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野党が証人喚問に呼ぶべきはこの男だ 自民裏金事件の全容を知る“本物のキーパーソン”の名前
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2024/03/20 日刊ゲンダイ
政倫審で「知らなかった」「秘書に任せていた」を繰り返した面々(C)日刊ゲンダイ
「ハードルが高い話だ」
自民党派閥の政治資金パーティーの裏金事件を巡り、野党側が安倍派(清和政策研究会)の幹部ら計6人の証人喚問を要求していることに対し、同党の浜田靖一国対委員長(68)は19日、国会内で記者団の取材に応じ、実施にこう言って難色を示した。
裏金事件を巡っては、衆参両院で政治倫理審査会(政倫審)が開かれたものの、いずれの出席者も「知らなかった」「秘書に任せていた」と繰り返すばかり。岸田文雄首相(66)が再三、強調している「説明責任を果たす」という状況とは程遠い。
真相解明が遅々として進まず、業を煮やした野党側が偽証罪を問うことのできる証人喚問を求めるのは当然だが、仮に証人喚問が行われても、これまでの政倫審を見る限り、おそらく出席した議員は「記憶にない」「お答えを差し控える」と言ってはぐらかすのは容易に想像がつく。
何を聞いても「分からない」を連発し、最初から答える気がないとしか思えない議員との質疑は時間の無駄。ならば、積極的に答えたい議員を呼ぶ方が得策だ。派閥幹部でなくとも「全容」を知っている「本物のキーパーソン」がいる。安倍派所属で、派閥から3年間で140万円のキックバックを受けていたことが分かった宮澤博行前防衛副大臣(49)だ。
本当の「出直しの一歩」「みそぎ」はまさにこれからだ
宮澤氏は裏金事件を受け、防衛副大臣を辞任。発覚した際、「こうなった以上、正直申し上げる。大丈夫かなとは思った。これで長年やってきているのだったら適法なのかなと推測せざるを得なかったので指示に従った」「はっきり申し上げる。しゃべるな、しゃべるなと」などと怒りをあらわにし、さらに自民党の会合でも「清和政策研究会(安倍派)は解散すべきだ。私は派閥に残って安倍派を介錯する覚悟だ」と発言していた。
「しゃべるな」と釘を刺した人物は一体誰なのか。「大丈夫かな」と思いながら、裏金を作った理由は何だったのか。なぜ、違法、脱法行為の疑いがあるとして、止めるよう声を上げなかったのか。その時の安倍派幹部は誰だったのか。こうした疑問について、今こそ、証人喚問の場に出てきて「正直に」話すべきではないか。
宮澤氏のX(旧ツイッター)をみると、1月下旬に《清和政策研究会が解散することを決めた翌日のみそぎ。出直しの第一歩をここから踏み出せたことに感謝です。》などと投稿し、その後は裏金事件とは全く関係のないことを書いているが、本当の「出直しの一歩」「みそぎ」はまさにこれから。
このままでは介錯するどころか、有権者から自ら切腹しろ! などと言われかねない。
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