http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/511.html
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https://www.fnn.jp/articles/-/759096
いわゆる「台湾有事」の際の日本人保護について、日本政府として、そのために交渉すべき相手すら決められていないようだ。
自民党が、しきりに「台湾有事」が間近と煽り、敵基地攻撃能力の保有を正当化したり、集団的自衛権の一部行使が出来ると強弁したりしてきた、その割には、人命については全く思慮していないことが、図らずも露呈した討論だったと言えよう。
余りにも国民を愚弄した話ではないか。
机上での戦争ごっこで勇ましさを競っても意味はない。
以下に記事の全文を転載する。
自民党総裁選に立候補した9候補は15日朝、フジテレビの「日曜報道 THE PRIME」に出演し、安全保障問題や、拉致問題について討論を行いました。
9候補は、台湾海峡で中国が武力を行使する、いわゆる「台湾有事」での日本人保護について議論を行い、救出活動の合意を得る相手や対応について訴えました。
小泉進次郎元環境相:
(台湾有事を)起こさないための、あらゆる努力が必要だと思います。この万が一の事態に何ができるかということを含めた詳細なシミュレーション。日本は危機管理、この万が一の有事の時のシミュレーションは弱かったと思います。
石破茂元幹事長:
それはやはり台湾でしょうね。中国と交渉するというお話にはならんだろう。国際法に触れるものなので、まず国際社会に提訴するってこと。
林芳正官房長官:
ちゅうちょしていて、もし邦人が救えなかったら、それは総理の政治責任だと思います。私は総理になった時は、法律を少し超えるとこがあってもそれはやりたいと思います。その後、責任を取って辞任します。
河野太郎デジタル相:
平時はひとつの中国ということを日本は言っておりますけども、こういう危機的な状況の場合には、そこを誰がコントロールしているかということで、われわれは判断をして出す。
上川陽子外相:
今の台湾は一つの中国という形の中で、日本としても外交を進めているところであります。世界にいる邦人の生命を守る、これは国家としての責務であります。
茂木敏充幹事長:
緊急時においては、独立国かどうかという問題よりも、オペレーションのカウンターパートとして、誰と対話するかということで救出する。オペレーションの主体になるのはおそらく台湾です。
加藤勝信元官房長官:
国交を承認している国に限らないという。確か、政府答弁が私あったと記憶しております。少なくとも、それはいわゆる国交承認をしている国に限る必要はない。台湾とやっぱりコミュニケーション。また、アメリカとのコミュニケーション、これが非常に大事だ。
高市早苗経済安保相:
すごく大事なことは、情報を早く取る。とにかくインテリジェンス能力を高めると。情報を早く取って、できるだけ早く退避をしてもらうだけ。やっぱりシミュレーションですよね。
小林鷹之前経済安保相:
段階的な措置というのが、私は必要だと思っていて、事態がエスカレーションしてきた場合には、人道回廊を設定するために、もう総理自らがその国際交渉、国際社会に対して訴えていく。
また拉致問題については、さまざまなルートで情報収集を行い、アメリカとも連携して北朝鮮と交渉し、被害者の速やかな救出に取り組む考えを各候補が強調しました。
記事の転載はここまで。
これらが日本の次期首相を決めることになる自民党総裁選の立候補者の言葉だと思うと、愕然とする。
具体的なことは何もなく、抽象論にもなっていない。
名付けるとしたら「ピンボケ論」
本当に何も検討していないのだと分かって、「台湾有事」よりも、その神経が空恐ろしい。
「台湾」に関して、日本政府の公式立場は、
『1972年の日中共同声明』で示された、「台湾は中華人民共和国の不可分の一部であるとの中国政府の立場を十分理解し尊重する」ということではないのか。
すなわち、いわゆる「台湾有事」なるものは、日本から見れば、中国の内政問題の一つということになる。
中国を代表する唯一の政府は中華人民共和国政府との認識に立てば、最初にくる外交交渉相手は、当然「中華人民共和国政府」となる。
しかし、「台湾」側に立つ米国に隷従する日本は、米国のいいなりで中国にミサイルの照準を合わせている。
日本は「台湾有事」の際に、本気で自衛隊を使って武力介入をしようと考えているのか、また、それが出来ると考えているのか。
司会者は、この問題の核心として、そのことを問うべきだった。
米軍が武力介入し、中国の反撃に遭遇して危機的状況に陥ったとき、日本の「存立危機事態」を宣言し、集団的自衛権の行使を名分として、自衛隊を台湾近海に派遣し、中国軍と相まみえ、武力を行使して中国軍人を殺傷し、米軍を支援するのか。
そして状況によっては、中国本土に向けて、中国の海軍基地、空軍基地、ミサイル基地の殲滅を目論んで、トマホークを発射するというのか。
その際、日本は中国に「宣戦布告」をするのかしないのか。
宣戦布告なしで、中国軍に「奇襲攻撃」をかけるのか。
憲法9条がある以上、そんなことが許されるわけがない。
日本は、近隣諸国に対して「軍事的脅威にはならない」と宣言し、自国防衛については「専守防衛」を国是としている。
そんな日本が、「台湾有事」を想定するのであれば、まずはそのような事態が起きないように、主体性を持って外交努力を積み重ねるべきなのだ。
その上で、万万が一「台湾有事」は惹起してしまった時は、日本人保護について優先的に考慮されるよう、常日頃いから外交努力をする。
ということではないのか。
当然、双方に交渉の窓口は常に開いていなければならない。
問題が発生してから、交渉窓口を探すようでは、外交の体を成していないということになる。
「台湾有事」の際の日本人保護を最優先に考えるならば、日本が武力介入しないことが大前提ではないか。
「抑止力」として「武力の行使を宣言」することも、憲法9条は禁じている。
やはり、「憲法9条」と「専守防衛」の理念が日本人の生命と安全を守る要に違いない。
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