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脳を摩耗させる「タイパ」ではなく「熟考」「熟議」を心がけたい 永田町の裏を読む(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/24/senkyo296/msg/444.html
投稿者 赤かぶ 日時 2025 年 1 月 09 日 17:15:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


脳を摩耗させる「タイパ」ではなく「熟考」「熟議」を心がけたい 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/365975
2025/01/08 日刊ゲンダイ


「熟考」「熟議」を心掛けて(C)日刊ゲンダイ

 新聞の元日社説は、各紙の新年への報道姿勢を示す基調宣言のようなものなので、普段は社説をあまり熱心に目配りすることのない私も、必ず読み比べるようにしている。

 予想通りと言うべきか、今年の各紙社説にほぼ共通して流れているのは、SNSを通じて「断片的で不正確な情報や主張の氾濫が社会や政治を乱すこと」(日経)への懸念と、それに対して「次世代への責任を意識した熟議を各分野で進めること」(同上)の不可欠性の強調である。

 そのことを正面から取り上げたのは東京新聞で、タイトルは「あわてない。あわてない」。「民主主義の意思決定は複雑で時間がかかるが、人間というものは生来、せっかちにできていて……何事であれ急ぎがち。でなければ〈急いては事を仕損じる〉のような諺からTVアニメの一休さんの口癖『あわてない、あわてない』に至るまで、性急を戒める言葉が世にこれほど多いはずもない」と述べている。

「急いては事を仕損じる」は、歌舞伎で幡随院長兵衛が語るセリフにあるのだそうだ。「急がば回れ」はもっと古くて、室町時代の連歌師=宗長の「もののふの 矢橋の船は速けれど 急がば回れ 瀬田の長橋」に由来する。琵琶湖で草津から大津への船に乗れば京都への道程は縮まるけれども、比叡山下ろしの風で欠航することも少なくないので、瀬田の唐橋を回った方が結局は早道になるといういわれ。

 ことほどさように、我々の世代だと小学生の頃からそういう警句を教え込まれ、今でも自然に口を突いて出てくるほど血肉化しているけれども、その正反対が今どきの「タイパ」という価値観。映画を早送りで見て筋書きをおおよそ分かっていれば友達との会話に付いていけるというような話らしいが、そんな浅薄なことを続けていれば、脳にとって一番大切な論理力も想像力も情緒力も直感力もどんどん衰退し摩耗してしまうことは明らかだろう。

 やはり人間は「熟考」しなければならない。その上で、それで得られた自分なりの考えを他人との対話や議論に持ち込んで揉み、他人の意見を出来るだけ取り入れて自分の意見をより良きものに仕上げていく「熟議」に慣れ親しまなければならない。そのことを今年は心掛けたいと思うが、さて「熟議の聖堂」たる国会は果たしてそうなっているのかどうか。


高野孟 ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
 

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コメント
1. 赤かぶ[234411] kNSCqYLU 2025年1月09日 17:16:37 : IvD8SHFNnE : MFVDdUVtdUFlT1U=[2509] 報告

※本文、後段文字お越し

2. 赤かぶ[234412] kNSCqYLU 2025年1月09日 17:24:46 : IvD8SHFNnE : MFVDdUVtdUFlT1U=[2510] 報告
<■98行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>




<社説>年のはじめに考える あわてない、あわてない
https://www.tokyo-np.co.jp/article/376969
2025年1月1日 07時30分  東京新聞

 2025年になりました。ちょうど1年前のきょう、能登半島地震が発生しました。「よりにもよって元日に…」と天を仰いだ方も多かったでしょう。その8カ月後にはまた、よりにもよって、その能登を今度は豪雨災害が襲いました。今なお避難生活を余儀なくされている人も少なくありません。壊された暮らしや仕事の復興が順調に進むよう願ってやみません。

 ある防災の専門家がわが国を呼んで曰(いわ)く、「災害の百貨店」と。まこと、この列島で生きるとは、自然災害と生きるということ。さらに防災、減災の力をつけていくほかありませんが、天為ならざる人為の災禍についても、心配事がないわけではありません。

◆戦後よ続け、どこまでも

 一番、怖いのは、やはり戦争です。防衛力増強の名の下、ここ数年でぐんとキナくさくなった感もあるわが国ですが、今年は終戦から80年の節目の年。この「戦後」をどこまでも続けていくには、何が必要でしょうか。

 やはり、民主主義の政治体制は重要だろうと思います。無論、イスラエルや米国など「反証」は少なくありませんし、民主主義でさえあれば「戦争を避けられる」などというつもりはありません。でも、ざっと物事の決まり方を比べてみてください。

 <権威主義体制>なら、独裁的権力(者)が「ゴー」を決断→おしまい。<民主主義体制>だと、選挙で選ばれた権力(者)が「ゴー」を決断→議会に提案→異論が出て議論→賛成多数で結論と、手続きがややこしく時間もかかる。その過程で、結論が「ストップ」に変わる余地もあります。どうでしょう。少なくとも「戦争を避けられやすい」のは後者だという気がするのですが。

 ただ、気がかりなのは、今、述べたように、民主主義の意思決定は複雑で時間がかかるが、人間というものは生来、せっかちにできているという点です。

 時間は無限でも寿命は有限だからか、私たちは何事であれ急ぎがち。でなければ、<急(せ)いては事を仕損じる>のような諺(ことわざ)からTVアニメの一休さんの口癖、「あわてない、あわてない」に至るまで、性急を戒める言葉が、世にこれほど多いはずもないでしょう。

 まして、情報通信から何からどんどんスピードが速くなる当今、私たちのせっかちさがいや増していても不思議はない。それは「タイパ」という言葉の流行からも想像がつきます。

 しかし、です。もし、手っ取り早く結果に行き着けるのが、タイムパフォーマンスが「良い」ことだとすれば、嗚呼(ああ)、民主主義はむしろ正反対ではありませんか。

◆「すったもんだ」が正常

 昨秋の総選挙では、自民・公明の与党が過半数割れに追い込まれました。長く1強の座を恣(ほしいまま)にし、異論を歯牙にもかけぬ驕慢(きょうまん)も目立った自民党に、民意が強く反省を求めたことは健全というべきでしょう。以後、自民党は例の「103万円の壁」見直しや政策活動費廃止などでは野党の意見をいれているようですが、当然、簡単に折り合えない場合も出てくるでしょう。しかし、もはや与党は早々に議論を打ち切って「多数決」という得意技は使えません。

 提案に異論があれば、その差を議論と譲歩、妥協で埋めて成案を得る営為こそが民主主義の想定する政治であって、わが国の政治はやっと正常に復したと言えなくもありません。ただし、すったもんだで、なかなか結論が出ないことも増えてくるはずです。

 もし民意がそれを、タイパが悪い、「決められない政治」だと見限って、選挙で政治地図を塗り替えるなら、もちろんそれも民主主義。でも、仮に、その結果として多数与党が生まれ、以前の自民党よろしく、議論もそこそこに何事であれさっさと「決めてしまう政治」を行うのであれば、到底、民主主義的とはいえません。どれほどタイパが良いとしても、です。

◆「タイパ」最高は独裁制

 とにかくタイパを求めるなら、一番は独裁制でしょうね。前述のように、権威主義の意思決定のスピードは民主主義と段違いで「決められない」とは無縁ですから。でも、だからって、公正な選挙で選ばれたわけでもない特定の個人や組織が国家を牛耳り、法治も表現の自由もないような体制を望む人はおられますまい。結局、私たちに必要なのは、タイパの悪さを辛抱し、まどろっこしさを受け入れる雅量なのだと思います。逆にせっかちに結果を求め、性急に判断する傾向を強めていったら、社会はどんどん権威主義に近寄っていってしまうでしょうから。

 あの一休さんの決まり文句。タイパの魔を振り払うのには、絶好の呪文かもしれません。

3. 赤かぶ[234413] kNSCqYLU 2025年1月09日 17:29:39 : IvD8SHFNnE : MFVDdUVtdUFlT1U=[2511] 報告

4. 赤かぶ[234414] kNSCqYLU 2025年1月09日 17:30:15 : IvD8SHFNnE : MFVDdUVtdUFlT1U=[2512] 報告

5. 赤かぶ[234415] kNSCqYLU 2025年1月09日 17:31:51 : IvD8SHFNnE : MFVDdUVtdUFlT1U=[2513] 報告
https://x.com/Kouhei19470803/status/1874258699923185931

古稀越え
@Kouhei19470803

私たちに必要なのは、タイパの悪さを辛抱し、まどろっこしさを受け入れる雅量なのだと思います。

<社説>年のはじめに考える あわてない、あわてない:東京新聞デジタル

6. 氷島[1953] lViThw 2025年1月09日 19:13:02 : E31xcFwTgs :TOR RkdkZ2RJNzBLQ0E=[14] 報告
⇒《「熟議の聖堂」たる国会は果たしてそうなっているのかどうか。》

安倍一強時代よりは、確実にそうなってるでしょ。
立憲民主党は、そんなに熟議が好きなら「ミニ・パブリックス」でも開いて、YouTubeでその模様を公開したらどうか?
朝生よりはマシな議論になるだろう。

ミニ・パブリックス
熟議民主主義の一形態。社会の縮図となる市民グループを無作為抽出して構成し、公共の問題について議論を重ねる市民参加の手法。

参加者の選出: 無作為抽出により、十数人から数百人程度の市民を選びます。
代表性: 社会全体の縮図となるよう、参加者の属性が偏らないように配慮します。
情報提供: 参加者に対して、議題に関するバランスの取れた情報を提供します。
熟議プロセス: ファシリテーターの支援のもと、参加者同士で議論を重ねます。
意見形成: 議論の結果を意見書にまとめ、政策提言を行います。
政策への反映: 議論の結果を政策決定や更なるテーマの検討に活用します。

ミニ・パブリックスの目的は、複雑化する社会問題に対して、市民の視点を取り入れた解決策を見出すことです。この手法は、一般市民の意見を政策形成に反映させる新しい民主主義の形として注目されています

perplexity(AI)によればそういうことだそうです。

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