<■501行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> 南シナ海 フィリピン 政府船が中国海警船から妨害と発表 2024年8月25日 23時22分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240825/k10014559101000.html フィリピン政府は、南シナ海で漁船に燃料などを補給する活動を行う政府の船が中国海警局の船から放水などで妨害されたと発表し非難しました。 一方、中国側はフィリピン側が 「厳正な警告を無視して故意に衝突した」 と反発しています。 フィリピンの国家安全保障会議は25日、南シナ海の南沙諸島、英語名スプラトリー諸島にあるサビナ礁の周辺海域で漁船に食料や燃料を補給する活動にあたる漁業水産資源局の船が中国海軍や海警局の船に囲まれて活動を妨害されたと発表しました。 フィリピン当局が公開した映像には中国海警局の船のへさきとフィリピン船の船体がぶつかる様子や、海警局の船から放水を受ける様子が映し出されています。 国家安全保障会議は声明で船のエンジンが損傷したとして、 「攻撃的で違法な行動が乗員の安全を深刻な危険に晒した」 と中国側を非難しました。 その上で、現場がフィリピンの排他的経済水域の内側だとして、挑発的な行動をやめるよう中国政府に求めました。 これに対し、中国海警局は 「フィリピンの船が中国側の厳正な警告を無視し、正常な法執行を行っていた海警局の船に危険な方法で故意に衝突した」 と反発した上で、 「権利を侵害し挑発するのを直ちにやめるよう警告する」 とフィリピン側を牽制しました。 南シナ海の同じ海域では今月19日にも両国の船が衝突していて、対立がエスカレートする事態が懸念されます。中国軍機が南シナ海で再びフレア放射 比航空機から15メートルの至近距離で 2024/8/24 13:00 https://www.sankei.com/article/20240824-TWQ4KLCZG5L27KBR624LEBR4IA/ フィリピン政府は24日、南シナ海のスカボロー礁上空を19日に定期巡回飛行していたフィリピン漁業水産資源局の航空機付近で中国軍の戦闘機がフレア(火炎)を複数回放射し、乗員の命を危険に晒したと発表した。 航空機から約15メートルの至近距離に放射されたという。 スカボロー礁は中国に実効支配されているが、フィリピンの排他的経済水域(EEZ)にある。 8日にも上空を定期巡回飛行していたフィリピン空軍機の付近に中国軍機2機がフレアを放射したばかり。 フィリピン政府によると、中国が実効支配する南シナ海のスービ礁でも22日、上空を巡回飛行していた漁業水産資源局の航空機付近に中国側が地上からフレアを放射した。 巡回飛行は密漁者の監視のため沿岸警備隊と連携して実施したという。 フィリピン政府は 「挑発的で危険な行動の即時停止」 を中国に求めた。(共同) 中国 “比の巡視船 故意に接触” 比は中国の違法行為で船に穴 2024年8月20日 0時02分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240819/k10014552891000.html 中国海警局はフィリピンと領有権を争う南シナ海で、フィリピンの巡視船が海警局側の船に故意に衝突しようとして接触したと主張しました。 一方、フィリピン側は中国側の違法で危険な行為によって2隻の船が損傷したと明らかにし、両国間の緊張が再び高まるおそれがあります。 中国海警局は19日、南シナ海の南沙諸島、英語名スプラトリー諸島にあるサビナ礁の周辺海域に、フィリピンの巡視船が不法侵入し海警局側の船に故意に衝突しようとして接触したと発表しました。 海警局が19日朝、撮影したとする映像では、接触の詳しい状況はわかりませんが、中国側とフィリピン側の船が並走して航行している様子がわかります。 海警局はフィリピンの巡視船が再三の警告を無視したとしたうえで 「主権の侵害や挑発を直ちにやめるよう警告する」 と強調しました。 さらに海警局は同じフィリピンの船が両国の衝突が繰り返されてきたセカンド・トーマス礁の海域にも不法に侵入し、先月、両国間で合意した緊張緩和のための暫定的な取り決めに違反したと主張しました。 一方、フィリピン政府は南シナ海の軍の拠点などへの補給活動中に中国側の違法で危険な行為によって船体に穴が開くなど、2隻が損傷を受けたとする写真を公開しました。 南シナ海では、先月の両国間の合意のあと目立った衝突は起きていませんでしたが、緊張が再び高まるおそれがあります。 ■フィリピン沿岸警備隊 “中国の危険な操船のよるもの” フィリピン沿岸警備隊のタリエラ報道官は中国海警局の船がフィリピンの巡視船2隻に衝突しこのうち1隻は直径1メートルあまりの穴が開いたと明らかにした上で 「最大の被害だ。中国海警局の危険な操船によるものだ」 と述べました。 また、フィリピン政府は声明を発表し 「さらなる緊張の高まりを防ぎ、この海域を航行するすべての船の安全を確保するため、自制と国際法の順守を強く求める」 と呼びかけました。 国営の中国中央テレビは19日夜、衝突があった当時の様子だとする映像を配信しました。 映像には海警局側の乗組員が無線でフィリピン側の巡視船に対し、中国語で警告している様子が写っています。 続いて、フィリピンの巡視船の船首部分と海警局の船が大きな音を立てて衝突する瞬間の様子が捉えられています。 その後、別の衝突とみられる映像も収められています。 南シナ海で中国とフィリピンの公船衝突 比側に1・1メートルの穴、緊張拡大の恐れ 2024/8/19 11:38 https://www.sankei.com/article/20240819-7YFOJHGRMVPWPKLFN7OKUSPMCA/ フィリピン政府は19日、南シナ海のサビナ礁付近で、補給任務のため航行していた沿岸警備隊の巡視船2隻が同日、中国海警局の船2隻の 「違法で危険な操縦」 によって、3回衝突されたと発表した。 巡視船の側面に直径1・1メートルの穴が開いた。 中比両国は南シナ海の領有権を巡って対立しており、今回の衝突により、緊張が高まる可能性がある。 中国海警局も19日、サビナ礁付近で比沿岸警備隊の公船2隻が 「不法侵入」 し、海警局船に衝突したと発表した。 比側が 「危険なやり方で故意に衝突した」 と主張し、 「責任は完全に比側にある」 と非難した。 中国海警局の発表によると、中国側が複数回にわたって警告したが、比側が 「無視」 し、衝突が起きたという。 海警局報道官は談話で、 「権益侵害の挑発行為を直ちに止めなければ、それにより引き起こされる一切の結果を比側が負うことになる」 と警告した。 サビナ礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内に位置するが、中国も領有権を主張している。 中比両国は7月、サビナ礁に近いアユンギン礁の比軍拠点への補給活動を巡り、緊張緩和に向けた暫定合意に達した。 合意発表後、両国公船の衝突は初めてで、今後中国側が比側に圧力を強めることも考えられる。 南シナ海で中国と対峙 フィリピンの海洋安保支える日本船 2023/12/30 13:26 https://www.sankei.com/article/20231230-GHPVL7RL6ZMNXLPY2PXKZPPDJE/ ★日本がフィリピン沿岸警備隊に供与した多目的船メルチョラ・アキノ号(森浩撮影) 南シナ海の領有権を巡って中国とフィリピンの対立が激しさを増す中、日本が円借款で供与した多目的船がフィリピンの海洋安保を支えている。 船は荒天に強く長期航行が可能で、7641の島々からなる広大な海域をカバー。 比政府は船を追加導入する方針で、中国の覇権的な海洋進出を前に日比の連携が更に進みそうだ。 「最大の利点は航行が非常に安定していることだ」。 比沿岸警備隊のラベイ指揮官は日本が供与したメルチョラ・アキノ号の性能を讃えた。 沿岸警備隊は2023年12月上旬、南シナ海に向かう船への外国人記者の同乗を許可した。 記者(森)がメルチョラ・アキノ号に同乗し航行中の船内で2泊した。 ★緑色のレーザーを照射する中国艦船=南シナ海のアユンギン礁付近(フィリピン沿岸警備隊提供・共同) 日本は2022年に三菱造船が建造した多目的船2隻を比側に引き渡しており、メルチョラ・アキノ号はそのうちの1隻で、全長97メートル。 4000カイリ(約7400km)以上の距離を航行できる。 日本の海上保安庁のくにがみ型巡視船がベースとなっており、現在、比沿岸警備隊が管理する最大級の船舶だ。 特徴は他国の同型船よりも重心が低く、荒天でも安定した航行が可能なことだ。 冬の日本海での航行などから得られた日本の技術が反映されている。 実際、記者も船酔いすることなく、快適に過ごすことができた。 メルチョラ・アキノ号は今年上旬にスプラトリー(中国名・南沙)諸島のパグアサ(同・中業)島近くで1カ月ほど補給などの任務に当たり、 「安定性に優れていることが証明された」 という。 ★中国海警局の船がフィリピン側の船に衝突した場面。比沿岸警備隊が公開した=南シナ海・アユンギン礁付近 (同隊提供、AP=共同) 比政府は日本の多目的船の有用性を評価し、国家経済開発庁(NEDA)のバリサカン長官は2023年11月、日本から同型船を2028年までに新たに5隻導入する計画を明らかにした。 バリサカン氏は多目的船が 「西フィリピン海(南シナ海)における重要な海上交通路を確保することを可能にする」 と意義を強調した。 南シナ海で中国による比船舶への妨害行動がエスカレートする中、日本は同志国軍を支援する枠組み 「政府安全保障能力強化支援(OSA)」 をフィリピンに初適用するなど、安保面での連携を深めている。 国際協力機構(JICA)フィリピン事務所の坂本威午(たけま)所長は 「フィリピンで航海の安全は、日本の国益にも資する」 と指摘。 JICAとして船舶の供与のみならず、人材育成などの分野でも協力を進めていく考えを示した。 主張 尖閣と南シナ海 中国の無法な行動許すな 2023/12/17 5:00 https://www.sankei.com/article/20231217-SEPWUMCWQZJ5ZMS5P2UVOGUUGA/ フィリピン沿岸警備隊が公開した、中国海警局の船がフィリピン側の船に衝突した場面=南シナ海・アユンギン礁付近(沿岸警備隊提供、AP=共同) https://www.sankei.com/article/20231217-SEPWUMCWQZJ5ZMS5P2UVOGUUGA/photo/LAJBWGJRWZMDHK4KX7CG6DQFRE/ 中国が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域や南シナ海で日本とフィリピンに挑発を重ねている。 中国は平和を乱す無法な振る舞いをやめるべきだ。 尖閣周辺の接続水域での2023年の中国海警局船の航行日数は過去最多となった。 海警局報道官は2023年12月10日、日本の漁船と海上保安庁巡視船が尖閣海域に 「不法侵入」 したと非難した。 中国の海洋調査船は日本の許しを得ずに、尖閣周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)に観測ブイ(浮標)を放った。 尖閣は日本固有の領土で、周辺は日本の海だ。 侵入者である中国は、尖閣周辺から直ちに去るべきだ。 南シナ海では、セカンド・トーマス礁の比軍拠点へ向かった同国補給船が中国海警局船に放水され航行不能になった。 別の補給船は海上民兵が乗る中国船に体当たりされた。 中国側は比側の船がぶつかったと反論したが信用することは難しい。 補給のため比軍がいるラワック島などへ向かった同国の民間船は、中国海軍に威嚇されて引き返すしかなかった。 ウィットサン礁付近では、海上民兵が乗る135隻以上の船団が居座っていると比沿岸警備隊が発表した。 中国は南シナ海全域の管轄権を持つと唱え、岩礁を埋め立て人工島に仕上げ、行政区画まで設けた。 いずれも国際法違反で認められない。 中国の南シナ海支配は7年前・2016年のオランダ・ハーグの仲裁裁判所の裁定で明確に否定されている。 このように、力による一方的な現状変更を狙う中国の脅威に日比両国は直面している。 更に両国は台湾を挟む位置にあり、台湾有事になれば無縁ではいられない。 日比首脳が2023年11月の会談で東・南シナ海の状況への 「深刻な懸念」 の共有を表明し、安全保障協力を推進しているのは当然だ。 同盟を結ぶ米国も加え、3カ国の結束で中国の威圧を跳ね返したい。 海保は国際法を踏まえた活動を伝授するなど比沿岸警備隊の能力向上に寄与してきた。 比沿岸警備隊は2023年9月、南シナ海で、中国が設置したブイなどを障害物として撤去した。 一方、手本となるべき日本が尖閣周辺海域で中国のブイを放置しているのはおかしい。 岸田文雄政権は臆することなくブイを急ぎ排除しなければならない。 高橋洋一「日本の解き方」 尖閣めぐる中国の「戦争恐れない」発言 国際仲裁裁判所も無視、自国の法律優先 危険極まりない存在に日本は「断固たる措置」を 2023.12/15 11:00 https://www.zakzak.co.jp/article/20231215-GVHIXQCPENNVHJXDRSZZWU4GCI/ 中国軍のシンクタンク、軍事科学院の何雷・元副院長(中将)が共同通信のインタビューに応じ、沖縄県・尖閣諸島を巡り 「戦争を望まないが恐れない」 と述べたという。 日本の通信社のインタビューなので、日本向けのメッセージであり、日本の反応を探ろうとしている。 相手の発言に感情的に過剰に反応する必要はないが、国際法などを踏まえ、冷静に外交その他の場では、中国側に 「日本に間違ったメッセージを送るべきではない」 とクギを刺しておくべきだ。 まず、中国が力による現状変更で、台湾の武力統一に踏み切った場合、尖閣諸島が自動的に巻き込まれて 「台湾有事」 が 「日本有事」 になる。 これは、安倍晋三元首相が、かなり前に 「台湾有事は日本有事」 と喝破していたように、軍事的には常識である。 中国が台湾に侵攻する時、制空権、制海権を確保するが、その際、海上封鎖が必至となる。 となると、尖閣諸島のみならず与那国島まで中国はカバーするので、日本有事は必然となるからだ。 実際、2022年8月、ペロシ米下院議長の訪台に関し、中国は台湾の海上封鎖に繋がる訓練を行った他、日本の排他的経済水域(EEZ)に弾道ミサイル5発が着弾した。 つまり、中国が力による現状変更を行うと、自動的に日本有事になるわけだ。 こうした中国の動きが日本を含む極東アジアの安全保障上、重大問題になるということを、日本は外交などの場で国際社会に向けて強く主張すべきだ。 中国は、2000年頃から 「核心的利益」 と言い、チベット・ウイグル、南シナ海、香港、台湾、尖閣を掲げてきた。 これまで、チベット・ウイグル、南シナ海、香港は手中に収めてきたので、残るは台湾と尖閣になった。 習近平国家主席が3期目になり、仕上げとして台湾と尖閣をやらないはずはない。 また、 「南シナ海で起こったことは東シナ海でも起こる」 とも言われてきた。 ここ数日間、南シナ海において中国とフィリピンの対立が緊迫している。 フィリピン政府は同国の船舶が2023年12月9日、南シナ海にあるスカボロー礁と呼ばれる岩礁の周辺で中国船から放水砲を発射されたと発表し 「違法かつ攻撃的な行動」 と非難した。 2016年の国際仲裁裁判所の判断でも、スカボロー礁ではフィリピンの漁業権が認められているとしている。 一方、中国は、仲裁裁判所の判断を無視して、両国船の衝突について 「責任は完全にフィリピン側にある」 と批判している。 要するに、中国は、仲裁裁判所の判断より自国の法律を優先させているわけで、国際社会においては危険極まりない存在だ。 国会などの場においても、 「日本は中国の力による現状変更は望まず、日本有事になれば断固たる対抗措置を取る」 と言うべきだ。 南シナ海で中国けん制 米比国防相電話会談 2023/12/14 8:25 https://www.sankei.com/article/20231214-3ACMHGNGZVJ4NHYU6J2IZ4YYUE/ オースティン米国防長官は2023年12月13日、フィリピンのテオドロ国防相と電話会談し、南シナ海での中国船によるフィリピン船の航行妨害を協議した。 米比相互防衛条約が、南シナ海を含む太平洋で活動する両国の軍部隊や公船、沿岸警備隊に適用されると述べて中国を牽制した。 中国海警局の艦船は2023年12月の9日と10日、南シナ海のスカボロー礁付近とアユンギン礁近くでフィリピン船の航行を妨害した。(共同) 米比両軍、対中国で連携確認 高官が電話会談 南シナ海での航行妨害 2023/12/12 11:06 https://www.sankei.com/article/20231212-DKRGM3LW6JIGHN25TGMMI7SZLM/ 米軍制服組トップのブラウン統合参謀本部議長は2023年12月11日、フィリピン軍のブラウナー参謀総長と電話会談し、中国船による南シナ海でのフィリピン船への航行妨害を受け、連携して対応する方針を確認した。 ブラウン氏が2023年10月に統参議長に就任後、ブラウナー氏との電話会談は初めて。 南シナ海では、スカボロー礁付近とアユンギン礁近くで2023年12月9日と10日に中国海警局の艦船がフィリピンの船舶や補給船に放水砲を使用して航行を妨害し、緊張が高まっている。 国防総省のライダー報道官は2023年12月11日の記者会見で中国側の 「無責任で危険な行動」 を批判した。 バイデン政権は、南シナ海でのフィリピン公船への攻撃が米国によるフィリピンの防衛義務を定めた米比相互防衛条約の適用対象になるとして、中国に対し繰り返し警告している。(共同) 動画 フィリピン巡視船同乗ルポ、中国船300メートルまで接近 緊迫の南シナ海「衝突するのでは」 2023/12/11 18:39 https://www.sankei.com/article/20231211-AVWY7U7G4FJ5NK3EMNBO73DM3U/ 南シナ海の領有権を巡り中国とフィリピンの対立が続く中、同海を航行する比沿岸警備隊の巡視船に産経新聞記者が同乗した。 同隊によると、南シナ海に向かう比巡視船への同乗を外国人記者団に認めたのは初めて。 巡視船に中国海警局の船舶が接近して航行を妨害するなど、緊迫化する南シナ海情勢を目の当たりにした。 乗船した巡視船は、日本の円借款によって建造され、2022年に就役したメルチョラ・アキノ号。 任務は、中比の摩擦の最前線であるスプラトリー(中国名・南沙)諸島のアユンギン(同・仁愛)礁に駐留する比軍兵士らに、支援物資やクリスマスプレゼントを手渡す団体メンバーを乗せた民間船の護衛だ。 船団は2023年12月9日深夜、フィリピン西部パラワン島エルニドを出発し、約400キロ西方のアユンギン礁に向かった。 船内の雰囲気が一気に緊迫したのは、同礁まで約100キロほどの地点に迫ったフィリピン時間の2023年12月10日午後4時(日本時間同5時)頃だった。 「船が見える。中国船のようだ」。 同行記者の1人が声を上げた。 まず中国海軍の戦艦2隻が1キロほど先に姿を見せ、その後、中国海警局の船舶が現れた。 船員たちの動きが慌ただしくなった。 海警局の船舶は緩やかに接近し、最終的に巡視船から200〜300メートルほどの距離にまで近付いた。 記者の間からは 「衝突するのではないか」 との声も上がった。 中国船は結局、巡視船と民間船の間を通り抜ける形で航行した。 無線での警告は一切なかった。 「こうした接近は常態化している。威嚇のためだろう」。 比沿岸警備隊はそう分析した。 この中国船の接近だけではなく、2023年12月10日にはアユンギン礁周辺で中国船が別の比船に突っ込む事案が発生した。 これらを受け、民間団体側は 「安全を確保できない」 と判断。 アユンギン礁に向けた航行は中止となった。 船団はパラワン島に向けて進路を変更したが、その後も中国船は数時間に渡って追尾を続け、沿岸警備隊員が警戒に当たった。 メルチョラ・アキノ号に乗船した比沿岸警備隊のラベイ指揮官は 「中国による比船舶への放水や体当たり行為が続き、その行動は日を追う毎にエスカレートしている」 「中国に海域を占有する意図があることは明白だ」 と指摘。 沿岸警備隊として警戒を続ける考えを示した。 フィリピン船が航行不能 中国が放水砲や衝突 米は中国非難 2023/12/11 18:18 https://www.sankei.com/article/20231211-7NEYSNZIKNLFLNDALGQE776U4Y/ フィリピン政府は2023年12月10日、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島のアユンギン(同・仁愛)礁の拠点に向かっていたフィリピンの補給船が中国海警局の艦船から放水砲で航行を妨害され、エンジンを損傷し航行不能になったと発表した。 別の補給船も中国の海上民兵の船に衝突されたという。 米国務省は同日の声明で、南シナ海でのフィリピン公船への攻撃は米国のフィリピン防衛義務を定めた 「米比相互防衛条約が適用される」 と中国を牽制し、非難した。 フィリピン政府は、中国の海警局や海上民兵の船による妨害行為が 「補給船の乗組員の命を危険に晒した」 と非難。 護衛の巡視船も放水砲を受けてマストが損傷したとしている。 中国海警局の艦船は2023年12月9日もスカボロー礁(同・黄岩島)付近でフィリピン水産当局の船舶3隻に放水砲を使用し航行を妨害した。 米国務省は声明で、南シナ海で一方的に権益を主張する中国の一連の行為は 「国際法を無視している」 と指摘。 「フィリピンの合法的な海上活動の妨害は地域の安定を損なう」 と非難した。 2016年に国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)が中国の権益主張を退けたことを改めて指摘し、中国に対して裁定を 「順守し危険行為をやめるよう求める」 とした。 またフィリピンとの同盟関係を強調し、同国の軍や沿岸警備隊、公船などに対する攻撃は 「南シナ海の如何なる場所でも米比相互防衛条約が適用される」 とした。 米、中国の航行妨害非難 比船に放水「国際法無視」 2023/12/11 11:22 https://www.sankei.com/article/20231211-TOM2TMRHJFKF3NOWCOXSMYVROA/ 米国務省のミラー報道官は2023年12月10日、南シナ海のスカボロー礁付近とアユンギン礁近くで2023年12月9日と10日に中国海警局の艦船がフィリピンの船舶や補給船に放水砲を使用し、航行を妨害した問題について 「フィリピン人の安全だけでなく国際法も無視している」 と非難する声明を発表した。 ミラー氏は国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所の2016年の判断が南シナ海での中国の主権主張を否定していると指摘した上で、裁判所の判断に従い危険な行為をやめるよう中国に要求した。 南シナ海でのフィリピンの公船に対する攻撃は、米国によるフィリピンの防衛義務を定めた米比相互防衛条約の適用対象になると改めて警告した。(共同) 南シナ海へ初のフィリピン民間船団 駐留兵にXマスの贈り物 中国の反発も 2023/12/10 7:48 https://www.sankei.com/article/20231210-6GYEXI2EQFKMLN7NYG25ZHWXVU/ 南シナ海で中国の威圧に対抗するフィリピンの駐留兵らにクリスマスプレゼントや補給物資を届ける民間船2隻が2023年12月10日未明、パラワン島エルニドを出航した。 フィリピン政府も支持し、沿岸警備隊の巡視船3隻が護衛で同行。 南シナ海で民間主導の補給船団派遣は初めてという。 南シナ海の権益を主張する中国の反発を招きそうだ。 埠頭からは食料やクリスマス用の飾りなどが民間船に積み込まれた。 途中まで同行する予定の多数の漁船も伴って出発。 2023年12月11日朝に南沙(英語名スプラトリー)諸島にある紛争の最前線アユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)付近を通過。 その後、軍が駐留するラワック島を訪れ、フィリピン人の 「英雄」 に贈り物を渡す。 2023年12月12日にエルニドに戻る予定だ。 船団には市民団体の若者ら約150人が分乗。 同行を許された報道陣約50人の前で 「西フィリピン海(南シナ海)は私たちのものだ」 と声を合わせて叫んだ。(共同) <独自>岸田首相 中国と領有権で対立のフィリピン、マレーシア歴訪へ 2023/10/7 18:28 https://www.sankei.com/article/20231007-OGGXYJ36R5MCHDWBYRNF47RRH4/ 岸田文雄首相は2023年11月3〜5日の3連休に東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国のフィリピンとマレーシアを歴訪する方向で最終調整に入った。 2023年10月7日、複数の政府関係者が明らかにした。 南シナ海の領有権への野心を隠さない中国に対し、ASEANの一部加盟国に不信感が広がる中、フィリピン、マレーシア両国との結び付きを強固にしたい考えだ。 フィリピンとは安全保障分野での成果文書も取りまとめる方向だ。 日本の首相による両国の訪問は、いずれも安倍晋三元首相以来で、岸田首相の就任後は初となる。 日本政府はASEANとの友好協力50周年を記念して2023年12月16〜18日の日程で、日ASEAN特別首脳会議を東京都で開催する。 首相は、フィリピンのマルコス大統領やマレーシアのアンワル首相との会談で特別首脳会議への協力を求める。 2023年10月8日からベトナムなどASEAN4カ国を歴訪する上川陽子外相と共に特別首脳会議への準備を整える意向だ。 加えて、首相が念頭に置くのは、強引に南シナ海の実効支配を進める中国の抑止だ。 特に、フィリピン近海では中国海警局の船舶がフィリピン船の航行を妨害する事案が続発している。 また、中国が2023年8月に公表した 「2023年版標準地図」 では、南シナ海のほぼ全域の領有を主張した。 フィリピンが声明で 「中国の主権主張を正当化しようとする試みで、何の根拠もない」 と反発した他、中国との経済的な結び付きが強い マレーシアもボルネオ島(カリマンタン島)沖の自国の排他的経済水域(EEZ)と重なる水域を中国領にしていると非難した。 フィリピンと米国の海軍は2023年10月2日にフィリピン周辺海域で合同演習を行い、日本が海上自衛隊を派遣。 カナダ、英国の艦船も参加した。 首相としては、フィリピンとの安保分野での連携を加速する他、マレーシアの中国傾斜へも楔を打ちたい考えだ。 日本が2023年4月に創設し、フィリピンとマレーシアを2023年度の対象国としている防衛装備品を提供する無償資金協力の新制度 「政府安全保障能力強化支援(OSA)」 の進捗についても意見を交わすとみられる。 フォト あわや衝突、中国海警局船が比巡視船妨害 1mまで接近 2023/10/7 16:06 https://www.sankei.com/article/20231007-NSFVH7TGCBLTVMRTUHSOR7VURU/ フィリピン沿岸警備隊は2023年10月6日、南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)のフィリピン軍拠点に2023年10月4日、補給物資を届ける任務を支援する際、中国の海警局と海上民兵の船9隻に妨害されたと発表した。 海警局の船がフィリピンの巡視船に対し僅か1メートルの至近距離まで接近するなど、8件の危険行為に直面したと非難した。 沿岸警備隊が公開した映像によると、中国海警局の船はフィリピン巡視船の進路の直前を横断。地元メディアによると、巡視船は衝突を避けるため、動力を逆回転させて急停止を強いられた。 沿岸警備隊は、中国海軍の軍艦1隻もフィリピンの巡視船から1km以内の距離に近づいた他、中国軍機が監視飛行を行ったと指摘した。 フィリピンの巡視船には、マルコス大統領が 「特別な懸念」 に対応するため中国担当特使に任命したロクシン前外相が乗り込んでおり、妨害状況を目撃した。(共同) 中国艦船が比巡視船妨害 1メートルの距離まで接近 2023/10/7 13:00 https://www.sankei.com/article/20231007-CENLHCID75M3TOFY6ZWLKTCRKE/ フィリピン沿岸警備隊は2023年10月6日、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島のアユンギン(同・仁愛)礁で、比巡視船の航行が、中国海警局の船に妨害されたと発表した。 中国船は巡視船から約1mという至近距離まで接近したといい、沿岸警備隊は国際法に違反する危険な行為だと非難した。 妨害行為があったのは2023年10月4日。 沿岸警備隊によると、補給船の警護に当たっていた比巡視船が、中国海警局の4隻の船と、中国の海上民兵が搭乗していたとみられる5隻の船に航行を遮られたという。 中国海警局の船は巡視船の正面を横切っており、巡視船は衝突を回避するため、動力を逆回転させて急停止した。 アユンギン礁は、フィリピンが1999年、領有権主張のために軍艦を意図的に座礁させて軍事拠点化した。 南シナ海のほぼ全域の領有権を主張する中国は軍艦の撤去を求めているが、比側は拒否。 中国は2023年8月にも同礁付近で比補給船に放水するなど、妨害行為を繰り返している。 中国艦船、比補給船に放水 比軍「重大な懸念」表明 2023/8/8 20:16 https://www.sankei.com/article/20230808-4Z5IP2JEQNNXVH7BC325Q2732U/ 中国が実効支配を強化する南シナ海で、中国海警局の艦艇がフィリピン軍の補給船に放水する事案が発生し、両国による批判の応酬が続いている。 マルコス比政権は中国と経済面の連携は重く見つつ、領有権問題では譲歩しない姿勢を堅持。南シナ海を巡る中比の摩擦は激化しそうだ。 放水があったのは2023年8月5日。 比軍によると、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島のアユンギン(同・仁愛)礁付近で、比軍が物資補給などのためにチャーターした船に対して、中国海警局の艦船が放水砲を使い妨害したという。 比軍は声明で放水に 「重大な懸念」 を表明。 中国に 「人命を危険に晒す事故を防ぐための責任ある行動」 を要求した。 2023年8月7日には比政府が中国の黄渓連(こう・けいれん)駐比大使を呼んで抗議した。 アユンギン礁付近では2023年2月にも、中国海警局の艦船が比巡視船にレーザー照射する事案が発生している。 一方、中国海警局は2023年8月7日の談話で、放水銃を発射した海域は中国の海域だと主張。 「警告を発したが効果がなく、衝突を避けるために放水砲で警告した」 と反論している。 南シナ海で中国の圧力が継続する中、マルコス政権は親中的だったドゥテルテ前政権の方針を転換し、安全保障面で米国との連携強化を目指している。 放水を巡って米国務省のミラー報道官は2023年8月5日、 「放水は国際法に反し、地域の平和と安定を直接脅かすものだ」 と中国を批判した。 中国艦、放水砲で補給妨害 比軍が非難 南シナ海で 2023/8/6 20:33 https://www.sankei.com/article/20230806-FBCCM7TM4RIWPKNBKBFGVQBB64/ フィリピン軍は2023年8月6日、南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)で2023年8月5日、同軍拠点に兵員交代と物資補給のため近づいたチャーター船のうち1隻を中国海警局の艦船が放水砲を使って妨害したとし、強く非難するとの声明を発表した。 日米はフィリピンへの支持を表明した。 一方、中国は法に基づき排除したと主張した。 声明は、中国側が船の乗組員の安全を無視し、国際法に違反していると批判。 「人命を危険に晒す事故や誤算を防ぐため、責任ある行動」 を求めた。 日本の越川和彦駐フィリピン大使は 「合法的な海洋活動の侵害」 だとし 「全く容認できない」 と批判。 米国務省もフィリピンを支持し、航行の自由を守るよう中国に要求する声明を発表した。 南シナ海でフィリピンの公船が武力攻撃されれば、米比相互防衛条約の適用対象になるとも警告した。(共同) 比大統領、中国に懸念伝達 巡視船レーザー照射で 2023/2/15 21:29 https://www.sankei.com/article/20230215-Z5C6544G2FIMRDZD3B2WVMZDDQ/ フィリピンのマルコス大統領は2023年2月14日、中国の黄渓連・駐フィリピン大使を呼び出し、フィリピン沿岸警備隊の巡視船が南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島のアユンギン礁付近で中国海警局の艦船から軍事用レーザーの照射を受けたことについて 「深刻な懸念」 を伝えた。 大統領府などが発表した。 大統領が外交ルートではなく、自ら大使に懸念を伝達するのは極めて異例。 中国外務省の報道官は2023年2月15日の記者会見で、レーザー照射はフィリピン船との距離を測り、安全を確保する目的だったと主張。 「フィリピン側の乗組員に対し、レーザーを照射していない」 と述べた。 マルコス氏は、フィリピンの沿岸警備隊や漁船に対する中国側からの行動が頻度や激しさを増していると批判した。 2023年1月に訪中した際、習近平国家主席との首脳会談で南シナ海問題に 「友好的な協議を通じて対処する」 ことで合意していた。 黄氏とマルコス氏は、この合意をどのように実施し、対話を強化するか意見交換したという。(共同) 中国艦船がレーザー、異例の照射 比巡視船に 2023/2/13 21:34 https://www.sankei.com/article/20230213-HTOMVBAEUFJWXD6OQ3YUIVFAAU/ 緑色のレーザーを照射する中国艦船=2023年2月6日、南シナ海のアユンギン礁付近(フィリピン沿岸警備隊提供・共同) 中国艦船が照射した緑色のレーザー=2023年2月6日、南シナ海のアユンギン礁付近(フィリピン沿岸警備隊提供・共同) フィリピン沿岸警備隊は2023年2月13日、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島のアユンギン礁付近で、海軍への補給任務中だった巡視船が2023年2月6日、中国海警局の艦船からレーザー照射を受けたと明らかにした。 乗組員の目が一時的に見えなくなった他、危険な操船があったとして、警備隊は 「主権の明らかな侵害」 と非難している。 中国外務省の汪文斌副報道局長は2023年2月13日の記者会見で 「抑制的」 な行動により自国の主権を守ったと主張した。 警備隊によると、艦船は緑色のレーザーを2度照射。 巡視船の後方約140mに接近した。 レーザー照射は異例で、警備隊は 「中国の艦船が海上で攻撃的な行動を取っても、領土を守るため、プレゼンスを維持し主権を主張する」 と声明を出した。 アユンギン礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内。(共同)
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