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https://bunshun.jp/articles/-/71178
「田崎史郎さん、忘れちゃったの?」
「コメンテーターの皆さん忘れちゃったの?」
「文春オンライン」が冷静な記事で呼びかけている。
8年間の「小池都政」を改めて振り返り、皆が「忘れちゃった振り」をしている「小池都政の影の部分」を炙り出し、現在のメディアの悪意に満ちた偏向報道に警鐘を鳴らしている。
そんな記事に出会うことができた。
この「文春オンライン」の記事を読んだ後に、巷に溢れる蓮舫氏に対する「これまでのようなコメント」を聞いたら、
「・・・東京都民がどう判断するか。ちょっと引いちゃう人もいるかもしれないですね」
私のコメントは邪魔でしかないので割愛し、代わりに、記事の最後の文章を引用、紹介したい。
「いつの間にか自民と手を組んだ小池都政。政策決定の過程も不透明。これは都民の税金の使われ方の話でもある。その小池氏が3期目にも出馬濃厚というのだから、検証を求める候補者が一人でも多く都知事選に出るのは当然であり健全に思える。チャンピオンは堂々と論戦を受け、チャレンジャー達は攻めればいい。都民のジャッジの材料(論戦)は多いほどいいではないか。選挙とはそういうものだ。」
「それとも都政の過程が明らかになると困る人がたくさんいるの? 」
ここに記事の全文を転載するので、是非、一読することをお勧めしたい。
記事はここからは始まる。
先週は東京新聞のスクープから1週間が始まった。
『蓮舫氏 都知事選出馬へ きょうにも会見、表明』(5月27日)
蓮舫氏の会見後、「政治ジャーナリスト」の田崎史郎氏は午後のワイドショー「情報ライブ ミヤネ屋」で次のように述べた。
「これから蓮舫さんは、政策発表をして、夢を語るようになるんでしょうけども、蓮舫さんの魅力は、きょうの会見でもよく表れているんですが、攻撃性なんですね。攻撃性に対して、東京都民がどう判断するか。ちょっと引いちゃう人もいるかもしれないですね」
これは読売テレビ特別編集委員の高岡達之氏による「批判票だけで、蓮舫さんは勝ち目があるんでしょうか?」との質問に対する答えだ。
蓮舫氏の「攻撃性」とは、会見で述べた「裏金事件、『政治とカネ』の自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットする」という言葉を指す。つまり田崎氏らの言葉には「都知事選なのに自民党の批判ばかりでいいのか?」という意味も含まれている。
別の番組ではタレントの真鍋かをり氏が『蓮舫氏による都知事選での自民党批判に「ウンザリ」発言連発』(中日スポーツ6月2日)。
■小池劇場を忘れちゃったの?
これらのコメンテーターの言葉を聞き、人間とは忘れやすい生き物だと自戒を込めて思った。なぜなら8年前、小池百合子氏が都知事選出馬の際に掲げたのはズバリ「反自民」であり自民党への「攻撃性」そのものだったからだ。
しかも小池氏が奇妙だったのは自民党員でありながら自民を攻撃していたことだ。メディアは「小池劇場」と興奮していた。コメンテーターの皆さん忘れちゃったの?
おさらいしよう。2016年の都知事選で自民党東京都連は候補者の選定で混迷していた。最初に名前が出たのはこの人だった。
『桜井パパやはり固辞』『知名度は息子のもの』(日刊スポーツ2016年7月1日)
自民はタレント・櫻井翔氏の父で前総務事務次官の桜井俊氏を担ごうとしていた。桜井氏によると自民党の出馬要請は6月29日にあったという。実は同じ日に小池氏は立候補の意向を表明していた。小池氏“奇襲”のプレッシャーもあってか、桜井氏は自民からの要請を固辞。そのあと自民党都連は元総務相で元岩手県知事の増田寛也氏を軸に調整する方針を固めた。
『小池降ろし 自民都連 増田氏に出馬要請へ』(スポーツニッポン2016年7月2日)では、“百合子の乱”の収束へ、カードを早めに切る形となったと伝える。
つまり小池氏は都知事選に出馬する気満々だったが自民党都連は他の候補を出そうとしていた。公認が欲しい小池氏は都連会長だった石原伸晃氏に仕掛け、世の中にも訴えるという構図。
■「都議会のドン」「ブラックボックス」を猛批判
伸晃氏は、小池氏が都連の意思決定過程について「ブラックボックスだ」と批判した点について「会合に出て来なければ、白か黒かも分からない」「小池さんは、だいたい今まで都政に興味なんて持っていなかった。無関心で何も知らない」と反撃した。
しかし時すでに遅し。小池氏は無所属で出馬。自民党都連幹事長の内田茂氏を「都議会のドン」と呼び、政治手法をブラックボックスと名付けて喝采を浴び圧勝した。自民党への攻撃、批判を掲げて都知事選を戦ったのは小池百合子その人だったのである。田崎史郎さん、忘れちゃったの?
では8年前、なぜ小池氏は突如として都知事選に興味を示したのか? これには当時の小池氏が第2次安倍政権でカヤの外だったことを指摘する声が多い。小池氏が都知事選に当選した3日後の記事ではこう書かれている。
《安倍が小池への不信感を持つようになったきっかけの一つが、2012年の総裁選で小池が地方創生相の石破茂(59)を応援したことだとされている。さらに、07年の第1次安倍政権下で女性初の防衛相を務めた小池が、内閣改造で自身の再任を固辞し、安倍の意に逆らって退任を突然表明したことも一因とみられる。》(日本経済新聞2016年8月3日)
小池氏は安倍政権を第1次の時点で見限ったが、想定外の第2次安倍政権が誕生した。長期政権となりそうなこの時期に小池氏は居場所が無かった。再びスポットライトを浴びるべく矛先を変え、小池氏は都知事選に出馬したという見立てが多いのだ。
■就任から1年経つと…
人間にはさまざまな野心があろう。だから都知事になる過程や思惑も人それぞれあっていい。問題は都知事になってからの政治だ。ここで小池氏が都知事に就任して1年後の各紙記事を見てみよう。
『顧問重用「密室政治」と批判も』(朝日新聞2017年8月2日)
小池氏は自ら選んだブレーン14人を「都顧問」としているが、都幹部らが知らないうちに決まる重要政策もあると報じる。
《都によると、小池氏と顧問の日常的な協議内容は記録されない。ある都幹部は指摘する。「知事と顧問の議論は後で検証できない。都議選で知事は自民党都連について『(物事の決め方が)ブラックボックス』と批判したが、自分も同じことをやっている」》
同じ日の読売新聞も『小池都政 顧問が動かす』と大きな見出しで伝えた。都政をブラックボックスと叫んで当選した小池氏は、1年後には自分も同じことを指摘されていたのだ。
■自民党への“大きな借り”
小池都政のブラックボックス。知事の元側近の小島敏郎氏は学歴詐称工作に加担したことを「文藝春秋」(2024年5月号)で告白したが、4年前の学歴詐称問題における都議会対策で、
《自民党の二階さんや都連には大きな借りができた。その結果、自民党寄りに変節していったのでしょう。》
と述べている。小池氏は自分の“秘密”を守り続けるために権力を保ち続けなければならない?
《それゆえ、小池さんは、都議会多数派と足並みをそろえ、都庁官僚の支持を得て、権力を持ち続けること自体が最優先になっています。》(小島氏)
いつの間にか自民と手を組んだ小池都政。政策決定の過程も不透明。これは都民の税金の使われ方の話でもある。その小池氏が3期目にも出馬濃厚というのだから、検証を求める候補者が一人でも多く都知事選に出るのは当然であり健全に思える。チャンピオンは堂々と論戦を受け、チャレンジャー達は攻めればいい。都民のジャッジの材料(論戦)は多いほどいいではないか。選挙とはそういうものだ。それとも都政の過程が明らかになると困る人がたくさんいるの?
記事はここで終わっている。
「それとも都政の過程が明らかになると困る人がたくさんいるの? 」
田崎史郎さんも忘れちゃった「小池都政の“不都合な事実”とは・・・」これか?
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