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都議選前哨戦で「ひとり勝ち」の国民民主党にアプローチ…“緑のタヌキ”小池都知事の皮算用
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/366897
2025/01/29 日刊ゲンダイ
6月の都議選に向けて蠢動(C)日刊ゲンダイ
26日投開票の北九州市議選の結果が、政界をザワつかせている。6月の都議選、7月の参院選の前哨戦に位置づけられたが、既存政党で議席を増やしたのは国民民主党だけ。擁立2候補が共に選挙区でトップ当選し、改選前の1議席を2に増やした。自公両党は勢力を維持。国政野党の立憲民主党と日本維新の会、共産党はそれぞれ1議席減だった。
国民民主の「ひとり勝ち」を見越してか、すでに蠢いていたのが東京都の“女帝”小池百合子知事だ。24日に国民民主の玉木雄一郎代表(役職停止中)と面会。直後の会見で「夏に向かって、いろいろな連携も図りながら、より国民、都民にとって良い方向がつくれれば」とうれしそうに語っていた。都議選を意識して、人気者の玉木氏に秋波を送ったのは明らかだ。
一方、その3日前には官邸で石破首相とも面会した。都議会自民の裏金が発覚しているだけに、報道陣に「裏金の話をしたのか」と問われたが、小池知事は「していない」と否定。しかし「この夏は大変だよねということで意識を共有した」と意味深発言を展開した。
都議選と参院選が重なるのは12年に1度。12年前の都議選では、自民は擁立候補が全て当選したが、当時は自民の広報本部長だった小池氏はその時の体験を「大変だった」と振り返った。
「小池さんは都議選を見据えて2人と会ったのでしょう。国民民主は現状、都議会に議席はありませんが、今回は複数選挙区で候補を擁立する予定。議席を得るのは間違いない。小池さんは玉木代表とも関係が密なため、知事与党になってもらおうと秋波を送ったわけです。一方、自民は裏金事件のあおりで落選者が続出しかねない。『石破さん、大変ね』と距離をとった格好です」(都政関係者)
石丸新党「再生の道」を警戒
知事与党にはならないだろう(「再生の道」設立会見での石丸伸二氏)/(C)日刊ゲンダイ
小池都知事といえば、イメージカラーから「緑のタヌキ」と揶揄されているが、今回の都議選に向けた動きは「皮算用」となる可能性がある。ネックは「石丸新党」の存在だ。
都議選に向け石丸伸二・前安芸高田市長が立ち上げた地域政党「再生の道」について、日経新聞が24〜26日に実施した世論調査では「期待する」が33%。「期待しない」が58%と上回ったものの、ポテンシャルは未知数だ。
「石丸さんは全選挙区に候補を立てると宣言しており、当選者は2ケタに乗る可能性がある。昨夏の都知事選で小池さんと対決したため、知事与党にはならないだろう。石丸新党の候補が大量当選すると、小池さんは議会運営に窮しかねない。だから、国民民主に猛アプローチしているに違いない」(同前)
“玉木ラブ”で大丈夫か。
◇ ◇ ◇
東京都議会自民党会派の政治団体が舞台の裏金事件をめぐり、中抜きしていた26人の氏名と金額が判明し、参院選の前哨戦と位置づけられる都議選(6月13日告示、22日投開票)への悪影響は必至。落選続出は不可避です。関連記事【もっと読む】で詳しく報じています。
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