<■635行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> 自衛官國参拝と愛する人への言葉 Hanada2024年4月号 元陸上幕僚長 岩田清文 ■疑念が残る新聞の大騒ぎ 國神社を私的に参拝する際、公用車を利用したとして、去る2024年1月26日、陸上自衛隊の幹部が処分された。 22名が参拝したのは、2024年1月9日(火)の午後3時過ぎ、皆、時間休を取って私的な立場で参拝している。 報道からは、休暇中の私的な行動において公用車を利用したことが処分の理由とされ、処分のレベル的には軽いものとされている。 しかし、この程度の事でなぜ一部の新聞は大騒ぎするのか。 本件を最初に報道した毎日新聞(2024年1月13日)は、 「第二次大戦のA級戦犯が合祀されている靖国神社を自衛官が組織的に参拝していたとすれば、不適切だと言わざるを得ない」 と指摘し、宗教活動に関する隊員への指揮事項を記した1974年の防衛事務次官通達への抵触にも言及している。 A級戦犯が合祀されている神社に、自衛官が参拝してはいけないということなのか。 A級戦犯や特定の戦没者のみを崇めるために参拝する自衛官はまずいないだろう。 後ほど述べるが、彼らは国を守る務めにおいて純粋に祈願するために参拝しているはずだ。 今回は休暇中の私的な参拝であり、自らの意志に基づくものと思う。 更に、毎日新聞は参拝当日、國神社で待ち構えるようにして取材していたという。 その取材を基に、50年前の古い通達を探し出してきて、通達違反ではないかと厳正な対処を迫った。 これらからは意図的、計画的にこの参拝を大袈裟に取り上げ、自衛隊と國神社との関連性を問題にしたかったと思わざるを得ない。 そもそも、自衛隊内部の行動予定をどのようにして事前に知り得たのか、疑念も残る。 一方で、産経新聞は2024年1月16日の誌面において、 「陸上自衛隊の参拝は当然だ」 と主張している。 参拝の目的が、2023年4月に陸自ヘリコプターが沖縄県・宮古島沖で墜落した事故の調査委員会メンバーが安全祈願をすることにあったとした上で、能登半島地震対応中の緊急性を要する状況におては、公用車を使用することも当たり前だとしている。 更に、A級戦犯に関しては、国会が1953(昭和28)年、 「戦犯」 赦免を全会一致で決議、政府はA級を含め刑死した受刑者の遺族にも遺族年金を支給してきたことを例示し、他国の干渉に迎合せず、日本自身の立場を尊重すべきとの主張だ。 加えて、50年前の防衛省の次官通達を改めるべきとの指摘もある。 このように賛否両論の主張が報道される中、自衛官が國神社を参拝する意味や思いについては、ほとんど報道されない。 もちろん、現役自衛官がそのようなことを公にすることは憚れるのだろう。 そこで、1自衛官OBとしての思いではあるが、紹介させて頂きたいと思う。 現役当時から、個人的には、もしいざという時が訪れ、最後の時が来たならば、國神社に祀ってほしいとの願いを持っていた。 國神社には、日清戦争や日露戦争、そして大東亜戦争に至るまで、 「祖国日本を護る」 との一念の下、尊い生命を捧げられた246万6000余柱が祀られている。 我々自衛官と同じ 「国のために命を懸ける」 との志を持たれていた先人が祀られる國神社に、自分の死後もありたいと思っていたからである。 台湾有事・日本有事の危機感が高まる中、自己の死生観に磨きをかけている自衛官諸氏も多いことであろう。 その中には、いざという時は國神社に祀ってもらいたいという、私と同様の気持ちを持つ自衛官もいるものと思う。 自衛隊員は皆、入隊に当たり、自衛隊法の規定に基づき服務の宣誓を行う。 その宣誓には、 「事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います」 との1文がある。 これは、 「命を賭してでも国を守る」 ことを国家・国民に対して誓うものであり、命のやり取りを意味するものである。 私自身も、その覚悟で37年間勤務してきた。 自らの立場が曖昧な憲法を順守しつつ、自己の命を懸けてでも国を守ろうとする。 この耐え難い矛盾に苦悩しつつも、私は現役時代、自分自身に、そして部下たちに、こう言い聞かせてきた。 「我々は、自己犠牲による利他の精神、他を利する精神を実践する崇高な価値観、生き様を職業としている」 「自らの道が正しいことを信じ、迷うことなく、悩むことなく、ただひたすら誇りと矜持を持って国防の任に邁進すべきである」 ■慰霊碑は「誓い」の場 「士は、己を知る者のために死す」 との言葉がある。 国家として、自衛隊員に 「命を懸けろ」 と言うなら、その隊員の気持ちを理解し、あるべき姿に改革していくのが政治の責任だろう。 その改革の1つが、いざという時に、国の命令により究極の任務を遂行し、戦死という最大の犠牲を払った隊員に対する慰霊の在り方である。 最高指揮官である内閣総理大臣の命を受け、国土防衛の任を遂行中に命を賭した場合、その隊員の国家への忠誠と献身を称え、霊を慰めることは不可欠であり、国家としてのその姿勢が、他の隊員をして国を守ろうとする強い気概を育むのである。 その際、隊員の死後、どこに葬るかは士気にも関わる極めて重く重要な問題である。 2022年12月に閣議決定した安全保障関連3文書においては、有事に関する強い危機感が示され、戦争を抑止するための具体化が進んでいる。 その中において、仮に自衛官が戦死した場合の様々な処遇等を検討すると共に、死後における慰霊の在り方についても、静かに議論を進めていくべきだろう。 現状のままであれば、防衛省・自衛隊全体としては市谷駐屯地での慰霊、および各地域としては司令部が所在する一部の駐屯地等において慰霊されるであろう。 しかし一般隊員の視点から見れば、死後、そこに戻るという意識を持つ者は少ないだろう。 それら慰霊碑の前では年に1度、追悼式が執行されているが、一般隊員にとっては、その慰霊碑が共に国のために散った戦友、皆の魂が戻る場所と思っている者は少ない。 どちらかと言えば、2度と事故等で仲間を失ってはならないとの 「誓い」 の場であり、ご遺族にとっては故人に再び 「手を合わせる」 場なのである。 明治以来、日本国は国のため国民のために命を捧げた英霊を、國神社において永遠に慰霊し崇敬することとした。 敗戦の結果として、国家として崇め敬い続けることはできなくなったが、宗教法人としての國神社が国に代わり継承している。 当時、 「死んで國で会おう」 と国の命令で戦地に赴いた方々には、明確に魂が戻る場所、精神的な拠り所があったと認識する。 もちろん、現状、国として1宗教法人を指定して英霊を祀ることはできないことは理解するものの、この点は、今後議論をしていく必要があるのではないか。 ■戦後日本の原点 例えば、過去には2001(平成13)年、諮問機関である 「追悼・平和祈念のための記念碑施設の在り方を考える懇談会」 を発足させ、翌2002(平成14)年12月24日に提出された報告書では、国立の無宗教の追悼・平和祈念施設が必要と指摘されていた。 報告はされたものの、その後の動きはない。 当時の報告書には、施設の性格を國神社と区別化するため、次のように説明している。 國神社は、 「國事に殉ぜられたたる人人を奉斎し、永くその祭祀を斎行して、その『みたま』を奉慰し、その御名を万代に顕彰するため」 「創立せられた神社」 とされている。 これに対し、新たな国立の施設は 「死没者全体を範疇とし、この追悼と戦争の惨禍への思いを基礎として日本や世界の平和を祈るものであり、個々の死没者を奉慰(慰霊)・顕彰するための施設ではなく、両者の趣旨、目的は全く異なる」 と述べられており、前述したような戦死した自衛官の魂が戻る場所とは思えない。 追悼施設のみならず、そもそも自衛官の戦死に関わる具体的な検討が疎かになっていること自体が、我が国が未だに戦後レジーム(体制・政治体制)からの脱却が図られていないことの証左かもしれない。 安倍総理は、その戦後レジームから脱却する具体的取り組みの1つとして、終戦から70年経った2015(平成27)年8月15日の前日、2015(平成27)年8月14日に戦後70年談話を閣議決定した。 そこには、 「尊い犠牲の上に、現在の平和がある。これが、戦後日本の原点であります」 「2度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。(中略)先の大戦への深い悔悟の念と共に、我が国は、そう誓いました」 「自由で民主的な国を創り上げ、法の支配を重んじ、ひたすら不戦の誓いを堅持してきた」 「あの戦争には何ら関りのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」 「しかし、それでも尚、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません」 と強調している。 特に、 「70年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私たちは、静かな誇りを抱きながら、この不動の方針を、これからも貫いてまいります」 と述べたことは重要だ。 ■主権国家として堂々と 我々日本人は、いつまで國神社での慰霊を他国に配慮し続けるのか。 戦後70有余年、これまでの平和を大事にする日本の歩み、そして日本の生き様に自信と誇りを持ち、主権国家として堂々と生きていくべきではないのか。 主権とは、対外的には国家の独立性を保持し、外国からの干渉を排除する権利と理解する。 であるならば、神社への参拝という日本人としてごく自然の風習を守り続ける独立性、そしてその行為に対する外国からの干渉を排除して初めて、我が国は主権国家と言えよう。 國神社は 「祖国を守るという亡くなられた方々の神霊」 を祀る場であり、そこには日本人として戦い、亡くなった台湾や朝鮮半島出身者、そして大東亜戦争終結時に、いわゆる戦争犯罪人として処刑された方々なども含まれている。 身分や勲功の区別もなく、国のために戦ったという1点において共通していれば一律平等に祀られることこそ、死後、その魂は永遠にこの世に留まり、国や地域などの場所で守り神となるという、悠久の歴史の中で伝わる日本人の伝統的信仰に則するものと私は理解している。 この國神社に赴き、戦没者を追悼して日本の安寧を祈祷することは、日本が長年に渡り培ってきた社会的儀礼であり、習俗的行為である。 私は、陸上幕僚長に就任するその日の早朝、個人的に國神社に参拝し、國神社の神霊に、陸上防衛の責任者としての決意と同時に、願わくばご加護を賜ることを祈祷した。 その3年後、離任当日の早朝、改めて参拝し、陸上幕僚長の職を解かれたことと、併せて37年間の防人としての任を終えることを報告し、感謝の意をお伝えした。 日本人としてごく自然のことであり、参拝後は純粋に清々しい気持ちを持つことができた。 ■人的基盤の抜本的検討を 清々しい気持ちで退官はしたが、今になっても尚、現役の後輩たちのことを思うと、彼らが真に命を懸けられる、普通の国としてのあるべき軍事組織に進化すべきであると強く願っている。 現状、防衛省においては、人に関する強化施策の検討が進んでいるようである。 2024(令和6)年1月に防衛省が発表した 「人的基盤の強化に係る各種施策の進捗状況について」 によれば、部外人材も含めた多様な人材の確保や、隊員のライフサイクル全般における活躍を推進することなどが報告されている。 それぞれ重要な施策であり、是非具現化されることを願っているが、そこには、これまで述べてきたような有事に真正面から向き合い、国を守るため熾烈な環境で戦い、状況によっては国土防衛の現場で最期を迎える自衛官の栄典、慰霊・顕彰、遺族に対する手厚い補償、そして負傷した自衛官の一生の処遇など、本質的な検討が見当たらない。 物事の重さから公にはせず、静かに検討がなされていることを願っているが、それこそが人的基盤の抜本的検討ではないか。 冒頭の報道に戻るが、参拝した自衛官たちは、2023年4月6日に宮古島海域において殉職した同僚たちを思いながら、航空安全を誓うと共に祈願するとの純粋な気持ちで参拝したものと信じる。 國神社に参拝する自衛官の思いには、個人ごとに様々な意味があると思う。 しかし共通するものは、いざという時は身をもつて国防の責任を果たすとの強い思いが根拠にあることは言うまでもない。 その殉職した第8師団長坂本雄一陸将はじめ殉職隊員追悼式が、2023年10月21日、岸田首相、木原防衛大臣らが参列して挙行された。 式典の終わりに、遺族代表として坂本陸将の夫人が参列をされた。 私も参列した席で拝聴したが、涙が止まらなかった。 読者の方々にも共有して頂きたく、その挨拶全文を紹介したい。 彼らを含む自衛官、そしてその家族がどういう気持ちで国のために貢献しようとしているのかをご理解頂く一助となれば幸いである。 少し長くなるが、是非最後まで読んで頂きたい。 ■自衛官の家族としての覚悟 令和5年度自衛隊殉職隊員追悼式に当たり、殉職隊員遺族を代表致しまして、ご挨拶申し上げます。 この度は自衛隊の皆様をはじめ多くの方々に、救助活動など様々なご支援ご尽力を賜り、深く感謝申し上げます。 そして本日は、自衛隊最高指揮官・岸田内閣総理大臣ご臨席の下、木原防衛大臣主催による殉職隊員追悼式を執り行って頂き、私ども遺族一同、厚く御礼申し上げます。 今から25年前に夫から言われ、ずっと心に在った言葉があります。 「自衛官の家族として、覚悟を持っていて下さい」 ”自衛官の家族としての覚悟”、そして夫の言葉の根本にある彼自身の大きな覚悟、今回改めてこの言葉を夫の遺志として理解しました。 命を捧げた自衛官たちは皆一様に、国の守りに覚悟を持って臨み、職務に真摯に懸命に取り組み、身をもつて責務の完遂に務め、最後の瞬間まで誇りを持った自衛隊員であったのだと確信致します。 家族として、1国民として、亡き自衛官たちに深く敬意と感謝の念を捧げたいと思います。 自衛隊の皆様より、心のこもったお言葉をたくさん頂戴致しました。 「仲間を失った悲しみを忘れることなく、その思いを継承し、引き続き日本の平和のために任務に邁進して参ります」 このお言葉は亡き自衛官たちの強い遺志であり、家族としまして大きな支え、励みとなります。 自衛隊の皆様の強い絆に触れる中で、我らが自衛官たちは素晴らしいお仲間に恵まれ、同じ志を持って国防を担い、充実した豊かな人生を送ったのだと実感できました。 この素晴らしいご縁に感謝申し上げます。 ここに集う家族は皆、大切な人を突然なくしました。 その大切な人は誇り高き自衛隊員であると共に、良き家庭人でまおります。 家族をとても大事にし、家族それぞれにとっても彼らは大切な存在です。 大事な息子であり、娘であり、頼れる兄弟、姉妹、愛する夫、尊敬する父、そして、心通う友人であります。 ■「ありがとう」を贈りたい 突然の別れにより、今私たちは、それぞれが色々な思いと向き合っています。 悲しみや憤り、混乱、不安な気持ち この挨拶を考えている時、思いました。 「このまま失ったことを悲しみ続けるのではなく、彼らが残してくれているものを大事に見つめていきたい・・・」 「そして、過去に一緒に出来なかったことを悔やんだり、これから出来ないことを嘆いたりするのではなく、今まで一緒にいられたこと、出来たことを喜びたい・・・」 彼らの強さや優しさ、誠実な言葉や行動、考え方・・・彼らとの関りは私たちに大きな幸せや喜び、良い影響を与えてくれています。 それらはこれからも失われることはなく、私たちの心に残り、大きな力となって支え続けてくれる。 生きていくための道標となっていく・・・。 夫たちも私たちがこのように前向きに考え、笑顔で生きていくことを望み、 「頑張れよ」 「頼んだよ」 と、傍で応援してくれているように感じます。 国のために命を賭し、平和の礎となった自衛官たちを家族として、これまでも、これからもずっと誇りに思い、彼らの今までの足跡や今回の出来事が、今後に活かされ繋がることを願い、そして私たち自身も国の守りについて真剣に向き合い考えることを明言し、先に逝ってしまった愛する人に言葉を贈りたいと思います。 「ありがとう」 「お疲れ様でした」 「これからも見守って下さいね」 最後に、日本の平和を守るために、隙のない備えに万全を期し、覚悟と責任感を持って厳しい訓練や任務に臨まれている自衛隊の皆様に、衷心より敬意と感謝の意を申し上げますと共に、今後、崇高な職務を無事に遂行され、益々ご活躍されますことを祈念申し上げます。 そして本日ご参列の全ての皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げ、日本そして世界の平和を強く願い、遺族代表の挨拶とさせて頂きます。 有難うございました。 令和5年10月21日 自衛隊殉職隊員 遺族代表 坂元雄一 妻(陽子)<産経抄>靖国神社に参拝してなぜ悪い 2024/2/26 5:00 https://www.sankei.com/article/20240226-XQ6ZYGBZABLUDJKCQJ2X6HM7XQ/ 2024年1月下旬に行われた日教組の教研集会で、日本軍の特攻隊員の遺書を題材にした授業が報告されていた。 日教組も変わったのかと思い、本紙社会部記者が報じた記事を恐る恐る読んだ覚えがある。 ▼改めて紹介すると、長崎県の中学教員は修学旅行の事前学習として特攻隊員の遺書を題材にした。 家族や友人への思いなど項目に分け感想を書かせ、歴史的背景を考えさせた。 ▼兵庫県の小学校教員は、当時の検閲について触れ、遺書に本音を書けたのかなどの観点で指導した経緯を報告していた。 本紙記者の取材に、近代史の専門家は 「検閲は作戦に支障が出る地名などが対象」 とし、 「検閲されたから一律に本音を書けなかったわけではない」 などと指摘していた。 ▼月替わりで靖国神社の社頭に掲示されている遺書に胸を打たれたことを思い出した。 今月は 「兄上に遺(のこ)す」 と題した遺書で、23歳で戦死した特攻隊の海軍少尉は、両親や教師先輩への感謝を綴り、出撃への思いを記している。 ▼後半では長男でない自分は家の事に 「何も云(い)う事なし」 とし 「兄上を中心に一家団(だん)欒(らん)して国家の為(ため)に」 と託した。 出撃が迫る中、 「甚だ簡単ですが兄上に遺す」 と結んでいる。 こうした遺書には共通して家族らを思う心情が溢れている。 ▼命をかけ国に尽くした英霊を祀る靖国神社に、相変わらず冷淡な論調がある。 朝日新聞は2024年2月25日付の社説で 「陸上自衛隊に続き海上自衛隊でも」 などと批判している。 2023年5月に海自練習艦隊司令部(広島県呉市)の司令官と海自幹部候補生学校の卒業生らが研修の休憩時間に参拝したというのだが、どこが問題なのか。 弊紙は首相をはじめ、靖国神社に参拝しないほうがおかしいと主張しているのだが。 誤解招く行動避けるべきだ 海自靖国参拝で木原防衛相 2024/2/22 11:50 https://www.sankei.com/article/20240222-HDRUCED3YRLZZFILJPZ4ERG4RE/ 木原稔防衛相は2024年2月22日の閣議後記者会見で、海上自衛隊の幹部らが2023年5月に東京都千代田区の靖国神社を集団で参拝していたことについて 「誤解を招く行動は避けなければならない」 「私的参拝だったと聞いており、詳細は確認中だ」 と述べた。 木原氏は、海自練習艦隊司令部(広島県呉市)の司令官と海自幹部候補生学校の卒業生らが2023年5月17日に東京・九段下周辺の史跡で研修し、休憩時間に参拝したと説明。 「隊員個々の自由意思により、玉串料は私費で支払った」 と説明した。 海自隊員ら靖国集団参拝 幕僚長「私的」問題視せず 2024/2/20 18:53 https://www.sankei.com/article/20240220-OLDZRETIXJJ7RFS2VZC2TAV5LE/ 海上自衛隊練習艦隊司令部(広島県呉市)の司令官らが遠洋練習航海を前にした研修期間中の2023年5月、制服を着用し東京都千代田区の靖国神社を集団で参拝していたことが2024年2月20日、防衛省への取材で分かった。 海自トップの酒井良海上幕僚長は2024年2月20日の記者会見で 「研修の合間の時間に、個人の自由意思で私的に参拝した」 「問題視しておらず、調査する方針はない」 と述べた。 防衛省によると、海自の研修は2023年5月17日、165人が参加し、東京・九段下周辺で実施した。 酒井氏の説明では、司令官の今野泰樹海将補を含む多くが参拝した。 玉串料はまとめて納めたとしている。 2024年1月9日には陸上幕僚副長らが靖国神社に集団参拝し、公用車の使用が不適切だったとして計9人が処分された経緯がある。 防衛省、弊害通達廃止の前例 阿比留瑠比の極言御免 2024/2/1 1:00 https://www.sankei.com/article/20240201-5Q5WLJGVF5OJFDUZJGLD3ZXBEM/ 陸上自衛隊幹部らが集団で靖国神社に参拝したことが、部隊としての宗教施設参拝などを禁じた1974(昭和49)年の事務次官通達に抵触するかどうかを調べていた防衛省は、通達違反ではなかったとの結論を出した。 そもそも内閣法制局でもない防衛省が、 「信教の自由」 を定める憲法20条の解釈に踏み込むような通達を出す方が異例だろう。 木原稔防衛相が2024年1月30日の記者会見で、通達改正に言及したのも当然だと言える。 「およそ50年前に策定された非常に古いもので、それ以降、信教の自由や政教分離についての判例もいくつか出ている」 「そういった積み重ねも踏まえ、必要に応じて改正を行うべきだ」 この件に関しては、小沢慶太記者が2024年1月27日の本紙政治面で 「自由意思による参拝をも萎縮させるような通達はむしろ廃止すべきではないか」 と書いていた。 また、2024年1月31日の正論では岩田清文元陸上幕僚長が靖国に参拝する自衛官の思いについて、 「共通して、いざという時は身をもって国防の責任を果たすとの強い思いが根底にある」 と指摘する他、こんな自身の心情も吐露していた。 「我々自衛官と同じ 『国のために命を懸ける』 との志を持たれていた先人が祀られる靖国に、自分の死後もありたいと思っていた」 こうした 「思想・良心の自由」(憲法19条) に基づく慣習的行為すら、安易に制限を加えようとする発想の方がよほど危険である。 それでも朝日新聞は2024年1月30日の社説 「陸自靖国参拝 組織性は否定できない」 で、こう書いていた。 「旧軍との『断絶』をどう考えているのか。疑問を持たざるをえない」 「航空安全祈願がなぜ靖国神社でなければいけないのかも、よくわからない」 「戦後、平和憲法の下で再出発した自衛隊に、歴史への反省を疑わせるような振る舞いがあってはならない」 朝日新聞の理屈で言えば、戦後に連合国軍総司令部(GHQ)に新憲法を貰って再出発した日本は、戦前の日本とは 「断絶」 しているのだから、朝日新聞が好んで追及する戦争責任も問えないことにはならないか。 なぜ靖国かが本当に分からないなら、岩田氏に取材してみたら如何か。 ■猛反発の「言論統制」 ともあれ、小沢記者の通達廃止の提言に付言すれば、防衛省の事務次官通達の中には11年前の2013年に廃止になったものもある。 2010(平成22)年11月の民主党の菅直人政権時、防衛省が出した自衛隊行事での民間人による民主党政権批判を封じる通達がそれである。 航空自衛隊の航空祭で、自衛隊を支援する民間団体の会長が 「まだ自民党の内閣の方がまともだった」 「一刻も早く菅直人政権をぶっ潰して、自民党政権に戻しましょう」 と挨拶したことが 「極めて不適切だ」 として、参加を控えさせることも含めた政治的発言制限の通達を出したのだった。 これには当然、自衛隊やOB組織、そして自民党など野党から 「言論統制だ」 と猛反発が起きた。 翌2011(平成23)年2月に6野党が通達撤回要求で一致したのを受けて、菅直人政権側は翌2011(平成23)年3月に各部隊に行事での民間人挨拶の内容を提出させるよう求めていた文書課長連絡を廃止した。 そして政権交代して安倍晋三内閣となっていた2013(平成25)年2月、通達は廃止された。 前例はあるのだから、木原氏には自衛隊を差別するかのような古びた通達については、改正であれ廃止であれ速やかに実行に移してもらいたい。 <正論>自衛官の靖国参拝の意味と思い 元陸上幕僚長・岩田清文 2024/1/31 8:00 https://www.sankei.com/article/20240131-FHPQHDOPFFJLVIBZ2ABXACDT4U/?809072 ■国のため命懸けた先人の志 現役当時から、個人的には、もしいざという時が訪れ最後の時が来たならば、靖国神社に祀ってほしいとの願いを持っていた。 靖国神社には、戊辰戦争に始まり日清・日露戦争、そして大東亜戦争に至るまで、 「祖国日本を護る」 との一念の下、尊い生命を捧げられた246万6000余の柱が祀られている。 我々自衛官と同じ 「国のために命を懸ける」 との志を持たれていた先人が祀られる靖国に、自分の死後もありたいと思っていたからである。 台湾有事・日本有事の危機感が高まる中、自己の死生観に磨きをかけている自衛官諸氏も多いことであろう。 その中には、いざという時は靖国に祀ってもらいたいという、私と同様の気持ちを持つ自衛官もいるものと思う。 2022年12月に閣議決定した安全保障関連3文書でも有事に関する強い危機感が示され、戦争を抑止するための具体化が進んでいる。 その中で自衛官が戦死した場合の様々な処遇等を検討すると共に、慰霊の在り方についても静かに議論を深めていくべきだろう。 現状、防衛省では人的基盤強化の抜本的な検討が進んでいるようであるが、報道のような 「丸刈りの廃止」 という小手先の処置だけでは抜本的改革とは言えない。 特別職の国家公務員という位置付けではなく、いざという時は国のため命を懸けることを誓った存在であることを念頭に置いた、真に 「抜本的」 な検討が必要である。 そもそも自衛官の戦死に関わる具体的な検討が疎かになっていること自体が、我が国が未だに戦後レジームからの脱却が図られていないことの証左かもしれない。 安倍晋三首相(当時)はその戦後レジームから脱却する具体的取り組みの1つとして、2015(平成27)年8月15日の前日、14日に戦後70年の談話を閣議決定した。 そこには 「尊い犠牲の上に、現在の平和がある」 「これが、戦後日本の原点」 「2度と戦争の惨禍を繰り返してはならない」 「先の大戦への深い悔悟の念と共に、我が国は、そう誓いました」 「自由で民主的な国を創り上げ、法の支配を重んじ、ひたすら不戦の誓いを堅持」 と述べた上で、 「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」 「しかし、それでも尚、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません」 と強調している。 特に 「70年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私たちは、静かな誇りを抱きながら、この不動の方針を、これからも貫いてまいります」 と述べたことは重要だ。 ■慰霊まで他国に配慮する呪縛 我々日本人は、いつまで靖国での慰霊を他国に配慮し続けるのか。 戦後80年を目前に、これまでの平和を大事にする日本の歩み、そして日本の生き様に自信と誇りを持ち、主権国家として堂々と生きていくべきではないのか。 主権とは、対外的には国家の独立性を保持し、外国からの干渉を排除する権利と理解する。 であるならば、神社への参拝という日本人としてごく自然の風習を守り続ける独立性、そしてその行為に対する外国からの干渉を排除して初めて我が国は主権国家と言えよう。 ■日本人としてごく自然のこと 靖国神社は 「祖国を守るという公務に起因して亡くなられた方々の神霊」 を祀る場であり、そこには、日本人として戦い、亡くなった台湾や朝鮮半島出身者、そして大東亜戦争終結時に、東京裁判でいわゆる戦争犯罪人として処刑された方々なども含まれている。 身分や勲功の区別なく、国のために戦った1点において共通していれば、一律平等に祀られる点こそ、死後、その魂は永遠にこの世に留まり、国や地域などの場所で守り神となるという、悠久の昔から伝わる日本人の伝統的信仰に基づくものと私は理解している。 この靖国神社に赴き、戦没者を追悼して日本の安寧を祈禱することは、日本人が長年に渡り培ってきた社会的儀礼であり習俗的行為である。 私は、陸上幕僚長に就任するその日の早朝、個人的に靖国神社に参拝し、靖国の神霊に、陸上防衛の責任者としての決意と同時に、願わくばご加護を賜ることを祈願した。 その3年後、離任当日の早朝、改めて参拝し、陸上幕僚長の職を解かれたことと、併せて37年間の防人としての任を終えることを報告し、感謝の意をお伝えした。 日本人としてごく自然のことであり、参拝後は、純粋に清々しい気持ちを持つことができた。 今、現役自衛官の靖国参拝に関する報道があるが、参拝した自衛官たちは、2023年4月に宮古島海域において殉職した同僚たちを思いながら航空安全を祈願するとの、純粋な気持ちで参拝したものと信じる。 靖国に参拝する自衛官の思いには、個人ごとに様々な意味があると思う。 しかし共通して、いざという時は身をもって国防の責任を果たすとの強い思いが根底にあることは言うまでもない。 木原稔防衛相「必要に応じて改正すべき」 部隊参拝禁じた通達見直しに言及 2024/1/30 11:59 https://www.sankei.com/article/20240130-4K2XNROE5ROQNL6AHWG57MVVZ4/ 木原稔防衛相は2024年1月30日の記者会見で、陸上自衛隊幹部らが公用車を使って集団で靖国神社を参拝したことを巡り、宗教施設の部隊参拝などを禁じた1974(昭和49)年の事務次官通達について 「内容を不断に検討し、必要に応じて改正を行うべきだと考えている」 との認識を示した。 木原氏は通達について 「50年前のものであり、それ以降、信教の自由や政教分離原則に関する最高裁の判例もいくつか出ている」 と改正の必要性に言及した。 陸自幹部らの靖国参拝について、防衛省は通達違反の可能性があるとして調査したが、憲法で認められる私的参拝と結論付けた。 一方、幹部ら3人が公用車を利用したことは適切ではないとして計9人を処分した。 (社説)陸自靖国参拝 組織性は否定できない 2024年1月30日 5時00分 https://www.asahi.com/articles/DA3S15851129.html?iref=pc_rensai_long_16_article 同じ部署に所属する幹部らが、示しあわせて集団で参拝した。 しかも、確認されただけで、過去5年の恒例行事だったとみられる。 各人の自由意思に基づく 「私的参拝」 だというが、組織性は否定できない。 旧軍との 「断絶」 をどう考えているのか。 疑問を持たざるをえない。 陸上自衛隊の小林弘樹陸上幕僚副長(陸将)らの今月(2024年1月)初旬の靖国神社参拝を、宗教的活動に関する事務次官通達に抵触する疑いがあるとして調べていた防衛省が、違反はなかったと発表した。 憲法は 「信教の自由」 を保障する一方、宗教上の行為を強制されないことや、国による宗教的活動の禁止を定めている。 これを受け、防衛省は事務次官通達などで、部隊としての参拝や隊員への参加の強制を禁じているが、今回の事例はいずれにも当たらないと結論づけた。 調査によれば、小林氏を委員長とする陸自の航空事故調査委員会の関係者41人に、航空安全祈願のための靖国参拝の案内があり、うち22人が参加した。 全員が自由意思で応じ、私的参拝との認識から、休暇をとり、玉串料も私費で払ったという。 参拝が自発的で、私的参拝の外形を整えていたとしても、 「実施計画」 をつくったうえ、トップを含む大勢のメンバーが一斉に行動している。 これを部隊としての活動ではないというのは、苦しい説明ではないか。 そもそも、航空安全祈願がなぜ靖国神社でなければいけないのかも、よくわからない。 防衛省は通達違反を否定したうえで、小林副長ら3人が移動に公用車を使ったことについては、その必要はなく 「不適切」 だったと認め、訓戒とした。 公用車の使用自体、公務の延長上と受け止められても仕方ないというのに、正面からの検討を避けたと言うほかない。 もちろん、自衛隊員が一国民として、神社仏閣に参拝することに、何ら問題はない。 しかし、自衛隊の幹部が集団を率いて靖国神社に参拝するとなると話は別だ。 靖国神社は戦前、旧陸海軍が共同で管理した。 戦没者を 「英霊」 としてまつり、国家主義や軍国主義の精神的支柱となった。 東京裁判で戦争責任を問われたA級戦犯14人が合祀されてもいる。 それゆえ、政治指導者など公的な立場にある者の参拝は、過去を正当化するものと受け止めざるをえない。 戦後、平和憲法の下で再出発した自衛隊に、歴史への反省を疑わせるような振る舞いがあってはならない。 靖国参拝に公用車利用の陸自幹部処分、信教の自由萎縮させる通達廃止を 2024/1/26 20:27 https://www.sankei.com/article/20240126-D3QMV5DP5RISHC6N2N47ESDVRA/ 靖国神社を参拝する際に公用車を利用したとして陸上自衛隊の幹部が処分された。 防衛省の内部調査によって同省が定める公用車の利用基準に照らし、適切ではないと見做されたためだ。 一方で、参拝は 「私的な行為」 で、同省事務次官通達が禁止する部隊参拝には当たらないと判断した。 より規律が重んじられる自衛隊にあって、違反が認められた場合に厳正な処分を下すことは当然だ。 ただ、今回の処分はあくまで公用車利用に関する違反が認められたものであって、自衛隊員による靖国神社参拝の是非とは別の議論である。 今回の参拝を巡っては、極東国際軍事裁判(東京裁判)のいわゆるA級戦犯が合祀されている靖国神社である点を殊更に強調し、批判する向きがある。 憲法20条は、信教の自由を保障している。 自衛隊員といえども一国民として神社仏閣などを自由に参拝する権利がある。 個人であろうが集団であろうが、私的に靖国神社を参拝することに何ら問題はない。 むしろ国を守る自衛隊員が、過去に国を守るため尊い命を捧げた戦没者の追悼施設を訪れることは自然な行為ではないか。 1974(昭和49)年に出された事務次官通達は、隊員個人の信教の自由を尊重すると共に、自衛隊が組織として宗教的活動に関わっていると疑念を抱かれないよう、宗教施設への部隊参拝や隊員への参加の強制を厳に慎むよう定めている。 ただ、2024年と同様の靖国参拝は過去にも行われていたとみられ、全国の部隊が靖国以外の宗教施設を集団で参拝している例もあるという。 通達は半世紀前に出されたものであり、既に形骸化しているとの指摘がある。 防衛省は、参拝に際して公用車の利用や玉串料の公費支出の禁止を通達に追記することを検討するが、今回の事案で明らかなように、私的か公的かの線引きは難しい。 もちろん隊員への参拝の強制はあってはならないが、自由意思による参拝をも萎縮させるような通達はむしろ廃止すべきではないか。 靖国私的参拝に公用車利用で陸幕副長ら9人処分 防衛省 2024/1/26 20:03 https://www.sankei.com/article/20240126-4RUWJQT6KZK7ZOPDLNGUTAOJLY/ 防衛省は2024年1月26日、東京都千代田区の靖国神社を私的に参拝した際に公用車を利用したとして陸上自衛隊の小林弘樹陸上幕僚副長(陸将)ら9人を処分したと発表した。 小林氏ら3人を訓戒、監督不十分で森下泰臣陸幕長(同)ら4人を注意、公用車利用などの報告を受けた2人を口頭注意とした。 同省によると、小林氏ら陸自航空事故調査委員会の関係者22人は2024年1月9日午後、全員が時間休を取得して靖国神社を参拝した。 参拝は新年の安全祈願が目的で、実施計画を事前に作成して行われた。 小林氏ら3人が公用車を利用していた。 陸自は、能登半島地震の災害派遣対応に備えるため公用車を利用したと説明。 同省は参拝時に小林氏が緊急に参集しなければならない蓋然性は低かったなどとして 「適切でなかった」 と指摘した。 一方、実施計画に基づく参拝であることなどを踏まえ、宗教施設の部隊参拝などを禁じた事務次官通達に違反する可能性があるとして調査したが、私的参拝と結論付け、通達違反は認めなかった。 主張 靖国神社 陸自幹部の参拝は当然だ 2024/1/16 5:00 https://www.sankei.com/article/20240116-3R3N5OQ3KNJYVACCSLHO4MGNUQ/ 陸上自衛隊の幹部が靖国神社を参拝したことを、在京の中国大使館や一部のメディアなどが批判している。 防衛省は宗教の礼拝所を部隊で参拝することなどを禁じた昭和49年の事務次官通達に反していないか調査中だ。 いずれも日本の戦没者(英霊)追悼を蔑ろにするもので容認できない。 陸自幹部の靖国神社参拝は公的、私的を問わず何の問題もなく、むしろ推奨されるべき話である。 処分を強行するなら言語道断で、歴代防衛相を含め防衛省自衛隊の幹部が定期的に参拝していない現状の方がおかしい。 小林弘樹陸上幕僚副長(陸将)ら数十人が2024年1月9日、靖国神社を参拝した。 小林副長は時間休を取得していた。 2023年4月に陸自ヘリコプターが沖縄県・宮古島周辺で墜落した事故の調査委員会メンバーが安全祈願をするのが主な目的だった。 公用車を利用したり、参拝が行政文書に記載されたりした点を難じ、次官通達にも反したという指摘がある。 敗戦で解体された陸軍と、陸自が別組織である点や、極東国際軍事裁判(東京裁判)のいわゆるA級戦犯が合祀されている点を理由にした批判もある。 だが、能登半島地震で陸自は動員中で、事態に応じて直ちに陸幕に戻れるよう公用車を使用するのは当たり前だ。 そもそも安倍晋三、小泉純一郎両元首相ら歴代首相の靖国神社参拝は公用車を利用したではないか。 国会は昭和28年、「戦犯」赦免を全会一致で決議し、政府はA級を含め刑死した受刑者の遺族にも年金を支給してきた。 靖国神社の問題は日本の立場を取るべきで、中国などの内政干渉に迎合してはならない。 靖国神社や護国神社は近代日本の戦没者追悼の中心施設で、他の宗教の礼拝所と同一視する次官通達は異常だ。 戦没者追悼や顕彰を妨げる50年も前の時代遅れの通達は改めるべきだ。 日本を守るため尊い命を捧げた戦没者にとって靖国神社に祀られることは自明だった。 だからこそ、占領期も含め戦後長く、昭和天皇のご親拝や首相、閣僚の参拝が続いた。 国内左派の批判や外国の内政干渉に怯え、首相や閣僚の参拝が近年減ったのは残念だ。 日本の礼節を取り戻すためにも、岸田文雄首相、木原稔防衛相は率先して参拝してもらいたい。 陸自幹部らの靖国参拝巡り「時代遅れの通達こそ見直すべき」自民・山田宏氏 2024/1/12 17:24 https://www.sankei.com/article/20240112-476JJVJLXRFNFGPNIY4UQ6AJUU/ 陸上自衛隊幹部や隊員ら数十人が2024年1月9日に東京・九段北の靖国神社を参拝したことを巡り、防衛省が調査に乗り出すなど波紋が広がっている。 宗教施設の部隊参拝や隊員への参拝の強制を禁じた事務次官通達に違反する可能性があるためだ。 幹部らは時間休を取得し、私費で玉串料を収めたが、参拝の実施計画が作成され、一部の公用車使用から部隊参拝に該当するなどと指摘されている。 こうした指摘に対し、自民党の山田宏参院議員は半世紀前の昭和49年に出された通達の見直しを訴える。 ◇ 国のために尊い命を捧げられた英霊を、自衛官が参拝するのは当たり前だ。 50年前の時代遅れの通達を見直さず、放っておいたことが問題だ。 もちろん参拝の強制はあってはならない。 ただ、隊員が自由意思に基づいて皆で参拝することは、現通達からも問題ないと考える。 世界の常識だ。 2023年4月には陸自ヘリコプターが沖縄県の宮古島周辺で墜落し、隊員10人が死亡した事故が起きた。 今回、靖国で安全を祈願した陸自幹部や隊員は事故を調べた航空事故調査委員会のメンバーだ。 痛ましい事故を2度と起こさせまいと皆で祈願して何が悪いのか。 国のために尽くした英霊に安全を祈願するのは、英霊への慰霊でもある。 陸自幹部の集団参拝は日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」や毎日新聞がスクープとして報じたが、自衛官の靖国参拝を問題視する国民は少ないのではないか。 防衛省は釈明に追われているようだが、萎縮しないかを危惧する。 こんなことで有事の際に自衛隊は戦えるのか。 50年前に比べ、日本の周りは軍事的な脅威ばかりだ。 現在の日本の安全保障環境に合わせて、自衛官の靖国参拝のあり方も他国の軍隊の在り方と同様に国際標準にすべきだろう。 陸幕副長ら集団で靖国参拝 規律違反の可能性、防衛省が調査 2024/1/11 20:49 https://www.sankei.com/article/20240111-FWG5A6IQU5LY7M52SN7CJRRMZQ/ 防衛省は2024年1月11日、陸上自衛隊の小林弘樹陸上幕僚副長(陸将)が2024年1月9日に公用車を使い、東京都千代田区の靖国神社を参拝していたと明らかにした。 小林氏が委員長を務める陸自航空事故調査委員会の関係者数十人と集団で参拝した。 同省は宗教施設の部隊参拝などを禁じた事務次官通達に違反する可能性があるとして、調査を始めた。 同省によると、小林氏らは2024年1月9日午後に時間休を取得して靖国神社を参拝した。 参拝は新年の安全祈願が目的で、同委員会としての実施計画に基づき行われた。 小林氏以外の一部参加者も公用車を利用していた。 同省は、公用車の利用や実施計画による参拝であることを踏まえ 「外形的には事務次官通達に違反する可能性がある」 「規律違反が認められる場合は厳正に対処する」 としている。 陸自は、参拝は 「私的な行為」 で、公用車の使用に関しては 「能登半島地震の災害派遣中であり、速やかに職務に戻るための備えだった」 と説明している。 事務次官通達は昭和49年に出され、宗教上の礼拝所への部隊参拝や隊員に参加を強制することは厳に慎むべきと定めている。 平成27年6月に陸自化学学校が精神教育として隊員に靖国神社を参拝させたことが通達違反に当たるとして関係者が処分された例がある。 陸幕副長、公用車で靖国 「災害派遣に備え」と説明 2024/1/11 11:32 https://www.sankei.com/article/20240111-MGX4N4BB4FMDLGJUX7BHJD757I/ 陸上自衛隊の小林弘樹陸上幕僚副長(陸将)が2024年1月9日午後に公用車を使い、東京都千代田区の靖国神社を参拝していたことが2024年1月11日、陸自への取材で分かった。 小林氏は時間休を取得し、新宿区の市谷にある防衛省との間を公用車で往復。 現地で合流した複数の陸自幹部と共に参拝した。 陸自は、小林氏が参拝したのは勤務時間外で 「私的な行為」 と説明。 公用車の使用に関しては 「能登半島地震の災害派遣中であり、速やかに職務に戻るための備えだった」 と説明している。 小林氏は2024年1月9日午前、防衛省に出勤。 午後に時間休を取った間に公用車で靖国神社を訪れた。 参拝は新年の安全祈願が目的だった。 他の陸自幹部らも勤務時間中ではなかったという。 中国大使館、陸自幹部の靖国参拝に「歴史冒とく」と反発 2024/1/15 19:43 https://www.sankei.com/article/20240115-QT3446AZYRKSPCS7SYP7M5ODEI/ 在日中国大使館は2024年1月15日までに、陸上自衛隊幹部による靖国神社参拝について 「歴史の正義を公然と冒瀆し、被害国の民衆の感情を深く傷つけた」 として 「断固反対する」 との報道官の談話をサイトに掲載した。 談話は、日本に対し 「侵略の歴史を直視し、軍国主義と徹底的に決別」 することを求めた。 2024年1月13日に中国語で掲載され、日本語版はない。
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