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※紙面抜粋
※2024年月10日 日刊ゲンダイ2面
※文字起こし
貢物外交に意気揚々(米ホワイトハスに到着し、バイデン米大統領夫妻記念撮影する岸田首相夫妻=10日)/(C)ロイター
2015年の安倍元首相以来、9年ぶりに米国を国賓待遇で公式訪問した岸田首相が8日午後(日本時間9日午前)、政府専用機で米首都ワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地に到着。10日、バイデン米大統領との日米首脳会談を行うほか、11日には米連邦議会上下両院合同会議で演説に臨むという。
「日米関係が一層盤石なものであるということを確認し、それを世界に発信する大変重要な機会になる」
訪米前に記者団に対し、口元を緩ませながら、こう語っていた岸田だったが、この能天気な姿を見る限り、「オメデタイ」という以外の言葉が見つからない。
NHKの世論調査によると、内閣支持率は昨年12月の23%に並ぶ過去最低を記録。岸田訪米を報じるネット上のコメント欄には<#岸田やめろ><国賓じゃなくて極貧総理><二度と戻ってくるな>といった怒りの声であふれているからだ。
岸田の頭の中には、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の問題や、閣僚の辞任が相次いで支持率が急落した際も、ウクライナの電撃訪問とG7広島サミット(先進7カ国首脳会議)の「外交」で乗り切ったという“変な成功体験”が記憶に残っているのだろう。
「オレ様は国賓待遇」「日米首脳会談を終えて帰国すれば支持率は回復」と考えているのだろうが、そうは問屋が卸さない。「行きはよいよい。帰りは怖い」となるのは明らかではないか。
アベ政治よりも最悪になってきたキシダ政治
「我々はどこから来たのか。我々は何者か。我々はどこへ行くのか」
自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件で離党した世耕前参院幹事長は、自身が理事長を務める近畿大学の入学式であいさつした際、画家ゴーギャンの作品を引用したらしいが、鼻白むとはこのことだろう。
エラソーな話を新入生にする以前に、「裏金はいつ誰が始めたのか。裏金は何に使われたのか」という我々(国民)が最も知りたい内容を説明するのが先だからだ。
国民世論に無頓着なのか。気付かないふりをしているのか。それともバカなのか分からないが、ピントがズレまくっているとしか言いようがない。
そして、その最たる者が岸田であり、おそらく訪米前に裏金問題にケリをつけてシャンシャンと軽く考えていたのだろう。だが、フタを開けてみれば安倍派(清和政策研究会)を中心に39人の国会議員に大甘の党内処分を下しただけ。しかも、同派座長だった塩谷元文科相に「(派閥)トップの責任」を厳しく求めながら、岸田派会長だった自身は「お咎めなし」だから唖然呆然。岸田派は安倍派や二階派と同様、会計責任者が立件されているにもかかわらずだ。
そもそも、自民党トップとしての責任はどうなったのか。脱法パーティーと指摘されている「総理大臣就任を祝う会」の疑惑だって、きちんと説明していないではないか。
前代未聞の大規模裏金事件にもかかわらず、最も責任が問われる総理総裁が「絶対に責任取らないゾ」と開き直っているに等しいわけで、「自分は処分もせずにいい気なものだ」と批判の声が殺到するのは当たり前。世論調査で厳しい数字が出るわけだ。
ジャーナリストの横田一氏がこう言う。
「いったい誰を向いて、何をしたくて総理大臣になったのか。ひたすら権力の座に居座り続けたい政治家としか思えません。支持率など関係ないのでしょう。訪米で得点を稼げば世論はすぐに忘れると。世論に無関心な分、アベ政治よりもキシダ政治は最悪です」
岸田政権は議会制民主主義を破壊している
国民の怒りはまだまだ収まっていない(C)日刊ゲンダイ
大甘処分は論外だが、調査自体もいい加減だった。裏金事件の最大のキーパーソンといえば、裏金キックバックの仕組みを始めたとされる安倍派元会長の森元首相だ。ところが、岸田は森に対して電話で事情聴取しただけで、「関与は確認できなかった」などと説明。森は国会議員でなく一般人だから、なんて擁護する声も出ていたが、安倍政権下で森友学園問題が浮上した際、森友の籠池理事長(当時)は民間人にもかかわらず、国会に呼ばれ、ガンガン証人喚問されていたではないか。
籠池理事長はその後、逮捕、起訴される流れとなったわけだが、岸田がその気になれば森を国会に呼ぶことなど屁でもないだろう。それなのに電話一本で「関与なし」「シロ判定」なんて、どうして断言できるのか。
誰が考えてもおかしいし、この姿を見ても、岸田には「火の玉」になって真相解明する気などサラサラないのだ。むしろ臭いものに早くフタをして逃げ切りたい。国民の目をごまかし続けたいという姿勢がアリアリではないか。
そんな男が訪米して武器協力と自衛隊を差し出す貢物外交に意気揚々となっているのだから何をかいわんやだろう。
岸田は希代の「無責任一代男」と言っていい
もはや希代の「無責任一代男」と言ってもいい岸田に対しては、国民だけではなく党内からも怨嗟の声が上がっているという。16日告示、28日投開票を控えた衆院3補欠選挙の選挙区(長崎3区、東京15区、島根1区)を抱えた議員らだ。
自民は長崎3区、東京15区で独自候補擁立を見送り、元財務官僚の新人を擁立した島根1区に集中する方針。茂木幹事長は松江市で開かれた事務所開きで、「外はすごい風と雨。まさに嵐の中の船出だ」とあいさつしていたらしいが、言わずもがな。3補選ともに「政治とカネ」絡みで自民前職の辞職、死去に伴ううえ、組織のトップである岸田がいまだに反省している様子が見られないからだ。
島根は保守の牙城と呼ばれ、小選挙区・比例代表並立制が導入された1996年以降、自民候補が小選挙区で負けたことはない。タダでさえ、補選全敗を確実視する声すら上がり始めた中、「保守王国」の島根で自民が敗北すれば「岸田引きずり降ろし」の党内圧力が高まるのは避けられない。
手を封じられた“その場しのぎ”首相が追い込まれ、命運尽きる状態になるのも容易に想像がつくだろう。
そうなれば会期末解散などできるのか。今から「岸田訪米花道論」が嵐のごとく吹き荒れているのも当然のことだ。
元参院議員の平野貞夫氏がこう言う。
「事実解明も何もなくウヤムヤで幕引きを図ろうとしている岸田政権の姿は深刻です。これは議会制民主主義の破壊に等しい。とにかく自分たちの利権、カネが最優先。政治家としてはもちろんですが、人間としての倫理観も道徳観も欠落しています」
有権者は本気で次の選挙に立ち向かう必要がある。
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