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岸田総理は4月訪米直後に「やけくそ解散」か…自民“不戦敗”必至の3補選に候補擁立の不可解
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/336374
2024/02/19 日刊ゲンダイ
やけに元気(岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ
不可解な動きだ。自民党が「不戦敗」とみられていた補欠選挙に候補者を擁立するという。
4月16日告示、28日投開票の補選は現時点で、江東区長選をめぐる公職選挙法違反事件で起訴され自民を離党した前法務副大臣の柿沢未途被告の辞職に伴う東京15区、細田前衆院議長の死去による島根1区、自民党派閥の裏金事件で略式起訴された谷川弥一前衆院議員の辞職に伴う長崎3区の衆院3補選が予定されている。
長崎3区は裏金で逆風が予想される上、次の衆院選から「10増10減」の区割り変更で“消滅”する選挙区だ。
仮に勝利しても、すでに立候補予定者が決まっている新1〜3区との調整が必要になる。だから「候補を立てる必要はない」が党内のコンセンサスで、長崎県連としても候補者を探していなかった。
茂木幹事長も今月1日のBSフジの番組で「3補選で2つ不戦敗はあり得ない」と言い、長崎は不戦敗と暗に認めていた。ところが13日になって突然、茂木氏が長崎県連に候補擁立を要請したという。この方針転換に永田町は浮足立っている。4月解散の可能性が一気に高まったからだ。
補選で全敗なら岸田降ろし
現地記者会見で「衆院を解散する」と電撃宣言シナリオか?(2023年訪米時の岸田首相とバイデン米大統領)/(C)ロイター
「外交でアピールしたい岸田総理は4月10日前後に国賓待遇で訪米することが決まっている。現地の記者会見で『衆院を解散する』と電撃宣言するシナリオが囁かれています。訪米直後に解散すれば、苦戦が予想される衆院3補選も総選挙に吸収される。補選で全敗すれば、岸田降ろしにつながりかねないため、9月の総裁選で再選を狙うなら、このタイミングが最適なのです。支持率がこれだけ落ちても総理がやけに元気なのは、電撃解散という秘策を胸に秘め、与野党の反応を妄想して楽しんでいるからかもしれません」(自民党関係者)
補選の告示後でも、4月28日の投開票前に衆院が解散されれば、補選は実施されず、総選挙が新区割りで行われる。総選挙は「投開票日の少なくとも12日前に公示」と定められているが、岸田総理は前回2021年も解散から投開票までわずか17日という戦後最短日程で奇襲を仕掛けた前例がある。4月28日までに解散すれば5月上旬の総選挙が考えられるし、補選予定日にぶつけることも物理的に不可能ではない。
18日、横浜市の党会合であいさつした立憲民主党の泉代表も「3補選でどうせ負けるなら、全国で選挙してしまえという『やけくそ解散』もあり得る」と話していた。
野党がバラバラの現状では、議席を多少減らしても過半数は維持できると岸田総理は考えているのだろうが、国民の怒りを甘く見過ぎではないか。
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