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「世界で最初に飢えるのは日本――食の安全保障をどう守るか」 東京大学大学院農学生命科学研究科特任教授・鈴木宣弘氏が下関市で講演(長周新聞)
http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/369.html
投稿者 赤かぶ 日時 2024 年 8 月 25 日 20:20:06: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

「世界で最初に飢えるのは日本――食の安全保障をどう守るか」 東京大学大学院農学生命科学研究科特任教授・鈴木宣弘氏が下関市で講演
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/31383
2024年8月7日 長周新聞


『世界で最初に飢えるのは日本−−食の安全保障をどう守るか』をテーマにした鈴木宣弘教授の講演会(7月27日、山口県下関市)

 下関市の社会福祉センターで7月27日、『世界で最初に飢えるのは日本〜食の安全保障をどう守るか〜』をテーマに東京大学大学院農学生命科学研究科特任教授の鈴木宣弘氏の講演会が開かれた。市民団体「高齢社会をよくする下関女性の会(ホーモイ)」が主催する市民福祉講座「地域の持続可能性に貢献する農業〜安心安全な地産地消を目指すために〜」の第二弾としておこなわれ、下関市内や北九州市から約250人が参加した。鈴木氏の講演要旨を紹介する(文責・編集部)。

               ◇◇       ◇◇


鈴木宣弘氏

 今日は「食料安全保障崩壊の本質」から入りたい。日本の食料自給率はなぜこれほど低いのか。一番大きい要因は米国の占領政策だ。戦後、米国の余剰農産物の最終処分場にされているのが日本だ。とくに麦や大豆やトウモロコシの関税が撤廃されて、一気に米国の農産物が押し寄せ、国内生産は壊滅した。そして御用学者が「コメを食うとバカになる」といい、日本人に米国産小麦を食べさせるために「食生活改善」がうたわれ、米国企業の利益のために日本人がみずから動くようにする洗脳政策がおこなわれた。一方、日本側も米国の要求を経済政策として利用した。経産省は自動車産業の利益のために食料、農業を差し出す「生け贄」政策で農産物の関税を撤廃した。

 もう一つは財務省(大蔵省)の財政政策だ。予算の推移を見ると、1970年段階で農水省の一般会計予算は1兆円近くあった。だが50年以上たった昨年度は2・3倍の2兆円ちょっとで実質の減額だ。一方、防衛予算は農水予算の半分だったものが、今や10兆円規模で18倍にまで膨らんでいる【@参照】。ちなみに再生可能エネルギー(太陽光発電)からの電力買いとりで事業者に払われている金額だけで4・2兆円。それだけで農水予算の2倍だ。


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 軍事・食料・エネルギーが国家存立の三本柱というが、そのなかでも命を守るのは食料だ。その食料の予算が歪に減らされてきたのが日本の特徴だ。生産者は苦しくなり、輸入はさらに増えて自給率低下の流れが止まらない。

 今の世界的な食料危機をクワトロ(4つの)ショックと呼んでいる。コロナ禍、中国の爆買い(小麦、大豆、トウモロコシ、牧草、魚粉、肉、魚などを中国が大量に買い付けて日本に入ってこない)。また異常気象が通常気象になり、日本でも世界でも不作が頻発する。間違いなく食料需給が世界的にひっ迫している。そこに紛争のリスクが高まり、ウクライナや中東で勃発した。

 こういうなかで、まず経済制裁を受けたロシアやベラルーシが「日本が敵だからモノは売らない」といいはじめた。米国がそうしてきたように、食料はまさに武器なのだ。またウクライナのような世界の穀倉が破壊されている。そのなかで一番深刻なのが食料の囲い込みだ。インドは世界で1位、2位のコメ、麦の生産・輸出国だが、自国民を守るために防衛的に輸出を止めている。そういう動きが今や30カ国に及んでいる。日本は小麦を米国、カナダ、オーストラリアから買っているが、これらの代替国に需要が集中して食料争奪戦が激化している。

 日本の農業も大変な事態になってきた。まず穀物が十分手に入らず酪農、畜産のエサの価格が2倍に上がって全国で廃業する流れが止まらない。さらに、日本は化学肥料の原料であるリン、カリウム、尿素をほぼ100%輸入に頼っている。中国の輸出抑制で入手困難になりつつあった矢先、カリウムを依存していたロシアとベラルーシも輸出を抑制した。高くて買えないどころか、原料が手に入らず製造中止となる配合肥料も出てきている。これでお手上げだ。日本の農業は、化学肥料を使った慣行農業が99・4%を占めている。肥料価格も一昨年の2倍ぐらいに上がり、日本の農業が続けられるかという大変な状況になっている。化学肥料に頼らない有機農業というのも考えていかないといけない事態になっている。

 さらに注目すべきは中国の動きだ。中国がアメリカとの関係悪化に備えて14億人の人口を1年半まかなえるほどの食糧備蓄をしている。しかし国産だけでは足りず世界中の穀物を買い占め始めた。今、世界の穀物在庫の大半が中国に集まっている。異常な事態だ。かたや日本の備蓄はコメを中心に1・5カ月分。今日本の農業はコスト高で苦しんでいるが、モノが入らなくなったときにそんな食糧備蓄で私たちは子どもたちの命を守れるのか。

 実は日本の農業も、潜在生産力はある。減反によってコメは全国で700万dしかつくっていないが、地域の田んぼをフル活用すれば1400万dはできる。コメを中心に他の作物も増産して、1年分ぐらい備蓄してみなの命を守れるようにすることこそが一番の安全保障ではないか。

 これをいうと財務省が「その金はどこにあるか?」といって議論にならない。米国からまともに飛びもしないようなミサイルを買うのに43兆円を使う金があるのなら、どうしてみなの命を守る食料、農業、農村を守らないのかだ。突きつけられているのは、食料、種、肥料、飼料などを海外に過度に依存していては国民の命を守れないという現実なのに、いまだに「米国に要求された貿易自由化をすればみんなが幸せになれる」「それが安全保障」のような議論をしている。

 現実に農業の衰退や所得低下の一方で、もうけているのは日米のグローバル企業だけだ。みんなを守るルールを破壊すれば、一部の企業だけがもうかるに決まっている。そして輸入が滞るリスクが高まるなかで、このまま放置していたら「台湾有事」などで本当に中国がシーレーンを封鎖するようになったら、みな飢え死にしてしまう。それを考えたら、目先コストが高くても地元の食料を守ることが一番の安全保障といえる。

日本の実質自給率9% 種の9割は輸入

 もう一つ大変なことがある。種(たね)だ。野菜の自給率は80%といっているが、その種の九割は輸入だ。それを考慮すると物流が停止すると野菜も8%しか自給率がない。種採りしようにも、ほとんどがF1種(交雑種)なので一代限りで同じものはできない。地元の在来種をしっかりと守り、循環させる仕組みを強化しないといけない。食料は命の源だが、その源は種だ。


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 鶏卵の国産率は97%というが、エサが止まれば自給率は12%。ヒナが止まれば今でもほぼ0%だ。それも含めて日本の食料自給率を計算し直す必要がある。現在の食料自給率は38%ぐらいといっているが、肥料や種の話は入っていない。さらに化学肥料原料の調達ができなければ収量が半分になる。実質自給率はそれだけで22%だ。さらに野菜の種の9割が輸入であることを考慮すれば実質自給率は9・2%だ。おそるべき数字だ。

 野菜はともかく「コメの種は国内で調達しているのでは?」と思われるかも知れない。だが「日本の種を守るんだ、シャインマスカットの種が中国や韓国にとられてはいけない」といって大変な法律を決めてしまった。今、グローバル種子農薬企業が「種を制するものは世界を制する」といって世界中の種を自分のものにしようとしている。しかしそれに対して世界中で農家や市民が猛反発している。

 そのなかで、なんでもいうことを聞く日本に対して「まず公共の種子事業は邪魔だからやめろ」と要求した。そこで日本は、各自治体が公共の試験場でコメの品種をつくってみんなで安く共有するために定めていた種子法を廃止した。やめただけではない。各地域の良質な種はグローバル企業に渡さなければいけないという法律までつくった(農業競争力強化支援法8条4項)。さらに農家が自家採種することを制限した。種苗法の改定だ。そう考えると、「日本の種を守るんだ」といいながら、実態は逆に日本の大事な種をどんどんグローバル企業に渡していく流れをつくっている。本当に9・2%という自給率に近づいている。

 その流れのなかで、福岡のイチゴ「あまおう」の種の知見をよこせといってきたという事例がある。福岡県は抵抗したが、法律で決まっているという理由でとられた。そういう事例が全国で1400品種ぐらい出ており、懸念される事態が進んでいる。

 さらに追い打ちをかけるような計算を米ラトガース大学が出した。局地的な核戦争が起こっただけで、被爆による死者よりも物流が止まることによる死者、餓死者が世界で2・55億人出ること、うち世界の餓死者の3割(7200万人)が日本に集中するというものだ。「食料を自給できない人たちは奴隷である」(キューバの著作家ホセ・マルティ)、「食うものだけは自給したい。個人でも、国家でも、これなくして真の独立はない」(高村光太郎)といわれるが、自給率38%でも低すぎるのに、実質1割を切るような状況が近づいている。不測の事態において国民を守れない国は独立国といえるのだろうか。

 主食のコメは、今になって足りないといって値段が上がっているが、余っているといわれて1俵(60`)9000円ぐらいまでに下がったときもある。でもコストは1万5000円かかるから大赤字だ。肥料も2倍になっており、農家の赤字はどんどん膨らんでいる。買いたたかれて価格転嫁が進まないし、それを支援することもない。コメづくりを続けられない人が増えてきて、今急にコメが足りないといっている。その政府の失敗をいわずして、「去年の猛暑でコメ生産が減ったからしょうがない」というのは違う。どうしてこうなったか考えないといけない。

 国内農業生産を強化し、危機に対して国民を守る体制づくりが急務のはずだ。ところがコメも牛乳も過剰だから「コメをつくるな、搾るな(牛乳捨てろ)、牛を4万頭殺せ」と「セルフ兵糧攻め」のように国内生産基盤をそぎ落とした。こんなことをしているのは日本だけだ。他の国はコロナ・ショックで在庫が増えたときに、国が買いとって子ども食堂やフードバンクを通じて困っている人に届けるということもやった。そうやって財政出動で国が農家を助けて歓迎された。日本はそれを一切やっていない。

 日本が国内在庫を援助物資に使わないのはなぜか? かつての中川昭一農水大臣が周囲の反対を押し切って脱脂粉乳の在庫を途上国の援助物資として出したが、彼はもうこの世にいない。つまり、日本が援助物資をやるとアメリカの逆鱗に触れることがわかっているから、政治行政の側は恐れ、国民の心配よりも自分の地位や保身の心配ばかりしている状況がある。アメリカの市場を奪うことになるからだ。

 今、酪農はとくに大変だ。コロナ禍で牛乳が余るから牛を1頭殺したら15万円払う、4万頭殺せといってきた。そもそも2014年にバターが足りないと大騒ぎになり、酪農家は借金してでも増産するよういわれ、みな頑張ってきた。ところが軌道に乗ってきたところにコロナ禍に見舞われ、今度は牛乳が余ってきたから搾るな、捨てろという。酪農家は借金だけ残って、廃業するどころか、北海道や熊本などで自殺者も出ている。このようなところまで追い込んでしまっている。生産者を振り回す「作れ」「作るな」をいつまでくり返すのか。

 需給がひっ迫するのがわかっていながら、牛を殺したために今度は本当に牛乳が足りないといい始めた。でも子牛から牛乳を搾れるようになるまで3年以上かかる。足りなくなってから焦っても間に合うわけがない。だからバターを緊急輸入するという。それがさらに国内生産の芽を摘む。他の国のように政府が需要をつくって生産を維持するための調整をすればいいのに、しわ寄せがすべて農家にいっているのだ。

手厚い米国の農家補填 食料を武器にする戦略

 米国は日本に対してあれやれこれやれと要求するが、自国の農業予算は圧巻で、非常に戦略的にやっている。米国ではコメ1俵を4000円で売ってもその差額の1万2000円は100%政府から補てんされる。食料こそ一番安い武器だという考え方に基づいている。だから徹底的に食料にお金をかけて、日本をコントロールするんだという戦略だ。

 なんと農家への補てん額が、穀物の輸出向け分だけで1兆円規模になる年もあるほど農家への所得補てんも驚くほど充実している。米国は徹底的な補助金をつけて安くして、日本の農業をつぶしてくるわけだ。つまり米国が自由にもうけられるのが「自由貿易だ」という理屈だ。自分の悪いところを棚にあげて人を叩きまくるのが米国の得意技だ。

 さらに米国は、消費者支援策をしっかりやっている。農業予算の64%が消費者の食料購入支援に使われている。日本はこういう政策もない。

 世界のなかで日本と米国は先進国で最貧国になっている。一番貧困率が高いのはアメリカだったが、ついに日本がそれを抜いた。抜いたばかりか、国連の飢餓地図では日本はいまやアフリカなどと同じグループで、世界でもっとも栄養不足人口が多い国になった。これほど日本の国民消費者は追い込まれている。それを助ける政策が必要なのだ。

 私が農水省にいたころは、農水、財務、経産省は官邸でバチバチケンカをしながらも頑張っていた。それがいまや農水省の権限がどんどん縮小され、財務省は食料、農業予算が切りやすいからといって、とにかく一番大事な予算を集中的に減らしてきている。例えばコメを作るなというだけではなく、コメの替わりに小麦、大豆、野菜、そば、飼料米、牧草などを作る支援として支出していた交付金をカットすると決めた。もう一つ驚くのは、田んぼを潰せという。信じられるだろうか? 田んぼでコメをつくるのが、一番の命の源だ。地域コミュニティも伝統文化も守り、洪水も止めてくれるのが日本の田んぼであり、それが日本の社会だ。それをまったく考えず、「余っているのだから潰せ」「潰すならば補正予算で750億円つけますよ」という。どこに政策を向けているのか、ほんとうに大局的見地、国家観というものがあるのか問われるのが今の状況だ。

農業は国民の命に直結 最初に飢えるのは東京


搾乳する酪農家(熊本県)

 先ほどのべたように農家の赤字は膨らんでいる。でも歯を食いしばって頑張っているが、農産物の価格は上がらない。これを地域みんなが支え合って生産が持続できるようにすることが必要だし、この状況を放置したら、本当に海外からものが入らなくなってきたときに、私たちは子どもたちの命を守れるかだ。農業問題は生産者の問題をはるかにこえて、消費者一人一人、国民の命の問題だということを今こそ考えないといけない。

 それをさらに思わされたのは昨年の猛暑による減産だ。北海道の自給率は223%、山口県は31%、東京は0・4%。私が出した『世界で最初に飢えるのは日本』という本が衝撃を与えたというが、その日本で最初に飢えるのはどこかといえば東京に決まっている。去年のように猛暑で北海道で大幅に生産が減るようなことになれば、まずはじめに食料が届かなくなるのが東京だ。だれのおかげで私たちの命がつながっているのかを考えないといけない。人口が少なくても農村部で、第一次産業で頑張っている人がいるからこそだ。

 佐賀県が「国会議員の定数を各都道府県の食料自給率に基づいて再配分すればどうなるか」ということで試算したところ、東京の国会議員の定数は1。自給率から見ればゼロだ。自給率の高い北海道は196人だ。極端な計算ではあるが、人口だけみて優劣を付けるのではなく、こういう数字の意味をわれわれは考えないといけない。生産地が疲弊すれば都市には食料が供給されないのだ。

 こういうなかで25年ぶりに農業の憲法といわれる農業基本法が改定された。だれが考えても、今この時期に農業の憲法を改定するということは、世界情勢の悪化と国内農業の疲弊を放置せず、抜本的に農業・農村を支える政策を強化して食料自給率を引き上げてみなの命を守れるようにするためだ。ところが、ふたをあけてみると新基本法には、食料自給率という言葉がなく、「基本計画」の項目で「指標の一つ」に位置付けを後退させ、食料自給率向上の抜本的な対策の強化などには言及されていない。逆のことをいっている。これまで農業、農村を支えるためにいろんな政策をやってきたのだからそれで潰れる方が悪い、もうかっている経営体だけ守ればいいという基調だ。

 そして大多数の農家が潰れることを前提に、輸出、スマート農業、海外農業投資、農外資本比率を増やすことを挙げているが、それだけで食料・農業・農村を守ることができるわけがない。いざというときにどうやって食料を供給できるのか。それへの答えが、今回の農業基本法改定の目玉である有事立法だ。普段苦しんでいる農家への支援は一切やらず、有事になったら増産を命令する。花き農家にも畜産農家にもイモを強制的に増産させて、それを供出させる。従わない農家は処罰する。「支援するから頑張ってくれ」ではなく、支援はしないが罰則で脅してそのときだけ作らせればなんとかなるという荒唐無稽な法律が通ってしまった。そうではなく、今頑張っている農家を支援して自給率を上げればいいだけの話だ。

 ある有名な経済学者が四国の中山間地にいって「なぜこんなところに人が住むのか。こんなところに無理して人が住んで農業をやるから、税金を使って行政もやらなければいけない。これを無駄という。早く原野に戻せ」といった。これがいかに間違っていたかはコロナショックで明らかになったはずなのに、今また農業の憲法まで変えてそのような方向性を進め、農業・農村の疲弊を放置し、結局一部の企業だけがもうかればいいという議論にしてしまっている。これでいいのか? ということが厳しく問われている。

農業悪玉論に怒り爆発 欧州で広がる農民の抗議


トラクターデモをおこなうオランダの農家(1月31日、ブラバント州)

 今世界中で農家の怒りが爆発している。欧州では、コスト高への怒りだけではなく、SDGsを悪用した環境規制強化で農業潰しが始まったことに農家は怒り、高速道路を封鎖し、中心部から食料を消して抗議している。都市部のスーパーの棚からは一斉に食品が消えた。農家は「農家なくして食料なしだ(No Farmers,No Foods)」と訴え、それに共鳴した国民運動にもなっている。日本は世界でもっとも厳しい状況に置かれているのに、みんなとても我慢強い。もうちょっと怒っていい。

 この環境規制の絡みで、まともな食料生産振興を差し置いて、突如、地球温暖化の主犯は水田のメタンガスと牛のゲップだといって農業を悪者にし、コオロギや人工肉の普及が始まっている。水田は何千年も前からあったし、牛も昔からゲップしている。温暖化は工業化が原因であるのに、それを農業、酪農畜産、漁業のせいにして新しいビジネスでもうけようとしている者たちがいるのだ。

 今年1月の世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)でも耳を疑う発言が飛び出した。プライベートジェットで温室効果ガスをまき散らしながら集まるこれらの人たちは、「アジアのほとんどの地域ではいまだに水田に水を張る稲作がおこなわれている。水田稲作は温室効果ガス、メタンの発生源だ。メタンはCO2の何倍も有害だ」(バイエル社CEO)、「農業や漁業はジェノサイドならぬ“エコサイド(生態系や環境を破壊する重大犯罪)”とみなすべきだ」と主張した。

 この荒唐無稽な議論は「工業化した農漁業や畜産を見直して環境に優しい農漁業に立ち返るべきだ」という主張ではなく、農漁業や畜産の営み自体を否定して、その代替食料としてみずからが推進する昆虫や人工肉などを普及してもうけるためのビジネス本意の主張といわざるを得ない。

「三食イモ」でしのぐ? 食料安保の実態

 今、農業の実態は非常に厳しい。データ【AB参照】を見ても、酪農や肉用牛の経営では、規模拡大して借金して頑張ってきた大規模層が平均2000万〜3000万円の赤字だ。このまま放置すれば産業崩壊だ。稲作でも、全国平均で1年やって手元に残るのはわずか1万円。時給換算では10円だ。それでもおいしいコメを作るために頑張ってくれている農家がいるのは奇跡といえる。



 だが日本の方向性は、食料やエネルギー自給率向上の抜本的な論議よりも、経済制裁の強化、敵基地攻撃能力の強化など勇ましいものばかりだ。増税して43兆円に防衛費を増額して攻めていく論議が盛んだが、その前に食べるものをどうするのか? これだけ食料をないがしろにしてきた日本が、米国に金魚の糞のようについて行った途端、中国が海上封鎖でもすれば、戦う前に飢え死にして終わるだけだ。武器をいくら備えても命を奪うだけだが、食料自給率を高めて平和外交をすることがみんなの命を守ることに繋がる。

 米国から買わされる食料も在庫処分なら、兵器も在庫処分。オスプレイなどは危ないから世界中が敬遠しているのに、日本が1機200億円で買い、買い増しまでして沖縄で大事故を起こし、米国も生産を2026年で中止する。それなのに佐賀空港の隣では40fの優良な田畑を潰してオスプレイ基地を増設している。こんなことをいくらやっても、輸出規制が強化されてモノが入らなくなったら、私たちはトマホークとオスプレイとコオロギをかじって何日生き延びられるのかということだ。

 「だからこそ食料自給率が大事なのだ」というと「自給率はゼロでもいい。自給力さえあればいい」といい始めた。自給力の中身とはサツマイモだ。有事になったら農家だけでなく、国民みんなでサツマイモを植える。校庭やゴルフ場、道路に盛り土してイモを植えて三食イモで数年しのげばなんとかなるという。まさに戦時中だ。これが日本の食料安全保障だというのだから呆れるほかない。

 日本の食料自給率が低いのは輸入が多いからだ。日本は国の責任で米の77万d、乳製品13・7万dという莫大な量を「最低輸入義務」だといって輸入し続けている。だが私の調べでは、そんな約束はどこにもなく、「低関税を適応する」というだけの約束だ。だから他国で全量入れている国はない。日本は国内在庫が増えても全量輸入して国内農家を苦しめている。本当の理由は、米国から「コメは36万d必ず買え」と密約で命令されているからだ。

 その米国から買っているミニマムアクセス(MA)米の値段たるや、今や1俵3万〜4万円近くになっている。国産米の2〜3倍の値段【C参照】だ。そんな米国産米を大量に買い、入札にかけても誰も買わない。しょうがないから飼料に回すが、そこで差損を埋めるために毎年税金700億円を投入している。


 酪農については、コロナ禍の在庫過剰で北海道だけで14万d余るから、「(牛乳を)搾るな、捨てろ」「牛殺せ」という話になったが、国は脱脂粉乳・乳製品を13・7万d(生乳換算)輸入している。それへの批判が高まると、野村農水大臣(当時)は「乳牛淘汰は農家が選択したことであって国はそれを助けただけ」といい、義務でもない大量輸入については「輸入に頼る日本が輸入を止めると信頼をなくし、今後輸入できなくなると困るから」といった。これだけ現場が価格転嫁できずに歯を食いしばって頑張っているときに、他人事のように責任転嫁だけしていいのかということだ。

 「外に媚び、内を脅かす者は、天下の賊である」(吉田松陰)という言葉があるが、政治家に限らず、一定の年齢に達して、自分がリーダーであると思う人は、子どもたちを守るために自分が盾になるくらいの覚悟をもって行動すべきときに来ているのではないか。

政策で自給率増は可能 農漁業保護は当たり前

 農漁業が消滅すれば国民は食べ物を失う一大事となるが、地域経済においても一次産業のおかげでどれだけの関連産業や組織が成り立っているか考えてほしい。みんな運命共同体であり、私たちが支え合わなければ、一緒に泥船に乗って沈んでいきかねない。

 第一次産業は小さな産業だという人がいる。たしかに生産高は全国で10兆円規模だ。だが、それを基礎にして成り立っている食料関連産業の規模は110兆円になる【D参照】。すべての経済社会は一次産業を基礎にして成り立っているといっても過言ではない。これを忘れてはいけない。


 とくに地方の中山間地域では、一次産業があることで土砂崩れや川の洪水を防ぎ、地下水をつくり、水田が暑さを和らげ、生物多様性も育まれる。その営みを基礎にして地域コミュニティが形成され、教育や文化伝承ができる。東京のように都市部が農村から分離されて肥大化すれば人間は住めなくなる。地方では、都市と農村がしっかり繋がりながら地域の循環圏を作り上げる力を強化しなければいけない。

 「日本の食生活が変わり、もう日本の農地だけでは足りないのだから自給率など上げられない」という言葉をよく聞く。誰がそうしたかといえば米国の政策だ。裏返せば、政策で自給率は変えられるということだ。

 たとえば江戸時代は鎖国政策で海外からモノは入ってこなかったが、私たちは負けずに徹底的に地域の資源を循環させ、循環農業、循環経済の社会を作り上げた。これは世界中を驚かせた。江戸時代に戻ることはできなくても、われわれの実績を思い起こさなければいけない。それをぶち壊したのは米国の占領政策と戦後政策だ。

 まず著名な学者を「回し者」にして、日本人が欧米人に劣るのは主食のコメが原因であるとする「コメ食低脳論」(慶應大学医学部教授・林髞著『頭脳』)を氾濫させた。きわめつけは、子どもたちをターゲットにして学校給食でパン食と腐った脱脂粉乳を与え、米国の小麦連合会が厚生省(当時)に資金供与して「食生活改善運動」を推進し、米国の過剰な小麦を売り込む戦略のもとで「洋食推進運動」まで実施した。これほど短い期間に伝統的な食文化を一変させた民族は世界に例がない。

 農水省は2006年に日本食をとり入れることによって自給率が向上するというレポートを出したが、圧力を受けて今では入手不能になった。それを助長したのが経産省主導の経済政策だ。政府の計量モデルで私たちが試算すると、RCEPやTPP11などの大きな貿易自由化交渉がまとまるたびに、自動車が約3兆円もうかり、農業が大赤字になる。これをくり返している。農業を生け贄にしてもうけてきた産業界も、その犠牲にしてきた農業・農村の再興についてもっと責任をもつべきだ。

 農業を生け贄にしやすくするために「日本の農業は過保護だ」という誤解をメディアを通じて国民に刷り込んだ。「欧米は競争によって発展した」というのも大嘘で、欧米こそ国家戦略で農業を大々的に国が下支えしている。「日本の農業は補助金漬けだ」というが、実際に調べると農業所得における補助金の割合はせいぜい3割。スイスやフランスはほぼ100%だ。命を守り、環境を守り、国土・国境を守る産業(農漁業)を国民みんなで支えることは世界の常識であり、農業は公共・公益事業だ。そう見なさない日本の常識は世界では非常識だ。

 手厚い農業政策があるフランスでは農家の平均年齢は51・4歳だが、日本はいまや68・7歳。各地で「10年後にどれだけの農業・農村が残っているか」という話をすると、「10年どころか5年でもたない」「もうやる人がいない」という地域が増えている。赤字が膨み廃業のスピードが加速しており、われわれに残された時間は非常に少ないということを認識しなければならない。

「輸入品が安い」は本当か 安さには必ずワケがある

 これまで話してきたように、日本の農業が苦しくなったのは輸入に押されてきたからだ。関税を下げて安い輸入品を受け入れ、それに消費者が飛びつくから国産が売れなくなって自給率が下がった。今では関税を引き上げて輸入を減らすことは実質的にできない。

 それでもやれることはある。食生活を変えればいい。安いものには必ず訳がある。輸入品が安いのはリスクがある成分が入っているからだ。それを食べて病気になれば治療費がかかるわけで、実はこれほど高いものはない。だからこそ地元のものを買って支える。そして自分も一緒に作るくらいのことをすれば流れを変えられる。

 自分にとって何が安全なものかを選ぶためにも正しい情報の共有が必要だ。しかし現在、それを選べないようにする流れがある。


 たとえば原材料で「遺伝子組み換えでない」という表示が昨年4月から消えた。こういう表示をして、ごく微量でも輸入大豆の混入が見つかったらその業者が摘発されることになったから業者は怖くて表示できない。日本では輸入大豆が全体の94%を占めているのだから、流通過程で微量の混入は避けられないのだ。これを要求したのも米国側だ。私が農水省にいたTPP交渉時から「日本で“遺伝子組み換えでない”の表示をされると消費者が、安全な遺伝子組み換えに不安を持つ。誤認表示だからやめろ」といわれていた。これは陰謀論ではなく陰謀そのものだ。

 また日本でも流通している除草剤「ラウンドアップ」は、主成分グリホサートの発がん性が世界的に問題になり、世界で基準が厳しくなった。世界で基準が厳しくなると日本では緩められる。グリホサートの残留基準値を極端に緩和し、従来よりも小麦は6倍、そばは150倍にした。これを開発した種子農薬企業のモンサントは製薬大手のバイエルと合併しているので「これで日本人の病気が増えれば治療薬でもうかる。一度で二度おいしい新しいビジネスモデル」といったという噂もある。本当ならいい加減にしろということだ。

 日本ではグリホサート系除草剤を雑草にかけるが、米国では小麦やトウモロコシに直接散布するから次元が違う。それを世界で一番輸入して、食べているのが日本人の悲劇だ。米国では大豆、トウモロコシはグリホサートをかけても枯れないように遺伝子組み換えをしている。小麦は遺伝子組み換えにしていないが、収穫期に乾燥させるためにかけるからそれが残留しているのだ。日本のメディアが米国穀物協会の幹部にインタビューをして「なぜ小麦を遺伝子組み換えにしないのか?」と問うと「決まってるだろ。小麦は人間(米国人)の主食だ。大豆、トウモロコシは家畜のエサだ」とのべた。それを食べている日本人は家畜相当なのかということだ。

 またゲノム編集技術についても、予期せぬ遺伝子損傷が世界の学会誌に報告されているのに、「遺伝子を切りとるだけ(組み換えていない)だから」という妙な理由で審査も表示もするなと日本だけ率先して野放しにした。さすがに販売業者も心配するので、「やはり子どもからだ」ということでGABA含有量を高めたゲノム編集トマトの苗を全国の小学校に無償配布した。これを子どもを実験台にした新しいビジネスモデルであるかのように国際会議で発表している。100歩譲ってもゲノム食品を食べ続けて何が起こるのか誰もわからない。それを子ども(学校給食)から広めて、結局利益は特許を持つ米国のグローバル種子農薬企業に入るという構図になっている。

 ゲノム編集を動物に実用化したのは日本が最初であり、すでに肉厚真鯛とかが一部の寿司屋にも流通し始めたことは海外では有名な話だ。日本ではあまり知られていないが、米国の消費者団体は「世界で最初のゲノム寿司」「日本の寿司は食えない」というポスターまで作っている。

 米穀物メジャーが主導する占領政策が、今も形を変えておこなわれていると考えてもおかしくない。私たちは総力を挙げて子どもたちを守らなければいけない。ここから逆に示唆されるのは、米国の思惑から子どもたちを守り国民の未来を守る鍵は「学校給食」にあるということであり、地元の安全・安心な農産物を学校給食を通じてしっかり提供する活動を強化することが必要だということだ。こういう活動が女性陣を中心に全国で広がりつつある。

 よく例に出るのが千葉県いすみ市。市長が化学肥料や農薬を原則使わない有機米を1俵2万4000円で買いとると宣言し、農家の有機米生産を奨励。いざやってみると最初は草が生えてきてどうにもならなかったが、有機農業の技術を持った方に研修に来てもらって軌道に乗り、4年くらいで市内の学校給食がすべて有機米になった。野菜もかなり有機になっている。それに触発された京都の亀岡市の市長さんは、私の話が終わった後、「いすみ市が2万4000円なら亀岡市はその倍(4万8000円)で買いとる」と宣言し、会場から拍手喝采を受けた。

 まず一番身近な地元で給食という「出口(需要)」をしっかり作り、高い価格で買いとり、なによりも子どもたちの健康を守る。それはみんなを幸せにする地域循環の仕組みをつくるうえでも大きな鍵になる。いすみ市は現在、「子どもが元気になる」ということで「移住したい田舎」の首都圏1位だ。

 東京でも世田谷区(90万人)が有機給食に動き始めた。世田谷区内での田畑では全然足りないが、全国から有機米を買いとる。都市部の自治体が頑張っている生産地の農家と連携していくという地域間の循環も生まれている。国がやらなくても、これは非常に大きなうねりになる。兵庫県明石市では、財政難のときに前市長が「守るべきは命、子ども、食料だ」ということで給食無償化をはじめ子ども予算を2倍に増やした。当初は嘲笑されたが、子どもが元気になり、出生率も上がり、人口は増加。経済活性化で税収も増えて財政赤字を解消した。これは非常に大きな教訓だ。

 今、財務省はOBを含めて誰に聞いてもやるべきことは二つしかないという。増税と支出削減だ。こんなことをやれば悪くなるだけだ。経済の好循環を生むには守るべきものを守る仕組みを作り、みんなが元気になる流れを作ることだ。その意味でも給食を核にした地域循環の仕組みは大きな重要性を持つ。

協同組合の役割が重要 相互扶助の仕組強化を

 農水省もいまや「財務省経済産業部農業課」と揶揄されるような現状にある。農家の共販を実質できなくさせる畜安法改定について、農水省の当時の担当局長と課長が「それだけはやめてくれ」と官邸に直談判にいくと異動(左遷)となった。農漁業を潰すと宣言する者が次官にとり立てられ、守ろうとする者は過去のセクハラ・スキャンダルをメディアにリークされて社会的に抹殺される。官邸の意に反するものは「人事とカネとスキャンダルと恫喝」で抑えつけることが常套手段になっている。

 産地と小売の取引交渉力を推定してみると、コメをはじめ飲用乳、野菜に至るまですべての農産物が小売業者に買いたたかれている。仲卸業者の話では「農産物をいくらで買うかは、まずスーパーが店頭でいくらで売るかで決まり、そこから逆算して出すので生産コストは初めから考慮されていない」という。生産者が長続きしないようなビジネスがあっていいわけがない。生産者が存続できるような価格を支え、消費者が良質なものを適正価格で買えるような相互扶助の仕組みがいかに重要かだ。

 そこで重要なのが共同体、協同組合の役割だ。個々バラバラでなく共同購入、共同販売をする。私の計算では、農協の共販の力でコメの販売額は1俵3000円上乗せできている。共同体、協同組合が踏ん張ることがいかに重要かということがわかる。

 最近「民間活力の最大限の活用」とよくいわれるが、その一方で、日本の地域を食い物にするごくわずかな企業人たちがいる。「MTNコンビ」といわれる3人は、オリックスに集結して農・林・水(水道も含む)の分野で自分たちがもうかる仕組みを作った。兵庫県養父市の農地を企業が買収できるようにするために国家戦略特区で規制撤廃させ、昨年それを全国に広げる方向性が決まった。だがその直前、同社はそこまでして手に入れた養父市での農業事業を転売した。農業を頑張るのではなく、利益を上げるために使うことが目的なのだ。

 その証拠に、「農地の番人」である農業委員会が任命制になったのをいいことに、この企業人らは旨みがある農地を持つ地域の農業委員会に自身が任命されるように物色しているといわれる。優良な農地を取得して転用申請し、それを自分で承認してもうけていくという筋書きだ。

 また、国の山を企業が盗伐しても植林義務がなく、それを税金で国が尻拭い(植林)をするという森林二法も、内閣法制局は「憲法違反だ」といったが結局通ってしまった。漁業権についても、千葉県銚子沖でオリックスが洋上風力発電に着手し、そこで漁業権が邪魔になるからといって国がひっぱがし、それをオリックスに付け替えられるようにしてくれという話が浮上した。「そんなバカな」という話だが、それが可能になる漁業法の改定もおこなわれた。宮城県の水道民営化事業で上前だけピンハネする企業グループにもこのMTNの3人は入っている。

 このような「今だけ、金だけ、自分だけ」の人々とは真反対に「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」で地域を守ろうとしている人たちの力で、こういうものを排除していかなければいけない。

食の安全に関わる情報は隠蔽 輸入検査ザルの日本

 日本ではメディアも食の安全にかかわる情報共有をやらない特徴がある。海外では店頭に価格差がある同じ種類の商品を並べたとき、それぞれのリスク情報も提示したうえで消費者に選択させる。日本はその情報を一切出さない。だから、私たちは自分たちで共有して広めるしかない。

 かつて米国産レモンに日本では禁止されている農薬(防カビ剤イマザリル等)が大量にかかっていることがわかって日本が海に捨てた。それが米国の逆鱗に触れて「自動車輸入を止めるぞ」と脅されため、「禁止農薬でも輸送時にかけたものは食品添加物に変える」というウルトラCの分類変更で散布を認めた。今度はパッケージに食品添加物が表示されること自体が「不当な米国差別だ」と主張して消そうとしている。

 また、肉牛を太らせるために投与するエストロゲン(ホルモン剤)は、乳がん増殖との因果関係が認められ、日本では牛や豚には使えない。だが米国では使用しているので日本では輸入肉の検査はザルにしてある。EUでは米国産牛肉を禁輸しており、豪州産はホルモン・フリー(不使用)のみ認めている。ところが同じ豪州産でも輸入肉検査がザルの日本向けにはしっかり投与している。最近では米国内の消費者も発がん性への懸念からホルモン・フリーを求めるようになったため、危ないものは日本へ向かう流れになっている。

 ところが日本では、日米貿易協定で米国産牛肉の関税が半分になったら、協定発効の最初の1カ月で米国産牛肉の消費量が1・5倍に増えた。みんなが安いといって飛びついているからだ。産婦人科の学会誌でも、米国産牛肉から600倍のエストロゲンが検出されていることと、日本国内でホルモン依存性がんが年々増加していることとの関連が指摘されている。食生活を見直さなければ手遅れになるということを広めていただきたい。子どもたちを守り、日本の生産者を元気にする仕組みを作ることは「量の安全保障」だけでなく「質の安全保障」を担保するうえでも重要なのだ。

 しかも今すでに日米の農産物価格を比較すると日本産の方がはるかに安い【E参照】。牛肉も日本が安く、キャベツは4分の1、トマトも半分だ。「国産なんて買えない」といっている場合ではない。もっと高く買っても日本の方が安くなっている。


 今こそ身近なものに目を向けるときが来ている。「オレンジが足りない」「牛肉が品不足で高い」と騒ぐような状態になった理由を考えれば、日米牛肉・オレンジ自由化交渉で米国の要求に応えて自由化したおかげで日本では多くのミカン農家が潰れ、牛肉も自給率は3割に落ち込んだ。身近なものをないがしろにして安い輸入品に飛びついた結果、それらが入らなければ大騒ぎになる状態になったのだ。

 牛や豚の飼料に混ぜる成長促進剤「ラクトパミン」も、人間に中毒症状を起こすとしてEUだけでなく、中国もロシアも禁輸したが、米国では使用を続けている。米国の消費者が拒否したものも日本に向かう流れが強まっている。このように表示が無効化されている。遺伝子組み換え、ゲノム編集、無添加の表示もできなくさせ、「わからなくして食べさせてしまえ」という流れだ。

 食パンのグリホサートの残留濃度を調べると、国産小麦を使用したパンからは検出されなかった。何が安全かはこれを見ても一目瞭然だ。グリホサートの動物への影響について調べるネズミを使った実験では、微量のグリホサートを直接与えた親や子どもには変化はなかったが、孫、ひ孫のネズミは異常行動を始めた。世代をこえて蓄積される神経毒性が非常に強いことがわかってきた。短絡的なことはいえないが、食生活を見直すことが必要になっている。

農村地域崩壊の危機に 農家追い出す企み

 他方で、「日本産だから安全」といえるのかという現実もある。EUの消費者たちが政府の安全基準が信用できないからと厳格な農薬基準を求め、EUへの輸出国もそれに呼応して農薬基準を厳しくしている。そこで日本の農薬基準がもっとも緩いことがわかってきた。禁止農薬も一番少ない。だからEUなどで使えない危ない農薬の在庫が日本に向けて輸出されている。

 世界では減化学肥料・農薬、有機農業が大きな流れになり、生産側では中国がEU向け有機農産物の輸出で世界1位(日本は52位)だ。このままでは日本は世界でとり残されるという焦りから出てきたのが「みどりの食料システム戦略」で、現在0・6%しかない有機農業のシェアを増やすため、国は2050年までに稲作を主体にした有機栽培面積を50倍の100万fにまで広げるという。私が農水省にいたころには有機農業は「奇人変人」「異端児」がやるものと見なされていたことから考えると隔世の感がある。

 しかし、これをスマート農業、デジタル農業推進の契機にしようとしている懸念がある。農家を楽にするためではない。米国のIT大手などが考えていることは、農地から農家を追い出し、無人牧場や無人農場をドローンやセンサーで管理・制御するデジタル農業であり、種から消費までのもうけを最大化するビジネスモデルの構築だ。これは農畜産業を地球温暖化の主犯にし、代替食料として人工肉、培養肉、昆虫食を拡大する方向性と繋がる。こんなことを日本で推進すれば、一部の企業にとってもうけが生まれても、食の安全性もさらにおろそかになり、自給率も下がり、なにより農業・農村地域そのものが崩壊していく。

命を守る為に農業守る 「食料安保推進法」を


耕作放棄地を利用した野菜作り(下関市福江)

 このように考えていくと、私たちが思っている以上に今の状況は危ない。ではどうするか? 国が動かないなら私たちの力でやっていくしかない。地元で頑張っている生産者、本物がわかる消費者が「本物」でつながり、関連産業や組織、地元自治体の政治行政がそれを支える、強い農業のネットワークを確立していく必要がある。

 今、種を握って支配する巨大な力も動くなかで、みなさんの地元でとれた種を守り、生産したものをまず地元で循環させる仕組みをつくる。その鍵になるのは学校給食の公共調達だ。さらに公共施設、福祉施設の食事も地元産を使っていくようにすれば需要は広がる。産直的な流通や直売所も含めて、地域の種から作るローカル自給圏を強化し、これをベースにして支え合うことだ。

 コロナ禍と食料ひっ迫を背景に全国で家庭菜園が増え、2020年には350万人が家庭菜園を耕しているとの報道もある。消費者と生産者の垣根をなくし、消費者も耕作放棄地を使って家族ぐるみで種まき、草取り、収穫までやる。和歌山県では母親グループが立ち上がって農家の協力のもとに無農薬小麦を生産し、輸入小麦と置き換えて給食パンに使えるようにとりくんでいる。みなさんがリーダーシップを発揮して実践し、政治行政が仕組み作りをやれば、流れは変えられる。

 まずは農家を救う必要があるが、赤字が膨らむ農家に必要な支払額と、所得が減る消費者が払える額にギャップがあるのなら、それを埋めるのが政策の役割だ。農家が持続するためにはコメでは1俵3000円、牛乳では1`10円足りない。全国でこれを補填するために必要な予算は、コメは3500億円、酪農では750億円だ。財務省は「ばかたれ。やりたければ農水予算から土地改良事業を切るなどして捻出してからやれ」といって終わりだが、ばかたれはどっちなのか。43兆円でミサイル等を爆買いする金があるのなら、なぜこれが出せないのか。武器は破壊するものだが、食料は国民の命を守るものであり、そのために必要なのは農業・農村を守ることだ。

 そこで私が提唱しているのが超党派の議員立法「食料安全保障推進法(仮称)」だ。不測の事態に国民に必要な食料を国内生産で供給できるようにするために、省庁の枠をこえた特別会計で数兆円規模の食料安全保障予算を組み、その大枠のなかから農家を守るための予算を支出する仕組みだ。超党派で始まっているこのとりくみについても後押ししていただきたい。

 私の試算では、現在の農水予算2兆円に3兆円ほど足し、いくつかの政策を組めば、農業を復活させて持続させることができる。農水予算はかつて実質5兆円をこえていたのだから元に戻すだけだ。それで農業・農村を守れるのなら、なぜこれをやらないのかという声をみんなで上げていただきたい。

 食料問題はますます深刻化しているが、山口県、そしてみなさんの地域の農家が頑張ってくれていることが希望の光であり、未来をつくるという確信は間違いなく高まっている。「世界一過保護」と誤解され、本当は世界で一番不利な競争に晒されているのが日本の農家だ。それでも世界10位の農業生産高を達成しているのだから、まさに「精鋭」だ。その底力を今こそ発揮し、消費者も含めて地域みんなで一緒に作り、食べるネットワークを強化することで、子どもたちの未来を明るいものにしていきたい。

 いざというときに国民の命を守ることを国防と定義するならば、農業・農村、食料を守ることが一番の国防だ。その思いでさらに一緒に頑張ろう。正義は勝つ、こともある。

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 鈴木宣弘(すずき・のぶひろ) 1958年三重県生まれ。東京大学農学部卒業。農学博士。農林水産省、九州大学教授を経て、2006年より東京大学大学院農学生命科学研究科教授(現在特任教授)。専門は農業経済学。日韓、日チリ、日モンゴル、日中韓、日コロンビアFTA産官学共同研究会委員などを歴任。『岩盤規制の大義』(農文協)、『悪夢の食卓 TPP批准・農協解体がもたらす未来』(KADOKAWA)、『亡国の漁業権開放 資源・地域・国境の崩壊』(筑波書房ブックレット・暮らしのなかの食と農)、『農業消滅』(平凡社新書)、『世界で最初に飢えるのは日本』(講談社α新書)など著書多数。
 

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コメント
1. 赤かぶ[224047] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:21:36 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[322] 報告

2. 赤かぶ[224048] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:22:33 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[323] 報告

3. 赤かぶ[224049] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:23:21 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[324] 報告

4. 赤かぶ[224050] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:24:43 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[325] 報告

5. 赤かぶ[224051] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:25:37 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[326] 報告

6. 赤かぶ[224052] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:27:34 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[327] 報告

7. 赤かぶ[224053] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:29:50 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[328] 報告

8. 赤かぶ[224054] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:31:18 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[329] 報告

9. 赤かぶ[224055] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:33:15 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[330] 報告

10. 赤かぶ[224056] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:34:57 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[331] 報告

11. 赤かぶ[224057] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:35:48 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[332] 報告

12. 赤かぶ[224058] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:36:50 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[333] 報告

13. 赤かぶ[224059] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:37:46 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[334] 報告

14. 赤かぶ[224060] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:41:12 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[335] 報告

15. 赤かぶ[224061] kNSCqYLU 2024年8月25日 20:41:46 : 37q3CiodoU : eHRCc1dFNTBRVUE=[336] 報告

16. 5915[174] glSCWIJQglQ 2024年8月25日 22:20:28 : UAw2aL8H0s : VGxzRXJSTXF2aXc=[3] 報告
  
 
TPPしない嘘つかないと、選挙前、大嘘を垂れていた国賊を駆除した
山上さんは、日本国民を救う大仕事をされた
 
   
 
17. 第n次嫌々期(仮)[1319] keaCjo6fjJmBWIr6gWmJvIFq 2024年8月25日 23:11:51 : niyy4hTwUA : OHU1UGRCUHhtN0k=[12739] 報告
これ読んでみると、読む前の先入観を覆すいい記事だな。

最近、小麦製品を食して何らかの体調不良を訴える人が増えているようだ。
グリホサートの基準が緩くなったからかもしれない。

18. 秘密のアッコちゃん[329] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年8月25日 23:38:09 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-106] 報告
<■271行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「軍国主義」「死ね」と原稿を改変 NHK中国籍外部スタッフの尖閣発言問題
2024/8/25 23:10
https://www.sankei.com/article/20240825-5BZKO4SDEZL6ZLXDDZ4FGU5CMM/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな」
「慰安婦を忘れるな」
と発言していた問題で、NHKは25日、このスタッフが靖国神社で中国語とみられる落書きが見つかったニュースを伝えた際、原稿にはない
「『軍国主義』『死ね』などの抗議の言葉が書かれていた」
との文言を一方的に付け加えていたと明らかにした。
問題の放送はNHK短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で19日午後1時過ぎから放送した中国語ニュースの番組。
靖国神社で落書きが見つかり警視庁が器物損壊事件として捜査しているというニュースを伝えた際、原稿は
「落書きにはトイレを意味する言葉が書かれていた」
だったが、外部スタッフは
「落書きにはトイレ、軍国主義、死ねなどの抗議の言葉が書かれていた」
と発言していた。
また、NHKは22日に明らかにした外部スタッフの発言内容に漏れがあったことも公表した。
発言内容として
「NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルでない業務に抗議します」
と発表していたが、実際には
「NHKの歴史修正主義宣伝」
と述べていた。
視聴者から指摘があり改めて発言内容を精査したところ、原稿を付け加えていたことを含めて判明したという。
NHK広報局の担当者は
「確認が徹底されていなかった」
と説明した。

NHK「取り返しの付かない失態」と識者 チェック体制に疑問、発言詳細は当初明言せず
2024/8/22 20:44
https://www.sankei.com/article/20240822-FGAH4NOQBJIKLHBXXOG3Y2ARAE/
NHKのラジオ国際放送で中国籍スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と述べ、さらに
「南京大虐殺を忘れるな」
などの主張が日本の公共放送で流れたことが22日、明らかになった。
識者は
「取り返しの付かないNHKの失態だ」
と事態の深刻さを指摘する。
「国民から受信料を徴収し、政治的中立をうたっているNHKが、なぜ中国の偏った政治的主張をやすやすと放送させてしまったのか」。
麗澤大の川上和久教授(政治心理学)は疑問を呈す。
NHKの国際番組基準は
「わが国の重要な政策および国際問題にたいする公的見解(中略)を正しく伝える」
と規定。
尖閣諸島は日本固有の領土であり、領有権の問題は存在しないというのが日本政府の立場だ。
また、
「性奴隷」
という表現も政府は事実に反するので使用すべきでないとの公式見解を示している。
NHKは問題発覚当初、スタッフの尖閣諸島を巡る発言以外の部分について明言を避けていた。
また、平成14年から務めていたスタッフにこれまで問題発言はなかったのか、政治的背景の有無なども不明のままだ。
NHKは番組を事前収録にするといった再発防止策を打ち出したが、川上教授は
「国際放送のチェック体制はどうなっていたのか」
「今回の放送の責任は国会の場で追及すべきだ」
と話している。

NHKラジオ国際放送で「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」中国籍スタッフが発言
2024/8/22 17:23
https://www.sankei.com/article/20240822-HOCBMBNMAFNV7OAPYBOTITGU3Q/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の40代男性外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土」
などと述べていた問題で、スタッフが
「南京大虐殺を忘れるな」
「慰安婦を忘れるな」
などと英語で発言していたことが22日、分かった。
NHKの稲葉延雄会長が同日開かれた自民党情報通信戦略調査会で明らかにした。
稲葉会長は調査会終了後、報道陣に
「国際番組基準に抵触する極めて深刻な事態だと受け止めている」
と謝罪。
今後については
「副会長をトップとする検討体制を設けて原因究明を行い、関係した役職員の責任を問うとともに、再発防止策の確定を急ぎたい」
と述べた。
調査会の大岡敏孝事務局長は
「NHKの調査状況が不十分なので、改めて調査会を開いて説明の場を作りたい」
と述べた。
問題の放送は19日に行われ、NHKの短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で午後1時1分から15分まで伝えた中国語のニュース番組の中で、男性スタッフが
「靖国神社で落書きが見つかり、警視庁が器物損壊事件として捜査している」
というニュースを伝えた後、原稿にない発言を約20秒行った。
スタッフはNHKの関連団体と業務委託契約を結び、ニュース原稿の中国語への翻訳と読み上げを平成14年から担当していた。
問題発覚後、スタッフは
「代理人を通じて対応する」
としており、動機や背景についてNHKは現時点で不明としている。
NHKが明らかにしたスタッフの発言全文は以下の通り。
(中国語)
「釣魚島と付属の島は古来から中国の領土です。NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルではない業務に抗議します」
(英語)
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるな」

「極めて深刻に受け止めている」NHK会長、国際放送で尖閣「中国の領土」発言を陳謝
2024/8/22 17:23
https://www.sankei.com/article/20240822-HOCBMBNMAFNV7OAPYBOTITGU3Q/
NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで、中国籍の外部スタッフが沖縄県・尖閣諸島について
「中国の領土」
などと原稿にない不適切な発言をした問題に関し、NHKの稲葉延雄会長は22日、自民党の情報通信戦略調査会(野田聖子会長)で陳謝した。
稲葉会長は調査会終了後、取材に対し
「極めて深刻に受け止めている」
「国民の皆さまに改めておわびする」
と述べた。
発言があったのは19日午後1時過ぎからの放送。
日本語の原稿を翻訳し、ニュースを読み上げる業務を担当する40代の男性外部スタッフが靖国神社で落書きが見つかったニュースを報じた後、約20秒間にわたり原稿にはない発言を行った。

国民・榛葉氏「情報戦ではないか」「おわびで済まない」 NHKの「尖閣は中国」放送 
2024/8/22 15:51
https://www.sankei.com/article/20240822-AXPLMTTHGZCPREK5F3I4DBJ3EI/
国民民主党の榛葉賀津也幹事長は21日の記者会見で、NHKが国際放送で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と伝えた問題について、
「わが国の公共放送がこういうことを世界に発信したというのは、決しておわびで済む問題ではない」
と述べ、過去に同様の事例があったのかどうか説明するよう求めた。
NHKは問題の放送の後、
「ニュースと無関係の発言が放送された」
などと謝罪したが、榛葉氏は
「ニュースと無関係な発言が放送されたという次元ではない」
と述べ、
「中国の三戦『世論戦、心理戦、法律戦』が始まっているのではないか」
「意図的にやったと思われても仕方がない」
と語った。
「三戦」
は中国が2003年に政治工作条例で採用した心理的側面に政治工作からアプローチする情報戦。
NHKによると、NHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性スタッフがニュース原稿を読み上げる際に、原稿にない発言を行ったという。
男性スタッフは平成14年から日本語のニュース原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当していたという。
この問題を受けて、NHK側は21日、同党の玉木雄一郎代表に対し国際放送全体のあり方を見直すなどと再発防止策を説明している。

NHK幹部「国際放送全体見直す」「関係者処分」国民・玉木氏に釈明 「尖閣は中国」放送
2024/8/22 11:34
https://www.sankei.com/article/20240822-RDJFNMYJYVF6FP25THMA253VHQ/
NHK幹部は21日、ラジオの国際放送で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と伝えた問題を受けた対応として、
@関係役職者の処分
A録音放送やAI(人工知能)アナウンサーの導入など事前チェックの強化
B38億円の国費が投じられる国際放送全体の在り方の見直し
の方針を国民民主党の玉木雄一郎代表に説明した。
玉木氏が22日、X(旧ツイッター)で経緯を明らかにした。
NHKは19日、ラジオの国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島について
「中国の領土である」
などとニュース原稿にない発言を約20秒にわたって行い、NHKは同日夜、
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くおわび申し上げます」
と謝罪していた。
玉木氏はNHK幹部に対し
「二度と同じことが起きないよう厳正な対処を要請」
した上で、
「『尖閣が中国の領土』であるとの放送は、『不適切な放送』ではなく、わが国の主張に反する『間違った放送』だ」
と指摘し、NHK幹部は
「今後『不適切な放送』という言い方はしない」
と約束したという。
玉木氏は20日の記者会見でNHKの今回の放送について
「厳正に対処すべき案件」
と問題視し、国会の場でNHK側に経緯説明を求める考えを示していた。

石垣市の中山義隆市長、NHKに「再発防止策の徹底を」 国際放送「尖閣は中国領土」で
2024/8/21 11:20
https://www.sankei.com/article/20240821-JA4OOWOHMJE6LBHBPVN4UDESOA/
沖縄県石垣市の中山義隆市長は20日、NHKの稲葉延雄会長に対し、NHKが19日の国際放送で尖閣諸島(同市)について
「中国の領土」
と伝えた問題を巡って、
「誠に遺憾であり、再発防止策の徹底を強く求める」
とする要請文を送った。
NHKは19日、同日午後1時過ぎ、短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースで、NHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代の男性スタッフが、尖閣諸島について
「中国の領土である」
と原稿にない不適切な発言を約20秒間にわたって行ったと発表した。

<主張>尖閣を「中国領」 NHKは問題放送猛省を
社説
2024/8/21 5:00
https://www.sankei.com/article/20240821-XSL426HCA5LQZNPMIMA7BOMHPM/
NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュース番組で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国領」
と述べるなど虚偽の不適切な発言が放送された。
ニュースを読む中国人の外部スタッフが原稿にない無関係な発言をしたという。
公共放送がジャック(乗っ取り)されるという、あってはならない犯罪である。
経緯などの究明と再発防止の徹底が必要だ。
NHKによると、問題の発言は19日午後1時ごろから放送されたラジオ国際放送とラジオ第2放送の中国語ニュースの中であった。
男性スタッフが、靖国神社に落書きがあったというニュースを読んだ後、尖閣諸島は
「中国の領土である」
などと、原稿にない発言を約20秒にわたって行ったという。
尖閣は日本固有の領土であり、中国側が宣伝する虚偽が発信されたことは看過できない。
石垣市がNHKに再発防止を要請したのはもっともだ。
このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性で、平成14年から日本語のニュースを中国語に翻訳して読み上げる業務を担当していた。
番組制作スタッフが気づき問題が発覚した。
同局は関連団体を通じて男性に厳重抗議し、関連団体は男性との契約を解除する方針というが、それだけで十分なのか。
NHKは19日夜、
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くおわびする」
と謝罪した。
再発防止のため事前収録を検討するというが、おわびや小手先の防止策で済まさず、不適切発言が放送された責任を重く受け止めるべきだ。
過去に同種事案がなかったかを含め調査も必要だ。
約20秒という時間は放送では決して短時間とはいえない。
仮に災害など有事の際に、虚偽情報がまき散らされたら、どうなるか。
今回の問題を軽く見てはならない。
放送ジャックは、公正な放送を行う放送法違反のほか、業務妨害などの犯罪行為であると厳しく認識し、対処すべきだ。
不適切発言が流れた国際放送は、国際化の中で政府の見解や日本の文化などについて海外に正しく情報発信するため重視され、国の交付金も出されている。
国会でも原因究明や再発防止を審議する必要がある。

NHK ラジオ国際放送などで不適切発言 尖閣諸島などで
2024年8月19日 21時51分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240819/k10014553331000.html
19日午後、NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースの中で、原稿を読んでいた中国籍の外部スタッフが、沖縄県の尖閣諸島などについて、原稿にはない不適切な発言を行いました。
NHKは、このスタッフと業務委託契約を結んでいる関連団体を通じて本人に厳重に抗議しました。
また関連団体は、本人との契約を解除する方針です。
19日午後1時すぎから、NHKの短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、日本語の原稿を翻訳して読んでいた外部スタッフが、ニュースを伝えたあとに、沖縄県の尖閣諸島について、中国の領土であると述べるなど、原稿にはない不適切な発言を行いました。
このスタッフは、NHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代の男性で、日本語の原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当しています。
NHKは関連団体を通じて本人に厳重に抗議しました。
また関連団体は本人との契約を解除する方針です。
NHKは
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くお詫び申し上げます。再発防止策を徹底します」
とコメントしています。

国民・玉木代表、NHKに「実態調査を行い国会で報告を」 国際放送で「尖閣は中国領土」
2024/8/20 17:59
https://www.sankei.com/article/20240820-LP3EC5AEVVEFDP6EE6TNBEKVIY/
国民民主党の玉木雄一郎代表は20日の記者会見で、NHKが19日の国際放送で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と伝えた問題について、
「わが国の立場と全く相いれない主張を、日本の公共放送であるNHKが行ったことは重大な問題だ」
「速やかに実態調査を行って国会や国民に報告を求めていきたい」
と述べ、国会の場でNHK側に経緯説明を求める考えを示した。
玉木氏は
「(NHKは)過去に同じようなことがなかったのかを含めて徹底調査をして、厳正に対処すべき案件だ」
と強調した。
NHKの発表によれば、NHKと業務契約を結ぶ関連団体が業務契約を結ぶ中国籍の40代の男性スタッフが19日午後1時過ぎに短波ラジオなどの国際放送などで、ニュース原稿を中国語で読む中、尖閣諸島について
「中国の領土である」
と原稿にない発言を行ったという。
NHKは関連団体を通じ男性スタッフに抗議し、関連団体は男性との契約を解除するという。

NHKラジオ国際放送で“不適切な発言” 中国籍の外部スタッフが尖閣諸島を「中国の領土」→契約解除へ
2024/8/19 22:30
https://www.sankei.com/article/20240819-6XYHICNFWJNI5N6UTCTS4LKJS4/
19日放送のNHK『ニュースウオッチ9』(後9:00)では、ラジオ国際放送などの中国語ニュースにおいて、中国籍の外部スタッフが不適切な発言を行ったと伝えた。
番組では
「ラジオ国際放送などの中国語ニュースの中で、原稿を読んでいた中国籍の外部スタッフが、沖縄県の尖閣諸島などについて、原稿にはない不適切な発言を行いました」
と紹介。
「NHKは、このスタッフと業務委託契約を結んでいる関連団体を通じて、本人に厳重に抗議しました。また、関連団体は本人との契約を解除する方針です」
と明かした。
具体的な事例にも触れ
「きょう午後1時過ぎから、NHKの短波ラジオなどの国際放送と、ラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、日本語の原稿を翻訳して読んでいた外部スタッフが、ニュースを伝えた後に、沖縄県の尖閣諸島について中国の領土であると述べるなど、原稿にはない不適切な発言を行いました。このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代の男性で、日本語の原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当しています」
と続けた。
その上で
「NHKは関連団体を通じて本人に厳重に抗議しました。また関連団体は本人との契約を解除する方針です。NHKは『ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり深くお詫び申し上げます再発防止策を徹底します』とコメントしています」
と締めくくった。

NHK国際放送で「尖閣諸島は中国の領土」 中国人外部スタッフが不適切発言、NHK抗議
2024/8/19 21:58
https://www.sankei.com/article/20240819-IPZBULX4OFJ4LD3AGUEZB72P4M/
NHKは19日、同日午後1時過ぎから短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土である」
と述べるなど、ニュース原稿にはない不適切な発言を約20秒間にわたって行ったと発表した。
NHKによると、このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性で、平成14年から日本語のニュース原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当していた。
NHKは関連団体を通じて男性に厳重に抗議し、関連団体は男性との契約を解除する方針。
ニュースは午後1時1分から15分まで放送され、9項目のうち8つ目で、東京都千代田区の靖国神社に中国語とみられる落書きがあったことを報道。
男性はニュースを読んだ後、原稿にない発言を行ったという。
番組制作スタッフが気づき問題が発覚。NHKは尖閣諸島以外の発言内容を明らかにしていない。
動機は不明だが、NHKは男性についてこれまで不規則発言は確認されていないとしている。
NHKは同日夜、
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くおわび申し上げます」
と謝罪。
番組を制作する国際放送局は今後、生放送のニュースを事前収録にすることを検討しているという。


[18初期非表示理由]:担当:スレと関係が薄い長文多数のため全部処理。自分でスレを建てて好きな事を投稿してください

19. 弱っ腐っプwランド豚[1] juOCwZWFgsGDdoKXg4mDk4Nok9g 2024年8月26日 00:58:19 : 3dYBu3H3xs : aWxRNzJMLmlvODY=[-126] 報告
なぜ、最初に飢えるかのか?
それは大谷凄いぃーーーをやってるから

邪ッ屁の加害性に触れた裸足のゲンでも主人公のゲンが地元のプロ玉転がし原理主義になったように

生産、採取、整備、流通の実務者よりも玉転がしや駆けっこを優遇ってさ
フツーとか常識とかマトモ自慢達が気づかないからだな



[12初期非表示理由]:管理人:言葉遣いがふさわしくない投稿が多いため全部処理

20. アラハバキ[412] g0GDiYNug2@DTA 2024年8月26日 01:32:04 : p4Sv7Gm4fA : NFBVbElnYnF1dC4=[36] 報告
>世界で基準が厳しくなると日本では緩められる。
>グリホサートの残留基準値を極端に緩和し

ネオニコチノイド系農薬の場合も同じだった。
自閉症児の増加と相関あると海外で規制されると、
日本では逆に規制が緩和された経緯がある。

mRNAワクチンのデメリット報道や論文が海外で出され
海外需要が無くなると、日本が在庫処分市場になったこととも類似する。

ネオニコチノイド系農薬は、日本国内での規制が遅れた分、
自閉症増加が欧米よりも多い傾向が表れてきている。


グローバル・パヨク=グローバル支配層が宣伝として使っている
「多様性」という言葉ひとつで誤魔化されてはいけない。

彼らは「多様性」という言葉を利用し、
自分達が原因である事を覆い隠しているのだよ。

21. アラハバキ[413] g0GDiYNug2@DTA 2024年8月26日 01:47:44 : p4Sv7Gm4fA : NFBVbElnYnF1dC4=[37] 報告
>>17
小麦加工食品にはショートニング(万病の元)が付き物。
パン類・菓子類等、ほとんどのものに入っている。

そして、海外では国民の健康を害する
ショートニング(トランス脂肪酸)の規制が
当り前となっているわけだが、業界からカネもらってる
自民党政治はショートニングを野放し状態。

国民の健康よりも、利権優先ってわけ。

22. アラハバキ[414] g0GDiYNug2@DTA 2024年8月26日 02:27:16 : p4Sv7Gm4fA : NFBVbElnYnF1dC4=[38] 報告
先祖代々、コメを食ってきた日本人の体質はコメに順応し
実は小麦体質になっていない人が多かったりする。

よく子供の食物アレルギーで即時型(IgE抗体が関与)が
注目され、学校でも保護者・教師・給食担当間においての
連携が必要になったりするが、

一方で、子供から大人までを含めて
遅延型食物アレルギーというものがあるとの理解は少ない。

小麦文化に馴染んでこなかった日本人の中には
小麦に遅延型食物アレルギーの人が結構いる。

この遅延型アレルギーは即時型アレルギーのような
劇症的なものとは違って、気が付かない体内の慢性炎症
等、症状は多岐にわたり、それが長く
続くことで大きな病気を患う元になったりする。

ちなみに遅延型食物アレルギーの雄無は
IgG&IgA抗体の検査で判定可能である。

最近なんだか具合が悪いという人、
実はそれ遅延型食物アレルギーが原因となっているかも…

まあ、なんのことはない。「コメを食うとバカになる」と
「食生活改善」を扇動した御用学者と、
その背後にいたGHQ方針の逆が正しかったのだ。

23. ノーサイド[2011] g22BW4NUg0ODaA 2024年8月26日 06:27:11 : 1ZZir0SKtE : b0xVYmVXb3FROG8=[3] 報告

世界中で「グリーバリズム」に対抗する動きが高まっている。「農業を守れ」もその一つだ。

この右派的な動きを盛んに攻撃しているのが左派である。

左派は国が国が滅べばいいとでも思っているのだろうか?。(大笑)

 

24. ノーサイド[2012] g22BW4NUg0ODaA 2024年8月26日 06:31:31 : 1ZZir0SKtE : b0xVYmVXb3FROG8=[4] 報告
 >>23 訂正
グリーバリズム → グローバリズム   (大笑)
25. [66] iK8 2024年8月26日 07:38:10 : HE67M9Ceae : eFdlSFlLVHFFTms=[1] 報告
まぁ、米の自給率を増やすことには無論賛成ですがね……、潰れ地があっても耕す人がいるのかどうか。

長年に亘る裏金党の減反政策のお陰て農家はどんどん淘汰されたのと違いますか。

それに、日本人特有の、肥満でなくても罹患するという糖尿病は、特に精白米の摂取が関連するという。
お米を食べると血糖値が急増するというんですな。インスリンの分泌が遅れて。

主食も多様性が必要らしい。
 

26. 消費税廃止まで2[63] j8GU75DFlHCOfoLcgsUy 2024年8月26日 09:40:57 : GaAwzC63Pc : MGlVbFpZTW9seTI=[334] 報告
>そこで私が提唱しているのが超党派の議員立法「食料安全保障推進法(仮称)」だ。省庁の枠をこえた特別会計で数兆円規模の食料安全保障予算を組み、その大枠のなかから農家を守るための予算を支出する仕組みだ。

    ↑

  超党派で頑張るもよし。

  れいわ新選組のように各地での「おしゃべり会」で、食糧安全保障への
  具体的な予算措置を訴え、国民のうねりを引き起こすことも希望である。

27. 庶民は無税[35] j46Wr4LNlrOQxQ 2024年8月26日 10:13:55 : TPv70s5fk6 : SndpTS5hcWpiM1U=[1] 報告
生産者米価2万ぐらいにしないと無理
28. 楽老[5065] inmYVg 2024年8月26日 11:48:04 : NYReezW41U : UGVuaUVIbWpHUk0=[127] 報告
<△22行くらい>
鈴木宣弘についてはいくつかの書籍も読んだし
なるほどと思うところも多いが
【保護せよ】【保護せよ】と云うのには反対。

保護したところで効果は無い。
緊急の一時的な保護は別として
稲作農家に対する異常な保護が効果を奏していないのは誰の目にも明らかだ。
農産物で収益を上げている所は、多大な保護を受けているコメどころではなく、都市周辺の野菜を中心とする近郊農業県だ。
コメから離れたところほど農業で自立している。
兼業農家でやる気が無く、TSMCが来てタナボタの地価上昇となるまでは水田を続けるかと雑草ボウボウの圃場と雑草も無くきれいに稲穂が首を垂れる優良圃場と同じ保護でよいはずがないだろうと思う。

日本に経済力があり政治力があれば食糧の輸入などいくらでもできる。
米国やEU、日本までもシャカリキに経済制裁してもロシアはへこたれない。
昔、米国が対ソ農産物禁輸をしてモスクワ5輪をボイコットしたときも、真っ先にへこたれたのは米国の農家だった。
そのために米国の余剰農産物を日本などが押し付けられた。

金をかけて農業をさせない原反政策の愚をそのままにして
コメなど作りたいだけ作らせればよい。
世界市場で十分通用する米価と品質だ

漁業についても
30kg未満のマグロの幼魚を捕獲するのは日本だけ
ノルウェーは計画漁業で漁業大国に、漁業資源の減少に悩むのは日本だけ

日本より面積も小さく、高緯度で農業に適さないオランダが輸出国に

わたしは政官財の劣化が最大の問題だと思う。

    

29. メディカルラボ[815] g4GDZoNCg0qDi4OJg3s 2024年8月26日 23:55:30 : kNe0uOBYgs :TOR MEk5R3BhU0RJMkU=[7] 報告
日本の食料自給率が0%になる日 11 〜国家による「農家潰し」〜
岸田政権による日本のコメ農家潰しが始まった
https://kinaoworks.hatenablog.com/entry/2022/05/29/093325
30. ひとつふたつ[98] gtCCxoLCgtOCvYLC 2024年8月27日 23:33:45 : 9QAOqlxCZ6 : SVVlMTkxeFpCVGM=[516] 報告
海の異変は先に始まっています。 海からお魚が激減しています。
軍事兵器による海水へのダメージを減らして、海の生態を回復させましょう。

それから、燃料の高騰で農家も畜産も負担が増しています。

中東のある国の王族が、ネットやオイルビジネスの打診を日本の若手起業家に行っていました。
日本の農業技術への期待も高いそうです。

新しいつながりをいかすには、どうしたらよいのでしょうか。

31. 楽老[5069] inmYVg 2024年8月28日 09:33:32 : NYReezW41U : UGVuaUVIbWpHUk0=[131] 報告
<△22行くらい>
>>30.ひとつふたつ:海の異変は先に始まっています。 海からお魚が激減していま
す。軍事兵器による海水へのダメージを減らして、海の生態を回復させましょう。

変な所に議論を誘導するべきではないと思います。
世界の海全体では漁業資源は減っていない。
特に、北大西洋ではノルウェーの主導の下に資源管理が進み、漁獲量は増加しています。

極端に言うと日本だけが漁獲量ダウンに喘いでいるのです。
ヨコワと呼ばれるマグロの幼魚まで乱獲しているのは日本だけです。
太平洋でだけ、日本のごり押しのために、しかも日本だけがヨコワを水揚げしているのです。

他の魚種も同様
今夏の秋刀魚の初水揚げで豊漁と浮かれていましたが
従来は、最初の水揚げは小型船のみ、大型船は遅れて出漁としていたのを、ことしは同時出漁させたというだけのことで、今シーズンのサンマ漁がどうなるかはまだわかりません。

世界で最初に飢えるのは食料行政が無いためです。
輸入が多く自給率が引くせいでもありません。

大豆、小麦、トウモロコシ
これらに不足問題が度々起こっていますか?
ほぼ100%輸入と言っても良い化石燃料、大国の思惑で、価格の乱高下はありますが、急に不足してGSにガソリンが無いとかの騒動がありますか。
コメは100自給作物にもかかわらず、前年より収穫ダウンしたわけでものに、突然価格が倍になり、店頭からも消え去る騒動が起きているのです。

わたしは農林中央金庫の救済のための作為的なコメ不足だと疑っています。

    

32. メディカルラボ[837] g4GDZoNCg0qDi4OJg3s 2024年8月29日 22:23:50 : WZXqXX9nEQ :TOR M1MvNS9zRERDYmM=[20] 報告
<■64行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
自民党と公明党は日本のことなど眼中にありませんので。
興味があるのはカネと権力、アメリカに隷属すること。

国民は物価高や増税や年金カットにおびえているのに、岸田も安倍も批判や支持率低下など気にも留めず海外へのばらまきをしています。
既にウクライナに1.2兆円を超える支援が、今後5年間で9兆円の海外支援をすることを岸田は約束していますが、円安と物価高に苦しむなか莫大な額のばらまきを繰り返している自民党・公明党政権に国内外から疑問の声があがっています。

国際メディアFNN 2024年2月26日号の記事です。
「そんな額あるんだったら…」日本のウクライナ支援は1兆円超 巨額支援に疑問の声も。西側諸国も支援疲れ
https://www.fnn.jp/articles/-/662513

J-Castニュース
岸田首相は口を開けば巨額支援を約束 円安に物価高「どこにそんなカネが」
https://www.j-cast.com/trend/2022/06/29440280.html?p=all

集英社
“海外バラマキ”に国民からは大ブーイング。岸田総理はなぜフィリピンに年間2000億円も支援するのか
https://shueisha.online/articles/-/101277

日本経済新聞の社説でも「炎上する国際協力、ばらまき貧乏にならぬために」という見出しで批判的な論調を展開しています。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA31BVB0R30C24A1000000/


自民党と公明党は、私たちから集めた血税を120兆円以上を海外にばらまき、その一部を回収するキックバック外交をしているという新聞報道がある。

長周新聞 2017年12月19日版
またバラまいた 今度は途上国に3300億円 安倍首相就任以来120兆円超え
https://web.archive.org/web/20190228214731/https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/6081
安倍内閣発足後のバラ撒き額は、すでに120兆円をこえた(2017年時点)。今年をふり返るだけでも、2月の訪米でトランプ大統領に「4500億j(51兆円)の市場と70万人の雇用創出」を約束したのをはじめ、フィリピンのドゥテルテ大統領に対して地下鉄建設などに5年間で1兆円の円借款、別にテロ対策として6億円を無償贈与した。ギニアへの16億600万円の無償供与(1月)、インドでの高速鉄道整備に1900億円の円借款など大規模な支援を発表してきた。
(中略)
モリカケ問題で国内での贈収賄に疑惑と反発が高まるなかで、国民の監視の目が届かない途上国へ血税をバラ撒き、それにゼネコンがまぶりついて回収していく構図を作っている。
国内では生活保護世帯は過去最高を更新し、とくに高齢者の被保護者は2年間で6万8000世帯も増加している。わずかな滞納でも納税者は家や通帳まで差し押さえられ、病気による経済的な負担や介護苦による心中事件は後を絶たない。通行を規制した老朽橋が2300カ所もあり、老朽化しても設備更新できず廃線になるローカル線、あるいは被災地の復興を野放しにして、海外の鉄道や道路整備、医療にせっせと散財する異常さである。
-----

まぐまぐニュース 2020.08.27号
60兆円 世界にばらまき 成果ゼロ。安倍首相の負の遺産で日本は終わるのか
https://www.mag2.com/p/news/463822

長周新聞
日本社会を打ち出の小槌にするな バラマキ外交の原資はどこから?
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/4788

長周新聞
借金大国の異様なバラマキ外交  税金は安倍晋三のお小遣いか
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/848

日本にはばらまきをする余裕などないはずです。
借金の額は世界一(1200兆円超)で、今年GDPは4位に転落しましたし、一人当たりGDPや生産性では韓国にも抜かれました。
しかも120兆円以上もばらまいても成果はゼロ。バラマキは外交や投資だという言い訳は通用しません。

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