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(10月10日の1:50頃のデータです)
・・・素晴らしい、議論です。
『ワシントンの陰謀』掲示板
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イングランド銀行を創出したのは誰か 投稿者:ueda 投稿日:10月 9日(木)09時17分18秒
おはようございます、皆さん、植田です。
昨晩、都合で、テレビ番組が見れませんでした。始皇帝の話、楽しみでしたが、またの機会に、です。
カーティス・ドールの『F・D・R』が届きました。よれよれの表紙なので、え、こんなもんでよくもまあ商売ができるなあ、と思ったら、1982年に出版されたもののようです。初版は1968年。ビートルズの「ヘイ・ジュード」が出た年です。あ、それなら、よれよれになるのも無理ないか。よしもまあ、いまだに販売されていたなあ、というところでしょう。あちらの人たちには、すでに周知の内容なのでしょう。知る人たちには。
で、イントロダクションに目を通したら、第二次大戦前のアメリカの「アイソレーショニズム」(アメリカ孤立政策)は、人為的に作られたプロパガンダだった、との指摘がありました。国債バンカーたちの戦略の必要上の創作物だった、と。なーるほど。後世の人間はそんなことは知りませんから、権威ある学者たちが、たとえばロスチャイルドの資金をもとにアメリカ史を書けば、私たちは後者のほうを信じますよ。
それから、元首相さんは、今月はずっとフランスのようです。もう待ってられない、です。あと一人、長野に行って、とりあえずケリにします。
今朝の日経新聞、1ドル=109円になったところで、かつての英雄・ミスター円で出てきました。榊原氏です。円高要因を2点、指摘していますが、どちらもアメリカ要因です。いまや『円デフレ』で理論武装した私たちの目には、榊原さんも、そうと自覚しない律令経済官僚だったなあ、となりそうです。この人、黒字退蔵がデフレの原因であり、円高の原因である、なんて説は、笑い飛ばしますよ、きっと。で、1ドル=102円代に入ったら、断固阻止する、となるのでしょう。
しかし、輸出マシーンが機能するもしないも、すべてアメリカ様の出方次第ですから、経済面の日米安保、安泰です。結局は、「アメリカの言いなり」構造です。
さて、マリンズ説の検討です。
最も核心の問題に入ります。そもそも「中央銀行」は、国際銀行家たちの陰謀によって創出された組織である、のか。
で、マリンズ氏によれば、世界で第二に古い、中央銀行の中の中央銀行であるイングランド銀行の創出理由です。名誉革命の時点で、イギリスの国王がオランダからイギリスに渡ったウィリアムとメアリーの統治になりました。で、この時、このオランダ国王が、オランダのバンカーたちの資金をイギリスに導入して出来たのがイングランド銀行である、となります。
いや、これは事実でしょう。イギリスは、クロムウェルの市民戦争と、ルイ14世との対仏戦争で財政が空っぽでした。だから、オランダ・バンカーたちの資金に頼ってフランスとの戦争を続けるしかなかったわけです。
で、マリンズ氏は、注意深く、ここではロスチャイルドの名前を出してきません。この時点では、ロスチャイルド家はまだフランクフルトのゲットー住まいでした。まだまだとてもワールド・バンカーではないし、その名前が世界に轟くのは1世紀もあとのことです。
となると、このオランダの国際バンカーたちとは、ロスチャイルドとは別の、ユダヤ資本なのか。それとも、当時の先進国オランダが育成した、プロテスタント・ホワイトのバンカーたちなのか。マリンズ氏には言及がありません。
そこで、私なりの推測です。
なぜ中央銀行が創出されたか。
資本主義経済の必要のためです。貨幣経済を機能させるためには、不可欠の機関である、からです。
この側面と、誰がそれを管理するか、という側面は切り離したほうがいいでしょう。
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ロスチャイルドは<いかにしてイギリスを乗っ取ったか? 投稿者:ueda 投稿日:10月 8日(水)19時58分04秒
こんばんは、皆さん、植田です。
シュワルツネッガー氏、カルフオルにア州知事に当選。ハリウッド出身の人物が知事になるのは、1966年のレーガン氏以来。民主党の牙城を切り崩した。
とニュースが報じています。で、ジョージ・シュルツ氏が選挙参謀に入っていたこの選挙。またもや、ベクテル政権の誕生ですか。
で、アサヒ・コムからのニュースです。プーチンさん、適切な指摘をしています。
「プーチン大統領、イラク泥沼化のおそれを表明
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ロシアのプーチン大統領は、6日付のニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで、米国がイラクで、長期にわたる泥沼化した戦争に巻き込まれるおそれがあると語った。
同紙の電子版によると、大統領は「私は最初からイラク戦争は誤りだったと言ってきたし、今でもそう思っている。フセイン政権は、原理主義勢力と戦ってきた。(フセイン政権が崩壊したため)米英軍は、同政権の残党と、原理主義者という二つの敵に同時に相対している」と指摘した上で、「イスラム教圏のあらゆるところから活動家がイラクに入っている。旧ソ連が80年代にアフガニスタンで経験したような、10年にわたる戦争になるおそれには、根拠がないわけではない」と述べた。 」
あたっています。やはり、経験からでしょう。
しかし、ロシアとアメリカの違いは、力です。アメリカは、抵抗勢力を強制排除してしまうか。
ベトナム戦争では、プーチンさんのソビエトがベトナムの背後にありましたが、今のイラクにはいません。さて、ブッシュ政権、どうするか、です。
で、マリンズ氏の「ロスチャイルド陰謀説」です。彼の意見を踏まえて、反証していく必要があるでしょうねえ。大変な作業ですが。
たとえば、『連邦準備制度の秘密』に出てくる、フーバー大統領が誕生した背景などの説明は、私は、もう完全に共感してしまいます。どうみてもこの人のキャリアは、へんです。なんでこんなキャリアで大統領になれるのか、です。スタンフォード大学を卒業したあと、中国で鉱山技師ですよ。で、そのまま外国を飛び回る。帰ってきたら大統領です。誰が見たって、なんでえ、ですよ、これは。
で、フーバー氏は、ロスチャイルドの使用人としてアフリカの今後で商売。中国人を奴隷として今後に移送。銅の発掘です。この功績が認められて、ウォーバーグ一族など、ロスチャイルドの使用人バンカーたちが選挙キャンペーンの費用を提供です。なーるほど。
ま、いいでしょう。
それなら、そもそもロスチャイルド一族は、たとえばロンドン・コネクションの中心となる力をどこから手に入れたか、です。いかにしてイギリスを支配するにいたったか。
多分、イギリスとナポレオンの戦いの際に、イギリス政府に戦争資金を提供したことが第一原因だと私は推測します。イギリス側にとっては、完全にロスチャイルドはイギリスの味方として登場しました。で、すっかり安心してイングランド銀行の管理を任せた、と。
一方、ロスチャイルドにとっては、大英帝国と組んで金融なり、鉄道・鉱物(ゴールド・ダイアモンド)の占有に乗り出すのは、願ったりかなったり、です。こうして共存共栄、となったのではないか。
で、ネイサン・マイヤー・アムシェルが、異民族であるキリスト教・ホワイト・イギリス人社交界の中にいかにして食い込んだか、です。ここにアメリカ人モルガンの登場でした。ロンドンでモルガンがパーティーを開催します。ここにイギリス人名士たちが集まり、モルガンが上々の評判を獲得。
イギリス人は植民地人のモルガンにすっかり気をゆるして、ユダヤ人ロスチャイルドの悪口を言いまくった、と言います。で、このパーティの資金を出したのが、そのロスチャイルド。
これで、モルガンも喜び、モルガンを通してロスチャイルドも喜び、イギリス人も喜び、という具合に、イギリス社会に食い込むロスチャイルドの作戦が見事成功です。
ロスチャイルド一族の一方的に支配・陰謀の成功、というものではないでしょう。
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今年のマリンズのインタビュー、一度は必見です 投稿者:ueda 投稿日:10月 8日(水)17時08分54秒
こんにちは、皆さん、植田です。
まあ、このマリンズ氏のインタビューをご覧なってください。
http://www.rense.com/general39/EUSTACE.htm
いや、この他にも、彼のインタビューを見たのですが、懐疑心をいったん横に置いて、彼のストーリーに入っていくと、なんと、すべてがロスチャイルドに収斂していきます。マリンズ氏の見るところでは、ロックフェラー一族もロスチャイルドの使用人です。
へー、そうですか。で、さらにその根底には、ユダヤの5000年にわたる陰謀ですか。
そうですか。
で、個別的に見ると、スタンフォード大学にある「フーバー研究所」は、ロスチャイルド一族がアメリカ史を書き換えてしまうために設立した機関、ということです。ふーむ。
そして、ここでフェローだったアンソニー・サットンは、イギリス情報局のスパイではないか、とずっと疑っていたといいます。ふーむ。ただ、サットン氏は、各方面から財政的支援を受けたのに、結婚した相手が日本人の女性で、彼女に浪費癖があり、晩年は満足な研究ができなかったとか。なるほど。サットン氏、女性の色気の誘惑に負けてしまった、真面目すぎた人のようですね。若い頃に免疫をつけておく必要がありました。女性におぼれたら、アウトです。ニュートン、ベートーベンを見よ、です。人生全体を通して人間に与えられるエネルギー量は一定です。サットン氏は、これを有用に使うべきでした。ま、話が脱線です。
シルバー・バーチ協会はネルソン・ロックフェラーの創出でしたか。
で、「ボーンズ」アベレル・ハリマンの父親はロスチャイルドの使用人でしたか。
息子ブッシュ大統領はボーンズなので、何をやっても、エスタブリッシュメントは大目に見てくれる、と。で、父親ブッシュは、息子も大統領になった人、という記憶しか人々に残さなかっただけの人物、ということです。
ネオコンはソビエト共産主義よりも始末が悪い、と。
CRFは、ジョークの存在、とのことです。本当はロンドンのチャタム・ハウスがすべて指令を出している、とのことです。
ヨーロッパのポグロムは、すべてユダヤ人自身がしかけたものである、ということです。
ふーむ。
マリンズ氏、正気なのか、狂人なのか。
恐ろしいのは、彼の指摘する数々が、どうも本当らしく思えるところもある点です。
しかし、ジョン・D・ロックフェラーに「モノポリーのアート」を教えたのは、ロスチャイルドでしたか。例の、鉄道のリベート物語、これは、相手の鉄道側にもそうとう理解がないと成立しない「陰謀」でした。で、これをロスチャイルドが管理していたとなると、ロックフェラーにも支援するわけですから、これなら事情は簡単に成立したでしょう。しかし、本当なのか。
もちろん、ロン・チャ―ナウ氏の伝記には、もっと合理的な説明が出ています。鉄道会社は、ロックフェラーが一定量の石油を毎日輸送用に列車を使ってくれるので、割引運賃にした、と。おまけに、ライバル会社がその列車を使用するときは、そのライバル会社の使用料からもそのつどリベートがロックフェラーに払い戻しが入るようになっていた、ということです。この後半のリベートの部分が、後になってアメリカの公衆を怒らせることになりました。あまりにあくどいではないか、と。
ロックフェラー一族の興亡、これはロスチャイルドのシナリオなのか。
それから、ヒラリー・クリントンさんが提唱した健康保険・医療改革、これは現・上院議員のジェイ・ロックフェラーの医療計画のために考案されたシナリオだった、ということです。しかし、クリントン政権時代には成功しなかったと。
本日の日経新聞にマンキュー氏のインタビューが出ていますが、マリンズ氏のあとでは、色あせるかなあ。アメリカ経済学者は、ただ、アメリカ資本主義を動かす本当の主人たちにご奉仕するだけの存在なのか。
一体、ロスチャイルド一族って、何を意図しているのでしょうか。マリンズ氏によれば、イスラエル建国のアイデアをこの一族がスタートさせたのは1810年のこと、といいます。で、実際の建国は1948年ですから、考案者は死んでいるわけです。ここがユダヤの恐ろしいところでしょうか。個人は、民族のアイデア(生命)に奉仕する存在に過ぎない、と。
で、最近気になるのは、どうも息子ブッシュ政権が、政権の誕生当初に比べて、イスラエルに寄りすぎではないか、と見えることです。シリアです。何かあったのでしょうか。ロスチャイルド・ユダヤのオクトパスの手がついにブッシュ政権に絡みつきましたか。しかし、そうだとしたら、ロスチャイルドを世紀を超えて結束させているものは何か、です。血か、理念化か。あるいは、「バール」の呪いか。キリスト教への復讐か。単にマネーへの執着か。
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ロックフェラー家も、日本流で言えば、「公儀」となるのではないか 投稿者:ueda 投稿日:10月 8日(水)09時18分36秒
おはようございます、皆さん、植田です。
新聞を見ていたら、舟木一夫が舞台公演をやっているようで、当日券あり、と広告がありました。え、そうか。と一瞬思ったのですが、しかし、いまさら「高校三年生」はなあ、となりました。
で、エルビス・プレスリーのCDの発売の広告が目に止まりました。未収録の曲が入っているようです。うーん、これはどうするか。
最近は、バッハの「バイオリン協奏曲」三昧をしています。
話は違いますが、アメリカに選挙による「公」というスタンダードがなかったら、スタンダード石油は、さしずめ徳川幕府となったのではないか、と思えてきました。
ビジネスを資本主義の戦場とすれば、ここは常時、戦国時代です。で、ロックフェラーはここの覇者です。だとしたら、徳川幕府のように、われこそはアメリカの公儀である、と宣言をしても不思議ではありません。しかしアメリカでは、富の量や武力はそれ自体「公」を創出しません。選挙のみです。だから、ロックフェラーはアメリカ外交評議会というような非選挙組織を作って、田中角栄氏以上の、プレジデント・メイカーに徹する戦略に出たのではないか、と。
いや、ロックフェラーだけではなく、アメリカで富の覇者となった一族は、どうしてもそのような形でしか力を発揮できないでしょう。
となると、徳川家が「公儀」を天下に宣言することと、ロックフェラー家がCFRを作ってホワイトハウスを支配することと、どちらが政治的に好ましいか、という疑問になります。
で、CFRがFRBを創出した、という説にゲーリー・アレン氏などは入っていきます。時間的にはFRBのほうが先にできましたが、人脈は同じである、と。
となると、与えられた社会システムの中で、いかに実力を発揮するか、という点でアメリカは「陰謀論」が出てくるのに対し、日本では、覇者が「公儀」を独占してしまうわけですから、「陰謀論」の余地がない、となりますか。あるいは、公儀を独占してしまうことが「陰謀」ですか。すると、たとえば文部科学省の日本教育界を支配する構図は、陰謀そのものとなります。
ふーむ。この見方、どこかおかしいのでしょうか。
アメリカ流公儀観をスタンダードにすると、日本社会が歪んで見えてきます。
「市民社会」というのは、それほど創出が難しかったということなのでしょうか。市民が自立するというのは。
いや、日本の教育界に君臨する文科省、それを思想的に支える国立大学群、アメリカ流スタンダードから見れば、陰謀の巣窟ではないか、と思えてきました。日本中に時代遅れの統治論・正統論を撒き散らしているのではないか。あるいは、これは私の頭がおかしくなりつつある徴候なのか。
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公儀隠密の「公」は、アメリカ流スタンダードから見ると、「公」ではないだろう 投稿者:ueda 投稿日:10月 8日(水)08時12分36秒
おはようございます、皆さん、植田です。
「公」の話ですが、アメリカ流の「公」を基準にすれば、日本の「公」は「ダブル・スタンダード」となりますか。
たとえば、テレビ番組の「水戸黄門」を見ると、「公儀隠密」なんて言葉が出てきます。しかし、アメリカ流スタンダードから見れば、ここに「公」が出てくるのは、筋違いということになります。徳川幕府は何も「選挙」によって成立した権力ではなかったからです。
で、ついでに、当然のことながら、明治政府も出自もそうです。武力で権力を奪い、それを天皇が認知するという形でした。これは、鎌倉幕府と全く同じ正統性の認知の構図です。ただ、明治政府の場合は、ハリー・パークスがいち早く明治政府の主権、正統性を承認しました。イギリスです。ここも、イギリス主導の明治維新だったのか、と充分にあやしいところです。
で、この武力で権力を奪った明治政府が今に続く律令システムを創出しました。したがって、現在の日本社会の制度の多くは、アメリカ流スタンダードから見れば、「公」的正統性のないものが多い、となります。道路公団の正統性はどこから出てくるのだ、となります。
話は違いますが、今晩のNHKのテレビ番組「歴史は動いた」で始皇帝をやるようです。ペルシア軍団の実態が明らかになるか、興味しんしんです。
それから、最新の「サピオ」誌で、井沢元彦氏が、王仁の漢字はウソだった、と述べているようです。これも興味があります。が、こちらはパスします。
アメリカ流「公」をスタンダードにしてみると、日本史がなかなか面白いものになります。この、けったいな国、となりますか。しかし、こうした見方に戦後ずっと反感を抱いたのが、西部邁氏だったのでしょうねえ。
それはそうと、以下、メールが入っていました。面白い内容です。
「貿易黒字の話ですが、かつて日本に外貨が貯まり始めた頃、
適正外貨準備高について、数式やグラフをふんだんに使い経済理論を駆使して、
ある額の辺りで外貨準備高は頭打ちするはずだという説がありました。
一方、それは女性の衣装ダンスと同じで際限なく貯まるという説がありました。
衣装ダンス説が正解でしたね。国家はホモ・エコノミクスの様には行動しないのです。
黒字とは生産より少なく消費することです。赤字はその逆です。
つまり現在日本人の稼いだ金をアメリカ人が消費しているというわけです。
国民の効用最大化を目指すはずの国家がなんでいつまでもこんなこと
をしているんでしょうか。律令制がその答の一部であることは確実ですが、
官僚の答を一度拝聴したいですね。
財もしくはサービスの売買の場合、役に立つ物を紙切れや金属片と交換したにも
かかわらず、売主が「有難う」と言います。なぜならその紙切れや金属片がもっと役に
立つものと交換できるからです。交換しないのはただの守銭奴で、その心の奥底は
常人では計り知れないものがあります。
個人的にはできるだけ多く借金してそれを使い尽くして生涯を終われば、
効用最大化の人生を送ったことになります。もっともホモ・エコノミクスは反道徳的行動
をしてはいけないことになっているんですが。」
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ジム・ベーカーはなぜグリーンスパンをFRB議長に抜擢できたか 投稿者:ueda 投稿日:10月 7日(火)20時51分30秒
こんばんは、皆さん、植田です。
藤井・道路公団総裁が、辞任を拒否、ですって。
いや、テレビ・ニュースを見て驚きました。国民の代表である大臣の要求を拒否ですよ。さすが、律令システムの頂点の一つに立つ人の判断はすごいです。
ま、どうでもいいです。
で、マンキュー氏のテキストに書かれていないことです。ボルカーのインフレ退治や、グリーンスパンの株価急落事件退治のことには触れていますが、なぜ彼らが議長に選ばれたのか、そのいきさつがわかりません。
で、ボルカー氏は、デビッド・ロックフェラー氏の抜擢でした。ま、ボルカー氏を議長に任命したのはカーター大統領でしたが、このカーター氏を大統領に押し込んだのもデビッド・ロックフェラー氏でしたから、当然か。です。
で、グリーンスパンはどうか、です。これは、すでに見たように、ジェームズ・ベーカー氏による抜擢でした。しかしデビッド・ロックフェラーがそれ相当の実力を持っていることは、もうその名前を聞けば、誰にもすぐにわかることですが、では、ジム・ベーカー氏の推薦がそれほど力があるのはどういうことなのか、となります。すぐにはわかりません。
ここが気になったところ、ユースタス・マリンズに出ていました。おじいさんが、ニューヨーク連銀の大株主だったではありませんか。
「1914年のニューヨーク連邦準備銀行の2番目の大株主ファースト・ナショナル・バンクは、銀行の設立者ジョージ・F・ベーカーが二万株、彼の息子G・F・ベーカー・ジュニアが五千株で、銀行の全株式10万株のうちの25%を占めていた・・」p.180
これなら話がわかります。ジェームズ・ベーカー氏もきっと株主であり、連邦準備制度は、「おれの会社」ってなものでしょう。で、グリーンスパンを議長に推薦というのは、オーナーが経営者を選んだだけの話、となります。
なるほど。そういうことか。
で、マリンズ氏によると、第14章で、ボルカー氏は、ロンドン・コネクションの操り人形でしかない、と指摘しています。
ふーむ、そうですか。どういうことですか、これは。
というと、BIS規制を作成したのがイングランド銀行のOBでした。これに全面的に協力したのが議長のボルカーでした。ふーむ。邦銀潰しはアングロ・アメリカンの共同戦線だったのか。
いや、マンキュー氏のテキストの向こうに、アメリカ資本主義の実際の動きが透けて見えてきました。アダム・スミスは、自由競争による経済活性化が成長の要因である、と述べましたが、しかし、そこに巨大な資本を持つ特別なプレーヤーたちがいたらどうなるか、です。アダム・スミスはこの状況を考察しませんでした。
で、日銀とFRBの違いは何か、です。
多分、一番の違いは、それぞれが背負う「公」が違う、ということではないかと私は思います。
日本では、藤井総裁のように、大臣の要求だって律令官僚は拒否できます。これは、「選挙が公を生み出す」、というアメリカとは異なる「公」の概念があるためです。
アメリカでは、政治的には、選挙だけが「公」を創出します。これをスティグりッツがこう言います、
「民主主義社会においては、民間機関と公共機関は二つの点で区別される。第一に公共機関を運営する人は選挙で直接選ばれるか、選挙で選ばれた人によって任命される。地位を得る正統性は、直接あるいは間接の選挙制度によっているのである。第2に・・」『入門経済学』P.238
アメリカでは「公」を創出するのは選挙であり、それ以外にありません。
だから、FRBの創出が、陰謀じみてくるわけです。理事たちも、議長も、直接選挙で選ばれません。マリンズ氏によれば、初期の理事たちはすべて株主銀行から構成されていた、ということです。これでは、完全に「陰謀組織」ですよ。
では、日銀は、です。彼らも選挙で選ばれませんが、しかし、律令官僚は、試験をパスすれば「公」です。
してみると、日銀とFRBの違いを考えるには、日米の「公」の違いを考える必要が出てきました。
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日本がアメリカ国債を買うことの意味は? 投稿者:ueda 投稿日:10月 7日(火)13時53分07秒
こんにちは、皆さん、植田です。
日本が輸出で稼いだドルを国内で円に換金しないで、そのまま米国債を買うということは、どういうことか、と気になってきました。
そもそも米国債とは何か、です。マンキュー氏の説明です。
「連邦準備の主要な政策手段が公開市場操作(国債の売買)であることをこの段階でも知っておいたほうがよい。FOMC(連邦公開市場委員会)が貨幣供給を増やすことを決めると、連邦準備はドル紙幣を印刷して、国内債券市場において国債を民間から買い入れることに使う。したがって、公開市場における連邦準備の買い入れ(買いオペレーション)は貨幣供給を増加させる。」p.287
ふーむ、いいでしょう。
しかし、この説明で、何か、見落としている点はないでしょうか。
それを探るために、次は、ユースタス・マリンズ氏から引用です。
「私は連邦準備制度は連邦政府機関ではなく、準備金を持たず、そもそも制度ですらなく、むしろ犯罪シンジケートであると述べてきた。
陰謀家たちがジョージア州のジキル島で会合を開いた1910年11月から現在まで、連邦準備銀行家たちの策謀は隠蔽され続けてきた。今日、その秘密主義は合衆国国民の上に三兆ドルの債務となってのしかかり、その債務に対して銀行家たちに支払われる金利は毎年3000億ドルに達している。」『民間が所有する中央銀行』p.28
なお、マリンズ氏が言う「現在」とは、1991年です。
それと訂正です。トーマス氏のところで書いた、税金40%の支払いがなされるのは株式に大してではなく、「負債利子」に対してでした。マリンズ氏の言う、毎年の「3000億ドル」に対応する部分であろう、と今のところ推測しています。
で、マリンズ氏によると、連邦準備制度が、以後、次の出来事の仕掛け人となります。
1 第一次世界大戦。
2 1920年代の農業不況。
3 大恐慌。
4 第二次大戦。
5 それ以後から現在。1990年にアメリカが世界最大の債務国になった。
さて、問題は、アメリカが最大の債務国であるということの意味です。これは、政府の借金であり、借金には利息がつくでしょう。では、その利息は誰のところに行くか、です。
というと、借金を貸し付けた貸し手のところです。
マリンズ氏によれば、これが連邦準備銀行を所有する銀行家たちのところに行く、となります。で、こう見ると、この銀行家たちにとっては、負債が大きければ大きいほど、自分たちのところに入ってくる利息が増える、という算段になります。
では、その利息を払う資金はどこから出るか、です。これが、アメリカ国民の税金、となるでしょう。
そこで、最初の疑問です。
アメリカ政府、要するにアメリカ財務省はいかにして借金を作ることができるか、です。
アメリカ国債を発行することによって、です。これを無から創造し、そして、民間銀行に買わせることで、手元にドルを手に入れます。
しかしそれなら、民間銀行は、その国債を買い入れるドルをどこから手に入れたか、とここで疑問が出てきます。連邦準備制度がドル紙幣を印刷することで、が答えでしょう。
マンキュー氏の説明で、足りないところはどこか。
アメリカ国務省が国債を発行する一方、連邦準備制度はそれを購入できるドル紙幣を印刷する、ということです。これで、無から負債が創造されます。で、銀行家たちは、最終的に、この無から生まれた夫妻の利息を獲得する、ということになります。
とするなら、アメリカ政府が累積債務を巨額に抱えているということは、連邦準備制度を所有する銀行家たちには、このうえなく「おいしい状態」である、となります。
で、この状態を日本の「輸出マシーン」が支えます。
日米の、それぞれシステムが生み出す「支えあい構造」の成立です。
ピーター・タスカ氏が言います、
「アメリカは経常収支赤字により、毎年GDPの4%に相当する金を借り入れねばならない状況にある。その大部分は、GDPの2〜3%相当の余剰貯蓄をかかえている日本からの借金だ。」ニューズウィーク日本版2003.1.22
だから、連邦準備制度と日銀の行動は、がっちりとかみ合っています。軍事の日米安保の並び立つ、経済の日米安保、と言いますか。
これをどうするか。どうしたらいいのか。日米とも、大問題ですよ、これは。
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連邦準備制度もジキルとハイド、か。 投稿者:ueda 投稿日:10月 7日(火)11時51分11秒
こんにちは、皆さん、植田です。
今度は、FRBを所有しているのは誰か、という面からこの問題を見ると、どうなるか、です。
トーマス・シャーフという人物が1992年に、連邦準備銀行は民間会社である、というリポートを書いています。で、1913年の設立当時(法案が通った時点)、株主に名前を連ねた銀行が10。これらの銀行が、12の連邦準備銀行の株式を所有した、ということです。
ロンドンのロスチャイルド銀行、ハンブルクのウォーバーグ銀行、ベルリンのロスチャイルド銀行、ニューヨークのリーマン・ブラザーズ銀行、パリのラザール・ブラザーズ銀行、ニューヨークのクーン・ローブ銀行、イタリアのイスラエル・モーゼス・シーフ銀行、ニューヨークのゴールドマン・サックス、アムステルダムのウォーバーグ銀行、ニューヨークのチェース・マンハッタン銀行。
見ての通り、チェース・マンハッタンを除けば、すべてユダヤ銀行です。
すると、ここからどうなるか。
トーマス氏の視線ははるか昔にさかのぼり、これらユダヤ銀行を牛耳るロスチャイルド一族は、すでにアメリカの独立戦争の時から、中央銀行を創出してアメリカ経済を支配することを目論んだ、という指摘になってきます。アメリカが独立戦争でイギリスの支配を脱したからには、次の手として、経済を支配しよう、と。
ふーむ。そうですか。
で、トーマス氏の、1992年度の時点での計算では、アメリカ国民の税金の40%が、連邦準備の株主たちに、その利息支払いに提供されている、ということです。で、これは、アメリカ国民の富の略奪以外の何ものでもない、と。
ふーむ。そうですか。
で、グリーンスパン氏も、そういえば、ユダヤ人です。両親ともそうです。
ふーむ。
連邦準備制度も、ジキルとハイドか。
あるいは、これが資本主義システムの光と影か。
日銀とFRBの対比は、このFRBの影の部分も視野に入れる必要があるでしょう。
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「輸出マシーン」と「比較優位の原理」 投稿者:ueda 投稿日:10月 7日(火)07時56分29秒
おはようございます、皆さん、植田です。
日銀とFRBを比較すると、結局のところ、『円デフレ』の分析に落ち着いてきます。
「欧米諸国の銀行やその他の金融機関は、経済の総信用量を金利、中央銀行の預金準備率、市場での資金需要などを通して決定されている。日本の銀行はそうした決定をしてこなかった。総信用量も日本銀行内部で決定された。まさに日本銀行は一定の経済活動水準で必要とされる発行銀行券の裏づけとなる信用を供給した。」P.79
ここで「円デフレ」が何を言ってるのか、といえば、FRBはアメリカ資本主義のビジネス・サイクル(景気循環)を調整するために創出された機関であるのに対し、日銀は日本資本主義(国策資本主義・護送船団経済)そのものを創出する役目を負っていた、ということです。経済機関としてみれば同一の機能を持っているにしても、社会・時代の経済環境の中での与えられた役割が相違していた、ということです。
で、日銀が日本の資本主義のエンジンになり、そこに「輸出マシーン」が形成されました。ここで、マンキュー氏のテキストなどを見て不思議になるのは、「比較優位の原理」を説いて貿易は必ず生活水準を向上させる、という論陣をあちらの経済学者が一致して主張することです。その裏づけ・根拠をアダム・スミス、リカードが提供しました(マンキュー『マクロ経済学』P.79)。であるなら、なぜ明治・大正の日本人は、そのような比較優位の原理に基づく貿易をしなかったか、です。
しかも、問題は、これが今も続いている、という点です。
「現在では、重商主義的な方法はその役割を終えたあとにも生き延びている。日本が輸入障壁や自給自足的な考え方に縛られて自由貿易を忌避していることが、いまや日本が絶対に必要としている経済の回復を阻害しているという点では、日本の国外では意見の不一致はない。」『円デフレ』P.102
これは、明治時代に正しかったものが、現代も正しいか、という問題です。
で、マンキュー氏の資料では、この期間、日本は世界で一番の経済成長を達成した国です。問題は、貧困国がリッチ・カントリーになった時点で、貧困時代の経済システムをいまだに採用していることの是非です。
私が思うに、明治時代の日本人選択は正しかったと思います。その時代に「比較優位の原理」で自由貿易を迫られたら、すべての領域で産業がなかった日本は、欧米列強にいいようにやられたでしょう。その実例の一つが、幕末の金・銀の国外流出です。資源を奪われるどころか、産業の育成まで阻害されたでしょう。自給自足経済の確立というのは、「比較優位の原理」が機能する時点にまで日本経済を持っていくための、必要不可欠の成長段階だったと私は思います。
で、このシステムを世界第二の経済大国になった時点でやってもいいものか、です。
今の日本はもう明治・大正時代ではありません。比較優位の原理は、日本経済ではこれから発動されるべきものでしょう。
ただ、この原理で発生するマイナス面をマンキュー氏も指摘します。
「国際貿易は、一国全体をより豊かにすると同時に、国民の一部をより貧しくすることがある。アメリカが食料を輸出して自動車をゆにゅうする場合、アメリカの農夫への影響とアメリカの自動車労働者への影響は違うものになる。しかしながら、政治家や評論家がしばしば述べる意見に反して、国際貿易は戦争ではない。戦争は勝利する国と敗北する国を生み出すが、国際貿易はすべての国をより繁栄させるのである。」P.80
日本は、この貿易によって不利をこうむる国内企業を保護するために、「輸出マシーン」構造を作ったわけでした。輸出はどんどんするが、輸入は必要不可欠ものものしかしない、と。その結果が、黒字の退蔵でした。
すると問題は何か、です。
日本は、もう黒字退蔵による円デフレを回避できるまでに経済成長を達成した国であることを、私たちが自覚することでしょう。そうすれば、行動パターンが変わります。この線で考えていけば、輸出マシーンを維持するために円売り介入をするよりも、もっと別な対策が見つかるでしょう。
あちらの経済学者が一致して説く「比較優位の原理」ですが、これは、彼らが西洋列強の立場から説く原理である、という側面があることを私は強く感じるのですが、これはまた別の機会に。
それから、マンキュー氏のテキストに出てくる、次の指摘も興味深いです。
「中央銀行がどのような金融政策を実行しても、生産量と失業率は長期においては自然な値に落ち着く。」P.471
この指摘から、幾つかの疑問が浮かんできます。が、これもまた別の機会にします。
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適切な通貨量はどの程度か。インフレ率3%である。 投稿者:ueda 投稿日:10月 6日(月)14時00分41秒
こんにちは、植田です。
続きです。
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それからFRBの出自の点ではどうか、です。これはマンキュー氏がこう述べています。
「アメリカの連邦準備制度は1914年に創設された。1907年に一連の銀行破綻が生じ、アメリカの銀行システムの健全性を維持するためには中央銀行が必要であることを連邦議会が納得したためである。」P.285
で、陰謀論者は1907年の銀行破綻はJPモルガンが仕掛けた人為的なもの、と指摘します。で、モルガン銀行やロックフェラー一族や、ポール・ウォーバーグ(ロスチャイルドの使用人)たちのジキル島の陰謀の開始です。
さて、ではFRBは陰謀の組織か、です。私は、どうもそれは、ばかばかしいのではないか、と思えてきました。たとえば、1980年代後半に邦銀が世界金融市場の20%ほどを占領したことがありました。これでBIS規制となったわけですが、しかし、その時の邦銀は「陰謀」としてそれをやったか、です。元を正せば福井・日銀のバブル経済の副産物でした。だから、その時の邦銀の振る舞いの起源は、「輸出マシーン」にある、ということになります。日本に陰謀があるとすれば、この「輸出マシーン」構造そのものが「陰謀」です。
で、何が言いたいのかというと、FRBの創出は、アメリカ資本主義が必要不可欠な組織として要請したもの、ということです。
これをF・ルーズベルト政権が仕掛けた「真珠湾誘導戦略」と比べてもいいでしょう。これは、スティネット氏が立証したごとく、陰謀がありました。しかし、アメリカがイギリス・フランスをヒットラーから救い出すだめには、必要不可欠な陰謀でした。
多分、福井・日銀のマネー・ジャブジャブ供給戦略もそうでしょう。ヴェルナー氏が言うように、中央銀行は経済の支配者になりたがっているせいではありません。日本の場合は、輸出マシーンを維持するためです。
というような、結論に落ち着きそうです。
しかしおかげで、マンキュー氏のテキストに何が書いてあるのか、だいぶわかってきました。評判通り、実に分かりやすいテキストです。たとえば、FRBがいかにして通貨供給の調節をするか。日銀と少し異なっているようです。FRBは地方の連銀を使って調節しますが、日銀には、これに相当するものがありません。円は日銀が唯一の発行者ですが、ドルは、12ある地方のそれぞれの連邦準備銀行の名前が刻印されているようです。
マンキュー氏のテキストを読んでいて、実によくわかったのが、銀行は流動性を調節できても、富の調節はできない、という指摘でした。だから、福井・日銀がやっているのは、流動性の拡大、ということになります。しかしそれでも、実際に松井証券などは売上を増大したわけですから、ここでは、富の拡大にも関与してきます。
この辺に、GDPを貨幣量で計測することの是非があるのでしょう。
国債の格付けの評価でよく引き合いに出されたボツワナを例に取れば、この国の中央銀行が通貨をジャブジャブ印刷すれば、日本経済よりも規模が大きくなるでしょう。しかし、その一方で、ハイパー・インフレになるでしょうが。
で、通貨量と、実体経済の関係は、どの程度が適切か、となります。で、グリーンスパンは、インフレ率3%が経済成長に最適の通貨量と設定しています。これに反する要求は、共和党であろうと民主党であろうと、抵抗する、と。
これでグリーンスパンの連銀がアメリカ国家の支配を目指しているのか_? と疑問になってきます。