<■452行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> 共闘など馬鹿げている。 各政党が独自候補者を擁立するのが筋だ。 そうでなければ政党の意味がない。共産党、10年ぶり「孤高」の衆院選 142小選挙区で立民と競合…共闘路線転換の吉凶 2024/10/23 6:00 https://www.sankei.com/article/20241023-LQQ54SSEVBOQDLR4ANHOVWWXJU/?outputType=theme_election2024 2024年10月27日に投開票される衆院選に先立ち、共産党は従来の野党共闘路線を転換すると表明した。 平成28年の参院選で当時の民進党などとの共闘に踏み出して以降、共産は他の野党と候補を一本化して与党に対峙する戦略をとってきた。 野党系の乱立が回避されてきたという成果は否定できないが、共産にとって、自らの候補を取り下げて他党に譲る方法はメリットばかりではなかった。 路線変更は吉と出るか、凶と出るか―。 ■「共闘の条件は損なわれた」 衆院選が公示された2024年10月15日、共産の田村智子委員長は東京・池袋で第一声を上げ、自民党派閥政治資金パーティー収入不記載事件などに言及して石破茂政権への攻勢を強めた。 「裏金議員に厳しく向き合うかのように見せかけて大多数を公認した」 「裏金への無反省、賃上げ無策、軍事一辺倒の姿勢があらわになった」 とはいえ共産は、 「裏金」 批判で足並みを揃える立憲民主党と衆院選の多くの小選挙区で議席を奪い合う間柄にある。 比例代表を合わせた共産の立候補者は令和3年衆院選の約1.8倍の236人に及び、289の小選挙区のうち半数弱の142で立民と競合した。 田村氏が野党共闘路線の転換に正式に言及したのは、2024年9月30日の党第3回中央委員会総会(3中総)だった。 「共闘の条件は基本的には損なわれたということを率直に表明しなければならない」 「地域によっては、これまでの経緯などを踏まえて対応することはあり得るが、限定的にならざるをえない」 3中総で田村氏は立民との関係についてこう指摘し、理由として、共闘の一丁目一番地と位置づけてきた 「安全保障関連法廃止」 を巡る立ち位置の違いなどを挙げた。 田村氏は、立民の野田佳彦代表が安保関連法の 「存続に道を開く発言をしている」 と主張した上で、 「存続を容認するならば、大軍拡と改憲に正面から立ち向かうことができなくなる」 と強調した。 ■異端視される存在 共産にとって、近年定着してきた野党共闘路線の見直しは重大な方針変更と言える。 かつての共産は、左派の野党からも異端視される存在だった。 自民党と社会党がしのぎを削った 「55年体制」 の終焉後、非自民勢力の離合集散が繰り返されてきた中でも、共産だけは政党の分裂や合流とは無縁であり続けた。 局面が変わったのは平成27年の安保関連法成立だ。 共産は同法廃止を掲げる政党による 「国民連合政府」 樹立を訴え、平成28年の参院選以降、共産を含む枠組みの候補一本化が進んだ。 票の分散が回避された結果、衆院の小選挙区や参院改選1人区で野党系が善戦するケースが増えたことは確かだ。 今回の衆院選は、共産が平成26年衆院選以来10年ぶりに 「孤高」 の立場で臨む国政選挙となる。 ■勢力拡大が視野に もっとも、共闘路線が共産の党勢拡大に寄与してきたかには疑問符がつく。 実際、国政選挙での共産の比例代表得票数は減少傾向にある。 共闘着手前の平成26年衆院選が約606万だったのに対し、平成28年参院選は約601万、平成29年衆院選は約440万、令和元年参院選は約448万、令和3年衆院選は約416万と推移し、令和4年参院選では約361万にまで落ち込んだ。 もちろん、党員減少などに伴う集票力低下の影響もあるだろうが、共闘路線が党勢退潮の一因になっている可能性は否定できない。 小選挙区の候補を取り下げて他党に譲ってきた戦略が、比例の得票減を招いているとの懸念は共産内にも根強い。 令和3年衆院選で関東地方の候補者調整に携わった関係者は 「小選挙区で譲り続ける限り、比例得票は先細りする一方だ」 と指摘する。 産経新聞社がFNN(フジニュースネットワーク)と合同で行った衆院選終盤情勢調査(今月2024年10月19、20両日実施)に取材を加味した分析によると、共産は公示前の10議席に数議席を積み増す可能性があり、勢力拡大が視野に入っている。 「脱共闘」 によって共産の比例得票数はどう動くのか、開票結果を注視したい。 共産党、立憲民主党代表選にピリピリ 候補が距離置く構え 2024/9/9 6:00 https://www.sankei.com/article/20240909-YIHEFESQEVI4RHT2LQUD5ADUII/ 共産党が立憲民主党代表選(23日投開票)に神経を尖らせている。 次期衆院選を念頭に野党共闘の再構築を訴えてきたが、多くの候補が基本政策が異なる共産とは距離を置く構えを示しているためだ。 共産は党内では田村智子委員長をめぐる 「パワハラ問題」 が尾を引いている。 財政基盤を支える機関紙の購読者数や党員数の回復も待ったなしとなっており、指導部の悩みは尽きない。 ■安保法制の見直しを牽制 「(安保法制の廃止が)揺らぐことはあり得ない」 「これをゼロにする、無しにするなんてことはあり得ない」。 田村氏は5日の記者会見で、立民内で野党共闘の前提条件である 「安全保障法制の廃止」 を見直す動きがあるとして、危機感を口にした。 小池晃書記局長も3日の会見で、 「(立民代表選の議論で)集団的自衛権の行使を認める安保法制は『政権についても変えない』というような議論が出てきている」 「共闘の基盤が失われる」 と切り出した。 小池氏はまた、 「『市民と野党の共闘の再構築』のために可能な努力は行っていくが、来たる総選挙では共産党の躍進に向けて脇目もふらず進んでいくということが大事だ」 と強調。 共産はこれまで立民のために自らの候補を降ろすなどして協力してきたが、今後は独自の戦いに回帰する可能性があると牽制した。 日本を取り巻く安全保障環境が悪化し、次期衆院選の早期実施も取り沙汰される中、立民は以前に比べて現実路線に傾きつつある。 しかし、共産は集団的自衛権の行使を容認した平成26年の閣議決定の撤回などが 「野党共闘の1丁目1番地」 と位置付けてきただけに、野党第1党の真意が気になるところだ。 ■「リスペクトの欠片もない」 田村、小池両氏の発言からは、立民代表選に出馬した候補の間で 「脱共産」 の色が濃くなっていることへの焦りも透ける。 立民の枝野幸男前代表は1日、さいたま市での会合で、次期衆院選では共産との連携の在り方を見直す考えを示した。 「全国共通して他の党と組んでいる限り、政権は取れない」 と指摘。 代表として共産と共闘した前回の衆院選に触れ、 「3年前と決定的に考えが違う」 「我々の目指す社会が見えにくくなる状況を作ってしまった」 とも語った。 野田佳彦元首相も8月29日、共産との連携をめぐり、記者団に対話できる関係は必要だと指摘しつつ、 「政権を一緒に担えるかというと、できないと思う」 との認識を示した。 泉健太代表も代表選が告示された7日の会見で、共産について 「大きな国家観、安全保障の考え方では共に政権を担うことはできない」 「(共産が嫌悪する)国民民主党と連立(政権)を組むことは想定しているが、それ以上はない」 と強調した。 「立民側は我々に対してリスペクトの欠片もない」 「こちらの堪忍袋の緒はそれほど太くない」 共産重鎮はこう我慢の限界≠ノ言及するが、立民抜きの独自の戦いで党勢回復を図れるかは見通せず、苦しい立場に追い込まれている。 主張 共産委員長交代 革命党の体質変わらない 2024/1/19 5:00 https://www.sankei.com/article/20240119-PD7ZDRRZDROFRD7HDILURO7DUA/ 共産党大会で、委員長が志位和夫氏から田村智子氏に交代した。 創立102年の同党の委員長が交代するのは約23年ぶりで、女性が就くのは初めてだ。 田村氏は早大在学中から党の青年組織 「民主青年同盟」 で活動してきたが、共産らしくない言動をしたことがある。 党の政策責任者を務めていた田村氏は、ロシアに侵攻された直後のウクライナに日本政府が防弾チョッキなどを提供することについて 「反対と表明するようなことは考えていない」 と発言した。 だが翌日、 「賛成できない」 と見解を一転させ、 「党内で必要な相談をしないで行った」 と釈明した。 見解をすぐに覆す危うさを孕む。 党大会はトップ交代ばかり目立つが、採択した決議は旧態依然だ。 「『アメリカ言いなり』の政治の暴走が、日本とアジアの平和と安定を脅かす」 といった表現が目立つ。 戦争を防ぐための抑止概念を理解せず、 「日米安全保障条約の廃棄」 を掲げた党綱領に沿った主張が現実を直視していると言えるか。 共産は日本が侵略されれば 「自衛隊を活用」 というが、自衛隊違憲の立場を崩しておらず、自衛隊増強に悉く反対してきた。 ご都合主義と言う他ない。 規約に 「党内に派閥・分派はつくらない」 と記し、一部の党幹部による上意下達の 「民主集中制」 を組織原理に置く共産は相変わらず閉鎖的である。 志位氏は国政選挙で勢力が後退しても責任を問われず、約23年間もトップに留まった。 委員長選出方法について、党員が間接的に選ぶ 「民主的選挙」 だと強調する。 だが実態は一部の幹部が事前に決めた人事を追認するだけだ。 規約には 「意見がちがうことによって、組織的な排除をおこなってはならない」 とあるが、本当の意味での公正な党首選挙を求めた党員を2023年除名した。 明らかな矛盾だ。 綱領にある 「自由と民主主義」 を踏みにじっている。 共産は政府が 「『暴力革命の方針』に変更はない」 と認定する、破壊活動防止法の調査対象団体でもある。 志位氏は議長に就いた。 党の理論的支柱である不破哲三氏は約60年務めた中央委員を退任したが、 「院政」 の懸念は残る。 トップの顔を変えても非民主的な体質は少しも変わらない。 共産・田村新体制は野党共闘や経験値に課題 志位氏「院政」の余地 2024/1/18 20:00 https://www.sankei.com/article/20240118-WZZKVEIASRI7HPHLJL2NR6V4N4/ 新たな共産党委員長に選出された田村智子氏(58)には、次期衆院選などに向けた難問が数多く立ちはだかる。 特に、大会決議に盛り込んだ野党共闘の 「再構築」 を巡っては、他党幹部らと交渉を重ねてきた前委員長の志位和夫議長(69)に比べると経験不足は明らかだ。 共闘路線を主導してきた志位氏の手腕や人脈に頼る局面が多くなると予想され、 「院政」 の余地は残る。 衆院選に向けて共産は、立憲民主党などとの連携を模索し、日本維新の会や国民民主党とは距離を置く立場を取っている。 共産にとっての悩みの種は、労働組合の中央組織・連合の存在だ。 連合は、支援先である立民と国民民主に対して関係強化を促し、共産との協力は 「あり得ない」(芳野友子会長) と断じる。 立民内には共産を含む枠組みでの候補者調整を望む声も根強いが、最大の支援組織である連合の意向は無視できない。 「連合の方針に反しないよう留意し、与党との接戦区を中心に『阿吽の呼吸』で共産と棲み分けることが理想」(立民閣僚経験者) というわけだ。 共産が目指す野党共闘態勢を実現するには、慎重な根回しを重ねていく他なく、トップには高い交渉手段が求められる。 もっとも、志位氏は議長として党を代表するメンバーの1人として活動することになり、党内外に一定の影響力は残る。 今回の人事では、委員長や政策委員長の顔ぶれが変わる一方で、小池晃書記局長(63)は留任した。 志位氏を支えて他党との交渉を担ってきた小池氏を残すことで、従来の関係の維持を図る狙いもあると見られる。 「大役を引き受ける上で『1人じゃない』というのはとても心強い」 「共産党の良い所だ」 「派閥がない」 「分派がない」 田村氏が委員長選出後の記者会見で語った言葉は、穿った見方をすれば、トップ交代が 「看板の掛け替え」 に過ぎないことの裏返しにも映る。 共産党の指導部人事は「派閥を作らぬ」独自のシステム 党首公選制を求める声も 2024/1/18 18:20 https://www.sankei.com/article/20240118-XY3JDA6HLZERXA5XZZCJ3GRNRE/ 共産党は静岡県熱海市で開催していた第29回党大会最終日の2024年1月18日、第1回中央委員会総会(1中総)で、志位和夫委員長(69)が退任し田村智子政策委員長(58)を後任とする党3役の人事案を了承した。 人事案は党最高指導部の常任幹部会が準備したもので、共産党は他の主要政党とは異なり、トップの選考過程に所属議員や党員による直接投票を介さない独自のシステムを採用している。 党内派閥を作らないための措置と言うが、党首公選制の導入を主張した元党職員が除名されるなど異論も燻る。 中央委員会は共産党の指導機関に位置付けられる。 そのうち中央委員から幹部会委員を、幹部会委員から常任幹部会委員を、常任幹部会委員から委員長、書記局長、副委員長の党3役を選出するピラミッド型の構成をとる。 1中総の開催に先立つ2024年1月18日、地方組織から選ばれた代議員が190人の中央委員を選出した。 田村氏ら党三役は2024年1月18日に幹部会の委員名簿を作成し、1中総で決定。 幹部会は常任幹部会を選考した。 共産党規約第13条は 「指導機関は、次期委員会を構成する候補者を推薦する」 と規定。 所属議員や党員による投票で党首を決める自民党や立憲民主党などとは違い、限られた執行部メンバーが次期執行部を事実上任命する形を取る。 党指導部の選出方法について、山下芳生副委員長は令和5年2月、党の機関紙「しんぶん赤旗」で 「集団指導による党の民主的な運営で、全党の英知を集め、党の方針と活動を発展させる上で、最も合理的」 と説明。 党員の直接投票については 「党首のポスト争いのための派閥・分派が作られていく」 「派閥やグループごとに、主張や行動がバラバラでは、国民に対して公党としての責任を果たせない」 と強調した。 ただ、党3役や中央委員の候補者リストは党執行部が事前に準備したもので、代議員らはリストに 「〇」 を付ける信任投票を行うに過ぎない。 元党員でジャーナリストの篠原常一郎氏は2016(平成28)年11月号の月刊正論で、 「事実上、指導部主導の根回しで決まる」 「各執行部によるリスト化でふるいに掛けられてきた代議員に、党中央へ批判的な者が入っている可能性は、ほぼゼロ」 「全てがトップと僅かな側近たちで決められている」 と指摘した。 こうした党運営を巡り、党員だったジャーナリスト、松竹伸幸氏は2023年1月、党首公選制の導入など透明化を求める著書を出版。 共産は 「重大な規律違反」 として2023年2月に除名処分とした。 松竹氏は処分撤回を求めていたが、共産は2024年1月16日、松竹氏の再審査請求の却下を決めた。 阿比留瑠比の極言御免 共産の「夢」立民の立ち位置 2023/7/13 1:00 https://www.sankei.com/article/20230713-NUZPLDZI4NKLXMST2OBAPGBBQ4/ もう12年も前の2011年の話だが、当時の菅直人政権の仙谷由人官房長官の考え方を知ろうと著書『想像の政治 政治の創造』を読み、驚いたことがある。 そこには、こう書かれていた。 「私たちが若かりし頃、社会主義を夢見たのは(中略)、社会主義社会には個人の完全な自由がもたらされ、その能力は全面的に開花し、正義が完全に貫徹しているという 『ア・プリオリ』 (「より先のものから」を意味するラテン語表現。中世スコラ学においては「原因・原理から始める演繹的な(推論・議論・認識方法)」という意味で用いられていたが、カント以降は「経験に先立つ先天的・生得的・先験的な(人間の認識条件・認識構造)」という意味) な思いからであった」 個人の完全な自由、能力の全面的開花、正義の完全な貫徹を 「先験的」 に夢見たというのである。 全共闘運動に身を投じた仙谷氏の時代とは異なり、筆者の若い頃には既に学生運動は下火になっており、仙谷氏は本当にそんな非現実的な話を信じていたのかと驚愕したのだった。 ■現実主義の仙谷氏も 高校時代に公民の教科書か何かで、社会主義が平等を目指すと学んだ際も、 「(異性に)モテる者とモテざる者」 は永遠に平等になることはないと反発したものだった。 それだけに、当時の民主党の中では現実的な政治手法・手腕を誇った仙谷氏の回想は衝撃的だった。 信じ難いほど荒唐無稽に思えたからである。 ところが、共産党のホームページなどを見ると、今も学生時代の仙谷氏と同様の見解が掲載されている。 例えば、こんな風である。 「日本共産党が目標にする社会主義・共産主義の社会とは、誰もが自分の持っている力を自由に全面的に花開かせることのできる社会です」 「こうした社会主義・共産主義の社会を、日本共産党は本気で目指しています」 「まずは資本主義の枠内で民主主義を徹底する社会を実現し、その上で更なる社会発展に挑戦する」 「『共産党』の名前には、こうした私たちの理想と決意が込められています」 そういえば共産党の志位和夫委員長は、立憲民主党と政権交代後には 「閣外協力」 することで合意して臨んだ2021年10月の衆院選時の党首討論会で、次のように熱を込め語っていた。 「人類の社会は資本主義でお終いか」 「私はその次に進むことができる」 「社会主義、共産主義です」 この時の志位氏は、立民との選挙協力で衆院選に勝つことで、共産党綱領に謳う 「次の段階では、資本主義を乗り越え、社会主義・共産主義の社会への前進を図る社会主義的変革が課題となる」 段階に近付いたとばかりに高揚しているように見えた。 ■秩序転覆こそ原点 2023年7月12日の本紙政治面は現在、立民と共産は次期衆院選での選挙協力の在り方を巡って、つばぜり合いを演じていると報じていた。 立憲共産党と言われた2年前の2021年の蜜月状態に戻るのか。 それとも距離を置くのか。 前記の共産党のホームページにはこう書いてある。 「変革の中心が『生産手段の社会化』です」 一方、マルクス、エンゲルスの『共産党宣言』はこう説いている。 「共産主義者は、その理論を、私有財産の廃止という1つの言葉に要約することができる」 「共産主義者は、これまでの一切の社会秩序を強力的に転覆することによってのみ自己の目的が達成されることを公然と宣言する」 私有財産の廃止と社会秩序の転覆が、原点なのである。 立民は、呑気に選挙目的で候補者調整だの政策合意だのと言っていていいのだろうか。 「共産主義の本来の姿」 を伝えるという党と、くっ付くことに疑問を覚えないのか。 主張 共産党の除名騒動 危うい強権体質が露わに 2023/2/14 5:00 https://www.sankei.com/article/20230214-RD7S666ECFORHBEDXWP3Q2EUG4/ 日本共産党による1党員の除名が波紋を広げている。 除名されたのは党本部で安保外交部長を務めた松竹伸幸氏で 「シン・日本共産党宣言」(文春新書) を著し、党首公選の実施などの党改革を訴えていた。 除名は同党が定める最も重い処分だが、理由について、志位和夫委員長は 「異論を持っているから排除したわけではない」 と述べた。 その上で 「異論を党規約に基づく正式ルートで表明することを一切やらないまま突然、外から党の規約や綱領の根本的立場を攻撃した」 と強調し、憲法21条に明記されている 「結社の自由」 に関する最高裁判例を引用して 「党員は政党の存立及び組織の秩序維持のために自己の権利や自由に一定の制約を受ける」 と正当化した。 共産党にとって 「結社の自由」 は、同じ憲法21条に明記されている 「言論、出版の自由」 よりも上位にある。 「民主集中制」 を組織原理とする共産党では、上級機関の決定が全てだ。 一般党員は絶対服従を強いられ、 「党首公選」 などもってのほかなのである。 その証拠が、党員除名を論じた朝日、毎日両新聞の社説 「国民遠ざける異論封じ」(朝日、2023年2月8日付) 「時代にそぐわぬ異論封じ」(毎日、2023年2月10日付) に対する異様なまでの非難である。 志位氏が会見で 「朝日新聞」 を 「産経新聞」 と言い間違えたのはご愛嬌としても、 「『異論を許さぬ強権体質』と描いた朝日の社説は余りにも不見識だ」 「大手メディアがどこどこの党の運営は『非民主的』だとバンバン叩けば『結社の自由』は危うくされてしまう」 と激しく批判した。 外部からの異論さえ許さぬ排他的な党体質が露わになったと言えよう。 いくら志位氏が 「言論、出版、表現の自由を全面的に擁護する」 と言おうと、共産党が政権を担った場合、 「言論の自由」 は同党が容認した範囲内でしか許されないと判断せざるを得ない。 現に、共産党独裁体制の中国でも、憲法35条に 「表現の自由」 が明記されている。 もう1つ明確になったのは、現実的な安保政策への転換を求めた松竹氏を除名したことで、共産党の 「日米安保廃棄」 路線がより固定化されたことである。 それでも立憲民主党など野党が共産党と共闘するかどうかは、それこそ 「結社の自由」 である。 (社説)共産党員の除名 国民遠ざける異論封じ 2023年2月8日 5時00分 https://www.asahi.com/articles/DA3S15550073.html 党勢回復に向け、党首公選を訴えた党員を、なぜ除名しなければいけないのか。 異論を排除するつもりはなく、党への 「攻撃」 が許されないのだと言うが、納得する人がどれほどいよう。 かねて指摘される党の閉鎖性を一層印象付け、幅広い国民からの支持を遠ざけるだけだ。 共産党本部の政策委員会で安保外交部長も務めたジャーナリストの松竹伸幸氏が一昨日、党を除名された。 党トップの委員長を全党員による投票で選ぶことなどを提案した 「シン・日本共産党宣言」 の出版から僅か半月余り。 党規約で 「警告」 「権利停止」 「機関からの罷免」 の上の最も重い処分だ。 委員長は現在、2、3年に1度開かれる党大会で選出された中央委員会が決めることになっている。 松竹氏は、開かれた党首選を行うことで、 「異論を許さない怖い政党」 という国民の見方が変わり、共産党を含む野党共闘への不安感も和らぐのではないかと指摘。 他の野党が懸念する安保・防衛政策についても、その機会に議論を深めることができるとした。 朝日新聞も2022年7月、共産党の結党100年にあたっての社説で、多様性を重視する若い世代を惹き付けるには、 「誤りを認めない無謬主義や閉鎖的な体質から脱却する必要がある」 として、党首選が 「党を開く改革」 になると主張した。 共産党は、党首選は 「党内に派閥・分派は作らない」 という民主集中制の組織原則と相容れないという立場だ。 激しい路線論争が繰り広げられていた時代ならともかく、現時点において、他の公党が普通に行っている党首選を行うと、組織の一体性が損なわれるというのなら、却って党の特異性を示すことにならないか。 もっとも、今回の除名は党首公選など主張の中身ではなく、 「党に敵対する行為は行わない」 「党の決定に反する意見を、勝手に発表することはしない」 などの党規約に背く 「重大な規律違反」 が理由とされる。 小池晃書記局長は 「共産党は意見を言う自由は認められている」 「問題は党の中で述べることなしに、突然攻撃してきたことが重要」 と語った。 しかし、党の在り方を真剣に考えての問題提起を、一方的に断罪するようなやり方は、異論を許さぬ強権体質としか映るまい。 一般の党員や党所属の地方議員らが、どう受け止めるのかは、分からない。 ただ、党内の結束が保てたとしても、これまで共産党の政策や活動に理解や共感を示してきた、党員以外の有権者や知識人の心が離れるなら、党勢は細るばかりだと思い知るべきだ。 社説 共産の党員除名 時代にそぐわぬ異論封じ 毎日新聞 2023/2/10 東京朝刊 https://mainichi.jp/articles/20230210/ddm/005/070/076000c 組織の論理に拘る余り、異論を封じる閉鎖的な体質を印象付けてしまったのではないか。 共産党が党首公選制の導入を訴えたジャーナリストで党員の松竹伸幸氏を除名とした。 最も重い処分である。 党首である委員長は、2〜3年ごとに開催する党大会で選出された約200人の中央委員によって決められる。 選挙の形式は整えているが、事実上の承認手続きに等しい。 松竹氏は党本部の政策委員会で安保外交部長を務めた経歴を持つ。 2023年1月に出版した著書で、党内論争を活性化させるために党首公選制を導入すべきだと主張した。 「党に敵対する行為は行わない」 「党の決定に反する意見を、勝手に発表することはしない」 などの党規約に違反したというのが処分の理由である。 共産は党首公選制について、決定されたことを党員皆で一致して実行する内部規律 「民主集中制」 と相容れないと説明する。 機関紙「赤旗」は、複数の候補者による多数派工作が派閥や分派の活動に繋がると指摘した。 この独自の原理には、戦前に政府から弾圧され、戦後間もない頃には党内で激しい路線闘争が繰り広げられた歴史的背景がある。 だが、主要政党のうち党首公選制を採っていないのは今や、共産党だけだ。 松竹氏の提案は、 「異論を許さない怖い政党」 とのイメージを拭い去る狙いがあるという。 「公然と党攻撃を行っている」 との理由で退けて済む問題ではないはずだ。 2023年で結党101年と日本で最も歴史が長い政党である。 しかし、ピーク時の1990年に50万人近くいた党員は現在、30万人を割り込む。 党首公選制の訴えは、党勢退潮への危機感から出たものだ。 近年は現実路線へと舵を切ってきた。 2004年の綱領改定で、天皇制や自衛隊を当面、容認する姿勢に転じた。 他の野党と共闘を進めつつ、国会では政権の不祥事追及で存在感を示してきた。 しかし、今回の振る舞いによって、旧態依然との受け止めが却って広がった感は否めない。 自由な議論ができる開かれた党に変わることができなければ、幅広い国民からの支持は得られまい。 「言論の自由奪うおそろしい政党」 維新・松井氏、共産を批判 2023/2/6 21:48 https://www.sankei.com/article/20230206-3SU4ES6X6BLBPMVPG2HUQTKXUE/ 共産党の志位和夫委員長の長期在任を批判した元職員を同党が除名処分にしたことを巡り、日本維新の会の松井一郎前代表(顧問・大阪市長)は2023年2月6日、記者団の取材に応じ、 「(共産は)言論の自由を奪う恐ろしい政党だ」 と批判した。 共産は現体制に疑問を呈して党首公選制導入を主張した党員で元職員の松竹伸幸氏を 「重大な規律違反」 として除名処分にしたと2023年2月6日、発表している。 松井氏は、松竹氏の主張が支持率低下や議員数減に苦しむ共産を憂慮しての発言だったとの見解を示した上で、 「党のために問題提起したのに、除名されるというのは民主主義じゃない」 「党の体質が見えた」 と述べた。 松竹氏は2023年1月、党運営の透明化を求める内容の著書を出版。 22年を超えて委員長を務める志位氏を 「国民の常識からかけ離れている」 と指摘していた。 「言論・表現の自由死ぬ」除名の共産党員が会見 2023/2/6 20:04 https://www.sankei.com/article/20230206-NFSO4QRRRNJYTBZPD2H3ZZYWHU/ 党首公選制導入などを提唱し、共産党から除名処分を受けた現役党員の松竹伸幸氏は2023年2月6日、東京都内で開いた記者会見で、2024年1月に予定される党大会に向け、規約に基づき、処分の撤回を求めていく考えを示した。 「党員としての権利を回復するというくらいのことがなければ、共産が今後、生き残って、日本政治の中で大事な役割を果たしていくことはできないと思う」 と述べた。 松竹氏は会見で、党首公選制導入などを訴えた新著の内容が、党側から 「分派活動」 に該当すると指摘されたと説明。 その上で 「(該当するならば)憲法の言論・表現の自由は共産党員には全く許されていないにも等しい」 「出版が分派活動として処分されるならば、憲法の言論・表現の自由は死ぬ」 と強調した。 一方、 「(今回の問題に関して党員の中で)議論が始まっている」 「これまでの共産の中では無かったことなので、この動きを大事にできればなと思う」 とも述べた。 除名で特殊性が浮き彫りに 共産離れに拍車か 2023/2/6 19:27 https://www.sankei.com/article/20230206-7CEMIPKG7ZIT3HYD7CSZDNQ35Q/ 新著などで党首公選制導入などを訴えた現役党員の松竹伸幸氏の除名処分に踏み切ったことで、他党とは大きく異なる共産党の立ち位置が改めて浮き彫りとなった。 ただ、処分に反対する知識人や党員らは少なくない。 2023年4月の統一地方選や次期衆院選に向けて、党の土台を揺るがす逆風となりかねない。 「党首公選制という主張は、党内に派閥・分派を作らないという組織原則と相いれないものだが、この主張と一体に、党規約が異論を許さないものであるかのように、事実を歪めて攻撃しているということが理由だ」 共産党の小池晃書記局長は2023年2月6日の記者会見で、松竹氏に対する除名処分が確定したと発表した。 党規約49条には 「処分は、警告、権利(部分または全面)停止、機関からの罷免、除名に分ける」 とあり、最も重い処分を下したことになる。 自民党や立憲民主党などは党首公選制を採用しているが、共産党は党員による直接投票で党首を選ぶことを認めていない。 「日米安全保障条約廃棄」 「自衛隊解消」 などの安保観に加え、党運営でも特殊性が露わになり、共産党が目指す野党共闘の成否にも影響しそうだ。 処分断行が、共産党の活動に理解を示してきた知識人や党員の反発を招く可能性もある。 松竹氏は機関紙『しんぶん赤旗』にも登場する思想家の内田樹氏らと親しく交流してきた。 2023年1月に発行された松竹氏の新著の帯に推薦文を寄せた内田氏は、2023年2月6日、自身のツイッターで 「組織改革を提言したら、いきなり『除名』処分というのは共産党への評価を傷付けることになると思います」 「再考をお願いします」 と発信した。 元共産党政策委員長の筆坂秀代氏は 「党内に民主主義が存在しないことを露呈した」 「応援団が離れ、共産党は益々孤立していくのではないか」 と語る。 松竹氏は2023年2月6日の会見で、提案を巡り党内で議論が起こっていると指摘し、 「共産党の中では無かったことなので、この動きを大事にできればなと思う」 と振り返った。 処分確定で 「一件落着」 となるかは微妙な状況だ。
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