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河野太郎デジタル大臣「マイナカードは強制ではない」 英BBC番組で世界へ大ウソ発信!
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2024/08/01 日刊ゲンダイ
恥ずかしくないのか(C)日刊ゲンダイ
「もしトラ(もしかしたらトランプ再選)」とか「もしも徳川家康が総理大臣になったら」とか、「もし」があふれる世の中で、もしも「ホラ吹き大臣」なる役職があったら、ぴったりの人物がいる。河野デジタル相だ。9月に自民党総裁選を控え、国内メディアは首相候補ランキングの常連である河野大臣の動向を注視しているが、河野大臣が世界に向けてついた“大ウソ”には関心がないのか。
◇ ◇ ◇
「時が来たら決断する」──。29日のBS11に出演した河野大臣は、総裁選出馬について明言を避けた。「いずれ(総裁を)やってみたい」と意欲は隠さなかった一方、「まずは自分の任せられている仕事をきちんとやるのが大事」としおらしげに語った。
そんな物わかりの良いタマじゃないだろう。26日に公開された英BBCのインタビュー番組「ハード・トーク」に出演した際、得意の英語を駆使して言いたい放題だったではないか。
「ハード・トーク」は司会を務めるジャーナリストのスティーブン・サッカー氏による忖度なしの質問がウリの番組だ。サッカー氏が日本経済が何十年にもわたり停滞している理由を尋ねると、河野大臣は「1980年代のバブル以降、調整を重ねて今は立ち直りつつある」と強弁。「日本は多額の債務を抱え、円安が進み、生活コストの高騰が国民生活に影響しているが、それでも経済状況は改善している?」と、すかさずツッコんだサッカー氏に、「明確に改善している」と言い張った。
自民党がほぼ政権与党に居座っている「一党支配」が健全かどうかの認識を問われ、河野大臣は「日本国民は自民党を選び、我々は日本を再生してきた」と主張。「日本は第2次大戦以降、戦争の影響を受けておらず、満ち足りている」と続けた。質問への答えがサッパリかみ合っていないあたり、さすがは耳の痛い話を聞こうとしない「ブロック太郎」の異名を持つだけはある。
「マイナカードの普及がうまくいっています」
認知の歪みもさることながら、看過できないのがマイナンバーカード普及に関する「大ウソ」だ。
サッカー氏がデジタル先進国のシンガポールを引き合いに出し、「人口500万人のシンガポールでは何千人ものスタッフが政府内でデジタル化を進めているのに対し、日本は人口1.25億人を抱えながらデジタル庁職員は800人程度だ」と問題提起。すると、河野大臣は「デジタル庁職員は増やしている」と前置きして、こう言い放った。
「マイナカードの普及がうまくいっています。(普及を)強制しているわけではありません。あくまでも、マイナカードを使いたいかどうか尋ねています」
待て待て待て。確かに政府は「マイナカードの取得は任意」と言い張っているが、あの手この手で「事実上の強制」と言える策を弄しているではないか。その象徴が、現行の保険証廃止に伴うマイナ保険証への一本化である。廃止日は12月2日だ。
利用促進の一時金支給を延長
政府は5〜7月をマイナ保険証の利用促進の「集中取組月間」に位置付け、利用人数の増加に応じて病院や薬局などに最大40万円の一時金を支給。さらに、支給対象期間を8月まで延長する強硬策に打って出た。「8月9日にデジタル庁と厚労省が医療機関を対象に利用促進セミナーを共同開催し、一時金の支給延長などを説明する予定」(医療関係者)という力の入れようだ。
現行の保険証を人質にマイナ保険証への切り替えを国民に迫り、医療機関にカネをばらまいてまで普及を図ることが「事実上の強制」でなくて何だろう。
世界に向けて平気で大ウソをつく大臣が、首相候補とは世も末だ。
◇ ◇ ◇
現行の保険証廃止まで残り5カ月を切ったが、マイナ保険証の利用率はいまだ9.9%(6月)。利用率向上に躍起の政府が、医療機関の頬をカネで張る新たな「ニンジン作戦」とは…?
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