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旅行支援より被災者被災地支援を
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2024年2月20日 植草一秀の『知られざる真実』
1月1日に発生した能登半島地震。
マグニチュード7.6の大地震である。
能登半島では2022年6月に震度6弱、2023年5月に震度6強の地震が発生している。
2024年1月には震度7の地震が1回、震度6弱の地震が2回発生した。
余震活動は依然として活発で、震度1以上の地震が2月1日から15日までの間に91回観測されている。
気象庁は震度5ないし震度6以上の地震が近い将来に発生することに警戒を呼び掛けている。
2020年12月から2023年末まで能登半島先端地域で群発地震が発生してきた。
このなかで2022年、2023年の強い地震が発生した。
本年1月1日の地震を境に群発地震の震源域が一気に拡大した。
震源域は能登半島北部の海岸線に沿うように北東から南西方向にかけての150キロのエリアに広がった。
東京大学地震研究所が2013年に始動させた「日本海地震・津波調査プロジェクト」で示された日本海側の震源断層モデルで重大な事実が判明している。
同研究所の佐竹健治教授は今回の地震の震源域と重なる七つの海底活断層について、今回の地震で観測された津波波形から断層がどの程度動いたかを解析。
「珠洲沖セグメント」、「輪島沖セグメント」などと呼ばれる「NT4」、「NT5」、「NT6」の三つの活断層が大きく動いた一方、半島先端と佐渡島の間に位置する「NT3」と石川県志賀町近海の「NT9」の二つの活断層がほとんど動かなかったことが判明したことを明らかにした。
佐竹教授は今回の地震で動かなかった活断層が刺激を受けて動き、マグニチュード7クラスの地震を引き起こす可能性について警戒を呼び掛けている。
佐竹教授が指摘する「NT9」は志賀原子力発電所の至近距離内に位置する。
実際に1月1日の地震発生後に、志賀原発付近を震源とするマグニチュード4以上の地震が約40回発生している。
1月6日に発生した最大震度6弱の地震震源地も石川県志賀町。
北陸電力志賀原子力敷地内で確認されている断層が活断層である疑いも強い。
2023年3月15日の原子力規制委員会定例会合が、志賀原発2号機直下を走る複数の断層が「活断層ではない」とする審査チーム結論を了承したが、2016年の有識者会合評価書は志賀原発敷地内の一部の断層を活断層と解釈するのが「合理的」だとしていた。
今回の地震による志賀原発における重大事故が確認されており、仮に同原発が運転稼働中であったら、大惨事に発展していた可能性がある。
能登半島では主要な幹線道路が寸断され、水道、電気、下水道のライフラインが激しい損傷を受けた。
とりわけ上下水道の復旧は遅れており、被災者は極めて困難な生活を強いられている。
震源地から離れた金沢市の被害が大きくないとの報道があるが事実と異なる。
金沢市内の全壊、半壊、一部破損は合わせて4652棟確認されている。
金沢駅から車で20分ほどの内灘町でも全壊、半壊、一部破損が合わせて1491棟確認されている。
輪島市や珠洲市では余震によって新たな住宅の全壊も発生している。
液状化による建造物の損壊は石川県だけでなく新潟県、富山県、福井県にまたがる広範囲に及んでいる。
仮設住宅等の建設は遅れており、被災者の居住のための公営住宅等の供給も不足していることに加え、今後発生する大きな地震で住宅へのさらなる被害が広がる恐れもあり、多くの被災者が遠隔地に避難せざるを得ない状況に直面している。
さまざまな事情で2次避難できない被災者も多いが、それでも5000人以上の被災者が金沢市や小松市、加賀市などの宿泊施設に2次避難している。
この状況下で旅行支援事業を行うから2次避難者が邪魔になるという判断は言語道断と言うほかない。
新幹線延伸というスケジュールは存在するが、新幹線も天災には勝てない。
被災地では日々の暮らしも崩壊している。
とても旅行という状況にはない。
自公政権の業界との深い癒着を鮮明に示す旅行への利益供与政策は、岸田内閣が国民に寄り添うスタンスを持たず、ただひたすら癒着業界への利益供与に邁進する姿勢を示すものだ。
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