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自民党連戦連敗で見えてきた都知事選後の日本【適菜収】
https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/2929249/
2024.06.14 適菜 収 だから何度も言ったのに 第65回 BEST TiMES
小池百合子は初当選の際、「永田町には猛獣や珍獣、それに狸もいらっしゃる……」とカメラの前で言ったが、現在都庁には人を「化かす」古狸が居座っている。都知事選には珍獣の類が集結。周辺のいかがわしい連中もそわそわしだした。『おい、小池! 女ファシストの正体』『日本人は豚になる 三島由紀夫の予言』(KKベストセラーズ)の著者適菜収氏の「だから何度も言ったのに」第65回。
小池百合子
■小池百合子の人間性
1992年、小池百合子は初当選。初登院の際には、サファリジャケットに豹柄のミニスカート姿で現れ、記者たちに言った。
「永田町には猛獣や珍獣、それに狸もいらっしゃると聞いたので、こんな恰好で来ました」
すべては計算ずく。小池の視線は常にメディアのカメラに向けられている。国民ではない。
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近いうちに小池は某所にある安い焼鳥屋にカメラマンを連れて現れるかもしれませんね。選挙が近づくと、急いで庶民派ぶるのが、いつもの小池のやり方。
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2016年の都知事選初当選時に掲げた公約「七つのゼロ」は、達成ゼロ、実現ゼロ、責任感もゼロ、永遠のゼロ。それについての言い訳も嘘と論点ずらしによる誤魔化しばかり。すでに尻尾が飛び出ている古狸に何度も化かされるのはやめよう。
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関東大震災の朝鮮人虐殺追悼文を出すのを止めた小池。いろいろ誤魔化していたが、都にヘイトスピーチ発言を認定された団体「そよ風」(毎年追悼式の隣で虐殺否定集会を開催)の講師をしていたことが発覚。小池にとって「ファクト」はなんの関係もない。「情報公開は東京大改革の一丁目一番地」と繰り返し、情報は徹底して隠蔽。IR関連文書などをほぼ「黒塗り」状態で情報開示したことを批判された東京都は、今度は「白塗り」にして出した。
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原発推進派だった小池が2017年に「脱原発」を打ち出したのも、小池にとって言葉は人を「化かす」道具にすぎないからだ。「軍事上、外交上の判断において、核武装の選択肢は十分ありうる」といった過去の発言を公式サイトから削除したのも、矛盾は後から修正すればいいと考えているからだ。市場移転問題においても、小池は一貫して「事実」を無視した。専門家の検証に難癖をつけ、社会不安を煽り、「総合的な判断で決める」などと言いながら、問題を先送りにした。
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住民の納得が得られないまま、小池は神宮外苑の一部の公園指定を解除し、高層ビルが建てられるように変更。事業者の再開発を認可した。文字通りの「人でなし」。それをよく示すあまりにも有名なエピソードがある。拉致被害者家族連絡会元事務局長の蓮池透氏のツイートである。
《2002年9月17日、涙の記者会見をしている横田さんご夫妻の真後ろに立っていたのは小池百合子氏。
終了後、一度出て行った小池氏、戻って来て一言。「あったあ!バッグ」「私のバッグ、拉致されたかと思った」
あれ以来彼女のことは信用していない》
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自民党は都知事選で小池を支援するとのこと。自民党は市長選や区長選で連戦連敗中。この先、統一教会の関係者でもある都連会長の萩生田光一が小池の足を引っ張る可能性は高い。実際、小池サイドから「裏金事件のイメージを引きずる自民との連携はマイナスでしかない。知事は突っぱねるべきだ」(都民ファーストの会関係者)との声も上がっているという(「日刊ゲンダイDIGITAL」6月5日)。
日本維新の会。左から馬場伸幸, 足立康史, 梅村みずほ(当時)
■日本3大かまってちゃん
都知事選で小池が負けたら、大きな動きが出てくるかもしれない。こうした中、「蓮舫パニックおじさん」というハッシュタグがSNSで拡がっている。蓮舫出馬で焦りまくっている人々につけられている。中でも、橋下徹は蓮舫に異常に粘着。新型コロナ流行時には「平熱パニックおじさん」と呼ばれていたが、「蓮舫パニックおじさん」へ進化した。
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元維新の交野市長・山本景とか、アホの足立康史(敬称)が最近たまにまともなことを言っているが、雪でも降るのか? 単に維新の終焉が近づいてきただけかもしれないが。
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馬場伸幸が「大阪都構想」という名の大阪市解体構想について、3回目の挑戦に意欲を示したとのこと。大阪・関西万博など、数々の不祥事を誤魔化す算段なのかもしれないが、アホのひとことで終わる話。本当に社会のダニ。
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2021年第二次岸田内閣発足時の麻生太郎
麻生太郎は政治資金規正法の改正をめぐり「政治活動の基盤維持には一定の資金が必要だ」「民主主義にはどうしてもコストがかかる」と不満を表明。なお、麻生の資金管理団体の2022年分の政治資金収支報告書を見ると、料亭や高級レストランでの支出が多く、「会合費」は280件、総額は1934万円。民主主義の最大のコストは、麻生の存在である。
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森山裕は「自民党が政権を失うようなことになれば大変なことになる」と発言。いや、政権を失わなかったら大変なことになるから。
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一番逃げ足が早かったのが、『逃げる力』 (PHP新書) で有名なネトウヨライターの百田尚樹かもしれない。日本保守党などという政党を作っていたが、SNSには「マジで代表を退くことを考えています」と投稿。タコ踊りしながら遁走か。エセ保守、ビジウヨは観察する分には面白いが、国にとっては害しかない。百田は思春期をこじらせたままの「かまってちゃん」なので、相手にしてほしいだけかもしれないが。
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日本3大かまってちゃん。
@河野太郎
Aへずまりゅう
B百田尚樹
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安倍昭恵
こうした混乱の中、着々と道を切り開いているのが安倍昭恵。政治団体を利用して、安倍晋三の政治資金を手に入れていたことは記憶に新しいが、今度は「安倍晋三」を商標登録しようとしていた。面白過ぎる。安倍の悪事を指摘すると、「いつまで安倍さんを商売のネタにするのかー」とかいう情弱のネトウヨもいるが、そのまま昭恵に言え!
文:適菜収
適菜 収 てきな おさむ
1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171
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