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10年経っても「安保法制は違憲だ」 法律のプロは訴える 「閣議決定」は乱発され、民主主義は傷を負った(東京新聞 TOKYO Web)
http://www.asyura2.com/24/senkyo294/msg/795.html
投稿者 達人が世直し 日時 2024 年 7 月 04 日 20:51:27: iuMpjLXhf.DAA kkKQbIKqkKKSvIK1
 

https://www.tokyo-np.co.jp/article/337701?rct=politics



この記事を見落としてはならない。

そう思い、スレ建てした次第。


時間の許すときに、是非一読することをお勧めしたい。


法律のプロが声をそろえて言う。・・・「安保法制は違憲だ」

行間には、専門家としてのというよりも、日本国民としての危機感が溢れている。



以下に記事の全文を転載する。


第2次安倍晋三内閣が憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使容認を閣議決定してから10年となった1日、元最高裁判所判事や元内閣法制局長官ら法律家が集まり、声を上げた。「それでも安保法制は違憲だ」。彼らが強い問題意識を持ち続けるのはなぜか。10年前の閣議決定は、日本の議会制民主主義に深い傷を与え、今も余波を広げていないか。(山田祐一郎、森本智之)

◆元最高裁判事は「国会で議論するべき問題を内閣がどんどん進めた」

 「本来、三権分立の原則がある中で、立法府である国会で議論するべき問題が、行政府である内閣によってどんどん進められてしまった」。1日、東京・霞が関の弁護士会館で開かれたシンポジウムで、元最高裁判事の浜田邦夫氏がこう問題点を指摘した。

 シンポジウムは第二東京弁護士会が主催。登壇した法律家らは2014年7月1日の閣議決定や、翌年成立の安全保障関連法が憲法に違反すると改めて訴えた。

 法案審議中の2015年9月、公述人として参加した参議院中央公聴会で浜田氏は「法案は違憲」と明言。さらに「いまはなき内閣法制局」と、合憲性のチェック機能を果たしていない法の番人を痛烈に批判した。シンポジウムでは当時を振り返り、「原稿なしで公聴会に臨んだ。そういう思いがあったので、言葉として出てきた。違憲であるという点ではいまも考えは変わらない」と述べた。

◆元内閣法制局長官は「憲法9条1項に反している」

 第1次安倍内閣時の2006年から民主党政権期の10年まで内閣法制局長官を務めた宮崎礼壹氏は、集団的自衛権の具体的な違憲性を指摘した。「憲法9条1項は、武力の行使は『国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する』と書かれている。国際紛争は他国の武力紛争に介入すること。集団的自衛権は明文に反する」と説明。さらに「集団的自衛権は憲法上許されない」とした1972年の政府答弁を挙げ「40年にわたる積み重ねがある解釈をひっくり返すことになる」。集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」のあいまいさも強調した。

 「本来、政府のやろうとしていることについて憲法に合致しているという理屈をこねるのが内閣法制局。『権力の犬』とも言われたが、それでも、だめなものはだめだ」と断言する宮崎氏の定年後、第2次安倍内閣で閣議決定された。

◆憲法学者は「いまの学生が教わるのは政府解釈」

 当時、学者や弁護士、元官僚らでつくる「国民安保法制懇」の委員として閣議決定に反対した慶応大の小林節名誉教授(憲法学)は「われわれは議論では負けていない。政治的に負けた」と振り返った。

 学習院大大学院の青井未帆教授(憲法学)は「集団的自衛権の行使容認にあたり、閣議決定で議論をスキップした結果、何が起こったか。この10年で、安全保障政策が意識的に憲法問題ではないものとして扱われている」と危機感を口にした。「いまの学生が学校で教えてもらうのが安保法における政府解釈であり、この世代が社会の中心になろうとしている。やるべき段階を踏まないで進める憲法無視であり、政治のあり方そのものに対する攻撃だ」

 その後、2022年の安全保障関連3文書改定により、敵基地攻撃能力の保有が認められた。「憲法論議自体がないがしろにされている」と青井氏は強調する。ターニングポイントは、安倍元首相が2013年、集団的自衛権に批判的だった山本庸幸内閣法制局長官を交代させたことだという。「10年がかりで種がまかれたものが刈り取られている」

◆違憲の訴えに各地の裁判所は「徹底して憲法判断を回避」

 2016年以降、司法の場で安保法の違憲性を問う動きが相次いだ。全国22カ所の裁判所で計25の訴訟が提起された。原告数は合計7000人以上。「安保法制違憲訴訟の会」の共同代表を務める伊藤真弁護士はシンポジウムで「本来は政治の力で改廃させるのが筋。だが、裁判所には違憲立法審査権があり、政治が行ったことの違憲性を指摘することができる。司法の役割を果たしてほしいという思いから訴訟を起こした」と説明した。

 訴訟の最大の目的は、違憲判決を勝ち取り、憲法解釈を閣議決定前の状態に戻すことだ。「最高裁判決でなくても、下級審での判決理由の中で違憲性を指摘するだけでも重要な意味がある。全国各地の裁判官に判断を仰ぎ、司法の役割を果たしてもらおうと期待をかけた」と語った。

 これまで全ての訴訟で原告の訴えは退けられ、大半の判決は違憲かどうかの判断をしていない。伊藤氏は「各地の判決に共通するのは『法的に保護される権利や利益の侵害はない』『人格権が脅かされる戦争の危険性がない』という内容で、徹底して憲法判断を回避している。裁判官は安全保障に関して法律家としての役割を全く果たしていない」と司法の対応を批判する。

 それでも、問題提起を続ける必要性をこう強調する。「主権者の意思を無視した安保法が、専守防衛であるこの国の形を変えてしまった。そのことを国民が忘れていないと訴え続けないといけない」

◆国を左右する方針、次々と「閣議決定」で

 集団的自衛権の行使容認の他にも、この10年で国の行方を左右しかねない大きな問題が閣議決定で決められてきた。

 第2次安倍政権では、武器輸出を容認する「防衛装備品の移転三原則」(2014年)、岸田政権下でも安倍氏の国葬(2022年)、敵基地攻撃能力の保有を打ち出した安保3文書改定(2022年)、次期戦闘機の第三国輸出方針(2024年)などだ。

 山口大の纐纈( こうけつ ) 厚名誉教授(政治学)は「特に外交防衛の問題については、閣議決定が常態化した。バイパスを通るように、国会での議論がスルーされ、行政主導で政策が決まる。その起点が集団的自衛権の行使容認だった」と指摘する。その意図については、「きちんと議論して民意を読み込もうとすれば、時間はかかり、原案も修正することになる。閣議決定なら迅速に当初案通りに決めることができ、かつての日米安保改定期のような国民運動も回避できる。国防は相手国との関係もあり、政府にとってはこの方法が都合が良かったのだろう」とみる。

 沖縄国際大の前泊博盛教授(日米安保論)も「敵基地攻撃能力の問題や、『異次元の軍拡』と言われた大幅な防衛予算の増額も閣議決定で決まった。全てが閣議決定なら、議会はもういらないことになる。議会制民主主義の崩壊だ」と批判。その上で、「よらしむべし、知らしむべからず」の政府のこうした体質は、やはり国防や安全保障問題に顕著に表れると指摘する。

 沖縄では米兵が少女に暴行したとして3月に起訴されていたが、国は県に報告せず、報道により6月に初めて発覚した。沖縄県議選への悪影響を考慮して公表を控えたのでは、との疑念も広がっている。「知らせなければならないことが隠蔽(いんぺい)され、国民が主権者としての能力を剝奪されている。そういうことがまかり通るようになってしまった」と問題提起する。

◆「議論しない」「説明しない」自民党に定着

 議論しない、説明しない、という振る舞いは、閣議決定に限らず、さまざまな政治の場面で目立つようになった。例えば予算編成で、国会審議を経ず内閣が自由に使える予備費や基金が乱用されるようになった。批判的な質問をはぐらかす答弁は「ご飯論法」と呼ばれ国会審議で繰り返される。政治アナリストの伊藤惇夫氏は「第2次安倍政権で、官邸の指示一つで全てが動くようになった結果、官邸が決めたことに批判したり注文を付けることがなくなった。議論不要論が自民党で定着し、議論する文化そのものが消えてしまった」と嘆く。

◆デスクメモ

 閣議決定は全員一致が原則だ。反対して罷免された閣僚もいる。「桜を見る会」を巡り「首相夫人は私人」という「これも?」と感じる閣議決定もあった。何かにつけて漂うのは、異論を封じ、数の力で押し切りを図る近年の政権の姿勢。民主主義が骨抜きになる危険が膨らんでいる。(北)


記事の転載はここまで。


日本国憲法前文には次のように記されており、そのような事態が発生したら、国民に行動を起こすことを求めている。


「・・・われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。・・・」


これに反するのか、どうか・・・、

裁判所には「違憲立法審査権」が与えられている。

裁判官の極めて重大な「責務」であり、「権限」だ。

審査をすれば、答えは「合憲」か「違憲」か、二つのうちの一つしか無い。

今の裁判所は、審査する前に「門前払い」の口実を見つけて逃避し、審査権を行使しない。

「審査の回避」。

何かを恐れているのだろう。何から逃げているのだろうか。

このことも、ヒラメと揶揄される所以だ。


「安保法制は違憲だ」とすれば、われらは、これを「排除」しなければならない。


傍観、黙認、逃避することは、そのまま「憲法違反という罪」を犯すことになる。

罪を裁くべき「裁判官」が、「憲法違反という罪」を犯して平然としている日本。

そんな冗談みたいな日本に、われらは生きている。

主権者、国民は責任を取らねばならない。





 

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コメント
1. ノーサイド[1649] g22BW4NUg0ODaA 2024年7月04日 22:13:59 : Xfj99yo6yI : SkpydElLbUVPSVU=[37] 報告

議会多数派 対 憲法 という構図がおかしいんだよ、そもそもがね。

違憲の法律を作るんだったら憲法の方を変えるでしょ、普通は。(大笑)

   

2. ノーサイト[46] g22BW4NUg0ODZw 2024年7月04日 22:29:26 : XzkY9iuXF2 : NWp3c3RKR3JXVkk=[6] 報告
 
何や、みんな裏金一党の閣議決定と強行採決やないか?!

そうやって、強行に法を変えて南西諸島にミサイル配備しまくるのも、
みんな自分らの既得権益を守るためなんでしょうよ。

お蔭でいま極東アジアは、米(日・韓国)vs 中ロ(北朝鮮)
の緊張がいや増しに高まっている。


・2014年4月1日、防衛装備品の移転三原則(武器輸出を容認、第2次安倍政権、閣議決定)
・2015年07月15日、安全保障関連法案強行採決
・2022年12月16日、安保3文書改定(敵基地攻撃能力の保有、岸田政権、閣議決定)
・2024年3月26日、次期戦闘機の第三国輸出方針(防衛装備移転三原則を改定、岸田政権、閣議決定)
───
・2016年、与那国島にミサイル発射施設が建設
・2019年、奄美大島と宮古島にミサイル配備
・2023年、石垣島に自衛隊の軍事施設が完成、ミサイル配備
 

3. 押す!おら極右[41] iZ@Ct4FJgqiC54vJiUU 2024年7月05日 00:23:58 : 5TvrOwoq8s : UGx2Z1lFUEpHREk=[2] 報告
少なくても閣議決定で憲法ねじ曲げすぎなんだよ

安倍内閣も岸内閣も
分からんか?

アメリカが憲法改正してアメリカの戦争に日本人を売り飛ばせといい続けた70年に国民がどう闘ってきたのかを

カルト自公カルト政府官僚天国糞が日本人を売りたがってどうすんだ?

それでいて、子供子供、女子と言って重税押し付ける

自公カルト人権軽視政府に殺される

4. ノーサイト[47] g22BW4NUg0ODZw 2024年7月05日 00:27:19 : dMuTQcJzGE : R1JwY1lnaS9MdWs=[1] 報告
 
・2024年6月7〜18日、米軍が太平洋地域で行う大規模演習「バリアント・シールド」に自衛隊が初参加。

これはかなり大掛かりな軍事演習。グアム・ハワイ・フィリピンを含むかなり広域で行われ、
日本は陸海空各自衛隊から計約4000人と車両約130両、航空機約60機などが参加。

日本の自衛隊にとっては、米軍の最新装備や組織的連携技術など得難いテクが一方的に得られる、
いわば片務共生のようなもの。が もし、台湾有事、半島有事が勃発したらどういうことになるか?

……こうした場合、物事は大本営発表になるんだろうが、大本営とはどこだろうね。
 

5. 阿部史郎[792] iKKVlI5qmFk 2024年7月05日 05:45:11 : H3qewymxyA : akJmdGxndm1hajY=[-9723] 報告
【岸田内閣】感染症対策の名の下に“偽・誤情報”の監視を可能にする『新型インフルエンザ等対策政府行動計画』を閣議決定 19万件超の国民の反対意見を無視

https://rapt-plusalpha.com/104921/

過去に行われたパブリックコメントでは、19万件もの意見が寄せられ、その大半が行動計画への疑問の声や反対意見だったことが分かっています。

にもかかわらず、政府は国民の訴えを一切無視し、感染対策を口実にありとあらゆる国民の自由を奪い取ろうと画策しています。

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理

6. 天元[386] k1aMsw 2024年7月05日 18:06:20 : ZVfystqlsM : ZUY2UVpNd2t4eHc=[809] 報告
安保法制は10年たっても違憲だ。

現憲法を素直に解釈すれば分かる。
だから、政権が代わり法律を変えればいいことかもしれない。

しかし、違憲の法律でも、その法の根拠により国際的な他国との取り決めなどは日本の立場だけでは取り消せないという事態は免れないでしょう。

過去、自民党政権は憲法改正発議に必要な衆参議員3分の2を擁していたが、憲法改正は実現されていない。

戦争に繋がりかねない法律が作られ、それに基づく事実が先行している現状。

防衛力の強化が国民の命を守るために必要であると政権が思うのであれば、その反面、国民の犠牲もあり得ることを国民に周知して憲法改正で国民の覚悟と民意を問うべきでしょう。

国民主権の日本国憲法に基づき。

7. HIMAZIN[4368] SElNQVpJTg 2024年7月05日 18:09:08 : mWmnxl1Jqo : Z2lrc0FiUHBsZS4=[2] 報告
アメリカの後ろ楯であじあのならず者国家まっしぐら。ウクライナの二の舞。

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