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岸田首相が園児と交流を《政治利用》? 車座対話より視察が大事?自民青年局の提言そっちのけ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/358565
2024/08/02 日刊ゲンダイ
千葉県佐倉市の幼稚園を訪れ砂場で遊ぶ幼稚園児を見守る岸田首相(C)共同通信社
「車座対話の出席者は『我々の声が政治改革に反映されるのか』と非常に悶々とした思いを持っている」
1日に岸田文雄首相(67)と首相官邸で面会した後、記者団にこう語っていたのは自民党の鈴木貴子青年局長(38)だった。
党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件を受け、岸田首相は3月に「政治刷新車座対話」を全国で開催する方針を表明。これを受け、党幹部らが全国の各地方組織に出向き、幹部らとの会合を重ねているのだが、岸田首相は9月に想定される党総裁選を控え、車座対話よりも地方視察に注力。この動きに党内で不満の声が出ているため、青年局は岸田首相に対して車座対話の「総括」などを求めたのだ。
岸田首相は全国幹事長会議で、「党本部も命懸けで党再生に努力していきたい」と言って車座対話の意義を説明していたはず。その本人が車座対話よりも視察重視となれば、地方組織から不満の声が出るのも無理はない。
だが、岸田首相はお構いなしのよう。鈴木青年局長から提言書を受け取ったこの日も、午後3時から千葉県佐倉市の「佐倉城下町商店会」に足を運び、和菓子を試食したり、冷茶を試飲したり。同市の幼保連携型認定こども園を視察した際には、園児と一緒にスコップを持って植樹した木に土をかけ、園児が乗ったブランコを押す場面もみられた。
認定こども園の園児らが並んで「そうり、がんばって〜」などと声を合わせる
首相官邸のX(旧ツイッター)は早速、この時の動画を投稿。《自然豊かな里山の森で生き生きと遊ぶこどもの姿や、地域の高齢者の方々とこどもの交流の様子を拝見しました。幼児教育・保育の「量」のみならず「質」の向上に向けて、地域における幼児教育推進体制づくりへの支援強化や、一時預かり保育の環境の充実に取り組みます》とアピール。
SNS上では《園児の支援も重要だが、そんな暇なら能登半島に足を運んで》《この視察動画に何の意味があるのか。やっていますよ、というお得意のアレか》といった声も出ているが、話題となったのが同じ場面を映した岸田首相のXだ。
認定こども園の園児らが並んで「そうり、がんばって〜」などと声を合わせるシーンがあるからで、ネット上では《これは気味が悪い》《子供を政治利用するな》との声が上がっているのだ。
園児らが首相を応援する場面といえば、物議を醸したのが大阪の森友学園が運営していた幼稚園の運動会だ。園児たちが選手宣誓で、「安倍首相がんばれ。安倍首相がんばれ。安保法制国会通過よかったです」と声を張り上げていたため、動画の視聴者から賛否の声が続出。国会でも教育基本法で禁止されている政治活動に当たるのではないか――と議論になった。
《総裁選に勝ちたい岸田首相は安倍元首相の姿をマネしている?》といった声もあるようだが、岸田首相の心中は……。
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