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※紙面抜粋
※文字起こし
島根1区の情勢は絶望的(岸田首相と自民新人・錦織功政氏)/(C)日刊ゲンダイ
岸田政権の明暗を分ける衆院3補欠選挙は28日、投開票。岸田首相は国民から鉄槌を下されることになる。
ただでさえ内閣支持率が危険水域に低迷し、自民党に大逆風が吹く中、トドメとなったのが、宮沢博行前防衛副大臣がやらかした「パパ活不倫」の破廉恥醜聞だ。週刊文春に直撃されると、まるでアルバイトを辞めるかのような軽さで議員辞職を決断。「潔い」とみる向きもあるが、国民の負託を受けた国会議員の態度とは思えない軽薄さである。
“なんちゃって連座制”を設けたに過ぎない自民党の「大甘」政治資金規正法改正案にしても、果たして納得する国民がどれだけいるというのか。そもそも、裏金事件の実態解明もまるで進んじゃいない。
この裏金政権には下野してもらうしかないと、いよいよ有権者も諦めたのではないか。3補選は自民党の完敗が予想されている。
中でも注目は、自民党が唯一候補を擁立し、与野党一騎打ちとなった島根1区の勝敗だ。自民党にとって選挙戦最終盤の情勢は絶望的で、不戦敗の2つと合わせ補選「3敗」が濃厚である。岸田はラストサンデーの21日に続き、急きょ、最終日の27日も自民党候補の応援で島根に入ることを決めた。不人気岸田が再び顔を出して、逆効果じゃないのか。
「選挙期間中、党本部は人気者の石破元幹事長や小泉進次郎元環境相を現地入りさせて、巻き返しを図りました。しかし、立憲民主党の候補に大差をつけられ、とても逆転できる状況ではない。党幹部は『もう諦めた』『箸にも棒にもかからない』とこぼし、完全に諦めムード。地元の自民党関係者からは『岸田さんに来てほしくない』という声が上がっていたのに、また島根入りするとは、一体何を考えているのか……」(官邸事情通)
当確「ゼロ打ち」なら赤っ恥
焦点は、何時に「当選確実」の速報が出るかだ。大手メディアが、投票箱のフタが閉まる午後8時ちょうどに当選確実を速報する「ゼロ打ち」を準備しているという情報も流れている。自民党関係者は「そんな情けない結果だけは避けたい……」とため息を漏らすが、「ゼロ打ち」なんて事態になれば、岸田は赤っ恥もいいところだ。
1996年の小選挙区制導入以降、島根1区では自民党の故・細田博之前衆院議長が連戦連勝。全国屈指の保守王国で、早々と「自民敗北」が確定してしまえば、岸田は立つ瀬がないだろう。
島根1区だけでなく、候補者乱立の東京15区と、長崎3区も立憲がリード。立憲の「3戦全勝」もあり得る状況だ。そんな展開になれば、次期衆院選で立憲が一気に「反岸田」の受け皿になってもおかしくない。岸田にとっては最悪の展開である。自民党が「3戦全敗」し、立憲が「3戦全勝」となれば、その結果が意味するものはただ一つ。「政権交代」へのゴングということだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「複数のメディアの世論調査では、『自民党以外の政党による政権』を望む声が、『自民党を中心とした政権を期待する』を大幅に上回っています。裏金事件だけでなく、破廉恥スキャンダルが相次ぎ、パワハラに差別的言動まで飛び出している。多くの国民が腐り切った自民党に嫌悪感を抱くのは当然です。3補選を機に、国民の『自民NO』の声はさらに大きくなるでしょう。次の衆院選で自民党は、いよいよ引きずりおろされることになるのではないか。野党も腹を決めて自民党と対峙しなければなりません」
この状況下で「6月解散前のめり」の摩訶不思議
3補選終了を機に動く(菅前首相)/(C)日刊ゲンダイ
ところが、どういう感覚の持ち主なのか、岸田は「3戦全敗でも構わない」と思っているフシがある。
「総理は3補選でキッチリと負けて『責任は全て自分にある』と釈明することで、裏金事件をリセットできると考えているようだ。神妙な面持ちで『反省』を打ち出せば、国民の信頼を取り戻せると思っているのかもしれません。既に『敗戦の弁』を用意しているとみられています」(永田町関係者)
随分と能天気な話だが、岸田は3戦全敗を“禊”とし、まさかの6月解散に打って出る可能性もある。
臆測を呼んでいるのが、党所属議員への交付金支給時期の前倒しだ。自民党が所属国会議員に年4回支給する「支部政党交付金」について、7月分の支給時期を6月に前倒しすると24日に通知。交付金200万円に加え、「氷代」と呼ばれる夏の活動費を通常の200万円から300万円に増額し、合わせて500万円を配る。
「衆院選があるから備えておけ」というメッセージに見えるだけに、与野党議員ともに「6月解散か」と浮足立っているのだ。しかし、支持率ジリ貧で、3補選も完敗。そんな状況で解散すれば、衆院選で自民党は大幅に議席を減らすことになる。岸田は本気でやるつもりなのか。
「総理は、この状況で衆院選になっても自公で過半数割れすることはないと高をくくっているようだ。それに、ゴールデンウイーク中にフランス・パリで開催されるOECD(経済協力開発機構)の閣僚理事会に出席した後、南米のブラジルとパラグアイを訪問し、首脳会談を行う予定です。今月上旬の国賓訪米で支持率が微増しましたから、今回の外遊でも同じ展開になると踏んでいるのでしょう」(官邸事情通)
菅前首相が仕掛ける「岸田おろし」
しかし、そんな都合よく事が運ぶとは思えない。3補選敗北を皮切りに、一気に「岸田おろし」が始まってもおかしくないからだ。台風の目となりそうなのが、非主流派の菅前首相だ。菅に近い自民党議員はこう言う。
「もともと、口数が少ない菅さんですが、最近は周囲に『岸田さんに総理を降りる気はさらさらないな』と冷たく言い放っている。ベテランだけでなく、中堅・若手との食事会にもちょくちょく参加しており、皆『菅さんはそろそろ動くつもりだろう』とみている。もちろん、きっかけは3補選だ」
今後の政局は流動化必至だ。一体、どんな展開になるのか。ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。
「表立った動きとしては、石破元幹事長や河野デジタル相、高市経済安保相が勉強会などを通じて発言を活発化させるでしょう。水面下では、菅前首相が中心となって『岸田おろし』の流れをつくっていくとみられます。彼らは岸田首相の顔では次期衆院選は大敗必至と考えていますから、『解散封じ』にも動くはず。しかし、今は党内のガバナンスが崩れており、そうした空気が党側から岸田官邸に伝わりづらい状況になっています。そのため、秋の総裁選での再選を狙い、岸田首相は空気を読まずに6月解散に打って出る可能性がある。普通に考えれば自民党の大負けは避けられませんが、どうも岸田首相自身は甘く見ているようです。3補選の結果に構わず、強引に解散を打ってきてもおかしくありません」
そんなに解散したけりゃやってみろ、である。国民の怒りを見誤った岸田の命運は尽きるだろう。いよいよ、政権交代が現実味を帯びてきた。
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