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merchu社が知事選広報全般を受任
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/11/post-e31192.html
2024年11月23日 植草一秀の『知られざる真実』
11月17日に実施された兵庫県知事選で前知事の斎藤元彦氏が当選したが、この当選が無効になる可能性が高まった。
理由は公選法違反。
西宮市にあるPR会社『merchu』の代表取締役の折田楓氏が11月20日付noteに
「今回選挙の「広報・SNS戦略」を東京の大手代理店ではなく、兵庫県にある会社が手掛けたということもアピールしておきたい」
と記述。
斎藤氏の選挙戦について折田氏は、
「今回広報全般を任せていただいていた立場として」
「まとめを残しておきたい」
と記述した上で、広報全般の取り組みについて詳細な記事を投稿した。
https://note.com/kaede_merchu/n/n32f7194e67e0
斎藤元彦氏の依頼で株式会社merchuが今回知事選のネット選挙運動を会社の業務として取り仕切っていたとすれば公職選挙法違反の疑いが生じる。
公職選挙法第221条は次のように定める
(買収及び利害誘導罪)
第二百二十一条 次の各号に掲げる行為をした者は、三年以下の懲役若しくは禁錮こ又は五十万円以下の罰金に処する。
一 当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて選挙人又は選挙運動者に対し金銭、物品その他の財産上の利益若しくは公私の職務の供与、その供与の申込み若しくは約束をし又は供応接待、その申込み若しくは約束をしたとき。
折田氏は株式会社merchuの業務として斎藤氏の選挙活動の広報全般を取り仕切ったと記述している。
選挙の広報活動は選挙活動そのものであり、株式会社merchuが対価を受け取って広報活動全般を仕切っていたのであれば、公選法221条に違反する「買収罪」が成立する。
11月23日放送のABCテレビ「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」に出演した高橋洋一氏は
「ポスター制作だけなら問題はなく、要するに最後は金額の問題になると思う。
ポスターだけならたぶん、ウン百万だけだろうし、全部の企画をやっていれば何千万ですよね。」
と述べた。
この発言は懸命に斎藤氏を擁護するもの。
高橋氏が中立公正の立場から発言していないことが鮮明に浮かび上がる。
他の問題に関しても高橋氏の発言はいずれかの勢力に加担するものばかり。
株式会社merchu社長の折田氏が
「今回選挙の「広報・SNS戦略」を東京の大手代理店ではなく、兵庫県にある会社が手掛けたということもアピールしておきたい」
「今回広報全般を任せていただいていた」
とnoteに明記しているのであり、ポスター制作だけを担当したのでないことは明白だ。
斎藤元彦氏の代理人弁護士は
「SNS戦略の企画立案などについて依頼をしたというのは事実ではありません。
あくまでポスター制作等法で認められたものであり相当な対価をお支払いしております。
公職選挙法に抵触する事実はございません」
と主張しているが、依頼を受けた折田氏が
「広報全般を任せていただいた」
と明記しており、この記述が間違いでなければ、斎藤氏側の主張は事実に反するものになる。
株式会社merchu社長の折田氏は、斎藤県政の下で兵庫県地方創生戦略委員や、兵庫県eスポーツ検討会委員などを務めており、同社は兵庫県から業務を受注していたとも伝えられている。
一種の癒着が疑われる状況にあり、斎藤氏側が株式会社merchuに支払った金額の多寡によって今回選挙での受注業務の内容を特定することはできない。
支払い金額が100万円単位であるとの情報を事前に入手した上で、高橋氏が100万円単位ならポスター制作費にしか該当しないと発言したとすれば、高橋氏の発言はさらに悪質なものであると言わざるを得ない。
斎藤氏が選挙終盤に情勢を逆転させた主因は立花孝志氏が元県民局長の自殺を不倫情報の流布と結びつける見解を流布したことにあると推察される。
この情報流布が主権者の投票行動を大きく変化させたと思われる。
この意味でも極めて歪な選挙であったと言えるが、公選法違反が鮮明に浮かび上がったことで斎藤氏の当選は無効になる可能性が高いと思われる。
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