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「ホラッチョ!」「嘘つき!」とヤジられ言葉に詰まり、警察に通報…立花孝志はミルクティーが手放せず 3.16千葉県知事選ルポ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/368744
2025/03/08 日刊ゲンダイ
「嘘つき!」が効く(提供写真)
2期目を目指す現職に新人3人が挑む構図となった千葉県知事選(16日投開票)。メディアから主要候補扱いされない政治団体「NHKから国民を守る党」(N国党)の立花孝志党首は、選挙区内ではなく兵庫県にいる。
斎藤元彦知事の内部告発問題をめぐり、立花に県議会百条委員会の音声データや文書を提供したことがバレ、日本維新の会から離党勧告処分を受けた増山誠県議をスカウトする--。表向きはそう言っているが、実際のところは、昨年11月の兵庫県知事選で味わった「真実を語る正義のヒーロー」として支持者の前に立つ快感が忘れられず、あの気持ち良さを再び体感したくなってしまったからだ。
しかし、失職した斎藤がマサカの返り咲きを果たした知事選から4カ月が経ち、立花の発言がことごとくデマだったことが検証された。今や集まる支持者は当時の50分の1に満たない。逆にカウンター勢力がどんどん増え、立花に向けられるヤジも飛躍的に増えた。立花が嘘をつくたびにカウンターから「ホラッチョ!」「嘘つき!」などと罵声を浴びせられ、ヤジに反応して言葉に詰まる場面も多い。
先週末2日夜は姫路駅前で街頭演説。立花が拡散した誹謗中傷に苦しみ、命を絶った竹内英明前県議の地元だ。ここには通常のカウンターのみならず、竹内氏の同級生や選挙を手伝ったという知人らも集結。「どうしても立花に一言言ってやりたかった」と怒りに満ち満ちていた。
約2時間にわたったヤジはボディーブローのように効いていった。立花はマイクを使用できる午後8時まで演説をやりきったものの、半ば精神安定剤化したミルクティーを手放すことができなかった。
翌3日に立った尼崎駅前には支持者はほぼおらず、カウンターが約8割。土地柄なのか、立花の演説が始まった瞬間、甲子園球場で鍛えたとみられる強力なヤジが飛び交い始めた。立花はとうとう耐えられなくなり、スマホを取り出して警察に通報。「あまりにヤジがひどいので、有権者に話が届かない」と説明していたが、ここは尼崎だ。知事選の有権者が果たしているのか。結局、警察官が駆けつけることはなく、立花はしまいには「今から警察署に行って相談する」と言い残し、文字通り尻尾を巻いて逃げ出した。
立花がカウンターに押し込まれる様子は、群がるユーチューバーらによって全世界へ配信された。いわゆるN国信者にとって、立花は「尊師」だ。その威厳が保てなくなるので、立花は今週末にも兵庫でリベンジすると宣言。大勢のヤジを1人で迎え撃つのは分が悪いとみて、N国党の斉藤健一郎参院議員も参戦を予告している。
もっとも、兵庫県政をメチャクチャにしたパブリックエネミーに立腹する県民は多い。カウンターはさらに増えそうである。
選挙ウォッチャーちだい 選挙ウォッチャー
全国の選挙現場を取材、「note」などで報道。「『NHKから国民を守る党』とは何だったのか?」を上梓。N国党から名誉毀損で提訴されたが、2024年11月に1審勝訴。
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