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※2025年1月8日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大 文字お越し
※紙面抜粋
※2025年1月8日 日刊ゲンダイ2面
党内からも羽交い絞めに合い、石破降ろしも静かにスタート(C)共同通信社
オーストラリア、カナダ首相が年明け早々辞任表明したが、フランスも行き詰まり、2月にはドイツでも総選挙。
韓国は空前の混乱が続く中、日本も迷走政権で都議選、参院選を戦えるのか。
◇ ◇ ◇
2025年の干支は「乙巳」。「再生と変革」を表すと言い、過去には「大化の改新」につながる政変「乙巳の変」が起きたことで知られるが、そんな政変を予感させる胎動が世界各地で始まっているようだ。
「この国は次の選挙で真の選択を行うに値する。私が最善の選択肢になり得ないことは明白だ」
カナダのトルドー首相は6日、少数与党・自由党の党首を辞任し、9年余り在任している首相の座から退くと電撃表明。同国の多文化主義の基礎を築いた故ピエール・トルドー元首相の長男で、15年10月の総選挙で大勝。
カナダ史上2番目に若い43歳で首相に就任し、難民の積極的な受け入れなどリベラルな政策を進めてきた。19、21年の総選挙でも勝利したものの、少数与党に転落。
公共放送CBCによれば、直近の自由党の支持率は20.1%。対する最大野党・保守党は44.2%で、10月までに予定されている次期総選挙では10年ぶりの政権交代が実現する可能性が高まっていたことから、自ら首相、党首を退く意向を示すことで党勢回復を図りたい考えがあるとみられる。
24年9月の総選挙で反移民を掲げる極右・自由党が初の第1党を獲得したオーストリアでも、4日、国民党党首のネハンマー首相が辞任する意向を表明。連立政権の交渉を主導してきたものの決裂したため、身を引くことを決断したという。
ミニ・トランプ現象のような動きが広がる
欧州の政治情勢も不安定さが増している。
フランスではバイル新首相率いる内閣が12月下旬に発足したものの、下院の不信任によって発足後2カ月半で総辞職に追い込まれたバルニエ前内閣で起用された閣僚らの留任が続出。前内閣の継続性が強いとして、マクロン大統領は不満を爆発させ、「内閣不信任に直面しても政治姿勢を変えていない」などと猛批判。
バイル内閣は前内閣に引き続き、マクロンの中道連合と中道右派・共和党の少数連立与党体制。このため、バイルは左派野党に連携協力を呼び掛けたものの実現しなかったことから、バイル内閣も短命に終わる可能性があるとの見方が浮上。早くも行き詰まり感が漂い始めているという。
12月中旬に連邦議会(下院)でショルツ首相の信任投票を行い、信任案を否決したドイツでは、シュタインマイヤー大統領が連邦議会の解散を表明。当初予定されていた9月の総選挙を2月23日に前倒しすることを決めたのだが、世論調査では、保守最大野党キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が政党別支持率で3割超を固めて首位を維持。
ショルツ率いる社会民主党(SPD)主導の左派連立から政権を奪還する可能性が高く、独メディアの関心は、どの政党がCDU・CSUと連立を組むかに移っているという。
隣国の韓国では尹錫悦大統領による「非常戒厳」を巡り、内乱容疑で捜査が本格化するなど空前の混乱が続いており、まさに「世界で政変、激動の年」を感じさせると言っていい。
元外務省国際情報局長の孫崎享氏がこう言う。
「いずれの国も経済成長の鈍化と格差拡大に対する不満や怒りの声が移民などに向けられ、右傾化しつつある。ミニ・トランプ現象のような動きがあちこちで出ているわけで、他の国にも広がる可能性があります」
脱皮できない蛇は滅びる
電撃自任(カナダのトルドー首相)/(C)ロイター
さて、そんな中で日本の迷走政権はどこに向かうのだろうか。
「蛇は脱皮を繰り返し大きくなっていくことから、再生や進化の年とも言われる」
石破首相は6日の年頭記者会見でこう切り出し、新年の抱負について語っていた。どうやら巳年と絡めたようだが、蛇を巡る格言で有名なのはドイツの哲学者ニーチェが残した「脱皮できない蛇は滅びる」との言葉だ。
凝り固まった考え方や慣習、古い人間関係などに縛られ、それを捨て去ることができない人間に成長はなく滅びる──との意味だが、これぞ今の自民党の姿ではないのか。
とりわけ、「1強多弱」と呼ばれた第2次安倍政権以降の自民党政権は酷いものだった。
選挙で勝てば何をしてもいいとばかり、数の力で押し通し、反対意見は歯牙にもかけず。その選挙だって国民生活を借金苦に追い込んで苦しめるような宗教団体と手を結び、怪しいカネで有権者を“買収”したものだった。挙げ句、国会審議を軽視し、閣議決定で決めたら一丁上がり。
悪事がバレても知らん顔。政治家も官僚も知らぬ存ぜぬを貫き、証拠となる文書の捏造、廃棄もへっちゃら。取り巻きと身内を重用し、一部だけが大儲けするような身びいき政治。腐敗極まれりで、その行き着いた先が裏金事件だったのだ。
予算成立と引き換えか、都議・参院選前後で退陣
前述の通り、政変を感じさせつつあるカナダもオーストリアもフランスも少数与党の政権。そして裏金事件で少数与党に転落したのが石破政権であり、次の首相辞任は石破になるのではないのか。
今夏には都議選や参院選がある。都議会自民党では国会議員と同じ手口で裏金づくりに手を染めていた議員が複数いたことが報じられているから、都議選では再び裏金自民に対する有権者の怒りが燃え上がるのは間違いない。改選期を迎えた参院の裏金議員は非公認扱いになることを恐れ慌てて政治倫理審査会に出席。ところが、そろって「知らなかった」「秘書が」を連発。かえって国民の不信感を強める結果となり、このままでは衆院選と同様に落選続出で自民惨敗は避けられない。
このため、石破は出演した民放番組で参院選に合わせた衆院解散・総選挙の同日選の可能性に言及。「これはありますよね。同時にやってはいけないというそんな決まりはない」などと野党を牽制し、ブラフをかけていたが、そうは問屋が卸さないだろう。
石破は「大平内閣、中曽根内閣で衆参同日選をやった」などと振り返っていたが、かつての三木首相のように反主流派から解散権を封じられ、結局、任期満了選挙で敗北した例もある。石破が本気で同日選などと言い出したら、それこそ党内から羽交い締めにあうのではないか。近代日本で、少数与党が長期政権を維持できた例はない。今は不気味なほど静かだが、すでに「石破降ろし」の動きは水面下でスタートしているのだ。
政治評論家の本澤二郎氏は「国民民主や維新など与党入りしたいという本音が見え隠れする野党次第ですが」と前置きした上で、こう言った。
「ふつうに考えれば25年度予算成立と引き換え、あるいは都議選、参院選前後で石破政権は退陣に追い込まれるでしょう」
石破が辞任を表明するのも時間の問題だ。
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