08. 2010年7月27日 23:51:00: 8dKCLC0Lxo
来日がよかったか、悪かったかというのは立場によって異なります。賛成派と反対派を分けてみます。
家族会の方は殆ど歓迎しています。特定失踪者調査会の荒木代表も金賢姫氏に面会できなかったことを批判してはいますが来日自体は意味があると述べていました。当然です。今回はあまり情報がなかったということですが少しでも情報が欲しい状況だし、金賢姫氏と親密になることにより今後連帯して世界にアピールできる可能性が大きいと思います。
一方、嫌がっているのはだれか。北朝鮮です。そしてなぜか大手マスコミです。しかも批判のポイントは主要民放4社驚くほどユニゾンで同一論調です。作曲家兼指揮者はだれなのでしょう。また、岡田大臣、外務省は知らん顔のようです。菅首相はなにかコメントしたようですが意味不明に聞こえました。千葉大臣はハンコを押す程度の「関与」はしたようですがそれ以上は見えません。
なにかデジャヴな感覚が目の前に現れて、よく考えてみると普天間問題の終楽章あたりで同じような旋律を聴いたような気がしました。第一ヴァイオリンは、5月に時には当時の首相で今回は中井大臣です。同じ結果にさせないよう中井大臣を支持します。
マスコミの批判のポイントは、「税金の無駄遣い」「テロリストを入国させるのはおかしい」「韓国に航空機爆破事件の犠牲者がいて反発が強い」くらいでしょうか。来日の良い点には殆ど言及しません。
テレビ朝日の大谷昭宏という元読売新聞事件記者が「テロリストを特別入国させて国際社会にどう説明するのか」と批判していましたが的外れもいいところです。各国がテロリストを入国させないのは自国でテロを行わせないためです。彼女は「元テロリスト」ではありますが現在はテロリストでないことははっきりしています。拉致実行犯の辛光洙のように恩赦で自由になったあと北朝鮮に戻りテロリストの英雄になっている人物とは正反対です。彼女は北朝鮮の秘密を暴露し、それがために当局から狙われ、家族も収容所に送られた人物であり現在はテロリズムに対峙している人物なのですから、拉致被害者家族会の方たちをはじめテロリズムに反対する人にとっては連帯すべき人物です。もし、大谷氏が真にテロリスト云々をいうのであれば、今では反テロリズムになっている金賢姫氏を誹謗するのでなく、現役のテロリストである金正日の名前を何故発音しないのでしょうか。(この疑問は朝鮮半島に思い入れの強い人物が広告を武器にマスコミをユニフォームリーにしていると考えると氷解するのですが、それ以外に解がない事が証明できていません。)
金賢姫氏は恩赦によって釈放されたのですから犯歴は消えませんが罪は償った人物です。日本の入管は犯歴のある者は入国させないようですが、日本社会では罪を償った者を差別するのは人権侵害だというのが常識のはずです。普通、刑期を終えて社会に復帰した人を元死刑囚とか元殺人犯とか呼べば立派な人権侵害ですが、マスコミが主導して社会にそれを許すような風潮が見られるのは心配です。
大谷氏の体にはジキル氏とハイド氏が同居しているようで、時には足利事件については菅谷さんの立場になって検察批判の姿勢を見せたり、時には今回のような人権侵害をしたりします。一連の小沢氏への検察捜査についても、今年の一月時点では郷原氏の主張に同調してでっちあげだと批判したかと思えば最近は、小沢氏が説明責任を果たしていないなどと小沢批判をします。大谷氏の人権感覚が偽物の商品であることが良くわかります。罪を悔い改めた人物の罪を追求するくらいなら、なんら反省していない人物、例えば小泉純一郎氏が自身の犯したおぞましい事件で告訴され、2006年にJapan Probeという英字ニュースにもなっていることなどについて報道してもらいたいものです。
大谷氏は、金賢姫氏が「北朝鮮の顔もたてなければならない」と述べたことを引用し、北朝鮮の嫌がることをしてはいけない、とも言います。レベルが低すぎます。彼女は「顔も」と言ったのです。そして、それは彼女が言ったから正しいというような教条主義なのではなく、交渉ごとはそういうことだということです。兵は詭道なり。城に攻めざる所有り。事実今回の来日実現によってASEANの会議で北朝鮮代表の「国と家族を裏切った」との発言を誘発し、かの国が金賢姫の存在を認めてしまいました。家族会の方が言われていますが、北朝鮮が横田めぐみさんたちを徹底的に隠すのは大韓航空機爆破テロ実行を否定するためと推定されておりそれを北自身が認めざるを得なくなれば拉致被害者は開放される可能性があるとまで言われています。そうだとすると北朝鮮代表の発言は重要で、中井大臣はグッジョブです。
新しい情報がなかったと報道されているとはいえ、いくつかの誤解、誤報がただされました。また、あらためて拉致問題の重要さを喚起してくれました。そしてなにより家族会のメンバーとより親密になり連帯の絆が深められたことです。東京上空を遊覧飛行して日本の豊かさを実感してもらったのも非常によかった、今後一層日本に協力してもらえることが期待出来ると思います。できれば家族会代表のかたも同乗して案内してあげればもっと趣旨に沿ったものになったでしょう。
これだけ、良いことがあるのにマスコミは徹底してネガティブキャンペーンです。まず、初日にはチャーター機来日について「数千万円もかけて」と報道した局がありました。故中川氏がミラノへいった時が数千万円といっていたのですから、瞬間的に数字を膨らませて報道していると思いました。視聴者に悪印象を植え付けるためには国民の税金を沢山使っているように宣伝することは常套手段です。(ビデオカメラなんて4万円で買えるのに可視化をするためには数百億円必要と言っているのと同じ。)遊覧飛行については90万円もかけて無駄なことをしたとの批判ですが、上記のとおり立派に意味のある接待です。それを誹謗して意味を失わせようとしているのはマスコミです。
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