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岸田前首相が石破首相に口出しSNS《おまいう》…政権ブン投げ時「一兵卒」宣言が早くも親分気取り
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/364217
2024/11/29 日刊ゲンダイ
「企業・団体献金の禁止に応じるべきではない」
衆院選惨敗の責任は…(C)日刊ゲンダイ
《主客転倒》《どっちが親分なんだ》……。
石破茂首相(67)が28日、岸田文雄前首相(67)の議員会館事務所を訪問。約40分の会談で、岸田氏が立憲民主党などが求めている企業・団体献金の禁止に応じるべきではないとの考えを伝えた――と報じられ、ネット上でこんな声が広がっている。
同日に召集された臨時国会で注目される「政治とカネ」問題の行方。石破氏は年内にも政治資金規正法の再改正を実現させる意欲を示し、「責任政党の役割を果たすべく、各党協議を率先して行っていく」と発言していたはず。総裁なのだからリーダーシップを発揮して積極的に党内に指示を出せばいいのに、なぜ、わざわざ一議員のもとを訪ねて「御用聞き」のような行動をとるのか。
岸田氏も岸田氏だ。総裁選不出馬を表明した8月の会見では「一兵卒として政治を支えていく」と宣言していたのだ。国語辞典で「一兵卒」とは「一番役職の低い兵士のこと」「ある活動をする大勢のひとりとして、下積み仕事をする人のこと」とある。
党内で最も役職が低く、下積み仕事をする立場を選んだのであれば、前総理・総裁としての立場で助言する時であっても、現在のトップである石破氏のもとに岸田氏が出向くのが筋だろう。
「政府・与党で知恵を出し、結果を出す政治を」どの口が?
岸田氏はまた、衆院選で「少数与党」に転落した石破政権について、「少数与党がどのように政権を運営していくのか、政府・与党で知恵を出し、結果を出す政治を実現していかなければならない」「国の内外に重要な課題が山積している時、石破政権にはぜひ頑張ってもらわなければならない」と語っていたが、この発言もある意味、無責任だろう。
衆院選で惨敗した大きな要因は岸田政権下で発覚した裏金事件であり、岸田氏が全容解明と再発防止策に全力で取り組んでいたら結果は違っていたかもしれないからだ。さらに言えば、「国内外に重要な課題が山積している時」と認識しているのであれば、なぜ、総裁を一期で辞めたのか。
裏金問題も国内外の課題もすべて“投げ出し”ながら、他人事のように「政府・与党で知恵を出せ」と言い放つ。これではSNS上で《おまいう》《増税メガネから無責任一代男になった!?》などと揶揄する声が飛び交うのも無理はない。
故・安倍晋三元首相も総理・総裁を退いた際、「(党の)球拾いをしていく」などと言いながら、最大派閥の領袖に就き、球拾いどころかコーチや監督のような存在感を発揮していたが、まさか岸田氏も同じことを考えているのか……。
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