<■1095行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> ヤジなどの演説妨害や他の選挙妨害は迷惑行為であり、言語道断の犯罪行為だ。 ちなみに拡声器によるヤジも肉声によるヤジもどちらも犯罪行為だ。 犯罪者にはそれ相応の罰を与えなければならない。 現在の公職選挙法で適正に取り締まれないのであれば、公職選挙法の改正が必要だ。反安倍メディアこそ演説妨害問題の元凶 Hanada2027年7月号 ブロガー 藤原かずえ ■遂に家宅捜索まで進展 2024年4月28日投票の衆議院補欠選挙東京15区では、9人の候補者が乱立し、開票の結果、酒井菜摘氏(立憲民主党・新)が当選しました。 この東京15区の選挙戦は、社会で大きな話題となりました。 それというのも、つばさの党の公認候補の根本良輔氏と党代表の黒川敦彦氏をはじめとする党員数名が、他候補の遊説場所に連日乗り込んで、演説に重ねて大音量で質問を行うことで、演説の聴き取りを困難にしたからです。 これらの行為の一部始終については、つばさの党自身の手によって動画が撮影され、X・YouTubeといったSNSを通して逐次配信されました。 2024年4月18日に、警視庁は亀戸駅前における乙武陣営の街頭演説中、約50分間に渡って近くで大音量の演説を行った行為や車のクラクションを鳴らした行為などに選挙の自由妨害の疑いがあるとして、根本氏・黒川氏ら3人に対して警告を出し、2024年5月13日、警視庁はつばさの党を家宅捜索するに至りました(その後、2024年5月18日、幹事長で選挙に立候補した根本良輔容疑者(29)と、代表の黒川敦彦容疑者(45)、それに運動員の杉田勇人容疑者(39)が他の陣営の演説を妨害したとして、公職選挙法違反の疑いで逮捕された)。 一連のつばさの党の党の行為について、他候補やその陣営はもとより、多くのメディアも 「選挙妨害だ」 と訴えました。 NHKは、開票後の2024年4月30日に他候補の声を報じています。 ★酒井菜摘氏 危険を感じるような場面もあり、本当に怖かった。 演説の日時を公表できず、区民に届けられなかったことが申し訳ない。 ★乙武洋匡氏 各候補の主張を聞く有権者の権利が奪われてしまったことは、非常に残念で許し難い。 今の法律上、あのような行為を是認せざるを得ないなら、何らかの法改正をしていくべきだ。 乙武候補の応援に駆け付けた小池百合子東京都知事は、2024年4月19日の定例会見で次のように述べています。 ★小池百合子氏 これまでに経験したことがない選挙妨害が発生している。 非常に憤りを感じている。 選挙の在り方について、法律上見直して頂きたい。 また、立憲民主党の蓮舫議員は、Xで次のように述べています。 ★蓮舫氏 私たちは昨日、地元の警察署前で街宣車を止め、スタッフが警察署に駆け込み相談をしている間にこの人たちに車の窓を叩かれ暴言を浴びせられ、動画を撮られていました。 警察の対応が遅くて怖かったです。 でも、負けない。 ■確信的な妨害行為 一方、つばさの党側は、SNSや動画サイトを通して次のように主張しています。 ★黒川敦彦氏 警告は、小池たちの亀戸の演説に対して僕らが演説を被せたということが違法だと。 私たちは調べたが、判例はない。 だって我々も選挙に出ているから。 あくまで小池陣営の演説と我々の演説は法律的は等しい。 かつ、我々の演説を聴いている人もそこにいるので、これは絶対に間違っていると思う。 (2024年4月23日) ★根本良輔氏 なぜ、こういう活動をしているか、まず説明していきたい。 シンプルに合法だからですね。 警察署・総務省としっかり確認を取って、合法の範囲でこういう活動をしています。 過去の判例もしっかり洗った上でやっています。 しっかり合法の範囲でやっているというのは、皆さん理解して頂きたい。 たくさんの皆さんに興味を持って頂いたので大成功に終わった、と思うところです。 (2024年4月27日) ★黒川敦彦氏 僕らは選挙に出ているので、例えば小池百合子氏や乙武氏の演説会と僕らの演説会がバッティングして、僕らも基本的に質問に行っているのです。 政治家が答えづらいことを僕らは聴きに行ったのです。 それに対して、『もっとやれ』という声は明確にあります。 (中略) 犯罪行為ではない。 質問に行っているだけなので答えればいいのです。 ちゃんと反論すればいいのです。 (2024年4月27日) つばさの党は、明らかに確信的な意図を持って当該行為を行っています。 彼らは、行為の合法性についての理論武装を固めると共に、法の下の平等を主張し、あくまでも自らは質問をしているという外形上の体裁を整えています。 ただ、この行為はたとえ合法であっても、民主主義を根幹とする憲法の精神には反しています。 演説を聴くことができない社会では民意を反映できないため、民主主義が成立しないからです。 ここで、演説妨害に関する法的背景について簡単に紹介したいと思います。 ■演説妨害の法的背景 議員等を公選する選挙について定めた【公職選挙法】の目的は、憲法の精神に則り、選挙人(有権者)の自由な意思によって選挙が公明かつ適正に行われることを確保し、これをもって民主政治の健全な発達を期することです。 選挙妨害行為については、225条(選挙の自由妨害罪)に定められており、今回の事案に関係するのは次の2項です。 一 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人に対し暴行若しくは威力を加え又はこれをかどわかしたとき。 二 交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀き棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき。 また、226条(職権濫用による選挙の自由妨害罪)では、警察を含めた公務員等が故意にその職務の執行を怠る、又は正当な理由がなくて公職の候補者若しくは選挙運動者に追随し、その職権を濫用して選挙の自由を妨害する行為を罪としています。 選挙妨害に関連した裁判所の判例も存在してます。 ★最高裁判所 「仮に所論のように演説自体が継続させられたとしても、挙示の証拠によつて明かなように、聴衆が聴き取ることを不可能又は困難ならしめるような所為があつた以上、これはやはり演説の妨害である」(1948年) ★大阪高等裁判所 「選挙演説に際しその演説の遂行に支障を来さない程度に多少の弥次(やじ)を飛ばし質問をなす等は許容」 「他の弥次発言者と相呼応し一般聴衆がその演説内容を聴取り難くなるほど執拗に自らも弥次発言或いは質問等をなし一時演説を中止するの止むなきに至らしめるが如き行為に至らなければ公職選挙法上の演説妨害罪は成立しない」(1954年) 聴衆が演説を聴き取ることを不可能または困難にする行為は 「演説妨害」(最高裁) ですが、演説を中止せざるを得ない限り 「選挙妨害罪」 は成立しない(大阪高裁)とするものです。 この法的判断には、論理的な問題があります。 ■大阪高裁が知る権利侵害を容認 【表現の自由freedom of expression】 の名の下に何者かが演説に被せて大声を出せば、少なくともその周辺の聴衆は演説を聴き取るのが困難になります。 選挙演説の内容は公選に資する公的情報であるので、周辺の聴衆は公的情報へのアクセス権である 【知る権利right to know】 を侵害されたことになり、これによって演説者も 【言論の自由freedom of speech】 を侵害されたことになります。 演説妨害は、自らの表現の自由を行使するために他者の言論の自由あるいは知る権利を侵害するという 【公共の福祉public welfare】 に反する行為であり、演説妨害を合理的に制限することは、憲法の精神に適うものです。 しかしながら、妨害の可否を定性的な判断に委ねる大阪高裁の曖昧な文言は、知る権利を侵害することを事実上容認しています。 というのも、実際の現場において、妨害の有無という極めてデリケートな判断を公権力が行うことは事実上困難であるからです。 演説者が妨害を根拠に演説を中止した場合、その妨害の立証責任は演説者に求められます。 そのような労力を要する可否の不明な権利を求めて演説を中止するインセンティブは、少しでも多くの有権者にアピールしたい選挙期間中の陣営には存在しません。 また、今回のケースのように、妨害者が私人ではなく選挙の候補である場合には、更に問題は複雑です。 妨害者の主張も、外形的には公選に資する公的情報であり、これを公権力が制限することは、職権濫用による選挙の自由妨害罪に当たる可能性があるからです。 警察が職権職務を遂行するに当たっては、警察官職務執行法(警職法)に従う必要があります。 この法律の中で、演説妨害者を移動させる根拠となるのは、第4条(避難等の措置)と第5条(犯罪の予防及び制止)しかありません。 即ち警察官ができることは、演説妨害者が周辺の聴衆から危害を受ける恐れがある場合に演説妨害者を避難させる(第4条)、あるいは演説妨害者の自由演説妨害行為により演説者側に危険が及ぶ恐れがある場合にその行為を制止する(第5条)という2つしかありません。 しかしながら、今回のケースのように、暴力行為を受けた場合の証拠を残すために動画撮影している演説妨害者に対し、周辺が危害を与える可能性は低く、また暴力を振るわないことを確信的に宣言している演説妨害者を予防で排除することも不可能です。 以上のように、日本の司法(裁判所)と行政(警察)は演説妨害者の【表現の自由】に寛容であり、演説者の【言論の自由】及び有権者の【知る権利】には冷淡です。 また、立法(議員)はこの問題の解決に消極的であり、時に都合よく政治利用しています。 また、一部マスメディアは、特定政治家に対する演説妨害行為を正当化してきました。 その象徴的な事例が、安倍晋三氏の街頭応援演説に対する2件の妨害事案です。 ■演説妨害者を正当化 2017年7月2日投開票の東京都議選における安倍晋三自民党総裁の秋葉原演説では、組織的な呼び掛けに集まった大群衆が 「安倍やめろ」 「帰れ」 と大合唱し、執拗に安倍氏の演説を掻き消しました。 安倍氏はこの組織的な妨害者に対して、演説で次のように講義しました。 ★安倍晋三 皆さん、あのように人が主張を訴える場所に来て、演説を邪魔するような行為を私たち自民党は絶対にしません。 私たちはしっかりと政策を真面目に訴えていきたいのです。 憎悪からは何も生まれない。 相手を誹謗中傷したって、皆さん、何も生まれないのです。 こんな人たちに、皆さん、私たちは負けるわけにはいかない。 都政を任せるわけにはいかないじゃありませんか。 この一連の発言を素直に解釈すれば分かるように、安倍氏の抗議は、演説に重ねて大合唱することで演説の聴き取りを困難にした演説妨害者に対して向けられたものでしたが、一部マスメディアは安倍氏の発言から 「こんな人たちに負けるわけにはいかない」 という部分だけを切り取って認知操作することで、安倍氏を徹底的に非難すると同時に、演説妨害者の行為を正当化したのです。 ★朝日新聞 東京都議選最終日の秋葉原駅前。 自身に抗議する人たちを指差し、 『こんな人たちに負けるわけにはいかない』 と叫ぶ安倍晋三首相の姿に溜息が出た。 またか。 (中略) 大体、批判を連呼しても主権者じゃないか。 この剥き出しの敵意、何なのか」 (2017年7月10日) ★毎日新聞 安倍晋三首相は学校法人森友学園や家計学園の問題で不信を招いたとして、国民への丁寧な説明を約束している。 ところが(2017年7月)1日の東京都議選遊説では聴衆の「辞めろ」コールを 『こんな人たちに負けるわけにはいかない』 と激高した。 国会で今後、丁寧な説明を期待できるのか」 (2017年7月3日) ★テレビ朝日・玉川徹氏 『こんな人たち』 というのも問題だけど、その後に 『負けるわけにはいかない』 と言っている。 負けるというのは勝ち・負けだ。 勝ち・負けということは敵・味方だ。 だから 『こんな人たち』 は敵だ。 少なくとも、敵と思っている人も国民だ。 その国民の意見を自分たちの方に向かわせる力量がなかったから、政治家としてダメだ。 選挙は勝ち負けというが、総理なんだから。 (2017年7月4日) この演説会において、大群衆が大合唱した表現である 「安倍やめろ」 「帰れ」 というヤジは政治的な意見表明ではなく、演説者に対する恫喝的な命令です。 論理的に言えば、演説を最後まで聴くことなく 「安倍やめろ」 「帰れ」 と命令するのは、言論に対する評価を根拠とする行為ではなく、論者に対する嫌悪を根拠とする言語道断の迷惑行為です。 ■「こんな人たち」の真意 【表現expression】は、【言論argument】の要素と、【非言論non-argument】の要素で構成されていますが(芦部信喜:あしべのぶよし『憲法』)、 「安倍やめろ」 「帰れ」 は、上述の理由から、「非言論」の要素です。 つまり、大群衆は「表現の自由」の名の下に、「非言論」で「言論」を掻き消すことで、公選の投票判断に資する政治家の「言論の自由」と聴衆の「知る権利」を侵害したのです。 これは、公共性のない私的な承認欲求を優先して公共の利益を毀損する「公共の福祉」に反する行為です。 一部マスメディアの極めて大きな勘違いは、「非言論」による演説妨害を「言論」と混同している点です。 安倍氏の言う 「こんな人たち」 は、安倍氏と政治的意見の異なる主権者・国民を指したものではなく、迷惑行為を働く演説妨害者を指したものであり、民主主義国家の政治家として 「負けるわけにはいかない」 と宣言することは、憲法の精神に合致するものです。 一部マスメディアは、安倍氏が総理大臣という権力者であったことをもって発言を非難していますが、それならば、つばさの党の 「選挙妨害」 に 「憤りを感じている」 と述べた東京都知事の小池百合子氏に対しても、 「つばさの党の党員も都民じゃないか」 「この剥き出しの敵意、何なのか」 「演説を邪魔する行為と激高した」 「少なくとも敵と思っている人も都民だ」 などと非難しなければ、公平ではありません。 警視庁は、東京都知事が所轄する東京都公安委員会によって管理されています。 むしろ東京都では、安倍氏よりも小池氏の権力の方が大きいのです。 一部マスメディアの態度は、ダブルスタンダードに溢れています。 特に欺瞞に溢れているのは、テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』の玉川徹氏です。 ★玉川徹氏 法律に違反していないなら何をやってもいいという考え方を良識ある有権者が受け入れると思うか、という話だ。 紳士協定が慣例になっているが、それは色々な候補の声が届くようにしようと。 どんな政党だってどんな候補だって、そういう風にしてやっている。 法律に違反していなければ他人にどんな迷惑を掛けてもいいんだというそういう風な人たちは、国民の中で大きな支持を得られるとは僕は思わない。 (2024年4月29日) 玉川氏の言う 「そういう風な人たち」 は、安倍氏の言う 「こんな人たち」 と同じで、他人にどんな迷惑を掛けてもいいと思っている迷惑千万な演説妨害者です。 こんな白々しい欺瞞に溢れるダブル・スタンダードはありません。 ■蓮舫のダブスタ発言 野党政治家も、マスメディアに同調しました。 当時、民進党代表だった蓮舫氏は安倍氏を徹底的に非難し、安倍氏が演説妨害者に謝罪するよう求めました。 ★民進党・蓮舫代表 国民をレッテル貼りして、自分に良い人は味方、自分に悪い人は敵で常に戦う。 それを総理大臣がやるということは 『1億総活躍』 『皆が活躍できるチャンス』 と言っていることは実は建前で、本音は敵・味方。 自分に良い人だけを支援すると受け止められかねない発言なので看過し難いし、これこそ訂正あるいは謝罪を求めていく。 私は暴言・批判・ヤジを含めて、様々なコールを受けたことは何度もある。 でも、私は双方向で政治をしたい。 色々な意見を持っている人に向き合うのは政治家の仕事だ」 (2017年7月6日) 安倍氏は、蓮舫氏のように 「自分に良い人は味方、自分に悪い人は敵」 などと宣言していません。 安倍氏は、民主主義の破壊者である演説妨害者に 「負けるわけにはいかない」 と宣言しただけです。 党利党略のために国民を感情的に煽動して二分する 【ストローマン論証strawman argument:ストローマン論法とは議論が平行線を辿る卑怯戦法の対処法】 https://hamwrite.com/strawman-argument に他なりません。 尚、蓮舫氏はこの時の主張に従えば、つばさの党も 「色々な意見を持っている人」 であるはずです。 蓮舫氏は、そのつばさの党の行為を 「選挙妨害」 と断じ、その質問を受けることなく警察に通報し、 「警察の対応が遅くて怖かった」 と守ってくれた警察に文句を言った上で、最後には 「でも、負けない」 とつばさの党を敵認定しました。 蓮舫氏は、自分の過去の発言に責任を持って、つばさの党に謝罪すべきです。 いずれにしても、安倍氏秋葉原演説の件は日本における過去最大の演説妨害と言えます。 この妨害行為が問題視されないどころか、むしろ正当化されてきたのですから、日本の現行制度で演説妨害を止めることは実際上不可能です。 このような悪質な演説妨害を無責任に正当化してきたマスメディアや政治家こそ、今回のつばさの党の行動を可能にした元凶に他なりません。 これらの論調に多くのマスメディアが同調した結果、安倍氏は演説妨害者との接触を避けることを強いられ、遊説場所を告知しない 「ステルス遊説」 と揶揄された選挙運動を展開するに至りました。 ■ヤジの2人を英雄視 2019年参院選における安倍氏の札幌演説(2019年7月15日)では、 「安倍やめろ」 「帰れ」 という大声を演説に被せた男女2人を北海道警察が移動させるという事案がありました。 2人のうち男性は、その後も演説車両に詰め寄って大声を上げるなど演説者を執拗に威嚇しました。 秋葉原の演説妨害に比べて小規模ではあるものの、この騒動によって、周辺の人々の 「知る権利」 は明らかに侵害されました。 この事案に対しても、一部マスメディアは徹底的に警察を非難し、ヤジを正当化したのです。 ★朝日新聞 政治家による街頭演説は、支持者だけではなく、様々な考えを持った幅広い聴衆に向けられるものだ。 ヤジも意思表示の1つの方法であり、これが力ずくで排除されるようになれば、市民は街頭で自由に声を上げることができなくなる。 (2019年8月29日) 政治家の仕事は、街頭でヤジを浴びることだろう。 浴びる機会を警察が奪ってどうする。 (2020年2月16日) ★毎日新聞 仮に今回、北海道警が政権への忖度を理由に聴衆を排除したとすれば、警察の政治的中立性に疑問符が付くことになる。 (2019年7月20日) 2020年2月2日には、HBC北海道放送が、警察に移動させられた2人を一方的に英雄視して警察を悪魔化するようなドキュメンタリー番組 『ヤジと民主主義〜警察が排除するもの』 を放映しました。 日本のメディアは、この番組に対して、ギャラクシー賞、日本ジャーナリスト会議JCJ賞、JNNネットワーク協議会賞などを授賞するなど、この作品を絶賛しました。 また、警察に移動させられた2人は 「表現の自由などが違法に侵害された」 として、北海道に対して慰謝料を求める裁判を起こしました。 その結果、2022年3月25日に札幌地裁は、北海道に対して計88万円の支払いを命じました。 これらのマスメディアの報道圧力と司法の判決は、警察を委縮させ、演説者の安全のための警備措置を事実上無力化したものと考えられます。 極めて理不尽なことに、聴衆が演説車両に詰め寄って大声を出す行為が正当化され、それを移動させた北海道警察が罰金刑に処されたのです。 そして、起こるべくして悲劇が起こりました。 ■東京新聞の非論理的主張 札幌地裁の判決から間もない2022年7月8日に、参院選の街頭演説中の安倍氏が銃撃されたのです。 警察は、テロリストが安倍氏に近寄って至近距離から2発を発砲するまで何もすることができませんでした。 ここに、一部マスメディアと活動家から弾圧されてきた安倍氏の言論の自由は、永遠に閉ざされたのです。 2023年4月15日には、衆議院補選(和歌山1区)における街頭応援演説を控えた岸田文雄自民党総裁に対してパイプ爆弾が投げ込まれました。 これらテロ行為の頻発に影響を受けたか否かは不明ですが、2審の札幌高裁は、原告の男性に対して、警職法に則った根拠で1審判決を取り消す逆転敗訴の判決を言い渡しました。 ★札幌高等裁判所 ヤジを飛ばして隣にいた聴衆といさかいになった他、その後も演説車両に詰め寄って大声を上げるなどした。 警察官が、直ちに阻止しなければ物を投げるなどの危害が加えられてしまうと判断したことには客観的合理性が認められる。 (2023年6月22日) この判決に対して、東京新聞は札幌高裁を強く非難しました。 ★東京新聞 ヤジも言論だ。 市民から政権批判の自由を奪ってはならない。 今回の判決が政治的言論の自由の委縮を招くのではと危惧する。 (2023年6月24日) 東京新聞の主張は非論理的です。 先述したように、 「安倍やめろ」 「帰れ」 というヤジは、 「表現の自由」 の名の下に非言論によって言論を掻き消すという 「言論の自由」 と 「知る権利」 に対する挑戦行為です。 まさにサイレント・マジョリティを愚弄し、ノイジー・マイノリティに都合が良い社会に誘導するものです。 1人の身勝手なヤジを認めれば、法の下の平等の原則から、他の全ての人の身勝手なヤジも認められなければなりません。 これは間接民主主義の破壊行為です。 特に、抵抗力が弱い小政党や無所属の政治家は、ノイジー・マイノリティによって簡単に捻り潰されてしまうことでしょう。 実際、今回の東京15区では、つばさの党の演説妨害行動によっていくつかの陣営が委縮し、 「ステルス遊説」 を展開するに至りました。 ■言論機関による言論弾圧 2023年12月、北海道放送 『ヤジと民主主義〜警察が排除するもの』 の劇場版が、センセーショナルな宣伝文句を掲げて公開されました。 2019年7月15日、それが全ての始まり。 政権に批判の声を上げたら、大勢の警察官に排除された。 「ヤジ排除」 の裏で何が起こっているのか? 1460日の記録。 更に、元北海道警察幹部の原田宏二氏(故人)の発言が、次のように添えられています。 ★原田宏二氏 警察が法的根拠がないのに好き勝手なことをやっている。 それをメディア・マスコミの前で平然とやった。 あんたたち(マスコミは)無視されたんですよ。 警察が原告を移動させた措置に対する法的根拠については、2審判決でその合理性が認められていますが、この発言はその存在を真っ向から否定しています。 つまり、この映画は、故人の見解を権威論証として使うことで、演説妨害を無理矢理正当化しているのです。 また、警察がメディアを無視することが許されないかのような認知操作は傲慢極まりありません。 以上、安倍氏の秋葉原演説と札幌演説に対する演説妨害行為は、一部マスメディアによる強力な報道圧力によって正当化されてきました。 その結果、日本は演説妨害者の「表現の自由」が尊重され、演説者の「言論の自由」と有権者の「知る権利」が軽視されるという本末転倒な社会となってしまいました。 これは、言論機関による言論弾圧に他なりません。 このような状況において、秋葉原の事例と比較して甚だ小規模な集団であり、候補が他候補に質問する体裁を取るつばさの党の演説妨害者を、札幌の事例で違法性を問われて委縮した警察が、極めてデリケートな判断を必要とする警職法を根拠にしてリアルタイムに排除することは、法の下の平等から不可能でした。 事実、警察が選挙の自由妨害罪の疑いで家宅捜索に踏み切ったのは、投開票から2週間が経過した2024年5月13日です。 もちろん、この段階でも選挙の自由妨害罪が立証されているわけではありません。 何よりも、マスメディアによる身勝手な 「表現の自由」 の肯定による最大の被害者は、候補者の政治的主張についての 「知る権利」 を侵食された有権者です。 「言論の自由」 を守り、国民の 「知る権利」 に資する使命を持つ言論機関の一部が、 「表現の自由」 という美辞麗句で非言論による演説妨害を堂々と正当化してきたことは、民主主義の破壊行為に他なりません。 今回のような問題が発生するのは、明らかに公職選挙法の欠陥によるものです。 近年、演説妨害者が次々と公職選挙法のセキュリティホールを突いてくる中、党利党略を最優先とする立法機関の議員は何も対策を議論してきませんでした。 誰が考えても分かることですが、候補者がその政治的主張を有権者に音声で説明する街頭演説を行うには、音声が伝わる特定の時間を特定の空間に渡って占有する必要があります。 この占有の調整を候補者の自主性に任せていることが、トラブルの原因なのです。 ■選挙システムの再構築を 公平な選挙を行うためには、選挙管理委員会がこの時間と空間を管理して候補者に公平に配分することが必要です。 例えば、選挙区内に複数の演説拠点を予め設定しておいて、各候補にその拠点を占有できる時間帯を最初から決めておけば、候補者間で演説に支障を来すことはありません。 有権者にとっても、確実に演説を聞くことができるので至便です。 また、その時間の枠内で市民が自由にヤジを言える時間を5分程度設定すれば、インタラクティブ(お互いに作用し合う様。相互作用の)な要素も加味できます。 何より、演説途中での身勝手なヤジを発する必要がなくなります。 もちろん、拠点以外の場所での演説は、従来通り自由にするのが憲法に適っています。 ただし、同一地区に1日2時間以上留まって演説してはならないというような、場所の目的外使用を防止する合理的規制は必要であると考えられます。 特定の候補者間で相手に質問し合う機会を設定することも必要です。 今回、つばさの党は、質問を根拠にして他候補の演説を妨害しましたが、予め十分な討論の機会を設定しておけば、その必要もなくなります。 有権者が議員の実力を把握する上でも討論会の開催は有益であり、議員の質の向上に大きく貢献するものと考えられます。 公職選挙法で、インターネットをベースにした複数回の公開討論会の開催を義務化するのが望ましいと考えます。 このような表現に関する 【時 time】 【所 plece】 【方法 manner】 の規制は 【表現内容中立規制】(特定の時・場所・手段における表現の規制) https://foetimes.com/2670/ と呼ばれ、公共の福祉の必要がある場合の合理的制限として、最高裁(1955)が認めています。 その理由としては、これを無制限にしておくと選挙運動に不当な競争を招き、選挙の自由公正を害する虞があるからです。 また、相手を威嚇したり、侮蔑したりする発言など表現の 【内容 content】 の規制である 【表現内容規制】(ある表現について、それが伝達するメッセージを根拠に行う規制) https://foetimes.com/2670/ も最低限必要と考えます。 インターネットが普及した時代に、好意の返報性を求めて、街頭で握手をしたり、手を振ったり、名前を連呼したり、自転車に乗ったり、ビラを配ったりする選挙はもうやめましょう。 感情・人格・権威に訴えるという選挙テクニックではなく、政策のスペックで代表を選ぶ選挙システムの構築が必要不可欠であると考える次第です。 偽善者に騙されるな 選挙活動の自由を濫用する偽善者たち Hanada2024年7月号 イスラム思想研究者 飯山陽 「おい飯山! カメラ撮ってんじゃねーよ」 「質問に答えろよ飯山!」 2024年4月21日午前10時半過ぎ、東京都江東区にある警視庁深川警察署前で、選挙用の街宣車から拡声器を使用し、私にこう暴言を吐いて挑発したのは 「つばさの党」 という団体の根本良輔なる人物だ。 私は2024年4月28日投開票の衆議院東京15区補欠選挙に立候補していた。 街宣車での選挙活動中、根本某の街宣車に追い回され、散々逃げた挙げ句、警視庁深川警察署前に車を付けた。 警察署の前ならば言動を慎むだろうと想定してのことだ。 しかし某はこう続けた。 「警察、何も動いてくんないよ! 事故にならないように気を付けてねってことを電話で貰ってるんで、お前らが街宣をやめた以上は、オレら喋る権利ある!」 「だから出て来いよ! お前、目パキってんぞ。アハハハ!憎くて仕方ないだろ、オレのことが。目パキってんぞ飯山! オレのことがムカつくなら、ぶつけてこいよ! 討論しようぜ! 東大の博士号取ったんだろ! イスラエルについて話そうぜ飯山! 出てこいって! ほら出て来いよ! 何やってんだよ、意味ねえからそれ! おい、東大の博士、出て来いよ! 出て来いよ、お前!」 某も同補選の立候補者である。 だから自分には選挙活動の自由があり、こうした暴言もその範疇内だというのが某の主張だ。 産経新聞の取材に対し、 「どこで街宣しても合法だ」 と自身の言動を正当化している。 某が選挙妨害を始めたのは、選挙告示日の20024年4月16日だ。 私自身も2024年4月21日以前から、既に何度も極めて悪質な選挙妨害を受けてきた。 街頭演説にマイクで音を被せる、街宣車を追いかけ回し私を罵倒する文句を拡声器でがなり立てる、私に接近して大声で侮辱し嘲笑する、選挙事務所前に乗り付けて扉をドンドン叩き 「出てこい」 と挑発する。 この繰り返しだ。 2024年4月19日には、豊洲にてジャーナリストの長谷川幸洋氏を応援弁士としてお迎えし、街宣活動をする予定だったが、我々の街宣車の後ろに某の街宣車が乗り付け、とてつもない爆音を当方に被せ、長谷川氏らの声はほぼ完全に掻き消された。 私はそれ以来、頭痛、耳鳴り、不眠、フラッシュバック、動悸といった症状に悩まされている。 ■私は絶望した 自由主義社会においても、あらゆる自由が許されるわけではない。 他者に危害を与える自由は許容されないと考えるのが一般的だ。 「殺人の自由」 や 「強盗の自由」 「誹謗中傷の自由」 といったものが認められないのはそれ故である。 しかし某は、選挙活動の自由の中には、私の選挙活動を妨害する自由も、私の心身に危害を与える自由も、公然と私の名誉を毀損し尊厳を奪う自由も含まれていると認識しているらしい。 某は産経新聞に対し、妨害活動により 「皆に政治に参加してもらい、事実を知ってもらうという目的は達成できた」 と主張している。 とんだ偽善者である。 2024年4月21日の警視庁深川警察署前では私に対し、 「おい飯山! せっかくお前のこと推してくれるジジイ、泣いちゃうぜ! こんな29歳の若造1人も論破できない、中東の研究家、東大博士か知らんけど、イスラエルついて話そうぜ!」 と、 「若い弱者」 ポジションを取って煽ってきた。 若さなど所詮、相対的なものだ。 小中学生から見れば29歳は立派なジジイであるが、80歳から見れば48歳の私も十分に若い。 贅肉でだぶついた腹を抱える中年太りの男である某が、小柄な女である私に対して拡声器を使用して大声で威圧しながら、オラつきつつ 「若い弱者」 ポジションでマウントを取るなど、笑止千万だ。 某はいわゆる 「無敵の人」 である。 選挙活動中の自由を掲げれば、どのような誹謗中傷、罵詈雑言、名誉棄損、威嚇行動も許されるし、警察も手出しできないと公言して憚らない。 実際、警察は、私が警視庁深川警察署前で壮絶なセクハラ、モラハラ、脅迫、選挙妨害を受けているにもかかわらず、私を守ってはくれなかった。 これは公開リンチに等しい。 私は絶望した。 「おれ飯山本人だよ、あのオバハン! キチガイみたいな顔して! 終わってんだろアレ。ほら飯山! 飯山! 飯山本人、何やってんの! 出て来いって! 皆見てるよ! 飯山本人だろ! 動画を撮ることしかできねえんだよ、こいつら! これ、やばいぜ! おいおいおい、飯山出て来いって!」 何が面白いのか、私には全く分からない。 図体の大きな男に、拡声器を使って繰り返し名前を呼び捨てにされ、出てこい、出てこいと煽られ恐怖と闘いながら、証拠を押さえねばならないという一心で動画を撮り続けた。 ■諦めたらそこで終わりだ 「何なのお前! マジでお前、東大の博士取ったのか?! 小池と一緒で、経歴詐称疑惑か! え、何それ、チューしたいの?! え、何それお前、チューしたいの?! 責められて興奮するタチ? もしかして?!」 表情を変えず、挑発にも動じない私に痺れを切らした某は、私が経歴詐称をしていると中傷した上、煽り続けるうちに自分で勝手に興奮しだし、卑猥な言葉を口にする。 「飯山あかり! 今、もう1700人がライブで見てるぞ! これ、切り抜いて絶対拡散されるぞ! これ、飯山あかり本人だぞ! 飯山! お前、イスラエルの犬じゃん。イスラエルの犬だよね! イスラエル戦争屋国家だぞ! そのお前、戦争屋国家を擁護しているお前、戦争屋の手先だぞ! イスラエルとアメリカが、中東を火の海にしたんだぞ! 何だ、オレともチューしたいのか?! 飯山! 48歳飯山あかり! ヘイヘイヘイ! オレとチューしたいのかヘイヘイヘイ!飯山! 何だよお前、欲求不満かよ! チューするか飯山! どうした飯山! 何だよお前、欲求不満かよ! チューするか飯山! どうした飯山! 論戦しようぜ! お前がイスラエルの擁護をしているのはやめろって言ってんだよ! イスラエルは戦争屋国家なの! やっぱチューしたいのか!」 これが某の 「合法」 な選挙活動らしい。 拡声器を使って私を罵倒し、卑猥で淫らな言葉を浴びせ掛け続けることの、どこが合法な選挙活動なのか。 これでどうやって、 「皆に政治に参加してもらい、事実を知ってもらうという目的は達成できた」 というのか。 通りすがりの有権者は、某の罵声を聞くと足早にその場を立ち去る。 中には恐る恐る携帯を取り出し、写真や動画を撮っていく人もいる。 誰もが顔を強張らせる。 政治参加どころの話ではない。 こんな現場を目の当たりにすれば、多くの人が選挙や政治そのものに対し、恐怖感や嫌悪感を抱く。 政治というのは関わってはならない、近付くと害にしかならないと思うようになる。 そして益々政治への関心を失い、投票率は下がる。 実際に、今回の東京15区補選の投票率は40.70%に過ぎなかった。 有権者の過半数が選挙に行かなかったのだ。 哀れなことに、某にはこの現実も見えないらしい。 某はこうも言った。 「おい飯山! ちょっと都合が悪いこと言われたら逃げるんだったら、お前、政治改革なんてできねーよ!」 「しかも、保守党なんて仰々しい名前付けやがって!」 「何だよ保守党って!」 「保守党ってのは逃げること?!」 保守の基本は 「大切なものを守る」 という信念だ。 我々が守るべきは自由民主主義社会であり、その礎となる選挙である。 他者の選挙活動の自由を侵害し、有権者の聞く権利、知る権利を侵害する某のような行動が選挙活動の自由の名の下に許容されるならば、日本の民主主義の存立は確実に脅かされる。 某は選挙妨害をビジネス化すると言っている。 某にカネを払えば、対立候補の選挙活動を妨害し、選挙戦を有利に進められるというわけだ。 なるほど、実に賢いと、某の 「信者」 たちは喝采を送る。 「誰1人取り残さないインクルーシブな社会を体現する人物」 として乙武洋匡(おとたけひろただ)氏を同選挙で擁立した小池百合子都知事は、自分と乙武氏の街宣の警備は強化したものの、私を守ってはくれなかった。 メディアが妨害の被害者として手厚く報じたのは乙武氏だった。 しかし選挙では、私の得票数は乙武氏のそれを大きく上回った。 2024年4月19日の妨害現場では某の罵声に対し、小学生の男の子が 「あかり、がんばれ?!」 と高い声をあげた。 正義はここにある。 日本を諦めてはならない。 諦めたらそこで終わりだ。 「愚劣」「低能」つばさの党 Hanada2024年7月号 門田隆将 「飯山、出てこい」 「チューしたいの? チューしたいの、お前」 「責められて興奮するタチ? チューしたいの? 別に悪くないけど」 「いいよチューしたって」 「お前、イスラエルの犬じゃん」 「俺ともチューしたいのか? 飯山! なんだお前、欲求不満か。飯山」 「48歳、飯山あかり! ヘイ、ヘイ、ヘイ! 飯山あかり、ヘイ、ヘイ、ヘイ! 俺とチューしたいのか、ヘイ、ヘイ、ヘイ!」 「飯山〜なんだ、お前! 欲求不満かよ」 「どうしたんだ飯山、やっぱり選挙だから高ぶってんのか!」 ・・・警察も舐められたもの。 これらの常軌を逸した 「つばさの党」 の卑猥、卑劣な言動による演説妨害行為は、警視庁深川警察署(東京都江東区)の前で行われたものだ。 一方、参政党の吉川りな候補には、 「党首の神谷は、党員の女とやり放題! ヘイ、ヘイ、ヘイ!」 「あんたも神谷とやってんだろ? ヘイ、ヘイ、ヘイ!」 既婚者である女性候補へのあり得ない言葉である。 聴衆もさすがに下品な言葉の連続に唖然となった。 また、小池百合子都知事が全面支援した乙武洋匡(おとたけひろただ)氏の演説にも彼らは”突入”。 電話ボックスの上から演説に被せるように大声で叫び、乙武氏の演説を搔き消した。 更に、立憲の蓮舫議員が乗った選挙カーを追いかけ、すぐ後ろに止めて車を降りた根本良輔候補が、 「立憲偽善者 ヘイ、ヘイ、ヘイ! 立憲偽善者 ヘイ、ヘイ、ヘイ! おい、お前、何か答えろよ」 駆け付けた警察官が動画を撮りながら、注意すると、 「お前、選挙妨害だぞ、今やっていること、おい」 「選挙妨害だ! 邪魔すんな」 と、逆に警察官をどやしつけた。 これが 「つばさの党」 の黒川敦彦、根本良輔両氏らが東京15区補選で演説中の候補者たちに繰り返した行状のごく一部である。 これらを見ながら、吉野家で紅ショウガを直食いしたり、スシローで醤油さしから醤油を直飲みしたりした迷惑系ユーチューバーを思い出した向きは少なくないだろう。 「愚劣」 や 「低能」 という言葉しか思い浮かばない、人に迷惑をかけることで喜ぶ子供みたいな大人たちである。 各陣営が受けた被害をいちいち書き出すとキリがないが、完全に民主主義の根幹である選挙を破壊することを目的とした行動だった。 彼らは選挙運動が終わるその瞬間まで手を緩めなかった。 日本保守党の飯山あかり氏は、選挙戦を終えて、不眠や耳鳴りの症状に悩まされ、加療が必要との診断を受け、日本保守党の東京15区支部長を退任した。 公職選挙法第225条には、はっきり 「選挙の自由妨害罪」 が規定されており、 「4年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する」 と明記されている。 本来、この明白な公職選挙法違反行為には、 「私が責任を取るから摘発せよ」 と、警視総監たる緒方禎己(おがたよしみ)氏が号令を下すべきだったのは当然である。 だが、ハラが据わらないこの警察トップのお陰で、選挙戦中は完全に野放し、民主主義の根幹である選挙は、こうして”蹂躙(じゅうりん)”され続けたのである。 しかし、国民の怒りは収まらない。 それを受けて警視庁捜査2課は選挙後2週間以上が経過した2024年5月13日、やっと 「つばさの党」 の本部や黒川氏、根本氏の自宅にも家宅捜索を敢行した。 政治部デスクによれば、 「遅きに失しましたね」 「選挙中になぜ踏み込まなかったのか、との怒りの声は強い」 「2017年の都議選最終日、秋葉原で”安倍やめろ!”という大コールの演説妨害に対して安倍首相が”こんな人たちに負けるわけにはいかない”と言ったことを捉えて、左翼マスコミは演説を妨害した側ではなく安倍批判を繰り広げた」 「また2019年の参院選では、札幌に応援演説に来た安倍首相に対して、”安倍やめろ!”とヤジを連呼した活動家が道警に排除された」 「その活動家は北海道を提訴し、札幌地裁の廣瀬孝裁判官は、これは表現の自由の範囲内である、と道側に88万円の損害賠償を命じた」 「秩序破壊の左翼の言い分が認められている有り様です」 「取り締まる側が完全に委縮する原因になっていたのも確かです」 左翼司法をマスコミが後押しし、選挙妨害をする側が讃えられる本末転倒の日本。 安倍暗殺事件では、犠牲者が貶められ、犯人が讃えられるという”反日亡国勢力”のやり放題が続く日本。 最早末期的である。 公職選挙法 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=325AC1000000100 (選挙の自由妨害罪) 第二百二十五条 選挙に関し、次の各号に掲げる行為をした者は、四年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。 一 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人に対し暴行若しくは威力を加え又はこれをかどわかしたとき。 二 交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀き棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき。 三 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者若しくは当選人又はその関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の利害関係を利用して選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人を威迫したとき。 2022年3月25日 https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/79884.html ■“安倍元首相にヤジで排除は違法” 北海道に賠償命じる判決 3年前の2019年、札幌市で当時の安倍総理大臣の街頭演説にヤジを飛ばし警察官によって離れた場所に移動させられた男女2人が、排除は違法だとして道に賠償を求めた裁判で、札幌地方裁判所は 「警察官らの行為は違法で、原告らの表現の自由が侵害された」 として原告側の訴えを認め、道にあわせて88万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。 3年前の2019年、札幌市内で街頭演説をしていた当時の安倍総理大臣に向けて複数の人がヤジを飛ばすなどし、警察官によって離れた場所に移動させられました。 このうち札幌市に住む大杉雅栄さん(34)と桃井希生さん(26)の2人は排除は違法で精神的苦痛を受けたとして、北海道にあわせて600万円余りの賠償を求めていました。 2022年3月25日の判決で札幌地方裁判所の廣瀬孝裁判長は、 「被告側は 『当時、生命や身体に危険を及ぼす恐れのある危険な事態にあったとか、犯罪がまさに行われようとしていた』 などと主張するが、それは認められない」 「警察官らの行為は違法で原告らの表現の自由が侵害された」 と指摘し、原告側の訴えを認め、道にあわせて88万円の賠償を命じました。 ■原告「期待以上の判決だった」 判決後の会見で、原告の大杉雅栄さんは 「筋の通らないことはおかしいと、真っ当なことを明記した期待以上の判決だった」 と述べました。 一方、 「問題となった排除行為を巡り、北海道警の組織的な責任や関与が争点にならなかった」 と指摘しました。 また、原告の桃井希生さんは、ヤジを飛ばして移動させられた後も警察官につきまとわれたことに恐怖や混乱を覚えたなどと、当時を振り返り 「世の中のおかしいことに対して『おかしい』と言うための力になる判決だったと思う」 と述べました。 原告側の代理人を務めた小野寺信勝弁護士は 「道警の排除行為が違法であることを認めた今回の判決を評価したい」 と述べた上で、被告の道に対し、控訴せず、今回の判決を踏まえて再発防止などの対策を取るよう求めました。 ■北海道警察本部監察官室「判決内容を精査し対応を検討」 判決を受けて北海道警察本部監察官室は 「判決内容を精査し、対応を検討して参ります」 とコメントしています。 やじ排除訴訟で北海道控訴 警察官職務の是非高裁へ 2022/4/1 12:11 https://www.sankei.com/article/20220401-DRV2M3JQRJP2XEC67GT6BUILZA/ 令和元年の参院選期間中に安倍晋三首相(当時)の街頭演説にヤジを飛ばし、北海道警に排除された男女2人が損害賠償を求めた訴訟で、道は2022年4月1日、排除の違法性を認めて計88万円の支払いを命じた札幌地裁判決を不服として控訴した。 政治家にヤジを飛ばした聴衆を、その場から排除した警察官による職務執行の是非は、札幌高裁で改めて審理される。 道警監察官室は 「控訴審で当方の考えを主張していく」 とのコメントを出した。 2022年3月25日の地裁判決は、現場で撮影された動画などから、当時犯罪が行われようとしていたとは認められず、警察官の行為は違法と指摘。 憲法21条で保障されている 「表現の自由」 が警察官に侵害されたと認定した。 ヤジについても、公共的、政治的事項に関する表現行為と位置付け、特に重要な憲法上の権利として尊重されるべきだとの判断を示した。 地裁判決によると、原告らは令和元年7月15日、札幌市内で街頭演説中だった安倍首相に 「安倍辞めろ」 「増税反対」 と声を上げたところ、警察官らに肩や腕などを掴まれて移動させられたり、長時間に渡って付きまとわれたりした。 「安倍氏に危害の恐れ」 やじ男性排除は適法 札幌高裁 2023/6/22 16:27 https://www.sankei.com/article/20230622-HKB5YON4XZLTZGXXRKN7QG6BBQ/ 令和元年の参院選で札幌市で演説中の安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばし、北海道警に排除された男女2人が道に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で札幌高裁は2023年6月22日、男性に対する道警の排除行為について、男性が周囲から暴行を受けたり、男性が安倍氏らに危害を加えたりする恐れが迫っており、適法だったと判断した。 一方、女性に対する排除行為については1審判決と同様、表現の自由の侵害に当たると判断。 女性への賠償命令に対する道警側の控訴を棄却した。 高裁は2人への賠償を命じた1審判決のうち、男性への支払いを命じた部分を取り消した。 原告2人判断分かれる 安倍首相やじ排除訴訟で札幌高裁 2023/6/22 19:53 https://www.sankei.com/article/20230622-OIW6EPFLJBK5VGUXTEIGEL2HWU/ 令和元年の参院選で安倍晋三首相(当時)の街頭演説中にヤジを飛ばし、北海道警に排除された男女が道に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、札幌高裁は2023年6月22日、計88万円の賠償を道に命じた札幌地裁判決のうち、男性(35)への賠償命令を取り消した。 女性(27)については道の控訴を棄却し、1審の55万円の賠償命令を維持した。 大竹優子裁判長は、男性本人が周囲から暴行を受ける危険や安倍氏に危害を加える恐れがあったとして警察官の行為は妥当と認定した。 女性については1審判決と同様、排除は憲法で保障された表現の自由の侵害に当たるとした。 離れた場所にいた2人の状況は異なっており判断が分かれた。 2022年3月の1審判決後の2022年7月、安倍氏が街頭演説中に銃撃され死亡する事件が発生したが、控訴審の審理や判決で言及はなかった。 男性は上告を検討するとし 「銃撃事件がなかったら、裁判所の判断は変わらなかったのではないか」 と話した。 道警は 「判決内容を精査し、対応を検討する」 とコメントした。 北海道警やじ訴訟で上告 札幌高裁で逆転敗訴の男性 2023/7/5 15:59 https://www.sankei.com/article/20230705-6WEYQJN5URPFHPBECT7W5DDB5U/ 令和元年の参院選で安倍晋三首相(当時)の街頭演説中にヤジを飛ばし、北海道警に排除された男女が道に損害賠償を求めた訴訟で、原告の男性は2023年7月5日、逆転敗訴とした札幌高裁判決を不服として上告した。 男性は大杉雅栄さん(35)。 2023年6月22日の高裁判決は、大杉さん本人が周囲から暴行を受ける危険や、安倍氏に危害を加える恐れがあったとして、警察官の行為は妥当と認定し、1審札幌地裁の賠償命令を取り消した。 一方、桃井希生さん(27)については、排除は憲法で保障された表現の自由の侵害に当たるとして55万円の賠償命令を維持しており、桃井さんは上告できない。 高裁判決によると、2人は令和元年7月15日、JR札幌駅近くで街頭演説をしていた安倍氏に 「安倍辞めろ」 などとヤジを飛ばし、警察官らに取り囲まれ、後方に移動させられるなどした。 札幌やじ訴訟の原告男性 「拡声器で妨害とは別」「つばさの党での引き合いは迷惑」 2024/5/21 13:36 https://www.sankei.com/article/20240521-LZSJFXB5K5DJRJWHMNSKNQDZIM/ 令和元年、札幌市で演説中の安倍晋三首相(当時)に 「辞めろ」 「帰れ」 などヤジを飛ばした男女が北海道警の警察官に排除された問題を巡り、札幌地裁は 「表現の自由などが違法に侵害された」 として、道に賠償支払いを命じた。 2審の札幌高裁は1審判決の一部を取り消したが、1審の司法判断が演説妨害の正当化に利用されたとの指摘がある。 原告男性の大杉雅栄氏(36)が産経新聞の取材に応じ、 「肉声でヤジを飛ばしただけで演説が不成立になったわけではない」 「拡声器などを用いた選挙妨害と一緒にしてほしくない」 と述べた。 ■「札幌はあくまで肉声」 ーー2024年4月28日投開票の衆院東京15区補欠選挙で、政治団体「つばさの党」陣営による他の候補への妨害行為をどう見ている ★大杉雅栄氏 人の演説会場で拡声器を使って罵詈雑言を浴びせるなどして、演説を成り立たせなくしている。 演説妨害で立件されても仕方ないレベルだろう。 (つばさの党陣営が主張している)相手の候補者の考えを知りたいなら公開質問状でも公開討論でも方法があるはずだ。 ーーつばさの党幹部はX(旧ツイッター)に 「候補者以外の安倍へのヤジが合法な時点で、候補者である俺らが違法なわけがない。北海道のヤジも、俺らがやったヤジも全く同じ」 と投稿し、大杉氏らのヤジを念頭に行為を正当化している ★大杉雅栄氏 札幌での事案はあくまで肉声のヤジで、表現の自由の範囲内と裁判所も判断している。 実際、被告である北海道警でさえ、ヤジは演説妨害との主張をしていない。 つばさの党の事案とは大きく異なり、引き合いに出されるのは迷惑だ。 ーー肉声でもヤジを飛ばせば、平穏に演説を聞きたい人の権利を邪魔しているのでは ★大杉雅栄氏 静かに演説を聞く権利というものはあるのだろうか。 閉ざされたプライベート空間ならともかく(当時ヤジを飛ばした)札幌駅前は公共空間だ。 そこには安倍氏の主張に対し、賛成の人も反対の人もいる。 多少のノイズはあり得るし、異論を口に出せるのが民主主義社会というものだ。 ■「従前通り選挙違反取り締まりを」 ーー平成29年5月に東京・秋葉原で応援演説した安倍氏に対する「帰れ」の大合唱はどう思うか ★大杉雅栄氏 うるさいのはそうだろう。 ただ、上品かどうかは別にしても、そうしたやじは許容されてきた面がある。 民主党政権の野田佳彦首相(当時)が演説する際に『売国奴』とコールが上がっている場面を動画で確認したことがあるが、かといって警察が介入するものでもない。 安倍氏は国会論議を軽視し、疑惑の追及にも詭弁や誤魔化しに終始してきた。 主権者を代弁する国会議員の言葉さえ受け止めない人間に市民が直接声を届けるには、やじのような粗野なスタイルにならざるを得ない面がある。 ーー札幌地裁の判決がその後、警備の萎縮を招いたとの見方がある ★大杉雅栄氏 道警は警護警備を厳格に行ったことで一線を越えたわけではなく、警護警備に名を借りて不当な言論弾圧をしていた。 それが違法と認定されるのは法治国家として当然だ。 ヤジ裁判で全く新しい判例が確立した事実はないので、警察の適法な活動が制約される理由はない。 選挙違反の取り締まりも、判例などを参考に従前通りやれば良いのではないか。 偽善者に騙されるな 選挙活動の自由を濫用する偽善者たち Hanada2024年7月号 イスラム思想研究者 飯山陽 「おい飯山! カメラ撮ってんじゃねーよ」 「質問に答えろよ飯山!」 2024年4月21日午前10時半過ぎ、東京都江東区にある警視庁深川警察署前で、選挙用の街宣車から拡声器を使用し、私にこう暴言を吐いて挑発したのは 「つばさの党」 という団体の根本良輔なる人物だ。 私は2024年4月28日投開票の衆議院東京15区補欠選挙に立候補していた。 街宣車での選挙活動中、根本某の街宣車に追い回され、散々逃げた挙げ句、警視庁深川警察署前に車を付けた。 警察署の前ならば言動を慎むだろうと想定してのことだ。 しかし某はこう続けた。 「警察、何も動いてくんないよ! 事故にならないように気を付けてねってことを電話で貰ってるんで、お前らが街宣をやめた以上は、オレら喋る権利ある!」 「だから出て来いよ! お前、目パキってんぞ。アハハハ!憎くて仕方ないだろ、オレのことが。目パキってんぞ飯山! オレのことがムカつくなら、ぶつけてこいよ! 討論しようぜ! 東大の博士号取ったんだろ! イスラエルについて話そうぜ飯山! 出てこいって! ほら出て来いよ! 何やってんだよ、意味ねえからそれ! おい、東大の博士、出て来いよ! 出て来いよ、お前!」 某も同補選の立候補者である。 だから自分には選挙活動の自由があり、こうした暴言もその範疇内だというのが某の主張だ。 産経新聞の取材に対し、 「どこで街宣しても合法だ」 と自身の言動を正当化している。 某が選挙妨害を始めたのは、選挙告示日の20024年4月16日だ。 私自身も2024年4月21日以前から、既に何度も極めて悪質な選挙妨害を受けてきた。 街頭演説にマイクで音を被せる、街宣車を追いかけ回し私を罵倒する文句を拡声器でがなり立てる、私に接近して大声で侮辱し嘲笑する、選挙事務所前に乗り付けて扉をドンドン叩き 「出てこい」 と挑発する。 この繰り返しだ。 2024年4月19日には、豊洲にてジャーナリストの長谷川幸洋氏を応援弁士としてお迎えし、街宣活動をする予定だったが、我々の街宣車の後ろに某の街宣車が乗り付け、とてつもない爆音を当方に被せ、長谷川氏らの声はほぼ完全に掻き消された。 私はそれ以来、頭痛、耳鳴り、不眠、フラッシュバック、動悸といった症状に悩まされている。 ■私は絶望した 自由主義社会においても、あらゆる自由が許されるわけではない。 他者に危害を与える自由は許容されないと考えるのが一般的だ。 「殺人の自由」 や 「強盗の自由」 「誹謗中傷の自由」 といったものが認められないのはそれ故である。 しかし某は、選挙活動の自由の中には、私の選挙活動を妨害する自由も、私の心身に危害を与える自由も、公然と私の名誉を毀損し尊厳を奪う自由も含まれていると認識しているらしい。 某は産経新聞に対し、妨害活動により 「皆に政治に参加してもらい、事実を知ってもらうという目的は達成できた」 と主張している。 とんだ偽善者である。 2024年4月21日の警視庁深川警察署前では私に対し、 「おい飯山! せっかくお前のこと推してくれるジジイ、泣いちゃうぜ! こんな29歳の若造1人も論破できない、中東の研究家、東大博士か知らんけど、イスラエルついて話そうぜ!」 と、 「若い弱者」 ポジションを取って煽ってきた。 若さなど所詮、相対的なものだ。 小中学生から見れば29歳は立派なジジイであるが、80歳から見れば48歳の私も十分に若い。 贅肉でだぶついた腹を抱える中年太りの男である某が、小柄な女である私に対して拡声器を使用して大声で威圧しながら、オラつきつつ 「若い弱者」 ポジションでマウントを取るなど、笑止千万だ。 某はいわゆる 「無敵の人」 である。 選挙活動中の自由を掲げれば、どのような誹謗中傷、罵詈雑言、名誉棄損、威嚇行動も許されるし、警察も手出しできないと公言して憚らない。 実際、警察は、私が警視庁深川警察署前で壮絶なセクハラ、モラハラ、脅迫、選挙妨害を受けているにもかかわらず、私を守ってはくれなかった。 これは公開リンチに等しい。 私は絶望した。 「おれ飯山本人だよ、あのオバハン! キチガイみたいな顔して! 終わってんだろアレ。ほら飯山! 飯山! 飯山本人、何やってんの! 出て来いって! 皆見てるよ! 飯山本人だろ! 動画を撮ることしかできねえんだよ、こいつら! これ、やばいぜ! おいおいおい、飯山出て来いって!」 何が面白いのか、私には全く分からない。 図体の大きな男に、拡声器を使って繰り返し名前を呼び捨てにされ、出てこい、出てこいと煽られ恐怖と闘いながら、証拠を押さえねばならないという一心で動画を撮り続けた。 ■諦めたらそこで終わりだ 「何なのお前! マジでお前、東大の博士取ったのか?! 小池と一緒で、経歴詐称疑惑か! え、何それ、チューしたいの?! え、何それお前、チューしたいの?! 責められて興奮するタチ? もしかして?!」 表情を変えず、挑発にも動じない私に痺れを切らした某は、私が経歴詐称をしていると中傷した上、煽り続けるうちに自分で勝手に興奮しだし、卑猥な言葉を口にする。 「飯山あかり! 今、もう1700人がライブで見てるぞ! これ、切り抜いて絶対拡散されるぞ! これ、飯山あかり本人だぞ! 飯山! お前、イスラエルの犬じゃん。イスラエルの犬だよね! イスラエル戦争屋国家だぞ! そのお前、戦争屋国家を擁護しているお前、戦争屋の手先だぞ! イスラエルとアメリカが、中東を火の海にしたんだぞ! 何だ、オレともチューしたいのか?! 飯山! 48歳飯山あかり! ヘイヘイヘイ! オレとチューしたいのかヘイヘイヘイ!飯山! 何だよお前、欲求不満かよ! チューするか飯山! どうした飯山! 何だよお前、欲求不満かよ! チューするか飯山! どうした飯山! 論戦しようぜ! お前がイスラエルの擁護をしているのはやめろって言ってんだよ! イスラエルは戦争屋国家なの! やっぱチューしたいのか!」 これが某の 「合法」 な選挙活動らしい。 拡声器を使って私を罵倒し、卑猥で淫らな言葉を浴びせ掛け続けることの、どこが合法な選挙活動なのか。 これでどうやって、 「皆に政治に参加してもらい、事実を知ってもらうという目的は達成できた」 というのか。 通りすがりの有権者は、某の罵声を聞くと足早にその場を立ち去る。 中には恐る恐る携帯を取り出し、写真や動画を撮っていく人もいる。 誰もが顔を強張らせる。 政治参加どころの話ではない。 こんな現場を目の当たりにすれば、多くの人が選挙や政治そのものに対し、恐怖感や嫌悪感を抱く。 政治というのは関わってはならない、近付くと害にしかならないと思うようになる。 そして益々政治への関心を失い、投票率は下がる。 実際に、今回の東京15区補選の投票率は40.70%に過ぎなかった。 有権者の過半数が選挙に行かなかったのだ。 哀れなことに、某にはこの現実も見えないらしい。 某はこうも言った。 「おい飯山! ちょっと都合が悪いこと言われたら逃げるんだったら、お前、政治改革なんてできねーよ!」 「しかも、保守党なんて仰々しい名前付けやがって!」 「何だよ保守党って!」 「保守党ってのは逃げること?!」 保守の基本は 「大切なものを守る」 という信念だ。 我々が守るべきは自由民主主義社会であり、その礎となる選挙である。 他者の選挙活動の自由を侵害し、有権者の聞く権利、知る権利を侵害する某のような行動が選挙活動の自由の名の下に許容されるならば、日本の民主主義の存立は確実に脅かされる。 某は選挙妨害をビジネス化すると言っている。 某にカネを払えば、対立候補の選挙活動を妨害し、選挙戦を有利に進められるというわけだ。 なるほど、実に賢いと、某の 「信者」 たちは喝采を送る。 「誰1人取り残さないインクルーシブな社会を体現する人物」 として乙武洋匡(おとたけひろただ)氏を同選挙で擁立した小池百合子都知事は、自分と乙武氏の街宣の警備は強化したものの、私を守ってはくれなかった。 メディアが妨害の被害者として手厚く報じたのは乙武氏だった。 しかし選挙では、私の得票数は乙武氏のそれを大きく上回った。 2024年4月19日の妨害現場では某の罵声に対し、小学生の男の子が 「あかり、がんばれ?!」 と高い声をあげた。 正義はここにある。 日本を諦めてはならない。 諦めたらそこで終わりだ。 「愚劣」「低能」つばさの党 Hanada2024年7月号 門田隆将 「飯山、出てこい」 「チューしたいの? チューしたいの、お前」 「責められて興奮するタチ? チューしたいの? 別に悪くないけど」 「いいよチューしたって」 「お前、イスラエルの犬じゃん」 「俺ともチューしたいのか? 飯山! なんだお前、欲求不満か。飯山」 「48歳、飯山あかり! ヘイ、ヘイ、ヘイ! 飯山あかり、ヘイ、ヘイ、ヘイ! 俺とチューしたいのか、ヘイ、ヘイ、ヘイ!」 「飯山〜なんだ、お前! 欲求不満かよ」 「どうしたんだ飯山、やっぱり選挙だから高ぶってんのか!」 ・・・警察も舐められたもの。 これらの常軌を逸した 「つばさの党」 の卑猥、卑劣な言動による演説妨害行為は、警視庁深川警察署(東京都江東区)の前で行われたものだ。 一方、参政党の吉川りな候補には、 「党首の神谷は、党員の女とやり放題! ヘイ、ヘイ、ヘイ!」 「あんたも神谷とやってんだろ? ヘイ、ヘイ、ヘイ!」 既婚者である女性候補へのあり得ない言葉である。 聴衆もさすがに下品な言葉の連続に唖然となった。 また、小池百合子都知事が全面支援した乙武洋匡(おとたけひろただ)氏の演説にも彼らは”突入”。 電話ボックスの上から演説に被せるように大声で叫び、乙武氏の演説を搔き消した。 更に、立憲の蓮舫議員が乗った選挙カーを追いかけ、すぐ後ろに止めて車を降りた根本良輔候補が、 「立憲偽善者 ヘイ、ヘイ、ヘイ! 立憲偽善者 ヘイ、ヘイ、ヘイ! おい、お前、何か答えろよ」 駆け付けた警察官が動画を撮りながら、注意すると、 「お前、選挙妨害だぞ、今やっていること、おい」 「選挙妨害だ! 邪魔すんな」 と、逆に警察官をどやしつけた。 これが 「つばさの党」 の黒川敦彦、根本良輔両氏らが東京15区補選で演説中の候補者たちに繰り返した行状のごく一部である。 これらを見ながら、吉野家で紅ショウガを直食いしたり、スシローで醤油さしから醤油を直飲みしたりした迷惑系ユーチューバーを思い出した向きは少なくないだろう。 「愚劣」 や 「低能」 という言葉しか思い浮かばない、人に迷惑をかけることで喜ぶ子供みたいな大人たちである。 各陣営が受けた被害をいちいち書き出すとキリがないが、完全に民主主義の根幹である選挙を破壊することを目的とした行動だった。 彼らは選挙運動が終わるその瞬間まで手を緩めなかった。 日本保守党の飯山あかり氏は、選挙戦を終えて、不眠や耳鳴りの症状に悩まされ、加療が必要との診断を受け、日本保守党の東京15区支部長を退任した。 公職選挙法第225条には、はっきり 「選挙の自由妨害罪」 が規定されており、 「4年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する」 と明記されている。 本来、この明白な公職選挙法違反行為には、 「私が責任を取るから摘発せよ」 と、警視総監たる緒方禎己(おがたよしみ)氏が号令を下すべきだったのは当然である。 だが、ハラが据わらないこの警察トップのお陰で、選挙戦中は完全に野放し、民主主義の根幹である選挙は、こうして”蹂躙(じゅうりん)”され続けたのである。 しかし、国民の怒りは収まらない。 それを受けて警視庁捜査2課は選挙後2週間以上が経過した2024年5月13日、やっと 「つばさの党」 の本部や黒川氏、根本氏の自宅にも家宅捜索を敢行した。 政治部デスクによれば、 「遅きに失しましたね」 「選挙中になぜ踏み込まなかったのか、との怒りの声は強い」 「2017年の都議選最終日、秋葉原で”安倍やめろ!”という大コールの演説妨害に対して安倍首相が”こんな人たちに負けるわけにはいかない”と言ったことを捉えて、左翼マスコミは演説を妨害した側ではなく安倍批判を繰り広げた」 「また2019年の参院選では、札幌に応援演説に来た安倍首相に対して、”安倍やめろ!”とヤジを連呼した活動家が道警に排除された」 「その活動家は北海道を提訴し、札幌地裁の廣瀬孝裁判官は、これは表現の自由の範囲内である、と道側に88万円の損害賠償を命じた」 「秩序破壊の左翼の言い分が認められている有り様です」 「取り締まる側が完全に委縮する原因になっていたのも確かです」 左翼司法をマスコミが後押しし、選挙妨害をする側が讃えられる本末転倒の日本。 安倍暗殺事件では、犠牲者が貶められ、犯人が讃えられるという”反日亡国勢力”のやり放題が続く日本。 最早末期的である。 公職選挙法 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=325AC1000000100 (選挙の自由妨害罪) 第二百二十五条 選挙に関し、次の各号に掲げる行為をした者は、四年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。 一 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人に対し暴行若しくは威力を加え又はこれをかどわかしたとき。 二 交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀き棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき。 三 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者若しくは当選人又はその関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の利害関係を利用して選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人を威迫したとき。 2022年3月25日 https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/79884.html ■“安倍元首相にヤジで排除は違法” 北海道に賠償命じる判決 3年前の2019年、札幌市で当時の安倍総理大臣の街頭演説にヤジを飛ばし警察官によって離れた場所に移動させられた男女2人が、排除は違法だとして道に賠償を求めた裁判で、札幌地方裁判所は 「警察官らの行為は違法で、原告らの表現の自由が侵害された」 として原告側の訴えを認め、道にあわせて88万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。 3年前の2019年、札幌市内で街頭演説をしていた当時の安倍総理大臣に向けて複数の人がヤジを飛ばすなどし、警察官によって離れた場所に移動させられました。 このうち札幌市に住む大杉雅栄さん(34)と桃井希生さん(26)の2人は排除は違法で精神的苦痛を受けたとして、北海道にあわせて600万円余りの賠償を求めていました。 2022年3月25日の判決で札幌地方裁判所の廣瀬孝裁判長は、 「被告側は 『当時、生命や身体に危険を及ぼす恐れのある危険な事態にあったとか、犯罪がまさに行われようとしていた』 などと主張するが、それは認められない」 「警察官らの行為は違法で原告らの表現の自由が侵害された」 と指摘し、原告側の訴えを認め、道にあわせて88万円の賠償を命じました。 ■原告「期待以上の判決だった」 判決後の会見で、原告の大杉雅栄さんは 「筋の通らないことはおかしいと、真っ当なことを明記した期待以上の判決だった」 と述べました。 一方、 「問題となった排除行為を巡り、北海道警の組織的な責任や関与が争点にならなかった」 と指摘しました。 また、原告の桃井希生さんは、ヤジを飛ばして移動させられた後も警察官につきまとわれたことに恐怖や混乱を覚えたなどと、当時を振り返り 「世の中のおかしいことに対して『おかしい』と言うための力になる判決だったと思う」 と述べました。 原告側の代理人を務めた小野寺信勝弁護士は 「道警の排除行為が違法であることを認めた今回の判決を評価したい」 と述べた上で、被告の道に対し、控訴せず、今回の判決を踏まえて再発防止などの対策を取るよう求めました。 ■北海道警察本部監察官室「判決内容を精査し対応を検討」 判決を受けて北海道警察本部監察官室は 「判決内容を精査し、対応を検討して参ります」 とコメントしています。 やじ排除訴訟で北海道控訴 警察官職務の是非高裁へ 2022/4/1 12:11 https://www.sankei.com/article/20220401-DRV2M3JQRJP2XEC67GT6BUILZA/ 令和元年の参院選期間中に安倍晋三首相(当時)の街頭演説にヤジを飛ばし、北海道警に排除された男女2人が損害賠償を求めた訴訟で、道は2022年4月1日、排除の違法性を認めて計88万円の支払いを命じた札幌地裁判決を不服として控訴した。 政治家にヤジを飛ばした聴衆を、その場から排除した警察官による職務執行の是非は、札幌高裁で改めて審理される。 道警監察官室は 「控訴審で当方の考えを主張していく」 とのコメントを出した。 2022年3月25日の地裁判決は、現場で撮影された動画などから、当時犯罪が行われようとしていたとは認められず、警察官の行為は違法と指摘。 憲法21条で保障されている 「表現の自由」 が警察官に侵害されたと認定した。 ヤジについても、公共的、政治的事項に関する表現行為と位置付け、特に重要な憲法上の権利として尊重されるべきだとの判断を示した。 地裁判決によると、原告らは令和元年7月15日、札幌市内で街頭演説中だった安倍首相に 「安倍辞めろ」 「増税反対」 と声を上げたところ、警察官らに肩や腕などを掴まれて移動させられたり、長時間に渡って付きまとわれたりした。 「安倍氏に危害の恐れ」 やじ男性排除は適法 札幌高裁 2023/6/22 16:27 https://www.sankei.com/article/20230622-HKB5YON4XZLTZGXXRKN7QG6BBQ/ 令和元年の参院選で札幌市で演説中の安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばし、北海道警に排除された男女2人が道に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で札幌高裁は2023年6月22日、男性に対する道警の排除行為について、男性が周囲から暴行を受けたり、男性が安倍氏らに危害を加えたりする恐れが迫っており、適法だったと判断した。 一方、女性に対する排除行為については1審判決と同様、表現の自由の侵害に当たると判断。 女性への賠償命令に対する道警側の控訴を棄却した。 高裁は2人への賠償を命じた1審判決のうち、男性への支払いを命じた部分を取り消した。 原告2人判断分かれる 安倍首相やじ排除訴訟で札幌高裁 2023/6/22 19:53 https://www.sankei.com/article/20230622-OIW6EPFLJBK5VGUXTEIGEL2HWU/ 令和元年の参院選で安倍晋三首相(当時)の街頭演説中にヤジを飛ばし、北海道警に排除された男女が道に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、札幌高裁は2023年6月22日、計88万円の賠償を道に命じた札幌地裁判決のうち、男性(35)への賠償命令を取り消した。 女性(27)については道の控訴を棄却し、1審の55万円の賠償命令を維持した。 大竹優子裁判長は、男性本人が周囲から暴行を受ける危険や安倍氏に危害を加える恐れがあったとして警察官の行為は妥当と認定した。 女性については1審判決と同様、排除は憲法で保障された表現の自由の侵害に当たるとした。 離れた場所にいた2人の状況は異なっており判断が分かれた。 2022年3月の1審判決後の2022年7月、安倍氏が街頭演説中に銃撃され死亡する事件が発生したが、控訴審の審理や判決で言及はなかった。 男性は上告を検討するとし 「銃撃事件がなかったら、裁判所の判断は変わらなかったのではないか」 と話した。 道警は 「判決内容を精査し、対応を検討する」 とコメントした。 北海道警やじ訴訟で上告 札幌高裁で逆転敗訴の男性 2023/7/5 15:59 https://www.sankei.com/article/20230705-6WEYQJN5URPFHPBECT7W5DDB5U/ 令和元年の参院選で安倍晋三首相(当時)の街頭演説中にヤジを飛ばし、北海道警に排除された男女が道に損害賠償を求めた訴訟で、原告の男性は2023年7月5日、逆転敗訴とした札幌高裁判決を不服として上告した。 男性は大杉雅栄さん(35)。 2023年6月22日の高裁判決は、大杉さん本人が周囲から暴行を受ける危険や、安倍氏に危害を加える恐れがあったとして、警察官の行為は妥当と認定し、1審札幌地裁の賠償命令を取り消した。 一方、桃井希生さん(27)については、排除は憲法で保障された表現の自由の侵害に当たるとして55万円の賠償命令を維持しており、桃井さんは上告できない。 高裁判決によると、2人は令和元年7月15日、JR札幌駅近くで街頭演説をしていた安倍氏に 「安倍辞めろ」 などとヤジを飛ばし、警察官らに取り囲まれ、後方に移動させられるなどした。 札幌やじ訴訟の原告男性 「拡声器で妨害とは別」「つばさの党での引き合いは迷惑」 2024/5/21 13:36 https://www.sankei.com/article/20240521-LZSJFXB5K5DJRJWHMNSKNQDZIM/ 令和元年、札幌市で演説中の安倍晋三首相(当時)に 「辞めろ」 「帰れ」 などヤジを飛ばした男女が北海道警の警察官に排除された問題を巡り、札幌地裁は 「表現の自由などが違法に侵害された」 として、道に賠償支払いを命じた。 2審の札幌高裁は1審判決の一部を取り消したが、1審の司法判断が演説妨害の正当化に利用されたとの指摘がある。 原告男性の大杉雅栄氏(36)が産経新聞の取材に応じ、 「肉声でヤジを飛ばしただけで演説が不成立になったわけではない」 「拡声器などを用いた選挙妨害と一緒にしてほしくない」 と述べた。 ■「札幌はあくまで肉声」 ーー2024年4月28日投開票の衆院東京15区補欠選挙で、政治団体「つばさの党」陣営による他の候補への妨害行為をどう見ている ★大杉雅栄氏 人の演説会場で拡声器を使って罵詈雑言を浴びせるなどして、演説を成り立たせなくしている。 演説妨害で立件されても仕方ないレベルだろう。 (つばさの党陣営が主張している)相手の候補者の考えを知りたいなら公開質問状でも公開討論でも方法があるはずだ。 ーーつばさの党幹部はX(旧ツイッター)に 「候補者以外の安倍へのヤジが合法な時点で、候補者である俺らが違法なわけがない。北海道のヤジも、俺らがやったヤジも全く同じ」 と投稿し、大杉氏らのヤジを念頭に行為を正当化している ★大杉雅栄氏 札幌での事案はあくまで肉声のヤジで、表現の自由の範囲内と裁判所も判断している。 実際、被告である北海道警でさえ、ヤジは演説妨害との主張をしていない。 つばさの党の事案とは大きく異なり、引き合いに出されるのは迷惑だ。 ーー肉声でもヤジを飛ばせば、平穏に演説を聞きたい人の権利を邪魔しているのでは ★大杉雅栄氏 静かに演説を聞く権利というものはあるのだろうか。 閉ざされたプライベート空間ならともかく(当時ヤジを飛ばした)札幌駅前は公共空間だ。 そこには安倍氏の主張に対し、賛成の人も反対の人もいる。 多少のノイズはあり得るし、異論を口に出せるのが民主主義社会というものだ。 ■「従前通り選挙違反取り締まりを」 ーー平成29年5月に東京・秋葉原で応援演説した安倍氏に対する「帰れ」の大合唱はどう思うか ★大杉雅栄氏 うるさいのはそうだろう。 ただ、上品かどうかは別にしても、そうしたやじは許容されてきた面がある。 民主党政権の野田佳彦首相(当時)が演説する際に『売国奴』とコールが上がっている場面を動画で確認したことがあるが、かといって警察が介入するものでもない。 安倍氏は国会論議を軽視し、疑惑の追及にも詭弁や誤魔化しに終始してきた。 主権者を代弁する国会議員の言葉さえ受け止めない人間に市民が直接声を届けるには、やじのような粗野なスタイルにならざるを得ない面がある。 ーー札幌地裁の判決がその後、警備の萎縮を招いたとの見方がある ★大杉雅栄氏 道警は警護警備を厳格に行ったことで一線を越えたわけではなく、警護警備に名を借りて不当な言論弾圧をしていた。 それが違法と認定されるのは法治国家として当然だ。 ヤジ裁判で全く新しい判例が確立した事実はないので、警察の適法な活動が制約される理由はない。 選挙違反の取り締まりも、判例などを参考に従前通りやれば良いのではないか。
[18初期非表示理由]:担当:スレ違いの長文多数のため全部処理
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