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軽急便炎上事件について キツネ目事件調書
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投稿者 エンセン 日時 2003 年 10 月 06 日 06:44:33:ieVyGVASbNhvI


軽急便炎上事件について

うまい話にきいつけや アホマスコミにだまされんように事件の背景にノーみそ使うんやでえ

(アサヒ芸能10/8日号)

キツネ目事件調書


何とも後味が悪い。名古屋で起きた軽急便運転手による立てこもり・撮発炎上事件である。

まず、現段階で警察は、殺人と放火の線で捜査を進めているらしいが、容疑者の男に死ぬ 気があったとは、俺にはとうてい思えない。人間が死ぬというのは相当の決意が必要なものだ。男の会社への要求は7ー9月の給料25万円。普通 の感覚として25万円の金のためには死なんだろう。しかも、男の要求に応じて会社は25万円を犯人の銀行口座に振り込んでいる。目的は達したのだったら死ぬ 理由はない。

だとすれば偶然、何かの弾みで気化したガソリンに引火したと見るのが妥当であろう。少なくとも覚悟の自殺でないのは確かである。金を振り込ませたのと引き換えに多くの人質を解放したあとも、支店長だけは残している。この点から殺意はあったと見る意見もあるが、それもどうか。つい最近、リストラされたことを恨んで社長を刺したという事件もあったが、その事件の容疑者の場合は、殺意を持つ過程も理解できた。今回の男の場合、事件前の言動などから見て、それほどせっぱ詰まった事情は見えてこない。

ガソリンも殺しのためというよりも、相手を脅すための方法の1つだったのと違うか。仮に爆発が偶発的なものとすれば、むしろ警察や消防の対応にミスがあった可能性もある。 ガソリンをまいての「自爆テロ型」立てこもりは過去に例がない。青森で消費者金融に押し入って火をつけたというものはあったが、あれは証拠隠滅が目的であり、それが結果 として人質の殺害を招いてしまった。

このため、とっさの判断ミスが大惨事を招いてしまったと見るべきではないか。この推測が正しければ、こ の男は警察と消防の対応のまずさから殺人犯にされた部分もないではない。 「抗議」の形態ば 自殺から攻撃型へ また、殺意があったかどうかはともかく、男が軽急使に対して相当の恨みを抱えていたのは、紛れもない事実。それも一般 に言われるような逆恨みとは一線を画するものである。むしろ、軽急便のビジネスモデルに大きな問題があると俺は考える。軽急便商法は、いわゆるフランチャイズビジネスで「月に30万、50万の収入になる」をうたい文句に派手に運転手を集めていた。

聞くところによると、契約に際して入会登録料や開業指導料などの名目で約14万円を要求され、さらに軽トラック購入時にも10数万円の手付金まで支払っていたらしい。これだけの金を払ってもうたい文句どおりの仕 事が入れば問題はないが、保証は一切ない。しかも、おかしいと気づいても契約期間は2年で、中途解約には違約金まで取られるというから、かなり巧妙なやり方である。

 ここにこそ、事件の根本原因がある。だがこれは、軽急便が特別なのではない。宅配便業界や多くの運輸業界に共通 の問題なのだ。

  俺の知っている関西のタクシー会社もほとんど同様との話だ。クルマは会社からのレンタルだし、ガソリン代から制服まですべてを会社に金を払って借りるシステム。つまり、仕事に必要な道具一式は運転手の自己負担なのである。さらにこのタクシー会社では、関西空港までのバス便を持っているというのだが、客の自宅からバス発着地まではタクシーで無料で送ってくれるサービを始めたらしい。

だが、これも運転手泣かせたという。この際のタクシー料金は運んだ運転手の負担。会社側は、これで顧客が増えれば回り回って運転手の実入りも増える、という説明らしいが、そんな保証は一切ない。会社の勝手な思いっきのしわ奇せは、すべて歩合給の運転手が被ることになるわけなのだ。

また、会社の都合で契約条件を一方的に変更するケースも増えている。これは都内のタクシー会社だが、2年前まで運転手の取り分が売り上げの6割だったが、今年から突然55%にダウンした。運転手が文句を言うと「嫌なら辞めてかまわない」で、終わりだ ったという。ヤクザでも若い衆に嫌だったらやめろとは絶対に一言わん。心を入れ替えて頑張ってみる、と説得するものである。ヤクザの場合、組が給料を払うわけではないがな。まあ、契約金まで取っておいて、そのあとでこれだけ締め上げるような非情さはないで。

 

報道によれば、軽急便については地元の消費者センターなどにもかなりの数の苦情が来ていたという。死人は出ないまでも、運転手と会社のいさかいは日常的だったのではないか。この会社ではないが、こういう場合、トラブルをその筋の人間を使って抑え込んでいた、ということがあってもおかしくはない。記者会見をしていた経営者の妙に落ち 着いた態度を、俺は不自然に感じたものだ。一部のワイドショーでは、すでに犯人の精神状態がうんぬ んという議論をしていたが、あれだけいいようにやられれば、まともな人間でもだまってはいないだろう。

いずれにしても、事件の背景にはこうした商法の闇があったことは否めんな。かつて大手のタイヤメーカーをリストラされた社員が、社長室で自殺した事件があった。相手を傷つけずに自分が 死ぬことで、無言の抗議をするのがこれまでの形だった。しかし、ここに来て怒りの方向が直接相手に向かうようになっている。それだけ、蓄積された恨みが肥大してきたということなのだが、それも当然といえば当然である。江戸時代の悪代官でさえ農民を生かさず殺さずでやってきた。

 しかし、今はそれ以上に過酷な時代なのである。これを「自由競争」と言えば耳触りはいい。だが、いくら頑張っても働き損になるよ うな仕打ちをすれば、どんなおとなしい人間もキレるときはある。暴利をむさぼっとる経営者はそのへん、心して考えたほうが身のためやで。

そして、会社をリストラされた者も、安易な広告にだまされないことだ。今どき30万、50万円保証などという甘い詰があるはずがない。クルマを買わないといけないとか保証金などで初期投資がそれなりに必要と言われると、逆に「だから確実に儲かる」と思うのかもしれないが、それは完全な誤解である。多く投資すればするほど、多くだましと られかねんとおもたほうがただしい。いやな世の中やけどな。

http://www.zorro-me.com/2003-10/ag031009.html


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