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撮影横行、カメラ付き携帯に悩む美術館 asahi.com
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投稿者 おっと!どっこい 日時 2003 年 10 月 08 日 14:56:13:jv09tHOGjtBIs


http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200304180029.html
撮影横行、カメラ付き携帯に悩む美術館


カメラ付き携帯電話を使って、美術館や博物館で写真を撮る人が増えている。館内では、作品そのものや著作権、鑑賞環境を守るために「撮影禁止」の注意書きをし、監視員を置いていることが多い。だが普及が進むカメラ付き携帯は手軽な分、写真を撮っているという意識や罪悪感が薄く、撮影が後を絶たない。静かに鑑賞したい来場者には不快感を与え、館側も対策に頭を悩ませている。

 京都市左京区の市美術館では、昨年夏ごろから携帯電話での展示品撮影が増え始めた。ピカソなどの絵画が並んだ秋のメトロポリタン美術館展では、「記念に撮ろう」という来館者が相次いだ。注意すると「レンズを通して見ただけ」と怒り出す人もいた。

 2月中旬まで同市下京区の「美術館『えき』KYOTO」で開かれたブルーナ・ミュージアム展は、ウサギの絵で知られるオランダ絵本作家のイラストなどを展示し、親子連れでにぎわった。

 携帯の電源を切るよう入り口で注意しても、記念撮影が続いた。同館は「ファミリー層を狙った展覧会は美術鑑賞というよりもお出かけ感覚。モラルに頼るしかない」とこぼす。同市伏見区の高校教員高尾陽平さん(31)は「シャッター音やフラッシュが続き、静かに楽しみたいのに不愉快だった」と言う。

 日本を代表する私立美術館、岡山県倉敷市の大原美術館は、エル・グレコ、モネなどの名画の展示で知られる。昨年から携帯での撮影が多くなった。「携帯を構える人には注意するが、手に持っているだけでは何も言えない」と悩みを漏らす。

 館によっては所蔵品を並べる常設展では撮影可能だ。だが、海外から作品を借りる大規模な展覧会になると、著作権と作品の保護上、「私的撮影禁止」が契約に盛り込まれることがある。横行すれば違約金や展示期間中の作品引き揚げという措置もあり、深刻だ。

 カメラ付き携帯電話は00年秋に登場。利用数は2千万台を超えた。

 全国338の国公私立美術館が加盟する全国美術館会議の清島英治事務局長は「さらに普及すれば、大きな問題が起こるかもしれない」と不安を語る。京都国立博物館の宮川禎一主任研究官は「芸術が本当に好きなら、カメラでなく心に刻んで」と話している。

(2003/04/18)

コメント:
カメラ付き携帯電話というのは迷惑画像を撮る、デジタル万引き等、悪いことに使われることが強調されています。しかし先日西武池袋線の脱線事故があった際には、乗客の女性持っていたカメラ付き携帯の臨場感ある画像が報道に利用されており、即時性を持ったメディアとしても貴重な情報源でもあります。

常時デジカメをもっており(場合によってはテレビ電話)事件、事故、災害を伝えることが
出来るということは、臨場感を伝える貴重な情報源にもなりうる。伝える当事者としても客観性を持って緊急事態にあたるわけなので、パニックにならず冷静に行動するという側面もある。例えば事故現場でけが人がいた場合に、カメラ付き携帯電話でけが人の様子を救命センターに送ることが出来れば、救急車到着までにそばにいる人間に簡単な指示をあたえることもできます。

けれども美術館での撮影はどうみても反則ですね。即時性メディアの諸刃の剣ということでしょうか。


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