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沈没船上で日米首脳最後の晩餐
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2024年4月15日 植草一秀の『知られざる真実』
岸田首相の訪米を懸命に美化して報道する読売、日経、産経の各紙。
御用報道機関の報道は従軍報道機関のもの。
社会の木鐸としての報道機関の本文を忘れ去っている。
昨年秋に発覚した自民党の組織ぐるみ巨大犯罪。
権力機関の一翼を担う検察・警察は重大犯罪の一部だけを摘発した。
この国では権力側の犯罪は放置される。
日本は権力犯罪の放置国家。
反権力側の行動は無実潔白でも犯罪に仕立て上げる。
検察・警察には巨大犯罪を無罪放免にする裁量権と無実潔白の市民を犯罪者に仕立て上げる裁量権が付与されている。
刑事司法は自民党巨大犯罪の大部分を無罪放免にしたが、国民は自民党巨大犯罪を許していない。
このことから、政治的な処分が求められていたが、岸田首相にはけじめをつける考えがなかった。
意味不明な自民党内責任処理を実行して問題に終止符を打とうとする姿勢が鮮明。
自民党内処分を検討している最中から心は米国への旅行に向かっていたのだろう。
米国の議会で演説をさせてもらい、夕食会に招待されてご満悦の様子だったがそのためにどれだけの手形を切らされたのか。
ウクライナが敗北寸前の状況にある。
米国議会はウクライナへの軍事支援にブレーキをかける。
ウクライナ大敗北はバイデン大敗北を意味する。
バイデン大統領は、その「敗戦処理」費用を岸田首相に命じたと見られる。
いくばくもなく退場を迫られるバイデン大統領と岸田首相。
難破船の上で最後の晩餐を楽しんだようだ。
しかし、日本国民は岸田首相が振り出した手形の決済を求められる。
国民生活が疲弊し、能登半島では劣悪な避難所に避難者が収容されたままのなかで、岸田首相が自分の利益のために国民の血税を無駄遣いする。
日本政治の劣化は目を覆うばかり。
岸田首相は6月23日の通常国会会期末に衆院を解散して7月21日に衆院総選挙を実施するシナリオを描いていると見られる。
総選挙の結果、政権を維持して自民党総裁再選を狙う。
このシナリオを現実化させるには4月28日の衆院3補選で1勝でも勝ち取らなければならない。
選挙が行われるのは東京15区、島根1区、長崎3区。
長崎3区は不戦敗が確定している。
島根は自民王国。
島根の議席を死守することが求められている。
東京15区は小池百合子氏の都民ファーストの会が擁立する候補者に乗りかかることが目論まれていた。
ところが、都民ファーストの会が擁立する候補者の女性スキャンダルが影響して支持が集まっていない。
自民党は便乗推薦を企図していたが、当選可能性が低いと見て便乗を取りやめる模様。
東京15区も不戦敗になる可能性が高まっている。
残る牙城は島根1区。
自民王国で、島根1区で自民候補が落選すると3戦全敗になる。
立憲民主党元職の候補が出馬予定。
自民が島根1区を取りこぼす可能性がある。
衆院補選で3戦全敗なら岸田氏の衆院解散=総選挙シナリオを強行することは極めて困難になる。
自民党内で岸田降ろしの嵐が一気に吹き荒れることになるだろう。
やるべきことをやらず、物見遊山の外遊にいそしむ岸田首相に対する主権者の目は極めて冷ややかだ。
御用報道機関が懸命に提灯記事を掲載しても効果は薄い。
自民党巨大犯罪の落とし前をつける最重要要件は法改正。
政治資金規正法抜本改正が最重要課題だ。
後半国会の焦点は政治資金規正法改正になる。
いい加減な法改正しか実行しようとしないなら、主権者国民が岸田内閣に退場通告を示す必要がある。
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