http://www.asyura2.com/24/senkyo294/msg/413.html
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https://www.sankei.com/article/20240522-EHRFUERXD5N77IAW6SNV4MRFZA/
記事から拾う。
林官房長官の言。
「台湾海峡の平和と安定はわが国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても重要だ」と指摘。
これは「詭弁」というしかない。
歴史を振り返れば、
「国共内戦」に敗れた中国国民党が台湾へ撤退して以来、台湾を自国領土とみなして併合・統一をめざす「中華人民共和国」側と、「台湾」側が政治的・軍事的に対峙してきた。
ということになる。
簡単に言えば、いわゆる「内戦」に決着が付いていない状態なのだ。
「内戦」とする以上は、中国の内政問題と捉えなければ、論理的な矛盾に陥ってしまうことになる。
日本は「中華人民共和国」とは国交を結んでいるが、中華民国「台湾」とは国交を結んでいない。
すなわち、中国大陸と台湾は「一つの中国」という立場であり、中華人民共和国政府が「中国」を代表するとの立場である筈だ。
日本政府が敢えて「台湾海峡」を持ち出すのは、国際海峡としての「台湾海峡」の安全を口実にしなければ、「台湾有事」に際して「米軍」と共に「国共内戦」に介入できないことを理解しているからに他ならない。
ここで明らかなのは、「台湾有事」はあくまでも中国の「内政問題」だということだ。
「台湾海峡の平和と安定」を持ちだして「台湾有事」に干渉、介入しようとすることは、「詭弁」だという所以だ。
以下に記事の全文を転載する。
林芳正官房長官は22日の記者会見で、中国の呉江浩駐日大使が日本と台湾の関係を巡り、中国の分裂に加担すれば「日本の民衆が火の中に引きずり込まれる」と発言したことについて「極めて不適切だ。ただちに厳重な抗議を行った」と非難した。
また、林氏は中国の王毅共産党政治局員兼外相が台湾の総統に就任した頼清徳氏を「民族と祖先に背く恥ずべき行為」をしていると名指しで非難したことに関し「台湾海峡の平和と安定はわが国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても重要だ」と指摘。その上で「わが国の一貫した立場は台湾を巡る問題が対話により平和的に解決することだ」と強調した。
記事の転載はここまで。
林官房長官曰く。
「わが国の一貫した立場は台湾を巡る問題が対話により平和的に解決することだ」
と。
日本政府の「言行不一致」は今に始まったことではないが、これはあまりにも「白々しい」と言わざるを得ない。
同じ産経新聞の別記事によれば、
『中国大使主催の座談会で鳩山元首相が日本に懸念表明 「メディアの忖度で中国脅威論浸透」』
(https://www.sankei.com/article/20240520-WSI6CR7HKBKIHL25FEXGOOT43E/)
「・・・鳩山氏は岸田文雄政権が防衛費増額や反撃能力(敵基地攻撃能力)保有を決めたことを念頭に、「メディアが日本政府に忖度する関係の中で、国民にも中国脅威論、台湾有事との言葉が大変浸透してしまっている」と指摘。岸田首相が4月に行った米議会演説で、中国を「戦略的な挑戦」と述べたことに対し、「大変失望した」と強調した。・・・」
と報じている。
鳩山元首相の言を待たずとも、日本政府は、
「相手が攻撃に着手した(と日本が主観的に判断した)段階で、保有する敵基地攻撃能力を行使できる」
との見解を国際社会に向かって発信している。
なので、「あんた方」も、そうしたらいいよ・・・と。
そして木原稔防衛相曰く、
敵基地攻撃能力の保有で「・・・抑止の意思と能力を示すことが可能となる」
と。
「敵基地攻撃能力(反撃能力)を保有」することは、相手を「武力により威嚇する」ことであり、「抑止力」と言う以上、相手に対して「敵基地攻撃能力(反撃能力)を行使すると表明することになる。
改めて言うまでもないが、日本は、戦争を放棄すると同時に、「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」と誓った。
「敵基地攻撃能力の保有」は、明らかに「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」という憲法9条に違反する。
岸田首相は過去の衆院予算委員会でさらに踏み込んだ答弁をしている。
「・・・集団的自衛権行使が可能となる「存立危機事態」の際、反撃能力(敵基地攻撃能力)を発動できる」との認識を示した。
とんでもない認識ではないか。
岸田首相の言う集団的自衛権行使の根拠は「日米安保条約」だろうが、「日米安保条約」とは、「日本の施政が及ぶ地域において」の共通の危険に対して発動される、例えば米軍が武力攻撃を受けた場合にそのことをもって日本の「存立危機」を宣言するというものだ。
「日米安保条約」の第一義的要件は、「日本の施政が及ぶ地域において」の危険でなければならない。
「台湾」も、「台湾海峡」も、如何に足掻いても、「日本の施政下」ということには出来ない。
つまり、日本には「台湾有事」に関与する大義は無い。
中国側からすれば、「敵基地攻撃能力(反撃能力)」を行使するぞとの脅しでしかないのだ。
しかも、「相手が攻撃に着手した(と日本が主観的に判断した)段階で、保有する敵基地攻撃能力を行使できる」
と正式に表明されてしまっては、「戦争を放棄していない」相手は、当然「反撃」しますよ、と言い返すしかない。
「あんた方」も、そうしたらいいよ・・・と、言われたので、そうなったときには、お言葉に甘えてそうします・・・。
その結果、「・・・日本の民衆が火の中に引きずり込まれる・・・」と、分かり易く言ったまでのこと。
極めて「丁寧な説明」というオチではないか。
「極めて不適切な発言」では、これまでの日本側の発言が勝っている。
日本には刑法199条というものがある。
そこには、「敵基地攻撃能力」なるもののミサイル発射ボタンを押して、人々を殺傷した場合は、自衛官と言えども、公開の裁判員裁判で裁かれ、絞首による死刑にされると規定されている。
自衛官はミサイルの発射ボタンを押さないだろう。
押せば、即刻「反撃」を受け「・・・日本の民衆が火の中に引きずり込まれる・・・」。
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