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アメリカの真意を読め!(その1)[Electon] 〜ちょっと、古い記事です(2001,11,30)
http://www.asyura2.com/2us0310/bd30/msg/114.html
投稿者 乃依 日時 2003 年 10 月 06 日 13:56:50:YTmYN2QYOSlOI

〜かなり古い記事です。重複でないことは確認いたしました。

アメリカの真意を読め!(その1)

フリージャーナリスト:神吉信之

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 12月7日付け「週間ポスト」にブッシュが「石油」でタリバンと交渉していたことが、11月14日フランスで緊急出版された「ビンラディン禁じられた真実」(情報調査会社アナリストのジャン シャルル ブリザール、国際情報に関するニュースレター発行者のギロームダスキエ共著)で述べられていると出ていた。

「簡単に要約してよ」

 そうだな。

 9月28日付けコラムでも指摘したように、中央アジア地域には膨大な石油、天然ガス資源がある。そのエネルギー利権で、アメリカが90年代半ばからサウジアラビアと連携して、トルクメニスタンのガス田からアフガニスタンを経由パキスタンへ至る天然ガス パイプライン計画を進めていて、その支配権を巡りロシアと激しく争っていたが、アフガニスタンの内戦激化で頓挫した。

 クリントン政権下のアメリカは、北部同盟と戦って支配地域を拡大しつつあった当時のタリバンに対して、パイプライン敷設許可を条件に、支援することで交渉にあたっていた。

 しかしながら、93年の世界貿易センタービル爆破テロ、98年のケニアタンザニア米大使館テロの背後に、ビンラディンとアルカイダの存在が疑問視され、国内でタリバンと外交関係を持つことに批判が出た。(女性に対する人権問題、麻薬も問題にされた)クリントン政権は、ビンラディンの身柄引き渡しもタリバンに要求するようになるが、タリバン側がそれを拒否、交渉は中座する。

 その後、ブッシシュ大統領誕生で交渉が再開される。2月、タリバンのムタワキル外相は、ビンラディン引き渡しを計画する用意があると声明、それにはブッシュ政権の働きかけがあったと言う。ブッシュは、タリバンとの交渉のために、FBIによるアフガンとその周辺国でのテロ活動に関する調査を制限した。

「へえ〜。それまでして」

 石油業界は、ブッシュの支持母体だからね。そのため、7月にFBIナン バー2のジョン オニールが、反旗を出して辞職した。

 そこまでして、臨んだ交渉だったが、結局決裂、その際米政府高官が交渉決裂なら武力行使すると脅したという。

 ざっと、このようなことが書かれている。

 アメリカの政策を読むキーワードをここで、整理するとしよう。
個々が関連していて重複するが、先ず羅列してみよう。

1.「軍産複合体」(5月21日付けコラム参照)ペンタゴン、CIA、FBI、NASA、軍需産業など
2. ロックフェラー、モルガン、メロンなどの財閥
3. 石油業界
4. 国際金融機関
5. ランド、フーバーなどシンクタンク、外交関係評議会CFR(CouncilForeign Relations)
6. メディア
7. 全米ライフル協会、シオニストなどによるロビー活動

 そこで、ブッシュ政権の特徴を知るために、そのスタッフと履歴をチェックしてみよう。

 副大統領 リチャード ブルース チェイニー
   フォード政権の大統領首席補佐官、父ブッシュ政権の国防長官、
   退役後テキサスの石油会社ハリバートン会長、
   妻リン アン チェイニー夫人は、ロッキードマーティン社重役

 国防長官 ドナルド ラムズフェルド
  フォード政権の国防長官 シアーズ ローバック重役、軍事シンクタンク 
  ランドコーポレーション理事長 98年NMD(国家ミサイル防衛)構想を推進
  させるレポートを発表(製造は、ロッキード マーティン)、スタンフォード
  大フーバー研究所理事
  衛星、通信会社ゼネラル インスツルメント コーポレーション(GI)会長
  製薬会社GDサール&カンパニー会長

 財務長官 ポール オニール 
  ラムズフェルドの後任でランドコーポレーション理事長、
   世界最大手アルミニウムメーカー アルコア会長

 国務長官 コリン パウエル
  父ブッシュ政権の統合参謀本部議長

 運輸長官 ノーマン ミネタ
  クリントン政権の商務大臣、カリフォルニア州選出下院議院、ロッキード
   マーティン社副社長、アメリカ陸軍情報部員

 国家安全保障担当大統領補佐官 コンドリーザ ライス
  父ブッシュ政権の国家安全保障会議のソ連担当部長、シェブロン重役、
  スタンフォード大国際政治学教授

 通商代表 ロバート ゼーリック
  父ブッシュの国務次官、外交関係評議会CFR(Council Foreign Relations)理事、
  ワシントンのシンクタンク ジャーマン マーシャル ファンド研究員

 ざっと見ても、軍需産業最大手のロッキード マーティンと3人が関係、シェブロン、ハリバートンなど石油業界と大統領のブッシュを含めると3人が関係している。

 今日はここまでとしよう。

「えっ、もっと知りたいよう」

 カゼで体調不良だから、来週から少しづつ1〜7がどう関連するのか解き明したいと思っている。

 どうも日本のマスコミ、ジャーナリストの殆どがアフガニスタンばかり集中しているが、もっとアメリカの真意を読み取る必要があると思うんだ。

 今まで通り、日米安保でアメリカベッタリの外交をするにしても、(私は、それを決して良いとは思わないが)アメリカの真意を読み取って外交展開しないと、日本はやがて国際社会の中で孤立することになるだろう。

「なんで?」

 中途半端な外交政策だからだ。そのことは、事件直後パウエル国務長官が記者会見を行った際、アメリカの協調国としてイギリス、フランス、ドイツは口にしたが、その中に日本がなかったことに象徴されている。

「では、またね。体調を良くして次回はもっと詳しく説明しろよ」

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