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石丸伸二氏「新党」発足会見“ドタキャン”の真相…演出意図ミエミエのフリー記者排除に元参謀も苦言
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/366189
2025/01/14 日刊ゲンダイ
前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(C)日刊ゲンダイ
うるさいメディアへの対応に右往左往だ。
夏の参院選の前哨戦とされる東京都議選に向けて、新党立ち上げを宣言していた石丸伸二前安芸高田市長。15日に都庁で新党発足会見を予定していたが、13日、自身のX(旧ツイッター)で「中止になりました」と投稿した。
その理由として「(都庁)記者クラブ宛に出した案内がネットに流出し、日時と場所が広く知られてしまったこと」を挙げ、「(会見を主催する)記者クラブには『取材目的の希望者は出席を制限しない』と言われたため、誰が来るかわからない状況は種々のリスクが高いと判断しました」とした。
確かに、会見主催者の都庁クラブは厳しい質問をするフリー記者を含め、あらゆるメディアの参加を認めている。石丸氏側はそんな事情を知らなかったのだろう、キツイ質問を飛ばすフリー記者の参加を「リスク」と見て、中止したわけだ。
結局、石丸氏は会見の日時は変えず、会場だけ変更。改めて、メディアへの参加条件として「マス媒体の有無」か「登録者数100万相当のネット媒体を有するか否か」を掲げ、事実上、フリー記者を排除した。
石丸後援会の担当者は日刊ゲンダイに「フリー記者を含め、会見を中継するユーチューバーのような方にまで大挙されると管理し切れない。そのため、会場を変更し、我々の主催で参加者を区別する態勢にした。石丸氏の意思です」と説明した。うるさいメディアを拒否し「美しい会見」を“演出”したい意図がミエミエだ。
「報道の自由にもとる」
石丸氏は、安芸高田市長時代に市議を罵ったり、会見でメディアを名指しして猛批判。
その様子をショート動画で“ファン”にSNSで拡散してもらったことでのし上がった。さらに、昨年7月の都知事選後は、特定のテレビ局への批判を展開し「新党立ち上げの会見では○○局を個別的に集中して攻めます」と啖呵を切っていた。なのに、自分は厳しいメディアの追及を恐れ、ドタキャンとは情けない話だ。
都知事選で石丸陣営の参謀を務めていた選挙プランナーの藤川晋之助氏はこう言う。
「石丸さん本人は今回の新党立ち上げ会見に相当、期するものがあるのでしょう。だから、厳しい質問をぶつけてくるフリーの記者の参加を制限したいのかもしれない。ただ、報道の自由の観点から、参加メディアを絞るのは適切ではない。多くのメディアと向き合い、受け答えした方が世間の評価も上がるはずです」
こんな対応をしていたら、石丸新党は総スカンを食らうのではないか。「そうとは限らない」と言うのは、都庁クラブ所属メディアの記者だ。
「石丸氏は記者クラブを『オールドメディアだ』と批判し、『だから会見を自分たちの主催にした』と訴え、SNSで支持を得るつもりではないか。斎藤元彦知事が再選した兵庫県知事選でも、同じような対立構図が注目されました」
有権者は石丸氏の言動に注意すべきだ。
◇ ◇ ◇
2024年12月10日、政治団体「彩生の時」が「旗上げの会」を開催。ゲストスピーカーとして参加した石丸伸二氏に、日刊ゲンダイが直撃すると――。●関連記事「【もっと読む】石丸伸二氏が政治団体「彩生の時」旗揚げのゲストに!すわ新党?とメディア殺到、本人に直撃すると…』で詳報している。
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