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「災害、被害」の2024年から希望を持って2025年へ 西村カリン ニッポン見聞考
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/365548
2024/12/26 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
袴田巌さんに完全無罪判決。静岡地検の山田英夫検事正の謝罪を受ける巌さんとひで子さん(右)/(代表撮影)
自民党の裏金問題やパリオリンピック・パラリンピックでの日本選手の金メダルを理由として、「金」が今年の漢字と発表された際に、正直言えば、強い違和感を覚えた。能登半島地震で始まった2024年は「害」(災害、水害、被害)の年だとしか思わなかったからだ。
「今年の漢字」は、マスコミがその年に大きく報道したことが反映されて選ばれる。スポーツや「政治とカネ」問題の報道は、いかにインパクトが大きかったかが分かるが、記者としては、災害のリスク、被害者の状況、水害の深刻さなどをもっと報じるべきと改めて感じた。
ウクライナやガザ地域での戦争被害はもちろんだが、日本でも災害、被害が多かった。能登半島地震や夏の大雨による水害の被害の大きさ及び復興の困難さは想定を超えた災害だ。輪島市や珠洲市のように人口の5割以上が高齢者なら、自然災害による被害とその影響が何倍も大きくなり、復興が進まない。
高齢者は、もう年を取っているからとか、お金が足りないなどで、手厚い支援がなければ耐震住宅に建て替えない。情報が届かなければ防災訓練にも参加しないし、避難もしない。つまり、被害を防ぐハードルが高くなる。
これから日本のほとんどの地方で同じリスクがあり、高齢化社会の防災対策を考えることが重要な課題だ。若者の多い社会とそうでない社会の防災対策は違う。能登での深刻な経験を教訓にすべきだ。
幸いなことに、2024年は絶望的な出来事だけではなかった。長く被害者として生きていた方々にとって、希望へとつながることもあった。
1968年に死刑判決を受けた袴田巌さんの無罪確定によって、司法制度改正の必要性が明らかになった。また、日本被団協がようやくノーベル平和賞を受賞し、そのおかげで、若者が核兵器廃絶の戦いを引き継ぐチャンスが一段大きくなった。
フランス、韓国、ドイツ、米国、日本と、多くの先進国が不安定な政治状況だが、世界が良い方向へ進む希望を持って2025年に向かっている。良いお年を。
西村カリン ジャーナリスト
仏の公共ラジオ「ラジオ・フランス」とリベラシオン紙の特派員。1970年、仏で生まれ、2004年末から20年までAFP通信東京支局特派員。近著に「Japon,la face cachée de la perfection(日本、完璧さの隠れた裏側)」、初の小説「L'affaire Midori(みどり事件)」。
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