きなければ、今はホヤの出荷に備える時期だった。
阿部さんは家もイカダも失い、現在は家族とともに知人の家に身を寄せる。平成7年の阪神大震災では1カ月間、トラックで寝泊まりして廃材運びのボランティア活動を行ってきたが、今回初めて被災者の本当の苦しみが分かったという。
阿部さんは「金も資材もなく、とにかく今は国の支援をいただきたい。仕事ができるように一刻も早く湾内の漂流物を取り除いて、きれいな山田の海を取り戻してほしい」と訴えた。
同町に住む漁業の男性(46)は地震が起きたとき、たまたま親(しん)戚(せき)の男性と2人で漁船の横にいた。「激しい揺れだ。津波がくる」。2人は漁船を守るため、数キロ先の沖まで走らせた。
津波を警戒して沖で2泊した。町の夜空は火災で真っ赤に染まり、「そのときの心境なんて、言葉にならねぇよ」とうつむいた。
地元関係者によると、山田漁港では約70艘(そう)あった小型漁船の約9割が転覆し、陸上に打ち上げられた。漁船の建造には1艘あたり約1千万円の経費がかかるため、廃業を余儀なくされる業者も出るとみられる。
魚市場近くの海岸では今、男性の船を含む15艘前後が係留されている。男性は「サンマ漁に使う網、イカつり機、まき餌もみんな流されてしまった。これから燃料も高くなるだろうから、漁なんてできねぇさ」と話した。(高久清史、岡嶋大城)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110323/dst11032319420051-n1.htm
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c129
01. 天橋立の愚痴人間 2011年3月16日 01:28:24: l4kCIkFZHQm9g : kFjBvaT80o
少々書きすぎたので、3日間休みます。
(中略)
こういう政治の不在を、こっぴどく指摘することが政治でないとは、何処へ言って言えば宜しいか。
昼休みの愚痴とする方がふさわしいと御思いですか。
管理人さんには珍しい判断ミスと思います。
どちらにしても、3日間、投稿もコメントもしません。
投稿者 天橋立の愚痴人間 日時 2011 年 3 月 23 日 10:27:34: l4kCIkFZHQm9g
(回答先: Re: 管理人さんへ 板違いの規制に変えて 投稿者 天橋立の愚痴人間 日時 2011 年 3 月 22 日 03:14:37)
このようなことを続けておられると、阿修羅掲示板も随分と窮屈なものとなってきました。
おまけに、アホな監視員が続出しています。
これでは多くの論客が逃げ出してしまいますよ。
自分の難癖が認められると、管理人さんの判断を大絶賛。
自分が投稿停止されると、管理人さんの判断ミスと批判。
自分が非難をされていると、阿修羅の体制を批判。
結局、自分に甘く他人に厳しい、というより
自分が難癖つけるのは当然の権利だが、他人に非難する権利はない、といった人物のようですね。
http://www.asyura2.com/10/kanri19/msg/655.html#c7
これが、人間がガンで死ぬ原因なのかな?
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/599.html#c16
今日、金町浄水場(東京・葛飾)で水道水1キログラムあたり210ベクレルの放射性ヨウ素を検出したと報道されたが、どの報道も「乳児には飲ませるな」というだけで、大人は基準値以下なので安全というばかり。
ついこの間、基準が変更されたばかりだということはどの報道もひとことも言わない。
という意味で二重にひどい!
菅政権と、それとベッタリの大マスコミは、どれだけわれわれをだますのか、隠すのか。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/633.html#c5
ところで、東電さんよ、今こそCMで「でんこちゃん」流してみろよ
今後は東電本社機能を福島第一原発に移動せよ
それくらいやらねえと福島県民がお前等を許すわけがねえ
『東電社員=非国民』
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/536.html#c131
「水道水に含まれた放射性物質の摂取制限は、カドミウムなどの環境汚染物質や食品添加物などと一緒のレベルで考えないほうがいい」と、長崎大大学院医歯薬学総合研究科の山下俊一教授は指摘する。
一定レベル以上を摂取すれば、中毒や障害を起こすカドミウムなどに対し、放射性物質は、安全性のグレーゾーンが非常に大きく、より安全な数値を基準としているからだ。
国立保健医療科学院の欅田(くぬぎた)尚樹生活環境部長は「成人が放射性ヨウ素1キロ当たり100ベクレルの水を1年間毎日1リットル飲んでも、甲状腺がん発症の生涯リスクが高くなる可能性は1万分の2上がるだけ。乳児の場合でも影響は少ない」という。
厚生労働省が示している食品の摂取制限に関する暫定基準値では、放射性ヨウ素は飲料水と牛乳・乳製品1キロ当たり300ベクレル。しかし、1歳未満の乳児については、食品の安全基準などを定める政府間機関「コーデックス委員会」が定めた国際規格に基づき、成人より甲状腺がんなどのリスクが高く影響を受けやすいとして、基準を通常の300ベクレルよりも厳格化し、100ベクレルとしている。
欅田部長によると、人が生涯、交通事故に遭うリスクは200人に1人。喫煙者が肺がんになるリスクは100人に2人。「リスクを数値化すると現状、水道水から検出されている放射性物質の数値は極めて低いといえる。冷静に対応する必要がある」と話す。
厚労省は暫定基準値を超えた水道水について、(1)指標を超えるものは飲用を控える(2)生活用水としての利用には問題ない(3)代替となる飲料水がない場合には飲用しても差しつかえない−としている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110323/dst11032319290049-n1.htm
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c130
枝野幸男官房長官が23日午後5時すぎから首相官邸で行った記者会見は以下の通り。
◇
「今朝の会見でも質問にあったSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)と称するシステムを用いた被曝(ひばく)に関する試算のことについて、報告をする。本日昼ごろ、原子力安全委員会からこのSPEEDIシステムを用いた被爆に関する試算の結果について報告を受けた。詳細はこの後、原子力安全委員会から公表させるので、詳細についてはそちらにお問い合わせいただきたい。
これは、大気中の放射性核種の測定値と気象状況を踏まえ、放射性ヨウ素による甲状腺被曝線量を予測したものだ。これまで、いわゆる放射線量の測定モニターはさまざまな数値、マイクロシーベルトの単位、原子力発電所の内部を含めて皆さんにもご報告してきたし、たくさんのデータを集めてきた。
空気中、大気中のいわゆる放射性物質の量を測って、原子炉からどの程度の放射性物質が出ているかを推測し、その推測された数値にもとづき、それがどういったところに拡散し、人体に影響を与える数値になっているかいないか、さらに気象条件等を含めて計算したシミュレーションだ。
この間、このシステムをしっかりと利用して試算等を行うようにという指示をしてきたことは今朝も申し上げた。原子炉から出ている放射性物質の量、これは残念ながら今の原子力発電所の状況では測定ができないので、それをいわば逆算する形で、あるデータから原子炉から放出されている放射性物質の量を逆算、推定できないかということを、これを指示していたことを申し上げた。
これをするためには、大気中の放射性物質の量、正確には放射性核種の測定値が、なおかつ風下の陸上地域で必要で、その数値が昨日、モニタリングでき、それにもとづきシミュレーションを行ったものの報告がされたものだ。
シミュレーションされた結果は、福島原子力発電所事故発生後、毎日一日中、屋外で過ごすことを仮定した場合に、甲状腺の被曝線量が100ミリシーベルト以上となる地域を試算したもの。これによると、福島原発から30キロ圏外の一部においても、100ミリシーベルト以上の被曝線量となりうるケースもみられるが、現時点で直ちに避難や屋内退避をしなければならない状況だとは分析していない。
今後、実際の放射線量のモニタリング、さらに精度の高いシミュレーション等、専門家に行っていただきながら、人体に影響の出る可能性が生ずる100ミリシーベルトの被曝線量に達することが出ないように対応を、しっかりと注視をしていきたい。
なお、この被曝線量は、風向きによって大きく影響を受ける。その風向きなどに基づいてこのSPEEDIというシステムでシミュレーションを行っているので、風下地域での放射性物質の数を測定しないとシミュレーションができない。したがって、念のため、現在、所在する場所が風向きから見て、発電所の風下に当たるような場合には、できるだけ、窓を閉め、密閉した屋外にとどまっていただくことをおすすめしたい。私の方からは以上です」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110323/plc11032319250014-n1.htm
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c131
ラパン氏は「在日米軍は長年の友人である日本のために、人道支援と救難支援を続ける」と強調した。
横須賀基地で整備中の原子力空母「ジョージ・ワシントン」は21日に同基地を出港、第7艦隊所属の指揮揚陸艦「ブルーリッジ」は長崎県沖での活動にとどまっている。国防総省が本州在住の米軍家族の自主的退避を許可するなか、一部米メディアは、福島第1原発の放射能漏れによる被爆を避けるため、米軍が日本から基地機能を移転させることを検討していると報じていた。
国防総省によると、米軍は22日現在、日本の震災支援のために1万2千人を派遣、艦船20隻、航空機140機を投入している。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110323/amr11032317570013-n1.htm
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c132
2011年3月23日【水】
きょうの福島第一原発は? 生活への影響は?
3号機から黒い煙が上がるなど、予断を許さない状況が続いている福島原発。その現状や今後の見通しについて、きょうも京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんに詳しく聞きます。
一方、東京都はきょう、都内の浄水場1カ所の水道水から、乳児向けの基準を上回る放射性ヨウ素が検出されたと発表、乳児への飲用を控えるよう呼びかけました。これについて都民はどう受け止めているのか、取材した東京報道・松井記者に聞きます。
甲子園では、センバツ高校野球がきょう開幕。東日本大震災の被災地にある高校など、32校が参加して行われた開会式の模様などを、森本アナウンサーに伝えてもらいます。
基準値が上方修正されてる詐欺(スラッシュドット)
http://www.asyura2.com/11/senkyo110/msg/480.html
に投稿するつもりでした。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/633.html#c6
原発から火力、ガス発電の割合を増やした場合、二酸化炭素排出量の増加にはどう
対応すれば良いのか? 資源のない極東の島国は高い原油を更に買い求めなければ
ならない。自分の足で探した訳でもない情報を天下の宝刀の様に振り回し、相手
を見下す事だけに全精力を傾ける書き込みには辟易する。本当に良い方策があるなら
教えてくれよ。茶々は入れない。真剣に聞くよ。
とはいえ、人間としての今の苦しみ、悲しみ、恐怖は分かります。ですから神様、最善の解決策を教え実行させてくださいと。
http://www.asyura2.com/10/bd59/msg/427.html#c3
東京都、水道水「乳児は控えて」 23区と5市
浄水場から基準超す放射性ヨウ素検出
2011/3/23 19:31
22日に江戸川水系の金町、荒川水系の朝霞(埼玉県朝霞市)、多摩川水系の小作(東京都羽村市)の3浄水場で水道水を検査したところ、同日午前9時時点で、金町で1キログラムあたり210ベクレルの放射性ヨウ素を検出した。厚生労働省が定めた暫定規制値の乳児向け基準である同100ベクレルを超えているが、大人の規制値300ベクレルは下回っている。
朝霞からは検出されず、小作からは同32ベクレルを検出。金町の23日午前9時時点の速報値は、同190ベクレル。放射性セシウムは検出されなかった。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/618.html#c8
内部被曝すると線源がずっと体内に留まって放射線を浴び続けることになるので、危ないのです。外部の線源から放射線を浴びるだけだと、被曝そのものはその場限りで終わる。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/588.html#c13
提示していただいた記事にこうあります。
「“首都決戦”に備えるため、兵士数万人を私服姿でトリポリ近郊に潜り込ませている」
陸軍少将がこう言ったのは2月27日ごろです。重要なことは「軍人が私服でデモした」などとは言っていないということです。逆に「トリポリ近郊に潜り込ませている」と言っています。
首都トリポリで大規模なデモが発生し多数の死者が出たのが2月17日です。この日から2月22日頃までまとまったデモがトリポリで発生しています。デモ隊は終始非武装であり、素手で立ち向かっていたのです。
リビア:治安部隊が「怒りの日」デモに 実弾発砲
http://www.asyura2.com/10/kokusai5/msg/427.html
投稿者 ダイナモ 日時 2011 年 2 月 19 日 18:01:11: mY9T/8MdR98ug
1bI51T5To6さんのいう
「もともと市民デモが発端でした。市民デモは中身は軍人が武器を所持して民間人の服を着てやったことでした。」
という主張の裏付けになるものではありません。
政府は3月17日,『放射能汚染された食品の取り扱いについて』なる政令をだして,
水道水の許容「放射能」上限を30倍も緩和していた!
この基準にのっとって言えば…,
本日,放射性ヨウ素が検出された東京水道水は…,
「(大人は)飲んでも構わない!」
となる.
これは,政府が東京都民を使って“人体実験”を開始した! ということと同義です.
◆2011/03/23(水) 突拍子もない発想で放射能と闘う!
放射能で汚染された関東平野を『光合成細菌』で浄化する作戦の実行部隊.これを
『関東軍』と命名したら不評サクサク.そこで一般公募で名前を決めよう!となった.
なので,名前が決まるまでの仮名を『菅討軍』(by 尾崎清之輔)としたい.
これは「菅」という邪悪な放射能を「討伐」する軍隊という意味だろ?>がけ君
さて…,
『菅討軍』は軍隊であるが,ゲリラ部隊である.
ゲリラ部隊に前線はない.自分に有利な時と場所で戦闘を開始する!
って,コレ,どっかで聞いたことがあるセリフだ….ネットゲリラだったかな?
で問題は,「軍」である以上,何と言っても武器だ.
『菅討軍』には「グルンバ・エンジン」という最終兵器がある.
これは,『光合成細菌』や『乳酸菌』を無限に培養する!という文字通りの最終兵器
なので,これは最終=最後の段階で話す.
いまは,先ず基礎知識である.これは,本に書いてあるような知識ではない.
知恵!あるいは智慧!と言ったほうがいいと思う.
この知恵を,『菅討軍』の隊員ならびに志願者の諸君は,短期修得せねばならない.
さっそく,講義を開始したい.
私は先日,次のように書いた.
約40億年前.地球上に生命が誕生した.その頃の地球は“地獄”だった.
地球の表面温度は200℃以上,原始大気に酸素はなく,硫化水素と炭酸ガスが
充満していた.
空からは,強烈な放射線と紫外線が降り注いでいて…,“地獄”だった.
この“地獄”のなかで,地球最初の原始生命体は,誕生したのだ.
そして…,
この原始生命体のエネルギー源は,なんと!放射線や紫外線だった.
動物には非常に危険な放射線や紫外線を,原始生命体は利用・活用していた,と.
しかし,これ以前に大問題がある.
「どのようにして生命は誕生したのか?」
という“生命誕生の謎”を解明せねばならない.
こういう時期なので,簡単に,説明しておこう.
動物にとって非常に危険な放射線や紫外線は,なぜ危険なのか?
それは,危険な電磁波や粒子線という危険なエネルギーを放射するからである.
ところが!である.
この危険なエネルギーこそが,生命を誕生させるエネルギーだったのである!
この危険なエネルギーが,原始生命体を誕生させ,育んでいったのである.
この原始生命体の直系の子孫が,『光合成細菌』.
『光合成細菌』は,だから,放射線や紫外線が大好き!なのである.
我々は,今後,この放射能・放射線といった危険なエネルギーを利用し活用する!
そういう,常識的には突拍子もない,トンデモない発想で,放射能と闘ってゆく….
どういうふうに闘うか?
続きは,夕刻に….
◆2011/03/22(火) やはり,プルトニウム汚染…
「福島第一原発3号機のプールには,MOX燃料(プルトニウム)が入ってない!」
…てなウソを堂々とついていたのは,誰だっけ?
誰でもEけど…,
東電のサーバの中に,MOX燃料がタップリ保管されていた!という証拠がある.
この証拠,削除しても無駄だよ.↓皆がDLしちゃったから.>東電
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2010/pdfdata/bi0503-j.pdf
このプルトニウムたっぷりの3号機が大爆発したのは14日.
関東平野の放射能汚染は,プルトニウム汚染でもある!
…という現実は,冷静に認識すべきであろう.
どうやら危機的状況がもう少し続いて欲しいと願う
連中がいるようですね
そういえば福島原発の保安にイスラエルの企業が関わっていたという記事が
どっかになかったっけ?
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/627.html#c6
もっと頭を使え!!
今後原発を一切使わない前提で色んな事を考えてみるんだ!!
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/536.html#c133
政府は3月17日,『放射能汚染された食品の取り扱いについて』なる政令をだして,
水道水の許容「放射能」上限を30倍も緩和していた!
この基準にのっとって言えば…,
本日,放射性ヨウ素が検出された東京水道水は…,
「(大人は)飲んでも構わない!」
となる.
これは,政府が東京都民を使って“人体実験”を開始した! ということと同義です.
◆2011/03/23(水) 突拍子もない発想で放射能と闘う!
放射能で汚染された関東平野を『光合成細菌』で浄化する作戦の実行部隊.これを
『関東軍』と命名したら不評サクサク.そこで一般公募で名前を決めよう!となった.
なので,名前が決まるまでの仮名を『菅討軍』(by 尾崎清之輔)としたい.
これは「菅」という邪悪な放射能を「討伐」する軍隊という意味だろ?>がけ君
さて…,
『菅討軍』は軍隊であるが,ゲリラ部隊である.
ゲリラ部隊に前線はない.自分に有利な時と場所で戦闘を開始する!
って,コレ,どっかで聞いたことがあるセリフだ….ネットゲリラだったかな?
で問題は,「軍」である以上,何と言っても武器だ.
『菅討軍』には「グルンバ・エンジン」という最終兵器がある.
これは,『光合成細菌』や『乳酸菌』を無限に培養する!という文字通りの最終兵器
なので,これは最終=最後の段階で話す.
いまは,先ず基礎知識である.これは,本に書いてあるような知識ではない.
知恵!あるいは智慧!と言ったほうがいいと思う.
この知恵を,『菅討軍』の隊員ならびに志願者の諸君は,短期修得せねばならない.
さっそく,講義を開始したい.
私は先日,次のように書いた.
約40億年前.地球上に生命が誕生した.その頃の地球は“地獄”だった.
地球の表面温度は200℃以上,原始大気に酸素はなく,硫化水素と炭酸ガスが
充満していた.
空からは,強烈な放射線と紫外線が降り注いでいて…,“地獄”だった.
この“地獄”のなかで,地球最初の原始生命体は,誕生したのだ.
そして…,
この原始生命体のエネルギー源は,なんと!放射線や紫外線だった.
動物には非常に危険な放射線や紫外線を,原始生命体は利用・活用していた,と.
しかし,これ以前に大問題がある.
「どのようにして生命は誕生したのか?」
という“生命誕生の謎”を解明せねばならない.
こういう時期なので,簡単に,説明しておこう.
動物にとって非常に危険な放射線や紫外線は,なぜ危険なのか?
それは,危険な電磁波や粒子線という危険なエネルギーを放射するからである.
ところが!である.
この危険なエネルギーこそが,生命を誕生させるエネルギーだったのである!
この危険なエネルギーが,原始生命体を誕生させ,育んでいったのである.
この原始生命体の直系の子孫が,『光合成細菌』.
『光合成細菌』は,だから,放射線や紫外線が大好き!なのである.
我々は,今後,この放射能・放射線といった危険なエネルギーを利用し活用する!
そういう,常識的には突拍子もない,トンデモない発想で,放射能と闘ってゆく….
どういうふうに闘うか?
続きは,夕刻に….
◆2011/03/22(火) やはり,プルトニウム汚染…
「福島第一原発3号機のプールには,MOX燃料(プルトニウム)が入ってない!」
…てなウソを堂々とついていたのは,誰だっけ?
誰でもEけど…,
東電のサーバの中に,MOX燃料がタップリ保管されていた!という証拠がある.
この証拠,削除しても無駄だよ.↓皆がDLしちゃったから.>東電
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2010/pdfdata/bi0503-j.pdf
このプルトニウムたっぷりの3号機が大爆発したのは14日.
関東平野の放射能汚染は,プルトニウム汚染でもある!
…という現実は,冷静に認識すべきであろう.
2011年 3月 23日 19:09 JST
【石巻】山を抜ける全長1.6キロのトンネルが、壊滅状態の漁村とその他の日本、そして世界を隔てている。
Eric Bellman/The Wall Street Journal
牧山トンネル
エンドウ・マサノブさん(47)は、17万5000人の人口を抱える宮城県石巻市の中心付近にあるそのトンネルの入口に立っていた。ここから牧山トンネルは山を通って、沿岸部に繋がっている。以前エンドウさんが妻と子供と暮らしていた、活気あふれる漁村があった場所だ。
日本が今世紀最大級の地震に揺れ、沿岸部が津波に打ちのめされた3月11日、製鋼所に勤めるエンドウさんは家から約160キロ離れた場所で働いていた。エンドウさん宅周辺の海に面した工場で働いていた人たちは、逃げるために何百台もの車でこのトンネルに押し寄せ、そのまま津波に飲み込まれたと目撃者は言う。
自衛隊がそのトンネルを片付けるのには数日かかった。今では徒歩でそこを通り抜けるのが、工場、魚市場、倉庫などが立ち並んでいた魚町など石巻の港湾地域へ行く限られた道の1つとなった。最初は数人だけが歩いたトンネルを、今では多くの人が絶え間なく行き来している。
家族を探しに行くためにトンネルの前に立つエンドウさんは17日、そろそろ状況も落ち着いた頃ではないか、と話した。その先の惨状はまだあまり知らない。
停電の影響で牧山トンネル内の一部は暗い。歩行者の通行は想定されていなかったため、歩道もない。そして、その中を冷たい風が吹き抜ける。津波で多くの車が流され、ヒッチハイクも一般的ではない日本では、大勢の人が長い距離を歩いてそのトンネルまで辿り着く。
愛する者と再会できる人もいれば、愛する者を失った事実を知る人もいる。反対方向に歩きながら、壊滅した町から出て行くのだと言う人もいる。
トンネルを抜けたある人は、先に見える光に辿り着くまでは驚くほど長かったと話す。
ゴトウ・エイコさん(51)は、6時間掛けて歩いた先で唯一の姉と再会し、喜びに溢れていた。泳げない姉は、たまたまセブン・イレブンの店舗の上に流れ着いたと言う。
ゴトウさんの少し後ろには、前後に大きなダンボールを括り付けた自転車を押すストウ・コウスケさん(26)がいた。漁師のストウさんは、唯一残ったという仕事着のゴム製胴付長靴と手袋を身に着けていた。漁に出ていたときに津波に襲われ、ボートに乗っていて助かったが、帰宅して両親の亡骸を見つけた。
両親も住む家も失ったストウさんは、倒壊した町から離れながら行く当ては特にないと話す。東京にいる妹が少しばかりお金を貸してくれるかもしれないと期待を口にした。
石巻は昔から牡蠣と捕鯨銛と17世紀のガレオン船の巨大復元船が有名な街だった。「漫画の帝王」と呼ばれた地元出身の漫画家の記念館があり、商店街沿いにその漫画家のキャラクターが並ぶなど、町おこしが進められていた。石巻市中心部のトンネルを抜けるとブルーカラー労働者が集まる地域が広がる。
製鋼所で働くエンドウさんは、トンネルを抜けて目を見張った。育った町は、泥と材木と家具で埋め尽くされていた。
高校時代の友人と遭遇し、友人の妻に、まだ家に帰ってないのか、家はどこかと険しい表情で聞かれた。
家は海沿いの栄田にあると答えると、友人の妻は息を呑んだ。そこが最も被害が大きかった地域の1つだったからだ。
自宅に向かう途中、エンドウさんは近所のコインランドリーの窓から突き出た小型車を目の当たりにした。通る予定だった道は家屋の屋根に塞がれ、近くのガソリンスタンドの給油ポンプは海と反対方向に向かってドミノのように倒れていた。
その惨状の中を進みながら、毛布を被った人の体を踏みそうになった。毛布から見えていたのは、数珠を掴んだ老人の手だった。エンドウさんは歩みを速めながら、タバコを1本取り出した。
ぬかるんだ場所を横切りながら、エンドウさんは自宅を指差した。
どこからか流れてきた大きな青い屋根が家に倒れ掛かり、玄関を塞いでいた。その屋根の上には、銀色のミニバンが横倒しになっていた。
エンドウさんは滑って2回転びながら屋根を駆け上がり、ガラスがなくなった横の窓から2階建ての家に入り、家族を探した。
ゴミと泥がリビングを埋め尽くし、壁に残った跡から津波が4メートル以上の高さまであったことが分かった。よろめきながら窓から出て来るときに、また転んだ。
ここには誰もいない、と言い、次に息子と娘が通っていた小学校に向かった。家族はそこにいるかもしれない。
その場所、鹿妻小学校の体育館で、毛布の上に座りながらカードゲームをしている家族を見つけた。
地震が発生したとき子供たちは学校におり、残りの家族−妻、義母、弟とその妻−は車で学校へ急いだ。学校の下に停めた車は流されたが、家族は無事だった。
エンドウさんは18日夕方、新しい家にいた。子供たちがバスケットボールを練習した体育館の片隅だ。
今回の震災による死亡・行方不明者が18日時点で17,503人に上り、まだ不明者として届けられていない人も大勢いるこの国で、エンドウさんは、家族を失うという最悪の事態を逃れることができた。しかし、家も車も食べ物もきれいな服も、育った町が復活するという自信もない。それが直面した現実だった。
未来は暗いな、とエンドウさんは言った。
記者: Eric Bellman
中毒自殺破産の宝庫パチンコ。
元締めは朝鮮。売り上げはテポドン3号の開発費に。
国内でほとんど金が回らないのでこれを廃止するだけで日本経済V字回復。
復興費用もらくらく捻出。
radiko.jp 毎日放送ラジオが聞ける
クリックして
真ん中 大きく赤字で 聴く
をクリックして下さい
もうしばらくしたら、小出さんの解説あります
東電、明日からプルトニウムの計測開始。
現在はガンマ線しか計測していない。
プルトニウムが出すアルファ線は計測しにくい。
「昨日は計測しないと言っていたのに急に方針を変えた理由は何か」と記者に突っ込まれ、今日中に回答すると回答。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/536.html#c134
いずれにせよ、最悪の方向に向かいつつあることは確かです。
そうではないという材料がゼロですからね。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/536.html#c135
YouTubeによると、UFO / OVNI が、3/3 羽田上空、3/11 石油製品炎上の千葉JFE ケミカルタンク、3/13 桜島にも現れたとCNNが報道している。
ユダヤは、UFO技術を持っているとでもいうのか?
http://www.asyura2.com/09/jisin16/msg/692.html#c6
副島隆彦:私たちは、今こそ福島県産の野菜、果物、コメ、魚を進んで食べる運動を始めなければならない。それが復興への支援だ。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/637.html#c1
http://www.isep.or.jp/press_release.html
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 Ver.0 2011 年3 月23 日
1
環境エネルギー政策研究所(ISEP)
【お問い合わせ先】飯田・松原
Email: info01@isep.or.jp
URL: http://www.isep.or.jp
「無計画停電」から「戦略的エネルギーシフト」へ
2011 年3 月11 日に発生した東北関東大地震とそれに続く巨大津波によって東日本は深刻な需給ギャップが生
まれたため、「計画停電」が始まったが、十分に計画されず、混乱を極めている。そこで、環境エネルギー政策
研究所(ISEP)では、関東圏の供給力や過去の需要量を含めた検証を行い、公共政策として行うべき、短期・中
長期的な施策をここに提言する。
【要旨】
・ 【短期的な電力需給】今春から夏の需要ピーク時(1 日最大電力予想=発電端で5,755 万kW)にかけて、
とくに需要側への適切な措置~特に大口需要家との需給調整契約の戦略的活用~を行えば、短期的にも
無計画な「計画停電」を実施しなくても、十分に対応可能であることが明らかになった。
【短期的な電力需給イメージ】
・ 【中長期的なエネルギーシフト】地域分散型の自然エネルギーを中心とするエネルギー政策に転換すれば、
短期的には震災復興経済の柱となるだけでなく、中長期的には自然エネルギーを2020 年に電力の20%・
2050 年には100%を目指し、電力安定供給・エネルギー自給・温暖化対策の柱とする大胆かつ戦略的な
エネルギーシフトができる。
【中長期的な電力シフトイメージ】
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 Ver.0 2011 年3 月23 日
2
1 はじめに
2011 年3 月11 日に発生した東北関東大地震とそれに続く巨大津波によって、福島第1原子力発電所をはじめ
とする東京電力・東北電力の主要電源が緊急停止した。このため東日本は深刻な需給ギャップが生まれ、それ
に対応するために東京電力では「計画停電」を始めた。ところがこの計画停電は、十分に計画されたものでは
なく、信号や鉄道、病院といったライフラインの電力や震災被災地の電力供給さえ止まる地域がある他、生産
活動の見通しを立てられない産業経済界からも異論が聞こえるなど、混乱を極めている。
そこで、環境エネルギー政策研究所(ISEP)では、関東圏の供給力や過去の需要量を含めた電力需給の検証を
行い、今後、公共政策として行うべき、短期・中長期的な施策をここに提言する。
2 需給の見通し
本年度の夏季における、東京電力の供給力について検証し、過去の需要量との比較をしつつ、供給力につい
て考察を行った。発電端と送電端について明確に区別するため、発電端の数字は青色、送電端の数字は緑色で
それぞれ記載した。
2.1 過去の需要量
表2.1 は、東京電力における近年の一日最大電力および最大三日平均電力(いずれも発電端)を示している。
2008 年9 月のリーマンショック前で6000 万kW を少し上回る程度、リーマンショック後は6000 万kW を下回っ
ている。
表2.1:近年の最大電力(発電端)
(出典:資源エネルギー庁電力統計)
発電端 発電端
発生年月日 最大電力 最大3 日平均
(万kW) (万kW)
2007 年(8 月) 6147 6037
2008 年(8 月) 6089 6035
2009 年(7 月) 5450 5387
2010 年(7 月) 5999 5961
参考 2011 年計画 (5755)
東京電力の月間最大電力をリーマンショック前の2007 年から図3.1 に示す、7~9 月以外の月の最大電力は7-9
月を除くと2008 年1-2 月の5500 万kW、その時期も除くと4000~5300 万kW である。また、2008 年1-2 月でも、
最大3日電力平均は5360 万kW である。
図3.1 東京電力の月間最大需要(出典:資源エネルギー庁電力調査統計)
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 Ver.0 2011 年3 月23 日
3
2.2 供給力
(1)
東京電力自社火力
2010 年度における東京電力自社火力について表2.2 にまとめた。同表より2010 年度の自社火力の単純合計(発
電端)は3,847 万kW、地震で被害を受けた福島・茨城県の出力分と長期計画停止を除くと2,717 万kW となる。
表2.2:東京電力自社火力(2010 年度)
主な 発電端出力 2008 年度
燃料 サイト ユニット (万kW) 暦時間利用率 注
広野 5 60.0 2011 年被災
石炭
常陸那珂 1 100.0
68.9%
2011 年被災
横須賀 3〜8 210.0 長期計画停止
鹿島 1〜6 440.0 2011 年被災
大井 1〜3 105.0 一部被災
石油
広野 1~4 320.0
39.3%
2011 年被災
千葉 1・2 288.0
品川 1 114.0
南横浜 1〜3 115.0
五井 1〜6 188.6
姉ヶ崎 1〜6 360.0
袖ヶ浦 1〜4 360.0
川崎 1 150.0
横浜 5〜8 332.5
富津 1〜4 502.0
ガス
東扇島 1・2 200.0
61.9%
一部被災
合計 3,847 単純合計
うち福島茨城を除く 2,927
長期計画停止も除く 2,717
出典:経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部「電力需給の概要」、2009
上の表にある通り、東京電力は横須賀火力3-8 号について長期計画停止に入った。その出力合計(発電端)は、
210.0 万kW である。
この復旧について、3つのシナリオを想定する(表2.3)。
「ケース1」は、福島県と茨城県の発電所は全て停止とし、千葉県・東京都・神奈川県の地震停止または定
期点検中の発電所のみ復旧するケースである。長期計画停止の横須賀石油火力も回復しないと想定する。当面
の回復はこの程度と見られる。
「ケース2」は、上に加えて東京電力鹿島石油火力が復旧し、長期計画停止の横須賀石油火力7-8 号も再運
転できる場合である。2011 年夏迄にはこのレベルの回復が期待される。
「ケース3」は、それに加え、長期計画停止の横須賀石油火力3-6 号も運転する場合である。2011 年夏の楽
観シナリオである。
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 Ver.0 2011 年3 月23 日
4
表2.3:火力の復旧シナリオ
供給力
[万kW]
想定 備考
ケース1 2,717
福島県と茨城県の発電所は全て停止
千葉県・東京都・神奈川県の地震停止または定期点検中
の発電所のみ復旧
長期計画停止の横須賀石油火力も回復しない
当面の供給回復
ケース2 3,227
上に加え、鹿島石油火力(440 万kW)、長期計画停止の
横須賀石油火力7-8 号(70 万kW)が再運転
2011 年夏迄にはこのレベル
の回復が期待
ケース3 3,367 上に加え横須賀石油火力3-6 号(140 万kW)が運転 2011 年夏の楽観シナリオ
(2)
東京電力自社水力
資源エネルギー庁の電力統計による東京電力の水力発電所の認可設備容量は、一般と揚水をあわせて898.9
万kW(発電端)である。このうち揚水発電は、電事連「電気事業便覧」2010 に記載されている分だけで680 万kW
あるので、一般水力は219 万kW である。
(3)
東京電力自社原子力
2011 年3 月11 日現在、柏崎刈羽1,5,6,7 号機(発電端出力:491.2 万kW)が発電している現状を鑑みて、この
分のみを想定する。
(4)
他社からの応援融通受電
中部・北陸・関西・九州から100 万kW が
3 月の震災直後も実施されている。
(5)
緊急時対応の供給力
上記とは別に、北本連系で60 万kW が3 月の震災直後の数日実施されたが、1週間後に解除された。この分
を残余分として想定する。
(6)
他社受電
他社受電のうち、水力については、「電力需給の概要」2010 に記載されている2008 年8 月の値(水力:529.2
万kW)を採用する。原子力は2008 年には124.4 万kW の受電実績があるが、この大半を占めると見られる日本
原子力発電東海第二は地震で停止中なので、見込まないこととする。
火力は、2008 年8 月には785.5 万kW で、その内訳は表2.4 の通りである。表の「・・・」部は、自家発等で
ありここでの記載は省略した。「電源開発」の磯子石炭火力は、2008 年8 月には新1号の60 万kW(うち東京電
力50 万kW、東北電力10 万kW)のみであったが、2009 年7 月に新2号60 万kW(うち東京電力50 万kW、東北
電力10 万kW)が運転を開始した。
ケース1は、現状の東京電力で他社受電があまりできていないと推察されることを考慮し、電源開発磯子石
炭火発の東京電力分のみ見込んだ。ケース2、3は、2008 年実績の785.5 万kW から、表2.4 で停止している福
島県の2電力362.5 万kW をのぞいた423 万kW に加え、新設の電源開発磯子2号の50 万kW、その他100 万kW
とした。
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 Ver.0 2011 年3 月23 日
5
表2.4:他社火力
所有者 サイト
名
所有規模
(万kW)
(発電端)
2008 年度
最大受
電
計画値(万kW)
(送電端)
追加ポテンシャ
ル(万kW)
(単純な差)
備考
電源開発※ 磯子 120.0 50 50 東北電力分を
除く
常磐共同火力 勿来 162.5 (162.5) 地震で停止か
相馬共同火力 新地 200.0 (200.0) 地震で停止か
鹿島共同火力 鹿島 140.0 107
君津共同火力 君津 100.0 52
以上の追加ポテンシャル→ 50
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
その他 100
合計 785.5 150
出典:経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部「電力需給の概要」、2009
注:電源開発は、出力の1/6 を東北電力として配分する。2008 年段階では60 万kW のみの設備であったが
(うち東京電力は50 万kW),2009 年に60 万kW を新増設した。
その他の事業者の自家発余剰を融通する手段がある。ここでは100 万kW を追加するとした。
例えば、東京ガスと昭和シェル石油のガス発電所、扇島パワーステーション(81 万kW)、東京ガスとJX 日鉱
日石エネルギーの川崎天然ガス発電所(84 万kW)もフル稼働し、可能な限り東京電力に供給するとしている。
民生業務部門の非常用電源も考慮すれば、この100 万kW という数字はそれほどで誇大ではないだろう。
(7)東北電力からの一般電気事業者間融通
東北電力はより多くの被災があるのでこの分は見込まなかった。
2.3 供給分析のまとめ
表2.5 に今回の分析の結果をまとめる。
同表に示した火力回復の3シナリオの最低と見込んだ、福島・茨城の火力発電所全停止で横須賀火力の復帰
も間に合わないケースでも、揚水発電681 万kW 分を含めると、7-9 月のピークを除く最大3日平均レベル(こ
の5 年間では冬のピークとして最高である2008 年1 月実績)にほぼ対応できるまでに回復する。
7~9 月のピークへの対応は需要側とりわけ大口需要への省エネ対応を行わなければならない。東京電力の
2011 年最大需要予測5755 万kW とのギャップは、鹿島火力と横須賀火力が回復しないケース1で約760 万kW
である。他社受電の一部と鹿島火力と横須賀火力の一部が回復するケース2、残りの横須賀火力も回復するケー
ス3 では揚水発電も含めれば需給ギャップはほぼ解消する。
これは、夏の業務電力を中心とする省エネとピークカットにより削減する展望がある。
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 Ver.0 2011 年3 月23 日
6
表2.5:供給力のまとめ(発電端) (万kW)
ケース1 ケース2 ケース3 注
水力 218 218 218 一般水力
火力 2717 3227 3367 表2.3 による
原子力 491 491 491 柏崎刈羽1,5,6,7 号機
自社電源
自社合計 3426 3636 3756
水力 529 529 529
50 423 423 2008 年度実績(福島の火発を除く)
火力 50 50 50 他社火力追加(2009年運転開始分)
100 100 100 その他の自家発からの購入、非常用電源の活用
他社受電
原子力 0 0 0 日本原電東海2号停止を考慮
応援融通計画受電 100 100 100 新信濃変換所、佐久間変換所、東清水変換所の実績
緊急時対応の供給力 60 60 60 北本連系の実績
供給力合計 4315 5198 5338 揚水発電を除く
同(揚水含む) 4995 5878 6018 揚水発電を含む
1 日最大電力実績 5998 2010 年8 月の1 日最大電力
同2011 年度予測 5755 2010 年電力供給計画における東京電力自身の予測
必要な節電
(ピークカット)
760
(13%)
2011 年度1 日最大電力予測値と揚水込みの供給力との比
需
要
量
除く7-9 月
5360 7~9 月を除く月の2007 年以降の最大3日電力最大値
(2008 年1 月)
2.4 供給力分析に関する今後の課題
東京電力の自社火力のメンテナンス状況が入手できないため、東京電力の所有している電源に対し、これ以
上の詳細な分析は困難であろう。
今回の分析における大きな仮定は、「その他の自家発(東京ガス等)からの購入、非常用電源の活用」、の項目
である。東京電力管内のみならず東北電力管内を含めた自家発の火力発電所をより細かく分析すれば、より信
頼性の高い分析になる可能性がある。
また、送配電システムによる供給制限を今回は分析していない。電力の潮流計算を行えばより説得力のある
分析になるであろう。
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 Ver.0 2011 年3 月23 日
7
3 電力供給へ対応策~「無計画停電」から「戦略的エネルギーシフトへ」
3.1 短期的な対応~主にこの夏のピークを見込んでの対応
【要旨】今春から夏の需要ピーク時(1 日最大電力予想=発電端で5,755 万kW)にかけて、とくに需要側
への適切な措置~とくに大口需要家との需給調整契約の戦略的活用~を行えば、短期的にも無計画な
「計画停電」を実施しなくても、十分に対応可能であることが明らかになった。
(1) 無計画な「計画停電」の問題
現状、緊急対応として実施されている「計画停電」では、地域を輪番的・機械的に停電させる措置であ
り、信号や鉄道、病院などのライフラインの優先もなく、また企業活動への配慮もないため、社会全体に
甚大な悪影響を及ぼしている。
供給力から見て、なんとか対応可能な状況が見えているほか、自発的な節電も大きな成果をあげている
ため、少なくとも以下の大原則を適用すべきである。
【電力供給における基本的な考え方】
@ ライフラインは最優先して電力供給を維持すること
A 一般家庭は省エネ・節電を呼びかけつつ、基本的には電力供給を維持すること
B 業務および産業部門は、個別の需給管理ができることから、需給調整契約を戦略的に拡張して、市
場メカニズムと自発性を活用した需給管理を行うこと
(2) 2011 年春および夏の需要動向
東京電力における2011 年春の需要内訳の推計を示す(図3.1)。
図3.1:東京電力の需要推計(2011 年春) (万kW) ※環境エネルギー政策研究所の推計による
東京電力は、3月14 日(月)の週明けに向けて4100 万kW の最大需要(18~19 時頃)を
見込んでいたが、供給力が当面は3400~3500 万kW 程度しか期待できないことから、緊急
に計画停電を予定した。緊急の発表だったため、社会全体は混乱を極めたが、節電の呼び
かけと自粛が予想外の効果を生み、計画停電はきわめて限定的な地域・時間に留まった。
このことから、省エネ・節電効果は、500 万kW 前後の効果があったのではないかと推測
される。翌3月22 日(火)の週明けには、東京電力は3700 万kW の最大需要(18~19 時頃)
に予測を引き下げている(3月22 日の東京電力ホームページより)。
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 Ver.0 2011 年3 月23 日
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一方、東京電力における2011 年夏における需要推計を示す(図3.2)。
図3.2:東京電力の需要推計(2011 年夏) (万kW) ※環境エネルギー政策研究所の推計による
すでに述べたとおり、この夏の最大電力として、東京電力はもともと計画では5755 万kW(発電端)を
見込んでいた。また酷暑であった2010 年のピークは、5998 万kW(発電端)にものぼった。これに対して、
表2.5 に示したとおり、見込める供給力は、最低だと4995 万kW(揚水含む)で760 万kW(約13%)のピー
ク時供給力の不足となる。予測中央値だと5878 万kW(揚水含む)が確保されるものの、余裕を持つために
は引き続き、省エネ・節電を実施する必要がある。
(3) 戦略的な需給調整契約の活用
以上の需給を見る限り、この春から夏にかけて、非常に厳しい電力需給が続くことは確かだが、現状の
自発的な省エネ・省電力の効果で、十分に切り抜けることができる水準であると言える。ただし、確実な
電力需給を行うために、次に示す戦略的な需給調整契約を活用することを提案したい。
需給調整契約とは、大口需要家との間で取り交わされている、逼迫時に電力会社が使用削減を要請でき
る契約を指す。需給調整契約には、いつ使用制限を通告するかで3種類にわかれる。
@ 通告後すぐに使用制限する「瞬時契約」(東電では昭和電工、旭硝子、神戸製鋼所、東京製
鉄、東京鋼鉄、朝日工業、東邦亜鉛など23件
契約)
A 使用制限1時間前までに通告する契約(同500件強
契約)
B 使用制限3時間前までに通告する契約(同700件強
契約)
(東京電力ホームページより
http://www.costdown.co.jp/blog/2007/08/post_583.html)
東京電力では、2007 年の柏崎刈羽原発が地震で停止したときに、17 年ぶりに活用した経験がある。その
際には、計画調整で約
140
万
kW、随時調整:約
130
万
kW、合計310 万kW もの需要調整力を確保してい
る(東京電力ホームページよりhttp://www.tepco.co.jp/kk-np/nuclear/pdf/150714.pdf)
今回は、供給力の回復と省エネ・節電努力を考慮すれば、既存の需給調整契約を活用するだけでほぼ十
分と考えられるが、さらなる需要調整力を確保するために、政府が経済界と協定を結ぶとともに、省エネ
の報奨金をインセンティブで出すことも考えて良い。たとえば、先行して需要削減に応じた企業は、その
量に応じて何らかの補助を得られる仕組みだ。そうした後押しによって自主的な契約だけの現状でも310
万kW の需要調整力であるところを、控えめに見ても倍以上、おそらく1000 万kW 超の需要調整力に達す
ることは見込めるのではないか。
以上より、今春から夏の需要ピーク時(1 日最大電力予想=発電端で5,755 万kW)にかけて、とくに需
要側への適切な措置~とくに大口需要家との需給調整契約の戦略的活用~を行えば、短期的にも無計
画な「計画停電」を実施しなくても、十分に対応可能であることが明らかになった。
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 Ver.0 2011 年3 月23 日
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3.2 中長期的な対応~主に2020 年~2050 年を見込んでの対応
【要旨】地域分散型の自然エネルギーを中心とするエネルギー政策に転換すれば、短期的には震災復興経
済の柱となるだけでなく、中長期的には自然エネルギーを2020 年に電力の20%・2050 年には100%を
目指し、電力安定供給・エネルギー自給・温暖化対策の柱とする大胆かつ戦略的なエネルギーシフトがで
きる。
短期的な電力需給に問題がないため、中長期的な電力需給をじっくりと考えることができる。以下、原
子力、(脱)化石燃料、そして主力の2つとなる省エネ・省電力と自然エネルギーについて、考察をする。
(1) 原子力の凍結と国民的議論
もともと日本の原子力発電所は老朽化が進んでおり、通常に想定される40 年寿命で見ても、今後、急
激な減少期を迎える。それに、新増設の放棄(少なくとも中断)や地震で影響の受けた原子力発電所の廃
止措置などで、一気に原子力発電所の設備容量の減少が進む見込みである(図3.3)。
図3.3:日本の原子力発電所の行方(震災前後) ※環境エネルギー政策研究所の推計による
(注)震災後、福島第1および第2,女川、東通、浜岡はすべて停止を想定。柏崎刈羽、島根も
段階的に停止を想定している。
ただし今回は、国民に甚大なる被害を及ぼした原子力の今後の開発のあり方については、エネルギー政
策・原子力政策の当事者の人心を一新した上で、しっかりと国民的な議論をすることが不可欠となる。そ
れまでの間、最低限以下の措置が議論の前提となる。
@ 核燃料サイクル開発の凍結
A 原子力発電所の新増設の凍結(建設中を含む)
B 福島原発と同種の炉型かつ同水準の地震リスクのある原発の緊急停止(浜岡原発)
※現時点では新耐震基準に沿った安全審査が無効となっているため
(2) 脱化石燃料
ここ数年にわたる短期的な電力供給は、化石燃料主体となることは避けられない。何よりも温暖化対策
の問題が生じるほか、石油や石炭の高騰によるエネルギー供給リスクが懸念される。日本は、化石燃料の
輸入に23 兆円・GDP の約5%もの費用を費やしている(図3.4)。
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 Ver.0 2011 年3 月23 日
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図3.4:日本の化石燃料の輸入費用の推移
しかも震災前から、中国の需要急増などが原因で、石炭の価格が高騰してきていたが、今回の震災を機
に、世界的に原発回避の流れが生じつつあり、それはそのまま石炭需要の増加を意味することから、今後、
石炭価格のいっそうの高騰が心配される。もとより、中東の政変を引き金とする石油価格も高騰してきて
いる。こうした事情から、電力需給を確保しながら、同時に脱石油・脱石炭を達成することを政策目標と
する必要がある。
(3) 「我慢の節電」から「無理のない節電」へ
現状、広範囲の節電努力でおよそ数百万kW 前後もの節電効果をあげていることは大きな成果であるも
のの、全体としてはかなり無理や不便を強いる、いわば「我慢の節電」の側面が強い。今後、この「我慢
の節電」から、利便性を大きく損なわない、無理のない節電へと切り替える必要がある。
@ 工場および業務ビル
工場、業務ビル共、エネルギー効率を上げて省エネルギー・省電力を図ることができる。工場は
廃熱利用の徹底・高効率機器の導入などにより、業務ビルは断熱建築、高効率機器の導入、インバ
ーター化、オーバースペック設備の排除、明るすぎる照明の排除などにより、多くの削減余地があ
る。最近建設された都心の業務ビルが、既存のビルよりも床面積比エネルギー消費量やCO2 排出量
が3倍も多いことも東京都の計画書制度で明らかになっている。
工場も含め、2020 年には全ての事業所が、断熱性能やエネルギー多消費設備・機器において「利
用可能な最良の技術」を導入し、省エネ・温暖化対策「トップランナー施設」になるように計画的
に設備投資を進めることが必要だ。それには、計画書制度や公表制度(床面積原単位を含む)を事
業所単位で全国に広げ、東京都のような削減義務化政策を広げると共に、省エネ診断でどこで対策
をすると削減できるかを具体的に把握させることも重要だ。
A 家庭および中小業務ビル
家庭や中小業務についても対策は同様だが、ここにはエネルギー管理のプロが不在であるため、
政策としては家庭の啓発だけでは不十分である。新築住宅の断熱規制による暖房エネルギー削減、
エアコンを含む各種電気機器の省エネ規制強化や小型化、実態と離れていると言われるエアコンの
規制内容の修正などで、エネルギー管理に疎い家庭や中小業務に提供される建築やエネルギー多消
費機器は全て省エネ製品とすることが必要である。
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 Ver.0 2011 年3 月23 日
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B 非効率な電気暖房・電気温水器の追放
とくに「電気ノコギリでバターを切る」と表現される電気暖房機や電気温水器(ヒーター型)な
どは、使用禁止を呼びかけるとともに、今後は製造・販売の抑制や禁止を視野に入れるべきである。
(4) 自然エネルギーの加速度的な普及拡大
今後の電力源の主力は、省エネ・節電と並んで、自然エネルギー以外の選択肢はない。すでに海外では、
農業革命・産業革命・IT 革命に続く「第4の革命」と呼ばれるほどの急成長を遂げつつあり、日本はその
流れから、完全に取り残されていた。今回の原発事故は、その流れを逆転する好機となる。
図3.5:世界の自然エネルギーの加速度的な拡大(世界全体の単年度の正味増減)
自然エネルギーの普及は、極めて短期間で実現に結びつけることができるため、震災復興の経済刺激策
としても、またエネルギーリスクや温暖化対策としても、極めて有効となる。また、PC や携帯電話、液晶
テレビと同じ小規模分散型技術の特徴として、「普及すればするほど性能が上がり、安くなる」という効
果がある。つまり、過去の10 年よりもこれからの10 年の方が、はるかに普及のペースを加速することが
でき、同時に導入費用も安くなる。
目標とする水準は、ドイツが参考となる。ドイツは、電力に占める自然エネルギーの比率を、過去の10
年で6%から16%に10 ポイント高めたが、今後の10 年で16%から35%へとおよそ20 ポイントも高める目
標を持っている。また、2050 年には電力を自然エネルギーですべて賄うシナリオも政府機関から提示され
ている(「自然エネルギー白書2011」参照
http://www.re-policy.jp/jrepp/JSR2011/)。
そこで日本でも、現在およそ10%の自然エネルギー比率(大規模水力を含む)を、これからの10 年で30%
へと20 ポイント高めるという政治目標を掲げることを提案する(表3.1)。この30%という自然エネルギ
ーの比率は2020 年の電力量をベースにすると37%に相当し、実質的にドイツを超える目標となる。
表3.1:自然エネルギー拡大目標の検討(電力量に占める割合)
2000 2010 2020 (2050)
ドイツ 6% 16% 35% (100%)
日本 10% 10% 30%(37%)※ (100%)
(内訳
イメージ)
水力
風力
太陽光
地熱
バイオ
8%
0.4%
0.3%
0.3%
1.1%
13%(16%) 既設増強+小水力
5%(6%) 約3000 万kW
7%(9%) 約7100 万kW
2%(3%) 約340 万kW
3%(4%) 約400 万kW
※()内は2020 年の電力量をベースにした割合
なお、これを実現するための施策として、送電線の整備や優先接続の義務付け、震災日に閣議決定され
た全量買取制度の全面的な強化など、さまざまの措置が必要だが、それは今後のレポートに譲る。
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 Ver.0 2011 年3 月23 日
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(5) 今後の中長期的な電源見通し(まとめ)
以上の議論を整理して、次の表3.2 および図3.6 に示す野心的なエネルギーシフトの目標を立ててはど
うか。これによって、自然エネルギーとそのインフラ整備、省エネ・節電などで、控えめに見ても50 兆
円もの投資が期待でき格好の震災復興事業となるほか、縮小する原子力への代替電源となるだけでなく、
温暖化対策に加えて、高騰や価格乱高下が予想される石油や石炭によるエネルギーリスクを縮小してゆく
ことができる。
表3.2:今後の中長期的な電源構成の目標(まとめ)
2010 年(推計) 2020 年 備 考
省エネ・節電
̶
20%
電力量を1 兆kWh から8000 億kWh 台へ
自然エネルギー
10%
30%
2020 年の電力量に対して37%
原子力
25%
10%
同上13%
天然ガス
25%
25%
同上32%
石炭・石油
40%
15%
同上18%
図3.6:今後の中長期的な電源構成の目標
4 おわりに
2011 年3 月11 日は、日本にとって、明治維新、太平洋戦争敗戦に次ぐ、歴史的な「第3のリセット」の日と
なる。もはや過去の体制には戻れないし、戻ってはならない。震災による数多くの犠牲はもとより、福島原発
事故という「人災」が私たちに与えたとてつもない恐怖や今後長い年月にわたって向き合わなければならない
放射能汚染という厄災を捨て石にしてはならない。
3.11 後のエネルギー政策・原子力政策は、人心を一新した上で、日本国民が未来に希望を持つことができる
ものを築きあげてゆかなければならない。このペーパーは、その第1弾として皆さんに問いかけるものである。
以上
●飯田哲也
NPO法人:環境エネルギー政策研究所(ISEP)所長。ルンド大学(スウェーデン)客
員研究員。1959年山口県生まれ。自然エネルギーや原子力などの環境エネルギー政策
専門家。『21世紀のための再生可能エネルギー政策ネットワークREN21』理事など国
際ネットワークも豊富。温暖化ファンドやグリーン電力などを生み出すなど、社会イ
ノベータとしても知られる。中央環境審議会、東京都環境審議会などを歴任、2009年
11月には、新政権の25%削減タスクフォース有識者委員、および行政刷新会議ワーキ
ンググループの事業仕分け人に任命された。著書に「自然エネルギー市場」(菊地書
館)、「北欧のエネルギーデモクラシー」(新評論)、「自然エネルギー市場」(菊
地書館)、「グリーン・ニューディールー環境投資は世界経済を救えるか」(NHK出版)
「日本版グリーン革命で経済・雇用を立て直す」(洋泉社新書)など。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/631.html#c7
何が恐ろしいことがあるか。1000マイクロシーベルト毎時(1mSv/h)や、5000ベクレルぐらいの、微量な放射能など、全く問題ではない。何を、そんなに騒ぐのだ。馬鹿ども。ワーワー、自分の知ったかぶりを言いたいのなら、現地に来て、言え。危機は去った、と、私、副島隆彦が言うのだから、そうなのだ。「私は、副島隆彦を尊敬していますが、まだ、半信半疑です」というような人間は、学問道場の会員である必要はない。いなくなれ。 福島県なんて、来ようと思えば、自動車で5時間も運転すれば来れるじゃないか。今は、東京からこっちは、ガソリンが無いだけのことだ。
ところで、福島県の南部の海沿いの いわき市 に、 もう要らなくなった家をお持ちの人は、どうか、私たち学問道場に、寄付するか、超安価で売ってください。500万円ぐらいまでにしてください。たとえば、いわき市の中心の商業地区の平(たいら、いわき駅もある)は、生活インフラも壊れていません。
ここを、私たちの活動拠点にして、まず、「福島県産の食品を食べる。それから、さまよっている犬猫を助ける 運動」 をすぐに、始めます。訪れて来る 会員たちの宿泊施設にもします。ここは、原発から40キロの地点です。
石原はまた、前に安全論から東京に原発作れとか言ってたよな。
全く先見性のない男だ。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/536.html#c137
琉球大学の木村政昭さんのホームページから
「富士山噴火」
2011年±4年だそうです
この方のサイトは、ほんと久しぶりに閲覧
http://www.asyura2.com/09/jisin16/msg/664.html#c17
国の管理下にあるのなら、02氏の「増税」という言い方も理解できなくもないです。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/585.html#c5
これ以上関東の放射能汚染が続く場合、外資の不動産投資は大きな負債を被り、流通換金性が無くなれば価格下落により国内金融機関も不良債権が膨らむことになる。
東京圏脱出組みが今後も増えるでしょう。
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/295.html#c5
東京都の金町浄水場(葛飾区)で、水道水から乳児の基準値を超える放射性ヨウ素が検出された問題で、都は24日から金町浄水場の給水範囲となる東京23区、武蔵野市、町田市、多摩市、稲城市、三鷹市で乳児(約8万人)のいる家庭に限り、550ml入りのペットボトル計24万本(1人あたり3本)を配布することを決めた。
同日夜、記者会見した都福祉保健局の桜山豊夫技監は「長期にわたらなければ健康への影響はないが、念のため乳児の飲料は控えていただきたい。ペットボトルの確保に困難な家庭もあるので、緊急の対応を取り決めた」と話した。
検出されたのは、水道水1キログラムあたり210ベクレルで、1歳未満の乳児の暫定基準値(100ベクレル)超えていた。都は関係区市の乳児が飲むのを控えるよう要請していた。
◇
放射性物質:水道水からヨウ素…都「乳児の飲用控えて」
http://mainichi.jp/select/today/news/20110324k0000m040069000c.html
2011年3月23日 20時0分 更新:3月23日 20時21分 :毎日新聞
東京都水道局は23日、金町浄水場(葛飾区)で22日に採取した水道水から、乳児(0歳児)の飲用に関する国の基準の約2倍に当たる1キログラム当たり210ベクレルの放射性ヨウ素を検出したと発表した。23日採取分も190ベクレルだった。都は水道水で粉ミルクを溶かしたり、乳児に飲ませないよう呼びかけているが、「長期間飲み続けなければ、健康への影響は直ちにはない。代替水が確保できなければ飲んでもよい」としている。
金町浄水場は利根川水系の江戸川から取水し、東京23区と武蔵野、町田、多摩、稲城、三鷹市に供給。都水道局によると、家庭に届く水道水は途中の給水所で複数の浄水場からの水が混じる場合があることなどから、濃度は浄水場より低くなる。
水道水の放射性ヨウ素については、食品衛生法に基づく基準で、乳児は1キログラム当たり100ベクレル、それ以外は300ベクレルを超える場合は飲まないよう定めている。都は国から乳児の水道水飲用に関する通知があったことなどから、22日午前9時に都内11浄水場のうち、水系が異なる3浄水場を選んで検査。その結果、朝霞浄水場(埼玉県朝霞市、荒川水系)からは検出せず、小作浄水場(羽村市、多摩川水系)は32ベクレルだった。23日の検査では金町以外は検出されなかった。都は「福島第1原発の事故の影響であることは間違いない」としている。
これを受け、厚生労働省は、原子力災害対策特別措置法に基づく水道水の「緊急時モニタリング検査」の対象を、関東地方などにも広げることを検討する。同省水道課は、事故現場で放射性物質の放出が抑えられれば、基準値を超える地点は減るとみている。
一方、千葉県水道局は、県内3取水場で21日に採取した水を調べた結果、全てで放射性ヨウ素を検出し、1カ所は放射性セシウムも検出したと発表した。金町浄水場の下流約1・2キロの矢切取水場(松戸市)の原水からは放射性ヨウ素を41ベクレル検出。いずれも基準以下だが、県内の水道水の水源はほぼ全域が金町浄水場と同じ利根川水系であることから「念のため」として、「乳児に飲ませるのは控えてほしい」と呼び掛けた。【渡辺暖、野倉恵、森有正、黒川晋史】
◇
乳児の飲用自粛を呼び掛け=井戸水配布の自治体も−千葉県 :時事通信
東京都金町浄水場(葛飾区)の水道水から乳児向けの飲用基準の2倍を超える放射性ヨウ素131が検出された問題で、都と隣接する千葉県は23日、県の詳細な検査結果が出るまで乳児の水道水の飲用を控えるよう呼び掛けると発表した。
県はこの日、県内の4取水場と6浄水場で21日に採取した水の検査結果を公表。放射性ヨウ素は3カ所で検出されず、7カ所でも最高で44ベクレルといずれも基準を下回った。しかし、水源の多くが金町浄水場と同じ利根川水系であることから、乳児の飲用は念のため控えることが望ましいと判断した。
県内ではこの他、野田市が市内4カ所に給水車を配備し、乳児の粉ミルク用に井戸水の配布を始めた。また、松戸市は水道水に関する問い合わせが300件以上寄せられたことから、防災無線で乳児の水道水飲用を控えるよう呼び掛けるとともに、地下水の提供を検討している。(2011/03/23-21:19)
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/638.html
つくづく昨年の民主党代表選において、菅直人の当選を許してしまったことが、悔やまれて悔やまれてならない。パフォーマンス最優先の菅の対応の度外れた拙劣さが、どれほど人災化に貢献しているか、すでに無数の投稿によって指摘されているので、ここでは繰り返すまい。雑多な論評をあれこれ漁っても、情報洪水に飲み込まれるのが落ちである。震災オタクになっても意味が無い。
幸い★阿修羅♪のホームページに、広瀬隆氏のYouTube映像が掲載された。ありがたい。あれこれ読み漁るより、この映像を見て、可能な限り拡散されることをお願いするのみである。ただしそれでも、次の読売の報道だけは、やりすごすわけにはいかないので引用し、言及をしておきたい。
「東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡り、米政府が原子炉冷却に関する技術的な支援を申し入れたのに対し、日本政府が断っていたことを民主党幹部が17日明らかにした。
この幹部によると、米政府の支援の打診は、11日に東日本巨大地震が発生し、福島第一原発の被害が判明した直後に行われた。米側の支援申し入れは、原子炉の廃炉を前提にしたものだったため、日本政府や東京電力は冷却機能の回復は可能で、『米側の提案は時期尚早』などとして、提案を受け入れなかったとみられる。
政府・与党内では、この段階で菅首相が米側の提案採用に踏み切っていれば、原発で爆発が発生し、高濃度の放射性物質が周辺に漏れるといった、現在の深刻な事態を回避できたとの指摘も出ている。
福島第一原発の事故については、クリントン米国務長官が11日(米国時間)にホワイトハウスで開かれた会合で『日本の技術水準は高いが、冷却材が不足している。在日米空軍を使って冷却材を空輸した』と発言し、その後、国務省が否定した経緯がある。」(2011年3月18日 読売新聞)
冷却材というのは、中性子を効率よく吸収するホウ素材のことである。菅がこのアメリカの提案を受け入れてさえいれば、福島第一原発の惨事は、惨事とならなくてすんだのである。東工大出の菅には、俺には原発のことが分かるという、鼻持ちならない自負がある。そしてその自負に固執する性格のために、収拾の付かない大惨事を招いてしまったのだ。私たちは歴代の首相の中に、このような大罪を犯した人物がいたことを、孫子の代まで伝え、一国のリーダーを選びそこなうことの悲劇を、民族の記憶の中にとどめておかなければならない。
菅直人が、この災難を、政権延命の千載一遇の貴貨であると思っているとしたら、これ以上の国辱的犯罪はない。東京電力のスポークスマンと化したおしゃべり枝野は、蓮舫とのタッグによって、災害対策予算をずたずたに仕分けした戦犯ですらある。「100年に一度の災害への対策は無駄」と言った舌の根は、まだまだ乾いてはいないはずである。
ここではマスコミ各社による許せない犯罪について指摘しておきたい。マスコミのごまかしのポイントはこうだ。彼らは、例えばレントゲン撮影の場合の被爆は50マイクロシーベルトなので、これと比べて生命に危険な数字ではないという論法を使っている。少し考えれば分かることだが、人体へのリスクの放射線量は、累積値、すなわち時間の積分値なのである。つまりどれだけ長時間被爆したかが問題なのだ。レントゲンの撮影なら1秒で済む。居住地での被爆では、そうはいかない。1日は24時間だから、被爆値は1時間当たりの発表値を24倍にしなければならない。10日で240倍、100日で2400倍である。マスコミはあえてこのことに触れない。「直ちには生命に危険なレベルではない」の、「直ちには」が曲者なのである。これこそまさに、情報操作以外の何ものでもない。
上の表は、福島第一原子力発電所の設備の概要である。下から2行目は燃料の種類である。3号炉に「MOX」とある。MOXとはミクスド・オキサイド、すなわち二酸化ウランと二酸化プルトニウムの混合物という意味である。今回の事故で、東京電力が秘密裏にこのMOX燃料を使用していたことがばれてしまったのである。ウィキペディアの記述を見てみよう。
「MOX燃料とは混合酸化物燃料の略称であり、使用済み燃料中に含まれるプルトニウムを再処理により取り出し、二酸化プルトニウムと二酸化ウランとを混ぜたものである。主として高速増殖炉の燃料に用いられるが、既存の軽水炉用燃料ペレットと同一の形状に加工し、核設計を行ったうえで適正な位置に配置することにより、軽水炉のウラン燃料の代替として用いることができる。これをプルサーマル利用と呼ぶ。」
MOX燃料を軽水炉の燃料として使うことの危険性について、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は、論文「プルサーマル導入─その狙いと危険性」の中で、次のように指摘している。
「プルトニウムが猛毒物質であることはすでに述べた。それとは別にプルトニウムを軽水炉で燃やす場合には、別の危険が付きまとう。軽水炉はウランを燃やすために設計された原子炉であり、プルトニウムは、@ウランより燃えやすい(核分裂断面積が大きい)、Aウランより制御しにくい(遅発中性子割合が少ない)という性質を持っているため、それを原子炉の燃料に使うと危険が増える。さらに、燃料の融点が低下したり、プルトニウムを燃料の中に均一に含ませることが難しいため局所的な燃焼が進むなど、技術的な多数の困難を抱えている。従来の軽水炉さえ厖大な危険を抱えていたのに、その軽水炉でプルトニウムを燃やせば、危険はさらに増大する。」
ただでさえ危険なMOX燃料であるが、一旦メルトダウン事故が起きると、二酸化ウランとは比較にならない被害をもたらす。このようなMOX燃料の使用について、今回の事故が起きるまで、国民はおろか、福島県民ですら全くの蚊帳の外におかれていたのである。しかも事故が起きてからの報道でも、このMOX燃料についてはタブー扱いになっている。
今回の福島原発事故の主たる原因は、地震ではない。津波である。津波によって、原子炉を冷却するための電源装置が全滅してしまった電源事故なのである。電源関連の回復以外に対処は無い。今回の地震についてはマグニチュード9.0で、観測史上最大規模であるとか、世界第4位とか言われているが、これらはきわめて意図的な捏造である。実際の規模は、阪神・淡路大震災より小さかったと言われている。津波が被害を拡大したわけであるが、これとて過去を遡れば、より大型の津波の記録がある。
1896年(明治29年)6月15日午後7時32分30秒に発生した明治三陸地震に伴う津波は、本州観測史上最高の波高38.2mを記録した。波高は北海道の襟裳岬で4m、現青森県八戸市で3m、現宮城県女川町で3.1mであったが、現岩手県宮古市の三陸海岸で14.6m、現山田町で10.5m、現宮古市で18.9m、現釜石市で8.2m、現大船渡市で22.4m、綾里村で21.9mと軒並み10mを超える高さを記録した。とくに綾里湾の奥では入り組んだ谷状の部分を遡上して、日本の本州で観測された津波では最も高い波高38.2mを記録している。
今回の災害が千年に一度であるとか、想定外のものであるというのは、まったくの作り事である。とくに福島原発の津波に対する想定値は何と5mであった。津波による被害などは、設計時から全く想定すらされていなかったに等しい。5mの想定に対して9mの津波が押し寄せたところに、今回の大惨事のほとんどすべての原因があったのだ。まさに人災そのものである。この人災の責任を回避するために捏造されたのが、千年に一度というストーリーであり、その根拠が、マグニチュード9.0という嵩上げされた捏造数字なのである。
それはそれとして、今回の惨事が巨大なスケールの大惨事であることに変わりはない。その大惨事に、これまた前代未聞の菅らによる人災が加担して、それこそ千年に一度の大惨事に発展しつつあるのである。
ここで自己紹介をするべきではないかと思うが、私の顔の一つは原発設計者であり、人類の代替エネルギーとしてトリウム熔融塩炉による、安全で安心で安価な新しい原子力エネルギーを普及していくプロジェクトのプランナーでもある。詳しくは拙著「東ティモール非電化人口を一掃するトリウムエネルギー」をご覧いただきたい。安全な原発などありえないと固く信じている方にとっては、目から鱗を落としていただくチャンスになるかもしれない。
わが国のトリウム研究の大御所といえば、古川和男博士であるということを否定する人はいまい。その古川博士が、3月17日の朝日新聞「私の視点」に「福島緊急事態への対処体制へ疑念」と題する投稿を寄せている。下記に引用しておこう。
引用開始
一昨日辺りには、福島原発の事態もピークを越したのではないかと思いつつあった。しかし今は違う。私より何十倍も情報を持ち、あの原発の設計に関わった友人から「少なくも4号は、注水に失敗すればチャイナシンドロームである。しかも、注水困難な場所で500トンの水必要。今後の数日が運命の分かれ目。」と聞かされたからである。
今頃になって、「5,6号も危いので電源工事に掛るが、放射能が高いので今夜は見合わせる。」と報道している。真相は知るべくもないが、今まで何をしていたのであろう? また、今朝の報道で、「内閣官房参与に、放射線安全専門の小佐野氏任命」とあった。良い人事とは認めるが、今頃寝言ではないかと思う。
これは最高度水準の「国難対処プロジェクト」なのである。しかし、その自覚が菅首相にも東電社長にもあるとはとても思えない。否ある、と強弁するであろうが、「本質を知らない空威張りか、格好付け宣伝」に見える。だから、官房長官などが無責任にもTVに出ずっぱりで、「お疲れ様」と言われ今寝ていると。考えられない醜態である。あれは、広報部長の仕事である。時に顔出すのは良いにしても。
「プロジェクト」とは、「プロジェクト・リーダーを任命する事」なのである。チェルノブイリ時の様に、「レガソフ」を任命することである。日本人は、遂にその原則を学習できていないのである。最近の、全ゆる種類の国内外問題は責任者不在で失敗しているではないか。これがまた露見したに過ぎないが、今度はこれでは済まされない。「国家転覆」の危機である。まだ遅くない。否遅くても「今日から目覚めて、実行を」。 菅首相は「原子力に強いのだ」と胸をはったそうだが、知識の問題では無い。知恵、理念、思想の奥底の問題である。
どう言えば本当に判って貰えるのであろうか? レガソフは、事件の翌日からの超人的な苦闘の末、2年後の事件記念日前夜にピストル自殺した。あの強大硬直したソ連体制と真っ向から対決した(そして滅ぼした)からである。今の日本の、政府、業界、学界の低俗体質の全てに挑戦せねば、この問題は解決できない。それは、全国民が一瞬一瞬に見せつけられている現実の真相なのである。それを乗り越えて、この大国難に挑戦してくれるのが「プロジェクト・リーダー」であり、したがって『個人』以外には有りようが無いのである。
「そんな事出来る訳が無い」とあっさり逃避し続けてきたのが、少なくも私が生きて知っている「この3,40年の日本」であった。しかし、繰り返すが「これは未曽有の大国難」なのである。菅首相は「理解賛同して実行」する「重大な責務」を正に「自覚」願いたい。一刻を争う「非常時」が今である。
聞いて頂きたかったのは以上であるが、レガソフに付き補足すると、彼は大学を出てすぐに原発現場を知るべく修行し、現炉型は危険、恐らく「熔融塩炉型」が最良必須と決断し、上述の任命1ヶ月前には熔融塩炉建設許可をえていたのである。彼らは、私にその3年前に共同開発を提案していた。今は、漸く世界的にその炉の評価は定まりつつある。原理的に重大事故は起こさないのである。
引用終り
「プロジェクトとは、プロジェクト・リーダーを任命する事」。まことに当を得た指摘である。このことを国政のレベルで言い換えれば、「国政とは、宰相を任命する事」なのである。現下における最大の不幸、最大の国難は、たしかに地震・津波・原発事故の3点セットなのかもしれない。しかしそれ以上に日本国民にとっての大きな不幸、大きな国難は、この不幸、国難のときにあたって、選りにも選って菅を宰相に任命していることではないだろうか。
今全ての日本人が取り組むべき課題は、「禍をもって福となす」ことに尽きるであろう。復興の一語である。3・11以降、実は何人もの人から小沢一郎氏の安否消息を訪ねられた。無事地元におられるから安心してください、と返信していた。そこに受け取ったのが、政治評論家、板垣英憲氏からの有料メルマガである。引用したいのはやまやまであるが、残念ながら有料メルマガであるため、禁無断引用・転載とある。リードの部分は次のとおり。
「小沢一郎元代表はいま、郷里・岩手県奥州市の大先輩・後藤新平が、関東大震災で壊滅した東京を復興させた偉業に習い、『東日本復興事業』の先頭に立とうと意欲を燃やしている。」
関東大震災からの復興時にリーダーシップを発揮した後藤新平については、ウィキペディアはこう書かれている。
引用開始
関東大震災の直後に組閣された第2次山本内閣では、内務大臣兼帝都復興院総裁として震災復興計画を立案した。それは大規模な区画整理と公園・幹線道路の整備を伴うもので13億円という当時としては巨額の予算(国家予算の約1年分)のため財界等からの猛反対に遭い、当初計画を縮小せざるを得なくなった(議会に承認された予算は5億7500万円)。それでも現在の東京の都市骨格を形作り、公園や公共施設の整備に力を尽くした後藤の治績は概ね評価されている。この復興事業は、既成市街地における都市改造事業としては世界最大規模であり、世界の都市計画史に残る快挙と言ってよい。
特に道路建設に当たっては、東京から放射状に伸びる道路と環状道路の双方の必要性を強く主張し、計画縮小されながらも実際に建設された。当初の案ではその幅員は広い歩道を含め70mから90m、中央または車・歩間に緑地帯を持つと言う遠大なもので、自動車が普及する以前の時代では受け入れられづらかった。
現在、それに近い形で建設された姿を和田倉門、馬場先門など皇居外苑付近に見ることができる。『現在の東京の幹線道路網の大きな部分は新平に負っていると言ってよく、特に下町地区では帝都復興事業以降に新たに街路の新設が行われておらず、帝都復興の遺産が現在でも首都を支えるインフラとしてそのまま利用されている。』また、昭和通りの地下部増線に際し、拡幅や立ち退きを伴わず工事を実施でき、その先見性が改めて評価された事例もあり、『もし彼が靖国通りや明治通り・山手通りの建設を行っていなければ、現在の東京で頻繁に起こる大渋滞がどうなっていたか想像もつかない。』
引用終り
後藤新平と小沢一郎氏が同郷であることに、私は偶然以上の引き合わせを感じざるをえない。いっぽう菅はといえば、亀井静香氏や田中康夫氏が連立与党の立場から挙国体制を要求しても知らん振り。そうかと思えば唐突に、谷垣自民党総裁に入閣を迫ったりする。政権延命のためのパフォーマンス以外は全て不作為、不作為、不作為。今に国民生活のほうがメルトダウンしてしまう。いっぽう森永卓郎氏は、震災復興についてこう語る。「しっかりとインフラ回復をしないと、被害が長期に及ぶ」と。
「阪神大震災直後、95年度の近畿圏の名目成長率は2.44%と、全国の1.5%を上回っている。翌96年度も近畿圏が2.9%と、全国の2.8%を上回った。ところが、97年度に近畿経済の成長率は▲1.3%と大きなマイナスを示し、全国の▲0.00%を大きく下回った。その後2002年度まで、近畿経済の成長率が全国を上回ることはなかった。
大きな復興予算の投じられる最初の2年間程度は、復興予算のために経済活動が下支えされる。しかし、そのカンフル剤の効果が消えると、経済は長期低迷に陥るのだ。例えば、典型は神戸港だ。かつてはコンテナ取扱量世界3位を誇る国際ハブ港だったが、阪神大震災で使用ができなくなって、その後韓国の釜山港などに、ハブ機能を奪われてしまった。最大の原因は、船舶の大型化が要求する水深に神戸港が対応できていなかったからだ。阪神大震災で被災したのをきっかけに、国際ハブ港の条件を満たすように抜本的な改善をすればよかったのに、当面の復旧が優先されてしまったのだ。」
森永氏は復興資金に無記名の無利子国債を充てよと言う。それもよい。しかし、森永氏の正鵠を得た指摘のとおり、なすべきは決して復旧ではない。復旧なら誰でも考える。もっとも菅には、その復旧すらできまいが。必要なのは復興である。それこそこれを機会に、禍をもって福となすには、千年に一度の震災や津波に襲われてもびくともしない、新しい日本の国土を建設することである。これを構想できるのは、まさに後藤新平級の不世出のリーダーなのである。
3・11の大惨事の前、小沢一郎氏は『続・日本改造計画』をすでに脱稿していたはずである。今小沢氏は、おそらくこの『続・日本改造計画』の延長線上に、さらに大きく構想を発展させて、千年に一度の天災にも耐えられる大東北の建設を構想しているに違いない。板垣氏によればそれは、大堤防、港湾、都市改造、住宅建設等の、とてつもない気宇壮大なスケールだという。
ここでもう一度財源について語ろう。以下は3月18日の産経の報道である。
引用開始
東日本大震災を受け、政府は、復旧・復興のための補正予算編成に向け、主要財源として日銀が全額を直接引き受ける「震災復興国債」を緊急発行する方針を固めた。複数の政府筋が明らかにした。発行額は10兆円を超す見通し。日銀や与党と早急に調整に入り、野党も含めた合意を目指す。
政府は、震災復興対策の新たな財源確保を目指し、平成23年度予算案で計上した子ども手当や高速道路無料化などの財源を全額充当することを検討したが、3兆3千億円程度にしかならず、有効な対策は打てないと判断。新規国債発行も検討されたが、国債を市場に大量流通させれば財政事情が悪化する上、国債の格付けが下がり長期金利の上昇をもたらす危険性がある。
このため、震災復興国債を日銀に引き受けさせる案が急浮上。日銀による国債引き受けは財政法5条で禁止されているが、同条のただし書きに「特別の事由がある場合において国会の議決を経た金額の範囲内ではこの限りでない」と規定されており、今回の震災は「特別な事由」にあたると判断した。
日銀は日銀法で独立性を担保されており、難色を示す可能性もあるが、与野党に政府の関与を強める日銀法改正の動きがあることから最終的に引き受けに応じるとみられている。
平成7年の阪神大震災の復興対策では3度の補正予算で計3兆3800億円が計上された。今回の震災ははるかに規模が大きいことから「10兆円や20兆円では足りない」(亀井静香国民新党代表)との声もある。
一方、自民党の谷垣禎一総裁は時限増税を提案したが、菅直人首相は『日本経済をさらに悪化させかねない』として否定的な考えを示しているという。政府・与党が目指す復興対策の平成23年度補正予算編成では、23年度予算案に計上された子ども手当(2・2兆円)や高速道路無料化(1千億円)、高校授業料無料化(4千億円)、農業戸別所得保障制度(6千億円)などに充てる予定だった財源を振り分け、残りを震災復興国債で賄う方針。道路や橋梁(きょうりょう)などについて建設国債発行も検討されている。
引用終り
国債の日銀引受け。悪い話ではない。それにしても亀井氏の指摘は全くそのとおりである。10兆円や20兆円では全く足りない。森永氏が言うように、復旧ではだめなのだ。復興でなければならない。それも後藤新平のようなスケールの大きい大復興である。釜山港にハブ港を奪われてしまった神戸港の轍は、絶対に踏んではならないのだ。
千年に一度の禍を、歴史的大復興という空前のスケールの福に転じ、日本国を再出発させるには、そしてそれを託することのできる小沢一郎氏を日本国民の貴貨として活かすには、この際にこそ政府のもつシニョリッジ特権(通貨発行特権)の行使による造幣益をもって財政とする大英断を下すべきときである。
かなり大上段に振りかざした物言いをしているが、もともとそれほどの大事であるとは思っていない。ところがシニョリッジ特権の話題になると、これまでもそうであったように、意味もなく騒ぎ立てるおしゃべり雀がしゃしゃり出てくるのが常なので、ついついもって回った物言いになってしまうのである。シニョリッジ特権、あるいは政府貨幣を持ち出すと、にわかに怖いものでも見るかのような、あるいはまるで国家規模のM資金話でもあるかのように騒ぎたててくる俄か「金融通」や似非「エコノミスト」が登場しかねないので、ここではまず歴史の事実に学ぶことによって、これらの空理空論を遮断しておこう。
時と所は明治維新の日本である。維新は実現したものの、明治新政府にはとんとお金が無かった。それまでの日本経済は米本位制であり、税制は年貢米で、徴税者は各藩であった。明治政府には徴税システムすら無かったのである。明治政府の開闢は、実に戦争から始まった。戊辰戦争である。その莫大な戦費を賄おうにも、国の米櫃は空っぽであった。明治の国家財政を賄ったもの、それこそ太政官札という政府紙幣であったのである。
この太政官札の発行を考え出したのが、他ならぬ坂本竜馬と越前藩の三岡八郎(後の由利公正)であった。大政奉還後の国家財政について思いを巡らせていた龍馬は、越前藩に幽閉されていた三岡八郎の財政能力を高く買っていた。初対面の龍馬と三岡は、囲炉裏を囲んで飲み、かつ歌い、かつ語ったという。文久3(1863)年5月のことであった。
龍馬は、この若き日の知己に、その最期のときに近い慶応3(1867)年11月1日、再び会いに福井に行くのである。たばこ屋という旅籠の二階に宿をとった二人は、辰の刻(朝8時)から、子の刻(夜12時)まで、「我を忘れて咄(はな)し」「金札(太政官札)を発行せざれば、今日天下の計画はできぬ」ということで、大いに意見一致を見るのである。三岡は後にこう語っている。三岡が龍馬に教えたという調子になっているが、多分、互いに議論しあったのであろう。
「龍馬曰く、金もなく人もなくて至極(しごく)難儀である。私の言ふのに……天下の民は皆天子の民である。……何ぞ財無く人無きを憂へんやだ。……夫(それ)から名分財源経綸(経綸)の順序まで、予て貯へた満腹の意見を語り、夜半九ツ過るまで我を忘れて咄(はな)した。即ち金札を発行せざれば、今日天下の計画は出来ぬといふ事も委(くわ)しく語り……」(『由利公正伝』)
坂本龍馬と三岡八郎(由利公正)とは、夜を徹して協議し、基本方針を確認しあった。さらに龍馬は、越前藩に幽閉されていた三岡を、八方手を尽くして中央政界に押し出した。同年12月、龍馬の根回しによって金穀出納所取締役、すなわち大蔵大臣に任じられた三岡は、明治維新を成功させる上で決定打となった「太政官札」を、慶応4年(明治元年)2月から発行させることに成功したのである。龍馬と三岡は、幕末から明治維新というときに現れた、典型的なケインジアンであった。なんとケインズ理論が体系化される70年も前のことである。
当初明治政府の官制は、祭政一致を原則とした復古的な官制であった。まず神祇官が復活して太政官よりも上位に置かれ、太政官の下に民部省、大蔵省、兵部省、刑部省、宮内省、外務省の六省を置く二官六省制が採られた。太政官札というのは、この太政官によって明治元年閏4月から、明治2年5月までの1年間にわたって発行された政府紙幣であったのだ。発行総額は4,800万両で、通用期限は13年間とされた。戊辰戦争の戦費も含めた5,129万両の政府支出のうち、なんと94%を太政官札で賄なったのである。
当時戊辰戦争によって多額の費用を必要とした明治政府は、殖産興業のための資金が不足していた。欧米諸国に対抗するため、経済発展と軍事力強化による近代国家の形成を急いだ明治政府にとって、繊維産業や軍事産業などを柱とした産業育成政策である殖産興業の推進は必要不可欠であった。
日本初の紙幣の登場に、国民の間には戸惑いも生まれた。国民が紙幣そのものに不慣れであり、また新政府への信用も強固というわけではなかったので、太政官札100両を金貨40両と交換するケースもあったという。その対策に、政府は額面以下での本位貨幣との交換を禁じたり、租税などに太政官札の使用を義務付けるなどの政策をとったりしたという。とはいえ、もしも太政官札が発行されていなかったら、殖産興業のためのインフラ財源も確保できず、日本の近代化は大幅に遅れを取っていたに違いない。
また、財源確保の手段を他国からの借り入れに依存していたら、当然他国からの干渉を受けざるをえないことになる。欧米の先進国に肩を並べる近代国家に成長を遂げていくには、国の財政基盤を固める政府紙幣の発行は、無くてはならない必須のものであった。流通期間は短かったが、現在の日本の礎を築いた明治維新の日本経済の基礎を築く上で、太政官札の果たした役割にはきわめて大きいものがあった。
それにしても元をただせば、二人のうら若き青年の「朝まで生ダンギ」が、やがてGDP世界第二位となる国家の財政基盤をつくったというのだから、実に痛快というしかないではないか。その日本を再出発させるべき今、竜馬と三岡に倣って大復興の財源をつくろうというときに、ああでもないこうでもないという小田原評定は無用である。虚心坦懐に歴史に学ぶ心さえあるならば、今こそまさに実践のときではないか。
政府貨幣の発行について、実は難しいことは何もない。実際私たちが日常使っている1円、5円、10円、50円、100円、500円玉は、大蔵省造幣局が発行している政府貨幣であって、日銀が発行しているお金ではない。記念硬貨もすべて大蔵省造幣局が発行する政府貨幣である。別に硬貨に限定されているわけではない。かつて私が子どもの頃には、政府紙幣もあった。靖国50銭札と板垣50銭札である。日銀とは別に、政府がシニョリッジ特権(通貨発行特権)を行使して通貨を発行することは、今現実に実行されている目の前の事実であって、法的にも実務的にも何らの問題もありえない。
ところが既述のように、話題が政府貨幣のこととなると、魑魅魍魎のやからがあれこれと口を出すのである。平成15年4月、日経新聞の招待によって来日したノーベル経済学賞のコロンビア大学教授、ジョセフ・E・スティグリッツ博士が、基調講演の中で、日本政府が財政財源を調達するために、政府紙幣の発行に踏み切るべきだと提言したことがある。
このとき当時日銀の理事で、現在わが日銀の総裁である白川方明氏は、政府紙幣も日銀券も、お札であることに違いはないのだから、政府紙幣の発行などはナンセンスであるとの批判をシンポジュームの席上で投げ返したのである。おそらくスティグリッツ博士も、あまりにも幼稚な日本のエコノミストの実態を知って、あきれ果ててしまったに違いない。
現日銀総裁の白川氏にして、政府紙幣と日銀券の間にある決定的な違い、すなわち造幣益の有無について全くの無知であるということである。日銀券は、どれだけそれを発行しても、それによっていわゆる造幣益という政府の財政収入は1円も生まれない。菅内閣が決めたように、かりに新規に発行された国債を、震災振興国債と呼ぼうが何と呼ぼうが、これを日銀が購入し、その国債の対価を新規に発行した日銀券で政府に支払ったとしても、結局それは政府の日銀からの借金であって、政府の債務がそれだけ増えるだけのこと。政府にとっていささかも造幣益のような利益が得られるわけではない。
また日銀券の発行は、その額がそっくり日銀の負債勘定に計上されるのであって、日銀自身にとっても、日銀券の発行によって造幣益が生まれるわけではない。ところが日銀券の発行と違って、政府貨幣を発行した場合、その発行額は、いっさい政府の負債にならないのである。
造幣局の統計データによると、昭和23年から平成22年までの政府貨幣(硬貨)の発行額は、5兆7738億8367万9000円、記念硬貨の発行額は2兆0167億5050万円、合計すると7兆7906億3417万9000円、ざっと8兆円にもなる。これは政府貨幣であるから、この金額は政府の負債勘定には計上されていない。この発行額(額面価額)8兆円から、原料費や加工費を差し引いた差額としての正味の造幣益は、政府の財政収入として、一般会計に繰り入れられてきたのである。
政府紙幣と日銀券のこの決定的な違いを、何と現日銀総裁の白川氏はご存じなかったのである。そして既述のように、政府紙幣も日銀券も、お札であることに違いはないのだから、政府紙幣の発行などはナンセンスであるとのたまわったのである。スティグリッツ氏が基調講演の中で、政府紙幣の発行は、債務としては扱われないと断言しているにもかかわらずである。
幸いわが国には、シニョリッジ特権の実践的活用について、理論と実践論の両輪を極めた天才がいる。大阪学院大学名誉教授の丹羽春喜博士である。丹羽博士の政策論に賛同する有志20名が、小渕恵三首相に政策要求書を提起したのが平成13年7月1日であった。それから10年、測りようのないほどの知的価値をもつ博士の提言は、残念ながらおしゃべり雀の話の種にされるか、さもなければ反ケインズ主義者の悪罵の標的にされてきた。10年が経過しようとしている今こそ、何としても博士の理論と実践論に日の目を見せなくては、それこそ日本人の恥というものであろう。
丹羽博士の実践論は決して難しい話ではない。それどころか実にスマートである。博士の実践論をよく知りもしない自称「エコノミスト」が、日銀券とは別に政府紙幣を発行すると、ATMや自販機などが混乱するとか、ハイパーインフレが避けられないなどと訳知り顔で論じている。まずは謙虚に耳を傾けるべきである。以下、博士の実践論の要諦を述べてみよう。見事にプロのエコノミストの発想の盲点をついていて、実に面白い。
はっきりさせておくべきことは、政府の財政収入を得る手段は三つしかないということである。(1)租税徴収、(2)国債発行、(3)通貨発行である。(1)にも(2)にも限界がある。ならば今日の深刻な財政・経済の危機を打開する財源調達は、(3)の通貨発行という手段しかない。そして通貨には、日銀券と政府貨幣しかない。 そしてすでに検討してきたように、政府貨幣を発行すれば財政収入を得られるが、日銀券の発行ではそれを得られない。平成10年3月末まで施行されていた旧日銀法においては、日銀券の発行には担保を必要とした。平成10年4月より、この担保の規定はなくなっている。だからといって日銀が無制限に日銀券を発行して債務超過に陥ってしまうことは、決して望ましいことではあるまい。 ところが政府貨幣では、この点が全く異なる。すなわち、通貨に関する基本法である「通貨の単位および貨幣の発行に関する法律」(昭和62年、法律第42号)では、貨幣すなわち政府貨幣の製造および発行の権能が政府に属するということが明記されている。この政府の貨幣発行特権(シニョリッジ特権)は、無制限かつ無担保である。しかも発行された政府貨幣の額が、政府の負債として計上されることもなく、その発行額は政府の正真正銘の財政収入になる。 こうした政府貨幣の発行による造幣益に対して、政府は利息を支払う必要も無ければ、償還をする必要もない。生産能力の余裕が十分にある現在のわが国のような状況下では、これは現世代および将来世代の国民の負担にもならない。 問題はここからである。政府紙幣というと、ほとんどの人は、今の日銀券の1万円札のほかに、別の政府紙幣の1万円札が印刷され、発行されるイメージをもつ。そこからATMがどうのこうのとか、自販機がどうのこうのとかいう議論が出てくる。
ついでに言っておくと、香港で使用されている紙幣の額面は10、20、50、100、500、1000HK$で、香港上海銀行(香港上海匯豐銀行=HSBC)、スタンダード・チャータード銀行(香港渣打銀行=Standerd Chartered Bank)、中國銀行(中國銀行香港分行=Bank of China)の3行からそれぞれ発行されている。額面によって紙幣(印刷)の色は統一されているが、デザインが違うので少し戸惑ってしまうかも知れない。しかし慣れるとどうということはない。ATMや自販機における混乱も全く無い。
丹羽博士の提案のスマートなところは、現実的に政府貨幣ないし政府紙幣を発行する必要がまるで無いところにある。つまり、国のシニョリッジ特権を、例えば500兆円分といった一定額分を日銀法第38条によって日銀に売ればいいのだ。その際政府がある程度の値引きをして売れば、日銀は日銀自身の資産内容を大幅に改善することができる。
日銀からの政府に対するその代金は、何も日銀券の現金で支払う必要は無い。500兆円であれば500兆円の金額が記された日銀の保証小切手を政府に渡せばそれでいい。政府はその保証小切手を財源として、震災復興なり、いかようにも財政出動に使えばいいのである。これこそが丹羽博士の「救国の秘策」である。実にスマートで、すっきりしていてすばらしいではないか。
丹羽博士の救国の秘策は、非常に容易かつ安全である。しかも効果は絶大かつ即効的である。問題があるといえば、こうした理に適った政策を禁じ手としてタブーにしたい、理屈の分からぬ妨害勢力の存在(多分日銀も)であり、あるいは日本がこうした超積極的な財政政策を採ることを、快く思わない海の向こうの金融勢力らである。
彼らの一部はまちがいなくこう言ってくる。そんなことをしたら、必ずハイパー・インフレになる、と。とんでもない。彼らには、わが国の経済が、どれほど長期にわたってデフレギャップ(需要不足による生産余力)を拡大してきたかが分からないのであろう。インフレギャップの発生など、今の日本には蜃気楼ですらありえない。虚心坦懐に考えれば、この丹羽博士の救国の秘策以外に、今のわが国の財政・経済の深刻きわまる危機的状況を克服する選択肢は何もないはずである。
中にはこういう屁理屈を、上から目線で言うやからがいる。そんなことで味を占めれば、財政規律が緩む、と。こういうやからがいる限り、政府主導、すなわち国民主導の民主主義などは、永遠に実現しない蜃気楼でしかない。だから政(まつりごと)は官僚にお願いしてやってもらわなければならないと言っているのである。
とはいえ、丹羽博士のこの窮極の秘策は、たとえば菅などには、まかり間違ってもできっこない。この秘策を実現するには、まちがいなく抵抗するであろう日銀等の抵抗勢力を、有無を言わせず従わせることのできる「辣腕」が必要であるし、海の向こうの金融資本の圧力と、一歩も引かず渡り合える外交能力も必要である。これらを二つながら備え、これを託せるのは、わが小沢一郎氏をおいては他にいない。ありえない。
元総務相の原口氏が掲げた「日本維新」は、今回の大惨事によって、ますますその意義に現実的な重みを増した。冒頭2011年が、日本現代史の特移点になると言ったのは、そういう意味での日本維新の年になるという意味である。そしてその特移点を突破するのに、わが日本国民は、小沢一郎氏という不世出のリーダーを、まさに貴貨として使うことができるのである。
小沢一郎氏を使うことができると書いた。この表現には重大な意味がある。どんなに小沢一郎氏が不世出のリーダーであったとしても、その小沢氏に百万力の力を与えるのは、国民である私たち一人一人である。主権在民なのである。小沢氏に何かを期待するのであれば、小沢氏が私たちのために何かをできるように、私たち主権者は何かをしなくてはならない。私たち主権者が立ち上がって行動を起こさない限り、2011年が日本現代史の特移点などになるわけもなく、「日本維新」がなるわけもない。
私事で恐縮であるが、3・11の2週間前、すなわち2・25、私、檀公善は、ついに70歳、古希を迎えた。70歳という節目に当たって、私は私の心の中で、高らかに「日本維新」のための宣戦布告を宣言した。「日本維新応援団」=「日本維新サポーターズ・アソシエーツ」(Nihon-Ishin Supporters Associates=NISA)と称する勝手連の旗を、高々と掲げようと決意した。鬨(とき)の声を天に届けよう。そして厳かに、文字通り命を賭けて戦うことを宣言しよう、と。
私がまず考えたこと、それは目前の「3・19東京一万人集会」に全力集中することであった。この集会の趣旨は、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」とあった。この二つが冠スローガンであるということは、例えば名古屋での「減税日本」の闘いや、政権交代の原点回帰を目指す原口一博氏の言う「民主党A」の勢力を広く結集する「日本維新の会」の理念とは、当然統合できるものであると考えた。
言うまでもなく今年2011年という年は、選挙の年である。統一地方選挙の前半、後半を合わせれば、全国で1,069件もの選挙がある。候補者だけでも総勢で万の単位になるであろう。衆議院議員の選挙も、4月24日に決まっている愛知6区の補選はもちろんのこと、衆議院の解散は、いつあってもおかしくない情勢である。
一時は4月24日の統一地方選後半との同時選挙も濃厚とされていたが、そこにまさに降って沸いた東北地方太平洋沖地震によって、被災地域の統一地方選挙の延期が決まった。そして衆議院議員選挙の日程は、とりあえず見えにくくなってしまった。まさに政治の世界は、一瞬先は闇である。
いずれにしても今年の前半が、未曾有の選挙集中の年であることに違いはない。しかも政権党である民主党のメルトダウンによって、選挙の拠って立つ政党基盤はきわめて流動的になってしまい、泥舟と化した民主党の、いわゆる民主党Aの候補者たちを救出する救命ボートには、まだまだ確たるものがない。減税日本や日本維新の会といえども、全国レベルで見れば、揺籃期にすら至っていない。
小沢氏に確固たる政治的基盤を約束することのできる勢力、これを、減税日本や藤島利久氏の「新党市民」を含めて、「日本維新」というキーワードでくくっていいものと仮定するなら、その日本維新の勢力にとって、衆議院議員を含めて、各レベルの選挙に取り組む準備は、まだまだほとんど整っていない。へたをすれば離党難民にすらなりかねない候補者もありうるというのが、今の混沌とした情勢である。
それでもどんなことがあっても、私たちは各レベルの選挙において、日本維新の勢力を勝たせなければならない。だから私は、日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)という勝手連を立ち上げたのである。
難民といえば、政党や候補者だけの問題だけではない。泥舟化している民主党の党員・サポーターにしても、難民化の危機は目前に迫っている。昨年の民主党代表選で、小沢氏に投票した党員・サポーターが、消えた11万票を除いたとしても、9万人もいる。この人たちのほとんどは、今でも形式上、泥船民主党の党員であり、サポーターなのであろう。
こうした党員・サポーターにも、それなりの大きさの救命ボートを用意しなければならない。いや用意するのではない。自前の救命ボートを自分たちでつくれるように、サポートしていく必要があるのだ。それが日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)なのである。
再度の確認であるが、3・19に掲げられた、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」という冠スローガンと、目の前の各レベルの選挙戦で日本維新の勢力がかかげる冠スローガンとは、必然的に軌を一にするべきものであるはずだ。
ちなみに日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)の第一の冠スローガンは、「原点回帰! 国民の生活が第一」であり、第二の冠スローガンは「○○減税日本VS増税日本●●」である。○○と●●は、勝ち負けを象徴したデザイン的要素に過ぎない。そして以上二つの冠スローガンに加えて、3・11の直後に、第三の冠スローガンとして、「超大型財政出動で震災復興を!」を追加することにした。
上の画像は、NISAの行進旗である。幅が2,456mm、長さが3,473mm、8.63u≒5.2畳の布製の旗である。デモ行進のときに、6人で手に持って行進するためのもの。3・19でお披露目するために作った。3・19のデモでは、ヘリコプターが空からカメラを回して放映するということを聞いていた。ならば空から見える超大型のポスターというか、旗を作ればいいというのが、この行進旗を作った動機である。デザインは、NISAのB2版大型ポスターを、そっくりそのまま拡大したものである。
デザインのモチーフは、イラストレーター川野隆司氏の作品「浪裏朝日」である。政治団体、日本維新の会のサポート活動全般に、自由に使えるという契約を交わした上で使用している。テーマはもちろん葛飾北斎の「浪裏」を現代化した構図と、燃えるような真紅の空をバックにした朝日の大胆な組み合わせである。このデザインは、ポスターをはじめ、名刺やのぼりなど、さまざまなメディアに統一された日本維新のシンボルとして使われていく。
選挙のような大衆動員を必須とする営みにおいては、シンボルやカラーを統一することの意義はきわめて大きい。シンボルおよびカラーに関しては、キーワード連想法による加点法によって評価をするが、このモチーフの場合、連想するキーワードは、日本語だけでも下記のように多岐にわたり、結果、圧倒的なポイントを獲得した。
太陽、朝日、朝、始、開始、スタート、旭日、日新(日々新た)、上る、昇る、上昇、天、天空、陽、陽気、熱、暖、温、温暖、プラス、ポジティブ、真紅、赤、紅、血潮、燃える、萌える、滾る、増、明、夜明け、暁、円、円満、満、丸、日の丸、日の出、日出る国、日の元、日本、日向、東、東方、東洋、和、球、玉、珠、祥、吉祥、福、祝福、福運、開運、勝、勝利、先勝、必勝、大、太、エネルギー、力、パワー、漲る、起。起床。七転八起、達磨、縁起、浪、波、濤、潮、黒潮、動、躍、躍動、興、復興、振興、生、生命、産、産土、生産、興産、富、富裕、豊、豊富、豊穣、豊饒、太平洋、洋、海、富士、不二、鴎、飛翔、希望、大願成就、……。
さらに興味のない人には蛇足かもしれないが、風水師、王健秋氏に気のパワーを測定してもらった。まさに針が振り切れるほどのパワーが放出されているという。自画自賛に聞こえるかもしれないが、まさに日本維新の夜明け、そして日の出の勢いを象徴する、最高のイメージであるということができよう。とくに東の空から昇ってくる太陽であることから、「東日本復興」のシンボルとして、これ以上のモチーフはないのではないかと自負している。
中心にNISAの3本の冠スローガンを入れた。「原点回帰! 国民の生活が第一」、「○○減税日本VS増税日本●●」、「超大型財政出動で震災復興!」。上部に「日本維新サポーターズ・アソシエーツ」の大きなロゴ、下部に大きくインパクトの強い太陽を配置しながらも、視線はごく自然にこれらの3本の、少し小さめに入れたスローガンに惹きつけられるよう、意図してデザインされている。アートディレクションとコピーは私、檀が担当、デザインはNISA代表でグラフィックデザイナーの松森伸仁氏が担当した。イラストはくり返すが川野隆司氏の名作、浪裏朝日である。
同じデザインのB2サイズのポスターは、3・19のデモが実行されていれば、全参加者に無償配布ができるよう、印刷を済ませていた。当日は軽トラックで明治公園の会場に運び、そこで参加者全員に1枚ずつ手渡しする予定であった。残念ながらデモが中止され、このことは実現できなかったが、せっかくのことなので、この★阿修羅♪の拙稿をお読みいただいているみなさんに、2種2枚一組を、先着5,000名様に無償でお送りしたいと思う。ただし、手渡しであれば送料がかからないが、メールであれば宅配便でお届けしなくてはならないので、送料として全国一律1,000円(以上)をカンパで負担していただけると幸いである。
「NISAポスター希望」
日本維新応援団=NISAの活動の一つは、このNISAのポスターを、日本維新、日本復興のシンボルとして、日本中の街角に張り出し、日本中の町や村の屋外、屋内を満艦飾にすることである。既に書いたように、今年は各レベルの選挙が総集中する未曾有の選挙年であるが、民主党のメルトダウンが始まっていることから、いわゆる民主党A、日本維新の勢力となる候補者にとっては、周到な選挙準備もできないままに選挙戦に突入していかなくてはならない特殊な事情、悩みを抱えている。とくに拠って立つ政党基盤がインフラとして十分に確立されていない現状では、政党ポスター等の準備も整わないままの選挙戦になることが十分に予測される。これは民主党Aないし日本維新の勢力にとって、きわめて不利なことである。
上掲のポスターは、最近民主党が制作した政党ポスターである。正気の沙汰とは思えない。崖っぷちに立つ民主党の候補者が、こんな恥知らずのポスターを使って一歩「前へ」進んだら、まっ逆様に谷底に落下すること必定である。まともな民主党Aないし日本維新勢力の候補者に、こんな縁起の悪いポスターが使えるはずがない。だからこそ私たち日本維新応援団が、日本全国の町や村を、浪裏朝日のポスターで満艦飾にしなければならないのである。
ところでこのNISAの浪裏朝日のポスターの、公職選挙法上の位置付けはどうなるのであろうか? このことはNISAの公職選挙法上の位置付け如何に依存している。要するにNISAという勝手連が、公職選挙法199条の5項に規定する「後援団体」に該当するかどうかである。同条同項によれば、「後援団体」とは、「政党その他の団体又はその支部で、特定の公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)を推薦し、若しくは支持することがその政治活動のうち主たるものであるもの」と定義されている。
NISAには、後半の「特定の公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)を推薦し、若しくは支持することがその政治活動のうち主たるものであるもの」は該当するが、前半の「政党その他の団体又はその支部」には該当しない。したがってNISAは、公職選挙法上の「後援団体」ではない。
こうしてNISAは公職選挙法上の「後援団体」ではなく、NISAのポスターは、公職選挙法の規制を受けることはない。いっぽう、「後援団体」のポスターや、いわゆる「政党ポスター」に該当する場合は、そのポスターは公職選挙法上のきわめて厳しい制限を受ける。NISAのポスターがいかに有利な宣伝媒体であるかは言うまでもない。
各レベルの選挙の公示日は目前に迫っている。本日、3月24日は都道府県知事、同27日は指定都市の市長、4月1日道府県議員および指定都市の議員、同12日は衆議院愛知6区補選、同17日は指定都市以外の市長・議員、特別区の議員、同19日は町村長、町村議会議員と、文字通り目白押しである。政党ポスターであれば、掲示可能期間は余りにも短く、衆議院議員選挙までの日程を考えると、途中統一選挙前半の期間、後半の期間には、いったん撤去しなければならないのである。
NISAのポスターであれば、無制限に貼り出すことができるし、一時撤去の必要も無い。今から2〜6カ月延期されることが決まった被災地域の統一地方選挙や、いつ公示されるかわからない衆議院選挙にかけて、同一のポスターを、いくらでも、いつまでも、貼り出して構わないのである。とくに被災地であり、小沢氏の出身地でもある岩手県および宮城県、福島県の少なくとも3県で、ずばり東日本復興のイメージであるともいえる浪裏朝日のポスターが、長期間にわたって貼り出されることは、被災者の皆さんをエンパワーする上で、この上ない力の源泉であると自負している。
NISAポスターの頒布は、原則としてデータ渡しで行う。データは無償で提供する。皆さんがパソコンで受け取ったデータを、最寄の印刷屋さんに転送するか、あるいはUSBメモリに落とし込んで持参すれば、全国の大半の印刷してもらえるはずである。またフェデックス・キンコーズのような大型出力のサービス業者に持ち込めば、1枚からのプリントにも応じてくれる。
印刷は、もちろんNISAでも実費で受け付ける。いずれにしても、これらは全てノンプロフィットのボランティア・ベースであって、いかなる卑劣な風評が流布されようとも、金儲けの事業などでは断じてない。いろいろなケースに応じた実費については、現在鋭意製作中のNISAウェブサイトにおいて公開される。
このB2サイズのポスターとは別に、A3弱サイズのミニポスターを、全国各地の最寄のセブン−イレブンの店頭でサービスしているネットプリント経由で受け取ることもできる。プリント料金は、1枚100円である。8桁のプリント予約番号を入力する必要がある。現在この番号は「65321696」であるが、有効期間は3月30日までである。その後のプリント予約番号は、NISAのウェブサイトで公開される。
私たちは、日本全国で、有権者総数約1億人の100人に1枚、すなわち少なくとも100万枚のNISAポスターを掲示したいと考えている。一人平均10枚貼ってくれるとして、10万人の応援団、つまりサポ−ターが必要になる。10万人! 決して小さい数字ではないが、大きすぎる数字であるとも思わない。だって昨年の民主党代表選で、小沢一郎候補に投票した党員・サポーターが少なくとも9万人はいるはずである。この数字には、不正に遺棄されたと噂される11万票は含まれていない。小沢支持の民主党党員・サポーターを結集するだけでも、10万人の応援団は実現するはずである。
民主党がメルトダウンしている過程の中で、これらの党員・サポーターの多くは、このまま放置されれば幽霊党員・幽霊サポーターになるしかない。繰り返しになるが、NISAはこれらの同志たちの救援ボートでもある。民主党の旧党員・サポーターとNISAとの違いは明らかである。どちらかといえば政党の付属物であり、カンパと票を貢ぐパッシブ(受動的)な立場でしかなかった旧党員・サポーターと違って、NISAは、「自立と共生」を地で行く、自主的な勝手連である。パッシブではなくアクティブ(能動的)に活動する文字通りの応援団なのである。
その趣旨は、私たちが共通に使っているメッセージ付き特製名刺のメッセージに表現されている。この名刺はサイズがふつうの名刺の倍。裏表2ページではなく、4ページからなる二つ折りの名刺である。もちろんデザインには浪裏朝日が採用されている。
名刺の内面にビッシリと書かれているメッセージを転載しよう。
転載開始
ごあいさつ
国が君の為に何ができるかより君は国の為に何ができるのか? J・Fケネディ
2年前私たちは、国民の生活が第一の理念に共鳴し、政権交代という偉業を成し遂げました。しかし私たちが目にしたのは、目を覆いたくなる菅政権による政権後退でした。そしてついに政権崩壊へ。
でも私たちは国民の生活を第一とする政治を諦められません。菅政権がマニフェストを放棄し、憑かれたように逆走する中、原口一博元総務相始め、心ある志士たちが、日本維新の旗の下日本の政治を一新する動きを始めました。
日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)は、この新しい政治の波を積極的に支持し、とことん応援するために、全国ネットの勝手連として産声を挙げました。
統一地方選、衆院選と、日本列島が選挙一色の季節を迎えています。これらに完勝することこそ、国民の生活が第一の原点に回帰する真の日本維新となるものです。
減税日本、新党市民等、日本維新の会に結集する大小の政党政派の候補を、全員必勝に導くことこそ、日本維新サポーターズ・アソシエーツに課せられた任務です。
この勝手連の運動を、あなたの貴重な1分、1円で支えてください。
私たちが全国で取り組んでいるさまざまの活動については、ぜひ下記のウェブサイトをご覧ください。
この名刺はご希望によりどなたでも無料で使用することができます。ご希望の方は下記ウェブサイトか電話からお申し込みください。
転載終り
このメッセージ付き特製名刺は、NISAの応援団員=サポーター志望者全員に、無料で制作してお届けする
(メッセージ付き特製名刺[無料]希望)。戦略的観点から、この名刺が「無料」であることは、きわめて大事なことであると考えている。戦争に譬えるのは適切でないが、この名刺はまさに、戦闘に欠かせない機関銃の銃弾そのものだからである。
したがって、どうしたら1円でもコストを下げることができるか、徹底的に工程等を工夫した。いろいろ調べてみたが、通常の名刺印刷の料金体系では、この特製名刺が100枚で5千円を切ることはない。私たちはまずA3のサイズに10面付けの台紙を印刷することで、カラー印刷のコストを大幅に下げ、これを2分割してA4に裁断し、ここに1人〜5人分の個人別原稿をモノクロのレーザープリンターで刷り込無む。そのあと、5面に裁断するという工程を実現した。目標原価は、100枚を印刷し、メール便で送る送料を含めて@300円であり、何とかこれを実現することができそうである。
ここまで単価を抑えることができれば、このための資金繰りは、カンパだけでも十分回るというシミュレーションをしている。そしてありとあらゆる手段を尽くして、この無料のメッセージ付き特製名刺を拡散し、サポーターの数の急拡大を図っていく。
今や沈み行く泥舟と化した民主党から、日本維新、日本復興を目指す勢力の新船、すなわち救援ボートに乗り移ろうとする民主党Aの候補者たちのラッシュは、止まるところを知らない怒涛の勢いになるであろう。彼らは自ら乗り移る救命ボートに、当然のことながら後援者・支持者をも乗り移るように、働きかけをせざるをえない。それこそ喫緊の至上命題である。NISAはこの民族大移動の勢いを的確に把握し、サポーターを救命ボートであるNISAに、破竹の勢いで組織していかなければならない。そのときに武器として役に立つのが、この応援団員=サポーター専用のメッセージ付き特製名刺であると位置づけている。
名刺を受け取ったサポーターは、リアルワールドにおいてはいろいろな人と名刺交換をしつつ、応援団員=サポーターを拡散していくことができる。またネットワールドにおいては、自分のブログを使ったり、BBSへの投稿やツイッターなどのソシアルメディアを使って、NISAおよびメッセージ付き特製名刺について広く拡散することができる。こうしてリアル、ネットの双方の世界で、NISAの存在を一気に拡散し、10万人の応援団員=サポーター、100万枚のNISAポスターの掲示目標を早期に達成していきたい。
有権者数175万人の名古屋市で、40万人以上のリコール署名を集めたあの名古屋市民のパワーを全国ネットで結集するならば、目標を達成し、来たるべき各レベルの選挙選で連戦連勝し、日本維新を実現することは決して不可能ではない。そのとき間違いなく私たちは、小沢一郎総理総裁に、日本復興の最高のリーダーとして働いてもらうことができるようになるのである。
今NISAでは、突貫工事で本格的なウェブサイトを開発中である。テンプレートには、ブログの簡便さで本格的サイトを作れるWordPress Themeを用いる。WordPress Themeを使ったことのある方、ホームページやブログのスキルを提供していただける方は、ぜひそのスキルと時間を提供していただきたい。ウェブサイトにも、NISAのイメージデザインである浪裏朝日は使用される。NISAのサイトでまず実現したいのはBBSである。
次に応援団つまりサポーター登録を合理的に受付け、メッセージ付き特製名刺の制作と連動させ、一日でも早く送付できる体制をサイト上に構築したい。さらにサポーター相互の各レベルの選挙区別のコラボレーションのための情報交換ができるインフラを提供し、またポスターをはじめとする応援グッズの発注、物流手配などを、最も合理的に実行できるEC機能を装備する計画である。
私たちは、3・19の東京デモを、小沢一郎総理総裁実現への最も重要な一里塚であると位置づけていた。残念ながら3・11の大震災によって中止となったが、私的には、3・11は、中止をせざるをえない事情であったというより、むしろ3・11の政治的意義をより拡大し、より鮮明にするべき必要性のほうが優先していたのではないかと考えている。3・11が発生したことによって、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」という思いは、スローダウンするどころか、いっそう募るものになったはずである。
未曾有の数の犠牲者や被災者は、自分たちの生命をかけた悲痛な叫びを、誰かに代弁してほしいはずである。また私たちは、その叫びを代弁するべき責務を背負っていたのではあるまいか。その上で、二度とこのような「人災」をくり返さないためにこそ、「2009政権交代の原点にかえれ!」をより強く叫ぶべきであったし、「こんな民主党なんて、いらない!」と強く強く叫ぶことによって、真の日本維新、日本復興を実現する政治勢力の結集と勝利を誓うべきではなかったか。犠牲者や被災者のことを思うと、デモなんかやってる場合ではないだろう、ではなくて、犠牲者や被害者のことを思えば思うほど、彼らの叫びをも糾合して、より力強くデモをしなければならなかったのではないかというのが、個人的ではあるが、私の見解である。
そういう意味で、私は3・19が中止になったことについては、残念でならない。ただしこれは、私の一つの個人的見解であり、感想である。主催者たちのご苦労やご努力に、無責任に水を掛ける意図は微塵も無い。私は一協賛団体の代表者に過ぎないし、もちろん主催者ではないのだから、主催者の決定については当然敬意を払って尊重するものである。主催者が苦渋の選択として中止を決定した背景には、おそらく私などの知りえないご苦労やご配慮があったものと推測する。
中止決定の文章を読むと、「4月下旬以降または政局の動向が見えるようになるまで延期やむなし、との判断に至りました」とある。4月下旬と言えば、まさに統一地方選挙が終り、「政局の動向が見えるようにな」っている時点である。それまで手を拱くのではなくて、むしろ政局の動向をリードすることこそ、デモの趣旨であるべきではなかったか。私としては、地団太を踏む思いである。中止を決定された主催者の思いも、地団太を踏む思いであろうと思う。またぜひとも参加したいと手ぐすねを引いておられた参加予定者の皆さんも、みんな同じように地団太を踏む思いでいるに違いないと思うがいかがであろう。
ここは延期の期間を最小限にして、可能な限り早期に、あらためて開催に踏み切ってはいただけないだろうか。ぜひともご検討をお願いしたいものである。
日本維新の会β版の最新の情報によれば、「日本維新の会」の設立総会も、地震対応のために延期になったようである(http://www.facebook.com/event.php?eid=139258199473121)。あらためて開催される設立総会には、全力投球で参加者を募りたいと思っている。参加は、g10320@shugiin.go.jp で受け付けている。申し込んでおくと、正式の開催通知などを受け取れることになっている。設立総会に、メッセージ付き特製名刺を持参したい人は、今すぐこちらから申し込んでいただければ、最優先で作成し、発送させていただく。
3月19日の『メルマガ・日本一新』に、「菅首相は原子力を本当に知っているのか?」と題する平野貞夫氏の次の一文があった。
引用はじめ
菅首相は16日(火)夕刻、官邸を訪ねた内閣府特別顧問の笹森清元連合会長に「ボクはものすごく原子力に強いんだ」と、東工大応用物理学卒の経歴を誇るように言ったという報道があった。私はこれを聞いて、よくも言えたものだと驚き、平成19年7月の参議院通常選挙のことを思い出した。
当時、私は民主党高知県連代表を務めていた。東電のプルトニュウム汚染物を高知県東洋町に埋める話があり、反対運動をやっていた。民主党高知県連は、エネルギー対策の中長期構想として、「プルトニュウムという核兵器になり、有害物質を発生させる現在のウラニュウム原発政策を順次変更すべきだ。そのため、プルトニュウムを焼却でき、かつより安全性が高い“トリウム溶融塩原子炉”(ja.wikipedia参照)の研究開発を復活すべきである」ということをまとめた。
この趣旨を参議院選挙のマニフェストに入れてはどうかと、私は当時の小沢代表に進言した。小沢代表は「それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい」と応じてくれた。
早速、菅代表代行に会って、小沢代表の意向を踏まえて説明したところ、実に素っ気なく、「文科系の君から原子力の話を聞いても仕方がない」という不遜な態度であった。驚いたのは「トリウム溶融塩炉による原子力発電なんか知らない」という言葉であった。この人は政治家として、ウラニュウムによる原子力発電の危険性について認識していない。これ以上、民主党内でこの説明をしても無駄だと思い、鳩山幹事長には説明することをやめた。
東電出身の笹森氏は記者団に「(首相は)原子力について政府の中で一番知っていると思っているんじゃないか」と、皮肉交じりに語ったという。この菅首相の驕りが、12日(土)早朝の自衛隊ヘリによる福島第一原発事故現場に行くという暴挙につながり、爆発防止の現場で結果的に初動作業の邪魔をすることになる。
同日の与野党党首会談で、「危機的状況にならない」と、菅首相が断言するのを待つかのように1号機で水素爆発が発生し、原子炉建屋が崩壊した。15日(火)早朝の東電本社での恫喝行動といい、官邸での「東電の馬鹿野郎」との怒鳴り散らし発言といい、福島第一原発をめぐる菅首相の判断ミスには際限がないのでこの程度にしておくが、この初動の遅れが、禍根となったことだけは明記しておきたい。
引用終り
私は平野氏のこの文章の中で、「小沢代表は『それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい』と応じてくれた」という文章と、「菅代表代行に会って、小沢代表の意向を踏まえて説明したところ、実に素っ気なく、『文科系の君から原子力の話を聞いても仕方がない』という不遜な態度であった」という文章とのコントラストに接して、実に複雑な感慨を抱かざるをえなかった。
既述のとおり、私はここに出てくる「プルトニュウムを焼却でき、かつより安全性が高い“トリウム溶融塩原子炉”」の開発設計者である。このことについては、拙著「東ティモール非電化人口を一掃するトリウム・エネルギー」をお読みいただきたい。以下、内容の一部を引用させていただく。
引用開始
ところが、反原発運動の中にも少しずつ認識が広まってきていますが、原発の中には、ウラン−プルトニウム・サイクルがもたらす「3K」(核兵器、核拡散、核廃棄物)とは無縁の、安全かつ安価に建設できるトリウム熔融塩原子炉によるトリウム原発という選択肢があるのです。
トリウム熔融塩原子炉の特徴は、まず原理的に苛酷事故を起こすことがありえず、ウラン軽水炉に比べて3,667分の1しか放射性廃棄物を生みません。最も厄介な核廃棄物であるとされるプルトニウムを生み出さないばかりか、このプルトニウムをも燃料として焼却し、エネルギーに変えてしまうことのできる唯一の原子炉でもあるのです。
反原発運動の中では、核兵器や核拡散の原因物質であるプルトニウムを指弾するわりには、現実に溜まりに溜まりゆくプルトニウムについて、これをどうやって処分すればいいのかについては、全くのノーアイデアのようです。本気で地球上からプルトニウムを葬り去ろうと考えるのであれば、これをトリウム炉で燃やし、核エネルギーに変えてしまうしかないのですが……。
日本はすでに原爆を5千発もつくれるだけのプルトニウムを備蓄しています。つまり日本は、たったの2週間もあれば、いかようにも核兵器を作れる潜在的な核保有国なのです。その日本が、世界唯一の被爆国であることや、憲法第9条を根拠に、いかに声高に核兵器の全廃を訴えたとしても、世界が日本を信用してくれるわけがありません。こうした日本を見る疑いの目にきちんと対応していくためにも、日本は増え続けるプルトニウムの備蓄に対して、明確な方針を打ち出す必要があります。プルサーマル計画をもって「核保有国」への疑惑を払拭することはできないでしょう。
トリウム熔融塩原子炉の基礎実験は、今から40年以上も前の1969年に、米国のローレンス・リバモア研究所で成功していましたが、「核兵器を作れないトリウム原発は冷戦の役に立たない」として、当時のアイゼンハワー大統領によって却下され、以来トリウムは封印されたまま現在に至っています。
このボタンの掛け違い以後、世界の核技術者たちの手で、研究開発の命脈が細々と保たれてきましたが、2009年1月、北欧3国のトリウム原発の開発企業3社のコンソーシアムによって、ついにフィンランドの次期の6番目の原発として、3,000MWeのトリウム原発を採用するよう、提案がなされていることが発表されました。
またトリウム熔融塩の研究で世界の最先端を行っていたチェコ原子力研究所は、2011年に実験用トリウム熔融塩原子炉を完成させることを公表しています。
一方アメリカでは、40数年前にトリウム炉の実証実験を成功させた上記のローレンス・リバモア研究所が、アルゴンヌ研究所、ロス・アラモス研究所とのコラボレーションによって、連邦エネルギー局の管轄の下、SSTAR(小型・密封型・移動式・自動式の炉)というコンセプトのトリウム炉の開発研究に取り組んでいます。
そしてこのプロジェクトには、実は日本の財団法人電力中央研究所(CRIEPI)からも、ローレンス・リバモア研究所に研究員のチームが派遣され、コラボレーションに参加しているのです。
また米国議会は、米海軍においてトリウム原子炉の研究を進めるための開発費を、国防予算の中に織り込むことを議決しました。ついでながらいくつかの情報を分析すると、オバマ大統領が近々、トリウム・エネルギーの積極的展開策を打ち出すであろうことは、ほぼまちがいのない規定路線であるようです。
私は、古川博士(この投稿の中で、既に氏の朝日新聞への投稿を転載済み)のいう1兆kWeの電力(人類全体が21世紀に必要とすると思われる電力の総量)を生み出すトリウム原発網を、21世紀中に建設するための総合計画の策定に取り組んできました。シミュレーションの結果、出力80MWe、50%稼動、寿命30年の分散型小型トリウム熔融塩原子炉を、総計で84万基生産する必要があることが導き出されました。また立ち上げには10年で倍増というスピードが要求され、ピーク時と想定される2065年での発電量は、100億kWe/年となる必要があることが推定されます。
この天文学的スケールの大量生産を実現するために私が到達した開発構想は、原発の構成要素である「原子炉+蒸気発生器」および「タービン+発電機」を、それぞれ45フィートのコンテナーサイズに凝縮、つまり原発全体を2本のコンテナーに集約してしまい、プレファブリングによって大量生産するというものです。ちなみに、45フィートのコンテナーは、13,716ミリ×2,438ミリ×2,896ミリというサイズです。
これで地球上のどんな場所であれ、2本のコンテナーをコンテナー船、鉄道、トレラー等で現地に運びさえすれば、一夜城ならぬ一夜原発ができ上がるということになるわけです。言い換えれば地球上の任意の場所が、直ちに油田の油井になるようなもので、電力は、個々の需要地において必要なだけ幾らでも得られるということになります。たとえそれが、銀座4丁目であっても、あるいは南極の昭和基地であっても、そしてもちろん東ティモールの「電気の通じない村落地域」であってもということです。
わが国初の原発は、茨城県東海村の広大な敷地に建設された東海発電所で、その出力は166MWeでした。わずかコンテナー2本に凝縮されるトリウム原発が、東海発電所の約2分の1の出力を実現することを思えば、実に隔世の感を禁じえないものがあります。
80MWeのトリウム原子炉を45フィートのコンテナーサイズに凝縮することは、もちろん至難の業です。構成要素は炉本体、燃料タンク、熱交換器(蒸気発生器)、ポンプ等となるわけですが、当然ながら、炉本体は可能な限り大きくしたいわけです。そうすると、燃料タンクは炉本体に比例するとして、熱交換器+ポンプの大きさと炉本体の大きさとは、絶対的なトレードオフの関係になってしまいます。
どのように工夫してみても、熱交換器とポンプのサイズを小さくすることは容易なことではなく、私は一時、80MWeを下方修正するか、あるいはコンテナーサイズ化を諦めるか、というところまで追い詰められていました。とにかくコンパクトな熱交換器の技術を見つけ出すしかないと、グーグルで、「heat exchanger」、「熱交換器」をキーワードに検索をかけ、世界中のありとあらゆる熱交換器を虱潰しにチェックしていきました。
そうして私の目に止まったのが、フィンランドのバーテルス社が製造しているプレート・アンド・シェル(P&S)熱交換器でした。早速来日したバーテルス社の社長と技術部長に、基本設計を試みたトリウム熔融塩炉の仕様を説明し、そこに組み込む熱交換器として、同社のプレート・アンド・シェル熱交換器の技術が応用できるかどうかのディスカッションを行ないました。
問題はいくつかありました。最大の難点はプレートのサイズでした。設計では、直径2,408ミリの円形のプレートが多数必要になるのですが、素材である耐熱・耐放射線のニッケル合金、1%ニオブ添加ハステロイNの鋼材の板幅は、1,500ミリしかないのです。
結局バーテルス社では、1,500ミリ幅の鋼板2枚を溶接で並列に接ぎ、3,000ミリの幅にすることにチャレンジすることを決断してくれました。こうした紆余曲折を経て、80MWeのトリウム原子炉は、1ミリと違うことなく、ぴったり45フィートのコンテナーサイズに納めることが可能ということになったのです。
それにしても、一口に84万基といいますが、その生産自体、とてつもなく大変なことです。うまく生産計画を調整しても、ピーク時で年産8,400基程度になります。年間280日の稼動として、日産30基のペースです。しかもタービンや発電機など、この炉の生産数に見合った発電設備や送電設備(グリッド)等のインフラも、原子炉に付帯して生産されなければなりません。
それだけではありません。実はトリウムという核燃料は、それ自体では燃えません。つまり核分裂を起こさないのです。国際高等研究所の亀井敬史博士の表現を借りるならば、トリウムはいわばマッチの軸木みたいなもので、燃えるためにはマッチの頭の火薬部分に相当する「火種」が必要になります。幸いトリウム原子炉の普及の初期には、現行のウラン−プルトニウム・サイクルの厄介な廃棄物であるプルトニウムをこの「火種」に使い、焼却という目的と併せて一挙両得とすることができるのです。
私は単純にウラン−プルトニウム・サイクルの現行の原子力発電を否定し、トリウム原子炉を絶対視する立場を採るものではありません。ウラン−プルトニウム・サイクルの原子炉は、多くの先進国のみならず一部の途上国を含めて、無視することのできない規模ですでに稼動しており、よしあしはともかく、現実に大量のプルトニウムを廃棄物として排出しています。
とりあえずトリウム原子炉に点火する「火種」として、このプルトニウムを全量活用することは、二重に重要な意味をもっています。そういう意味では、現行稼動中ないしは建設中、あるいは建設予定のウラン−プルトニウム・サイクルの原子炉とトリウム原子炉は、互いに共存しつつ、遷移・移行していく関係にあるのです。そしてそうすることこそ、ウランVSトリウムを絶対的で不毛な対立とするのではなく、両者の間の現実的な共存関係を築くことになるのです。
ところでこのウラン−プルトニウム・サイクルの廃棄物であるプルトニウムは、決して無尽蔵に存在するものではありませんし、また無限に排出を続けていいものでもありません。したがっていずれトリウムというマッチの軸木を燃やす「火種」としてのプルトニウムが不足することになるのは確実ですし、またそうなってくれなければ困るということでもあります。
そこで古川和男博士の核スポレーション反応という原理を応用した大電流陽子加速器と熔融塩増殖反応装置とからなる加速器熔融塩増殖炉を使って、トリウムから「火種」となるウラン233を増殖することが必要となってきます。
マッチの軸木であるトリウムを大量に燃やそうとすればするほど、「火種」としてのマッチの頭の火薬が相応な量必要になります。トリウム炉の生産は、マッチの頭の火薬の確保に支配されます。廃棄物プルトニウムに限度がある以上、加速器熔融塩増殖炉の開発について、悠長に構えているわけにはいきません。
引用終り
トリウム・エネルギーと私の立場、仕事について、拙文を長々と引用させていただいたが、こうした執筆は、わが日本では、今回の福島原発の惨事のような機会でもなければ日の目を見ないものなので、あえて紹介させていただくことにした。お許しいただきたい。
実を言えば、今回の日本の惨事によって、早速いくつかの国では、ウラン−プルトニウム・サイクルの原発開発計画を見直し、トリウム・エネルギーの開発をテンポアップする計画を表明している。中国、インドはその典型である。北欧3国、ドイツ、アメリカなども、トリウム・エネルギーに全力投球をしてくるに違いない。
こうした国際的な状況の中で、日本の実態は最悪である。意図的にトリウム・エネルギーを無視するだけでなく、強引に高速増殖炉もんじゅの計画を推進し、また諸外国に東芝などのウラン−プルトニウム・サイクルの原発を売りつけることを、国策とすらしている。平野氏の文章にあるように、一国の首相である菅は、「驚いたのは『トリウム溶融塩炉による原子力発電なんか知らない』という言葉であった」のであり、「この人は政治家として、ウラニュウムによる原子力発電の危険性について認識していない」のである。
私は半ば本気で、日本でトリウム原発が実現するのは、世界の国の中でもラストに近い国になるのではないかと考え、諦めの境地に至っていた。そしてそれと同時に、むしろ世界でも最も貧しく、最も電化率の低い東ティモールであるとか、バングラデシュやルワンダにおいて、最優先でトリウム原発を実現するプロジェクトに取り組んできた。
そういう私であったから、平野氏の、「小沢代表は『それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい』と応じてくれた」という文章に初めて接し、感涙を流している次第である。小沢一郎氏が政権のトップリーダーに就けば、トリウム・エネルギーがこの日本の国で日の目を見るのだということに、確信がもてたからである。
しかしこれが実現するとすれば、そのプロセスは想像を絶するほどに凄いことになる。何せ独立行政法人日本原子力機構といえば、権力構造から言って、これは国の権力が全く及ばない国家権力の中の独立した国家権力なのである。日本の国家が手も足も出せないほどの絶対権力をもっている。日本国の原子力政策は、イコール日本原子力機構が決める原子力政策なのである。民主党の原子力政策を起草している電力労組出身の党員も、実にこの日本原子力機構の意を忠実に体しているのであるから、小沢一郎氏の「トリウム・エネルギーをマニフェストに」などという発言は、まさしく驚天動地のとてつもない出来事なのである。
私はあらためて確信した。小沢一郎氏こそは、日本維新と日本復興を本当に実現できる、日本で唯一無二の政治家である。NISAはあらためて小沢一郎政権の実現を目指す自立と共生の勝手連として、日本維新、日本復興の先頭に立って闘う。再びジョン・F・ケネディの名言を引用して稿を終えよう。
・・・And so my fellow Americans, Ask not what your country can do for you. Ask what you can do for your country.
「ポスター」「名刺」をご希望の方、NISAにご協力をいただける方は、こちらからお申し込みください。
http://www.asyura2.com/10/test21/msg/721.html
そうでないという材料はゼロではない
俺は全く信じていないが
予言者副島がこう言っているぞ
http://www.snsi.jp/tops/kouhou
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/536.html#c138
危機回避に向けた綱渡りの対応が続く福島第一原発事故により、外資系企業の東京脱出が本格化し、関西方面などに本拠を移す動きが続いている。
欧州各国は旧ソ連のチェルノイブイリ原発事故後から、延々と国民的な「脱原発」論議を続けた経緯もあり、「安全神話」が受け入れられてきた日本よりは原発事故に神経質な面があることも背景にありそうだ。ただ、外資系が一様に逃げ出しているわけではない。
フォルクスワーゲンは外国人社員の大半を帰国させる
スウェーデンのカジュアル衣料大手、H&Mも関東地区の9店を臨時休業した。本社機能は大阪市内のホテルに暫定的に移して業務を続けている。H&Mは日本人を含めた店舗従業員についても、交通費、宿泊費は会社負担で西日本などに退避できる措置を取った。
格安さとファッショナブルさが受けて日本に浸透しつつある、スウェーデンの家具大手「イケア」も、震災発生直後に関東の3店を閉鎖したうえ、日本の本社機能を船橋店から神戸店に移した。社長以外の外国人社員は香港へ既に移動させている。
独自動車大手のフォルクスワーゲンは、約40人の外国人社員の大半を家族とともに帰国させた。東京の事務機能は愛知県豊橋市に置く日本法人の本社に移した。メルセデス・ベンツ日本や、英蘭系の日用品大手、ユニリーバ・ジャパンも、外国人社員の家族を国外に退避させている。
仏金融大手のBNPパリバは、日本での営業は続けているが、社員約10人を香港とシンガポールの拠点に移したという。
大阪や京都など関西のホテルは繁盛
一方で、今少し状況を見ようという社もある。米IT機器大手のシスコシステムズは、東京・新宿にある営業拠点は閉鎖したものの、スタッフ自体を日本国外に待避させるようなことまではしていない。世界最大の航空宇宙機器企業の米ボーイングも、被災地への出張などは自粛しているものの、国外待避までは指示していないようだ。
外資系金融機関の動きもやや鈍い印象だ。英スタンダードチャータード銀行、英系HSBC、ドイツ証券、米ゴールドマン・サックス証券、米シティグループは一様に、東京で通常通り業務を行っているようだ。今ひとつ理由は判然としないが、各社の従業員の中には、安全を期して在宅勤務を希望する者も少なくなく、心配はしているようだ。
外資系の東京脱出の恩恵で、大阪や京都など関西のホテルは繁盛している。被災者の一時避難に加え、首都圏に住む人の春休みを利用した「疎開」に、外資系企業の移転が加わり、活況を呈しているのだ。外国人観光客のキャンセルが相次ぐなか、その穴を埋め合わせるように、思わぬ「特需」が発生している。
http://www.j-cast.com/2011/03/23091029.html?p=all
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c133
つくづく昨年の民主党代表選において、菅直人の当選を許してしまったことが、悔やまれて悔やまれてならない。パフォーマンス最優先の菅の対応の度外れた拙劣さが、どれほど人災化に貢献しているか、すでに無数の投稿によって指摘されているので、ここでは繰り返すまい。雑多な論評をあれこれ漁っても、情報洪水に飲み込まれるのが落ちである。震災オタクになっても意味が無い。
幸い★阿修羅♪のホームページに、広瀬隆氏のYouTube映像が掲載された。ありがたい。あれこれ読み漁るより、この映像を見て、可能な限り拡散されることをお願いするのみである。ただしそれでも、次の読売の報道だけは、やりすごすわけにはいかないので引用し、言及をしておきたい。
「東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡り、米政府が原子炉冷却に関する技術的な支援を申し入れたのに対し、日本政府が断っていたことを民主党幹部が17日明らかにした。
この幹部によると、米政府の支援の打診は、11日に東日本巨大地震が発生し、福島第一原発の被害が判明した直後に行われた。米側の支援申し入れは、原子炉の廃炉を前提にしたものだったため、日本政府や東京電力は冷却機能の回復は可能で、『米側の提案は時期尚早』などとして、提案を受け入れなかったとみられる。
政府・与党内では、この段階で菅首相が米側の提案採用に踏み切っていれば、原発で爆発が発生し、高濃度の放射性物質が周辺に漏れるといった、現在の深刻な事態を回避できたとの指摘も出ている。
福島第一原発の事故については、クリントン米国務長官が11日(米国時間)にホワイトハウスで開かれた会合で『日本の技術水準は高いが、冷却材が不足している。在日米空軍を使って冷却材を空輸した』と発言し、その後、国務省が否定した経緯がある。」(2011年3月18日 読売新聞)
冷却材というのは、中性子を効率よく吸収するホウ素材のことである。菅がこのアメリカの提案を受け入れてさえいれば、福島第一原発の惨事は、惨事とならなくてすんだのである。東工大出の菅には、俺には原発のことが分かるという、鼻持ちならない自負がある。そしてその自負に固執する性格のために、収拾の付かない大惨事を招いてしまったのだ。私たちは歴代の首相の中に、このような大罪を犯した人物がいたことを、孫子の代まで伝え、一国のリーダーを選びそこなうことの悲劇を、民族の記憶の中にとどめておかなければならない。
菅直人が、この災難を、政権延命の千載一遇の貴貨であると思っているとしたら、これ以上の国辱的犯罪はない。東京電力のスポークスマンと化したおしゃべり枝野は、蓮舫とのタッグによって、災害対策予算をずたずたに仕分けした戦犯ですらある。「100年に一度の災害への対策は無駄」と言った舌の根は、まだまだ乾いてはいないはずである。
ここではマスコミ各社による許せない犯罪について指摘しておきたい。マスコミのごまかしのポイントはこうだ。彼らは、例えばレントゲン撮影の場合の被爆は50マイクロシーベルトなので、これと比べて生命に危険な数字ではないという論法を使っている。少し考えれば分かることだが、人体へのリスクの放射線量は、累積値、すなわち時間の積分値なのである。つまりどれだけ長時間被爆したかが問題なのだ。レントゲンの撮影なら1秒で済む。居住地での被爆では、そうはいかない。1日は24時間だから、被爆値は1時間当たりの発表値を24倍にしなければならない。10日で240倍、100日で2400倍である。マスコミはあえてこのことに触れない。「直ちには生命に危険なレベルではない」の、「直ちには」が曲者なのである。これこそまさに、情報操作以外の何ものでもない。
上の表は、福島第一原子力発電所の設備の概要である。下から2行目は燃料の種類である。3号炉に「MOX」とある。MOXとはミクスド・オキサイド、すなわち二酸化ウランと二酸化プルトニウムの混合物という意味である。今回の事故で、東京電力が秘密裏にこのMOX燃料を使用していたことがばれてしまったのである。ウィキペディアの記述を見てみよう。
「MOX燃料とは混合酸化物燃料の略称であり、使用済み燃料中に含まれるプルトニウムを再処理により取り出し、二酸化プルトニウムと二酸化ウランとを混ぜたものである。主として高速増殖炉の燃料に用いられるが、既存の軽水炉用燃料ペレットと同一の形状に加工し、核設計を行ったうえで適正な位置に配置することにより、軽水炉のウラン燃料の代替として用いることができる。これをプルサーマル利用と呼ぶ。」
MOX燃料を軽水炉の燃料として使うことの危険性について、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は、論文「プルサーマル導入─その狙いと危険性」の中で、次のように指摘している。
「プルトニウムが猛毒物質であることはすでに述べた。それとは別にプルトニウムを軽水炉で燃やす場合には、別の危険が付きまとう。軽水炉はウランを燃やすために設計された原子炉であり、プルトニウムは、@ウランより燃えやすい(核分裂断面積が大きい)、Aウランより制御しにくい(遅発中性子割合が少ない)という性質を持っているため、それを原子炉の燃料に使うと危険が増える。さらに、燃料の融点が低下したり、プルトニウムを燃料の中に均一に含ませることが難しいため局所的な燃焼が進むなど、技術的な多数の困難を抱えている。従来の軽水炉さえ厖大な危険を抱えていたのに、その軽水炉でプルトニウムを燃やせば、危険はさらに増大する。」
ただでさえ危険なMOX燃料であるが、一旦メルトダウン事故が起きると、二酸化ウランとは比較にならない被害をもたらす。このようなMOX燃料の使用について、今回の事故が起きるまで、国民はおろか、福島県民ですら全くの蚊帳の外におかれていたのである。しかも事故が起きてからの報道でも、このMOX燃料についてはタブー扱いになっている。
今回の福島原発事故の主たる原因は、地震ではない。津波である。津波によって、原子炉を冷却するための電源装置が全滅してしまった電源事故なのである。電源関連の回復以外に対処は無い。今回の地震についてはマグニチュード9.0で、観測史上最大規模であるとか、世界第4位とか言われているが、これらはきわめて意図的な捏造である。実際の規模は、阪神・淡路大震災より小さかったと言われている。津波が被害を拡大したわけであるが、これとて過去を遡れば、より大型の津波の記録がある。
1896年(明治29年)6月15日午後7時32分30秒に発生した明治三陸地震に伴う津波は、本州観測史上最高の波高38.2mを記録した。波高は北海道の襟裳岬で4m、現青森県八戸市で3m、現宮城県女川町で3.1mであったが、現岩手県宮古市の三陸海岸で14.6m、現山田町で10.5m、現宮古市で18.9m、現釜石市で8.2m、現大船渡市で22.4m、綾里村で21.9mと軒並み10mを超える高さを記録した。とくに綾里湾の奥では入り組んだ谷状の部分を遡上して、日本の本州で観測された津波では最も高い波高38.2mを記録している。
今回の災害が千年に一度であるとか、想定外のものであるというのは、まったくの作り事である。とくに福島原発の津波に対する想定値は何と5mであった。津波による被害などは、設計時から全く想定すらされていなかったに等しい。5mの想定に対して9mの津波が押し寄せたところに、今回の大惨事のほとんどすべての原因があったのだ。まさに人災そのものである。この人災の責任を回避するために捏造されたのが、千年に一度というストーリーであり、その根拠が、マグニチュード9.0という嵩上げされた捏造数字なのである。
それはそれとして、今回の惨事が巨大なスケールの大惨事であることに変わりはない。その大惨事に、これまた前代未聞の菅らによる人災が加担して、それこそ千年に一度の大惨事に発展しつつあるのである。
ここで自己紹介をするべきではないかと思うが、私の顔の一つは原発設計者であり、人類の代替エネルギーとしてトリウム熔融塩炉による、安全で安心で安価な新しい原子力エネルギーを普及していくプロジェクトのプランナーでもある。詳しくは拙著「東ティモール非電化人口を一掃するトリウムエネルギー」をご覧いただきたい。安全な原発などありえないと固く信じている方にとっては、目から鱗を落としていただくチャンスになるかもしれない。
わが国のトリウム研究の大御所といえば、古川和男博士であるということを否定する人はいまい。その古川博士が、3月17日の朝日新聞「私の視点」に「福島緊急事態への対処体制へ疑念」と題する投稿を寄せている。下記に引用しておこう。
引用開始
一昨日辺りには、福島原発の事態もピークを越したのではないかと思いつつあった。しかし今は違う。私より何十倍も情報を持ち、あの原発の設計に関わった友人から「少なくも4号は、注水に失敗すればチャイナシンドロームである。しかも、注水困難な場所で500トンの水必要。今後の数日が運命の分かれ目。」と聞かされたからである。
今頃になって、「5,6号も危いので電源工事に掛るが、放射能が高いので今夜は見合わせる。」と報道している。真相は知るべくもないが、今まで何をしていたのであろう? また、今朝の報道で、「内閣官房参与に、放射線安全専門の小佐野氏任命」とあった。良い人事とは認めるが、今頃寝言ではないかと思う。
これは最高度水準の「国難対処プロジェクト」なのである。しかし、その自覚が菅首相にも東電社長にもあるとはとても思えない。否ある、と強弁するであろうが、「本質を知らない空威張りか、格好付け宣伝」に見える。だから、官房長官などが無責任にもTVに出ずっぱりで、「お疲れ様」と言われ今寝ていると。考えられない醜態である。あれは、広報部長の仕事である。時に顔出すのは良いにしても。
「プロジェクト」とは、「プロジェクト・リーダーを任命する事」なのである。チェルノブイリ時の様に、「レガソフ」を任命することである。日本人は、遂にその原則を学習できていないのである。最近の、全ゆる種類の国内外問題は責任者不在で失敗しているではないか。これがまた露見したに過ぎないが、今度はこれでは済まされない。「国家転覆」の危機である。まだ遅くない。否遅くても「今日から目覚めて、実行を」。 菅首相は「原子力に強いのだ」と胸をはったそうだが、知識の問題では無い。知恵、理念、思想の奥底の問題である。
どう言えば本当に判って貰えるのであろうか? レガソフは、事件の翌日からの超人的な苦闘の末、2年後の事件記念日前夜にピストル自殺した。あの強大硬直したソ連体制と真っ向から対決した(そして滅ぼした)からである。今の日本の、政府、業界、学界の低俗体質の全てに挑戦せねば、この問題は解決できない。それは、全国民が一瞬一瞬に見せつけられている現実の真相なのである。それを乗り越えて、この大国難に挑戦してくれるのが「プロジェクト・リーダー」であり、したがって『個人』以外には有りようが無いのである。
「そんな事出来る訳が無い」とあっさり逃避し続けてきたのが、少なくも私が生きて知っている「この3,40年の日本」であった。しかし、繰り返すが「これは未曽有の大国難」なのである。菅首相は「理解賛同して実行」する「重大な責務」を正に「自覚」願いたい。一刻を争う「非常時」が今である。
聞いて頂きたかったのは以上であるが、レガソフに付き補足すると、彼は大学を出てすぐに原発現場を知るべく修行し、現炉型は危険、恐らく「熔融塩炉型」が最良必須と決断し、上述の任命1ヶ月前には熔融塩炉建設許可をえていたのである。彼らは、私にその3年前に共同開発を提案していた。今は、漸く世界的にその炉の評価は定まりつつある。原理的に重大事故は起こさないのである。
引用終り
「プロジェクトとは、プロジェクト・リーダーを任命する事」。まことに当を得た指摘である。このことを国政のレベルで言い換えれば、「国政とは、宰相を任命する事」なのである。現下における最大の不幸、最大の国難は、たしかに地震・津波・原発事故の3点セットなのかもしれない。しかしそれ以上に日本国民にとっての大きな不幸、大きな国難は、この不幸、国難のときにあたって、選りにも選って菅を宰相に任命していることではないだろうか。
今全ての日本人が取り組むべき課題は、「禍をもって福となす」ことに尽きるであろう。復興の一語である。3・11以降、実は何人もの人から小沢一郎氏の安否消息を訪ねられた。無事地元におられるから安心してください、と返信していた。そこに受け取ったのが、政治評論家、板垣英憲氏からの有料メルマガである。引用したいのはやまやまであるが、残念ながら有料メルマガであるため、禁無断引用・転載とある。リードの部分は次のとおり。
「小沢一郎元代表はいま、郷里・岩手県奥州市の大先輩・後藤新平が、関東大震災で壊滅した東京を復興させた偉業に習い、『東日本復興事業』の先頭に立とうと意欲を燃やしている。」
関東大震災からの復興時にリーダーシップを発揮した後藤新平については、ウィキペディアはこう書かれている。
引用開始
関東大震災の直後に組閣された第2次山本内閣では、内務大臣兼帝都復興院総裁として震災復興計画を立案した。それは大規模な区画整理と公園・幹線道路の整備を伴うもので13億円という当時としては巨額の予算(国家予算の約1年分)のため財界等からの猛反対に遭い、当初計画を縮小せざるを得なくなった(議会に承認された予算は5億7500万円)。それでも現在の東京の都市骨格を形作り、公園や公共施設の整備に力を尽くした後藤の治績は概ね評価されている。この復興事業は、既成市街地における都市改造事業としては世界最大規模であり、世界の都市計画史に残る快挙と言ってよい。
特に道路建設に当たっては、東京から放射状に伸びる道路と環状道路の双方の必要性を強く主張し、計画縮小されながらも実際に建設された。当初の案ではその幅員は広い歩道を含め70mから90m、中央または車・歩間に緑地帯を持つと言う遠大なもので、自動車が普及する以前の時代では受け入れられづらかった。
現在、それに近い形で建設された姿を和田倉門、馬場先門など皇居外苑付近に見ることができる。『現在の東京の幹線道路網の大きな部分は新平に負っていると言ってよく、特に下町地区では帝都復興事業以降に新たに街路の新設が行われておらず、帝都復興の遺産が現在でも首都を支えるインフラとしてそのまま利用されている。』また、昭和通りの地下部増線に際し、拡幅や立ち退きを伴わず工事を実施でき、その先見性が改めて評価された事例もあり、『もし彼が靖国通りや明治通り・山手通りの建設を行っていなければ、現在の東京で頻繁に起こる大渋滞がどうなっていたか想像もつかない。』
引用終り
後藤新平と小沢一郎氏が同郷であることに、私は偶然以上の引き合わせを感じざるをえない。いっぽう菅はといえば、亀井静香氏や田中康夫氏が連立与党の立場から挙国体制を要求しても知らん振り。そうかと思えば唐突に、谷垣自民党総裁に入閣を迫ったりする。政権延命のためのパフォーマンス以外は全て不作為、不作為、不作為。今に国民生活のほうがメルトダウンしてしまう。いっぽう森永卓郎氏は、震災復興についてこう語る。「しっかりとインフラ回復をしないと、被害が長期に及ぶ」と。
「阪神大震災直後、95年度の近畿圏の名目成長率は2.44%と、全国の1.5%を上回っている。翌96年度も近畿圏が2.9%と、全国の2.8%を上回った。ところが、97年度に近畿経済の成長率は▲1.3%と大きなマイナスを示し、全国の▲0.00%を大きく下回った。その後2002年度まで、近畿経済の成長率が全国を上回ることはなかった。
大きな復興予算の投じられる最初の2年間程度は、復興予算のために経済活動が下支えされる。しかし、そのカンフル剤の効果が消えると、経済は長期低迷に陥るのだ。例えば、典型は神戸港だ。かつてはコンテナ取扱量世界3位を誇る国際ハブ港だったが、阪神大震災で使用ができなくなって、その後韓国の釜山港などに、ハブ機能を奪われてしまった。最大の原因は、船舶の大型化が要求する水深に神戸港が対応できていなかったからだ。阪神大震災で被災したのをきっかけに、国際ハブ港の条件を満たすように抜本的な改善をすればよかったのに、当面の復旧が優先されてしまったのだ。」
森永氏は復興資金に無記名の無利子国債を充てよと言う。それもよい。しかし、森永氏の正鵠を得た指摘のとおり、なすべきは決して復旧ではない。復旧なら誰でも考える。もっとも菅には、その復旧すらできまいが。必要なのは復興である。それこそこれを機会に、禍をもって福となすには、千年に一度の震災や津波に襲われてもびくともしない、新しい日本の国土を建設することである。これを構想できるのは、まさに後藤新平級の不世出のリーダーなのである。
3・11の大惨事の前、小沢一郎氏は『続・日本改造計画』をすでに脱稿していたはずである。今小沢氏は、おそらくこの『続・日本改造計画』の延長線上に、さらに大きく構想を発展させて、千年に一度の天災にも耐えられる大東北の建設を構想しているに違いない。板垣氏によればそれは、大堤防、港湾、都市改造、住宅建設等の、とてつもない気宇壮大なスケールだという。
ここでもう一度財源について語ろう。以下は3月18日の産経の報道である。
引用開始
東日本大震災を受け、政府は、復旧・復興のための補正予算編成に向け、主要財源として日銀が全額を直接引き受ける「震災復興国債」を緊急発行する方針を固めた。複数の政府筋が明らかにした。発行額は10兆円を超す見通し。日銀や与党と早急に調整に入り、野党も含めた合意を目指す。
政府は、震災復興対策の新たな財源確保を目指し、平成23年度予算案で計上した子ども手当や高速道路無料化などの財源を全額充当することを検討したが、3兆3千億円程度にしかならず、有効な対策は打てないと判断。新規国債発行も検討されたが、国債を市場に大量流通させれば財政事情が悪化する上、国債の格付けが下がり長期金利の上昇をもたらす危険性がある。
このため、震災復興国債を日銀に引き受けさせる案が急浮上。日銀による国債引き受けは財政法5条で禁止されているが、同条のただし書きに「特別の事由がある場合において国会の議決を経た金額の範囲内ではこの限りでない」と規定されており、今回の震災は「特別な事由」にあたると判断した。
日銀は日銀法で独立性を担保されており、難色を示す可能性もあるが、与野党に政府の関与を強める日銀法改正の動きがあることから最終的に引き受けに応じるとみられている。
平成7年の阪神大震災の復興対策では3度の補正予算で計3兆3800億円が計上された。今回の震災ははるかに規模が大きいことから「10兆円や20兆円では足りない」(亀井静香国民新党代表)との声もある。
一方、自民党の谷垣禎一総裁は時限増税を提案したが、菅直人首相は『日本経済をさらに悪化させかねない』として否定的な考えを示しているという。政府・与党が目指す復興対策の平成23年度補正予算編成では、23年度予算案に計上された子ども手当(2・2兆円)や高速道路無料化(1千億円)、高校授業料無料化(4千億円)、農業戸別所得保障制度(6千億円)などに充てる予定だった財源を振り分け、残りを震災復興国債で賄う方針。道路や橋梁(きょうりょう)などについて建設国債発行も検討されている。
引用終り
国債の日銀引受け。悪い話ではない。それにしても亀井氏の指摘は全くそのとおりである。10兆円や20兆円では全く足りない。森永氏が言うように、復旧ではだめなのだ。復興でなければならない。それも後藤新平のようなスケールの大きい大復興である。釜山港にハブ港を奪われてしまった神戸港の轍は、絶対に踏んではならないのだ。
千年に一度の禍を、歴史的大復興という空前のスケールの福に転じ、日本国を再出発させるには、そしてそれを託することのできる小沢一郎氏を日本国民の貴貨として活かすには、この際にこそ政府のもつシニョリッジ特権(通貨発行特権)の行使による造幣益をもって財政とする大英断を下すべきときである。
かなり大上段に振りかざした物言いをしているが、もともとそれほどの大事であるとは思っていない。ところがシニョリッジ特権の話題になると、これまでもそうであったように、意味もなく騒ぎ立てるおしゃべり雀がしゃしゃり出てくるのが常なので、ついついもって回った物言いになってしまうのである。シニョリッジ特権、あるいは政府貨幣を持ち出すと、にわかに怖いものでも見るかのような、あるいはまるで国家規模のM資金話でもあるかのように騒ぎたててくる俄か「金融通」や似非「エコノミスト」が登場しかねないので、ここではまず歴史の事実に学ぶことによって、これらの空理空論を遮断しておこう。
時と所は明治維新の日本である。維新は実現したものの、明治新政府にはとんとお金が無かった。それまでの日本経済は米本位制であり、税制は年貢米で、徴税者は各藩であった。明治政府には徴税システムすら無かったのである。明治政府の開闢は、実に戦争から始まった。戊辰戦争である。その莫大な戦費を賄おうにも、国の米櫃は空っぽであった。明治の国家財政を賄ったもの、それこそ太政官札という政府紙幣であったのである。
この太政官札の発行を考え出したのが、他ならぬ坂本竜馬と越前藩の三岡八郎(後の由利公正)であった。大政奉還後の国家財政について思いを巡らせていた龍馬は、越前藩に幽閉されていた三岡八郎の財政能力を高く買っていた。初対面の龍馬と三岡は、囲炉裏を囲んで飲み、かつ歌い、かつ語ったという。文久3(1863)年5月のことであった。
龍馬は、この若き日の知己に、その最期のときに近い慶応3(1867)年11月1日、再び会いに福井に行くのである。たばこ屋という旅籠の二階に宿をとった二人は、辰の刻(朝8時)から、子の刻(夜12時)まで、「我を忘れて咄(はな)し」「金札(太政官札)を発行せざれば、今日天下の計画はできぬ」ということで、大いに意見一致を見るのである。三岡は後にこう語っている。三岡が龍馬に教えたという調子になっているが、多分、互いに議論しあったのであろう。
「龍馬曰く、金もなく人もなくて至極(しごく)難儀である。私の言ふのに……天下の民は皆天子の民である。……何ぞ財無く人無きを憂へんやだ。……夫(それ)から名分財源経綸(経綸)の順序まで、予て貯へた満腹の意見を語り、夜半九ツ過るまで我を忘れて咄(はな)した。即ち金札を発行せざれば、今日天下の計画は出来ぬといふ事も委(くわ)しく語り……」(『由利公正伝』)
坂本龍馬と三岡八郎(由利公正)とは、夜を徹して協議し、基本方針を確認しあった。さらに龍馬は、越前藩に幽閉されていた三岡を、八方手を尽くして中央政界に押し出した。同年12月、龍馬の根回しによって金穀出納所取締役、すなわち大蔵大臣に任じられた三岡は、明治維新を成功させる上で決定打となった「太政官札」を、慶応4年(明治元年)2月から発行させることに成功したのである。龍馬と三岡は、幕末から明治維新というときに現れた、典型的なケインジアンであった。なんとケインズ理論が体系化される70年も前のことである。
当初明治政府の官制は、祭政一致を原則とした復古的な官制であった。まず神祇官が復活して太政官よりも上位に置かれ、太政官の下に民部省、大蔵省、兵部省、刑部省、宮内省、外務省の六省を置く二官六省制が採られた。太政官札というのは、この太政官によって明治元年閏4月から、明治2年5月までの1年間にわたって発行された政府紙幣であったのだ。発行総額は4,800万両で、通用期限は13年間とされた。戊辰戦争の戦費も含めた5,129万両の政府支出のうち、なんと94%を太政官札で賄なったのである。
当時戊辰戦争によって多額の費用を必要とした明治政府は、殖産興業のための資金が不足していた。欧米諸国に対抗するため、経済発展と軍事力強化による近代国家の形成を急いだ明治政府にとって、繊維産業や軍事産業などを柱とした産業育成政策である殖産興業の推進は必要不可欠であった。
日本初の紙幣の登場に、国民の間には戸惑いも生まれた。国民が紙幣そのものに不慣れであり、また新政府への信用も強固というわけではなかったので、太政官札100両を金貨40両と交換するケースもあったという。その対策に、政府は額面以下での本位貨幣との交換を禁じたり、租税などに太政官札の使用を義務付けるなどの政策をとったりしたという。とはいえ、もしも太政官札が発行されていなかったら、殖産興業のためのインフラ財源も確保できず、日本の近代化は大幅に遅れを取っていたに違いない。
また、財源確保の手段を他国からの借り入れに依存していたら、当然他国からの干渉を受けざるをえないことになる。欧米の先進国に肩を並べる近代国家に成長を遂げていくには、国の財政基盤を固める政府紙幣の発行は、無くてはならない必須のものであった。流通期間は短かったが、現在の日本の礎を築いた明治維新の日本経済の基礎を築く上で、太政官札の果たした役割にはきわめて大きいものがあった。
それにしても元をただせば、二人のうら若き青年の「朝まで生ダンギ」が、やがてGDP世界第二位となる国家の財政基盤をつくったというのだから、実に痛快というしかないではないか。その日本を再出発させるべき今、竜馬と三岡に倣って大復興の財源をつくろうというときに、ああでもないこうでもないという小田原評定は無用である。虚心坦懐に歴史に学ぶ心さえあるならば、今こそまさに実践のときではないか。
政府貨幣の発行について、実は難しいことは何もない。実際私たちが日常使っている1円、5円、10円、50円、100円、500円玉は、大蔵省造幣局が発行している政府貨幣であって、日銀が発行しているお金ではない。記念硬貨もすべて大蔵省造幣局が発行する政府貨幣である。別に硬貨に限定されているわけではない。かつて私が子どもの頃には、政府紙幣もあった。靖国50銭札と板垣50銭札である。日銀とは別に、政府がシニョリッジ特権(通貨発行特権)を行使して通貨を発行することは、今現実に実行されている目の前の事実であって、法的にも実務的にも何らの問題もありえない。
ところが既述のように、話題が政府貨幣のこととなると、魑魅魍魎のやからがあれこれと口を出すのである。平成15年4月、日経新聞の招待によって来日したノーベル経済学賞のコロンビア大学教授、ジョセフ・E・スティグリッツ博士が、基調講演の中で、日本政府が財政財源を調達するために、政府紙幣の発行に踏み切るべきだと提言したことがある。
このとき当時日銀の理事で、現在わが日銀の総裁である白川方明氏は、政府紙幣も日銀券も、お札であることに違いはないのだから、政府紙幣の発行などはナンセンスであるとの批判をシンポジュームの席上で投げ返したのである。おそらくスティグリッツ博士も、あまりにも幼稚な日本のエコノミストの実態を知って、あきれ果ててしまったに違いない。
現日銀総裁の白川氏にして、政府紙幣と日銀券の間にある決定的な違い、すなわち造幣益の有無について全くの無知であるということである。日銀券は、どれだけそれを発行しても、それによっていわゆる造幣益という政府の財政収入は1円も生まれない。菅内閣が決めたように、かりに新規に発行された国債を、震災振興国債と呼ぼうが何と呼ぼうが、これを日銀が購入し、その国債の対価を新規に発行した日銀券で政府に支払ったとしても、結局それは政府の日銀からの借金であって、政府の債務がそれだけ増えるだけのこと。政府にとっていささかも造幣益のような利益が得られるわけではない。
また日銀券の発行は、その額がそっくり日銀の負債勘定に計上されるのであって、日銀自身にとっても、日銀券の発行によって造幣益が生まれるわけではない。ところが日銀券の発行と違って、政府貨幣を発行した場合、その発行額は、いっさい政府の負債にならないのである。
造幣局の統計データによると、昭和23年から平成22年までの政府貨幣(硬貨)の発行額は、5兆7738億8367万9000円、記念硬貨の発行額は2兆0167億5050万円、合計すると7兆7906億3417万9000円、ざっと8兆円にもなる。これは政府貨幣であるから、この金額は政府の負債勘定には計上されていない。この発行額(額面価額)8兆円から、原料費や加工費を差し引いた差額としての正味の造幣益は、政府の財政収入として、一般会計に繰り入れられてきたのである。
政府紙幣と日銀券のこの決定的な違いを、何と現日銀総裁の白川氏はご存じなかったのである。そして既述のように、政府紙幣も日銀券も、お札であることに違いはないのだから、政府紙幣の発行などはナンセンスであるとのたまわったのである。スティグリッツ氏が基調講演の中で、政府紙幣の発行は、債務としては扱われないと断言しているにもかかわらずである。
幸いわが国には、シニョリッジ特権の実践的活用について、理論と実践論の両輪を極めた天才がいる。大阪学院大学名誉教授の丹羽春喜博士である。丹羽博士の政策論に賛同する有志20名が、小渕恵三首相に政策要求書を提起したのが平成13年7月1日であった。それから10年、測りようのないほどの知的価値をもつ博士の提言は、残念ながらおしゃべり雀の話の種にされるか、さもなければ反ケインズ主義者の悪罵の標的にされてきた。10年が経過しようとしている今こそ、何としても博士の理論と実践論に日の目を見せなくては、それこそ日本人の恥というものであろう。
丹羽博士の実践論は決して難しい話ではない。それどころか実にスマートである。博士の実践論をよく知りもしない自称「エコノミスト」が、日銀券とは別に政府紙幣を発行すると、ATMや自販機などが混乱するとか、ハイパーインフレが避けられないなどと訳知り顔で論じている。まずは謙虚に耳を傾けるべきである。以下、博士の実践論の要諦を述べてみよう。見事にプロのエコノミストの発想の盲点をついていて、実に面白い。
はっきりさせておくべきことは、政府の財政収入を得る手段は三つしかないということである。(1)租税徴収、(2)国債発行、(3)通貨発行である。(1)にも(2)にも限界がある。ならば今日の深刻な財政・経済の危機を打開する財源調達は、(3)の通貨発行という手段しかない。そして通貨には、日銀券と政府貨幣しかない。 そしてすでに検討してきたように、政府貨幣を発行すれば財政収入を得られるが、日銀券の発行ではそれを得られない。平成10年3月末まで施行されていた旧日銀法においては、日銀券の発行には担保を必要とした。平成10年4月より、この担保の規定はなくなっている。だからといって日銀が無制限に日銀券を発行して債務超過に陥ってしまうことは、決して望ましいことではあるまい。 ところが政府貨幣では、この点が全く異なる。すなわち、通貨に関する基本法である「通貨の単位および貨幣の発行に関する法律」(昭和62年、法律第42号)では、貨幣すなわち政府貨幣の製造および発行の権能が政府に属するということが明記されている。この政府の貨幣発行特権(シニョリッジ特権)は、無制限かつ無担保である。しかも発行された政府貨幣の額が、政府の負債として計上されることもなく、その発行額は政府の正真正銘の財政収入になる。 こうした政府貨幣の発行による造幣益に対して、政府は利息を支払う必要も無ければ、償還をする必要もない。生産能力の余裕が十分にある現在のわが国のような状況下では、これは現世代および将来世代の国民の負担にもならない。 問題はここからである。政府紙幣というと、ほとんどの人は、今の日銀券の1万円札のほかに、別の政府紙幣の1万円札が印刷され、発行されるイメージをもつ。そこからATMがどうのこうのとか、自販機がどうのこうのとかいう議論が出てくる。
ついでに言っておくと、香港で使用されている紙幣の額面は10、20、50、100、500、1000HK$で、香港上海銀行(香港上海匯豐銀行=HSBC)、スタンダード・チャータード銀行(香港渣打銀行=Standerd Chartered Bank)、中國銀行(中國銀行香港分行=Bank of China)の3行からそれぞれ発行されている。額面によって紙幣(印刷)の色は統一されているが、デザインが違うので少し戸惑ってしまうかも知れない。しかし慣れるとどうということはない。ATMや自販機における混乱も全く無い。
丹羽博士の提案のスマートなところは、現実的に政府貨幣ないし政府紙幣を発行する必要がまるで無いところにある。つまり、国のシニョリッジ特権を、例えば500兆円分といった一定額分を日銀法第38条によって日銀に売ればいいのだ。その際政府がある程度の値引きをして売れば、日銀は日銀自身の資産内容を大幅に改善することができる。
日銀からの政府に対するその代金は、何も日銀券の現金で支払う必要は無い。500兆円であれば500兆円の金額が記された日銀の保証小切手を政府に渡せばそれでいい。政府はその保証小切手を財源として、震災復興なり、いかようにも財政出動に使えばいいのである。これこそが丹羽博士の「救国の秘策」である。実にスマートで、すっきりしていてすばらしいではないか。
丹羽博士の救国の秘策は、非常に容易かつ安全である。しかも効果は絶大かつ即効的である。問題があるといえば、こうした理に適った政策を禁じ手としてタブーにしたい、理屈の分からぬ妨害勢力の存在(多分日銀も)であり、あるいは日本がこうした超積極的な財政政策を採ることを、快く思わない海の向こうの金融勢力らである。
彼らの一部はまちがいなくこう言ってくる。そんなことをしたら、必ずハイパー・インフレになる、と。とんでもない。彼らには、わが国の経済が、どれほど長期にわたってデフレギャップ(需要不足による生産余力)を拡大してきたかが分からないのであろう。インフレギャップの発生など、今の日本には蜃気楼ですらありえない。虚心坦懐に考えれば、この丹羽博士の救国の秘策以外に、今のわが国の財政・経済の深刻きわまる危機的状況を克服する選択肢は何もないはずである。
中にはこういう屁理屈を、上から目線で言うやからがいる。そんなことで味を占めれば、財政規律が緩む、と。こういうやからがいる限り、政府主導、すなわち国民主導の民主主義などは、永遠に実現しない蜃気楼でしかない。だから政(まつりごと)は官僚にお願いしてやってもらわなければならないと言っているのである。
とはいえ、丹羽博士のこの窮極の秘策は、たとえば菅などには、まかり間違ってもできっこない。この秘策を実現するには、まちがいなく抵抗するであろう日銀等の抵抗勢力を、有無を言わせず従わせることのできる「辣腕」が必要であるし、海の向こうの金融資本の圧力と、一歩も引かず渡り合える外交能力も必要である。これらを二つながら備え、これを託せるのは、わが小沢一郎氏をおいては他にいない。ありえない。
元総務相の原口氏が掲げた「日本維新」は、今回の大惨事によって、ますますその意義に現実的な重みを増した。冒頭2011年が、日本現代史の特移点になると言ったのは、そういう意味での日本維新の年になるという意味である。そしてその特移点を突破するのに、わが日本国民は、小沢一郎氏という不世出のリーダーを、まさに貴貨として使うことができるのである。
小沢一郎氏を使うことができると書いた。この表現には重大な意味がある。どんなに小沢一郎氏が不世出のリーダーであったとしても、その小沢氏に百万力の力を与えるのは、国民である私たち一人一人である。主権在民なのである。小沢氏に何かを期待するのであれば、小沢氏が私たちのために何かをできるように、私たち主権者は何かをしなくてはならない。私たち主権者が立ち上がって行動を起こさない限り、2011年が日本現代史の特移点などになるわけもなく、「日本維新」がなるわけもない。
私事で恐縮であるが、3・11の2週間前、すなわち2・25、私、檀公善は、ついに70歳、古希を迎えた。70歳という節目に当たって、私は私の心の中で、高らかに「日本維新」のための宣戦布告を宣言した。「日本維新応援団」=「日本維新サポーターズ・アソシエーツ」(Nihon-Ishin Supporters Associates=NISA)と称する勝手連の旗を、高々と掲げようと決意した。鬨(とき)の声を天に届けよう。そして厳かに、文字通り命を賭けて戦うことを宣言しよう、と。
私がまず考えたこと、それは目前の「3・19東京一万人集会」に全力集中することであった。この集会の趣旨は、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」とあった。この二つが冠スローガンであるということは、例えば名古屋での「減税日本」の闘いや、政権交代の原点回帰を目指す原口一博氏の言う「民主党A」の勢力を広く結集する「日本維新の会」の理念とは、当然統合できるものであると考えた。
言うまでもなく今年2011年という年は、選挙の年である。統一地方選挙の前半、後半を合わせれば、全国で1,069件もの選挙がある。候補者だけでも総勢で万の単位になるであろう。衆議院議員の選挙も、4月24日に決まっている愛知6区の補選はもちろんのこと、衆議院の解散は、いつあってもおかしくない情勢である。
一時は4月24日の統一地方選後半との同時選挙も濃厚とされていたが、そこにまさに降って沸いた東北地方太平洋沖地震によって、被災地域の統一地方選挙の延期が決まった。そして衆議院議員選挙の日程は、とりあえず見えにくくなってしまった。まさに政治の世界は、一瞬先は闇である。
いずれにしても今年の前半が、未曾有の選挙集中の年であることに違いはない。しかも政権党である民主党のメルトダウンによって、選挙の拠って立つ政党基盤はきわめて流動的になってしまい、泥舟と化した民主党の、いわゆる民主党Aの候補者たちを救出する救命ボートには、まだまだ確たるものがない。減税日本や日本維新の会といえども、全国レベルで見れば、揺籃期にすら至っていない。
小沢氏に確固たる政治的基盤を約束することのできる勢力、これを、減税日本や藤島利久氏の「新党市民」を含めて、「日本維新」というキーワードでくくっていいものと仮定するなら、その日本維新の勢力にとって、衆議院議員を含めて、各レベルの選挙に取り組む準備は、まだまだほとんど整っていない。へたをすれば離党難民にすらなりかねない候補者もありうるというのが、今の混沌とした情勢である。
それでもどんなことがあっても、私たちは各レベルの選挙において、日本維新の勢力を勝たせなければならない。だから私は、日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)という勝手連を立ち上げたのである。
難民といえば、政党や候補者だけの問題だけではない。泥舟化している民主党の党員・サポーターにしても、難民化の危機は目前に迫っている。昨年の民主党代表選で、小沢氏に投票した党員・サポーターが、消えた11万票を除いたとしても、9万人もいる。この人たちのほとんどは、今でも形式上、泥船民主党の党員であり、サポーターなのであろう。
こうした党員・サポーターにも、それなりの大きさの救命ボートを用意しなければならない。いや用意するのではない。自前の救命ボートを自分たちでつくれるように、サポートしていく必要があるのだ。それが日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)なのである。
再度の確認であるが、3・19に掲げられた、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」という冠スローガンと、目の前の各レベルの選挙戦で日本維新の勢力がかかげる冠スローガンとは、必然的に軌を一にするべきものであるはずだ。
ちなみに日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)の第一の冠スローガンは、「原点回帰! 国民の生活が第一」であり、第二の冠スローガンは「○○減税日本VS増税日本●●」である。○○と●●は、勝ち負けを象徴したデザイン的要素に過ぎない。そして以上二つの冠スローガンに加えて、3・11の直後に、第三の冠スローガンとして、「超大型財政出動で震災復興を!」を追加することにした。
上の画像は、NISAの行進旗である。幅が2,456mm、長さが3,473mm、8.63u≒5.2畳の布製の旗である。デモ行進のときに、6人で手に持って行進するためのもの。3・19でお披露目するために作った。3・19のデモでは、ヘリコプターが空からカメラを回して放映するということを聞いていた。ならば空から見える超大型のポスターというか、旗を作ればいいというのが、この行進旗を作った動機である。デザインは、NISAのB2版大型ポスターを、そっくりそのまま拡大したものである。
デザインのモチーフは、イラストレーター川野隆司氏の作品「浪裏朝日」である。政治団体、日本維新の会のサポート活動全般に、自由に使えるという契約を交わした上で使用している。テーマはもちろん葛飾北斎の「浪裏」を現代化した構図と、燃えるような真紅の空をバックにした朝日の大胆な組み合わせである。このデザインは、ポスターをはじめ、名刺やのぼりなど、さまざまなメディアに統一された日本維新のシンボルとして使われていく。
選挙のような大衆動員を必須とする営みにおいては、シンボルやカラーを統一することの意義はきわめて大きい。シンボルおよびカラーに関しては、キーワード連想法による加点法によって評価をするが、このモチーフの場合、連想するキーワードは、日本語だけでも下記のように多岐にわたり、結果、圧倒的なポイントを獲得した。
太陽、朝日、朝、始、開始、スタート、旭日、日新(日々新た)、上る、昇る、上昇、天、天空、陽、陽気、熱、暖、温、温暖、プラス、ポジティブ、真紅、赤、紅、血潮、燃える、萌える、滾る、増、明、夜明け、暁、円、円満、満、丸、日の丸、日の出、日出る国、日の元、日本、日向、東、東方、東洋、和、球、玉、珠、祥、吉祥、福、祝福、福運、開運、勝、勝利、先勝、必勝、大、太、エネルギー、力、パワー、漲る、起。起床。七転八起、達磨、縁起、浪、波、濤、潮、黒潮、動、躍、躍動、興、復興、振興、生、生命、産、産土、生産、興産、富、富裕、豊、豊富、豊穣、豊饒、太平洋、洋、海、富士、不二、鴎、飛翔、希望、大願成就、……。
さらに興味のない人には蛇足かもしれないが、風水師、王健秋氏に気のパワーを測定してもらった。まさに針が振り切れるほどのパワーが放出されているという。自画自賛に聞こえるかもしれないが、まさに日本維新の夜明け、そして日の出の勢いを象徴する、最高のイメージであるということができよう。とくに東の空から昇ってくる太陽であることから、「東日本復興」のシンボルとして、これ以上のモチーフはないのではないかと自負している。
中心にNISAの3本の冠スローガンを入れた。「原点回帰! 国民の生活が第一」、「○○減税日本VS増税日本●●」、「超大型財政出動で震災復興!」。上部に「日本維新サポーターズ・アソシエーツ」の大きなロゴ、下部に大きくインパクトの強い太陽を配置しながらも、視線はごく自然にこれらの3本の、少し小さめに入れたスローガンに惹きつけられるよう、意図してデザインされている。アートディレクションとコピーは私、檀が担当、デザインはNISA代表でグラフィックデザイナーの松森伸仁氏が担当した。イラストはくり返すが川野隆司氏の名作、浪裏朝日である。
同じデザインのB2サイズのポスターは、3・19のデモが実行されていれば、全参加者に無償配布ができるよう、印刷を済ませていた。当日は軽トラックで明治公園の会場に運び、そこで参加者全員に1枚ずつ手渡しする予定であった。残念ながらデモが中止され、このことは実現できなかったが、せっかくのことなので、この★阿修羅♪の拙稿をお読みいただいているみなさんに、2種2枚一組を、先着5,000名様に無償でお送りしたいと思う。ただし、手渡しであれば送料がかからないが、メールであれば宅配便でお届けしなくてはならないので、送料として全国一律1,000円(以上)をカンパで負担していただけると幸いである。
「NISAポスター希望」
日本維新応援団=NISAの活動の一つは、このNISAのポスターを、日本維新、日本復興のシンボルとして、日本中の街角に張り出し、日本中の町や村の屋外、屋内を満艦飾にすることである。既に書いたように、今年は各レベルの選挙が総集中する未曾有の選挙年であるが、民主党のメルトダウンが始まっていることから、いわゆる民主党A、日本維新の勢力となる候補者にとっては、周到な選挙準備もできないままに選挙戦に突入していかなくてはならない特殊な事情、悩みを抱えている。とくに拠って立つ政党基盤がインフラとして十分に確立されていない現状では、政党ポスター等の準備も整わないままの選挙戦になることが十分に予測される。これは民主党Aないし日本維新の勢力にとって、きわめて不利なことである。
上掲のポスターは、最近民主党が制作した政党ポスターである。正気の沙汰とは思えない。崖っぷちに立つ民主党の候補者が、こんな恥知らずのポスターを使って一歩「前へ」進んだら、まっ逆様に谷底に落下すること必定である。まともな民主党Aないし日本維新勢力の候補者に、こんな縁起の悪いポスターが使えるはずがない。だからこそ私たち日本維新応援団が、日本全国の町や村を、浪裏朝日のポスターで満艦飾にしなければならないのである。
ところでこのNISAの浪裏朝日のポスターの、公職選挙法上の位置付けはどうなるのであろうか? このことはNISAの公職選挙法上の位置付け如何に依存している。要するにNISAという勝手連が、公職選挙法199条の5項に規定する「後援団体」に該当するかどうかである。同条同項によれば、「後援団体」とは、「政党その他の団体又はその支部で、特定の公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)を推薦し、若しくは支持することがその政治活動のうち主たるものであるもの」と定義されている。
NISAには、後半の「特定の公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)を推薦し、若しくは支持することがその政治活動のうち主たるものであるもの」は該当するが、前半の「政党その他の団体又はその支部」には該当しない。したがってNISAは、公職選挙法上の「後援団体」ではない。
こうしてNISAは公職選挙法上の「後援団体」ではなく、NISAのポスターは、公職選挙法の規制を受けることはない。いっぽう、「後援団体」のポスターや、いわゆる「政党ポスター」に該当する場合は、そのポスターは公職選挙法上のきわめて厳しい制限を受ける。NISAのポスターがいかに有利な宣伝媒体であるかは言うまでもない。
各レベルの選挙の公示日は目前に迫っている。本日、3月24日は都道府県知事、同27日は指定都市の市長、4月1日道府県議員および指定都市の議員、同12日は衆議院愛知6区補選、同17日は指定都市以外の市長・議員、特別区の議員、同19日は町村長、町村議会議員と、文字通り目白押しである。政党ポスターであれば、掲示可能期間は余りにも短く、衆議院議員選挙までの日程を考えると、途中統一選挙前半の期間、後半の期間には、いったん撤去しなければならないのである。
NISAのポスターであれば、無制限に貼り出すことができるし、一時撤去の必要も無い。今から2〜6カ月延期されることが決まった被災地域の統一地方選挙や、いつ公示されるかわからない衆議院選挙にかけて、同一のポスターを、いくらでも、いつまでも、貼り出して構わないのである。とくに被災地であり、小沢氏の出身地でもある岩手県および宮城県、福島県の少なくとも3県で、ずばり東日本復興のイメージであるともいえる浪裏朝日のポスターが、長期間にわたって貼り出されることは、被災者の皆さんをエンパワーする上で、この上ない力の源泉であると自負している。
NISAポスターの頒布は、原則としてデータ渡しで行う。データは無償で提供する。皆さんがパソコンで受け取ったデータを、最寄の印刷屋さんに転送するか、あるいはUSBメモリに落とし込んで持参すれば、全国の大半の印刷してもらえるはずである。またフェデックス・キンコーズのような大型出力のサービス業者に持ち込めば、1枚からのプリントにも応じてくれる。
印刷は、もちろんNISAでも実費で受け付ける。いずれにしても、これらは全てノンプロフィットのボランティア・ベースであって、いかなる卑劣な風評が流布されようとも、金儲けの事業などでは断じてない。いろいろなケースに応じた実費については、現在鋭意製作中のNISAウェブサイトにおいて公開される。
このB2サイズのポスターとは別に、A3弱サイズのミニポスターを、全国各地の最寄のセブン−イレブンの店頭でサービスしているネットプリント経由で受け取ることもできる。プリント料金は、1枚100円である。8桁のプリント予約番号を入力する必要がある。現在この番号は「65321696」であるが、有効期間は3月30日までである。その後のプリント予約番号は、NISAのウェブサイトで公開される。
私たちは、日本全国で、有権者総数約1億人の100人に1枚、すなわち少なくとも100万枚のNISAポスターを掲示したいと考えている。一人平均10枚貼ってくれるとして、10万人の応援団、つまりサポ−ターが必要になる。10万人! 決して小さい数字ではないが、大きすぎる数字であるとも思わない。だって昨年の民主党代表選で、小沢一郎候補に投票した党員・サポーターが少なくとも9万人はいるはずである。この数字には、不正に遺棄されたと噂される11万票は含まれていない。小沢支持の民主党党員・サポーターを結集するだけでも、10万人の応援団は実現するはずである。
民主党がメルトダウンしている過程の中で、これらの党員・サポーターの多くは、このまま放置されれば幽霊党員・幽霊サポーターになるしかない。繰り返しになるが、NISAはこれらの同志たちの救援ボートでもある。民主党の旧党員・サポーターとNISAとの違いは明らかである。どちらかといえば政党の付属物であり、カンパと票を貢ぐパッシブ(受動的)な立場でしかなかった旧党員・サポーターと違って、NISAは、「自立と共生」を地で行く、自主的な勝手連である。パッシブではなくアクティブ(能動的)に活動する文字通りの応援団なのである。
その趣旨は、私たちが共通に使っているメッセージ付き特製名刺のメッセージに表現されている。この名刺はサイズがふつうの名刺の倍。裏表2ページではなく、4ページからなる二つ折りの名刺である。もちろんデザインには浪裏朝日が採用されている。
名刺の内面にビッシリと書かれているメッセージを転載しよう。
転載開始
ごあいさつ
国が君の為に何ができるかより君は国の為に何ができるのか? J・Fケネディ
2年前私たちは、国民の生活が第一の理念に共鳴し、政権交代という偉業を成し遂げました。しかし私たちが目にしたのは、目を覆いたくなる菅政権による政権後退でした。そしてついに政権崩壊へ。
でも私たちは国民の生活を第一とする政治を諦められません。菅政権がマニフェストを放棄し、憑かれたように逆走する中、原口一博元総務相始め、心ある志士たちが、日本維新の旗の下日本の政治を一新する動きを始めました。
日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)は、この新しい政治の波を積極的に支持し、とことん応援するために、全国ネットの勝手連として産声を挙げました。
統一地方選、衆院選と、日本列島が選挙一色の季節を迎えています。これらに完勝することこそ、国民の生活が第一の原点に回帰する真の日本維新となるものです。
減税日本、新党市民等、日本維新の会に結集する大小の政党政派の候補を、全員必勝に導くことこそ、日本維新サポーターズ・アソシエーツに課せられた任務です。
この勝手連の運動を、あなたの貴重な1分、1円で支えてください。
私たちが全国で取り組んでいるさまざまの活動については、ぜひ下記のウェブサイトをご覧ください。
この名刺はご希望によりどなたでも無料で使用することができます。ご希望の方は下記ウェブサイトか電話からお申し込みください。
転載終り
このメッセージ付き特製名刺は、NISAの応援団員=サポーター志望者全員に、無料で制作してお届けする
(メッセージ付き特製名刺[無料]希望)。戦略的観点から、この名刺が「無料」であることは、きわめて大事なことであると考えている。戦争に譬えるのは適切でないが、この名刺はまさに、戦闘に欠かせない機関銃の銃弾そのものだからである。
したがって、どうしたら1円でもコストを下げることができるか、徹底的に工程等を工夫した。いろいろ調べてみたが、通常の名刺印刷の料金体系では、この特製名刺が100枚で5千円を切ることはない。私たちはまずA3のサイズに10面付けの台紙を印刷することで、カラー印刷のコストを大幅に下げ、これを2分割してA4に裁断し、ここに1人〜5人分の個人別原稿をモノクロのレーザープリンターで刷り込無む。そのあと、5面に裁断するという工程を実現した。目標原価は、100枚を印刷し、メール便で送る送料を含めて@300円であり、何とかこれを実現することができそうである。
ここまで単価を抑えることができれば、このための資金繰りは、カンパだけでも十分回るというシミュレーションをしている。そしてありとあらゆる手段を尽くして、この無料のメッセージ付き特製名刺を拡散し、サポーターの数の急拡大を図っていく。
今や沈み行く泥舟と化した民主党から、日本維新、日本復興を目指す勢力の新船、すなわち救援ボートに乗り移ろうとする民主党Aの候補者たちのラッシュは、止まるところを知らない怒涛の勢いになるであろう。彼らは自ら乗り移る救命ボートに、当然のことながら後援者・支持者をも乗り移るように、働きかけをせざるをえない。それこそ喫緊の至上命題である。NISAはこの民族大移動の勢いを的確に把握し、サポーターを救命ボートであるNISAに、破竹の勢いで組織していかなければならない。そのときに武器として役に立つのが、この応援団員=サポーター専用のメッセージ付き特製名刺であると位置づけている。
名刺を受け取ったサポーターは、リアルワールドにおいてはいろいろな人と名刺交換をしつつ、応援団員=サポーターを拡散していくことができる。またネットワールドにおいては、自分のブログを使ったり、BBSへの投稿やツイッターなどのソシアルメディアを使って、NISAおよびメッセージ付き特製名刺について広く拡散することができる。こうしてリアル、ネットの双方の世界で、NISAの存在を一気に拡散し、10万人の応援団員=サポーター、100万枚のNISAポスターの掲示目標を早期に達成していきたい。
有権者数175万人の名古屋市で、40万人以上のリコール署名を集めたあの名古屋市民のパワーを全国ネットで結集するならば、目標を達成し、来たるべき各レベルの選挙選で連戦連勝し、日本維新を実現することは決して不可能ではない。そのとき間違いなく私たちは、小沢一郎総理総裁に、日本復興の最高のリーダーとして働いてもらうことができるようになるのである。
今NISAでは、突貫工事で本格的なウェブサイトを開発中である。テンプレートには、ブログの簡便さで本格的サイトを作れるWordPress Themeを用いる。WordPress Themeを使ったことのある方、ホームページやブログのスキルを提供していただける方は、ぜひそのスキルと時間を提供していただきたい。ウェブサイトにも、NISAのイメージデザインである浪裏朝日は使用される。NISAのサイトでまず実現したいのはBBSである。
次に応援団つまりサポーター登録を合理的に受付け、メッセージ付き特製名刺の制作と連動させ、一日でも早く送付できる体制をサイト上に構築したい。さらにサポーター相互の各レベルの選挙区別のコラボレーションのための情報交換ができるインフラを提供し、またポスターをはじめとする応援グッズの発注、物流手配などを、最も合理的に実行できるEC機能を装備する計画である。
私たちは、3・19の東京デモを、小沢一郎総理総裁実現への最も重要な一里塚であると位置づけていた。残念ながら3・11の大震災によって中止となったが、私的には、3・11は、中止をせざるをえない事情であったというより、むしろ3・11の政治的意義をより拡大し、より鮮明にするべき必要性のほうが優先していたのではないかと考えている。3・11が発生したことによって、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」という思いは、スローダウンするどころか、いっそう募るものになったはずである。
未曾有の数の犠牲者や被災者は、自分たちの生命をかけた悲痛な叫びを、誰かに代弁してほしいはずである。また私たちは、その叫びを代弁するべき責務を背負っていたのではあるまいか。その上で、二度とこのような「人災」をくり返さないためにこそ、「2009政権交代の原点にかえれ!」をより強く叫ぶべきであったし、「こんな民主党なんて、いらない!」と強く強く叫ぶことによって、真の日本維新、日本復興を実現する政治勢力の結集と勝利を誓うべきではなかったか。犠牲者や被災者のことを思うと、デモなんかやってる場合ではないだろう、ではなくて、犠牲者や被害者のことを思えば思うほど、彼らの叫びをも糾合して、より力強くデモをしなければならなかったのではないかというのが、個人的ではあるが、私の見解である。
そういう意味で、私は3・19が中止になったことについては、残念でならない。ただしこれは、私の一つの個人的見解であり、感想である。主催者たちのご苦労やご努力に、無責任に水を掛ける意図は微塵も無い。私は一協賛団体の代表者に過ぎないし、もちろん主催者ではないのだから、主催者の決定については当然敬意を払って尊重するものである。主催者が苦渋の選択として中止を決定した背景には、おそらく私などの知りえないご苦労やご配慮があったものと推測する。
中止決定の文章を読むと、「4月下旬以降または政局の動向が見えるようになるまで延期やむなし、との判断に至りました」とある。4月下旬と言えば、まさに統一地方選挙が終り、「政局の動向が見えるようにな」っている時点である。それまで手を拱くのではなくて、むしろ政局の動向をリードすることこそ、デモの趣旨であるべきではなかったか。私としては、地団太を踏む思いである。中止を決定された主催者の思いも、地団太を踏む思いであろうと思う。またぜひとも参加したいと手ぐすねを引いておられた参加予定者の皆さんも、みんな同じように地団太を踏む思いでいるに違いないと思うがいかがであろう。
ここは延期の期間を最小限にして、可能な限り早期に、あらためて開催に踏み切ってはいただけないだろうか。ぜひともご検討をお願いしたいものである。
日本維新の会β版の最新の情報によれば、「日本維新の会」の設立総会も、地震対応のために延期になったようである(http://www.facebook.com/event.php?eid=139258199473121)。あらためて開催される設立総会には、全力投球で参加者を募りたいと思っている。参加は、g10320@shugiin.go.jp で受け付けている。申し込んでおくと、正式の開催通知などを受け取れることになっている。設立総会に、メッセージ付き特製名刺を持参したい人は、今すぐこちらから申し込んでいただければ、最優先で作成し、発送させていただく。
3月19日の『メルマガ・日本一新』に、「菅首相は原子力を本当に知っているのか?」と題する平野貞夫氏の次の一文があった。
引用はじめ
菅首相は16日(火)夕刻、官邸を訪ねた内閣府特別顧問の笹森清元連合会長に「ボクはものすごく原子力に強いんだ」と、東工大応用物理学卒の経歴を誇るように言ったという報道があった。私はこれを聞いて、よくも言えたものだと驚き、平成19年7月の参議院通常選挙のことを思い出した。
当時、私は民主党高知県連代表を務めていた。東電のプルトニュウム汚染物を高知県東洋町に埋める話があり、反対運動をやっていた。民主党高知県連は、エネルギー対策の中長期構想として、「プルトニュウムという核兵器になり、有害物質を発生させる現在のウラニュウム原発政策を順次変更すべきだ。そのため、プルトニュウムを焼却でき、かつより安全性が高い“トリウム溶融塩原子炉”(ja.wikipedia参照)の研究開発を復活すべきである」ということをまとめた。
この趣旨を参議院選挙のマニフェストに入れてはどうかと、私は当時の小沢代表に進言した。小沢代表は「それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい」と応じてくれた。
早速、菅代表代行に会って、小沢代表の意向を踏まえて説明したところ、実に素っ気なく、「文科系の君から原子力の話を聞いても仕方がない」という不遜な態度であった。驚いたのは「トリウム溶融塩炉による原子力発電なんか知らない」という言葉であった。この人は政治家として、ウラニュウムによる原子力発電の危険性について認識していない。これ以上、民主党内でこの説明をしても無駄だと思い、鳩山幹事長には説明することをやめた。
東電出身の笹森氏は記者団に「(首相は)原子力について政府の中で一番知っていると思っているんじゃないか」と、皮肉交じりに語ったという。この菅首相の驕りが、12日(土)早朝の自衛隊ヘリによる福島第一原発事故現場に行くという暴挙につながり、爆発防止の現場で結果的に初動作業の邪魔をすることになる。
同日の与野党党首会談で、「危機的状況にならない」と、菅首相が断言するのを待つかのように1号機で水素爆発が発生し、原子炉建屋が崩壊した。15日(火)早朝の東電本社での恫喝行動といい、官邸での「東電の馬鹿野郎」との怒鳴り散らし発言といい、福島第一原発をめぐる菅首相の判断ミスには際限がないのでこの程度にしておくが、この初動の遅れが、禍根となったことだけは明記しておきたい。
引用終り
私は平野氏のこの文章の中で、「小沢代表は『それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい』と応じてくれた」という文章と、「菅代表代行に会って、小沢代表の意向を踏まえて説明したところ、実に素っ気なく、『文科系の君から原子力の話を聞いても仕方がない』という不遜な態度であった」という文章とのコントラストに接して、実に複雑な感慨を抱かざるをえなかった。
既述のとおり、私はここに出てくる「プルトニュウムを焼却でき、かつより安全性が高い“トリウム溶融塩原子炉”」の開発設計者である。このことについては、拙著「東ティモール非電化人口を一掃するトリウム・エネルギー」をお読みいただきたい。以下、内容の一部を引用させていただく。
引用開始
ところが、反原発運動の中にも少しずつ認識が広まってきていますが、原発の中には、ウラン−プルトニウム・サイクルがもたらす「3K」(核兵器、核拡散、核廃棄物)とは無縁の、安全かつ安価に建設できるトリウム熔融塩原子炉によるトリウム原発という選択肢があるのです。
トリウム熔融塩原子炉の特徴は、まず原理的に苛酷事故を起こすことがありえず、ウラン軽水炉に比べて3,667分の1しか放射性廃棄物を生みません。最も厄介な核廃棄物であるとされるプルトニウムを生み出さないばかりか、このプルトニウムをも燃料として焼却し、エネルギーに変えてしまうことのできる唯一の原子炉でもあるのです。
反原発運動の中では、核兵器や核拡散の原因物質であるプルトニウムを指弾するわりには、現実に溜まりに溜まりゆくプルトニウムについて、これをどうやって処分すればいいのかについては、全くのノーアイデアのようです。本気で地球上からプルトニウムを葬り去ろうと考えるのであれば、これをトリウム炉で燃やし、核エネルギーに変えてしまうしかないのですが……。
日本はすでに原爆を5千発もつくれるだけのプルトニウムを備蓄しています。つまり日本は、たったの2週間もあれば、いかようにも核兵器を作れる潜在的な核保有国なのです。その日本が、世界唯一の被爆国であることや、憲法第9条を根拠に、いかに声高に核兵器の全廃を訴えたとしても、世界が日本を信用してくれるわけがありません。こうした日本を見る疑いの目にきちんと対応していくためにも、日本は増え続けるプルトニウムの備蓄に対して、明確な方針を打ち出す必要があります。プルサーマル計画をもって「核保有国」への疑惑を払拭することはできないでしょう。
トリウム熔融塩原子炉の基礎実験は、今から40年以上も前の1969年に、米国のローレンス・リバモア研究所で成功していましたが、「核兵器を作れないトリウム原発は冷戦の役に立たない」として、当時のアイゼンハワー大統領によって却下され、以来トリウムは封印されたまま現在に至っています。
このボタンの掛け違い以後、世界の核技術者たちの手で、研究開発の命脈が細々と保たれてきましたが、2009年1月、北欧3国のトリウム原発の開発企業3社のコンソーシアムによって、ついにフィンランドの次期の6番目の原発として、3,000MWeのトリウム原発を採用するよう、提案がなされていることが発表されました。
またトリウム熔融塩の研究で世界の最先端を行っていたチェコ原子力研究所は、2011年に実験用トリウム熔融塩原子炉を完成させることを公表しています。
一方アメリカでは、40数年前にトリウム炉の実証実験を成功させた上記のローレンス・リバモア研究所が、アルゴンヌ研究所、ロス・アラモス研究所とのコラボレーションによって、連邦エネルギー局の管轄の下、SSTAR(小型・密封型・移動式・自動式の炉)というコンセプトのトリウム炉の開発研究に取り組んでいます。
そしてこのプロジェクトには、実は日本の財団法人電力中央研究所(CRIEPI)からも、ローレンス・リバモア研究所に研究員のチームが派遣され、コラボレーションに参加しているのです。
また米国議会は、米海軍においてトリウム原子炉の研究を進めるための開発費を、国防予算の中に織り込むことを議決しました。ついでながらいくつかの情報を分析すると、オバマ大統領が近々、トリウム・エネルギーの積極的展開策を打ち出すであろうことは、ほぼまちがいのない規定路線であるようです。
私は、古川博士(この投稿の中で、既に氏の朝日新聞への投稿を転載済み)のいう1兆kWeの電力(人類全体が21世紀に必要とすると思われる電力の総量)を生み出すトリウム原発網を、21世紀中に建設するための総合計画の策定に取り組んできました。シミュレーションの結果、出力80MWe、50%稼動、寿命30年の分散型小型トリウム熔融塩原子炉を、総計で84万基生産する必要があることが導き出されました。また立ち上げには10年で倍増というスピードが要求され、ピーク時と想定される2065年での発電量は、100億kWe/年となる必要があることが推定されます。
この天文学的スケールの大量生産を実現するために私が到達した開発構想は、原発の構成要素である「原子炉+蒸気発生器」および「タービン+発電機」を、それぞれ45フィートのコンテナーサイズに凝縮、つまり原発全体を2本のコンテナーに集約してしまい、プレファブリングによって大量生産するというものです。ちなみに、45フィートのコンテナーは、13,716ミリ×2,438ミリ×2,896ミリというサイズです。
これで地球上のどんな場所であれ、2本のコンテナーをコンテナー船、鉄道、トレラー等で現地に運びさえすれば、一夜城ならぬ一夜原発ができ上がるということになるわけです。言い換えれば地球上の任意の場所が、直ちに油田の油井になるようなもので、電力は、個々の需要地において必要なだけ幾らでも得られるということになります。たとえそれが、銀座4丁目であっても、あるいは南極の昭和基地であっても、そしてもちろん東ティモールの「電気の通じない村落地域」であってもということです。
わが国初の原発は、茨城県東海村の広大な敷地に建設された東海発電所で、その出力は166MWeでした。わずかコンテナー2本に凝縮されるトリウム原発が、東海発電所の約2分の1の出力を実現することを思えば、実に隔世の感を禁じえないものがあります。
80MWeのトリウム原子炉を45フィートのコンテナーサイズに凝縮することは、もちろん至難の業です。構成要素は炉本体、燃料タンク、熱交換器(蒸気発生器)、ポンプ等となるわけですが、当然ながら、炉本体は可能な限り大きくしたいわけです。そうすると、燃料タンクは炉本体に比例するとして、熱交換器+ポンプの大きさと炉本体の大きさとは、絶対的なトレードオフの関係になってしまいます。
どのように工夫してみても、熱交換器とポンプのサイズを小さくすることは容易なことではなく、私は一時、80MWeを下方修正するか、あるいはコンテナーサイズ化を諦めるか、というところまで追い詰められていました。とにかくコンパクトな熱交換器の技術を見つけ出すしかないと、グーグルで、「heat exchanger」、「熱交換器」をキーワードに検索をかけ、世界中のありとあらゆる熱交換器を虱潰しにチェックしていきました。
そうして私の目に止まったのが、フィンランドのバーテルス社が製造しているプレート・アンド・シェル(P&S)熱交換器でした。早速来日したバーテルス社の社長と技術部長に、基本設計を試みたトリウム熔融塩炉の仕様を説明し、そこに組み込む熱交換器として、同社のプレート・アンド・シェル熱交換器の技術が応用できるかどうかのディスカッションを行ないました。
問題はいくつかありました。最大の難点はプレートのサイズでした。設計では、直径2,408ミリの円形のプレートが多数必要になるのですが、素材である耐熱・耐放射線のニッケル合金、1%ニオブ添加ハステロイNの鋼材の板幅は、1,500ミリしかないのです。
結局バーテルス社では、1,500ミリ幅の鋼板2枚を溶接で並列に接ぎ、3,000ミリの幅にすることにチャレンジすることを決断してくれました。こうした紆余曲折を経て、80MWeのトリウム原子炉は、1ミリと違うことなく、ぴったり45フィートのコンテナーサイズに納めることが可能ということになったのです。
それにしても、一口に84万基といいますが、その生産自体、とてつもなく大変なことです。うまく生産計画を調整しても、ピーク時で年産8,400基程度になります。年間280日の稼動として、日産30基のペースです。しかもタービンや発電機など、この炉の生産数に見合った発電設備や送電設備(グリッド)等のインフラも、原子炉に付帯して生産されなければなりません。
それだけではありません。実はトリウムという核燃料は、それ自体では燃えません。つまり核分裂を起こさないのです。国際高等研究所の亀井敬史博士の表現を借りるならば、トリウムはいわばマッチの軸木みたいなもので、燃えるためにはマッチの頭の火薬部分に相当する「火種」が必要になります。幸いトリウム原子炉の普及の初期には、現行のウラン−プルトニウム・サイクルの厄介な廃棄物であるプルトニウムをこの「火種」に使い、焼却という目的と併せて一挙両得とすることができるのです。
私は単純にウラン−プルトニウム・サイクルの現行の原子力発電を否定し、トリウム原子炉を絶対視する立場を採るものではありません。ウラン−プルトニウム・サイクルの原子炉は、多くの先進国のみならず一部の途上国を含めて、無視することのできない規模ですでに稼動しており、よしあしはともかく、現実に大量のプルトニウムを廃棄物として排出しています。
とりあえずトリウム原子炉に点火する「火種」として、このプルトニウムを全量活用することは、二重に重要な意味をもっています。そういう意味では、現行稼動中ないしは建設中、あるいは建設予定のウラン−プルトニウム・サイクルの原子炉とトリウム原子炉は、互いに共存しつつ、遷移・移行していく関係にあるのです。そしてそうすることこそ、ウランVSトリウムを絶対的で不毛な対立とするのではなく、両者の間の現実的な共存関係を築くことになるのです。
ところでこのウラン−プルトニウム・サイクルの廃棄物であるプルトニウムは、決して無尽蔵に存在するものではありませんし、また無限に排出を続けていいものでもありません。したがっていずれトリウムというマッチの軸木を燃やす「火種」としてのプルトニウムが不足することになるのは確実ですし、またそうなってくれなければ困るということでもあります。
そこで古川和男博士の核スポレーション反応という原理を応用した大電流陽子加速器と熔融塩増殖反応装置とからなる加速器熔融塩増殖炉を使って、トリウムから「火種」となるウラン233を増殖することが必要となってきます。
マッチの軸木であるトリウムを大量に燃やそうとすればするほど、「火種」としてのマッチの頭の火薬が相応な量必要になります。トリウム炉の生産は、マッチの頭の火薬の確保に支配されます。廃棄物プルトニウムに限度がある以上、加速器熔融塩増殖炉の開発について、悠長に構えているわけにはいきません。
引用終り
トリウム・エネルギーと私の立場、仕事について、拙文を長々と引用させていただいたが、こうした執筆は、わが日本では、今回の福島原発の惨事のような機会でもなければ日の目を見ないものなので、あえて紹介させていただくことにした。お許しいただきたい。
実を言えば、今回の日本の惨事によって、早速いくつかの国では、ウラン−プルトニウム・サイクルの原発開発計画を見直し、トリウム・エネルギーの開発をテンポアップする計画を表明している。中国、インドはその典型である。北欧3国、ドイツ、アメリカなども、トリウム・エネルギーに全力投球をしてくるに違いない。
こうした国際的な状況の中で、日本の実態は最悪である。意図的にトリウム・エネルギーを無視するだけでなく、強引に高速増殖炉もんじゅの計画を推進し、また諸外国に東芝などのウラン−プルトニウム・サイクルの原発を売りつけることを、国策とすらしている。平野氏の文章にあるように、一国の首相である菅は、「驚いたのは『トリウム溶融塩炉による原子力発電なんか知らない』という言葉であった」のであり、「この人は政治家として、ウラニュウムによる原子力発電の危険性について認識していない」のである。
私は半ば本気で、日本でトリウム原発が実現するのは、世界の国の中でもラストに近い国になるのではないかと考え、諦めの境地に至っていた。そしてそれと同時に、むしろ世界でも最も貧しく、最も電化率の低い東ティモールであるとか、バングラデシュやルワンダにおいて、最優先でトリウム原発を実現するプロジェクトに取り組んできた。
そういう私であったから、平野氏の、「小沢代表は『それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい』と応じてくれた」という文章に初めて接し、感涙を流している次第である。小沢一郎氏が政権のトップリーダーに就けば、トリウム・エネルギーがこの日本の国で日の目を見るのだということに、確信がもてたからである。
しかしこれが実現するとすれば、そのプロセスは想像を絶するほどに凄いことになる。何せ独立行政法人日本原子力機構といえば、権力構造から言って、これは国の権力が全く及ばない国家権力の中の独立した国家権力なのである。日本の国家が手も足も出せないほどの絶対権力をもっている。日本国の原子力政策は、イコール日本原子力機構が決める原子力政策なのである。民主党の原子力政策を起草している電力労組出身の党員も、実にこの日本原子力機構の意を忠実に体しているのであるから、小沢一郎氏の「トリウム・エネルギーをマニフェストに」などという発言は、まさしく驚天動地のとてつもない出来事なのである。
私はあらためて確信した。小沢一郎氏こそは、日本維新と日本復興を本当に実現できる、日本で唯一無二の政治家である。NISAはあらためて小沢一郎政権の実現を目指す自立と共生の勝手連として、日本維新、日本復興の先頭に立って闘う。再びジョン・F・ケネディの名言を引用して稿を終えよう。
・・・And so my fellow Americans, Ask not what your country can do for you. Ask what you can do for your country.
「ポスター」「名刺」をご希望の方、NISAにご協力をいただける方は、こちらからお申し込みください。
http://www.asyura2.com/10/test21/msg/722.html
セシウムなんて体内から排出されちまうチャチな放射性物質だ。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/636.html#c1
文部科学省は23日、東京電力福島第1原発から北西に約40キロの福島県飯舘村で採取した土壌から、1キログラム当たり16万3000ベクレルの放射性セシウム137が検出されたと発表した。セシウム137の半減期は約30年と長い。同じ地点から放射性ヨウ素131も同117万ベクレルが検出された。
土壌の放射能量に関する法的な基準値はないが、京都大原子炉実験所の藤川陽子准教授(環境工学)の試算によると、セシウムは1986年のチェルノブイリ原発事故の際、同原発から数十〜150キロ地点で検出された放射能量に相当すると推定される。
藤川准教授は、検出された数値は高いものの、セシウムは水に溶けにくいため農作物にあまり取り込まれないと指摘。ヨウ素も半減期が8日間のため「直ちに長期的な影響は考えにくい」と話した。
また今後、放射性物質が雨水などに流されてたまり、局地的に高い数値が検出されることもあるとして、さらなる調査が必要との認識を示した。(2011/03/23-18:45)http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011032300867&m=rss
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c134
つくづく昨年の民主党代表選において、菅直人の当選を許してしまったことが、悔やまれて悔やまれてならない。パフォーマンス最優先の菅の対応の度外れた拙劣さが、どれほど人災化に貢献しているか、すでに無数の投稿によって指摘されているので、ここでは繰り返すまい。雑多な論評をあれこれ漁っても、情報洪水に飲み込まれるのが落ちである。震災オタクになっても意味が無い。
幸い★阿修羅♪のホームページに、広瀬隆氏のYouTube映像が掲載された。ありがたい。あれこれ読み漁るより、この映像を見て、可能な限り拡散されることをお願いするのみである。ただしそれでも、次の読売の報道だけは、やりすごすわけにはいかないので引用し、言及をしておきたい。
「東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡り、米政府が原子炉冷却に関する技術的な支援を申し入れたのに対し、日本政府が断っていたことを民主党幹部が17日明らかにした。
この幹部によると、米政府の支援の打診は、11日に東日本巨大地震が発生し、福島第一原発の被害が判明した直後に行われた。米側の支援申し入れは、原子炉の廃炉を前提にしたものだったため、日本政府や東京電力は冷却機能の回復は可能で、『米側の提案は時期尚早』などとして、提案を受け入れなかったとみられる。
政府・与党内では、この段階で菅首相が米側の提案採用に踏み切っていれば、原発で爆発が発生し、高濃度の放射性物質が周辺に漏れるといった、現在の深刻な事態を回避できたとの指摘も出ている。
福島第一原発の事故については、クリントン米国務長官が11日(米国時間)にホワイトハウスで開かれた会合で『日本の技術水準は高いが、冷却材が不足している。在日米空軍を使って冷却材を空輸した』と発言し、その後、国務省が否定した経緯がある。」(2011年3月18日 読売新聞)
冷却材というのは、中性子を効率よく吸収するホウ素材のことである。菅がこのアメリカの提案を受け入れてさえいれば、福島第一原発の惨事は、惨事とならなくてすんだのである。東工大出の菅には、俺には原発のことが分かるという、鼻持ちならない自負がある。そしてその自負に固執する性格のために、収拾の付かない大惨事を招いてしまったのだ。私たちは歴代の首相の中に、このような大罪を犯した人物がいたことを、孫子の代まで伝え、一国のリーダーを選びそこなうことの悲劇を、民族の記憶の中にとどめておかなければならない。
菅直人が、この災難を、政権延命の千載一遇の貴貨であると思っているとしたら、これ以上の国辱的犯罪はない。東京電力のスポークスマンと化したおしゃべり枝野は、蓮舫とのタッグによって、災害対策予算をずたずたに仕分けした戦犯ですらある。「100年に一度の災害への対策は無駄」と言った舌の根は、まだまだ乾いてはいないはずである。
ここではマスコミ各社による許せない犯罪について指摘しておきたい。マスコミのごまかしのポイントはこうだ。彼らは、例えばレントゲン撮影の場合の被爆は50マイクロシーベルトなので、これと比べて生命に危険な数字ではないという論法を使っている。少し考えれば分かることだが、人体へのリスクの放射線量は、累積値、すなわち時間の積分値なのである。つまりどれだけ長時間被爆したかが問題なのだ。レントゲンの撮影なら1秒で済む。居住地での被爆では、そうはいかない。1日は24時間だから、被爆値は1時間当たりの発表値を24倍にしなければならない。10日で240倍、100日で2400倍である。マスコミはあえてこのことに触れない。「直ちには生命に危険なレベルではない」の、「直ちには」が曲者なのである。これこそまさに、情報操作以外の何ものでもない。
上の表は、福島第一原子力発電所の設備の概要である。下から2行目は燃料の種類である。3号炉に「MOX」とある。MOXとはミクスド・オキサイド、すなわち二酸化ウランと二酸化プルトニウムの混合物という意味である。今回の事故で、東京電力が秘密裏にこのMOX燃料を使用していたことがばれてしまったのである。ウィキペディアの記述を見てみよう。
「MOX燃料とは混合酸化物燃料の略称であり、使用済み燃料中に含まれるプルトニウムを再処理により取り出し、二酸化プルトニウムと二酸化ウランとを混ぜたものである。主として高速増殖炉の燃料に用いられるが、既存の軽水炉用燃料ペレットと同一の形状に加工し、核設計を行ったうえで適正な位置に配置することにより、軽水炉のウラン燃料の代替として用いることができる。これをプルサーマル利用と呼ぶ。」
MOX燃料を軽水炉の燃料として使うことの危険性について、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は、論文「プルサーマル導入─その狙いと危険性」の中で、次のように指摘している。
「プルトニウムが猛毒物質であることはすでに述べた。それとは別にプルトニウムを軽水炉で燃やす場合には、別の危険が付きまとう。軽水炉はウランを燃やすために設計された原子炉であり、プルトニウムは、@ウランより燃えやすい(核分裂断面積が大きい)、Aウランより制御しにくい(遅発中性子割合が少ない)という性質を持っているため、それを原子炉の燃料に使うと危険が増える。さらに、燃料の融点が低下したり、プルトニウムを燃料の中に均一に含ませることが難しいため局所的な燃焼が進むなど、技術的な多数の困難を抱えている。従来の軽水炉さえ厖大な危険を抱えていたのに、その軽水炉でプルトニウムを燃やせば、危険はさらに増大する。」
ただでさえ危険なMOX燃料であるが、一旦メルトダウン事故が起きると、二酸化ウランとは比較にならない被害をもたらす。このようなMOX燃料の使用について、今回の事故が起きるまで、国民はおろか、福島県民ですら全くの蚊帳の外におかれていたのである。しかも事故が起きてからの報道でも、このMOX燃料についてはタブー扱いになっている。
今回の福島原発事故の主たる原因は、地震ではない。津波である。津波によって、原子炉を冷却するための電源装置が全滅してしまった電源事故なのである。電源関連の回復以外に対処は無い。今回の地震についてはマグニチュード9.0で、観測史上最大規模であるとか、世界第4位とか言われているが、これらはきわめて意図的な捏造である。実際の規模は、阪神・淡路大震災より小さかったと言われている。津波が被害を拡大したわけであるが、これとて過去を遡れば、より大型の津波の記録がある。
1896年(明治29年)6月15日午後7時32分30秒に発生した明治三陸地震に伴う津波は、本州観測史上最高の波高38.2mを記録した。波高は北海道の襟裳岬で4m、現青森県八戸市で3m、現宮城県女川町で3.1mであったが、現岩手県宮古市の三陸海岸で14.6m、現山田町で10.5m、現宮古市で18.9m、現釜石市で8.2m、現大船渡市で22.4m、綾里村で21.9mと軒並み10mを超える高さを記録した。とくに綾里湾の奥では入り組んだ谷状の部分を遡上して、日本の本州で観測された津波では最も高い波高38.2mを記録している。
今回の災害が千年に一度であるとか、想定外のものであるというのは、まったくの作り事である。とくに福島原発の津波に対する想定値は何と5mであった。津波による被害などは、設計時から全く想定すらされていなかったに等しい。5mの想定に対して9mの津波が押し寄せたところに、今回の大惨事のほとんどすべての原因があったのだ。まさに人災そのものである。この人災の責任を回避するために捏造されたのが、千年に一度というストーリーであり、その根拠が、マグニチュード9.0という嵩上げされた捏造数字なのである。
それはそれとして、今回の惨事が巨大なスケールの大惨事であることに変わりはない。その大惨事に、これまた前代未聞の菅らによる人災が加担して、それこそ千年に一度の大惨事に発展しつつあるのである。
ここで自己紹介をするべきではないかと思うが、私の顔の一つは原発設計者であり、人類の代替エネルギーとしてトリウム熔融塩炉による、安全で安心で安価な新しい原子力エネルギーを普及していくプロジェクトのプランナーでもある。詳しくは拙著「東ティモール非電化人口を一掃するトリウムエネルギー」をご覧いただきたい。安全な原発などありえないと固く信じている方にとっては、目から鱗を落としていただくチャンスになるかもしれない。
わが国のトリウム研究の大御所といえば、古川和男博士であるということを否定する人はいまい。その古川博士が、3月17日の朝日新聞「私の視点」に「福島緊急事態への対処体制へ疑念」と題する投稿を寄せている。下記に引用しておこう。
引用開始
一昨日辺りには、福島原発の事態もピークを越したのではないかと思いつつあった。しかし今は違う。私より何十倍も情報を持ち、あの原発の設計に関わった友人から「少なくも4号は、注水に失敗すればチャイナシンドロームである。しかも、注水困難な場所で500トンの水必要。今後の数日が運命の分かれ目。」と聞かされたからである。
今頃になって、「5,6号も危いので電源工事に掛るが、放射能が高いので今夜は見合わせる。」と報道している。真相は知るべくもないが、今まで何をしていたのであろう? また、今朝の報道で、「内閣官房参与に、放射線安全専門の小佐野氏任命」とあった。良い人事とは認めるが、今頃寝言ではないかと思う。
これは最高度水準の「国難対処プロジェクト」なのである。しかし、その自覚が菅首相にも東電社長にもあるとはとても思えない。否ある、と強弁するであろうが、「本質を知らない空威張りか、格好付け宣伝」に見える。だから、官房長官などが無責任にもTVに出ずっぱりで、「お疲れ様」と言われ今寝ていると。考えられない醜態である。あれは、広報部長の仕事である。時に顔出すのは良いにしても。
「プロジェクト」とは、「プロジェクト・リーダーを任命する事」なのである。チェルノブイリ時の様に、「レガソフ」を任命することである。日本人は、遂にその原則を学習できていないのである。最近の、全ゆる種類の国内外問題は責任者不在で失敗しているではないか。これがまた露見したに過ぎないが、今度はこれでは済まされない。「国家転覆」の危機である。まだ遅くない。否遅くても「今日から目覚めて、実行を」。 菅首相は「原子力に強いのだ」と胸をはったそうだが、知識の問題では無い。知恵、理念、思想の奥底の問題である。
どう言えば本当に判って貰えるのであろうか? レガソフは、事件の翌日からの超人的な苦闘の末、2年後の事件記念日前夜にピストル自殺した。あの強大硬直したソ連体制と真っ向から対決した(そして滅ぼした)からである。今の日本の、政府、業界、学界の低俗体質の全てに挑戦せねば、この問題は解決できない。それは、全国民が一瞬一瞬に見せつけられている現実の真相なのである。それを乗り越えて、この大国難に挑戦してくれるのが「プロジェクト・リーダー」であり、したがって『個人』以外には有りようが無いのである。
「そんな事出来る訳が無い」とあっさり逃避し続けてきたのが、少なくも私が生きて知っている「この3,40年の日本」であった。しかし、繰り返すが「これは未曽有の大国難」なのである。菅首相は「理解賛同して実行」する「重大な責務」を正に「自覚」願いたい。一刻を争う「非常時」が今である。
聞いて頂きたかったのは以上であるが、レガソフに付き補足すると、彼は大学を出てすぐに原発現場を知るべく修行し、現炉型は危険、恐らく「熔融塩炉型」が最良必須と決断し、上述の任命1ヶ月前には熔融塩炉建設許可をえていたのである。彼らは、私にその3年前に共同開発を提案していた。今は、漸く世界的にその炉の評価は定まりつつある。原理的に重大事故は起こさないのである。
引用終り
「プロジェクトとは、プロジェクト・リーダーを任命する事」。まことに当を得た指摘である。このことを国政のレベルで言い換えれば、「国政とは、宰相を任命する事」なのである。現下における最大の不幸、最大の国難は、たしかに地震・津波・原発事故の3点セットなのかもしれない。しかしそれ以上に日本国民にとっての大きな不幸、大きな国難は、この不幸、国難のときにあたって、選りにも選って菅を宰相に任命していることではないだろうか。
今全ての日本人が取り組むべき課題は、「禍をもって福となす」ことに尽きるであろう。復興の一語である。3・11以降、実は何人もの人から小沢一郎氏の安否消息を訪ねられた。無事地元におられるから安心してください、と返信していた。そこに受け取ったのが、政治評論家、板垣英憲氏からの有料メルマガである。引用したいのはやまやまであるが、残念ながら有料メルマガであるため、禁無断引用・転載とある。リードの部分は次のとおり。
「小沢一郎元代表はいま、郷里・岩手県奥州市の大先輩・後藤新平が、関東大震災で壊滅した東京を復興させた偉業に習い、『東日本復興事業』の先頭に立とうと意欲を燃やしている。」
関東大震災からの復興時にリーダーシップを発揮した後藤新平については、ウィキペディアはこう書かれている。
引用開始
関東大震災の直後に組閣された第2次山本内閣では、内務大臣兼帝都復興院総裁として震災復興計画を立案した。それは大規模な区画整理と公園・幹線道路の整備を伴うもので13億円という当時としては巨額の予算(国家予算の約1年分)のため財界等からの猛反対に遭い、当初計画を縮小せざるを得なくなった(議会に承認された予算は5億7500万円)。それでも現在の東京の都市骨格を形作り、公園や公共施設の整備に力を尽くした後藤の治績は概ね評価されている。この復興事業は、既成市街地における都市改造事業としては世界最大規模であり、世界の都市計画史に残る快挙と言ってよい。
特に道路建設に当たっては、東京から放射状に伸びる道路と環状道路の双方の必要性を強く主張し、計画縮小されながらも実際に建設された。当初の案ではその幅員は広い歩道を含め70mから90m、中央または車・歩間に緑地帯を持つと言う遠大なもので、自動車が普及する以前の時代では受け入れられづらかった。
現在、それに近い形で建設された姿を和田倉門、馬場先門など皇居外苑付近に見ることができる。『現在の東京の幹線道路網の大きな部分は新平に負っていると言ってよく、特に下町地区では帝都復興事業以降に新たに街路の新設が行われておらず、帝都復興の遺産が現在でも首都を支えるインフラとしてそのまま利用されている。』また、昭和通りの地下部増線に際し、拡幅や立ち退きを伴わず工事を実施でき、その先見性が改めて評価された事例もあり、『もし彼が靖国通りや明治通り・山手通りの建設を行っていなければ、現在の東京で頻繁に起こる大渋滞がどうなっていたか想像もつかない。』
引用終り
後藤新平と小沢一郎氏が同郷であることに、私は偶然以上の引き合わせを感じざるをえない。いっぽう菅はといえば、亀井静香氏や田中康夫氏が連立与党の立場から挙国体制を要求しても知らん振り。そうかと思えば唐突に、谷垣自民党総裁に入閣を迫ったりする。政権延命のためのパフォーマンス以外は全て不作為、不作為、不作為。今に国民生活のほうがメルトダウンしてしまう。いっぽう森永卓郎氏は、震災復興についてこう語る。「しっかりとインフラ回復をしないと、被害が長期に及ぶ」と。
「阪神大震災直後、95年度の近畿圏の名目成長率は2.44%と、全国の1.5%を上回っている。翌96年度も近畿圏が2.9%と、全国の2.8%を上回った。ところが、97年度に近畿経済の成長率は▲1.3%と大きなマイナスを示し、全国の▲0.00%を大きく下回った。その後2002年度まで、近畿経済の成長率が全国を上回ることはなかった。
大きな復興予算の投じられる最初の2年間程度は、復興予算のために経済活動が下支えされる。しかし、そのカンフル剤の効果が消えると、経済は長期低迷に陥るのだ。例えば、典型は神戸港だ。かつてはコンテナ取扱量世界3位を誇る国際ハブ港だったが、阪神大震災で使用ができなくなって、その後韓国の釜山港などに、ハブ機能を奪われてしまった。最大の原因は、船舶の大型化が要求する水深に神戸港が対応できていなかったからだ。阪神大震災で被災したのをきっかけに、国際ハブ港の条件を満たすように抜本的な改善をすればよかったのに、当面の復旧が優先されてしまったのだ。」
森永氏は復興資金に無記名の無利子国債を充てよと言う。それもよい。しかし、森永氏の正鵠を得た指摘のとおり、なすべきは決して復旧ではない。復旧なら誰でも考える。もっとも菅には、その復旧すらできまいが。必要なのは復興である。それこそこれを機会に、禍をもって福となすには、千年に一度の震災や津波に襲われてもびくともしない、新しい日本の国土を建設することである。これを構想できるのは、まさに後藤新平級の不世出のリーダーなのである。
3・11の大惨事の前、小沢一郎氏は『続・日本改造計画』をすでに脱稿していたはずである。今小沢氏は、おそらくこの『続・日本改造計画』の延長線上に、さらに大きく構想を発展させて、千年に一度の天災にも耐えられる大東北の建設を構想しているに違いない。板垣氏によればそれは、大堤防、港湾、都市改造、住宅建設等の、とてつもない気宇壮大なスケールだという。
ここでもう一度財源について語ろう。以下は3月18日の産経の報道である。
引用開始
東日本大震災を受け、政府は、復旧・復興のための補正予算編成に向け、主要財源として日銀が全額を直接引き受ける「震災復興国債」を緊急発行する方針を固めた。複数の政府筋が明らかにした。発行額は10兆円を超す見通し。日銀や与党と早急に調整に入り、野党も含めた合意を目指す。
政府は、震災復興対策の新たな財源確保を目指し、平成23年度予算案で計上した子ども手当や高速道路無料化などの財源を全額充当することを検討したが、3兆3千億円程度にしかならず、有効な対策は打てないと判断。新規国債発行も検討されたが、国債を市場に大量流通させれば財政事情が悪化する上、国債の格付けが下がり長期金利の上昇をもたらす危険性がある。
このため、震災復興国債を日銀に引き受けさせる案が急浮上。日銀による国債引き受けは財政法5条で禁止されているが、同条のただし書きに「特別の事由がある場合において国会の議決を経た金額の範囲内ではこの限りでない」と規定されており、今回の震災は「特別な事由」にあたると判断した。
日銀は日銀法で独立性を担保されており、難色を示す可能性もあるが、与野党に政府の関与を強める日銀法改正の動きがあることから最終的に引き受けに応じるとみられている。
平成7年の阪神大震災の復興対策では3度の補正予算で計3兆3800億円が計上された。今回の震災ははるかに規模が大きいことから「10兆円や20兆円では足りない」(亀井静香国民新党代表)との声もある。
一方、自民党の谷垣禎一総裁は時限増税を提案したが、菅直人首相は『日本経済をさらに悪化させかねない』として否定的な考えを示しているという。政府・与党が目指す復興対策の平成23年度補正予算編成では、23年度予算案に計上された子ども手当(2・2兆円)や高速道路無料化(1千億円)、高校授業料無料化(4千億円)、農業戸別所得保障制度(6千億円)などに充てる予定だった財源を振り分け、残りを震災復興国債で賄う方針。道路や橋梁(きょうりょう)などについて建設国債発行も検討されている。
引用終り
国債の日銀引受け。悪い話ではない。それにしても亀井氏の指摘は全くそのとおりである。10兆円や20兆円では全く足りない。森永氏が言うように、復旧ではだめなのだ。復興でなければならない。それも後藤新平のようなスケールの大きい大復興である。釜山港にハブ港を奪われてしまった神戸港の轍は、絶対に踏んではならないのだ。
千年に一度の禍を、歴史的大復興という空前のスケールの福に転じ、日本国を再出発させるには、そしてそれを託することのできる小沢一郎氏を日本国民の貴貨として活かすには、この際にこそ政府のもつシニョリッジ特権(通貨発行特権)の行使による造幣益をもって財政とする大英断を下すべきときである。
かなり大上段に振りかざした物言いをしているが、もともとそれほどの大事であるとは思っていない。ところがシニョリッジ特権の話題になると、これまでもそうであったように、意味もなく騒ぎ立てるおしゃべり雀がしゃしゃり出てくるのが常なので、ついついもって回った物言いになってしまうのである。シニョリッジ特権、あるいは政府貨幣を持ち出すと、にわかに怖いものでも見るかのような、あるいはまるで国家規模のM資金話でもあるかのように騒ぎたててくる俄か「金融通」や似非「エコノミスト」が登場しかねないので、ここではまず歴史の事実に学ぶことによって、これらの空理空論を遮断しておこう。
時と所は明治維新の日本である。維新は実現したものの、明治新政府にはとんとお金が無かった。それまでの日本経済は米本位制であり、税制は年貢米で、徴税者は各藩であった。明治政府には徴税システムすら無かったのである。明治政府の開闢は、実に戦争から始まった。戊辰戦争である。その莫大な戦費を賄おうにも、国の米櫃は空っぽであった。明治の国家財政を賄ったもの、それこそ太政官札という政府紙幣であったのである。
この太政官札の発行を考え出したのが、他ならぬ坂本竜馬と越前藩の三岡八郎(後の由利公正)であった。大政奉還後の国家財政について思いを巡らせていた龍馬は、越前藩に幽閉されていた三岡八郎の財政能力を高く買っていた。初対面の龍馬と三岡は、囲炉裏を囲んで飲み、かつ歌い、かつ語ったという。文久3(1863)年5月のことであった。
龍馬は、この若き日の知己に、その最期のときに近い慶応3(1867)年11月1日、再び会いに福井に行くのである。たばこ屋という旅籠の二階に宿をとった二人は、辰の刻(朝8時)から、子の刻(夜12時)まで、「我を忘れて咄(はな)し」「金札(太政官札)を発行せざれば、今日天下の計画はできぬ」ということで、大いに意見一致を見るのである。三岡は後にこう語っている。三岡が龍馬に教えたという調子になっているが、多分、互いに議論しあったのであろう。
「龍馬曰く、金もなく人もなくて至極(しごく)難儀である。私の言ふのに……天下の民は皆天子の民である。……何ぞ財無く人無きを憂へんやだ。……夫(それ)から名分財源経綸(経綸)の順序まで、予て貯へた満腹の意見を語り、夜半九ツ過るまで我を忘れて咄(はな)した。即ち金札を発行せざれば、今日天下の計画は出来ぬといふ事も委(くわ)しく語り……」(『由利公正伝』)
坂本龍馬と三岡八郎(由利公正)とは、夜を徹して協議し、基本方針を確認しあった。さらに龍馬は、越前藩に幽閉されていた三岡を、八方手を尽くして中央政界に押し出した。同年12月、龍馬の根回しによって金穀出納所取締役、すなわち大蔵大臣に任じられた三岡は、明治維新を成功させる上で決定打となった「太政官札」を、慶応4年(明治元年)2月から発行させることに成功したのである。龍馬と三岡は、幕末から明治維新というときに現れた、典型的なケインジアンであった。なんとケインズ理論が体系化される70年も前のことである。
当初明治政府の官制は、祭政一致を原則とした復古的な官制であった。まず神祇官が復活して太政官よりも上位に置かれ、太政官の下に民部省、大蔵省、兵部省、刑部省、宮内省、外務省の六省を置く二官六省制が採られた。太政官札というのは、この太政官によって明治元年閏4月から、明治2年5月までの1年間にわたって発行された政府紙幣であったのだ。発行総額は4,800万両で、通用期限は13年間とされた。戊辰戦争の戦費も含めた5,129万両の政府支出のうち、なんと94%を太政官札で賄なったのである。
当時戊辰戦争によって多額の費用を必要とした明治政府は、殖産興業のための資金が不足していた。欧米諸国に対抗するため、経済発展と軍事力強化による近代国家の形成を急いだ明治政府にとって、繊維産業や軍事産業などを柱とした産業育成政策である殖産興業の推進は必要不可欠であった。
日本初の紙幣の登場に、国民の間には戸惑いも生まれた。国民が紙幣そのものに不慣れであり、また新政府への信用も強固というわけではなかったので、太政官札100両を金貨40両と交換するケースもあったという。その対策に、政府は額面以下での本位貨幣との交換を禁じたり、租税などに太政官札の使用を義務付けるなどの政策をとったりしたという。とはいえ、もしも太政官札が発行されていなかったら、殖産興業のためのインフラ財源も確保できず、日本の近代化は大幅に遅れを取っていたに違いない。
また、財源確保の手段を他国からの借り入れに依存していたら、当然他国からの干渉を受けざるをえないことになる。欧米の先進国に肩を並べる近代国家に成長を遂げていくには、国の財政基盤を固める政府紙幣の発行は、無くてはならない必須のものであった。流通期間は短かったが、現在の日本の礎を築いた明治維新の日本経済の基礎を築く上で、太政官札の果たした役割にはきわめて大きいものがあった。
それにしても元をただせば、二人のうら若き青年の「朝まで生ダンギ」が、やがてGDP世界第二位となる国家の財政基盤をつくったというのだから、実に痛快というしかないではないか。その日本を再出発させるべき今、竜馬と三岡に倣って大復興の財源をつくろうというときに、ああでもないこうでもないという小田原評定は無用である。虚心坦懐に歴史に学ぶ心さえあるならば、今こそまさに実践のときではないか。
政府貨幣の発行について、実は難しいことは何もない。実際私たちが日常使っている1円、5円、10円、50円、100円、500円玉は、大蔵省造幣局が発行している政府貨幣であって、日銀が発行しているお金ではない。記念硬貨もすべて大蔵省造幣局が発行する政府貨幣である。別に硬貨に限定されているわけではない。かつて私が子どもの頃には、政府紙幣もあった。靖国50銭札と板垣50銭札である。日銀とは別に、政府がシニョリッジ特権(通貨発行特権)を行使して通貨を発行することは、今現実に実行されている目の前の事実であって、法的にも実務的にも何らの問題もありえない。
ところが既述のように、話題が政府貨幣のこととなると、魑魅魍魎のやからがあれこれと口を出すのである。平成15年4月、日経新聞の招待によって来日したノーベル経済学賞のコロンビア大学教授、ジョセフ・E・スティグリッツ博士が、基調講演の中で、日本政府が財政財源を調達するために、政府紙幣の発行に踏み切るべきだと提言したことがある。
このとき当時日銀の理事で、現在わが日銀の総裁である白川方明氏は、政府紙幣も日銀券も、お札であることに違いはないのだから、政府紙幣の発行などはナンセンスであるとの批判をシンポジュームの席上で投げ返したのである。おそらくスティグリッツ博士も、あまりにも幼稚な日本のエコノミストの実態を知って、あきれ果ててしまったに違いない。
現日銀総裁の白川氏にして、政府紙幣と日銀券の間にある決定的な違い、すなわち造幣益の有無について全くの無知であるということである。日銀券は、どれだけそれを発行しても、それによっていわゆる造幣益という政府の財政収入は1円も生まれない。菅内閣が決めたように、かりに新規に発行された国債を、震災振興国債と呼ぼうが何と呼ぼうが、これを日銀が購入し、その国債の対価を新規に発行した日銀券で政府に支払ったとしても、結局それは政府の日銀からの借金であって、政府の債務がそれだけ増えるだけのこと。政府にとっていささかも造幣益のような利益が得られるわけではない。
また日銀券の発行は、その額がそっくり日銀の負債勘定に計上されるのであって、日銀自身にとっても、日銀券の発行によって造幣益が生まれるわけではない。ところが日銀券の発行と違って、政府貨幣を発行した場合、その発行額は、いっさい政府の負債にならないのである。
造幣局の統計データによると、昭和23年から平成22年までの政府貨幣(硬貨)の発行額は、5兆7738億8367万9000円、記念硬貨の発行額は2兆0167億5050万円、合計すると7兆7906億3417万9000円、ざっと8兆円にもなる。これは政府貨幣であるから、この金額は政府の負債勘定には計上されていない。この発行額(額面価額)8兆円から、原料費や加工費を差し引いた差額としての正味の造幣益は、政府の財政収入として、一般会計に繰り入れられてきたのである。
政府紙幣と日銀券のこの決定的な違いを、何と現日銀総裁の白川氏はご存じなかったのである。そして既述のように、政府紙幣も日銀券も、お札であることに違いはないのだから、政府紙幣の発行などはナンセンスであるとのたまわったのである。スティグリッツ氏が基調講演の中で、政府紙幣の発行は、債務としては扱われないと断言しているにもかかわらずである。
幸いわが国には、シニョリッジ特権の実践的活用について、理論と実践論の両輪を極めた天才がいる。大阪学院大学名誉教授の丹羽春喜博士である。丹羽博士の政策論に賛同する有志20名が、小渕恵三首相に政策要求書を提起したのが平成13年7月1日であった。それから10年、測りようのないほどの知的価値をもつ博士の提言は、残念ながらおしゃべり雀の話の種にされるか、さもなければ反ケインズ主義者の悪罵の標的にされてきた。10年が経過しようとしている今こそ、何としても博士の理論と実践論に日の目を見せなくては、それこそ日本人の恥というものであろう。
丹羽博士の実践論は決して難しい話ではない。それどころか実にスマートである。博士の実践論をよく知りもしない自称「エコノミスト」が、日銀券とは別に政府紙幣を発行すると、ATMや自販機などが混乱するとか、ハイパーインフレが避けられないなどと訳知り顔で論じている。まずは謙虚に耳を傾けるべきである。以下、博士の実践論の要諦を述べてみよう。見事にプロのエコノミストの発想の盲点をついていて、実に面白い。
はっきりさせておくべきことは、政府の財政収入を得る手段は三つしかないということである。(1)租税徴収、(2)国債発行、(3)通貨発行である。(1)にも(2)にも限界がある。ならば今日の深刻な財政・経済の危機を打開する財源調達は、(3)の通貨発行という手段しかない。そして通貨には、日銀券と政府貨幣しかない。 そしてすでに検討してきたように、政府貨幣を発行すれば財政収入を得られるが、日銀券の発行ではそれを得られない。平成10年3月末まで施行されていた旧日銀法においては、日銀券の発行には担保を必要とした。平成10年4月より、この担保の規定はなくなっている。だからといって日銀が無制限に日銀券を発行して債務超過に陥ってしまうことは、決して望ましいことではあるまい。 ところが政府貨幣では、この点が全く異なる。すなわち、通貨に関する基本法である「通貨の単位および貨幣の発行に関する法律」(昭和62年、法律第42号)では、貨幣すなわち政府貨幣の製造および発行の権能が政府に属するということが明記されている。この政府の貨幣発行特権(シニョリッジ特権)は、無制限かつ無担保である。しかも発行された政府貨幣の額が、政府の負債として計上されることもなく、その発行額は政府の正真正銘の財政収入になる。 こうした政府貨幣の発行による造幣益に対して、政府は利息を支払う必要も無ければ、償還をする必要もない。生産能力の余裕が十分にある現在のわが国のような状況下では、これは現世代および将来世代の国民の負担にもならない。 問題はここからである。政府紙幣というと、ほとんどの人は、今の日銀券の1万円札のほかに、別の政府紙幣の1万円札が印刷され、発行されるイメージをもつ。そこからATMがどうのこうのとか、自販機がどうのこうのとかいう議論が出てくる。
ついでに言っておくと、香港で使用されている紙幣の額面は10、20、50、100、500、1000HK$で、香港上海銀行(香港上海匯豐銀行=HSBC)、スタンダード・チャータード銀行(香港渣打銀行=Standerd Chartered Bank)、中國銀行(中國銀行香港分行=Bank of China)の3行からそれぞれ発行されている。額面によって紙幣(印刷)の色は統一されているが、デザインが違うので少し戸惑ってしまうかも知れない。しかし慣れるとどうということはない。ATMや自販機における混乱も全く無い。
丹羽博士の提案のスマートなところは、現実的に政府貨幣ないし政府紙幣を発行する必要がまるで無いところにある。つまり、国のシニョリッジ特権を、例えば500兆円分といった一定額分を日銀法第38条によって日銀に売ればいいのだ。その際政府がある程度の値引きをして売れば、日銀は日銀自身の資産内容を大幅に改善することができる。
日銀からの政府に対するその代金は、何も日銀券の現金で支払う必要は無い。500兆円であれば500兆円の金額が記された日銀の保証小切手を政府に渡せばそれでいい。政府はその保証小切手を財源として、震災復興なり、いかようにも財政出動に使えばいいのである。これこそが丹羽博士の「救国の秘策」である。実にスマートで、すっきりしていてすばらしいではないか。
丹羽博士の救国の秘策は、非常に容易かつ安全である。しかも効果は絶大かつ即効的である。問題があるといえば、こうした理に適った政策を禁じ手としてタブーにしたい、理屈の分からぬ妨害勢力の存在(多分日銀も)であり、あるいは日本がこうした超積極的な財政政策を採ることを、快く思わない海の向こうの金融勢力らである。
彼らの一部はまちがいなくこう言ってくる。そんなことをしたら、必ずハイパー・インフレになる、と。とんでもない。彼らには、わが国の経済が、どれほど長期にわたってデフレギャップ(需要不足による生産余力)を拡大してきたかが分からないのであろう。インフレギャップの発生など、今の日本には蜃気楼ですらありえない。虚心坦懐に考えれば、この丹羽博士の救国の秘策以外に、今のわが国の財政・経済の深刻きわまる危機的状況を克服する選択肢は何もないはずである。
中にはこういう屁理屈を、上から目線で言うやからがいる。そんなことで味を占めれば、財政規律が緩む、と。こういうやからがいる限り、政府主導、すなわち国民主導の民主主義などは、永遠に実現しない蜃気楼でしかない。だから政(まつりごと)は官僚にお願いしてやってもらわなければならないと言っているのである。
とはいえ、丹羽博士のこの窮極の秘策は、たとえば菅などには、まかり間違ってもできっこない。この秘策を実現するには、まちがいなく抵抗するであろう日銀等の抵抗勢力を、有無を言わせず従わせることのできる「辣腕」が必要であるし、海の向こうの金融資本の圧力と、一歩も引かず渡り合える外交能力も必要である。これらを二つながら備え、これを託せるのは、わが小沢一郎氏をおいては他にいない。ありえない。
元総務相の原口氏が掲げた「日本維新」は、今回の大惨事によって、ますますその意義に現実的な重みを増した。冒頭2011年が、日本現代史の特移点になると言ったのは、そういう意味での日本維新の年になるという意味である。そしてその特移点を突破するのに、わが日本国民は、小沢一郎氏という不世出のリーダーを、まさに貴貨として使うことができるのである。
小沢一郎氏を使うことができると書いた。この表現には重大な意味がある。どんなに小沢一郎氏が不世出のリーダーであったとしても、その小沢氏に百万力の力を与えるのは、国民である私たち一人一人である。主権在民なのである。小沢氏に何かを期待するのであれば、小沢氏が私たちのために何かをできるように、私たち主権者は何かをしなくてはならない。私たち主権者が立ち上がって行動を起こさない限り、2011年が日本現代史の特移点などになるわけもなく、「日本維新」がなるわけもない。
私事で恐縮であるが、3・11の2週間前、すなわち2・25、私、檀公善は、ついに70歳、古希を迎えた。70歳という節目に当たって、私は私の心の中で、高らかに「日本維新」のための宣戦布告を宣言した。「日本維新応援団」=「日本維新サポーターズ・アソシエーツ」(Nihon-Ishin Supporters Associates=NISA)と称する勝手連の旗を、高々と掲げようと決意した。鬨(とき)の声を天に届けよう。そして厳かに、文字通り命を賭けて戦うことを宣言しよう、と。
私がまず考えたこと、それは目前の「3・19東京一万人集会」に全力集中することであった。この集会の趣旨は、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」とあった。この二つが冠スローガンであるということは、例えば名古屋での「減税日本」の闘いや、政権交代の原点回帰を目指す原口一博氏の言う「民主党A」の勢力を広く結集する「日本維新の会」の理念とは、当然統合できるものであると考えた。
言うまでもなく今年2011年という年は、選挙の年である。統一地方選挙の前半、後半を合わせれば、全国で1,069件もの選挙がある。候補者だけでも総勢で万の単位になるであろう。衆議院議員の選挙も、4月24日に決まっている愛知6区の補選はもちろんのこと、衆議院の解散は、いつあってもおかしくない情勢である。
一時は4月24日の統一地方選後半との同時選挙も濃厚とされていたが、そこにまさに降って沸いた東北地方太平洋沖地震によって、被災地域の統一地方選挙の延期が決まった。そして衆議院議員選挙の日程は、とりあえず見えにくくなってしまった。まさに政治の世界は、一瞬先は闇である。
いずれにしても今年の前半が、未曾有の選挙集中の年であることに違いはない。しかも政権党である民主党のメルトダウンによって、選挙の拠って立つ政党基盤はきわめて流動的になってしまい、泥舟と化した民主党の、いわゆる民主党Aの候補者たちを救出する救命ボートには、まだまだ確たるものがない。減税日本や日本維新の会といえども、全国レベルで見れば、揺籃期にすら至っていない。
小沢氏に確固たる政治的基盤を約束することのできる勢力、これを、減税日本や藤島利久氏の「新党市民」を含めて、「日本維新」というキーワードでくくっていいものと仮定するなら、その日本維新の勢力にとって、衆議院議員を含めて、各レベルの選挙に取り組む準備は、まだまだほとんど整っていない。へたをすれば離党難民にすらなりかねない候補者もありうるというのが、今の混沌とした情勢である。
それでもどんなことがあっても、私たちは各レベルの選挙において、日本維新の勢力を勝たせなければならない。だから私は、日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)という勝手連を立ち上げたのである。
難民といえば、政党や候補者だけの問題だけではない。泥舟化している民主党の党員・サポーターにしても、難民化の危機は目前に迫っている。昨年の民主党代表選で、小沢氏に投票した党員・サポーターが、消えた11万票を除いたとしても、9万人もいる。この人たちのほとんどは、今でも形式上、泥船民主党の党員であり、サポーターなのであろう。
こうした党員・サポーターにも、それなりの大きさの救命ボートを用意しなければならない。いや用意するのではない。自前の救命ボートを自分たちでつくれるように、サポートしていく必要があるのだ。それが日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)なのである。
再度の確認であるが、3・19に掲げられた、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」という冠スローガンと、目の前の各レベルの選挙戦で日本維新の勢力がかかげる冠スローガンとは、必然的に軌を一にするべきものであるはずだ。
ちなみに日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)の第一の冠スローガンは、「原点回帰! 国民の生活が第一」であり、第二の冠スローガンは「○○減税日本VS増税日本●●」である。○○と●●は、勝ち負けを象徴したデザイン的要素に過ぎない。そして以上二つの冠スローガンに加えて、3・11の直後に、第三の冠スローガンとして、「超大型財政出動で震災復興を!」を追加することにした。
上の画像は、NISAの行進旗である。幅が2,456mm、長さが3,473mm、8.63u≒5.2畳の布製の旗である。デモ行進のときに、6人で手に持って行進するためのもの。3・19でお披露目するために作った。3・19のデモでは、ヘリコプターが空からカメラを回して放映するということを聞いていた。ならば空から見える超大型のポスターというか、旗を作ればいいというのが、この行進旗を作った動機である。デザインは、NISAのB2版大型ポスターを、そっくりそのまま拡大したものである。
デザインのモチーフは、イラストレーター川野隆司氏の作品「浪裏朝日」である。政治団体、日本維新の会のサポート活動全般に、自由に使えるという契約を交わした上で使用している。テーマはもちろん葛飾北斎の「浪裏」を現代化した構図と、燃えるような真紅の空をバックにした朝日の大胆な組み合わせである。このデザインは、ポスターをはじめ、名刺やのぼりなど、さまざまなメディアに統一された日本維新のシンボルとして使われていく。
選挙のような大衆動員を必須とする営みにおいては、シンボルやカラーを統一することの意義はきわめて大きい。シンボルおよびカラーに関しては、キーワード連想法による加点法によって評価をするが、このモチーフの場合、連想するキーワードは、日本語だけでも下記のように多岐にわたり、結果、圧倒的なポイントを獲得した。
太陽、朝日、朝、始、開始、スタート、旭日、日新(日々新た)、上る、昇る、上昇、天、天空、陽、陽気、熱、暖、温、温暖、プラス、ポジティブ、真紅、赤、紅、血潮、燃える、萌える、滾る、増、明、夜明け、暁、円、円満、満、丸、日の丸、日の出、日出る国、日の元、日本、日向、東、東方、東洋、和、球、玉、珠、祥、吉祥、福、祝福、福運、開運、勝、勝利、先勝、必勝、大、太、エネルギー、力、パワー、漲る、起。起床。七転八起、達磨、縁起、浪、波、濤、潮、黒潮、動、躍、躍動、興、復興、振興、生、生命、産、産土、生産、興産、富、富裕、豊、豊富、豊穣、豊饒、太平洋、洋、海、富士、不二、鴎、飛翔、希望、大願成就、……。
さらに興味のない人には蛇足かもしれないが、風水師、王健秋氏に気のパワーを測定してもらった。まさに針が振り切れるほどのパワーが放出されているという。自画自賛に聞こえるかもしれないが、まさに日本維新の夜明け、そして日の出の勢いを象徴する、最高のイメージであるということができよう。とくに東の空から昇ってくる太陽であることから、「東日本復興」のシンボルとして、これ以上のモチーフはないのではないかと自負している。
中心にNISAの3本の冠スローガンを入れた。「原点回帰! 国民の生活が第一」、「○○減税日本VS増税日本●●」、「超大型財政出動で震災復興!」。上部に「日本維新サポーターズ・アソシエーツ」の大きなロゴ、下部に大きくインパクトの強い太陽を配置しながらも、視線はごく自然にこれらの3本の、少し小さめに入れたスローガンに惹きつけられるよう、意図してデザインされている。アートディレクションとコピーは私、檀が担当、デザインはNISA代表でグラフィックデザイナーの松森伸仁氏が担当した。イラストはくり返すが川野隆司氏の名作、浪裏朝日である。
同じデザインのB2サイズのポスターは、3・19のデモが実行されていれば、全参加者に無償配布ができるよう、印刷を済ませていた。当日は軽トラックで明治公園の会場に運び、そこで参加者全員に1枚ずつ手渡しする予定であった。残念ながらデモが中止され、このことは実現できなかったが、せっかくのことなので、この★阿修羅♪の拙稿をお読みいただいているみなさんに、2種2枚一組を、先着5,000名様に無償でお送りしたいと思う。ただし、手渡しであれば送料がかからないが、メールであれば宅配便でお届けしなくてはならないので、送料として全国一律1,000円(以上)をカンパで負担していただけると幸いである。
「NISAポスター希望」
日本維新応援団=NISAの活動の一つは、このNISAのポスターを、日本維新、日本復興のシンボルとして、日本中の街角に張り出し、日本中の町や村の屋外、屋内を満艦飾にすることである。既に書いたように、今年は各レベルの選挙が総集中する未曾有の選挙年であるが、民主党のメルトダウンが始まっていることから、いわゆる民主党A、日本維新の勢力となる候補者にとっては、周到な選挙準備もできないままに選挙戦に突入していかなくてはならない特殊な事情、悩みを抱えている。とくに拠って立つ政党基盤がインフラとして十分に確立されていない現状では、政党ポスター等の準備も整わないままの選挙戦になることが十分に予測される。これは民主党Aないし日本維新の勢力にとって、きわめて不利なことである。
上掲のポスターは、最近民主党が制作した政党ポスターである。正気の沙汰とは思えない。崖っぷちに立つ民主党の候補者が、こんな恥知らずのポスターを使って一歩「前へ」進んだら、まっ逆様に谷底に落下すること必定である。まともな民主党Aないし日本維新勢力の候補者に、こんな縁起の悪いポスターが使えるはずがない。だからこそ私たち日本維新応援団が、日本全国の町や村を、浪裏朝日のポスターで満艦飾にしなければならないのである。
ところでこのNISAの浪裏朝日のポスターの、公職選挙法上の位置付けはどうなるのであろうか? このことはNISAの公職選挙法上の位置付け如何に依存している。要するにNISAという勝手連が、公職選挙法199条の5項に規定する「後援団体」に該当するかどうかである。同条同項によれば、「後援団体」とは、「政党その他の団体又はその支部で、特定の公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)を推薦し、若しくは支持することがその政治活動のうち主たるものであるもの」と定義されている。
NISAには、後半の「特定の公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)を推薦し、若しくは支持することがその政治活動のうち主たるものであるもの」は該当するが、前半の「政党その他の団体又はその支部」には該当しない。したがってNISAは、公職選挙法上の「後援団体」ではない。
こうしてNISAは公職選挙法上の「後援団体」ではなく、NISAのポスターは、公職選挙法の規制を受けることはない。いっぽう、「後援団体」のポスターや、いわゆる「政党ポスター」に該当する場合は、そのポスターは公職選挙法上のきわめて厳しい制限を受ける。NISAのポスターがいかに有利な宣伝媒体であるかは言うまでもない。
各レベルの選挙の公示日は目前に迫っている。本日、3月24日は都道府県知事、同27日は指定都市の市長、4月1日道府県議員および指定都市の議員、同12日は衆議院愛知6区補選、同17日は指定都市以外の市長・議員、特別区の議員、同19日は町村長、町村議会議員と、文字通り目白押しである。政党ポスターであれば、掲示可能期間は余りにも短く、衆議院議員選挙までの日程を考えると、途中統一選挙前半の期間、後半の期間には、いったん撤去しなければならないのである。
NISAのポスターであれば、無制限に貼り出すことができるし、一時撤去の必要も無い。今から2〜6カ月延期されることが決まった被災地域の統一地方選挙や、いつ公示されるかわからない衆議院選挙にかけて、同一のポスターを、いくらでも、いつまでも、貼り出して構わないのである。とくに被災地であり、小沢氏の出身地でもある岩手県および宮城県、福島県の少なくとも3県で、ずばり東日本復興のイメージであるともいえる浪裏朝日のポスターが、長期間にわたって貼り出されることは、被災者の皆さんをエンパワーする上で、この上ない力の源泉であると自負している。
NISAポスターの頒布は、原則としてデータ渡しで行う。データは無償で提供する。皆さんがパソコンで受け取ったデータを、最寄の印刷屋さんに転送するか、あるいはUSBメモリに落とし込んで持参すれば、全国の大半の印刷してもらえるはずである。またフェデックス・キンコーズのような大型出力のサービス業者に持ち込めば、1枚からのプリントにも応じてくれる。
印刷は、もちろんNISAでも実費で受け付ける。いずれにしても、これらは全てノンプロフィットのボランティア・ベースであって、いかなる卑劣な風評が流布されようとも、金儲けの事業などでは断じてない。いろいろなケースに応じた実費については、現在鋭意製作中のNISAウェブサイトにおいて公開される。
このB2サイズのポスターとは別に、A3弱サイズのミニポスターを、全国各地の最寄のセブン−イレブンの店頭でサービスしているネットプリント経由で受け取ることもできる。プリント料金は、1枚100円である。8桁のプリント予約番号を入力する必要がある。現在この番号は「65321696」であるが、有効期間は3月30日までである。その後のプリント予約番号は、NISAのウェブサイトで公開される。
私たちは、日本全国で、有権者総数約1億人の100人に1枚、すなわち少なくとも100万枚のNISAポスターを掲示したいと考えている。一人平均10枚貼ってくれるとして、10万人の応援団、つまりサポ−ターが必要になる。10万人! 決して小さい数字ではないが、大きすぎる数字であるとも思わない。だって昨年の民主党代表選で、小沢一郎候補に投票した党員・サポーターが少なくとも9万人はいるはずである。この数字には、不正に遺棄されたと噂される11万票は含まれていない。小沢支持の民主党党員・サポーターを結集するだけでも、10万人の応援団は実現するはずである。
民主党がメルトダウンしている過程の中で、これらの党員・サポーターの多くは、このまま放置されれば幽霊党員・幽霊サポーターになるしかない。繰り返しになるが、NISAはこれらの同志たちの救援ボートでもある。民主党の旧党員・サポーターとNISAとの違いは明らかである。どちらかといえば政党の付属物であり、カンパと票を貢ぐパッシブ(受動的)な立場でしかなかった旧党員・サポーターと違って、NISAは、「自立と共生」を地で行く、自主的な勝手連である。パッシブではなくアクティブ(能動的)に活動する文字通りの応援団なのである。
その趣旨は、私たちが共通に使っているメッセージ付き特製名刺のメッセージに表現されている。この名刺はサイズがふつうの名刺の倍。裏表2ページではなく、4ページからなる二つ折りの名刺である。もちろんデザインには浪裏朝日が採用されている。
名刺の内面にビッシリと書かれているメッセージを転載しよう。
転載開始
ごあいさつ
国が君の為に何ができるかより君は国の為に何ができるのか? J・Fケネディ
2年前私たちは、国民の生活が第一の理念に共鳴し、政権交代という偉業を成し遂げました。しかし私たちが目にしたのは、目を覆いたくなる菅政権による政権後退でした。そしてついに政権崩壊へ。
でも私たちは国民の生活を第一とする政治を諦められません。菅政権がマニフェストを放棄し、憑かれたように逆走する中、原口一博元総務相始め、心ある志士たちが、日本維新の旗の下日本の政治を一新する動きを始めました。
日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)は、この新しい政治の波を積極的に支持し、とことん応援するために、全国ネットの勝手連として産声を挙げました。
統一地方選、衆院選と、日本列島が選挙一色の季節を迎えています。これらに完勝することこそ、国民の生活が第一の原点に回帰する真の日本維新となるものです。
減税日本、新党市民等、日本維新の会に結集する大小の政党政派の候補を、全員必勝に導くことこそ、日本維新サポーターズ・アソシエーツに課せられた任務です。
この勝手連の運動を、あなたの貴重な1分、1円で支えてください。
私たちが全国で取り組んでいるさまざまの活動については、ぜひ下記のウェブサイトをご覧ください。
この名刺はご希望によりどなたでも無料で使用することができます。ご希望の方は下記ウェブサイトか電話からお申し込みください。
転載終り
このメッセージ付き特製名刺は、NISAの応援団員=サポーター志望者全員に、無料で制作してお届けする
(メッセージ付き特製名刺[無料]希望)。戦略的観点から、この名刺が「無料」であることは、きわめて大事なことであると考えている。戦争に譬えるのは適切でないが、この名刺はまさに、戦闘に欠かせない機関銃の銃弾そのものだからである。
したがって、どうしたら1円でもコストを下げることができるか、徹底的に工程等を工夫した。いろいろ調べてみたが、通常の名刺印刷の料金体系では、この特製名刺が100枚で5千円を切ることはない。私たちはまずA3のサイズに10面付けの台紙を印刷することで、カラー印刷のコストを大幅に下げ、これを2分割してA4に裁断し、ここに1人〜5人分の個人別原稿をモノクロのレーザープリンターで刷り込無む。そのあと、5面に裁断するという工程を実現した。目標原価は、100枚を印刷し、メール便で送る送料を含めて@300円であり、何とかこれを実現することができそうである。
ここまで単価を抑えることができれば、このための資金繰りは、カンパだけでも十分回るというシミュレーションをしている。そしてありとあらゆる手段を尽くして、この無料のメッセージ付き特製名刺を拡散し、サポーターの数の急拡大を図っていく。
今や沈み行く泥舟と化した民主党から、日本維新、日本復興を目指す勢力の新船、すなわち救援ボートに乗り移ろうとする民主党Aの候補者たちのラッシュは、止まるところを知らない怒涛の勢いになるであろう。彼らは自ら乗り移る救命ボートに、当然のことながら後援者・支持者をも乗り移るように、働きかけをせざるをえない。それこそ喫緊の至上命題である。NISAはこの民族大移動の勢いを的確に把握し、サポーターを救命ボートであるNISAに、破竹の勢いで組織していかなければならない。そのときに武器として役に立つのが、この応援団員=サポーター専用のメッセージ付き特製名刺であると位置づけている。
名刺を受け取ったサポーターは、リアルワールドにおいてはいろいろな人と名刺交換をしつつ、応援団員=サポーターを拡散していくことができる。またネットワールドにおいては、自分のブログを使ったり、BBSへの投稿やツイッターなどのソシアルメディアを使って、NISAおよびメッセージ付き特製名刺について広く拡散することができる。こうしてリアル、ネットの双方の世界で、NISAの存在を一気に拡散し、10万人の応援団員=サポーター、100万枚のNISAポスターの掲示目標を早期に達成していきたい。
有権者数175万人の名古屋市で、40万人以上のリコール署名を集めたあの名古屋市民のパワーを全国ネットで結集するならば、目標を達成し、来たるべき各レベルの選挙選で連戦連勝し、日本維新を実現することは決して不可能ではない。そのとき間違いなく私たちは、小沢一郎総理総裁に、日本復興の最高のリーダーとして働いてもらうことができるようになるのである。
今NISAでは、突貫工事で本格的なウェブサイトを開発中である。テンプレートには、ブログの簡便さで本格的サイトを作れるWordPress Themeを用いる。WordPress Themeを使ったことのある方、ホームページやブログのスキルを提供していただける方は、ぜひそのスキルと時間を提供していただきたい。ウェブサイトにも、NISAのイメージデザインである浪裏朝日は使用される。NISAのサイトでまず実現したいのはBBSである。
次に応援団つまりサポーター登録を合理的に受付け、メッセージ付き特製名刺の制作と連動させ、一日でも早く送付できる体制をサイト上に構築したい。さらにサポーター相互の各レベルの選挙区別のコラボレーションのための情報交換ができるインフラを提供し、またポスターをはじめとする応援グッズの発注、物流手配などを、最も合理的に実行できるEC機能を装備する計画である。
私たちは、3・19の東京デモを、小沢一郎総理総裁実現への最も重要な一里塚であると位置づけていた。残念ながら3・11の大震災によって中止となったが、私的には、3・11は、中止をせざるをえない事情であったというより、むしろ3・11の政治的意義をより拡大し、より鮮明にするべき必要性のほうが優先していたのではないかと考えている。3・11が発生したことによって、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」という思いは、スローダウンするどころか、いっそう募るものになったはずである。
未曾有の数の犠牲者や被災者は、自分たちの生命をかけた悲痛な叫びを、誰かに代弁してほしいはずである。また私たちは、その叫びを代弁するべき責務を背負っていたのではあるまいか。その上で、二度とこのような「人災」をくり返さないためにこそ、「2009政権交代の原点にかえれ!」をより強く叫ぶべきであったし、「こんな民主党なんて、いらない!」と強く強く叫ぶことによって、真の日本維新、日本復興を実現する政治勢力の結集と勝利を誓うべきではなかったか。犠牲者や被災者のことを思うと、デモなんかやってる場合ではないだろう、ではなくて、犠牲者や被害者のことを思えば思うほど、彼らの叫びをも糾合して、より力強くデモをしなければならなかったのではないかというのが、個人的ではあるが、私の見解である。
そういう意味で、私は3・19が中止になったことについては、残念でならない。ただしこれは、私の一つの個人的見解であり、感想である。主催者たちのご苦労やご努力に、無責任に水を掛ける意図は微塵も無い。私は一協賛団体の代表者に過ぎないし、もちろん主催者ではないのだから、主催者の決定については当然敬意を払って尊重するものである。主催者が苦渋の選択として中止を決定した背景には、おそらく私などの知りえないご苦労やご配慮があったものと推測する。
中止決定の文章を読むと、「4月下旬以降または政局の動向が見えるようになるまで延期やむなし、との判断に至りました」とある。4月下旬と言えば、まさに統一地方選挙が終り、「政局の動向が見えるようにな」っている時点である。それまで手を拱くのではなくて、むしろ政局の動向をリードすることこそ、デモの趣旨であるべきではなかったか。私としては、地団太を踏む思いである。中止を決定された主催者の思いも、地団太を踏む思いであろうと思う。またぜひとも参加したいと手ぐすねを引いておられた参加予定者の皆さんも、みんな同じように地団太を踏む思いでいるに違いないと思うがいかがであろう。
ここは延期の期間を最小限にして、可能な限り早期に、あらためて開催に踏み切ってはいただけないだろうか。ぜひともご検討をお願いしたいものである。
日本維新の会β版の最新の情報によれば、「日本維新の会」の設立総会も、地震対応のために延期になったようである(http://www.facebook.com/event.php?eid=139258199473121)。あらためて開催される設立総会には、全力投球で参加者を募りたいと思っている。参加は、g10320@shugiin.go.jp で受け付けている。申し込んでおくと、正式の開催通知などを受け取れることになっている。設立総会に、メッセージ付き特製名刺を持参したい人は、今すぐこちらから申し込んでいただければ、最優先で作成し、発送させていただく。
3月19日の『メルマガ・日本一新』に、「菅首相は原子力を本当に知っているのか?」と題する平野貞夫氏の次の一文があった。
引用はじめ
菅首相は16日(火)夕刻、官邸を訪ねた内閣府特別顧問の笹森清元連合会長に「ボクはものすごく原子力に強いんだ」と、東工大応用物理学卒の経歴を誇るように言ったという報道があった。私はこれを聞いて、よくも言えたものだと驚き、平成19年7月の参議院通常選挙のことを思い出した。
当時、私は民主党高知県連代表を務めていた。東電のプルトニュウム汚染物を高知県東洋町に埋める話があり、反対運動をやっていた。民主党高知県連は、エネルギー対策の中長期構想として、「プルトニュウムという核兵器になり、有害物質を発生させる現在のウラニュウム原発政策を順次変更すべきだ。そのため、プルトニュウムを焼却でき、かつより安全性が高い“トリウム溶融塩原子炉”(ja.wikipedia参照)の研究開発を復活すべきである」ということをまとめた。
この趣旨を参議院選挙のマニフェストに入れてはどうかと、私は当時の小沢代表に進言した。小沢代表は「それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい」と応じてくれた。
早速、菅代表代行に会って、小沢代表の意向を踏まえて説明したところ、実に素っ気なく、「文科系の君から原子力の話を聞いても仕方がない」という不遜な態度であった。驚いたのは「トリウム溶融塩炉による原子力発電なんか知らない」という言葉であった。この人は政治家として、ウラニュウムによる原子力発電の危険性について認識していない。これ以上、民主党内でこの説明をしても無駄だと思い、鳩山幹事長には説明することをやめた。
東電出身の笹森氏は記者団に「(首相は)原子力について政府の中で一番知っていると思っているんじゃないか」と、皮肉交じりに語ったという。この菅首相の驕りが、12日(土)早朝の自衛隊ヘリによる福島第一原発事故現場に行くという暴挙につながり、爆発防止の現場で結果的に初動作業の邪魔をすることになる。
同日の与野党党首会談で、「危機的状況にならない」と、菅首相が断言するのを待つかのように1号機で水素爆発が発生し、原子炉建屋が崩壊した。15日(火)早朝の東電本社での恫喝行動といい、官邸での「東電の馬鹿野郎」との怒鳴り散らし発言といい、福島第一原発をめぐる菅首相の判断ミスには際限がないのでこの程度にしておくが、この初動の遅れが、禍根となったことだけは明記しておきたい。
引用終り
私は平野氏のこの文章の中で、「小沢代表は『それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい』と応じてくれた」という文章と、「菅代表代行に会って、小沢代表の意向を踏まえて説明したところ、実に素っ気なく、『文科系の君から原子力の話を聞いても仕方がない』という不遜な態度であった」という文章とのコントラストに接して、実に複雑な感慨を抱かざるをえなかった。
既述のとおり、私はここに出てくる「プルトニュウムを焼却でき、かつより安全性が高い“トリウム溶融塩原子炉”」の開発設計者である。このことについては、拙著「東ティモール非電化人口を一掃するトリウム・エネルギー」をお読みいただきたい。以下、内容の一部を引用させていただく。
引用開始
ところが、反原発運動の中にも少しずつ認識が広まってきていますが、原発の中には、ウラン−プルトニウム・サイクルがもたらす「3K」(核兵器、核拡散、核廃棄物)とは無縁の、安全かつ安価に建設できるトリウム熔融塩原子炉によるトリウム原発という選択肢があるのです。
トリウム熔融塩原子炉の特徴は、まず原理的に苛酷事故を起こすことがありえず、ウラン軽水炉に比べて3,667分の1しか放射性廃棄物を生みません。最も厄介な核廃棄物であるとされるプルトニウムを生み出さないばかりか、このプルトニウムをも燃料として焼却し、エネルギーに変えてしまうことのできる唯一の原子炉でもあるのです。
反原発運動の中では、核兵器や核拡散の原因物質であるプルトニウムを指弾するわりには、現実に溜まりに溜まりゆくプルトニウムについて、これをどうやって処分すればいいのかについては、全くのノーアイデアのようです。本気で地球上からプルトニウムを葬り去ろうと考えるのであれば、これをトリウム炉で燃やし、核エネルギーに変えてしまうしかないのですが……。
日本はすでに原爆を5千発もつくれるだけのプルトニウムを備蓄しています。つまり日本は、たったの2週間もあれば、いかようにも核兵器を作れる潜在的な核保有国なのです。その日本が、世界唯一の被爆国であることや、憲法第9条を根拠に、いかに声高に核兵器の全廃を訴えたとしても、世界が日本を信用してくれるわけがありません。こうした日本を見る疑いの目にきちんと対応していくためにも、日本は増え続けるプルトニウムの備蓄に対して、明確な方針を打ち出す必要があります。プルサーマル計画をもって「核保有国」への疑惑を払拭することはできないでしょう。
トリウム熔融塩原子炉の基礎実験は、今から40年以上も前の1969年に、米国のローレンス・リバモア研究所で成功していましたが、「核兵器を作れないトリウム原発は冷戦の役に立たない」として、当時のアイゼンハワー大統領によって却下され、以来トリウムは封印されたまま現在に至っています。
このボタンの掛け違い以後、世界の核技術者たちの手で、研究開発の命脈が細々と保たれてきましたが、2009年1月、北欧3国のトリウム原発の開発企業3社のコンソーシアムによって、ついにフィンランドの次期の6番目の原発として、3,000MWeのトリウム原発を採用するよう、提案がなされていることが発表されました。
またトリウム熔融塩の研究で世界の最先端を行っていたチェコ原子力研究所は、2011年に実験用トリウム熔融塩原子炉を完成させることを公表しています。
一方アメリカでは、40数年前にトリウム炉の実証実験を成功させた上記のローレンス・リバモア研究所が、アルゴンヌ研究所、ロス・アラモス研究所とのコラボレーションによって、連邦エネルギー局の管轄の下、SSTAR(小型・密封型・移動式・自動式の炉)というコンセプトのトリウム炉の開発研究に取り組んでいます。
そしてこのプロジェクトには、実は日本の財団法人電力中央研究所(CRIEPI)からも、ローレンス・リバモア研究所に研究員のチームが派遣され、コラボレーションに参加しているのです。
また米国議会は、米海軍においてトリウム原子炉の研究を進めるための開発費を、国防予算の中に織り込むことを議決しました。ついでながらいくつかの情報を分析すると、オバマ大統領が近々、トリウム・エネルギーの積極的展開策を打ち出すであろうことは、ほぼまちがいのない規定路線であるようです。
私は、古川博士(この投稿の中で、既に氏の朝日新聞への投稿を転載済み)のいう1兆kWeの電力(人類全体が21世紀に必要とすると思われる電力の総量)を生み出すトリウム原発網を、21世紀中に建設するための総合計画の策定に取り組んできました。シミュレーションの結果、出力80MWe、50%稼動、寿命30年の分散型小型トリウム熔融塩原子炉を、総計で84万基生産する必要があることが導き出されました。また立ち上げには10年で倍増というスピードが要求され、ピーク時と想定される2065年での発電量は、100億kWe/年となる必要があることが推定されます。
この天文学的スケールの大量生産を実現するために私が到達した開発構想は、原発の構成要素である「原子炉+蒸気発生器」および「タービン+発電機」を、それぞれ45フィートのコンテナーサイズに凝縮、つまり原発全体を2本のコンテナーに集約してしまい、プレファブリングによって大量生産するというものです。ちなみに、45フィートのコンテナーは、13,716ミリ×2,438ミリ×2,896ミリというサイズです。
これで地球上のどんな場所であれ、2本のコンテナーをコンテナー船、鉄道、トレラー等で現地に運びさえすれば、一夜城ならぬ一夜原発ができ上がるということになるわけです。言い換えれば地球上の任意の場所が、直ちに油田の油井になるようなもので、電力は、個々の需要地において必要なだけ幾らでも得られるということになります。たとえそれが、銀座4丁目であっても、あるいは南極の昭和基地であっても、そしてもちろん東ティモールの「電気の通じない村落地域」であってもということです。
わが国初の原発は、茨城県東海村の広大な敷地に建設された東海発電所で、その出力は166MWeでした。わずかコンテナー2本に凝縮されるトリウム原発が、東海発電所の約2分の1の出力を実現することを思えば、実に隔世の感を禁じえないものがあります。
80MWeのトリウム原子炉を45フィートのコンテナーサイズに凝縮することは、もちろん至難の業です。構成要素は炉本体、燃料タンク、熱交換器(蒸気発生器)、ポンプ等となるわけですが、当然ながら、炉本体は可能な限り大きくしたいわけです。そうすると、燃料タンクは炉本体に比例するとして、熱交換器+ポンプの大きさと炉本体の大きさとは、絶対的なトレードオフの関係になってしまいます。
どのように工夫してみても、熱交換器とポンプのサイズを小さくすることは容易なことではなく、私は一時、80MWeを下方修正するか、あるいはコンテナーサイズ化を諦めるか、というところまで追い詰められていました。とにかくコンパクトな熱交換器の技術を見つけ出すしかないと、グーグルで、「heat exchanger」、「熱交換器」をキーワードに検索をかけ、世界中のありとあらゆる熱交換器を虱潰しにチェックしていきました。
そうして私の目に止まったのが、フィンランドのバーテルス社が製造しているプレート・アンド・シェル(P&S)熱交換器でした。早速来日したバーテルス社の社長と技術部長に、基本設計を試みたトリウム熔融塩炉の仕様を説明し、そこに組み込む熱交換器として、同社のプレート・アンド・シェル熱交換器の技術が応用できるかどうかのディスカッションを行ないました。
問題はいくつかありました。最大の難点はプレートのサイズでした。設計では、直径2,408ミリの円形のプレートが多数必要になるのですが、素材である耐熱・耐放射線のニッケル合金、1%ニオブ添加ハステロイNの鋼材の板幅は、1,500ミリしかないのです。
結局バーテルス社では、1,500ミリ幅の鋼板2枚を溶接で並列に接ぎ、3,000ミリの幅にすることにチャレンジすることを決断してくれました。こうした紆余曲折を経て、80MWeのトリウム原子炉は、1ミリと違うことなく、ぴったり45フィートのコンテナーサイズに納めることが可能ということになったのです。
それにしても、一口に84万基といいますが、その生産自体、とてつもなく大変なことです。うまく生産計画を調整しても、ピーク時で年産8,400基程度になります。年間280日の稼動として、日産30基のペースです。しかもタービンや発電機など、この炉の生産数に見合った発電設備や送電設備(グリッド)等のインフラも、原子炉に付帯して生産されなければなりません。
それだけではありません。実はトリウムという核燃料は、それ自体では燃えません。つまり核分裂を起こさないのです。国際高等研究所の亀井敬史博士の表現を借りるならば、トリウムはいわばマッチの軸木みたいなもので、燃えるためにはマッチの頭の火薬部分に相当する「火種」が必要になります。幸いトリウム原子炉の普及の初期には、現行のウラン−プルトニウム・サイクルの厄介な廃棄物であるプルトニウムをこの「火種」に使い、焼却という目的と併せて一挙両得とすることができるのです。
私は単純にウラン−プルトニウム・サイクルの現行の原子力発電を否定し、トリウム原子炉を絶対視する立場を採るものではありません。ウラン−プルトニウム・サイクルの原子炉は、多くの先進国のみならず一部の途上国を含めて、無視することのできない規模ですでに稼動しており、よしあしはともかく、現実に大量のプルトニウムを廃棄物として排出しています。
とりあえずトリウム原子炉に点火する「火種」として、このプルトニウムを全量活用することは、二重に重要な意味をもっています。そういう意味では、現行稼動中ないしは建設中、あるいは建設予定のウラン−プルトニウム・サイクルの原子炉とトリウム原子炉は、互いに共存しつつ、遷移・移行していく関係にあるのです。そしてそうすることこそ、ウランVSトリウムを絶対的で不毛な対立とするのではなく、両者の間の現実的な共存関係を築くことになるのです。
ところでこのウラン−プルトニウム・サイクルの廃棄物であるプルトニウムは、決して無尽蔵に存在するものではありませんし、また無限に排出を続けていいものでもありません。したがっていずれトリウムというマッチの軸木を燃やす「火種」としてのプルトニウムが不足することになるのは確実ですし、またそうなってくれなければ困るということでもあります。
そこで古川和男博士の核スポレーション反応という原理を応用した大電流陽子加速器と熔融塩増殖反応装置とからなる加速器熔融塩増殖炉を使って、トリウムから「火種」となるウラン233を増殖することが必要となってきます。
マッチの軸木であるトリウムを大量に燃やそうとすればするほど、「火種」としてのマッチの頭の火薬が相応な量必要になります。トリウム炉の生産は、マッチの頭の火薬の確保に支配されます。廃棄物プルトニウムに限度がある以上、加速器熔融塩増殖炉の開発について、悠長に構えているわけにはいきません。
引用終り
トリウム・エネルギーと私の立場、仕事について、拙文を長々と引用させていただいたが、こうした執筆は、わが日本では、今回の福島原発の惨事のような機会でもなければ日の目を見ないものなので、あえて紹介させていただくことにした。お許しいただきたい。
実を言えば、今回の日本の惨事によって、早速いくつかの国では、ウラン−プルトニウム・サイクルの原発開発計画を見直し、トリウム・エネルギーの開発をテンポアップする計画を表明している。中国、インドはその典型である。北欧3国、ドイツ、アメリカなども、トリウム・エネルギーに全力投球をしてくるに違いない。
こうした国際的な状況の中で、日本の実態は最悪である。意図的にトリウム・エネルギーを無視するだけでなく、強引に高速増殖炉もんじゅの計画を推進し、また諸外国に東芝などのウラン−プルトニウム・サイクルの原発を売りつけることを、国策とすらしている。平野氏の文章にあるように、一国の首相である菅は、「驚いたのは『トリウム溶融塩炉による原子力発電なんか知らない』という言葉であった」のであり、「この人は政治家として、ウラニュウムによる原子力発電の危険性について認識していない」のである。
私は半ば本気で、日本でトリウム原発が実現するのは、世界の国の中でもラストに近い国になるのではないかと考え、諦めの境地に至っていた。そしてそれと同時に、むしろ世界でも最も貧しく、最も電化率の低い東ティモールであるとか、バングラデシュやルワンダにおいて、最優先でトリウム原発を実現するプロジェクトに取り組んできた。
そういう私であったから、平野氏の、「小沢代表は『それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい』と応じてくれた」という文章に初めて接し、感涙を流している次第である。小沢一郎氏が政権のトップリーダーに就けば、トリウム・エネルギーがこの日本の国で日の目を見るのだということに、確信がもてたからである。
しかしこれが実現するとすれば、そのプロセスは想像を絶するほどに凄いことになる。何せ独立行政法人日本原子力機構といえば、権力構造から言って、これは国の権力が全く及ばない国家権力の中の独立した国家権力なのである。日本の国家が手も足も出せないほどの絶対権力をもっている。日本国の原子力政策は、イコール日本原子力機構が決める原子力政策なのである。民主党の原子力政策を起草している電力労組出身の党員も、実にこの日本原子力機構の意を忠実に体しているのであるから、小沢一郎氏の「トリウム・エネルギーをマニフェストに」などという発言は、まさしく驚天動地のとてつもない出来事なのである。
私はあらためて確信した。小沢一郎氏こそは、日本維新と日本復興を本当に実現できる、日本で唯一無二の政治家である。NISAはあらためて小沢一郎政権の実現を目指す自立と共生の勝手連として、日本維新、日本復興の先頭に立って闘う。再びジョン・F・ケネディの名言を引用して稿を終えよう。
・・・And so my fellow Americans, Ask not what your country can do for you. Ask what you can do for your country.
「ポスター」「名刺」をご希望の方、NISAにご協力をいただける方は、こちらからお申し込みください。
http://www.asyura2.com/10/test21/msg/723.html
藤枝市民の憂鬱・溜息・動揺
http://fine.asablo.jp/blog/2009/08/10/4488328
1Q74 1967年芦浜 ― 2009年08月10日 より引用
【引用開始】
1966年9月、衆議院科学技術振興対策特別委員会の一行が
芦浜の視察に来ることになった。
このメンバーの中には、中曽根康弘、渡部美智雄議員らがいた。
中曽根一行は名古屋から紀伊長島を訪れ、長島港から
海上保安部巡視船「もがみ」で芦浜沖へ入ろうとした。
これを150隻の南島町の漁船が取り囲み、阻止した。
沖合いには別に350隻の漁船も待機していた。
この日の阻止行動で南島町の漁民からは多数の逮捕者を出し、
25人が有罪判決を受けた。のちに「長島事件」と呼ばれる。
南島町の反対を真剣に受け取ったのは中部電力より県知事であった。
67年、三重県知事は「芦浜原発計画終止符宣言」を行い、
いったん原発計画はとまったかのように見えた。
しかし、中部電力はその前65年に密かに芦浜の用地を買収していた。
土地を人質にとられているのは決定的に弱みである。
いったん収まった原発計画は1984年に再燃し、県の予算に
原発関連の費用が計上された。中曽根康弘首相の時代であり、
国内での原発立地の動きが加速した背景があった。
【引用終了】
67年あたりの事を細かな経緯は聞くことができなかったが
当事者から数年前に武勇伝として聞いた。
知事室に反対の町議や漁民が面会(乗り込んだ)。 庁舎前には、
機動隊と報道陣。 知事を缶詰めにして撤回を求める。
その様子に慌てた室長は、機動隊突入を要請しようと走りだす。
その室長の首根っこを抑え機動隊突入を阻止したという。
後に、件の室長は異動して、その当事者にあの時、制止されて
よかったと話したそうである。 これは、反対闘争史にあるのか
ないのか知らない。 が、身を挺してを潰したことは確かである。
今回の事故により、原子力政策がどうのように見直されるか
候補地もどう受け止めるのか? ただ、今も火種は燻っている。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/556.html#c26
被曝の恐ろしさは、即死する事よりも何年もかかってジワジワ侵される事で因果関係が証明できないことだろう。
10年後、20年後
日本が疫学的調査を行って世界に発表できる国になっているか、それとも安全だと言い続けて原子力発電所を建設し続けているか。これだけ警告されてもまだ解らんのか?
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/599.html#c23
これってなぜなんでしょうか。
http://ceron.jp/url/www.youtube.com/watch?v=ovv2__vc-Nk
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/536.html#c139
東北、関東各地で22日から23日にかけて観測された放射線量は、千葉県と東京都で引き続き上昇し、比較的安定していた3日前と比べるといずれも3倍強になった。平常値の約7倍に達している茨城県は前日からやや低下した。
都道府県に観測を委託している文部科学省の集計によると、22日午後5時から23日午前9時に観測された各地の最大放射線量は、水道水から乳児の基準を超える放射性ヨウ素を検出した東京が21〜22日の毎時0・142マイクロシーベルトから0・155マイクロシーベルトに上昇。千葉も0・106マイクロシーベルトから0・125マイクロシーベルトに増えた。
茨城は0・394マイクロシーベルトから0・389マイクロシーベルトに減った。
胸部エックス線の集団検診を1回受けた際の放射線量は50マイクロシーベルト。
福島、宮城両県がそれぞれ実施している調査では、福島市で22日午後7時に6・85マイクロシーベルトを観測、仙台市では22日午前10時ごろに0・16マイクロシーベルトを記録した。いずれも徐々に減少している。
経済産業省原子力安全・保安院は23日までに、福島第1原発2号機のタービン建屋内で500ミリシーベルトを観測。文科省の調査では、福島第1原発の北西約30キロの浪江町付近で22日午前9時半に95マイクロシーベルトを観測した。
福島地方気象台の予報では、24日の福島第1原発付近の風向きは、西寄り、昼前から夕方は南寄りの風となっている。(共同)
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c135
原発に何千億も使うなら、これと、照明のLED化に使え。
そうすりゃ火力と水力でも十二分なはずだ。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/631.html#c8
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011032202000018.html
以下、ブログの一部を投稿者が転載する。
★愚かしい限りの病人搬送(19日夜11時半)
いまNHKテレビは、南相馬市の病院や老人介護施設が次々と県外そして圏外(つまり原発より30キロの外)への病人や高齢者の搬送を始めていることを報道している。屋内退避指示ゾーンが示されているにもかかわらず、県など地方行政機関が次々とこのような指示を出しているわけだ。しかし現段階にあって、ベストの選択は、圏内に留まって、国や県に対して、医師やスタッフ、さらに薬品や食料を早急に補給するよう強く求めることなのだ。
住み慣れた施設、使いなれた器材を使って従来どおりのサービスが受けられるよう国に求めるべきなのに、県や市町村は国の施策に対する不信のあまり、次々と「自主避難」の道を選んでいる。つまり国は、そうした県知事や市町村長に対して、早急に人的・物的援助を行なうから、当該地域の病院や老人介護施設は避難することなくそのまま留まるよう強く説得すべきなのだ。
だれも言わないのではっきり言おう。いま各地の避難所にいる避難民(!)のうち、おそらく一割は、例えば南相馬市からの避難者のように、家屋も損壊せず電気や水道も通っている我が家を見捨てて過酷な避難所生活に入っているのである。もっとはっきり言えば無用な避難生活を選んでしまった人たちなのだ。差し障りがあるので、そして非難するつもりもないので具体的な話はしないが、私の知っている或る人は、この無用の生活を選んでしまった。高齢で病身であるにも拘らず、そして家屋損壊もなく、電気・水道が通っている我が家を離れて、たとえば30キロ圏外をわずか逸れた町の体育館で不便きわまりない避難生活をしている。
あの三重のサークル(!)の魔術にひっかかってしまったのだ。つまりその人が避難生活を送っている場所は、この南相馬市より放射線の測定値が六倍もある場所なのに。笑うに笑えないケース。似たような事例は、私の周囲で数多く起こっている。
確かに食料や生活必需品が底をつくのでは、という現実は恐怖心を煽る。しかし親鳥が餌を運んでくれることを信じて、精一杯口を開いて鳴く小鳥たちの図を思い浮かべて欲しい。一羽より二羽、多ければ多いほど声が遠くに届く。なのに巣から次々と逃れ出ていく小鳥たち。
いやいやもっとはっきり言おう。私は今回の事故が最悪の局面を迎えたら、あるいはそこまで行かないとしても、放射線被害は東京を含めた東日本全体に及ぶと考えている。つまりその事実に対する覚悟を決め、次いでそこから逆算をすればいいわけだ。気持ちがずっと落ち着く。言い方を換えれば腹が据わる。つまり危険度がそう大して違わないちっぽけな範囲を右往左往するの愚を犯さない。
太平洋戦争のあの戦禍を体験した日本人なのに、どうしてこれほどやわな精神の持ち主、付和雷同の民に成り下がってしまったのか。実に情けない!
半ば冗談に思っているのは、私の一家が県や市の行政組織から見放された場合、このブログを読んで下さっている方々に、自衛隊などのヘリコプターを派遣するようぜひ働きかけてもらいたい。南相馬市の佐々木一家が救いを求めているから至急救援ヘリを飛ばして欲しい、と。
そのとき、つまり救助の自衛隊員が来たとき、98歳の老母はともかく、まだ体力が残っているこの私も、まるで瀕死の病人のようにぐったりした姿で(これ演技です)、たくましい自衛隊員の背におぶさって、貸切のヘリ(そういえばまだ乗ったことが無かった、これはいい機会!)で救出されるつもりだ。今まで貢いだ税金の還付金と思って大威張りでさ。
いやいや冗談じゃなくそのときは皆さん、よろしくお頼み申します!
地震→避けられない自然災害(であれば)→当然原発の撤廃という流れへ収束する。
これは巨大電力マフィアと、恐らくそこにたかる暴力団及び在日にとって一番気付いて欲しくない、と読めます。
もし地震→ハープ(であれば)→何だか訳が分からないが、またアメリカがやってんだろう?で終わってしまう(原発とそこにたかる組織への鉾先を巧みにかわす)。
大体そんな大掛かりな回りくどい事せんでも、適当ないちゃもん付けて真っ向からゴリゴリっつー頭の悪い攻めがヤンキーの常套手段でしょ
なのに、原発の利点は無限に挙げられるんだ
都合のいい頭w
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/536.html#c140
つくづく昨年の民主党代表選において、菅直人の当選を許してしまったことが、悔やまれて悔やまれてならない。パフォーマンス最優先の菅の対応の度外れた拙劣さが、どれほど人災化に貢献しているか、すでに無数の投稿によって指摘されているので、ここでは繰り返すまい。雑多な論評をあれこれ漁っても、情報洪水に飲み込まれるのが落ちである。震災オタクになっても意味が無い。
幸い★阿修羅♪のホームページに、広瀬隆氏のYouTube映像が掲載された。ありがたい。あれこれ読み漁るより、この映像を見て、可能な限り拡散されることをお願いするのみである。ただしそれでも、次の読売の報道だけは、やりすごすわけにはいかないので引用し、言及をしておきたい。
「東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡り、米政府が原子炉冷却に関する技術的な支援を申し入れたのに対し、日本政府が断っていたことを民主党幹部が17日明らかにした。
この幹部によると、米政府の支援の打診は、11日に東日本巨大地震が発生し、福島第一原発の被害が判明した直後に行われた。米側の支援申し入れは、原子炉の廃炉を前提にしたものだったため、日本政府や東京電力は冷却機能の回復は可能で、『米側の提案は時期尚早』などとして、提案を受け入れなかったとみられる。
政府・与党内では、この段階で菅首相が米側の提案採用に踏み切っていれば、原発で爆発が発生し、高濃度の放射性物質が周辺に漏れるといった、現在の深刻な事態を回避できたとの指摘も出ている。
福島第一原発の事故については、クリントン米国務長官が11日(米国時間)にホワイトハウスで開かれた会合で『日本の技術水準は高いが、冷却材が不足している。在日米空軍を使って冷却材を空輸した』と発言し、その後、国務省が否定した経緯がある。」(2011年3月18日 読売新聞)
冷却材というのは、中性子を効率よく吸収するホウ素材のことである。菅がこのアメリカの提案を受け入れてさえいれば、福島第一原発の惨事は、惨事とならなくてすんだのである。東工大出の菅には、俺には原発のことが分かるという、鼻持ちならない自負がある。そしてその自負に固執する性格のために、収拾の付かない大惨事を招いてしまったのだ。私たちは歴代の首相の中に、このような大罪を犯した人物がいたことを、孫子の代まで伝え、一国のリーダーを選びそこなうことの悲劇を、民族の記憶の中にとどめておかなければならない。
菅直人が、この災難を、政権延命の千載一遇の貴貨であると思っているとしたら、これ以上の国辱的犯罪はない。東京電力のスポークスマンと化したおしゃべり枝野は、蓮舫とのタッグによって、災害対策予算をずたずたに仕分けした戦犯ですらある。「100年に一度の災害への対策は無駄」と言った舌の根は、まだまだ乾いてはいないはずである。
ここではマスコミ各社による許せない犯罪について指摘しておきたい。マスコミのごまかしのポイントはこうだ。彼らは、例えばレントゲン撮影の場合の被爆は50マイクロシーベルトなので、これと比べて生命に危険な数字ではないという論法を使っている。少し考えれば分かることだが、人体へのリスクの放射線量は、累積値、すなわち時間の積分値なのである。つまりどれだけ長時間被爆したかが問題なのだ。レントゲンの撮影なら1秒で済む。居住地での被爆では、そうはいかない。1日は24時間だから、被爆値は1時間当たりの発表値を24倍にしなければならない。10日で240倍、100日で2400倍である。マスコミはあえてこのことに触れない。「直ちには生命に危険なレベルではない」の、「直ちには」が曲者なのである。これこそまさに、情報操作以外の何ものでもない。
上の表は、福島第一原子力発電所の設備の概要である。下から2行目は燃料の種類である。3号炉に「MOX」とある。MOXとはミクスド・オキサイド、すなわち二酸化ウランと二酸化プルトニウムの混合物という意味である。今回の事故で、東京電力が秘密裏にこのMOX燃料を使用していたことがばれてしまったのである。ウィキペディアの記述を見てみよう。
「MOX燃料とは混合酸化物燃料の略称であり、使用済み燃料中に含まれるプルトニウムを再処理により取り出し、二酸化プルトニウムと二酸化ウランとを混ぜたものである。主として高速増殖炉の燃料に用いられるが、既存の軽水炉用燃料ペレットと同一の形状に加工し、核設計を行ったうえで適正な位置に配置することにより、軽水炉のウラン燃料の代替として用いることができる。これをプルサーマル利用と呼ぶ。」
MOX燃料を軽水炉の燃料として使うことの危険性について、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は、論文「プルサーマル導入─その狙いと危険性」の中で、次のように指摘している。
「プルトニウムが猛毒物質であることはすでに述べた。それとは別にプルトニウムを軽水炉で燃やす場合には、別の危険が付きまとう。軽水炉はウランを燃やすために設計された原子炉であり、プルトニウムは、@ウランより燃えやすい(核分裂断面積が大きい)、Aウランより制御しにくい(遅発中性子割合が少ない)という性質を持っているため、それを原子炉の燃料に使うと危険が増える。さらに、燃料の融点が低下したり、プルトニウムを燃料の中に均一に含ませることが難しいため局所的な燃焼が進むなど、技術的な多数の困難を抱えている。従来の軽水炉さえ厖大な危険を抱えていたのに、その軽水炉でプルトニウムを燃やせば、危険はさらに増大する。」
ただでさえ危険なMOX燃料であるが、一旦メルトダウン事故が起きると、二酸化ウランとは比較にならない被害をもたらす。このようなMOX燃料の使用について、今回の事故が起きるまで、国民はおろか、福島県民ですら全くの蚊帳の外におかれていたのである。しかも事故が起きてからの報道でも、このMOX燃料についてはタブー扱いになっている。
今回の福島原発事故の主たる原因は、地震ではない。津波である。津波によって、原子炉を冷却するための電源装置が全滅してしまった電源事故なのである。電源関連の回復以外に対処は無い。今回の地震についてはマグニチュード9.0で、観測史上最大規模であるとか、世界第4位とか言われているが、これらはきわめて意図的な捏造である。実際の規模は、阪神・淡路大震災より小さかったと言われている。津波が被害を拡大したわけであるが、これとて過去を遡れば、より大型の津波の記録がある。
1896年(明治29年)6月15日午後7時32分30秒に発生した明治三陸地震に伴う津波は、本州観測史上最高の波高38.2mを記録した。波高は北海道の襟裳岬で4m、現青森県八戸市で3m、現宮城県女川町で3.1mであったが、現岩手県宮古市の三陸海岸で14.6m、現山田町で10.5m、現宮古市で18.9m、現釜石市で8.2m、現大船渡市で22.4m、綾里村で21.9mと軒並み10mを超える高さを記録した。とくに綾里湾の奥では入り組んだ谷状の部分を遡上して、日本の本州で観測された津波では最も高い波高38.2mを記録している。
今回の災害が千年に一度であるとか、想定外のものであるというのは、まったくの作り事である。とくに福島原発の津波に対する想定値は何と5mであった。津波による被害などは、設計時から全く想定すらされていなかったに等しい。5mの想定に対して9mの津波が押し寄せたところに、今回の大惨事のほとんどすべての原因があったのだ。まさに人災そのものである。この人災の責任を回避するために捏造されたのが、千年に一度というストーリーであり、その根拠が、マグニチュード9.0という嵩上げされた捏造数字なのである。
それはそれとして、今回の惨事が巨大なスケールの大惨事であることに変わりはない。その大惨事に、これまた前代未聞の菅らによる人災が加担して、それこそ千年に一度の大惨事に発展しつつあるのである。
ここで自己紹介をするべきではないかと思うが、私の顔の一つは原発設計者であり、人類の代替エネルギーとしてトリウム熔融塩炉による、安全で安心で安価な新しい原子力エネルギーを普及していくプロジェクトのプランナーでもある。詳しくは拙著「東ティモール非電化人口を一掃するトリウムエネルギー」をご覧いただきたい。安全な原発などありえないと固く信じている方にとっては、目から鱗を落としていただくチャンスになるかもしれない。
わが国のトリウム研究の大御所といえば、古川和男博士であるということを否定する人はいまい。その古川博士が、3月17日の朝日新聞「私の視点」に「福島緊急事態への対処体制へ疑念」と題する投稿を寄せている。下記に引用しておこう。
引用開始
一昨日辺りには、福島原発の事態もピークを越したのではないかと思いつつあった。しかし今は違う。私より何十倍も情報を持ち、あの原発の設計に関わった友人から「少なくも4号は、注水に失敗すればチャイナシンドロームである。しかも、注水困難な場所で500トンの水必要。今後の数日が運命の分かれ目。」と聞かされたからである。
今頃になって、「5,6号も危いので電源工事に掛るが、放射能が高いので今夜は見合わせる。」と報道している。真相は知るべくもないが、今まで何をしていたのであろう? また、今朝の報道で、「内閣官房参与に、放射線安全専門の小佐野氏任命」とあった。良い人事とは認めるが、今頃寝言ではないかと思う。
これは最高度水準の「国難対処プロジェクト」なのである。しかし、その自覚が菅首相にも東電社長にもあるとはとても思えない。否ある、と強弁するであろうが、「本質を知らない空威張りか、格好付け宣伝」に見える。だから、官房長官などが無責任にもTVに出ずっぱりで、「お疲れ様」と言われ今寝ていると。考えられない醜態である。あれは、広報部長の仕事である。時に顔出すのは良いにしても。
「プロジェクト」とは、「プロジェクト・リーダーを任命する事」なのである。チェルノブイリ時の様に、「レガソフ」を任命することである。日本人は、遂にその原則を学習できていないのである。最近の、全ゆる種類の国内外問題は責任者不在で失敗しているではないか。これがまた露見したに過ぎないが、今度はこれでは済まされない。「国家転覆」の危機である。まだ遅くない。否遅くても「今日から目覚めて、実行を」。 菅首相は「原子力に強いのだ」と胸をはったそうだが、知識の問題では無い。知恵、理念、思想の奥底の問題である。
どう言えば本当に判って貰えるのであろうか? レガソフは、事件の翌日からの超人的な苦闘の末、2年後の事件記念日前夜にピストル自殺した。あの強大硬直したソ連体制と真っ向から対決した(そして滅ぼした)からである。今の日本の、政府、業界、学界の低俗体質の全てに挑戦せねば、この問題は解決できない。それは、全国民が一瞬一瞬に見せつけられている現実の真相なのである。それを乗り越えて、この大国難に挑戦してくれるのが「プロジェクト・リーダー」であり、したがって『個人』以外には有りようが無いのである。
「そんな事出来る訳が無い」とあっさり逃避し続けてきたのが、少なくも私が生きて知っている「この3,40年の日本」であった。しかし、繰り返すが「これは未曽有の大国難」なのである。菅首相は「理解賛同して実行」する「重大な責務」を正に「自覚」願いたい。一刻を争う「非常時」が今である。
聞いて頂きたかったのは以上であるが、レガソフに付き補足すると、彼は大学を出てすぐに原発現場を知るべく修行し、現炉型は危険、恐らく「熔融塩炉型」が最良必須と決断し、上述の任命1ヶ月前には熔融塩炉建設許可をえていたのである。彼らは、私にその3年前に共同開発を提案していた。今は、漸く世界的にその炉の評価は定まりつつある。原理的に重大事故は起こさないのである。
引用終り
「プロジェクトとは、プロジェクト・リーダーを任命する事」。まことに当を得た指摘である。このことを国政のレベルで言い換えれば、「国政とは、宰相を任命する事」なのである。現下における最大の不幸、最大の国難は、たしかに地震・津波・原発事故の3点セットなのかもしれない。しかしそれ以上に日本国民にとっての大きな不幸、大きな国難は、この不幸、国難のときにあたって、選りにも選って菅を宰相に任命していることではないだろうか。
今全ての日本人が取り組むべき課題は、「禍をもって福となす」ことに尽きるであろう。復興の一語である。3・11以降、実は何人もの人から小沢一郎氏の安否消息を訪ねられた。無事地元におられるから安心してください、と返信していた。そこに受け取ったのが、政治評論家、板垣英憲氏からの有料メルマガである。引用したいのはやまやまであるが、残念ながら有料メルマガであるため、禁無断引用・転載とある。リードの部分は次のとおり。
「小沢一郎元代表はいま、郷里・岩手県奥州市の大先輩・後藤新平が、関東大震災で壊滅した東京を復興させた偉業に習い、『東日本復興事業』の先頭に立とうと意欲を燃やしている。」
関東大震災からの復興時にリーダーシップを発揮した後藤新平については、ウィキペディアはこう書かれている。
引用開始
関東大震災の直後に組閣された第2次山本内閣では、内務大臣兼帝都復興院総裁として震災復興計画を立案した。それは大規模な区画整理と公園・幹線道路の整備を伴うもので13億円という当時としては巨額の予算(国家予算の約1年分)のため財界等からの猛反対に遭い、当初計画を縮小せざるを得なくなった(議会に承認された予算は5億7500万円)。それでも現在の東京の都市骨格を形作り、公園や公共施設の整備に力を尽くした後藤の治績は概ね評価されている。この復興事業は、既成市街地における都市改造事業としては世界最大規模であり、世界の都市計画史に残る快挙と言ってよい。
特に道路建設に当たっては、東京から放射状に伸びる道路と環状道路の双方の必要性を強く主張し、計画縮小されながらも実際に建設された。当初の案ではその幅員は広い歩道を含め70mから90m、中央または車・歩間に緑地帯を持つと言う遠大なもので、自動車が普及する以前の時代では受け入れられづらかった。
現在、それに近い形で建設された姿を和田倉門、馬場先門など皇居外苑付近に見ることができる。『現在の東京の幹線道路網の大きな部分は新平に負っていると言ってよく、特に下町地区では帝都復興事業以降に新たに街路の新設が行われておらず、帝都復興の遺産が現在でも首都を支えるインフラとしてそのまま利用されている。』また、昭和通りの地下部増線に際し、拡幅や立ち退きを伴わず工事を実施でき、その先見性が改めて評価された事例もあり、『もし彼が靖国通りや明治通り・山手通りの建設を行っていなければ、現在の東京で頻繁に起こる大渋滞がどうなっていたか想像もつかない。』
引用終り
後藤新平と小沢一郎氏が同郷であることに、私は偶然以上の引き合わせを感じざるをえない。いっぽう菅はといえば、亀井静香氏や田中康夫氏が連立与党の立場から挙国体制を要求しても知らん振り。そうかと思えば唐突に、谷垣自民党総裁に入閣を迫ったりする。政権延命のためのパフォーマンス以外は全て不作為、不作為、不作為。今に国民生活のほうがメルトダウンしてしまう。いっぽう森永卓郎氏は、震災復興についてこう語る。「しっかりとインフラ回復をしないと、被害が長期に及ぶ」と。
「阪神大震災直後、95年度の近畿圏の名目成長率は2.44%と、全国の1.5%を上回っている。翌96年度も近畿圏が2.9%と、全国の2.8%を上回った。ところが、97年度に近畿経済の成長率は▲1.3%と大きなマイナスを示し、全国の▲0.00%を大きく下回った。その後2002年度まで、近畿経済の成長率が全国を上回ることはなかった。
大きな復興予算の投じられる最初の2年間程度は、復興予算のために経済活動が下支えされる。しかし、そのカンフル剤の効果が消えると、経済は長期低迷に陥るのだ。例えば、典型は神戸港だ。かつてはコンテナ取扱量世界3位を誇る国際ハブ港だったが、阪神大震災で使用ができなくなって、その後韓国の釜山港などに、ハブ機能を奪われてしまった。最大の原因は、船舶の大型化が要求する水深に神戸港が対応できていなかったからだ。阪神大震災で被災したのをきっかけに、国際ハブ港の条件を満たすように抜本的な改善をすればよかったのに、当面の復旧が優先されてしまったのだ。」
森永氏は復興資金に無記名の無利子国債を充てよと言う。それもよい。しかし、森永氏の正鵠を得た指摘のとおり、なすべきは決して復旧ではない。復旧なら誰でも考える。もっとも菅には、その復旧すらできまいが。必要なのは復興である。それこそこれを機会に、禍をもって福となすには、千年に一度の震災や津波に襲われてもびくともしない、新しい日本の国土を建設することである。これを構想できるのは、まさに後藤新平級の不世出のリーダーなのである。
3・11の大惨事の前、小沢一郎氏は『続・日本改造計画』をすでに脱稿していたはずである。今小沢氏は、おそらくこの『続・日本改造計画』の延長線上に、さらに大きく構想を発展させて、千年に一度の天災にも耐えられる大東北の建設を構想しているに違いない。板垣氏によればそれは、大堤防、港湾、都市改造、住宅建設等の、とてつもない気宇壮大なスケールだという。
ここでもう一度財源について語ろう。以下は3月18日の産経の報道である。
引用開始
東日本大震災を受け、政府は、復旧・復興のための補正予算編成に向け、主要財源として日銀が全額を直接引き受ける「震災復興国債」を緊急発行する方針を固めた。複数の政府筋が明らかにした。発行額は10兆円を超す見通し。日銀や与党と早急に調整に入り、野党も含めた合意を目指す。
政府は、震災復興対策の新たな財源確保を目指し、平成23年度予算案で計上した子ども手当や高速道路無料化などの財源を全額充当することを検討したが、3兆3千億円程度にしかならず、有効な対策は打てないと判断。新規国債発行も検討されたが、国債を市場に大量流通させれば財政事情が悪化する上、国債の格付けが下がり長期金利の上昇をもたらす危険性がある。
このため、震災復興国債を日銀に引き受けさせる案が急浮上。日銀による国債引き受けは財政法5条で禁止されているが、同条のただし書きに「特別の事由がある場合において国会の議決を経た金額の範囲内ではこの限りでない」と規定されており、今回の震災は「特別な事由」にあたると判断した。
日銀は日銀法で独立性を担保されており、難色を示す可能性もあるが、与野党に政府の関与を強める日銀法改正の動きがあることから最終的に引き受けに応じるとみられている。
平成7年の阪神大震災の復興対策では3度の補正予算で計3兆3800億円が計上された。今回の震災ははるかに規模が大きいことから「10兆円や20兆円では足りない」(亀井静香国民新党代表)との声もある。
一方、自民党の谷垣禎一総裁は時限増税を提案したが、菅直人首相は『日本経済をさらに悪化させかねない』として否定的な考えを示しているという。政府・与党が目指す復興対策の平成23年度補正予算編成では、23年度予算案に計上された子ども手当(2・2兆円)や高速道路無料化(1千億円)、高校授業料無料化(4千億円)、農業戸別所得保障制度(6千億円)などに充てる予定だった財源を振り分け、残りを震災復興国債で賄う方針。道路や橋梁(きょうりょう)などについて建設国債発行も検討されている。
引用終り
国債の日銀引受け。悪い話ではない。それにしても亀井氏の指摘は全くそのとおりである。10兆円や20兆円では全く足りない。森永氏が言うように、復旧ではだめなのだ。復興でなければならない。それも後藤新平のようなスケールの大きい大復興である。釜山港にハブ港を奪われてしまった神戸港の轍は、絶対に踏んではならないのだ。
千年に一度の禍を、歴史的大復興という空前のスケールの福に転じ、日本国を再出発させるには、そしてそれを託することのできる小沢一郎氏を日本国民の貴貨として活かすには、この際にこそ政府のもつシニョリッジ特権(通貨発行特権)の行使による造幣益をもって財政とする大英断を下すべきときである。
かなり大上段に振りかざした物言いをしているが、もともとそれほどの大事であるとは思っていない。ところがシニョリッジ特権の話題になると、これまでもそうであったように、意味もなく騒ぎ立てるおしゃべり雀がしゃしゃり出てくるのが常なので、ついついもって回った物言いになってしまうのである。シニョリッジ特権、あるいは政府貨幣を持ち出すと、にわかに怖いものでも見るかのような、あるいはまるで国家規模のM資金話でもあるかのように騒ぎたててくる俄か「金融通」や似非「エコノミスト」が登場しかねないので、ここではまず歴史の事実に学ぶことによって、これらの空理空論を遮断しておこう。
時と所は明治維新の日本である。維新は実現したものの、明治新政府にはとんとお金が無かった。それまでの日本経済は米本位制であり、税制は年貢米で、徴税者は各藩であった。明治政府には徴税システムすら無かったのである。明治政府の開闢は、実に戦争から始まった。戊辰戦争である。その莫大な戦費を賄おうにも、国の米櫃は空っぽであった。明治の国家財政を賄ったもの、それこそ太政官札という政府紙幣であったのである。
この太政官札の発行を考え出したのが、他ならぬ坂本竜馬と越前藩の三岡八郎(後の由利公正)であった。大政奉還後の国家財政について思いを巡らせていた龍馬は、越前藩に幽閉されていた三岡八郎の財政能力を高く買っていた。初対面の龍馬と三岡は、囲炉裏を囲んで飲み、かつ歌い、かつ語ったという。文久3(1863)年5月のことであった。
龍馬は、この若き日の知己に、その最期のときに近い慶応3(1867)年11月1日、再び会いに福井に行くのである。たばこ屋という旅籠の二階に宿をとった二人は、辰の刻(朝8時)から、子の刻(夜12時)まで、「我を忘れて咄(はな)し」「金札(太政官札)を発行せざれば、今日天下の計画はできぬ」ということで、大いに意見一致を見るのである。三岡は後にこう語っている。三岡が龍馬に教えたという調子になっているが、多分、互いに議論しあったのであろう。
「龍馬曰く、金もなく人もなくて至極(しごく)難儀である。私の言ふのに……天下の民は皆天子の民である。……何ぞ財無く人無きを憂へんやだ。……夫(それ)から名分財源経綸(経綸)の順序まで、予て貯へた満腹の意見を語り、夜半九ツ過るまで我を忘れて咄(はな)した。即ち金札を発行せざれば、今日天下の計画は出来ぬといふ事も委(くわ)しく語り……」(『由利公正伝』)
坂本龍馬と三岡八郎(由利公正)とは、夜を徹して協議し、基本方針を確認しあった。さらに龍馬は、越前藩に幽閉されていた三岡を、八方手を尽くして中央政界に押し出した。同年12月、龍馬の根回しによって金穀出納所取締役、すなわち大蔵大臣に任じられた三岡は、明治維新を成功させる上で決定打となった「太政官札」を、慶応4年(明治元年)2月から発行させることに成功したのである。龍馬と三岡は、幕末から明治維新というときに現れた、典型的なケインジアンであった。なんとケインズ理論が体系化される70年も前のことである。
当初明治政府の官制は、祭政一致を原則とした復古的な官制であった。まず神祇官が復活して太政官よりも上位に置かれ、太政官の下に民部省、大蔵省、兵部省、刑部省、宮内省、外務省の六省を置く二官六省制が採られた。太政官札というのは、この太政官によって明治元年閏4月から、明治2年5月までの1年間にわたって発行された政府紙幣であったのだ。発行総額は4,800万両で、通用期限は13年間とされた。戊辰戦争の戦費も含めた5,129万両の政府支出のうち、なんと94%を太政官札で賄なったのである。
当時戊辰戦争によって多額の費用を必要とした明治政府は、殖産興業のための資金が不足していた。欧米諸国に対抗するため、経済発展と軍事力強化による近代国家の形成を急いだ明治政府にとって、繊維産業や軍事産業などを柱とした産業育成政策である殖産興業の推進は必要不可欠であった。
日本初の紙幣の登場に、国民の間には戸惑いも生まれた。国民が紙幣そのものに不慣れであり、また新政府への信用も強固というわけではなかったので、太政官札100両を金貨40両と交換するケースもあったという。その対策に、政府は額面以下での本位貨幣との交換を禁じたり、租税などに太政官札の使用を義務付けるなどの政策をとったりしたという。とはいえ、もしも太政官札が発行されていなかったら、殖産興業のためのインフラ財源も確保できず、日本の近代化は大幅に遅れを取っていたに違いない。
また、財源確保の手段を他国からの借り入れに依存していたら、当然他国からの干渉を受けざるをえないことになる。欧米の先進国に肩を並べる近代国家に成長を遂げていくには、国の財政基盤を固める政府紙幣の発行は、無くてはならない必須のものであった。流通期間は短かったが、現在の日本の礎を築いた明治維新の日本経済の基礎を築く上で、太政官札の果たした役割にはきわめて大きいものがあった。
それにしても元をただせば、二人のうら若き青年の「朝まで生ダンギ」が、やがてGDP世界第二位となる国家の財政基盤をつくったというのだから、実に痛快というしかないではないか。その日本を再出発させるべき今、竜馬と三岡に倣って大復興の財源をつくろうというときに、ああでもないこうでもないという小田原評定は無用である。虚心坦懐に歴史に学ぶ心さえあるならば、今こそまさに実践のときではないか。
政府貨幣の発行について、実は難しいことは何もない。実際私たちが日常使っている1円、5円、10円、50円、100円、500円玉は、大蔵省造幣局が発行している政府貨幣であって、日銀が発行しているお金ではない。記念硬貨もすべて大蔵省造幣局が発行する政府貨幣である。別に硬貨に限定されているわけではない。かつて私が子どもの頃には、政府紙幣もあった。靖国50銭札と板垣50銭札である。日銀とは別に、政府がシニョリッジ特権(通貨発行特権)を行使して通貨を発行することは、今現実に実行されている目の前の事実であって、法的にも実務的にも何らの問題もありえない。
ところが既述のように、話題が政府貨幣のこととなると、魑魅魍魎のやからがあれこれと口を出すのである。平成15年4月、日経新聞の招待によって来日したノーベル経済学賞のコロンビア大学教授、ジョセフ・E・スティグリッツ博士が、基調講演の中で、日本政府が財政財源を調達するために、政府紙幣の発行に踏み切るべきだと提言したことがある。
このとき当時日銀の理事で、現在わが日銀の総裁である白川方明氏は、政府紙幣も日銀券も、お札であることに違いはないのだから、政府紙幣の発行などはナンセンスであるとの批判をシンポジュームの席上で投げ返したのである。おそらくスティグリッツ博士も、あまりにも幼稚な日本のエコノミストの実態を知って、あきれ果ててしまったに違いない。
現日銀総裁の白川氏にして、政府紙幣と日銀券の間にある決定的な違い、すなわち造幣益の有無について全くの無知であるということである。日銀券は、どれだけそれを発行しても、それによっていわゆる造幣益という政府の財政収入は1円も生まれない。菅内閣が決めたように、かりに新規に発行された国債を、震災振興国債と呼ぼうが何と呼ぼうが、これを日銀が購入し、その国債の対価を新規に発行した日銀券で政府に支払ったとしても、結局それは政府の日銀からの借金であって、政府の債務がそれだけ増えるだけのこと。政府にとっていささかも造幣益のような利益が得られるわけではない。
また日銀券の発行は、その額がそっくり日銀の負債勘定に計上されるのであって、日銀自身にとっても、日銀券の発行によって造幣益が生まれるわけではない。ところが日銀券の発行と違って、政府貨幣を発行した場合、その発行額は、いっさい政府の負債にならないのである。
造幣局の統計データによると、昭和23年から平成22年までの政府貨幣(硬貨)の発行額は、5兆7738億8367万9000円、記念硬貨の発行額は2兆0167億5050万円、合計すると7兆7906億3417万9000円、ざっと8兆円にもなる。これは政府貨幣であるから、この金額は政府の負債勘定には計上されていない。この発行額(額面価額)8兆円から、原料費や加工費を差し引いた差額としての正味の造幣益は、政府の財政収入として、一般会計に繰り入れられてきたのである。
政府紙幣と日銀券のこの決定的な違いを、何と現日銀総裁の白川氏はご存じなかったのである。そして既述のように、政府紙幣も日銀券も、お札であることに違いはないのだから、政府紙幣の発行などはナンセンスであるとのたまわったのである。スティグリッツ氏が基調講演の中で、政府紙幣の発行は、債務としては扱われないと断言しているにもかかわらずである。
幸いわが国には、シニョリッジ特権の実践的活用について、理論と実践論の両輪を極めた天才がいる。大阪学院大学名誉教授の丹羽春喜博士である。丹羽博士の政策論に賛同する有志20名が、小渕恵三首相に政策要求書を提起したのが平成13年7月1日であった。それから10年、測りようのないほどの知的価値をもつ博士の提言は、残念ながらおしゃべり雀の話の種にされるか、さもなければ反ケインズ主義者の悪罵の標的にされてきた。10年が経過しようとしている今こそ、何としても博士の理論と実践論に日の目を見せなくては、それこそ日本人の恥というものであろう。
丹羽博士の実践論は決して難しい話ではない。それどころか実にスマートである。博士の実践論をよく知りもしない自称「エコノミスト」が、日銀券とは別に政府紙幣を発行すると、ATMや自販機などが混乱するとか、ハイパーインフレが避けられないなどと訳知り顔で論じている。まずは謙虚に耳を傾けるべきである。以下、博士の実践論の要諦を述べてみよう。見事にプロのエコノミストの発想の盲点をついていて、実に面白い。
はっきりさせておくべきことは、政府の財政収入を得る手段は三つしかないということである。(1)租税徴収、(2)国債発行、(3)通貨発行である。(1)にも(2)にも限界がある。ならば今日の深刻な財政・経済の危機を打開する財源調達は、(3)の通貨発行という手段しかない。そして通貨には、日銀券と政府貨幣しかない。 そしてすでに検討してきたように、政府貨幣を発行すれば財政収入を得られるが、日銀券の発行ではそれを得られない。平成10年3月末まで施行されていた旧日銀法においては、日銀券の発行には担保を必要とした。平成10年4月より、この担保の規定はなくなっている。だからといって日銀が無制限に日銀券を発行して債務超過に陥ってしまうことは、決して望ましいことではあるまい。 ところが政府貨幣では、この点が全く異なる。すなわち、通貨に関する基本法である「通貨の単位および貨幣の発行に関する法律」(昭和62年、法律第42号)では、貨幣すなわち政府貨幣の製造および発行の権能が政府に属するということが明記されている。この政府の貨幣発行特権(シニョリッジ特権)は、無制限かつ無担保である。しかも発行された政府貨幣の額が、政府の負債として計上されることもなく、その発行額は政府の正真正銘の財政収入になる。 こうした政府貨幣の発行による造幣益に対して、政府は利息を支払う必要も無ければ、償還をする必要もない。生産能力の余裕が十分にある現在のわが国のような状況下では、これは現世代および将来世代の国民の負担にもならない。 問題はここからである。政府紙幣というと、ほとんどの人は、今の日銀券の1万円札のほかに、別の政府紙幣の1万円札が印刷され、発行されるイメージをもつ。そこからATMがどうのこうのとか、自販機がどうのこうのとかいう議論が出てくる。
ついでに言っておくと、香港で使用されている紙幣の額面は10、20、50、100、500、1000HK$で、香港上海銀行(香港上海匯豐銀行=HSBC)、スタンダード・チャータード銀行(香港渣打銀行=Standerd Chartered Bank)、中國銀行(中國銀行香港分行=Bank of China)の3行からそれぞれ発行されている。額面によって紙幣(印刷)の色は統一されているが、デザインが違うので少し戸惑ってしまうかも知れない。しかし慣れるとどうということはない。ATMや自販機における混乱も全く無い。
丹羽博士の提案のスマートなところは、現実的に政府貨幣ないし政府紙幣を発行する必要がまるで無いところにある。つまり、国のシニョリッジ特権を、例えば500兆円分といった一定額分を日銀法第38条によって日銀に売ればいいのだ。その際政府がある程度の値引きをして売れば、日銀は日銀自身の資産内容を大幅に改善することができる。
日銀からの政府に対するその代金は、何も日銀券の現金で支払う必要は無い。500兆円であれば500兆円の金額が記された日銀の保証小切手を政府に渡せばそれでいい。政府はその保証小切手を財源として、震災復興なり、いかようにも財政出動に使えばいいのである。これこそが丹羽博士の「救国の秘策」である。実にスマートで、すっきりしていてすばらしいではないか。
丹羽博士の救国の秘策は、非常に容易かつ安全である。しかも効果は絶大かつ即効的である。問題があるといえば、こうした理に適った政策を禁じ手としてタブーにしたい、理屈の分からぬ妨害勢力の存在(多分日銀も)であり、あるいは日本がこうした超積極的な財政政策を採ることを、快く思わない海の向こうの金融勢力らである。
彼らの一部はまちがいなくこう言ってくる。そんなことをしたら、必ずハイパー・インフレになる、と。とんでもない。彼らには、わが国の経済が、どれほど長期にわたってデフレギャップ(需要不足による生産余力)を拡大してきたかが分からないのであろう。インフレギャップの発生など、今の日本には蜃気楼ですらありえない。虚心坦懐に考えれば、この丹羽博士の救国の秘策以外に、今のわが国の財政・経済の深刻きわまる危機的状況を克服する選択肢は何もないはずである。
中にはこういう屁理屈を、上から目線で言うやからがいる。そんなことで味を占めれば、財政規律が緩む、と。こういうやからがいる限り、政府主導、すなわち国民主導の民主主義などは、永遠に実現しない蜃気楼でしかない。だから政(まつりごと)は官僚にお願いしてやってもらわなければならないと言っているのである。
とはいえ、丹羽博士のこの窮極の秘策は、たとえば菅などには、まかり間違ってもできっこない。この秘策を実現するには、まちがいなく抵抗するであろう日銀等の抵抗勢力を、有無を言わせず従わせることのできる「辣腕」が必要であるし、海の向こうの金融資本の圧力と、一歩も引かず渡り合える外交能力も必要である。これらを二つながら備え、これを託せるのは、わが小沢一郎氏をおいては他にいない。ありえない。
元総務相の原口氏が掲げた「日本維新」は、今回の大惨事によって、ますますその意義に現実的な重みを増した。冒頭2011年が、日本現代史の特移点になると言ったのは、そういう意味での日本維新の年になるという意味である。そしてその特移点を突破するのに、わが日本国民は、小沢一郎氏という不世出のリーダーを、まさに貴貨として使うことができるのである。
小沢一郎氏を使うことができると書いた。この表現には重大な意味がある。どんなに小沢一郎氏が不世出のリーダーであったとしても、その小沢氏に百万力の力を与えるのは、国民である私たち一人一人である。主権在民なのである。小沢氏に何かを期待するのであれば、小沢氏が私たちのために何かをできるように、私たち主権者は何かをしなくてはならない。私たち主権者が立ち上がって行動を起こさない限り、2011年が日本現代史の特移点などになるわけもなく、「日本維新」がなるわけもない。
私事で恐縮であるが、3・11の2週間前、すなわち2・25、私、檀公善は、ついに70歳、古希を迎えた。70歳という節目に当たって、私は私の心の中で、高らかに「日本維新」のための宣戦布告を宣言した。「日本維新応援団」=「日本維新サポーターズ・アソシエーツ」(Nihon-Ishin Supporters Associates=NISA)と称する勝手連の旗を、高々と掲げようと決意した。鬨(とき)の声を天に届けよう。そして厳かに、文字通り命を賭けて戦うことを宣言しよう、と。
私がまず考えたこと、それは目前の「3・19東京一万人集会」に全力集中することであった。この集会の趣旨は、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」とあった。この二つが冠スローガンであるということは、例えば名古屋での「減税日本」の闘いや、政権交代の原点回帰を目指す原口一博氏の言う「民主党A」の勢力を広く結集する「日本維新の会」の理念とは、当然統合できるものであると考えた。
言うまでもなく今年2011年という年は、選挙の年である。統一地方選挙の前半、後半を合わせれば、全国で1,069件もの選挙がある。候補者だけでも総勢で万の単位になるであろう。衆議院議員の選挙も、4月24日に決まっている愛知6区の補選はもちろんのこと、衆議院の解散は、いつあってもおかしくない情勢である。
一時は4月24日の統一地方選後半との同時選挙も濃厚とされていたが、そこにまさに降って沸いた東北地方太平洋沖地震によって、被災地域の統一地方選挙の延期が決まった。そして衆議院議員選挙の日程は、とりあえず見えにくくなってしまった。まさに政治の世界は、一瞬先は闇である。
いずれにしても今年の前半が、未曾有の選挙集中の年であることに違いはない。しかも政権党である民主党のメルトダウンによって、選挙の拠って立つ政党基盤はきわめて流動的になってしまい、泥舟と化した民主党の、いわゆる民主党Aの候補者たちを救出する救命ボートには、まだまだ確たるものがない。減税日本や日本維新の会といえども、全国レベルで見れば、揺籃期にすら至っていない。
小沢氏に確固たる政治的基盤を約束することのできる勢力、これを、減税日本や藤島利久氏の「新党市民」を含めて、「日本維新」というキーワードでくくっていいものと仮定するなら、その日本維新の勢力にとって、衆議院議員を含めて、各レベルの選挙に取り組む準備は、まだまだほとんど整っていない。へたをすれば離党難民にすらなりかねない候補者もありうるというのが、今の混沌とした情勢である。
それでもどんなことがあっても、私たちは各レベルの選挙において、日本維新の勢力を勝たせなければならない。だから私は、日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)という勝手連を立ち上げたのである。
難民といえば、政党や候補者だけの問題だけではない。泥舟化している民主党の党員・サポーターにしても、難民化の危機は目前に迫っている。昨年の民主党代表選で、小沢氏に投票した党員・サポーターが、消えた11万票を除いたとしても、9万人もいる。この人たちのほとんどは、今でも形式上、泥船民主党の党員であり、サポーターなのであろう。
こうした党員・サポーターにも、それなりの大きさの救命ボートを用意しなければならない。いや用意するのではない。自前の救命ボートを自分たちでつくれるように、サポートしていく必要があるのだ。それが日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)なのである。
再度の確認であるが、3・19に掲げられた、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」という冠スローガンと、目の前の各レベルの選挙戦で日本維新の勢力がかかげる冠スローガンとは、必然的に軌を一にするべきものであるはずだ。
ちなみに日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)の第一の冠スローガンは、「原点回帰! 国民の生活が第一」であり、第二の冠スローガンは「○○減税日本VS増税日本●●」である。○○と●●は、勝ち負けを象徴したデザイン的要素に過ぎない。そして以上二つの冠スローガンに加えて、3・11の直後に、第三の冠スローガンとして、「超大型財政出動で震災復興を!」を追加することにした。
上の画像は、NISAの行進旗である。幅が2,456mm、長さが3,473mm、8.63u≒5.2畳の布製の旗である。デモ行進のときに、6人で手に持って行進するためのもの。3・19でお披露目するために作った。3・19のデモでは、ヘリコプターが空からカメラを回して放映するということを聞いていた。ならば空から見える超大型のポスターというか、旗を作ればいいというのが、この行進旗を作った動機である。デザインは、NISAのB2版大型ポスターを、そっくりそのまま拡大したものである。
デザインのモチーフは、イラストレーター川野隆司氏の作品「浪裏朝日」である。政治団体、日本維新の会のサポート活動全般に、自由に使えるという契約を交わした上で使用している。テーマはもちろん葛飾北斎の「浪裏」を現代化した構図と、燃えるような真紅の空をバックにした朝日の大胆な組み合わせである。このデザインは、ポスターをはじめ、名刺やのぼりなど、さまざまなメディアに統一された日本維新のシンボルとして使われていく。
選挙のような大衆動員を必須とする営みにおいては、シンボルやカラーを統一することの意義はきわめて大きい。シンボルおよびカラーに関しては、キーワード連想法による加点法によって評価をするが、このモチーフの場合、連想するキーワードは、日本語だけでも下記のように多岐にわたり、結果、圧倒的なポイントを獲得した。
太陽、朝日、朝、始、開始、スタート、旭日、日新(日々新た)、上る、昇る、上昇、天、天空、陽、陽気、熱、暖、温、温暖、プラス、ポジティブ、真紅、赤、紅、血潮、燃える、萌える、滾る、増、明、夜明け、暁、円、円満、満、丸、日の丸、日の出、日出る国、日の元、日本、日向、東、東方、東洋、和、球、玉、珠、祥、吉祥、福、祝福、福運、開運、勝、勝利、先勝、必勝、大、太、エネルギー、力、パワー、漲る、起。起床。七転八起、達磨、縁起、浪、波、濤、潮、黒潮、動、躍、躍動、興、復興、振興、生、生命、産、産土、生産、興産、富、富裕、豊、豊富、豊穣、豊饒、太平洋、洋、海、富士、不二、鴎、飛翔、希望、大願成就、……。
さらに興味のない人には蛇足かもしれないが、風水師、王健秋氏に気のパワーを測定してもらった。まさに針が振り切れるほどのパワーが放出されているという。自画自賛に聞こえるかもしれないが、まさに日本維新の夜明け、そして日の出の勢いを象徴する、最高のイメージであるということができよう。とくに東の空から昇ってくる太陽であることから、「東日本復興」のシンボルとして、これ以上のモチーフはないのではないかと自負している。
中心にNISAの3本の冠スローガンを入れた。「原点回帰! 国民の生活が第一」、「○○減税日本VS増税日本●●」、「超大型財政出動で震災復興!」。上部に「日本維新サポーターズ・アソシエーツ」の大きなロゴ、下部に大きくインパクトの強い太陽を配置しながらも、視線はごく自然にこれらの3本の、少し小さめに入れたスローガンに惹きつけられるよう、意図してデザインされている。アートディレクションとコピーは私、檀が担当、デザインはNISA代表でグラフィックデザイナーの松森伸仁氏が担当した。イラストはくり返すが川野隆司氏の名作、浪裏朝日である。
同じデザインのB2サイズのポスターは、3・19のデモが実行されていれば、全参加者に無償配布ができるよう、印刷を済ませていた。当日は軽トラックで明治公園の会場に運び、そこで参加者全員に1枚ずつ手渡しする予定であった。残念ながらデモが中止され、このことは実現できなかったが、せっかくのことなので、この★阿修羅♪の拙稿をお読みいただいているみなさんに、2種2枚一組を、先着5,000名様に無償でお送りしたいと思う。ただし、手渡しであれば送料がかからないが、メールであれば宅配便でお届けしなくてはならないので、送料として全国一律1,000円(以上)をカンパで負担していただけると幸いである。
「NISAポスター希望」
日本維新応援団=NISAの活動の一つは、このNISAのポスターを、日本維新、日本復興のシンボルとして、日本中の街角に張り出し、日本中の町や村の屋外、屋内を満艦飾にすることである。既に書いたように、今年は各レベルの選挙が総集中する未曾有の選挙年であるが、民主党のメルトダウンが始まっていることから、いわゆる民主党A、日本維新の勢力となる候補者にとっては、周到な選挙準備もできないままに選挙戦に突入していかなくてはならない特殊な事情、悩みを抱えている。とくに拠って立つ政党基盤がインフラとして十分に確立されていない現状では、政党ポスター等の準備も整わないままの選挙戦になることが十分に予測される。これは民主党Aないし日本維新の勢力にとって、きわめて不利なことである。
上掲のポスターは、最近民主党が制作した政党ポスターである。正気の沙汰とは思えない。崖っぷちに立つ民主党の候補者が、こんな恥知らずのポスターを使って一歩「前へ」進んだら、まっ逆様に谷底に落下すること必定である。まともな民主党Aないし日本維新勢力の候補者に、こんな縁起の悪いポスターが使えるはずがない。だからこそ私たち日本維新応援団が、日本全国の町や村を、浪裏朝日のポスターで満艦飾にしなければならないのである。
ところでこのNISAの浪裏朝日のポスターの、公職選挙法上の位置付けはどうなるのであろうか? このことはNISAの公職選挙法上の位置付け如何に依存している。要するにNISAという勝手連が、公職選挙法199条の5項に規定する「後援団体」に該当するかどうかである。同条同項によれば、「後援団体」とは、「政党その他の団体又はその支部で、特定の公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)を推薦し、若しくは支持することがその政治活動のうち主たるものであるもの」と定義されている。
NISAには、後半の「特定の公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)を推薦し、若しくは支持することがその政治活動のうち主たるものであるもの」は該当するが、前半の「政党その他の団体又はその支部」には該当しない。したがってNISAは、公職選挙法上の「後援団体」ではない。
こうしてNISAは公職選挙法上の「後援団体」ではなく、NISAのポスターは、公職選挙法の規制を受けることはない。いっぽう、「後援団体」のポスターや、いわゆる「政党ポスター」に該当する場合は、そのポスターは公職選挙法上のきわめて厳しい制限を受ける。NISAのポスターがいかに有利な宣伝媒体であるかは言うまでもない。
各レベルの選挙の公示日は目前に迫っている。本日、3月24日は都道府県知事、同27日は指定都市の市長、4月1日道府県議員および指定都市の議員、同12日は衆議院愛知6区補選、同17日は指定都市以外の市長・議員、特別区の議員、同19日は町村長、町村議会議員と、文字通り目白押しである。政党ポスターであれば、掲示可能期間は余りにも短く、衆議院議員選挙までの日程を考えると、途中統一選挙前半の期間、後半の期間には、いったん撤去しなければならないのである。
NISAのポスターであれば、無制限に貼り出すことができるし、一時撤去の必要も無い。今から2〜6カ月延期されることが決まった被災地域の統一地方選挙や、いつ公示されるかわからない衆議院選挙にかけて、同一のポスターを、いくらでも、いつまでも、貼り出して構わないのである。とくに被災地であり、小沢氏の出身地でもある岩手県および宮城県、福島県の少なくとも3県で、ずばり東日本復興のイメージであるともいえる浪裏朝日のポスターが、長期間にわたって貼り出されることは、被災者の皆さんをエンパワーする上で、この上ない力の源泉であると自負している。
NISAポスターの頒布は、原則としてデータ渡しで行う。データは無償で提供する。皆さんがパソコンで受け取ったデータを、最寄の印刷屋さんに転送するか、あるいはUSBメモリに落とし込んで持参すれば、全国の大半の印刷してもらえるはずである。またフェデックス・キンコーズのような大型出力のサービス業者に持ち込めば、1枚からのプリントにも応じてくれる。
印刷は、もちろんNISAでも実費で受け付ける。いずれにしても、これらは全てノンプロフィットのボランティア・ベースであって、いかなる卑劣な風評が流布されようとも、金儲けの事業などでは断じてない。いろいろなケースに応じた実費については、現在鋭意製作中のNISAウェブサイトにおいて公開される。
このB2サイズのポスターとは別に、A3弱サイズのミニポスターを、全国各地の最寄のセブン−イレブンの店頭でサービスしているネットプリント経由で受け取ることもできる。プリント料金は、1枚100円である。8桁のプリント予約番号を入力する必要がある。現在この番号は「65321696」であるが、有効期間は3月30日までである。その後のプリント予約番号は、NISAのウェブサイトで公開される。
私たちは、日本全国で、有権者総数約1億人の100人に1枚、すなわち少なくとも100万枚のNISAポスターを掲示したいと考えている。一人平均10枚貼ってくれるとして、10万人の応援団、つまりサポ−ターが必要になる。10万人! 決して小さい数字ではないが、大きすぎる数字であるとも思わない。だって昨年の民主党代表選で、小沢一郎候補に投票した党員・サポーターが少なくとも9万人はいるはずである。この数字には、不正に遺棄されたと噂される11万票は含まれていない。小沢支持の民主党党員・サポーターを結集するだけでも、10万人の応援団は実現するはずである。
民主党がメルトダウンしている過程の中で、これらの党員・サポーターの多くは、このまま放置されれば幽霊党員・幽霊サポーターになるしかない。繰り返しになるが、NISAはこれらの同志たちの救援ボートでもある。民主党の旧党員・サポーターとNISAとの違いは明らかである。どちらかといえば政党の付属物であり、カンパと票を貢ぐパッシブ(受動的)な立場でしかなかった旧党員・サポーターと違って、NISAは、「自立と共生」を地で行く、自主的な勝手連である。パッシブではなくアクティブ(能動的)に活動する文字通りの応援団なのである。
その趣旨は、私たちが共通に使っているメッセージ付き特製名刺のメッセージに表現されている。この名刺はサイズがふつうの名刺の倍。裏表2ページではなく、4ページからなる二つ折りの名刺である。もちろんデザインには浪裏朝日が採用されている。
名刺の内面にビッシリと書かれているメッセージを転載しよう。
転載開始
ごあいさつ
国が君の為に何ができるかより君は国の為に何ができるのか? J・Fケネディ
2年前私たちは、国民の生活が第一の理念に共鳴し、政権交代という偉業を成し遂げました。しかし私たちが目にしたのは、目を覆いたくなる菅政権による政権後退でした。そしてついに政権崩壊へ。
でも私たちは国民の生活を第一とする政治を諦められません。菅政権がマニフェストを放棄し、憑かれたように逆走する中、原口一博元総務相始め、心ある志士たちが、日本維新の旗の下日本の政治を一新する動きを始めました。
日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)は、この新しい政治の波を積極的に支持し、とことん応援するために、全国ネットの勝手連として産声を挙げました。
統一地方選、衆院選と、日本列島が選挙一色の季節を迎えています。これらに完勝することこそ、国民の生活が第一の原点に回帰する真の日本維新となるものです。
減税日本、新党市民等、日本維新の会に結集する大小の政党政派の候補を、全員必勝に導くことこそ、日本維新サポーターズ・アソシエーツに課せられた任務です。
この勝手連の運動を、あなたの貴重な1分、1円で支えてください。
私たちが全国で取り組んでいるさまざまの活動については、ぜひ下記のウェブサイトをご覧ください。
この名刺はご希望によりどなたでも無料で使用することができます。ご希望の方は下記ウェブサイトか電話からお申し込みください。
転載終り
このメッセージ付き特製名刺は、NISAの応援団員=サポーター志望者全員に、無料で制作してお届けする
(メッセージ付き特製名刺[無料]希望)。戦略的観点から、この名刺が「無料」であることは、きわめて大事なことであると考えている。戦争に譬えるのは適切でないが、この名刺はまさに、戦闘に欠かせない機関銃の銃弾そのものだからである。
したがって、どうしたら1円でもコストを下げることができるか、徹底的に工程等を工夫した。いろいろ調べてみたが、通常の名刺印刷の料金体系では、この特製名刺が100枚で5千円を切ることはない。私たちはまずA3のサイズに10面付けの台紙を印刷することで、カラー印刷のコストを大幅に下げ、これを2分割してA4に裁断し、ここに1人〜5人分の個人別原稿をモノクロのレーザープリンターで刷り込無む。そのあと、5面に裁断するという工程を実現した。目標原価は、100枚を印刷し、メール便で送る送料を含めて@300円であり、何とかこれを実現することができそうである。
ここまで単価を抑えることができれば、このための資金繰りは、カンパだけでも十分回るというシミュレーションをしている。そしてありとあらゆる手段を尽くして、この無料のメッセージ付き特製名刺を拡散し、サポーターの数の急拡大を図っていく。
今や沈み行く泥舟と化した民主党から、日本維新、日本復興を目指す勢力の新船、すなわち救援ボートに乗り移ろうとする民主党Aの候補者たちのラッシュは、止まるところを知らない怒涛の勢いになるであろう。彼らは自ら乗り移る救命ボートに、当然のことながら後援者・支持者をも乗り移るように、働きかけをせざるをえない。それこそ喫緊の至上命題である。NISAはこの民族大移動の勢いを的確に把握し、サポーターを救命ボートであるNISAに、破竹の勢いで組織していかなければならない。そのときに武器として役に立つのが、この応援団員=サポーター専用のメッセージ付き特製名刺であると位置づけている。
名刺を受け取ったサポーターは、リアルワールドにおいてはいろいろな人と名刺交換をしつつ、応援団員=サポーターを拡散していくことができる。またネットワールドにおいては、自分のブログを使ったり、BBSへの投稿やツイッターなどのソシアルメディアを使って、NISAおよびメッセージ付き特製名刺について広く拡散することができる。こうしてリアル、ネットの双方の世界で、NISAの存在を一気に拡散し、10万人の応援団員=サポーター、100万枚のNISAポスターの掲示目標を早期に達成していきたい。
有権者数175万人の名古屋市で、40万人以上のリコール署名を集めたあの名古屋市民のパワーを全国ネットで結集するならば、目標を達成し、来たるべき各レベルの選挙選で連戦連勝し、日本維新を実現することは決して不可能ではない。そのとき間違いなく私たちは、小沢一郎総理総裁に、日本復興の最高のリーダーとして働いてもらうことができるようになるのである。
今NISAでは、突貫工事で本格的なウェブサイトを開発中である。テンプレートには、ブログの簡便さで本格的サイトを作れるWordPress Themeを用いる。WordPress Themeを使ったことのある方、ホームページやブログのスキルを提供していただける方は、ぜひそのスキルと時間を提供していただきたい。ウェブサイトにも、NISAのイメージデザインである浪裏朝日は使用される。NISAのサイトでまず実現したいのはBBSである。
次に応援団つまりサポーター登録を合理的に受付け、メッセージ付き特製名刺の制作と連動させ、一日でも早く送付できる体制をサイト上に構築したい。さらにサポーター相互の各レベルの選挙区別のコラボレーションのための情報交換ができるインフラを提供し、またポスターをはじめとする応援グッズの発注、物流手配などを、最も合理的に実行できるEC機能を装備する計画である。
私たちは、3・19の東京デモを、小沢一郎総理総裁実現への最も重要な一里塚であると位置づけていた。残念ながら3・11の大震災によって中止となったが、私的には、3・11は、中止をせざるをえない事情であったというより、むしろ3・11の政治的意義をより拡大し、より鮮明にするべき必要性のほうが優先していたのではないかと考えている。3・11が発生したことによって、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」という思いは、スローダウンするどころか、いっそう募るものになったはずである。
未曾有の数の犠牲者や被災者は、自分たちの生命をかけた悲痛な叫びを、誰かに代弁してほしいはずである。また私たちは、その叫びを代弁するべき責務を背負っていたのではあるまいか。その上で、二度とこのような「人災」をくり返さないためにこそ、「2009政権交代の原点にかえれ!」をより強く叫ぶべきであったし、「こんな民主党なんて、いらない!」と強く強く叫ぶことによって、真の日本維新、日本復興を実現する政治勢力の結集と勝利を誓うべきではなかったか。犠牲者や被災者のことを思うと、デモなんかやってる場合ではないだろう、ではなくて、犠牲者や被害者のことを思えば思うほど、彼らの叫びをも糾合して、より力強くデモをしなければならなかったのではないかというのが、個人的ではあるが、私の見解である。
そういう意味で、私は3・19が中止になったことについては、残念でならない。ただしこれは、私の一つの個人的見解であり、感想である。主催者たちのご苦労やご努力に、無責任に水を掛ける意図は微塵も無い。私は一協賛団体の代表者に過ぎないし、もちろん主催者ではないのだから、主催者の決定については当然敬意を払って尊重するものである。主催者が苦渋の選択として中止を決定した背景には、おそらく私などの知りえないご苦労やご配慮があったものと推測する。
中止決定の文章を読むと、「4月下旬以降または政局の動向が見えるようになるまで延期やむなし、との判断に至りました」とある。4月下旬と言えば、まさに統一地方選挙が終り、「政局の動向が見えるようにな」っている時点である。それまで手を拱くのではなくて、むしろ政局の動向をリードすることこそ、デモの趣旨であるべきではなかったか。私としては、地団太を踏む思いである。中止を決定された主催者の思いも、地団太を踏む思いであろうと思う。またぜひとも参加したいと手ぐすねを引いておられた参加予定者の皆さんも、みんな同じように地団太を踏む思いでいるに違いないと思うがいかがであろう。
ここは延期の期間を最小限にして、可能な限り早期に、あらためて開催に踏み切ってはいただけないだろうか。ぜひともご検討をお願いしたいものである。
日本維新の会β版の最新の情報によれば、「日本維新の会」の設立総会も、地震対応のために延期になったようである(http://www.facebook.com/event.php?eid=139258199473121)。あらためて開催される設立総会には、全力投球で参加者を募りたいと思っている。参加は、g10320@shugiin.go.jp で受け付けている。申し込んでおくと、正式の開催通知などを受け取れることになっている。設立総会に、メッセージ付き特製名刺を持参したい人は、今すぐこちらから申し込んでいただければ、最優先で作成し、発送させていただく。
3月19日の『メルマガ・日本一新』に、「菅首相は原子力を本当に知っているのか?」と題する平野貞夫氏の次の一文があった。
引用はじめ
菅首相は16日(火)夕刻、官邸を訪ねた内閣府特別顧問の笹森清元連合会長に「ボクはものすごく原子力に強いんだ」と、東工大応用物理学卒の経歴を誇るように言ったという報道があった。私はこれを聞いて、よくも言えたものだと驚き、平成19年7月の参議院通常選挙のことを思い出した。
当時、私は民主党高知県連代表を務めていた。東電のプルトニュウム汚染物を高知県東洋町に埋める話があり、反対運動をやっていた。民主党高知県連は、エネルギー対策の中長期構想として、「プルトニュウムという核兵器になり、有害物質を発生させる現在のウラニュウム原発政策を順次変更すべきだ。そのため、プルトニュウムを焼却でき、かつより安全性が高い“トリウム溶融塩原子炉”(ja.wikipedia参照)の研究開発を復活すべきである」ということをまとめた。
この趣旨を参議院選挙のマニフェストに入れてはどうかと、私は当時の小沢代表に進言した。小沢代表は「それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい」と応じてくれた。
早速、菅代表代行に会って、小沢代表の意向を踏まえて説明したところ、実に素っ気なく、「文科系の君から原子力の話を聞いても仕方がない」という不遜な態度であった。驚いたのは「トリウム溶融塩炉による原子力発電なんか知らない」という言葉であった。この人は政治家として、ウラニュウムによる原子力発電の危険性について認識していない。これ以上、民主党内でこの説明をしても無駄だと思い、鳩山幹事長には説明することをやめた。
東電出身の笹森氏は記者団に「(首相は)原子力について政府の中で一番知っていると思っているんじゃないか」と、皮肉交じりに語ったという。この菅首相の驕りが、12日(土)早朝の自衛隊ヘリによる福島第一原発事故現場に行くという暴挙につながり、爆発防止の現場で結果的に初動作業の邪魔をすることになる。
同日の与野党党首会談で、「危機的状況にならない」と、菅首相が断言するのを待つかのように1号機で水素爆発が発生し、原子炉建屋が崩壊した。15日(火)早朝の東電本社での恫喝行動といい、官邸での「東電の馬鹿野郎」との怒鳴り散らし発言といい、福島第一原発をめぐる菅首相の判断ミスには際限がないのでこの程度にしておくが、この初動の遅れが、禍根となったことだけは明記しておきたい。
引用終り
私は平野氏のこの文章の中で、「小沢代表は『それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい』と応じてくれた」という文章と、「菅代表代行に会って、小沢代表の意向を踏まえて説明したところ、実に素っ気なく、『文科系の君から原子力の話を聞いても仕方がない』という不遜な態度であった」という文章とのコントラストに接して、実に複雑な感慨を抱かざるをえなかった。
既述のとおり、私はここに出てくる「プルトニュウムを焼却でき、かつより安全性が高い“トリウム溶融塩原子炉”」の開発設計者である。このことについては、拙著「東ティモール非電化人口を一掃するトリウム・エネルギー」をお読みいただきたい。以下、内容の一部を引用させていただく。
引用開始
ところが、反原発運動の中にも少しずつ認識が広まってきていますが、原発の中には、ウラン−プルトニウム・サイクルがもたらす「3K」(核兵器、核拡散、核廃棄物)とは無縁の、安全かつ安価に建設できるトリウム熔融塩原子炉によるトリウム原発という選択肢があるのです。
トリウム熔融塩原子炉の特徴は、まず原理的に苛酷事故を起こすことがありえず、ウラン軽水炉に比べて3,667分の1しか放射性廃棄物を生みません。最も厄介な核廃棄物であるとされるプルトニウムを生み出さないばかりか、このプルトニウムをも燃料として焼却し、エネルギーに変えてしまうことのできる唯一の原子炉でもあるのです。
反原発運動の中では、核兵器や核拡散の原因物質であるプルトニウムを指弾するわりには、現実に溜まりに溜まりゆくプルトニウムについて、これをどうやって処分すればいいのかについては、全くのノーアイデアのようです。本気で地球上からプルトニウムを葬り去ろうと考えるのであれば、これをトリウム炉で燃やし、核エネルギーに変えてしまうしかないのですが……。
日本はすでに原爆を5千発もつくれるだけのプルトニウムを備蓄しています。つまり日本は、たったの2週間もあれば、いかようにも核兵器を作れる潜在的な核保有国なのです。その日本が、世界唯一の被爆国であることや、憲法第9条を根拠に、いかに声高に核兵器の全廃を訴えたとしても、世界が日本を信用してくれるわけがありません。こうした日本を見る疑いの目にきちんと対応していくためにも、日本は増え続けるプルトニウムの備蓄に対して、明確な方針を打ち出す必要があります。プルサーマル計画をもって「核保有国」への疑惑を払拭することはできないでしょう。
トリウム熔融塩原子炉の基礎実験は、今から40年以上も前の1969年に、米国のローレンス・リバモア研究所で成功していましたが、「核兵器を作れないトリウム原発は冷戦の役に立たない」として、当時のアイゼンハワー大統領によって却下され、以来トリウムは封印されたまま現在に至っています。
このボタンの掛け違い以後、世界の核技術者たちの手で、研究開発の命脈が細々と保たれてきましたが、2009年1月、北欧3国のトリウム原発の開発企業3社のコンソーシアムによって、ついにフィンランドの次期の6番目の原発として、3,000MWeのトリウム原発を採用するよう、提案がなされていることが発表されました。
またトリウム熔融塩の研究で世界の最先端を行っていたチェコ原子力研究所は、2011年に実験用トリウム熔融塩原子炉を完成させることを公表しています。
一方アメリカでは、40数年前にトリウム炉の実証実験を成功させた上記のローレンス・リバモア研究所が、アルゴンヌ研究所、ロス・アラモス研究所とのコラボレーションによって、連邦エネルギー局の管轄の下、SSTAR(小型・密封型・移動式・自動式の炉)というコンセプトのトリウム炉の開発研究に取り組んでいます。
そしてこのプロジェクトには、実は日本の財団法人電力中央研究所(CRIEPI)からも、ローレンス・リバモア研究所に研究員のチームが派遣され、コラボレーションに参加しているのです。
また米国議会は、米海軍においてトリウム原子炉の研究を進めるための開発費を、国防予算の中に織り込むことを議決しました。ついでながらいくつかの情報を分析すると、オバマ大統領が近々、トリウム・エネルギーの積極的展開策を打ち出すであろうことは、ほぼまちがいのない規定路線であるようです。
私は、古川博士(この投稿の中で、既に氏の朝日新聞への投稿を転載済み)のいう1兆kWeの電力(人類全体が21世紀に必要とすると思われる電力の総量)を生み出すトリウム原発網を、21世紀中に建設するための総合計画の策定に取り組んできました。シミュレーションの結果、出力80MWe、50%稼動、寿命30年の分散型小型トリウム熔融塩原子炉を、総計で84万基生産する必要があることが導き出されました。また立ち上げには10年で倍増というスピードが要求され、ピーク時と想定される2065年での発電量は、100億kWe/年となる必要があることが推定されます。
この天文学的スケールの大量生産を実現するために私が到達した開発構想は、原発の構成要素である「原子炉+蒸気発生器」および「タービン+発電機」を、それぞれ45フィートのコンテナーサイズに凝縮、つまり原発全体を2本のコンテナーに集約してしまい、プレファブリングによって大量生産するというものです。ちなみに、45フィートのコンテナーは、13,716ミリ×2,438ミリ×2,896ミリというサイズです。
これで地球上のどんな場所であれ、2本のコンテナーをコンテナー船、鉄道、トレラー等で現地に運びさえすれば、一夜城ならぬ一夜原発ができ上がるということになるわけです。言い換えれば地球上の任意の場所が、直ちに油田の油井になるようなもので、電力は、個々の需要地において必要なだけ幾らでも得られるということになります。たとえそれが、銀座4丁目であっても、あるいは南極の昭和基地であっても、そしてもちろん東ティモールの「電気の通じない村落地域」であってもということです。
わが国初の原発は、茨城県東海村の広大な敷地に建設された東海発電所で、その出力は166MWeでした。わずかコンテナー2本に凝縮されるトリウム原発が、東海発電所の約2分の1の出力を実現することを思えば、実に隔世の感を禁じえないものがあります。
80MWeのトリウム原子炉を45フィートのコンテナーサイズに凝縮することは、もちろん至難の業です。構成要素は炉本体、燃料タンク、熱交換器(蒸気発生器)、ポンプ等となるわけですが、当然ながら、炉本体は可能な限り大きくしたいわけです。そうすると、燃料タンクは炉本体に比例するとして、熱交換器+ポンプの大きさと炉本体の大きさとは、絶対的なトレードオフの関係になってしまいます。
どのように工夫してみても、熱交換器とポンプのサイズを小さくすることは容易なことではなく、私は一時、80MWeを下方修正するか、あるいはコンテナーサイズ化を諦めるか、というところまで追い詰められていました。とにかくコンパクトな熱交換器の技術を見つけ出すしかないと、グーグルで、「heat exchanger」、「熱交換器」をキーワードに検索をかけ、世界中のありとあらゆる熱交換器を虱潰しにチェックしていきました。
そうして私の目に止まったのが、フィンランドのバーテルス社が製造しているプレート・アンド・シェル(P&S)熱交換器でした。早速来日したバーテルス社の社長と技術部長に、基本設計を試みたトリウム熔融塩炉の仕様を説明し、そこに組み込む熱交換器として、同社のプレート・アンド・シェル熱交換器の技術が応用できるかどうかのディスカッションを行ないました。
問題はいくつかありました。最大の難点はプレートのサイズでした。設計では、直径2,408ミリの円形のプレートが多数必要になるのですが、素材である耐熱・耐放射線のニッケル合金、1%ニオブ添加ハステロイNの鋼材の板幅は、1,500ミリしかないのです。
結局バーテルス社では、1,500ミリ幅の鋼板2枚を溶接で並列に接ぎ、3,000ミリの幅にすることにチャレンジすることを決断してくれました。こうした紆余曲折を経て、80MWeのトリウム原子炉は、1ミリと違うことなく、ぴったり45フィートのコンテナーサイズに納めることが可能ということになったのです。
それにしても、一口に84万基といいますが、その生産自体、とてつもなく大変なことです。うまく生産計画を調整しても、ピーク時で年産8,400基程度になります。年間280日の稼動として、日産30基のペースです。しかもタービンや発電機など、この炉の生産数に見合った発電設備や送電設備(グリッド)等のインフラも、原子炉に付帯して生産されなければなりません。
それだけではありません。実はトリウムという核燃料は、それ自体では燃えません。つまり核分裂を起こさないのです。国際高等研究所の亀井敬史博士の表現を借りるならば、トリウムはいわばマッチの軸木みたいなもので、燃えるためにはマッチの頭の火薬部分に相当する「火種」が必要になります。幸いトリウム原子炉の普及の初期には、現行のウラン−プルトニウム・サイクルの厄介な廃棄物であるプルトニウムをこの「火種」に使い、焼却という目的と併せて一挙両得とすることができるのです。
私は単純にウラン−プルトニウム・サイクルの現行の原子力発電を否定し、トリウム原子炉を絶対視する立場を採るものではありません。ウラン−プルトニウム・サイクルの原子炉は、多くの先進国のみならず一部の途上国を含めて、無視することのできない規模ですでに稼動しており、よしあしはともかく、現実に大量のプルトニウムを廃棄物として排出しています。
とりあえずトリウム原子炉に点火する「火種」として、このプルトニウムを全量活用することは、二重に重要な意味をもっています。そういう意味では、現行稼動中ないしは建設中、あるいは建設予定のウラン−プルトニウム・サイクルの原子炉とトリウム原子炉は、互いに共存しつつ、遷移・移行していく関係にあるのです。そしてそうすることこそ、ウランVSトリウムを絶対的で不毛な対立とするのではなく、両者の間の現実的な共存関係を築くことになるのです。
ところでこのウラン−プルトニウム・サイクルの廃棄物であるプルトニウムは、決して無尽蔵に存在するものではありませんし、また無限に排出を続けていいものでもありません。したがっていずれトリウムというマッチの軸木を燃やす「火種」としてのプルトニウムが不足することになるのは確実ですし、またそうなってくれなければ困るということでもあります。
そこで古川和男博士の核スポレーション反応という原理を応用した大電流陽子加速器と熔融塩増殖反応装置とからなる加速器熔融塩増殖炉を使って、トリウムから「火種」となるウラン233を増殖することが必要となってきます。
マッチの軸木であるトリウムを大量に燃やそうとすればするほど、「火種」としてのマッチの頭の火薬が相応な量必要になります。トリウム炉の生産は、マッチの頭の火薬の確保に支配されます。廃棄物プルトニウムに限度がある以上、加速器熔融塩増殖炉の開発について、悠長に構えているわけにはいきません。
引用終り
トリウム・エネルギーと私の立場、仕事について、拙文を長々と引用させていただいたが、こうした執筆は、わが日本では、今回の福島原発の惨事のような機会でもなければ日の目を見ないものなので、あえて紹介させていただくことにした。お許しいただきたい。
実を言えば、今回の日本の惨事によって、早速いくつかの国では、ウラン−プルトニウム・サイクルの原発開発計画を見直し、トリウム・エネルギーの開発をテンポアップする計画を表明している。中国、インドはその典型である。北欧3国、ドイツ、アメリカなども、トリウム・エネルギーに全力投球をしてくるに違いない。
こうした国際的な状況の中で、日本の実態は最悪である。意図的にトリウム・エネルギーを無視するだけでなく、強引に高速増殖炉もんじゅの計画を推進し、また諸外国に東芝などのウラン−プルトニウム・サイクルの原発を売りつけることを、国策とすらしている。平野氏の文章にあるように、一国の首相である菅は、「驚いたのは『トリウム溶融塩炉による原子力発電なんか知らない』という言葉であった」のであり、「この人は政治家として、ウラニュウムによる原子力発電の危険性について認識していない」のである。
私は半ば本気で、日本でトリウム原発が実現するのは、世界の国の中でもラストに近い国になるのではないかと考え、諦めの境地に至っていた。そしてそれと同時に、むしろ世界でも最も貧しく、最も電化率の低い東ティモールであるとか、バングラデシュやルワンダにおいて、最優先でトリウム原発を実現するプロジェクトに取り組んできた。
そういう私であったから、平野氏の、「小沢代表は『それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい』と応じてくれた」という文章に初めて接し、感涙を流している次第である。小沢一郎氏が政権のトップリーダーに就けば、トリウム・エネルギーがこの日本の国で日の目を見るのだということに、確信がもてたからである。
しかしこれが実現するとすれば、そのプロセスは想像を絶するほどに凄いことになる。何せ独立行政法人日本原子力機構といえば、権力構造から言って、これは国の権力が全く及ばない国家権力の中の独立した国家権力なのである。日本の国家が手も足も出せないほどの絶対権力をもっている。日本国の原子力政策は、イコール日本原子力機構が決める原子力政策なのである。民主党の原子力政策を起草している電力労組出身の党員も、実にこの日本原子力機構の意を忠実に体しているのであるから、小沢一郎氏の「トリウム・エネルギーをマニフェストに」などという発言は、まさしく驚天動地のとてつもない出来事なのである。
私はあらためて確信した。小沢一郎氏こそは、日本維新と日本復興を本当に実現できる、日本で唯一無二の政治家である。NISAはあらためて小沢一郎政権の実現を目指す自立と共生の勝手連として、日本維新、日本復興の先頭に立って闘う。再びジョン・F・ケネディの名言を引用して稿を終えよう。
・・・And so my fellow Americans, Ask not what your country can do for you. Ask what you can do for your country.
「ポスター」「名刺」をご希望の方、NISAにご協力をいただける方は、こちらからお申し込みください。
http://www.asyura2.com/10/test21/msg/724.html
枝野幸男官房長官は23日の記者会見で、福島第1原発を中心にした放射性物質の広がりや被ばく線量について、「福島原発の事故発生後、毎日一日中、屋外で過ごすと仮定した場合、30キロ圏外の一部でも100ミリシーベルト以上の被ばく線量となりうるケースもある」とするシミュレーション結果を明らかにした。
放射性物質の拡散についての試算は初めて。枝野氏は「直ちに避難や屋内退避をしなければならない状況とは分析していない」とした。その上で「念のため、所在場所が原発の風下に当たる場合には、できるだけ窓を閉め、密閉した屋内にとどまることを勧めたい」と注意喚起した。
システムは、文部科学省が運用を委託する原子力安全技術センター(東京)に設置した「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」。
現場の地形の特性を考慮して天候や風向きなどを分析し、放射性物質が拡散していく範囲や量を最長48時間先まで予測できる。濃度に応じて赤から水色まで5段階に色分けした放射線が、原発から徐々に広がる様子が地図上に表示される。
福島第1原発周辺で測定された放射線量や放射性物質量のデータを分析に使用。予測データは、政府の対策本部や国の原子力安全委員会に1時間に1回程度送信される。事態が悪化した場合、素早く避難対象地域を決めるなど防護対策に生かす。
システムは1979年の米スリーマイルアイランド原発事故を受け、日本原子力研究所(現・日本原子力研究開発機構)が開発した。普段は各地の原発などを監視している。(共同)
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c136
原子力:CIA系情報:来日中の米国原子力専門家団は「冷却作業が成功しなければ、日本側は来週、深刻な決定に直面せざるをえない」と日本側に伝えた模様。
posted at 19:20:04
米西海岸だけが静かな状態であることを考えると可能性は濃厚かも知れません。
下手にパフォーマンスしてイエロー火山まで刺激すると、それこそ想像を絶する事態を引き起こして自分で自分の首を絞めることになりますから。
http://www.asyura2.com/10/warb7/msg/469.html#c55
誹謗中傷の対象となっているどこかの巨大サイトと似たようなものでしょう。
こういう連中は、何処でも自分でスレッドを立てることなく、阿修羅でいえばコメントに出てくるのです。
巨大になれば、このような傾向はいたし方ないとも思っています。
奴等は、工作員なる言葉を使っていますが、そんな上等なものではなく、自分の卑劣さをスパイもどきストーリーを作りカムフラージュしているだけなのです。
自分の意見として世に問う何もなく、真摯に人の意見に耳を傾ける謙虚さもなく、己の暇潰しに掲示板を持て遊んでいるだけに、インテリ馬鹿なのです。
私自身は、奴等が束になってかかって来ようとも、なんら怯むものではありませんが、嫌気は差してきます。
阿修羅掲示板を守るために一考御願いしたいものです。
事故発生時も一部にはいたかもしれませんが…
復旧作業の中心は東電および外部社員の人達でしょう。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/600.html#c5
つくづく昨年の民主党代表選において、菅直人の当選を許してしまったことが、悔やまれて悔やまれてならない。パフォーマンス最優先の菅の対応の度外れた拙劣さが、どれほど人災化に貢献しているか、すでに無数の投稿によって指摘されているので、ここでは繰り返すまい。雑多な論評をあれこれ漁っても、情報洪水に飲み込まれるのが落ちである。震災オタクになっても意味が無い。
幸い★阿修羅♪のホームページに、広瀬隆氏のYouTube映像が掲載された。ありがたい。あれこれ読み漁るより、この映像を見て、可能な限り拡散されることをお願いするのみである。ただしそれでも、次の読売の報道だけは、やりすごすわけにはいかないので引用し、言及をしておきたい。
「東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡り、米政府が原子炉冷却に関する技術的な支援を申し入れたのに対し、日本政府が断っていたことを民主党幹部が17日明らかにした。
この幹部によると、米政府の支援の打診は、11日に東日本巨大地震が発生し、福島第一原発の被害が判明した直後に行われた。米側の支援申し入れは、原子炉の廃炉を前提にしたものだったため、日本政府や東京電力は冷却機能の回復は可能で、『米側の提案は時期尚早』などとして、提案を受け入れなかったとみられる。
政府・与党内では、この段階で菅首相が米側の提案採用に踏み切っていれば、原発で爆発が発生し、高濃度の放射性物質が周辺に漏れるといった、現在の深刻な事態を回避できたとの指摘も出ている。
福島第一原発の事故については、クリントン米国務長官が11日(米国時間)にホワイトハウスで開かれた会合で『日本の技術水準は高いが、冷却材が不足している。在日米空軍を使って冷却材を空輸した』と発言し、その後、国務省が否定した経緯がある。」(2011年3月18日 読売新聞)
冷却材というのは、中性子を効率よく吸収するホウ素材のことである。菅がこのアメリカの提案を受け入れてさえいれば、福島第一原発の惨事は、惨事とならなくてすんだのである。東工大出の菅には、俺には原発のことが分かるという、鼻持ちならない自負がある。そしてその自負に固執する性格のために、収拾の付かない大惨事を招いてしまったのだ。私たちは歴代の首相の中に、このような大罪を犯した人物がいたことを、孫子の代まで伝え、一国のリーダーを選びそこなうことの悲劇を、民族の記憶の中にとどめておかなければならない。
菅直人が、この災難を、政権延命の千載一遇の貴貨であると思っているとしたら、これ以上の国辱的犯罪はない。東京電力のスポークスマンと化したおしゃべり枝野は、蓮舫とのタッグによって、災害対策予算をずたずたに仕分けした戦犯ですらある。「100年に一度の災害への対策は無駄」と言った舌の根は、まだまだ乾いてはいないはずである。
ここではマスコミ各社による許せない犯罪について指摘しておきたい。マスコミのごまかしのポイントはこうだ。彼らは、例えばレントゲン撮影の場合の被爆は50マイクロシーベルトなので、これと比べて生命に危険な数字ではないという論法を使っている。少し考えれば分かることだが、人体へのリスクの放射線量は、累積値、すなわち時間の積分値なのである。つまりどれだけ長時間被爆したかが問題なのだ。レントゲンの撮影なら1秒で済む。居住地での被爆では、そうはいかない。1日は24時間だから、被爆値は1時間当たりの発表値を24倍にしなければならない。10日で240倍、100日で2400倍である。マスコミはあえてこのことに触れない。「直ちには生命に危険なレベルではない」の、「直ちには」が曲者なのである。これこそまさに、情報操作以外の何ものでもない。
上の表は、福島第一原子力発電所の設備の概要である。下から2行目は燃料の種類である。3号炉に「MOX」とある。MOXとはミクスド・オキサイド、すなわち二酸化ウランと二酸化プルトニウムの混合物という意味である。今回の事故で、東京電力が秘密裏にこのMOX燃料を使用していたことがばれてしまったのである。ウィキペディアの記述を見てみよう。
「MOX燃料とは混合酸化物燃料の略称であり、使用済み燃料中に含まれるプルトニウムを再処理により取り出し、二酸化プルトニウムと二酸化ウランとを混ぜたものである。主として高速増殖炉の燃料に用いられるが、既存の軽水炉用燃料ペレットと同一の形状に加工し、核設計を行ったうえで適正な位置に配置することにより、軽水炉のウラン燃料の代替として用いることができる。これをプルサーマル利用と呼ぶ。」
MOX燃料を軽水炉の燃料として使うことの危険性について、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は、論文「プルサーマル導入─その狙いと危険性」の中で、次のように指摘している。
「プルトニウムが猛毒物質であることはすでに述べた。それとは別にプルトニウムを軽水炉で燃やす場合には、別の危険が付きまとう。軽水炉はウランを燃やすために設計された原子炉であり、プルトニウムは、@ウランより燃えやすい(核分裂断面積が大きい)、Aウランより制御しにくい(遅発中性子割合が少ない)という性質を持っているため、それを原子炉の燃料に使うと危険が増える。さらに、燃料の融点が低下したり、プルトニウムを燃料の中に均一に含ませることが難しいため局所的な燃焼が進むなど、技術的な多数の困難を抱えている。従来の軽水炉さえ厖大な危険を抱えていたのに、その軽水炉でプルトニウムを燃やせば、危険はさらに増大する。」
ただでさえ危険なMOX燃料であるが、一旦メルトダウン事故が起きると、二酸化ウランとは比較にならない被害をもたらす。このようなMOX燃料の使用について、今回の事故が起きるまで、国民はおろか、福島県民ですら全くの蚊帳の外におかれていたのである。しかも事故が起きてからの報道でも、このMOX燃料についてはタブー扱いになっている。
今回の福島原発事故の主たる原因は、地震ではない。津波である。津波によって、原子炉を冷却するための電源装置が全滅してしまった電源事故なのである。電源関連の回復以外に対処は無い。今回の地震についてはマグニチュード9.0で、観測史上最大規模であるとか、世界第4位とか言われているが、これらはきわめて意図的な捏造である。実際の規模は、阪神・淡路大震災より小さかったと言われている。津波が被害を拡大したわけであるが、これとて過去を遡れば、より大型の津波の記録がある。
1896年(明治29年)6月15日午後7時32分30秒に発生した明治三陸地震に伴う津波は、本州観測史上最高の波高38.2mを記録した。波高は北海道の襟裳岬で4m、現青森県八戸市で3m、現宮城県女川町で3.1mであったが、現岩手県宮古市の三陸海岸で14.6m、現山田町で10.5m、現宮古市で18.9m、現釜石市で8.2m、現大船渡市で22.4m、綾里村で21.9mと軒並み10mを超える高さを記録した。とくに綾里湾の奥では入り組んだ谷状の部分を遡上して、日本の本州で観測された津波では最も高い波高38.2mを記録している。
今回の災害が千年に一度であるとか、想定外のものであるというのは、まったくの作り事である。とくに福島原発の津波に対する想定値は何と5mであった。津波による被害などは、設計時から全く想定すらされていなかったに等しい。5mの想定に対して9mの津波が押し寄せたところに、今回の大惨事のほとんどすべての原因があったのだ。まさに人災そのものである。この人災の責任を回避するために捏造されたのが、千年に一度というストーリーであり、その根拠が、マグニチュード9.0という嵩上げされた捏造数字なのである。
それはそれとして、今回の惨事が巨大なスケールの大惨事であることに変わりはない。その大惨事に、これまた前代未聞の菅らによる人災が加担して、それこそ千年に一度の大惨事に発展しつつあるのである。
ここで自己紹介をするべきではないかと思うが、私の顔の一つは原発設計者であり、人類の代替エネルギーとしてトリウム熔融塩炉による、安全で安心で安価な新しい原子力エネルギーを普及していくプロジェクトのプランナーでもある。詳しくは拙著「東ティモール非電化人口を一掃するトリウムエネルギー」をご覧いただきたい。安全な原発などありえないと固く信じている方にとっては、目から鱗を落としていただくチャンスになるかもしれない。
わが国のトリウム研究の大御所といえば、古川和男博士であるということを否定する人はいまい。その古川博士が、3月17日の朝日新聞「私の視点」に「福島緊急事態への対処体制へ疑念」と題する投稿を寄せている。下記に引用しておこう。
引用開始
一昨日辺りには、福島原発の事態もピークを越したのではないかと思いつつあった。しかし今は違う。私より何十倍も情報を持ち、あの原発の設計に関わった友人から「少なくも4号は、注水に失敗すればチャイナシンドロームである。しかも、注水困難な場所で500トンの水必要。今後の数日が運命の分かれ目。」と聞かされたからである。
今頃になって、「5,6号も危いので電源工事に掛るが、放射能が高いので今夜は見合わせる。」と報道している。真相は知るべくもないが、今まで何をしていたのであろう? また、今朝の報道で、「内閣官房参与に、放射線安全専門の小佐野氏任命」とあった。良い人事とは認めるが、今頃寝言ではないかと思う。
これは最高度水準の「国難対処プロジェクト」なのである。しかし、その自覚が菅首相にも東電社長にもあるとはとても思えない。否ある、と強弁するであろうが、「本質を知らない空威張りか、格好付け宣伝」に見える。だから、官房長官などが無責任にもTVに出ずっぱりで、「お疲れ様」と言われ今寝ていると。考えられない醜態である。あれは、広報部長の仕事である。時に顔出すのは良いにしても。
「プロジェクト」とは、「プロジェクト・リーダーを任命する事」なのである。チェルノブイリ時の様に、「レガソフ」を任命することである。日本人は、遂にその原則を学習できていないのである。最近の、全ゆる種類の国内外問題は責任者不在で失敗しているではないか。これがまた露見したに過ぎないが、今度はこれでは済まされない。「国家転覆」の危機である。まだ遅くない。否遅くても「今日から目覚めて、実行を」。 菅首相は「原子力に強いのだ」と胸をはったそうだが、知識の問題では無い。知恵、理念、思想の奥底の問題である。
どう言えば本当に判って貰えるのであろうか? レガソフは、事件の翌日からの超人的な苦闘の末、2年後の事件記念日前夜にピストル自殺した。あの強大硬直したソ連体制と真っ向から対決した(そして滅ぼした)からである。今の日本の、政府、業界、学界の低俗体質の全てに挑戦せねば、この問題は解決できない。それは、全国民が一瞬一瞬に見せつけられている現実の真相なのである。それを乗り越えて、この大国難に挑戦してくれるのが「プロジェクト・リーダー」であり、したがって『個人』以外には有りようが無いのである。
「そんな事出来る訳が無い」とあっさり逃避し続けてきたのが、少なくも私が生きて知っている「この3,40年の日本」であった。しかし、繰り返すが「これは未曽有の大国難」なのである。菅首相は「理解賛同して実行」する「重大な責務」を正に「自覚」願いたい。一刻を争う「非常時」が今である。
聞いて頂きたかったのは以上であるが、レガソフに付き補足すると、彼は大学を出てすぐに原発現場を知るべく修行し、現炉型は危険、恐らく「熔融塩炉型」が最良必須と決断し、上述の任命1ヶ月前には熔融塩炉建設許可をえていたのである。彼らは、私にその3年前に共同開発を提案していた。今は、漸く世界的にその炉の評価は定まりつつある。原理的に重大事故は起こさないのである。
引用終り
「プロジェクトとは、プロジェクト・リーダーを任命する事」。まことに当を得た指摘である。このことを国政のレベルで言い換えれば、「国政とは、宰相を任命する事」なのである。現下における最大の不幸、最大の国難は、たしかに地震・津波・原発事故の3点セットなのかもしれない。しかしそれ以上に日本国民にとっての大きな不幸、大きな国難は、この不幸、国難のときにあたって、選りにも選って菅を宰相に任命していることではないだろうか。
今全ての日本人が取り組むべき課題は、「禍をもって福となす」ことに尽きるであろう。復興の一語である。3・11以降、実は何人もの人から小沢一郎氏の安否消息を訪ねられた。無事地元におられるから安心してください、と返信していた。そこに受け取ったのが、政治評論家、板垣英憲氏からの有料メルマガである。引用したいのはやまやまであるが、残念ながら有料メルマガであるため、禁無断引用・転載とある。リードの部分は次のとおり。
「小沢一郎元代表はいま、郷里・岩手県奥州市の大先輩・後藤新平が、関東大震災で壊滅した東京を復興させた偉業に習い、『東日本復興事業』の先頭に立とうと意欲を燃やしている。」
関東大震災からの復興時にリーダーシップを発揮した後藤新平については、ウィキペディアはこう書かれている。
引用開始
関東大震災の直後に組閣された第2次山本内閣では、内務大臣兼帝都復興院総裁として震災復興計画を立案した。それは大規模な区画整理と公園・幹線道路の整備を伴うもので13億円という当時としては巨額の予算(国家予算の約1年分)のため財界等からの猛反対に遭い、当初計画を縮小せざるを得なくなった(議会に承認された予算は5億7500万円)。それでも現在の東京の都市骨格を形作り、公園や公共施設の整備に力を尽くした後藤の治績は概ね評価されている。この復興事業は、既成市街地における都市改造事業としては世界最大規模であり、世界の都市計画史に残る快挙と言ってよい。
特に道路建設に当たっては、東京から放射状に伸びる道路と環状道路の双方の必要性を強く主張し、計画縮小されながらも実際に建設された。当初の案ではその幅員は広い歩道を含め70mから90m、中央または車・歩間に緑地帯を持つと言う遠大なもので、自動車が普及する以前の時代では受け入れられづらかった。
現在、それに近い形で建設された姿を和田倉門、馬場先門など皇居外苑付近に見ることができる。『現在の東京の幹線道路網の大きな部分は新平に負っていると言ってよく、特に下町地区では帝都復興事業以降に新たに街路の新設が行われておらず、帝都復興の遺産が現在でも首都を支えるインフラとしてそのまま利用されている。』また、昭和通りの地下部増線に際し、拡幅や立ち退きを伴わず工事を実施でき、その先見性が改めて評価された事例もあり、『もし彼が靖国通りや明治通り・山手通りの建設を行っていなければ、現在の東京で頻繁に起こる大渋滞がどうなっていたか想像もつかない。』
引用終り
後藤新平と小沢一郎氏が同郷であることに、私は偶然以上の引き合わせを感じざるをえない。いっぽう菅はといえば、亀井静香氏や田中康夫氏が連立与党の立場から挙国体制を要求しても知らん振り。そうかと思えば唐突に、谷垣自民党総裁に入閣を迫ったりする。政権延命のためのパフォーマンス以外は全て不作為、不作為、不作為。今に国民生活のほうがメルトダウンしてしまう。いっぽう森永卓郎氏は、震災復興についてこう語る。「しっかりとインフラ回復をしないと、被害が長期に及ぶ」と。
「阪神大震災直後、95年度の近畿圏の名目成長率は2.44%と、全国の1.5%を上回っている。翌96年度も近畿圏が2.9%と、全国の2.8%を上回った。ところが、97年度に近畿経済の成長率は▲1.3%と大きなマイナスを示し、全国の▲0.00%を大きく下回った。その後2002年度まで、近畿経済の成長率が全国を上回ることはなかった。
大きな復興予算の投じられる最初の2年間程度は、復興予算のために経済活動が下支えされる。しかし、そのカンフル剤の効果が消えると、経済は長期低迷に陥るのだ。例えば、典型は神戸港だ。かつてはコンテナ取扱量世界3位を誇る国際ハブ港だったが、阪神大震災で使用ができなくなって、その後韓国の釜山港などに、ハブ機能を奪われてしまった。最大の原因は、船舶の大型化が要求する水深に神戸港が対応できていなかったからだ。阪神大震災で被災したのをきっかけに、国際ハブ港の条件を満たすように抜本的な改善をすればよかったのに、当面の復旧が優先されてしまったのだ。」
森永氏は復興資金に無記名の無利子国債を充てよと言う。それもよい。しかし、森永氏の正鵠を得た指摘のとおり、なすべきは決して復旧ではない。復旧なら誰でも考える。もっとも菅には、その復旧すらできまいが。必要なのは復興である。それこそこれを機会に、禍をもって福となすには、千年に一度の震災や津波に襲われてもびくともしない、新しい日本の国土を建設することである。これを構想できるのは、まさに後藤新平級の不世出のリーダーなのである。
3・11の大惨事の前、小沢一郎氏は『続・日本改造計画』をすでに脱稿していたはずである。今小沢氏は、おそらくこの『続・日本改造計画』の延長線上に、さらに大きく構想を発展させて、千年に一度の天災にも耐えられる大東北の建設を構想しているに違いない。板垣氏によればそれは、大堤防、港湾、都市改造、住宅建設等の、とてつもない気宇壮大なスケールだという。
ここでもう一度財源について語ろう。以下は3月18日の産経の報道である。
引用開始
東日本大震災を受け、政府は、復旧・復興のための補正予算編成に向け、主要財源として日銀が全額を直接引き受ける「震災復興国債」を緊急発行する方針を固めた。複数の政府筋が明らかにした。発行額は10兆円を超す見通し。日銀や与党と早急に調整に入り、野党も含めた合意を目指す。
政府は、震災復興対策の新たな財源確保を目指し、平成23年度予算案で計上した子ども手当や高速道路無料化などの財源を全額充当することを検討したが、3兆3千億円程度にしかならず、有効な対策は打てないと判断。新規国債発行も検討されたが、国債を市場に大量流通させれば財政事情が悪化する上、国債の格付けが下がり長期金利の上昇をもたらす危険性がある。
このため、震災復興国債を日銀に引き受けさせる案が急浮上。日銀による国債引き受けは財政法5条で禁止されているが、同条のただし書きに「特別の事由がある場合において国会の議決を経た金額の範囲内ではこの限りでない」と規定されており、今回の震災は「特別な事由」にあたると判断した。
日銀は日銀法で独立性を担保されており、難色を示す可能性もあるが、与野党に政府の関与を強める日銀法改正の動きがあることから最終的に引き受けに応じるとみられている。
平成7年の阪神大震災の復興対策では3度の補正予算で計3兆3800億円が計上された。今回の震災ははるかに規模が大きいことから「10兆円や20兆円では足りない」(亀井静香国民新党代表)との声もある。
一方、自民党の谷垣禎一総裁は時限増税を提案したが、菅直人首相は『日本経済をさらに悪化させかねない』として否定的な考えを示しているという。政府・与党が目指す復興対策の平成23年度補正予算編成では、23年度予算案に計上された子ども手当(2・2兆円)や高速道路無料化(1千億円)、高校授業料無料化(4千億円)、農業戸別所得保障制度(6千億円)などに充てる予定だった財源を振り分け、残りを震災復興国債で賄う方針。道路や橋梁(きょうりょう)などについて建設国債発行も検討されている。
引用終り
国債の日銀引受け。悪い話ではない。それにしても亀井氏の指摘は全くそのとおりである。10兆円や20兆円では全く足りない。森永氏が言うように、復旧ではだめなのだ。復興でなければならない。それも後藤新平のようなスケールの大きい大復興である。釜山港にハブ港を奪われてしまった神戸港の轍は、絶対に踏んではならないのだ。
千年に一度の禍を、歴史的大復興という空前のスケールの福に転じ、日本国を再出発させるには、そしてそれを託することのできる小沢一郎氏を日本国民の貴貨として活かすには、この際にこそ政府のもつシニョリッジ特権(通貨発行特権)の行使による造幣益をもって財政とする大英断を下すべきときである。
かなり大上段に振りかざした物言いをしているが、もともとそれほどの大事であるとは思っていない。ところがシニョリッジ特権の話題になると、これまでもそうであったように、意味もなく騒ぎ立てるおしゃべり雀がしゃしゃり出てくるのが常なので、ついついもって回った物言いになってしまうのである。シニョリッジ特権、あるいは政府貨幣を持ち出すと、にわかに怖いものでも見るかのような、あるいはまるで国家規模のM資金話でもあるかのように騒ぎたててくる俄か「金融通」や似非「エコノミスト」が登場しかねないので、ここではまず歴史の事実に学ぶことによって、これらの空理空論を遮断しておこう。
時と所は明治維新の日本である。維新は実現したものの、明治新政府にはとんとお金が無かった。それまでの日本経済は米本位制であり、税制は年貢米で、徴税者は各藩であった。明治政府には徴税システムすら無かったのである。明治政府の開闢は、実に戦争から始まった。戊辰戦争である。その莫大な戦費を賄おうにも、国の米櫃は空っぽであった。明治の国家財政を賄ったもの、それこそ太政官札という政府紙幣であったのである。
この太政官札の発行を考え出したのが、他ならぬ坂本竜馬と越前藩の三岡八郎(後の由利公正)であった。大政奉還後の国家財政について思いを巡らせていた龍馬は、越前藩に幽閉されていた三岡八郎の財政能力を高く買っていた。初対面の龍馬と三岡は、囲炉裏を囲んで飲み、かつ歌い、かつ語ったという。文久3(1863)年5月のことであった。
龍馬は、この若き日の知己に、その最期のときに近い慶応3(1867)年11月1日、再び会いに福井に行くのである。たばこ屋という旅籠の二階に宿をとった二人は、辰の刻(朝8時)から、子の刻(夜12時)まで、「我を忘れて咄(はな)し」「金札(太政官札)を発行せざれば、今日天下の計画はできぬ」ということで、大いに意見一致を見るのである。三岡は後にこう語っている。三岡が龍馬に教えたという調子になっているが、多分、互いに議論しあったのであろう。
「龍馬曰く、金もなく人もなくて至極(しごく)難儀である。私の言ふのに……天下の民は皆天子の民である。……何ぞ財無く人無きを憂へんやだ。……夫(それ)から名分財源経綸(経綸)の順序まで、予て貯へた満腹の意見を語り、夜半九ツ過るまで我を忘れて咄(はな)した。即ち金札を発行せざれば、今日天下の計画は出来ぬといふ事も委(くわ)しく語り……」(『由利公正伝』)
坂本龍馬と三岡八郎(由利公正)とは、夜を徹して協議し、基本方針を確認しあった。さらに龍馬は、越前藩に幽閉されていた三岡を、八方手を尽くして中央政界に押し出した。同年12月、龍馬の根回しによって金穀出納所取締役、すなわち大蔵大臣に任じられた三岡は、明治維新を成功させる上で決定打となった「太政官札」を、慶応4年(明治元年)2月から発行させることに成功したのである。龍馬と三岡は、幕末から明治維新というときに現れた、典型的なケインジアンであった。なんとケインズ理論が体系化される70年も前のことである。
当初明治政府の官制は、祭政一致を原則とした復古的な官制であった。まず神祇官が復活して太政官よりも上位に置かれ、太政官の下に民部省、大蔵省、兵部省、刑部省、宮内省、外務省の六省を置く二官六省制が採られた。太政官札というのは、この太政官によって明治元年閏4月から、明治2年5月までの1年間にわたって発行された政府紙幣であったのだ。発行総額は4,800万両で、通用期限は13年間とされた。戊辰戦争の戦費も含めた5,129万両の政府支出のうち、なんと94%を太政官札で賄なったのである。
当時戊辰戦争によって多額の費用を必要とした明治政府は、殖産興業のための資金が不足していた。欧米諸国に対抗するため、経済発展と軍事力強化による近代国家の形成を急いだ明治政府にとって、繊維産業や軍事産業などを柱とした産業育成政策である殖産興業の推進は必要不可欠であった。
日本初の紙幣の登場に、国民の間には戸惑いも生まれた。国民が紙幣そのものに不慣れであり、また新政府への信用も強固というわけではなかったので、太政官札100両を金貨40両と交換するケースもあったという。その対策に、政府は額面以下での本位貨幣との交換を禁じたり、租税などに太政官札の使用を義務付けるなどの政策をとったりしたという。とはいえ、もしも太政官札が発行されていなかったら、殖産興業のためのインフラ財源も確保できず、日本の近代化は大幅に遅れを取っていたに違いない。
また、財源確保の手段を他国からの借り入れに依存していたら、当然他国からの干渉を受けざるをえないことになる。欧米の先進国に肩を並べる近代国家に成長を遂げていくには、国の財政基盤を固める政府紙幣の発行は、無くてはならない必須のものであった。流通期間は短かったが、現在の日本の礎を築いた明治維新の日本経済の基礎を築く上で、太政官札の果たした役割にはきわめて大きいものがあった。
それにしても元をただせば、二人のうら若き青年の「朝まで生ダンギ」が、やがてGDP世界第二位となる国家の財政基盤をつくったというのだから、実に痛快というしかないではないか。その日本を再出発させるべき今、竜馬と三岡に倣って大復興の財源をつくろうというときに、ああでもないこうでもないという小田原評定は無用である。虚心坦懐に歴史に学ぶ心さえあるならば、今こそまさに実践のときではないか。
政府貨幣の発行について、実は難しいことは何もない。実際私たちが日常使っている1円、5円、10円、50円、100円、500円玉は、大蔵省造幣局が発行している政府貨幣であって、日銀が発行しているお金ではない。記念硬貨もすべて大蔵省造幣局が発行する政府貨幣である。別に硬貨に限定されているわけではない。かつて私が子どもの頃には、政府紙幣もあった。靖国50銭札と板垣50銭札である。日銀とは別に、政府がシニョリッジ特権(通貨発行特権)を行使して通貨を発行することは、今現実に実行されている目の前の事実であって、法的にも実務的にも何らの問題もありえない。
ところが既述のように、話題が政府貨幣のこととなると、魑魅魍魎のやからがあれこれと口を出すのである。平成15年4月、日経新聞の招待によって来日したノーベル経済学賞のコロンビア大学教授、ジョセフ・E・スティグリッツ博士が、基調講演の中で、日本政府が財政財源を調達するために、政府紙幣の発行に踏み切るべきだと提言したことがある。
このとき当時日銀の理事で、現在わが日銀の総裁である白川方明氏は、政府紙幣も日銀券も、お札であることに違いはないのだから、政府紙幣の発行などはナンセンスであるとの批判をシンポジュームの席上で投げ返したのである。おそらくスティグリッツ博士も、あまりにも幼稚な日本のエコノミストの実態を知って、あきれ果ててしまったに違いない。
現日銀総裁の白川氏にして、政府紙幣と日銀券の間にある決定的な違い、すなわち造幣益の有無について全くの無知であるということである。日銀券は、どれだけそれを発行しても、それによっていわゆる造幣益という政府の財政収入は1円も生まれない。菅内閣が決めたように、かりに新規に発行された国債を、震災振興国債と呼ぼうが何と呼ぼうが、これを日銀が購入し、その国債の対価を新規に発行した日銀券で政府に支払ったとしても、結局それは政府の日銀からの借金であって、政府の債務がそれだけ増えるだけのこと。政府にとっていささかも造幣益のような利益が得られるわけではない。
また日銀券の発行は、その額がそっくり日銀の負債勘定に計上されるのであって、日銀自身にとっても、日銀券の発行によって造幣益が生まれるわけではない。ところが日銀券の発行と違って、政府貨幣を発行した場合、その発行額は、いっさい政府の負債にならないのである。
造幣局の統計データによると、昭和23年から平成22年までの政府貨幣(硬貨)の発行額は、5兆7738億8367万9000円、記念硬貨の発行額は2兆0167億5050万円、合計すると7兆7906億3417万9000円、ざっと8兆円にもなる。これは政府貨幣であるから、この金額は政府の負債勘定には計上されていない。この発行額(額面価額)8兆円から、原料費や加工費を差し引いた差額としての正味の造幣益は、政府の財政収入として、一般会計に繰り入れられてきたのである。
政府紙幣と日銀券のこの決定的な違いを、何と現日銀総裁の白川氏はご存じなかったのである。そして既述のように、政府紙幣も日銀券も、お札であることに違いはないのだから、政府紙幣の発行などはナンセンスであるとのたまわったのである。スティグリッツ氏が基調講演の中で、政府紙幣の発行は、債務としては扱われないと断言しているにもかかわらずである。
幸いわが国には、シニョリッジ特権の実践的活用について、理論と実践論の両輪を極めた天才がいる。大阪学院大学名誉教授の丹羽春喜博士である。丹羽博士の政策論に賛同する有志20名が、小渕恵三首相に政策要求書を提起したのが平成13年7月1日であった。それから10年、測りようのないほどの知的価値をもつ博士の提言は、残念ながらおしゃべり雀の話の種にされるか、さもなければ反ケインズ主義者の悪罵の標的にされてきた。10年が経過しようとしている今こそ、何としても博士の理論と実践論に日の目を見せなくては、それこそ日本人の恥というものであろう。
丹羽博士の実践論は決して難しい話ではない。それどころか実にスマートである。博士の実践論をよく知りもしない自称「エコノミスト」が、日銀券とは別に政府紙幣を発行すると、ATMや自販機などが混乱するとか、ハイパーインフレが避けられないなどと訳知り顔で論じている。まずは謙虚に耳を傾けるべきである。以下、博士の実践論の要諦を述べてみよう。見事にプロのエコノミストの発想の盲点をついていて、実に面白い。
はっきりさせておくべきことは、政府の財政収入を得る手段は三つしかないということである。(1)租税徴収、(2)国債発行、(3)通貨発行である。(1)にも(2)にも限界がある。ならば今日の深刻な財政・経済の危機を打開する財源調達は、(3)の通貨発行という手段しかない。そして通貨には、日銀券と政府貨幣しかない。 そしてすでに検討してきたように、政府貨幣を発行すれば財政収入を得られるが、日銀券の発行ではそれを得られない。平成10年3月末まで施行されていた旧日銀法においては、日銀券の発行には担保を必要とした。平成10年4月より、この担保の規定はなくなっている。だからといって日銀が無制限に日銀券を発行して債務超過に陥ってしまうことは、決して望ましいことではあるまい。 ところが政府貨幣では、この点が全く異なる。すなわち、通貨に関する基本法である「通貨の単位および貨幣の発行に関する法律」(昭和62年、法律第42号)では、貨幣すなわち政府貨幣の製造および発行の権能が政府に属するということが明記されている。この政府の貨幣発行特権(シニョリッジ特権)は、無制限かつ無担保である。しかも発行された政府貨幣の額が、政府の負債として計上されることもなく、その発行額は政府の正真正銘の財政収入になる。 こうした政府貨幣の発行による造幣益に対して、政府は利息を支払う必要も無ければ、償還をする必要もない。生産能力の余裕が十分にある現在のわが国のような状況下では、これは現世代および将来世代の国民の負担にもならない。 問題はここからである。政府紙幣というと、ほとんどの人は、今の日銀券の1万円札のほかに、別の政府紙幣の1万円札が印刷され、発行されるイメージをもつ。そこからATMがどうのこうのとか、自販機がどうのこうのとかいう議論が出てくる。
ついでに言っておくと、香港で使用されている紙幣の額面は10、20、50、100、500、1000HK$で、香港上海銀行(香港上海匯豐銀行=HSBC)、スタンダード・チャータード銀行(香港渣打銀行=Standerd Chartered Bank)、中國銀行(中國銀行香港分行=Bank of China)の3行からそれぞれ発行されている。額面によって紙幣(印刷)の色は統一されているが、デザインが違うので少し戸惑ってしまうかも知れない。しかし慣れるとどうということはない。ATMや自販機における混乱も全く無い。
丹羽博士の提案のスマートなところは、現実的に政府貨幣ないし政府紙幣を発行する必要がまるで無いところにある。つまり、国のシニョリッジ特権を、例えば500兆円分といった一定額分を日銀法第38条によって日銀に売ればいいのだ。その際政府がある程度の値引きをして売れば、日銀は日銀自身の資産内容を大幅に改善することができる。
日銀からの政府に対するその代金は、何も日銀券の現金で支払う必要は無い。500兆円であれば500兆円の金額が記された日銀の保証小切手を政府に渡せばそれでいい。政府はその保証小切手を財源として、震災復興なり、いかようにも財政出動に使えばいいのである。これこそが丹羽博士の「救国の秘策」である。実にスマートで、すっきりしていてすばらしいではないか。
丹羽博士の救国の秘策は、非常に容易かつ安全である。しかも効果は絶大かつ即効的である。問題があるといえば、こうした理に適った政策を禁じ手としてタブーにしたい、理屈の分からぬ妨害勢力の存在(多分日銀も)であり、あるいは日本がこうした超積極的な財政政策を採ることを、快く思わない海の向こうの金融勢力らである。
彼らの一部はまちがいなくこう言ってくる。そんなことをしたら、必ずハイパー・インフレになる、と。とんでもない。彼らには、わが国の経済が、どれほど長期にわたってデフレギャップ(需要不足による生産余力)を拡大してきたかが分からないのであろう。インフレギャップの発生など、今の日本には蜃気楼ですらありえない。虚心坦懐に考えれば、この丹羽博士の救国の秘策以外に、今のわが国の財政・経済の深刻きわまる危機的状況を克服する選択肢は何もないはずである。
中にはこういう屁理屈を、上から目線で言うやからがいる。そんなことで味を占めれば、財政規律が緩む、と。こういうやからがいる限り、政府主導、すなわち国民主導の民主主義などは、永遠に実現しない蜃気楼でしかない。だから政(まつりごと)は官僚にお願いしてやってもらわなければならないと言っているのである。
とはいえ、丹羽博士のこの窮極の秘策は、たとえば菅などには、まかり間違ってもできっこない。この秘策を実現するには、まちがいなく抵抗するであろう日銀等の抵抗勢力を、有無を言わせず従わせることのできる「辣腕」が必要であるし、海の向こうの金融資本の圧力と、一歩も引かず渡り合える外交能力も必要である。これらを二つながら備え、これを託せるのは、わが小沢一郎氏をおいては他にいない。ありえない。
元総務相の原口氏が掲げた「日本維新」は、今回の大惨事によって、ますますその意義に現実的な重みを増した。冒頭2011年が、日本現代史の特移点になると言ったのは、そういう意味での日本維新の年になるという意味である。そしてその特移点を突破するのに、わが日本国民は、小沢一郎氏という不世出のリーダーを、まさに貴貨として使うことができるのである。
小沢一郎氏を使うことができると書いた。この表現には重大な意味がある。どんなに小沢一郎氏が不世出のリーダーであったとしても、その小沢氏に百万力の力を与えるのは、国民である私たち一人一人である。主権在民なのである。小沢氏に何かを期待するのであれば、小沢氏が私たちのために何かをできるように、私たち主権者は何かをしなくてはならない。私たち主権者が立ち上がって行動を起こさない限り、2011年が日本現代史の特移点などになるわけもなく、「日本維新」がなるわけもない。
私事で恐縮であるが、3・11の2週間前、すなわち2・25、私、檀公善は、ついに70歳、古希を迎えた。70歳という節目に当たって、私は私の心の中で、高らかに「日本維新」のための宣戦布告を宣言した。「日本維新応援団」=「日本維新サポーターズ・アソシエーツ」(Nihon-Ishin Supporters Associates=NISA)と称する勝手連の旗を、高々と掲げようと決意した。鬨(とき)の声を天に届けよう。そして厳かに、文字通り命を賭けて戦うことを宣言しよう、と。
私がまず考えたこと、それは目前の「3・19東京一万人集会」に全力集中することであった。この集会の趣旨は、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」とあった。この二つが冠スローガンであるということは、例えば名古屋での「減税日本」の闘いや、政権交代の原点回帰を目指す原口一博氏の言う「民主党A」の勢力を広く結集する「日本維新の会」の理念とは、当然統合できるものであると考えた。
言うまでもなく今年2011年という年は、選挙の年である。統一地方選挙の前半、後半を合わせれば、全国で1,069件もの選挙がある。候補者だけでも総勢で万の単位になるであろう。衆議院議員の選挙も、4月24日に決まっている愛知6区の補選はもちろんのこと、衆議院の解散は、いつあってもおかしくない情勢である。
一時は4月24日の統一地方選後半との同時選挙も濃厚とされていたが、そこにまさに降って沸いた東北地方太平洋沖地震によって、被災地域の統一地方選挙の延期が決まった。そして衆議院議員選挙の日程は、とりあえず見えにくくなってしまった。まさに政治の世界は、一瞬先は闇である。
いずれにしても今年の前半が、未曾有の選挙集中の年であることに違いはない。しかも政権党である民主党のメルトダウンによって、選挙の拠って立つ政党基盤はきわめて流動的になってしまい、泥舟と化した民主党の、いわゆる民主党Aの候補者たちを救出する救命ボートには、まだまだ確たるものがない。減税日本や日本維新の会といえども、全国レベルで見れば、揺籃期にすら至っていない。
小沢氏に確固たる政治的基盤を約束することのできる勢力、これを、減税日本や藤島利久氏の「新党市民」を含めて、「日本維新」というキーワードでくくっていいものと仮定するなら、その日本維新の勢力にとって、衆議院議員を含めて、各レベルの選挙に取り組む準備は、まだまだほとんど整っていない。へたをすれば離党難民にすらなりかねない候補者もありうるというのが、今の混沌とした情勢である。
それでもどんなことがあっても、私たちは各レベルの選挙において、日本維新の勢力を勝たせなければならない。だから私は、日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)という勝手連を立ち上げたのである。
難民といえば、政党や候補者だけの問題だけではない。泥舟化している民主党の党員・サポーターにしても、難民化の危機は目前に迫っている。昨年の民主党代表選で、小沢氏に投票した党員・サポーターが、消えた11万票を除いたとしても、9万人もいる。この人たちのほとんどは、今でも形式上、泥船民主党の党員であり、サポーターなのであろう。
こうした党員・サポーターにも、それなりの大きさの救命ボートを用意しなければならない。いや用意するのではない。自前の救命ボートを自分たちでつくれるように、サポートしていく必要があるのだ。それが日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)なのである。
再度の確認であるが、3・19に掲げられた、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」という冠スローガンと、目の前の各レベルの選挙戦で日本維新の勢力がかかげる冠スローガンとは、必然的に軌を一にするべきものであるはずだ。
ちなみに日本維新応援団=日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)の第一の冠スローガンは、「原点回帰! 国民の生活が第一」であり、第二の冠スローガンは「○○減税日本VS増税日本●●」である。○○と●●は、勝ち負けを象徴したデザイン的要素に過ぎない。そして以上二つの冠スローガンに加えて、3・11の直後に、第三の冠スローガンとして、「超大型財政出動で震災復興を!」を追加することにした。
上の画像は、NISAの行進旗である。幅が2,456mm、長さが3,473mm、8.63u≒5.2畳の布製の旗である。デモ行進のときに、6人で手に持って行進するためのもの。3・19でお披露目するために作った。3・19のデモでは、ヘリコプターが空からカメラを回して放映するということを聞いていた。ならば空から見える超大型のポスターというか、旗を作ればいいというのが、この行進旗を作った動機である。デザインは、NISAのB2版大型ポスターを、そっくりそのまま拡大したものである。
デザインのモチーフは、イラストレーター川野隆司氏の作品「浪裏朝日」である。政治団体、日本維新の会のサポート活動全般に、自由に使えるという契約を交わした上で使用している。テーマはもちろん葛飾北斎の「浪裏」を現代化した構図と、燃えるような真紅の空をバックにした朝日の大胆な組み合わせである。このデザインは、ポスターをはじめ、名刺やのぼりなど、さまざまなメディアに統一された日本維新のシンボルとして使われていく。
選挙のような大衆動員を必須とする営みにおいては、シンボルやカラーを統一することの意義はきわめて大きい。シンボルおよびカラーに関しては、キーワード連想法による加点法によって評価をするが、このモチーフの場合、連想するキーワードは、日本語だけでも下記のように多岐にわたり、結果、圧倒的なポイントを獲得した。
太陽、朝日、朝、始、開始、スタート、旭日、日新(日々新た)、上る、昇る、上昇、天、天空、陽、陽気、熱、暖、温、温暖、プラス、ポジティブ、真紅、赤、紅、血潮、燃える、萌える、滾る、増、明、夜明け、暁、円、円満、満、丸、日の丸、日の出、日出る国、日の元、日本、日向、東、東方、東洋、和、球、玉、珠、祥、吉祥、福、祝福、福運、開運、勝、勝利、先勝、必勝、大、太、エネルギー、力、パワー、漲る、起。起床。七転八起、達磨、縁起、浪、波、濤、潮、黒潮、動、躍、躍動、興、復興、振興、生、生命、産、産土、生産、興産、富、富裕、豊、豊富、豊穣、豊饒、太平洋、洋、海、富士、不二、鴎、飛翔、希望、大願成就、……。
さらに興味のない人には蛇足かもしれないが、風水師、王健秋氏に気のパワーを測定してもらった。まさに針が振り切れるほどのパワーが放出されているという。自画自賛に聞こえるかもしれないが、まさに日本維新の夜明け、そして日の出の勢いを象徴する、最高のイメージであるということができよう。とくに東の空から昇ってくる太陽であることから、「東日本復興」のシンボルとして、これ以上のモチーフはないのではないかと自負している。
中心にNISAの3本の冠スローガンを入れた。「原点回帰! 国民の生活が第一」、「○○減税日本VS増税日本●●」、「超大型財政出動で震災復興!」。上部に「日本維新サポーターズ・アソシエーツ」の大きなロゴ、下部に大きくインパクトの強い太陽を配置しながらも、視線はごく自然にこれらの3本の、少し小さめに入れたスローガンに惹きつけられるよう、意図してデザインされている。アートディレクションとコピーは私、檀が担当、デザインはNISA代表でグラフィックデザイナーの松森伸仁氏が担当した。イラストはくり返すが川野隆司氏の名作、浪裏朝日である。
同じデザインのB2サイズのポスターは、3・19のデモが実行されていれば、全参加者に無償配布ができるよう、印刷を済ませていた。当日は軽トラックで明治公園の会場に運び、そこで参加者全員に1枚ずつ手渡しする予定であった。残念ながらデモが中止され、このことは実現できなかったが、せっかくのことなので、この★阿修羅♪の拙稿をお読みいただいているみなさんに、2種2枚一組を、先着5,000名様に無償でお送りしたいと思う。ただし、手渡しであれば送料がかからないが、メールであれば宅配便でお届けしなくてはならないので、送料として全国一律1,000円(以上)をカンパで負担していただけると幸いである。
「NISAポスター希望」
日本維新応援団=NISAの活動の一つは、このNISAのポスターを、日本維新、日本復興のシンボルとして、日本中の街角に張り出し、日本中の町や村の屋外、屋内を満艦飾にすることである。既に書いたように、今年は各レベルの選挙が総集中する未曾有の選挙年であるが、民主党のメルトダウンが始まっていることから、いわゆる民主党A、日本維新の勢力となる候補者にとっては、周到な選挙準備もできないままに選挙戦に突入していかなくてはならない特殊な事情、悩みを抱えている。とくに拠って立つ政党基盤がインフラとして十分に確立されていない現状では、政党ポスター等の準備も整わないままの選挙戦になることが十分に予測される。これは民主党Aないし日本維新の勢力にとって、きわめて不利なことである。
上掲のポスターは、最近民主党が制作した政党ポスターである。正気の沙汰とは思えない。崖っぷちに立つ民主党の候補者が、こんな恥知らずのポスターを使って一歩「前へ」進んだら、まっ逆様に谷底に落下すること必定である。まともな民主党Aないし日本維新勢力の候補者に、こんな縁起の悪いポスターが使えるはずがない。だからこそ私たち日本維新応援団が、日本全国の町や村を、浪裏朝日のポスターで満艦飾にしなければならないのである。
ところでこのNISAの浪裏朝日のポスターの、公職選挙法上の位置付けはどうなるのであろうか? このことはNISAの公職選挙法上の位置付け如何に依存している。要するにNISAという勝手連が、公職選挙法199条の5項に規定する「後援団体」に該当するかどうかである。同条同項によれば、「後援団体」とは、「政党その他の団体又はその支部で、特定の公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)を推薦し、若しくは支持することがその政治活動のうち主たるものであるもの」と定義されている。
NISAには、後半の「特定の公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)を推薦し、若しくは支持することがその政治活動のうち主たるものであるもの」は該当するが、前半の「政党その他の団体又はその支部」には該当しない。したがってNISAは、公職選挙法上の「後援団体」ではない。
こうしてNISAは公職選挙法上の「後援団体」ではなく、NISAのポスターは、公職選挙法の規制を受けることはない。いっぽう、「後援団体」のポスターや、いわゆる「政党ポスター」に該当する場合は、そのポスターは公職選挙法上のきわめて厳しい制限を受ける。NISAのポスターがいかに有利な宣伝媒体であるかは言うまでもない。
各レベルの選挙の公示日は目前に迫っている。本日、3月24日は都道府県知事、同27日は指定都市の市長、4月1日道府県議員および指定都市の議員、同12日は衆議院愛知6区補選、同17日は指定都市以外の市長・議員、特別区の議員、同19日は町村長、町村議会議員と、文字通り目白押しである。政党ポスターであれば、掲示可能期間は余りにも短く、衆議院議員選挙までの日程を考えると、途中統一選挙前半の期間、後半の期間には、いったん撤去しなければならないのである。
NISAのポスターであれば、無制限に貼り出すことができるし、一時撤去の必要も無い。今から2〜6カ月延期されることが決まった被災地域の統一地方選挙や、いつ公示されるかわからない衆議院選挙にかけて、同一のポスターを、いくらでも、いつまでも、貼り出して構わないのである。とくに被災地であり、小沢氏の出身地でもある岩手県および宮城県、福島県の少なくとも3県で、ずばり東日本復興のイメージであるともいえる浪裏朝日のポスターが、長期間にわたって貼り出されることは、被災者の皆さんをエンパワーする上で、この上ない力の源泉であると自負している。
NISAポスターの頒布は、原則としてデータ渡しで行う。データは無償で提供する。皆さんがパソコンで受け取ったデータを、最寄の印刷屋さんに転送するか、あるいはUSBメモリに落とし込んで持参すれば、全国の大半の印刷してもらえるはずである。またフェデックス・キンコーズのような大型出力のサービス業者に持ち込めば、1枚からのプリントにも応じてくれる。
印刷は、もちろんNISAでも実費で受け付ける。いずれにしても、これらは全てノンプロフィットのボランティア・ベースであって、いかなる卑劣な風評が流布されようとも、金儲けの事業などでは断じてない。いろいろなケースに応じた実費については、現在鋭意製作中のNISAウェブサイトにおいて公開される。
このB2サイズのポスターとは別に、A3弱サイズのミニポスターを、全国各地の最寄のセブン−イレブンの店頭でサービスしているネットプリント経由で受け取ることもできる。プリント料金は、1枚100円である。8桁のプリント予約番号を入力する必要がある。現在この番号は「65321696」であるが、有効期間は3月30日までである。その後のプリント予約番号は、NISAのウェブサイトで公開される。
私たちは、日本全国で、有権者総数約1億人の100人に1枚、すなわち少なくとも100万枚のNISAポスターを掲示したいと考えている。一人平均10枚貼ってくれるとして、10万人の応援団、つまりサポ−ターが必要になる。10万人! 決して小さい数字ではないが、大きすぎる数字であるとも思わない。だって昨年の民主党代表選で、小沢一郎候補に投票した党員・サポーターが少なくとも9万人はいるはずである。この数字には、不正に遺棄されたと噂される11万票は含まれていない。小沢支持の民主党党員・サポーターを結集するだけでも、10万人の応援団は実現するはずである。
民主党がメルトダウンしている過程の中で、これらの党員・サポーターの多くは、このまま放置されれば幽霊党員・幽霊サポーターになるしかない。繰り返しになるが、NISAはこれらの同志たちの救援ボートでもある。民主党の旧党員・サポーターとNISAとの違いは明らかである。どちらかといえば政党の付属物であり、カンパと票を貢ぐパッシブ(受動的)な立場でしかなかった旧党員・サポーターと違って、NISAは、「自立と共生」を地で行く、自主的な勝手連である。パッシブではなくアクティブ(能動的)に活動する文字通りの応援団なのである。
その趣旨は、私たちが共通に使っているメッセージ付き特製名刺のメッセージに表現されている。この名刺はサイズがふつうの名刺の倍。裏表2ページではなく、4ページからなる二つ折りの名刺である。もちろんデザインには浪裏朝日が採用されている。
名刺の内面にビッシリと書かれているメッセージを転載しよう。
転載開始
ごあいさつ
国が君の為に何ができるかより君は国の為に何ができるのか? J・Fケネディ
2年前私たちは、国民の生活が第一の理念に共鳴し、政権交代という偉業を成し遂げました。しかし私たちが目にしたのは、目を覆いたくなる菅政権による政権後退でした。そしてついに政権崩壊へ。
でも私たちは国民の生活を第一とする政治を諦められません。菅政権がマニフェストを放棄し、憑かれたように逆走する中、原口一博元総務相始め、心ある志士たちが、日本維新の旗の下日本の政治を一新する動きを始めました。
日本維新サポーターズ・アソシエーツ(NISA)は、この新しい政治の波を積極的に支持し、とことん応援するために、全国ネットの勝手連として産声を挙げました。
統一地方選、衆院選と、日本列島が選挙一色の季節を迎えています。これらに完勝することこそ、国民の生活が第一の原点に回帰する真の日本維新となるものです。
減税日本、新党市民等、日本維新の会に結集する大小の政党政派の候補を、全員必勝に導くことこそ、日本維新サポーターズ・アソシエーツに課せられた任務です。
この勝手連の運動を、あなたの貴重な1分、1円で支えてください。
私たちが全国で取り組んでいるさまざまの活動については、ぜひ下記のウェブサイトをご覧ください。
この名刺はご希望によりどなたでも無料で使用することができます。ご希望の方は下記ウェブサイトか電話からお申し込みください。
転載終り
このメッセージ付き特製名刺は、NISAの応援団員=サポーター志望者全員に、無料で制作してお届けする
(メッセージ付き特製名刺[無料]希望)。戦略的観点から、この名刺が「無料」であることは、きわめて大事なことであると考えている。戦争に譬えるのは適切でないが、この名刺はまさに、戦闘に欠かせない機関銃の銃弾そのものだからである。
したがって、どうしたら1円でもコストを下げることができるか、徹底的に工程等を工夫した。いろいろ調べてみたが、通常の名刺印刷の料金体系では、この特製名刺が100枚で5千円を切ることはない。私たちはまずA3のサイズに10面付けの台紙を印刷することで、カラー印刷のコストを大幅に下げ、これを2分割してA4に裁断し、ここに1人〜5人分の個人別原稿をモノクロのレーザープリンターで刷り込無む。そのあと、5面に裁断するという工程を実現した。目標原価は、100枚を印刷し、メール便で送る送料を含めて@300円であり、何とかこれを実現することができそうである。
ここまで単価を抑えることができれば、このための資金繰りは、カンパだけでも十分回るというシミュレーションをしている。そしてありとあらゆる手段を尽くして、この無料のメッセージ付き特製名刺を拡散し、サポーターの数の急拡大を図っていく。
今や沈み行く泥舟と化した民主党から、日本維新、日本復興を目指す勢力の新船、すなわち救援ボートに乗り移ろうとする民主党Aの候補者たちのラッシュは、止まるところを知らない怒涛の勢いになるであろう。彼らは自ら乗り移る救命ボートに、当然のことながら後援者・支持者をも乗り移るように、働きかけをせざるをえない。それこそ喫緊の至上命題である。NISAはこの民族大移動の勢いを的確に把握し、サポーターを救命ボートであるNISAに、破竹の勢いで組織していかなければならない。そのときに武器として役に立つのが、この応援団員=サポーター専用のメッセージ付き特製名刺であると位置づけている。
名刺を受け取ったサポーターは、リアルワールドにおいてはいろいろな人と名刺交換をしつつ、応援団員=サポーターを拡散していくことができる。またネットワールドにおいては、自分のブログを使ったり、BBSへの投稿やツイッターなどのソシアルメディアを使って、NISAおよびメッセージ付き特製名刺について広く拡散することができる。こうしてリアル、ネットの双方の世界で、NISAの存在を一気に拡散し、10万人の応援団員=サポーター、100万枚のNISAポスターの掲示目標を早期に達成していきたい。
有権者数175万人の名古屋市で、40万人以上のリコール署名を集めたあの名古屋市民のパワーを全国ネットで結集するならば、目標を達成し、来たるべき各レベルの選挙選で連戦連勝し、日本維新を実現することは決して不可能ではない。そのとき間違いなく私たちは、小沢一郎総理総裁に、日本復興の最高のリーダーとして働いてもらうことができるようになるのである。
今NISAでは、突貫工事で本格的なウェブサイトを開発中である。テンプレートには、ブログの簡便さで本格的サイトを作れるWordPress Themeを用いる。WordPress Themeを使ったことのある方、ホームページやブログのスキルを提供していただける方は、ぜひそのスキルと時間を提供していただきたい。ウェブサイトにも、NISAのイメージデザインである浪裏朝日は使用される。NISAのサイトでまず実現したいのはBBSである。
次に応援団つまりサポーター登録を合理的に受付け、メッセージ付き特製名刺の制作と連動させ、一日でも早く送付できる体制をサイト上に構築したい。さらにサポーター相互の各レベルの選挙区別のコラボレーションのための情報交換ができるインフラを提供し、またポスターをはじめとする応援グッズの発注、物流手配などを、最も合理的に実行できるEC機能を装備する計画である。
私たちは、3・19の東京デモを、小沢一郎総理総裁実現への最も重要な一里塚であると位置づけていた。残念ながら3・11の大震災によって中止となったが、私的には、3・11は、中止をせざるをえない事情であったというより、むしろ3・11の政治的意義をより拡大し、より鮮明にするべき必要性のほうが優先していたのではないかと考えている。3・11が発生したことによって、「2009政権交代の原点にかえれ!」、「こんな民主党なんて、いらない!」という思いは、スローダウンするどころか、いっそう募るものになったはずである。
未曾有の数の犠牲者や被災者は、自分たちの生命をかけた悲痛な叫びを、誰かに代弁してほしいはずである。また私たちは、その叫びを代弁するべき責務を背負っていたのではあるまいか。その上で、二度とこのような「人災」をくり返さないためにこそ、「2009政権交代の原点にかえれ!」をより強く叫ぶべきであったし、「こんな民主党なんて、いらない!」と強く強く叫ぶことによって、真の日本維新、日本復興を実現する政治勢力の結集と勝利を誓うべきではなかったか。犠牲者や被災者のことを思うと、デモなんかやってる場合ではないだろう、ではなくて、犠牲者や被害者のことを思えば思うほど、彼らの叫びをも糾合して、より力強くデモをしなければならなかったのではないかというのが、個人的ではあるが、私の見解である。
そういう意味で、私は3・19が中止になったことについては、残念でならない。ただしこれは、私の一つの個人的見解であり、感想である。主催者たちのご苦労やご努力に、無責任に水を掛ける意図は微塵も無い。私は一協賛団体の代表者に過ぎないし、もちろん主催者ではないのだから、主催者の決定については当然敬意を払って尊重するものである。主催者が苦渋の選択として中止を決定した背景には、おそらく私などの知りえないご苦労やご配慮があったものと推測する。
中止決定の文章を読むと、「4月下旬以降または政局の動向が見えるようになるまで延期やむなし、との判断に至りました」とある。4月下旬と言えば、まさに統一地方選挙が終り、「政局の動向が見えるようにな」っている時点である。それまで手を拱くのではなくて、むしろ政局の動向をリードすることこそ、デモの趣旨であるべきではなかったか。私としては、地団太を踏む思いである。中止を決定された主催者の思いも、地団太を踏む思いであろうと思う。またぜひとも参加したいと手ぐすねを引いておられた参加予定者の皆さんも、みんな同じように地団太を踏む思いでいるに違いないと思うがいかがであろう。
ここは延期の期間を最小限にして、可能な限り早期に、あらためて開催に踏み切ってはいただけないだろうか。ぜひともご検討をお願いしたいものである。
日本維新の会β版の最新の情報によれば、「日本維新の会」の設立総会も、地震対応のために延期になったようである(http://www.facebook.com/event.php?eid=139258199473121)。あらためて開催される設立総会には、全力投球で参加者を募りたいと思っている。参加は、g10320@shugiin.go.jp で受け付けている。申し込んでおくと、正式の開催通知などを受け取れることになっている。設立総会に、メッセージ付き特製名刺を持参したい人は、今すぐこちらから申し込んでいただければ、最優先で作成し、発送させていただく。
3月19日の『メルマガ・日本一新』に、「菅首相は原子力を本当に知っているのか?」と題する平野貞夫氏の次の一文があった。
引用はじめ
菅首相は16日(火)夕刻、官邸を訪ねた内閣府特別顧問の笹森清元連合会長に「ボクはものすごく原子力に強いんだ」と、東工大応用物理学卒の経歴を誇るように言ったという報道があった。私はこれを聞いて、よくも言えたものだと驚き、平成19年7月の参議院通常選挙のことを思い出した。
当時、私は民主党高知県連代表を務めていた。東電のプルトニュウム汚染物を高知県東洋町に埋める話があり、反対運動をやっていた。民主党高知県連は、エネルギー対策の中長期構想として、「プルトニュウムという核兵器になり、有害物質を発生させる現在のウラニュウム原発政策を順次変更すべきだ。そのため、プルトニュウムを焼却でき、かつより安全性が高い“トリウム溶融塩原子炉”(ja.wikipedia参照)の研究開発を復活すべきである」ということをまとめた。
この趣旨を参議院選挙のマニフェストに入れてはどうかと、私は当時の小沢代表に進言した。小沢代表は「それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい」と応じてくれた。
早速、菅代表代行に会って、小沢代表の意向を踏まえて説明したところ、実に素っ気なく、「文科系の君から原子力の話を聞いても仕方がない」という不遜な態度であった。驚いたのは「トリウム溶融塩炉による原子力発電なんか知らない」という言葉であった。この人は政治家として、ウラニュウムによる原子力発電の危険性について認識していない。これ以上、民主党内でこの説明をしても無駄だと思い、鳩山幹事長には説明することをやめた。
東電出身の笹森氏は記者団に「(首相は)原子力について政府の中で一番知っていると思っているんじゃないか」と、皮肉交じりに語ったという。この菅首相の驕りが、12日(土)早朝の自衛隊ヘリによる福島第一原発事故現場に行くという暴挙につながり、爆発防止の現場で結果的に初動作業の邪魔をすることになる。
同日の与野党党首会談で、「危機的状況にならない」と、菅首相が断言するのを待つかのように1号機で水素爆発が発生し、原子炉建屋が崩壊した。15日(火)早朝の東電本社での恫喝行動といい、官邸での「東電の馬鹿野郎」との怒鳴り散らし発言といい、福島第一原発をめぐる菅首相の判断ミスには際限がないのでこの程度にしておくが、この初動の遅れが、禍根となったことだけは明記しておきたい。
引用終り
私は平野氏のこの文章の中で、「小沢代表は『それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい』と応じてくれた」という文章と、「菅代表代行に会って、小沢代表の意向を踏まえて説明したところ、実に素っ気なく、『文科系の君から原子力の話を聞いても仕方がない』という不遜な態度であった」という文章とのコントラストに接して、実に複雑な感慨を抱かざるをえなかった。
既述のとおり、私はここに出てくる「プルトニュウムを焼却でき、かつより安全性が高い“トリウム溶融塩原子炉”」の開発設計者である。このことについては、拙著「東ティモール非電化人口を一掃するトリウム・エネルギー」をお読みいただきたい。以下、内容の一部を引用させていただく。
引用開始
ところが、反原発運動の中にも少しずつ認識が広まってきていますが、原発の中には、ウラン−プルトニウム・サイクルがもたらす「3K」(核兵器、核拡散、核廃棄物)とは無縁の、安全かつ安価に建設できるトリウム熔融塩原子炉によるトリウム原発という選択肢があるのです。
トリウム熔融塩原子炉の特徴は、まず原理的に苛酷事故を起こすことがありえず、ウラン軽水炉に比べて3,667分の1しか放射性廃棄物を生みません。最も厄介な核廃棄物であるとされるプルトニウムを生み出さないばかりか、このプルトニウムをも燃料として焼却し、エネルギーに変えてしまうことのできる唯一の原子炉でもあるのです。
反原発運動の中では、核兵器や核拡散の原因物質であるプルトニウムを指弾するわりには、現実に溜まりに溜まりゆくプルトニウムについて、これをどうやって処分すればいいのかについては、全くのノーアイデアのようです。本気で地球上からプルトニウムを葬り去ろうと考えるのであれば、これをトリウム炉で燃やし、核エネルギーに変えてしまうしかないのですが……。
日本はすでに原爆を5千発もつくれるだけのプルトニウムを備蓄しています。つまり日本は、たったの2週間もあれば、いかようにも核兵器を作れる潜在的な核保有国なのです。その日本が、世界唯一の被爆国であることや、憲法第9条を根拠に、いかに声高に核兵器の全廃を訴えたとしても、世界が日本を信用してくれるわけがありません。こうした日本を見る疑いの目にきちんと対応していくためにも、日本は増え続けるプルトニウムの備蓄に対して、明確な方針を打ち出す必要があります。プルサーマル計画をもって「核保有国」への疑惑を払拭することはできないでしょう。
トリウム熔融塩原子炉の基礎実験は、今から40年以上も前の1969年に、米国のローレンス・リバモア研究所で成功していましたが、「核兵器を作れないトリウム原発は冷戦の役に立たない」として、当時のアイゼンハワー大統領によって却下され、以来トリウムは封印されたまま現在に至っています。
このボタンの掛け違い以後、世界の核技術者たちの手で、研究開発の命脈が細々と保たれてきましたが、2009年1月、北欧3国のトリウム原発の開発企業3社のコンソーシアムによって、ついにフィンランドの次期の6番目の原発として、3,000MWeのトリウム原発を採用するよう、提案がなされていることが発表されました。
またトリウム熔融塩の研究で世界の最先端を行っていたチェコ原子力研究所は、2011年に実験用トリウム熔融塩原子炉を完成させることを公表しています。
一方アメリカでは、40数年前にトリウム炉の実証実験を成功させた上記のローレンス・リバモア研究所が、アルゴンヌ研究所、ロス・アラモス研究所とのコラボレーションによって、連邦エネルギー局の管轄の下、SSTAR(小型・密封型・移動式・自動式の炉)というコンセプトのトリウム炉の開発研究に取り組んでいます。
そしてこのプロジェクトには、実は日本の財団法人電力中央研究所(CRIEPI)からも、ローレンス・リバモア研究所に研究員のチームが派遣され、コラボレーションに参加しているのです。
また米国議会は、米海軍においてトリウム原子炉の研究を進めるための開発費を、国防予算の中に織り込むことを議決しました。ついでながらいくつかの情報を分析すると、オバマ大統領が近々、トリウム・エネルギーの積極的展開策を打ち出すであろうことは、ほぼまちがいのない規定路線であるようです。
私は、古川博士(この投稿の中で、既に氏の朝日新聞への投稿を転載済み)のいう1兆kWeの電力(人類全体が21世紀に必要とすると思われる電力の総量)を生み出すトリウム原発網を、21世紀中に建設するための総合計画の策定に取り組んできました。シミュレーションの結果、出力80MWe、50%稼動、寿命30年の分散型小型トリウム熔融塩原子炉を、総計で84万基生産する必要があることが導き出されました。また立ち上げには10年で倍増というスピードが要求され、ピーク時と想定される2065年での発電量は、100億kWe/年となる必要があることが推定されます。
この天文学的スケールの大量生産を実現するために私が到達した開発構想は、原発の構成要素である「原子炉+蒸気発生器」および「タービン+発電機」を、それぞれ45フィートのコンテナーサイズに凝縮、つまり原発全体を2本のコンテナーに集約してしまい、プレファブリングによって大量生産するというものです。ちなみに、45フィートのコンテナーは、13,716ミリ×2,438ミリ×2,896ミリというサイズです。
これで地球上のどんな場所であれ、2本のコンテナーをコンテナー船、鉄道、トレラー等で現地に運びさえすれば、一夜城ならぬ一夜原発ができ上がるということになるわけです。言い換えれば地球上の任意の場所が、直ちに油田の油井になるようなもので、電力は、個々の需要地において必要なだけ幾らでも得られるということになります。たとえそれが、銀座4丁目であっても、あるいは南極の昭和基地であっても、そしてもちろん東ティモールの「電気の通じない村落地域」であってもということです。
わが国初の原発は、茨城県東海村の広大な敷地に建設された東海発電所で、その出力は166MWeでした。わずかコンテナー2本に凝縮されるトリウム原発が、東海発電所の約2分の1の出力を実現することを思えば、実に隔世の感を禁じえないものがあります。
80MWeのトリウム原子炉を45フィートのコンテナーサイズに凝縮することは、もちろん至難の業です。構成要素は炉本体、燃料タンク、熱交換器(蒸気発生器)、ポンプ等となるわけですが、当然ながら、炉本体は可能な限り大きくしたいわけです。そうすると、燃料タンクは炉本体に比例するとして、熱交換器+ポンプの大きさと炉本体の大きさとは、絶対的なトレードオフの関係になってしまいます。
どのように工夫してみても、熱交換器とポンプのサイズを小さくすることは容易なことではなく、私は一時、80MWeを下方修正するか、あるいはコンテナーサイズ化を諦めるか、というところまで追い詰められていました。とにかくコンパクトな熱交換器の技術を見つけ出すしかないと、グーグルで、「heat exchanger」、「熱交換器」をキーワードに検索をかけ、世界中のありとあらゆる熱交換器を虱潰しにチェックしていきました。
そうして私の目に止まったのが、フィンランドのバーテルス社が製造しているプレート・アンド・シェル(P&S)熱交換器でした。早速来日したバーテルス社の社長と技術部長に、基本設計を試みたトリウム熔融塩炉の仕様を説明し、そこに組み込む熱交換器として、同社のプレート・アンド・シェル熱交換器の技術が応用できるかどうかのディスカッションを行ないました。
問題はいくつかありました。最大の難点はプレートのサイズでした。設計では、直径2,408ミリの円形のプレートが多数必要になるのですが、素材である耐熱・耐放射線のニッケル合金、1%ニオブ添加ハステロイNの鋼材の板幅は、1,500ミリしかないのです。
結局バーテルス社では、1,500ミリ幅の鋼板2枚を溶接で並列に接ぎ、3,000ミリの幅にすることにチャレンジすることを決断してくれました。こうした紆余曲折を経て、80MWeのトリウム原子炉は、1ミリと違うことなく、ぴったり45フィートのコンテナーサイズに納めることが可能ということになったのです。
それにしても、一口に84万基といいますが、その生産自体、とてつもなく大変なことです。うまく生産計画を調整しても、ピーク時で年産8,400基程度になります。年間280日の稼動として、日産30基のペースです。しかもタービンや発電機など、この炉の生産数に見合った発電設備や送電設備(グリッド)等のインフラも、原子炉に付帯して生産されなければなりません。
それだけではありません。実はトリウムという核燃料は、それ自体では燃えません。つまり核分裂を起こさないのです。国際高等研究所の亀井敬史博士の表現を借りるならば、トリウムはいわばマッチの軸木みたいなもので、燃えるためにはマッチの頭の火薬部分に相当する「火種」が必要になります。幸いトリウム原子炉の普及の初期には、現行のウラン−プルトニウム・サイクルの厄介な廃棄物であるプルトニウムをこの「火種」に使い、焼却という目的と併せて一挙両得とすることができるのです。
私は単純にウラン−プルトニウム・サイクルの現行の原子力発電を否定し、トリウム原子炉を絶対視する立場を採るものではありません。ウラン−プルトニウム・サイクルの原子炉は、多くの先進国のみならず一部の途上国を含めて、無視することのできない規模ですでに稼動しており、よしあしはともかく、現実に大量のプルトニウムを廃棄物として排出しています。
とりあえずトリウム原子炉に点火する「火種」として、このプルトニウムを全量活用することは、二重に重要な意味をもっています。そういう意味では、現行稼動中ないしは建設中、あるいは建設予定のウラン−プルトニウム・サイクルの原子炉とトリウム原子炉は、互いに共存しつつ、遷移・移行していく関係にあるのです。そしてそうすることこそ、ウランVSトリウムを絶対的で不毛な対立とするのではなく、両者の間の現実的な共存関係を築くことになるのです。
ところでこのウラン−プルトニウム・サイクルの廃棄物であるプルトニウムは、決して無尽蔵に存在するものではありませんし、また無限に排出を続けていいものでもありません。したがっていずれトリウムというマッチの軸木を燃やす「火種」としてのプルトニウムが不足することになるのは確実ですし、またそうなってくれなければ困るということでもあります。
そこで古川和男博士の核スポレーション反応という原理を応用した大電流陽子加速器と熔融塩増殖反応装置とからなる加速器熔融塩増殖炉を使って、トリウムから「火種」となるウラン233を増殖することが必要となってきます。
マッチの軸木であるトリウムを大量に燃やそうとすればするほど、「火種」としてのマッチの頭の火薬が相応な量必要になります。トリウム炉の生産は、マッチの頭の火薬の確保に支配されます。廃棄物プルトニウムに限度がある以上、加速器熔融塩増殖炉の開発について、悠長に構えているわけにはいきません。
引用終り
トリウム・エネルギーと私の立場、仕事について、拙文を長々と引用させていただいたが、こうした執筆は、わが日本では、今回の福島原発の惨事のような機会でもなければ日の目を見ないものなので、あえて紹介させていただくことにした。お許しいただきたい。
実を言えば、今回の日本の惨事によって、早速いくつかの国では、ウラン−プルトニウム・サイクルの原発開発計画を見直し、トリウム・エネルギーの開発をテンポアップする計画を表明している。中国、インドはその典型である。北欧3国、ドイツ、アメリカなども、トリウム・エネルギーに全力投球をしてくるに違いない。
こうした国際的な状況の中で、日本の実態は最悪である。意図的にトリウム・エネルギーを無視するだけでなく、強引に高速増殖炉もんじゅの計画を推進し、また諸外国に東芝などのウラン−プルトニウム・サイクルの原発を売りつけることを、国策とすらしている。平野氏の文章にあるように、一国の首相である菅は、「驚いたのは『トリウム溶融塩炉による原子力発電なんか知らない』という言葉であった」のであり、「この人は政治家として、ウラニュウムによる原子力発電の危険性について認識していない」のである。
私は半ば本気で、日本でトリウム原発が実現するのは、世界の国の中でもラストに近い国になるのではないかと考え、諦めの境地に至っていた。そしてそれと同時に、むしろ世界でも最も貧しく、最も電化率の低い東ティモールであるとか、バングラデシュやルワンダにおいて、最優先でトリウム原発を実現するプロジェクトに取り組んできた。
そういう私であったから、平野氏の、「小沢代表は『それは良い考えだ。私から菅代表代行や鳩山幹事長にいうと上から命令する感じになるので、君から二人によく説明して、是非マニフェストにいれるようにして欲しい』と応じてくれた」という文章に初めて接し、感涙を流している次第である。小沢一郎氏が政権のトップリーダーに就けば、トリウム・エネルギーがこの日本の国で日の目を見るのだということに、確信がもてたからである。
しかしこれが実現するとすれば、そのプロセスは想像を絶するほどに凄いことになる。何せ独立行政法人日本原子力機構といえば、権力構造から言って、これは国の権力が全く及ばない国家権力の中の独立した国家権力なのである。日本の国家が手も足も出せないほどの絶対権力をもっている。日本国の原子力政策は、イコール日本原子力機構が決める原子力政策なのである。民主党の原子力政策を起草している電力労組出身の党員も、実にこの日本原子力機構の意を忠実に体しているのであるから、小沢一郎氏の「トリウム・エネルギーをマニフェストに」などという発言は、まさしく驚天動地のとてつもない出来事なのである。
私はあらためて確信した。小沢一郎氏こそは、日本維新と日本復興を本当に実現できる、日本で唯一無二の政治家である。NISAはあらためて小沢一郎政権の実現を目指す自立と共生の勝手連として、日本維新、日本復興の先頭に立って闘う。再びジョン・F・ケネディの名言を引用して稿を終えよう。
・・・And so my fellow Americans, Ask not what your country can do for you. Ask what you can do for your country.
「ポスター」「名刺」をご希望の方、NISAにご協力をいただける方は、こちらからお申し込みください。
http://www.asyura2.com/10/test21/msg/725.html
東日本大震災で福島第1原発が被災した影響で、海外の航空会社が首都圏空港への着陸を減らしたり、回避したりする動きが拡大している。米デルタ航空は22日、震災で旅客需要が減少したとして、日本発着路線の輸送能力を5月まで15〜20%削減すると発表した。23日からロサンゼルス、デトロイト発羽田行きを当面運休する。
同航空は震災による売上高への影響が2億5000万〜4億ドル(約200億〜320億円)に達するとの予想を併せて発表。シンガポール航空も27日から当面、シンガポール−羽田線を1日2往復から1往復に減便する。
ダイヤの変更や経由地を設ける航空会社も多い。独ルフトハンザ航空は28日まで、フランクフルト、ミュンヘン発成田空港行き直行便を関西空港や中部空港行きに変更した。オーストリア航空はウィーン発成田行きは通常通りだが、ウィーン行きは、ソウルに立ち寄り乗員の交代や給油を実施。機内サービスで提供する食材も、ウィーンで往復分を積み込み、成田での滞在時間を短縮している。
原発事故を理由に乗員の間で、成田での滞在に拒否反応が広がっているのが背景で、英ブリティッシュ・エアウェイズやエールフランスはソウルを、豪カンタス航空は香港を急きょ経由地として乗員を休ませている。
こうした動きについて大畠章宏国土交通相は18日の会見で「放射線データに基づかない風評被害」と話しており、国土交通省では、在京外国大使館や海外メディアへの正確な情報提供に努めている。【寺田剛、会川晴之】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110324k0000m020085000c.html
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c138
http://ow.ly/i/9srQ(原子炉圧力容器周辺温度)
「アエラ」でも読んでなさい。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/599.html#c26
停電エリアを見てみると、高圧線からの引き込みの変電所がある処のようです。
東日本大震災で、事故が起きた福島第1原発の半径20〜30キロ圏内の屋内退避区域にいた入院患者について、総務省消防庁から搬送するよう要請を受けた現地の群馬、岐阜、静岡の計3県の緊急消防援助隊が「隊員の安全に不安が残る」として断っていたことが23日、分かった。
総務省消防庁は「安全面に問題はないことは伝えた。しかし要請に法的強制力はなく、現場での判断にコメントはできない」としている。
各地の消防当局によると、消防庁から16日、福島県の屋内退避区域での患者搬送依頼を受けた。しかし「詳しい状況が分からない上、特別な装備もなく出動に不安が残る」などとして断った。
福島県によると、入院患者はその後、警察と自衛隊のバスが搬送した。群馬の援助隊は8隊24人、岐阜は6隊18人、静岡は11隊33人が被災地入りしていた。
半径30キロ圏内にいた入院患者や福祉施設入所者らの搬送は、ほぼ終了している。屋内退避区域の生活について政府は、マスクを着用し、肌の露出を減らすことなどを呼び掛けている。2011年03月23日水曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/03/2011032301000358.htm
円高状態であれば、何も怖くないです。
皮肉な結果ですが、デフレを断ち切れます。
原発の影響による水・食糧問題も輸入で軽くクリアできます。
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/294.html#c7
Re: 重苦しい心を癒す映像に感謝します。
http://www.asyura2.com/11/senkyo110/msg/505.html
投稿者 Ryukyuan.isao-pw 日時 2011 年 3 月 23 日 22:07:54: YrP2vZDuHZBQs
http://www.asyura2.com/10/kanri19/msg/638.html#c3
宮城県気仙沼市中心部北東の鹿折地区。津波に加え、2日間にわたって燃え続けた火災が地区に壊滅的な被害を与えた。
津波は、海岸から1.5キロ離れた国道45号まで押し寄せた。その後、火災が起きた。火は、JR大船渡線の鹿折唐桑駅前一帯を包んだ。今も焦げ臭さが覆う。
住民の村上忠男さん(75)は火災を目撃した。押し流された建物が集まり、3階ほどの高さに盛り上がった場所に火が移り、一気に燃え上がったという。
「小さな火が連なり、天を焦がすほどになった。ボンベが夜通し爆発し、避難住民はなすすべもなかった」と村上さん。
市が全容を確認できないほどの被害を受けた現場で、大切な人の手掛かりを探し回る人の姿が絶えない。
行方不明になっている同市の会社員小山司さん(28)は、ここで配送中に被災した可能性がある。母親(51)が司さんが乗っていた白いトラックを探していた。
「避難所もすべて探した。かすかでも息子につながるものがあれば…」。口をタオルで覆いながら、がれきの中をかき分けていった。
(高橋鉄男、丹野綾子、橋本智子)2011年03月23日水曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/03/20110323t13046.htm
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/280.html#c140
東日本大震災で津波による甚大な被害を受けた宮城県東松島市と亘理町で22日、犠牲者を弔う土葬が始まった。両市町で遺族らが28人を見送った。火葬が限界に達したことに伴う措置だが、遺族からは「何とか火葬してあげたい」と悲痛な声が上がる。ぎりぎりの判断を余儀なくされている自治体は、「手厚く葬りたい」という遺族の心情に配慮しながら、時期や場所の検討を慎重に進めている。
650人以上の死亡が確認された東松島市では、旧クリーンセンター跡地(同市大塩)に開設した市営墓地に24人が埋葬された。
自衛隊員が深さ約1メートル、幅約2メートルの墓穴に遺体を納めて敬礼。遺族は農家から譲り受けた花や遺品をひつぎに入れ、両手を合わせて冥福を祈った。冷たい風が吹きつける墓地には、むせび泣く声が響いた。
同市大曲の熱海秀子さん(77)は、臨月だった孫娘の高橋奈美子さん(30)を弔った。「小学4年のひ孫には、母親の死をきょう伝えた。私の一人息子も孫娘の夫の行方も分からない。涙も枯れてしまった」と悲しみに暮れた。
避難誘導中に津波に襲われて亡くなった同市野蒜の消防団員千葉和久さん(60)の埋葬には、石巻市に住む娘の斎藤郁子さん(29)が立ち会った。「優しく厳しい父らしい最期だった。いつか、ちゃんとしたお墓に入れたいと思う」と話し、込み上げる涙を拭った。
東松島市では22日までに658人が亡くなり、うち493人の身元が判明した。市火葬場は1日6体の火葬が限度で、土葬を始めざるを得なくなった。火葬を希望する遺族には、2年後をめどに改めて火葬することを説明している。
亘理町も同日、寺院に4人を埋葬した。これまで収容した遺体は200人近い。担当者は「火葬の難しい状況を説明し、遺族にお願いしている」と話した。
仙台市は市営の葛岡墓園(青葉区)で、およそ1600人分の埋葬地の整地を進めている。土葬に必要な条例改正などの手続きは26日までに終え、早ければ27日に遺体の受け入れを始める。
市内の火葬場は葛岡斎場1カ所だけ。1日最大で48体の火葬が可能だが、燃料不足のため限られるという。市生活衛生課によると、10日先まで予約が入っているといい、火葬を執り行うために山形県へ向かう遺族もいるという。
2011年03月23日水曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/03/20110323t13062.htm
もう人体影響へのデータはある。
今さら人体実験の必要性がどこにあるの?
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/637.html#c2
大震災の前にイスラエルの警備会社が日本の核施設を管理していた。
投稿日:2011/3/18
投稿者:crescentandcross
分類:なし
編集者メモ:現在日本の核施設で起きている核融解が、イスラエルのコンピューターウイルスであるスタックスネットの力を実演するためのイスラエルの諜報作戦の一部であったかもしれないという私の疑念をあざ笑った全ての者たちへ。ハーレツはイスラエルの警備会社であるマグナが事故の前にその施設に警備を提供していたと現在報道している。
情報元:ハーレツ
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その核施設では労働者たちは命を危険にさらしていると日本の核施設の安全を管理しているイスラエルの会社は言う。
その核施設の日本の労働者たちはいつも通り振舞っているが、原子炉での命を危険にさらすほどの高度の放射線により、彼らが健康であるかどうかははっきりしないとマグナのCEOは言う。
日本の福島の原子力発電所に警備システムを設置したイスラエルの会社のCEOは、施設に残るよう選ばれた労働者たちは日本を救うために命を危険にさらしていると語った。
マグナBSPが約一年前に警備システムを設置した施設は、この前の地震と津波で多大な損傷を受け、そこの原子炉から放射線が漏れるのではないかという懸念とともにある。
福島第一核施設群の損傷した4号機(2001-3-15 火曜日) 写真:AP
そのシステムには、誰かが施設に侵入しようとしたり周りのフェンスを壊そうとしたりするのを、施設の警備員がモニターで監視するための複数のカメラと警告システムが含まれている。その警備システムはテロ攻撃に使うために放射性物質を獲得しようとしているどんな敵対分子からもその施設を守るために設計された。
発展しつつある危機の中で福島に残った50人の社員には、約3週間前にイスラエルに行き、そこで警備システムの操作を日本人自身に伝達するための訓練を受けた2人が含まれる。
「我々はいまだに彼らと電話やEメールで連絡をとることができない。」とマグナのCEOであるヘイム・シボニは昨日語った。「私たちは彼らが生きているのは分かっている。しかし、原子炉での高度の放射線は命を危険にさらすので、彼らが健康であるかどうかは分からない。」
「原子炉に残っている日本の労働者たちは日本全体を助けるためという認識のもとで、本当に彼らの命を危険にさらしている。」と付け加えた。
その場所へのアクセス手段はないが、高い所に設置された彼の会社の警備システムの複数のカメラはおそらく損傷していないので、そこでの地震後の爆発、そして津波の衝撃も録画しただろうとシボニは言った。
マグナBSPはシボニによって10年前に設立され、いくつかの所有者によって所有されている。ディモナに本拠地を置き、15人の社員を雇うが、マグナが日本から受けた追加の注文と他の国々の原子炉の運営者から示される関心により、その数は劇的に増えるとシボニは期待する。マグナの日本での業務は日本の政府企業を通して行なわれている。
「我々が日本のすべての原子炉に対して防御を提供すると、日本とおおむね合意している。」とシボニは言った。
マグナは来週日本に追加の警備用の装置を送ると計画していた。日本人はその輸送を止めるようには頼んできていないとシボニは言った。「彼らはいつものように振舞っている」と加えた。
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そして、これはエルサレムポストから
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イスラエルの会社の複数のカメラが日本の原子炉(コア)を録画している
by YAAKOV LAPPIN
03/15/2011 01:43
イスラエルの防衛会社によって福島の施設に設置された監視カメラには空気中の放射能の雲の存在を判別する能力がある。
世界が日本の福島の原子力発電施設に関心をもって注視し続けている中、イスラエルの防衛会社が設置した複数の高機能な監視カメラは問題の起きている原子炉(コア)でよく見える所から内部者の視点で出来事を録画している。
アラバに本拠地を置くマグナBSPは知覚と温度を立体的に画像化するカメラを生産したり設置したりすることに特化した会社であり、福島の原発施設にある6つの原子炉(コア)の中の一つの周辺にカメラを設置する契約を結んでいた。その原子炉(コア)は複数の爆発とオバーヒートを経験している。
マグナのCEOであるヘイム・シボニは、その複数の熱感知カメラは空気中の放射能の雲の存在を感知する能力もあるが、いまのところ、そのカメラによって録画された映像にアクセスすることはできていない、と月曜日にエルサレムポストに語った。
「スペクトラムを感知できる特殊なカメラを使っているので、我々は放射能の雲を判別することもできる。」とシボニは言った。
マグナはカメラの画像を受け取るコンピュータシステムに遠距離からアクセスすることができるが、それをすることはまだ許可されていないとシボニは言った。
「我々はまだ遠隔操作をすることを許可されていない」とシボニは言った。
マグナは近い将来、福島の施設で2つ目の原子炉(コア)の警備をすることを依頼されている。
それはないでしょう。
3号機の原子炉圧力容器の圧力が大気圧より少し高いから、蓋はまだ大丈夫。
むしろ格納容器の圧力が大気圧になってるから、どこかで漏れてるのだろう。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/614.html#c7
で、議員会館の私の部屋に戻ってきたら、金町浄水場の水道水から指標の2倍の放射性ヨウ素が出て、私の選挙区の江東区を含め、東京23区と多摩の一部で「乳児による水道水の摂取を控えてください」と。これは大変だ。
調べてみると、食品衛生法に基づく乳児の飲用に関する暫定指標値100ベクレル/kgの2倍の210ベクレル/kgの放射性ヨウ素を検出したという。しかし都水道局は「代替となる飲用水が確保できない場合には、摂取しても差し支えありません」とも言っている。良く分からない。調べた。
そもそも食品衛生法に基づく乳児の飲用に関する暫定指標値の100ベクレル/kgというのは、CODEX委員会(FAOとWHOの合同食品規格委員会)の定めた放射能残留量の国際食品規格に準拠。国際的に通用する基準値といったところ。では、100ベクレル/kgというのがどのような値なのか。
昨日、ホウレンソウについて厚労省食品安全部の説明を聞いた。今の暫定規制値というのは、ホウレンソウ1kgを1年間食べ続けて、摂取量が1ミリシーベルト(大人の外部被曝の1年の上限値)に達する値という事だった。今日は厚労省水道課に話を聞いたが、基本的には同様であるとの事だった。
ホウレンソウと同様、という事は、乳児としては無理なほどの相当な量の水道水を毎日、飲んだとしても、それでも1年間に許容される放射線量に達するか達しないかという事だ。ただ、乳児の年間許容量が何マイクロシーベルトで、それに達するにはどれだけ大量の水道水を飲む計算になるのか。
私の問合せに厚労省水道課の担当者は明確に答える事ができなかった。CODEX委員会がそう決めたから、という以上は、相当な専門家でないと答えられないのかもしれない。なぜこの数値を暫定指標値としているのかというのは、皆さんが知りたい核心であると思うので、きちんと答えてほしいのだが。
http://www.asyura2.com/09/health15/msg/335.html#c5
ttp://www.nikaidou.com/old/2007/07/post_350.php
1千億も電通マスゴミはもらってるんだ。
そら正しい批判は無理。
氏ねよ陰謀バカ
こんな時にお花畑妄想に浸っていられるとは幸せだな
にしても、
>津波による5bの引き波が発生した場合、日本の原発の約8割にあたる43基で、冷
却水が一時的に海から取水できなくなることが明らかになったことも紹介してい ます。
この事実が恐ろしいですね。
原発を捨て、世界に誇る日本の技術力で新エネルギー開発を推進するべきです。
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/544.html#c3
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