http://www.asyura2.com/24/senkyo294/msg/818.html
Tweet |
※紙面抜粋
※文字起こし
直接対決から逃げている小池都知事(C)日刊ゲンダイ
いよいよ、7日投開票日をむかえる東京都知事選。はたして選挙結果はどうなるのか。
選挙情勢は、小池百合子知事(71)がリードし、蓮舫前参院議員(56)が追うという展開が最終盤までつづいている。小池陣営からは「圧勝したい」「蓮舫が3位になればおもしろい」といった余裕の声まであがっている。
蓮舫陣営にとって誤算だったのは「思ったほど都知事選が盛り上がっていない」ことだという。実際、投票率の低下が懸念されている。
「蓮舫サイドは『小池VS蓮舫』の一騎打ちに都民の関心が集まり、それが選挙の争点になると皮算用していたようです。ところが、メディアの関心は『ポスター問題』に行ってしまった。候補者が多すぎて掲示板にポスターを貼る枠がないことや、同じ絵柄のポスターが掲示板をジャックしていることを、選挙の初日から大々的に報じはじめた。だからか、有権者が話題にするのも、都知事選そのものよりも、ポスター問題の方でした。蓮舫陣営にとって、これは誤算だったはずです」(都政関係者)
それより、なにより選挙戦が盛り上がりに欠けているのは、小池が、蓮舫との直接対決から逃げているからだ。
この都知事選で公開討論会が行われたのは、告示前に1回、告示後に1回と、たったの2回だけである。蓮舫から直接「テレビ番組が企画した討論会に一緒に出ていただけないか」と求められても、小池は頑なに拒否している。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「候補者同士の討論会は、選挙への関心を高めるためにも、有権者に判断材料を与えるためにも必須なものです。もし、蓮舫さんの要求を聞き入れ、連日、テレビで討論会が開かれていたら、選挙戦も盛り上がり、2人の違いが明確になり、選挙の争点も煮詰まったはずです。小池知事だって、2期8年の実績を訴えるチャンスだったはず。なのに、なぜ拒否したのか。候補者同士の討論会がほとんど行われないために、有権者はなにが争点なのか、投票する時、なにを判断基準にすればいいのか、最後までモヤモヤしているのではないでしょうか」
学歴詐称疑惑は消えていない
異様なポスターだが…(C)日刊ゲンダイ
大新聞テレビは明確にしようとしないが、都知事選の争点は極めてシンプルなのではないか。
今回の都知事選でも、小池は選挙公報に「カイロ大学卒業」と書いているが、本当に正規に卒業したのだろうか。アラビア語がネーティブではない日本人が、難関・カイロ大を卒業することは、かなり難しいことだ。しかも「首席」で卒業したとしている。当時、エジプトで一緒に暮らしていた北原百代氏の手記を読むかぎり、本当に卒業したのか、疑惑は深まる一方である。
小池は「卒業証書」を見せ、「卒業はカイロ大が認めている」と訴えているが、たとえホンモノの「卒業証書」だとしても、後からエジプト政府やカイロ大に便宜をはかってもらったものなのではないか──という疑いは残ったままだ。
都民の多くは、小池が高卒だろうが大卒だろうが、どうでもいいと思っているに違いない。問題は、嘘をついているのかどうか、ということだ。もし、嘘をついているとしたら、都知事の資格も、政治家の資格もない。さすがに、平気で嘘をつくような人物を首都のトップにするわけにはいかないだろう。それが選挙の争点なのではないか。
「小池知事の一番の問題は、かけられた疑惑について、丁寧に説明して、有権者の疑問を解消しようという姿勢が見えないことです。学歴詐称疑惑にしても、疑惑を解消したいのなら、卒業した時の詳細なディテールをアラビア語で語るなど方法はいくつもあるはずです。なのに『卒業は大学が証明している』の一点張りです。マトモに答えようとしない。こうした姿勢は、学歴詐称疑惑だけではありません。神宮外苑の再開発問題について、蓮舫さんから『再開発業者からパー券の購入を受けていませんよね?』と問われた時も、『法にのっとった形で公表している』と曖昧に答え、イエス、ノーで明確に答えようとしなかった。小池知事が公開討論会への出席を拒否しているのは、こうした疑惑について聞かれることを嫌がったからでしょう。実際、連日、討論会が開かれていたら、大きなテーマになり、学歴詐称疑惑が選挙の争点になっていた可能性があります」(五十嵐仁氏=前出)
8年前は「反自民」だったはず
結局、為政者に求められるのは、信用できるかどうか、なのではないか。この8年間の小池都政を振り返れば、とてもじゃないが、心ある都民は小池のことを信用などできないはずだ。有権者を裏切りつづけてきた8年間だったからである。
そもそも8年前、都知事選に名乗りをあげた時、小池は「反自民」を掲げていたはずである。“都議会のドン”と呼ばれた内田茂都議や、石原慎太郎元知事を利権にまみれた守旧派と位置づけ、自分は巨大組織に立ち向かうヒロインのようにふるまっていた。多くの都民は、自民党と戦う姿に賛同し、一票を投じたに違いない。
ところが、みずから立ち上げた「都民ファースト」の勢いが衰えた2期目あたりから、平然と自民党都議団と手を握り、いまやベッタリの関係である。この都知事選も、自民党が全面的にバックアップしている。自民党を「ブラックボックス」などと攻撃していたのは、一体なんだったのか。
築地市場を豊洲に移転する問題も、当初は「豊洲は危険」と喧伝し、移転を拒否していたのに、「開場の条件が整った」と勝手に宣言し、当たり前のように豊洲に移転している。さすがに、いまでも築地の関係者はカンカンだそうだ。
さらに、あたかも「エコ」に取り組んでいるかのように見せながら、東京の貴重な緑を次々に破壊しようとしている。
100年守られてきた樹木をバッサバッサと切り倒す「神宮外苑の再開発」だけじゃない。クスノキなど120年かけて育った大木が生い茂る日比谷公園の緑地も、「うっそうとして暗い」などという理由で樹木を引き抜き、広場に変えるつもりだ。
有権者との約束を破り、前言を翻しながら、よくも「東京大改革3.0」などと口にできたものだ。
「もし、3選をはたしたら、小池都政はますます“都民不在”の政治が進むでしょう。さすがに4期目はないでしょう。となると、もう都民の審判を仰ぐこともなくなり、都民の意向を気にする必要がなくなりますからね。小池知事本人も、すでに都政への関心を失っているのではないか。この先、やることもないでしょう。7月7日の投票日をむかえる都民は、この8年間で自分たちの暮らしが本当によくなったのか、小池知事を信用できるのか、よく考えて一票を投じるべきです」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
もし、嘘をついても、楽々当選ということになったら、この国の政治不信はさらに進んでしまうだろう。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK294掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK294掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。