<■854行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> <主張>ナワリヌイ氏急死 露は世界の疑念に応えよ 社説 2024/2/19 5:00 https://www.sankei.com/article/20240219-QGVFFRRZYNNKVEQC3T3QK4BTE4/ プーチン露大統領独裁下の弾圧史の犠牲者に 「反政権のシンボル」 が新たに刻まれた。 政権側の不正・腐敗への執拗な告発を毛嫌いし、プーチン氏がその名を公の場で絶対に口にしなかったというアレクセイ・ナワリヌイ氏(47)だ。 同氏は収監先の露北極圏ヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所で2024年2月16日、散歩後に体調不良を訴えて意識不明となり、救護措置が施されたが、間もなく死亡したという。 刑務当局の発表だが、あくまで極北の 「密室」 内の出来事で真相は闇の中だ。 バイデン米大統領が 「疑いなくプーチンと彼の悪党たちの仕業だ」 と述べるなど、西側各国首脳から厳しいプーチン氏非難が相次いだ。 ナワリヌイ氏が過去に残忍な手口で暗殺されかかった現実があるためだ。 2020年8月、同氏は国内の航空機内で猛毒の神経剤ノビチョクを盛られて意識不明の重体となり、ドイツに送られて治療・療養していた。 2021年1月、帰国直後に空港で拘束され、2023年12月、モスクワ近郊の刑務所から極北に移送された。 露国営メディアは 「死因は血栓症」 と伝えた。 しかし、酷寒の中で何度も懲罰房送りになって拷問も受け、低カロリーの食事しか与えられなかったという。 プーチン政権が 「密室」 内で死と隣り合わせの苛烈な獄中生活を強いていたとすれば、許し難い人権侵害と言える。 プーチン政権は同氏の死を巡る世界の疑念に全て真っ向から応えねばならない。 バイデン氏はロシアへの対抗措置も示唆したが、国際社会は新たな制裁など圧力を強めるべきだ。 ナワリヌイ氏は収監後も交流サイト(SNS)で政権批判を続け、ウクライナ侵略を 「狂った人物が始めた愚かな戦争」 と糾弾した。 1カ月後に迫った大統領選でも 「プーチン以外の候補者に投票を」 と呼び掛けていた。 5選目で圧勝して侵略を正当化したいプーチン氏にとって、選挙直前で反戦・反プーチン機運を盛り上げる言動に出かねないナワリヌイ氏には特に警戒を強めていたとみられる。 2年前(2022年)公開のドキュメンタリー映画「ナワリヌイ」で、 「もし暗殺されたら?」 の問いに同氏は 「諦めるな」 と返した。 凶悪な独裁政権打倒には民衆が団結して粘り強く闘い続けるしかないとの 「遺言」 となった。露当局、ナワリヌイ氏の死に「事件性なし」と判断 突然死症候群と説明 遺体引き渡しは拒否 2024/2/18 20:16 https://www.sankei.com/article/20240218-YR3HT3SCZJI4ZHZG4NYQRM47W4/ ロシア刑務当局が2024年2月16日に死亡を発表した反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)の広報担当者、ヤルミシュ氏は2024年2月17日、露捜査当局がナワリヌイ氏の死に 「事件性はない」 と判断したとX(旧ツイッター)で明らかにした。 ヤルミシュ氏は 「彼らはいつも通りに噓をつき、痕跡を隠そうとしている」 と指摘。 ナワリヌイ氏は殺害された可能性があるとの見方を示した。 ヤルミシュ氏やナワリヌイ氏の側近によると、ナワリヌイ氏の母親と弁護士は2024年2月17日、同氏が死亡した刑務所を訪問した。 刑務所側は死因について 「突然死症候群」 だと説明し、詳細は明かさなかったという。 一方、別の弁護士が遺体を管理している捜査当局の施設を訪れたところ、 「検視中」 だとして遺体の引き渡しを拒否された。 その後、 「調査の結果、事件性はなかった」 と説明されたという。 ナワリヌイ氏の死因について、2024年2月17日までに公式発表はない。 露国営メディアは 「血栓症を患っていた」 などと報じた。 一方、ナワリヌイ氏を追悼する動きは2024年2月16日に続き、2024年2月17日もロシア各地に広がった。 警察当局による摘発も続き、露人権監視団体「OVDインフォ」によると、2024年2月17日までに首都モスクワや第2の都市サンクトペテルブルクなど32都市で計400人以上が拘束された。 サンクトペテルブルクでは、ナワリヌイ氏の追悼式を執り行う意向を表明していた露正教会の司祭が2024年2月17日、警察当局に拘束された。 司祭はその後、警察施設で脳卒中を発症し、病院に緊急搬送された。露独立系メディアなどが伝えた。 司祭はナワリヌイ氏の死が発表された2024年2月16日、追悼式を2024年2月19日に開く意向を交流サイト(SNS)で表明。 警察当局は 「無許可で集会を呼び掛ける」 違反行為だと認定したという。 露当局、遺体引き渡し拒否 ナワリヌイ氏の死因は「突然死症候群」 2024/2/18 18:38 フォト特集 https://www.sankei.com/article/20240218-7RV44VCBXVNZHM6UQSHDUXF6CY/ ロシア北極圏の刑務所で死亡した反政府活動家ナワリヌイ氏の陣営は2024年2月17日までに、ロシア当局に対し同氏家族への遺体引き渡しを求めたが、当局は応じなかった。 陣営幹部ジダーノフ氏は2024年2月17日、刑務所を同日訪れた母親と弁護士が、当局から死因について 「突然死症候群」 だと説明されたとXX(ツイッター)で明らかにした。 ドイツ南部ミュンヘンで2024年2月17日開かれた先進7カ国(G7)外相会合後、議長国イタリアのタヤーニ外相は議長声明で、2024年2月16日にナワリヌイ氏が死亡した状況について 「ロシア当局に対し、完全に解明するよう求める」 とした。 ナワリヌイ氏を追悼する動きはロシア各地で2024年2月17日も続き、人権団体「OVDインフォ」によると、これまでに36都市で献花などをした401人が拘束された。 ナワリヌイ氏の広報担当者ヤルミシュ氏はXで、事件性がないとするロシア当局に対し 「彼らはいつも嘘をつき、痕跡を消す」 と猛反発した。(共同) ロシア当局、ナワリヌイ氏の死に「事件性なし」と判断 広報担当者「いつも通りに噓をつき、痕跡を隠そうとしている」と指摘 2024/2/18 7:13 https://www.sankei.com/article/20240218-VD3NEWHS3RLENMMMTWFMSV4PAY/ ロシア刑務当局が2024年2月16日に死亡を発表した反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)の広報担当者、ヤルミシュ氏は2024年2月17日、露捜査当局がナワリヌイ氏の死に 「事件性はない」 と判断したとX(旧ツイッター)で明らかにした。 ヤルミシュ氏は 「彼らはいつも通りに噓をつき、痕跡を隠そうとしている」 と指摘。 ナワリヌイ氏は殺害された可能性があるとの見方を示した。 ヤルミシュ氏やナワリヌイ氏の側近ジダノフ氏によると、ナワリヌイ氏の母親と弁護士は2024年2月17日、同氏が死亡した刑務所を訪問。刑務所側から死因を詳細不明の 「急性死症候群」 だと説明された。 一方、別の弁護士が同氏の遺体を管理している捜査当局の施設を訪れたところ、捜査当局から 「死因の調査中」 だとして遺体の引き渡しを拒否された。 その後、 「調査の結果、事件性はなかった」 と説明されたという。 ナワリヌイ氏の死因を当局側は2024年2月17日までに公表していない。 露国営メディアは 「ナワリヌイ氏は血栓症を患っていた」 などと報じている。 一方、市民によるナワリヌイ氏の追悼行動が2024年2月16日に続いて2024年2月17日も露各地で行われた。 治安当局による摘発も続き、露人権監視団体「OVDインフォ」によると、2024年2月17日までに首都モスクワや第2の都市サンクトペテルブルクなど32都市で計400人以上が拘束された。 G7、ウクライナ支援継続 外相会合、ガザ侵攻に憂慮 ナワリヌイ氏の死亡「ロシアに完全解明求める」 2024/2/18 6:28 https://www.sankei.com/article/20240218-6RG2CEQO4FNUPOOYRNAYIO2ED4/ ドイツ南部ミュンヘンで2024年2月17日、先進7カ国(G7)外相会合が開かれた。 ロシアの侵攻を受けるウクライナに対する軍事、経済面での支援継続で一致。 パレスチナ自治区ガザ情勢では、イスラエル軍が準備する最南部ラファへの地上侵攻について 「壊滅的な結果をもたらす」 と憂慮を示し、自制を求めた。 議長国イタリアのタヤーニ外相が会合後、議長声明を発表。 ロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏が死亡した状況について 「ロシア当局に対し、完全に解明するよう求める」 とした。 ナワリヌイ氏の死を悼み、会合冒頭で1分間の黙祷を捧げた。 会合ではウクライナへの揺るぎない支援で一致し、対ロシア制裁強化で結束を確認した。 北朝鮮によるロシアへの武器輸出を非難し、ロシアから核・ミサイル関連技術が北朝鮮に渡る可能性に懸念を表明した。 ウクライナのクレバ外相も会合に参加した。 ガザでの戦闘停止と人道支援の必要性も強調。イスラエルとパレスチナの 「2国家共存」 に向けて取り組む必要があるとした。(共同) <産経抄>「恐れるな」、ナワリヌイ氏が遺した言葉 2024/2/18 5:00 https://www.sankei.com/article/20240218-Y54SRG44WVIQ5AGXCS6YN7MMWU/ ロシアのプーチン大統領が小学校で授業を行った。 「何か質問は?」。 アレクセイという男の子が手を挙げた。 「政府は汚職まみれでは? クリミア併合は侵略では? 北方領土は日本のものでは?」。 ここで休憩時間になった。 ▼再開後、別の子が尋ねた。 「アレクセイはどこへ行ったのですか?」(早坂隆著『新・世界の日本人ジョーク集』)。 笑える人はいまい。 同書の初版が出たのは6年ほど前(2018年)になるが、ロシアでは今尚、多くのアレクセイが姿を消し続けている。 ▼反体制派指導者のナワリヌイ氏が収監先の刑務所で亡くなった。 散歩後に不調を訴え、意識が戻ることはなかったという。 死の前日にはオンラインで裁判に出廷し、元気な姿を見せたとの報道もある。 47歳。 不自然な最期に、 「消された」 という不穏な言葉が脳裏から拭えない。 ▼2000年代からプーチン政権の非を鳴らし続け、 「悪党と闘う意欲」 を条件に同志を募ったと聞く。 動画配信サイトでは、露南部に建つ広壮な宮殿をプーチン氏のものだと指摘した。 旅客機内で意識不明となった毒殺未遂疑惑は、記憶に新しい。 ▼獄中の身となってからも、2024年3月の大統領選で反プーチン票を投じるよう呼び掛けていた。 政権に批判的なジャーナリストや西側に亡命した元諜報員ら、プーチン氏に盾突く人々は判で押したように不審な死を遂げている。 国民はこのまま萎縮し、口を噤んでしまうのだろうか。 ▼裁きを受ける法廷でナワリヌイ氏は言った。 「恐れれば政権の思う壺だ。恐れるな」。 その言葉は志を同じくする人の胸に刻まれていよう。 追悼の動きは広がり、200人以上が拘束されている。 姿なき人々の影に怯えているのはプーチン氏かもしれない。 露各地でナワリヌイ氏追悼 治安当局、350人超拘束 2024/2/18 0:44 https://www.sankei.com/article/20240217-V2NZZYP4UVI35CEUBWGYW3FBMY/ ロシア刑務当局が反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)の死亡を発表した翌日の2024年2月17日も、露各地で市民らが政治弾圧犠牲者の記念碑に献花するなど、ナワリヌイ氏の死を追悼する動きが続いた。 治安当局が取り締まりに乗り出し、露人権監視団体「OVDインフォ」によると、2024年2月17日までに首都モスクワや第2の都市サンクトペテルブルクなどで359人が拘束された。 ただ、ナワリヌイ氏の死を受けた大規模デモなどは発生しておらず、ウクライナ侵略後、反政権的な行動への抑圧が極度に強まった露社会の現状が改めて示された。 ナワリヌイ氏が2021年1月に拘束された直後には、2回に渡り各地で計10万人以上が参加する抗議デモが起きていた。 露外務省は2024年2月16日、欧米は死因などが未確定な段階でロシアを非難しているとし、 「彼らは偽善や冷笑主義、不道徳を再び露呈した」 と反発した。 露反体制派の象徴的存在だったナワリヌイ氏について、露刑務当局は2024年2月16日、収監先の北極圏ヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所で急死したと発表。 露メディアによると、司法当局は2024年2月16日、死因などを確認する調査委員会を設置し、要員を現地に派遣した。 ナワリヌイ氏の母親は死亡を正式に通知されたという。 「プーチンは世界を破滅的に」 ゼレンスキー氏が安保会議で演説 欧米に支援加速要求 2024/2/17 20:48 https://www.sankei.com/article/20240217-HOXTZHQGBJJC5MQG5X3H7FJLWU/ ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年2月17日、ドイツ南部ミュンヘンで開催中の 「ミュンヘン安全保障会議」 で演説した。 「ウクライナは砲弾と長射程兵器の不足に直面している」 と指摘。 「今、行動しなければプーチン(露大統領)は(世界を)破滅的なものにする」 とし、欧米諸国に兵器の支援加速を求めた。 ゼレンスキー氏は演説で、露反体制派指導者、ナワリヌイ氏が死亡したとの発表を受け、 「(プーチン氏は)汚職と暴力で権力を維持する凶悪犯だ」 と述べて、 「全ての自由国家に対する脅威だ」 と強調した。 ドネツク州の激戦地アブデーフカから部隊を撤退させたことについては 「兵士の命を守るために重要だった」 と指摘。 ウクライナの兵器不足がプーチン政権を 「強化している」 と懸念を示した。 ウクライナ支援に反対するトランプ前米大統領に関しては 「もし彼が(ウクライナに)来るなら一緒に戦闘の最前線に行く準備ができている」 などと語った。 ゼレンスキー氏は2024年2月16日、ドイツ、フランス両国と安全保障協力に関する2国間協定を締結。 ドイツは約11億ユーロ(約1800億円)、フランスは30億ユーロの追加の軍事支援も表明した。 ゼレンスキー氏は2024年2月17日、ハリス米副大統領らと会談し、更なる支援強化を求める。 ハリス氏は2024年2月16日、ミュンヘン安保会議で演説し、米国は 「ウクライナと共にある」 と強調。 支援を継続する考えを示した。 米国の北大西洋条約機構(NATO)への責任は 「揺るがない」 と断言。 孤立主義は 「米国を弱体化させる」 とし米欧との結束を強調した。 安保会議では、各国の首脳らが2024年2月18日までウクライナ支援やパレスチナ自治区ガザ情勢などを協議する。 イタリアが先進7カ国(G7)の議長国となってから初のG7外相会合も2024年2月17日に開かれた。 ロシアの調査に透明性求める 国連のグテレス事務総長、ナワリヌイ氏死亡に 2024/2/17 11:16 https://www.sankei.com/article/20240217-ICPZOADBYJLBFLVXTYWCPU4DO4/ 国連のグテレス事務総長は2024年2月16日、ロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏が死亡したとの報道に対して、ロシア側に 「信頼できる透明性を確保した経緯の調査」 を要望した。 ドゥジャリク事務総長報道官を通し、グテレス氏は 「服役中のナワリヌイ氏が死亡したと報じられたことに衝撃を受けている」 と強調し、遺族らに哀悼の意を表した。(共同) 米副大統領 米欧結束を強調 ナワリヌイ氏死亡に「プーチンの蛮行を示す」 2024/2/17 10:34 https://www.sankei.com/article/20240217-URZQVEVE6ZISXEIMYWSX4ZYHKI/ 米国のハリス副大統領は2024年2月16日、ドイツ南部ミュンヘンで開幕した 「ミュンヘン安全保障会議」 で演説した。 トランプ前米大統領が北大西洋条約機構(NATO)加盟国の防衛義務を軽視する発言をしたことを念頭に、米国のNATOに対する責任は 「揺るがない」 と断言。 米欧の結束を改めて強調した。 ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が死亡したとの発表を受け、確認されれば 「プーチン(露大統領)の更なる蛮行を示すものだ」 と非難した。 ハリス氏は 「世界の中の米国」 と題した会合での演説で、孤立主義は 「米国を弱体化させ、世界の安定を損なう」 と分析。 国際規範や民主主義の価値観を守るため、同盟国と連携する姿勢を示した。 「NATOは世界の安全保障に対する我々の取り組みの中心だ」 とし、米国がNATOに関与し続ける方針を強調した。 トランプ氏は軍事費を十分に支出しないNATO加盟国を米国は守らないとする発言をし、加盟国などからは非難する声が上がっていた。 ハリス氏はウクライナ侵攻を続けるロシアについて 「プーチンの無謀さのために、ロシアは30万人以上の死傷者を出した」 と指摘。 米国は 「ウクライナと共にある」 とし 「ウクライナが切実に必要としている重要な兵器や資源の確保に取り組む」 と支援を継続する考えを示した。 また、ハリス氏は死亡が伝えられたナワリヌイ氏について 「ロシアに責任があることは明らかだ」 と強調。 ブリンケン米国務長官もミュンヘンで2024年2月16日、 「1人の男への執着と恐怖はプーチンが築き上げた体制の弱点と腐敗を浮き彫りにするだけだ」 と非難した。 ナワリヌイ氏の妻、ユリアさんは2024年2月16日、ミュンヘン安全保障会議で演説。 露当局の発表を 「懐疑的だ」 とした上で、プーチン氏や側近らに 「罰を受けると思い知らせたい」 と強調した。 プーチン政権に対して団結するよう国際社会に訴えた。 ミュンヘン安全保障会議では、各国の首脳らが2024年2月18日まで、ウクライナへの支援継続やパレスチナ自治区ガザ情勢などについて協議する。 2024年2月17日はウクライナのゼレンスキー大統領やドイツのショルツ首相、中国の王毅共産党政治局員兼外相らが演説予定。 イタリアが2024年、先進7カ国(G7)議長となってから初のG7外相会合も2024年2月17日に開かれる。 米副大統領 米欧結束を強調 ナワリヌイ氏死亡に「プーチンの蛮行を示す」 2024/2/17 10:34 https://www.sankei.com/article/20240217-URZQVEVE6ZISXEIMYWSX4ZYHKI/ 米国のハリス副大統領は2024年2月16日、ドイツ南部ミュンヘンで開幕した 「ミュンヘン安全保障会議」 で演説した。 トランプ前米大統領が北大西洋条約機構(NATO)加盟国の防衛義務を軽視する発言をしたことを念頭に、米国のNATOに対する責任は 「揺るがない」 と断言。 米欧の結束を改めて強調した。 ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が死亡したとの発表を受け、確認されれば 「プーチン(露大統領)の更なる蛮行を示すものだ」 と非難した。 ハリス氏は 「世界の中の米国」 と題した会合での演説で、孤立主義は 「米国を弱体化させ、世界の安定を損なう」 と分析。 国際規範や民主主義の価値観を守るため、同盟国と連携する姿勢を示した。 「NATOは世界の安全保障に対する我々の取り組みの中心だ」 とし、米国がNATOに関与し続ける方針を強調した。 トランプ氏は軍事費を十分に支出しないNATO加盟国を米国は守らないとする発言をし、加盟国などからは非難する声が上がっていた。 ハリス氏はウクライナ侵攻を続けるロシアについて 「プーチンの無謀さのために、ロシアは30万人以上の死傷者を出した」 と指摘。 米国は 「ウクライナと共にある」 とし 「ウクライナが切実に必要としている重要な兵器や資源の確保に取り組む」 と支援を継続する考えを示した。 また、ハリス氏は死亡が伝えられたナワリヌイ氏について 「ロシアに責任があることは明らかだ」 と強調。 ブリンケン米国務長官もミュンヘンで2024年2月16日、 「1人の男への執着と恐怖はプーチンが築き上げた体制の弱点と腐敗を浮き彫りにするだけだ」 と非難した。 ナワリヌイ氏の妻、ユリアさんは2024年2月16日、ミュンヘン安全保障会議で演説。 露当局の発表を 「懐疑的だ」 とした上で、プーチン氏や側近らに 「罰を受けると思い知らせたい」 と強調した。 プーチン政権に対して団結するよう国際社会に訴えた。 ミュンヘン安全保障会議では、各国の首脳らが2024年2月18日まで、ウクライナへの支援継続やパレスチナ自治区ガザ情勢などについて協議する。 2024年2月17日はウクライナのゼレンスキー大統領やドイツのショルツ首相、中国の王毅共産党政治局員兼外相らが演説予定。 イタリアが2024年、先進7カ国(G7)議長となってから初のG7外相会合も2024年2月17日に開かれる。 バイデン米大統領、ナワリヌイ氏死亡「間違いなくプーチンの責任」 対抗措置を検討とも 2024/2/17 9:19 https://www.sankei.com/article/20240217-S42IOXRUXVJOFGVY56D3BZA3VA/ バイデン米大統領は2024年2月16日、ホワイトハウスで記者団に対し、ロシアの反体制派指導者、ナワリヌイ氏が刑務所で死亡したとの露当局の発表について、 「間違いなく、プーチン(大統領)に責任がある」 と非難した。 バイデン氏は 「何が起きたのか確実には分からない」 とした上で、ナワリヌイ氏の死亡は 「プーチンと彼の悪漢たちが行った結果であるのは疑いない」 と語った。 バイデン氏はナワリヌイ氏について 「汚職や暴力に勇敢に立ち向かった」 とし、 「刑務所にいながらも彼は真実のための強力な声だった」 とその行動と勇気を讃えた。 ロシアへの何らかの対抗措置を 「検討している」 とも述べた。 また、ナワリヌイ氏の死は 「この重大な時の危機が何であるかを思い起こさせる」 と述べ、ウクライナがプーチン氏の侵略から自国を守るために資金の提供が急務だと強調。 上院で可決されたウクライナ支援を含む緊急予算案を下院が速やかに採決するよう迫った。 バイデン氏は、トランプ前大統領が北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対し軍事費の負担を怠った国にはロシアから攻撃されても 「守らない」 と語ったことにも 「言語道断」 と強調。 「私が大統領である限り、NATOの同盟国への神聖な約束を守る」 と述べ、加盟国への集団防衛義務を米国は果たすと訴えた。 露各地でナワリヌイ氏追悼、治安当局が100人超拘束 妻ユリアさんは政権非難 2024/2/17 9:09 https://www.sankei.com/article/20240217-3YKMTFSYKRPURGMQOBO2HPKSN4/ ロシア刑務当局が反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)の死亡を発表した2024年2月16日、露各地では市民らが政治弾圧の犠牲者に捧げられた記念碑に献花するなどし、ナワリヌイ氏の死を悼んだ。 治安当局は拘束活動に乗り出し、露人権監視団体「OVDインフォ」によると、2024年2月17日午前0時までに首都モスクワや第2の都市サンクトペテルブルクなど計8都市で少なくとも100人以上の拘束者が確認された。 ただ、ナワリヌイ氏の死を受けた大規模デモなどは発生しておらず、ウクライナ侵略後、反政権的な行動への抑圧が極度に強まった露社会の現状が改めて示された。 ナワリヌイ氏が2021年1月に拘束された直後には、2回に渡り各地で計10万人以上が参加する抗議デモが起きた。 ナワリヌイ氏の妻ユリアさんは2024年2月16日、ドイツで開催中のミュンヘン安全保障会議で登壇し、ナワリヌイ氏の死が事実であれば 「プーチン(露大統領)や側近らは国家や私の家族、夫に対して行ったことの全責任を負うと知るべきだ」 「その日はすぐに訪れる」 と述べた。 欧米諸国からはロシアを非難する声が上がった。 ロイター通信によると、バイデン米大統領は 「ナワリヌイ氏の死はプーチン氏と周囲の悪漢らの仕業であることは間違いない」 と指摘。 フランスのマクロン大統領も 「ナワリヌイ氏の死はクレムリン(露大統領府)の弱さと敵対者への恐れを示している」 とした。 露外務省は2024年2月16日、欧米は死因などが未確定な段階でロシアを非難しているとし、 「彼らは偽善や冷笑主義、不道徳を再び露呈した」 と反発した。 露反体制派の象徴的存在だったナワリヌイ氏を巡っては、露刑務当局が2024年2月16日、収監先の北極圏ヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所で急死したと発表。 死因は調査中だとした。 ナワリヌイ氏の支持者らは政権側に暗殺された可能性を指摘した。 ナワリヌイ氏死亡「プーチンは殺人者」 独仏のロシア大使館前で抗議デモ 2024/2/17 9:02 https://www.sankei.com/article/20240217-SKBVSW3GJ5LPTGCS4DYLJXE66Q/ ロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏死亡を受け、ドイツ・ベルリンやフランス・パリのロシア大使館前では2024年2月16日、市民らが 「プーチン(ロシア大統領)は殺人者だ」 などと書かれたプラカードを手に抗議デモを行った。 地元メディアが伝えた。 ベルリンのロシア大使館前では昼頃から 「プーチンは殺人者」 「プーチンを止めろ」 などと書かれたプラカードを持った人が集まり、抗議デモを行った。 参加者は夕方には約1000人に膨らんだ。 パリのロシア大使館前にも午後3時頃数十人の市民らが集まり 「プーチンがナワリヌイ氏を殺した」 「我々はナワリヌイ氏と共にある」 などと書かれたプラカードを持って抗議した。(共同) 露、ナワリヌイ氏の死因確認へ調査委の要員派遣 「血栓症」と国営メディア 2024/2/17 8:35 https://www.sankei.com/article/20240217-TTLZ5JRK4BONBGOYEX2WNIE2QU/ ロシアのプーチン政権と対立し、収監先の北極圏の刑務所で死亡した反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏についてロシア司法当局は2024年2月16日、死因などを確認する調査委員会を設置し、要員を現地のヤマロ・ネネツ自治管区に派遣した。 タス通信が報じた。 国営メディア「ロシア・トゥデー」は消息筋の話として、死因は血栓症と伝えた。 同自治管区の人権保護当局は、ナワリヌイ氏側から健康状態に関する申し立てはなかったと表明。 突然死だったとの見方を示した。 ウクライナ侵攻などで対ロ批判を強める欧米からはプーチン政権批判の急先鋒だったナワリヌイ氏の急死について 「プーチン大統領が怪物であることを全世界に再認識させた」(カナダのトルドー首相) などと非難の声が相次いだ。(共同) 「抑圧的な国家権力の犠牲者」 ナワリヌイ氏死亡でドイツのメルケル前首相が非難 2024/2/17 8:22 https://www.sankei.com/article/20240217-B6E6ATPZPNOGXJ6AOQ2REXCZVE/ ドイツのメルケル前首相は2024年2月16日、ロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏の死亡について 「抑圧的な国家権力の犠牲者だ」 とする声明を発表した。 メルケル氏は在任中の2020年、ロシアで猛毒の神経剤を使い襲撃されたとみられるナリヌワイ氏の医療支援を申し出て、ドイツでの治療に至った経緯がある。 メルケル氏は声明で 「祖国のために立ち上がった勇敢で恐れ知らずの声が酷い方法で沈黙させられたのは恐ろしいことだ」 と非難した。 ナリヌワイ氏を治療したベルリンの病院も2024年2月16日、X(旧ツイッター)に 「悲劇的だ」 「私たちの悲しみはナワリヌイ氏の家族、友人、同僚と共にある」 と投稿した。(共同) 「ロシア指導部の責任を追及」 ナワリヌイ氏死亡でEU外相が声明 2024/2/17 8:19 https://www.sankei.com/article/20240217-V45CYBUWLVIIDAZGI6UOAVB4GE/ 欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は2024年2月16日、ロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏の死亡を受け 「ロシアの指導部と当局の責任を追及する」 との声明を発表した。 ロシアに対して事実関係を明らかにし、全ての政治犯を即時釈放するよう求めた。 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長も 「ロシアには答えるべき重大な質問がある」 と指摘。 EUのフォンデアライエン欧州委員長は 「我々は彼の名において、民主主義のために立ち上がる」 と決意を表明した。(共同) 「自由な精神が死刑に」 ロシアのナワリヌイ氏死亡にマクロン仏大統領 2024/2/17 8:15 https://www.sankei.com/article/20240217-NOON73NPGRMX3K2NGT2IDDS32Q/ フランスのマクロン大統領は2024年2月16日、ロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏死亡を受け、X(旧ツイッター)で 「今日のロシアでは、自由な精神は強制収容所に送られ、死刑を宣告される」 「怒りと憤り(を覚える)」 と訴えた。 更に 「ナワリヌイ氏の名声、献身、勇気に敬意を表する」 と述べ、遺族やロシア国民に哀悼の意を表した。 セジュルネ外相は 「(強権的な)プーチン政権の現実を思い起こさせる」 と指摘。 ナワリヌイ氏について 「抑圧体制への抵抗のため命を捧げた」 と讃えた。(共同) 「がくぜん」とOHCHR ナワリヌイ氏の死亡発表 2024/2/17 8:13 https://www.sankei.com/article/20240217-4XDKURQROVNG3DZJFEOM2DKEGY/ 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の報道官は2024年2月16日、ロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏死亡の発表について 「愕然としている」 との声明を出し、独立した組織による透明性がある調査の実施を可能にするようロシア当局に求めた。 声明は 「国による拘束・収監の下での死亡は、国が責任を負う」 と指摘。 政治家や人権活動家、記者らの迫害をやめ、正当な権利行使によって拘束されたり服役させられたりしている人々を今すぐ解放するよう要求した。(共同) ナワリヌイ氏死亡、非難相次ぐ 各国首脳ら「プーチン氏は責任を」「残忍な殺害」 2024/2/16 23:16 https://www.sankei.com/article/20240216-H55RHNWDHJOW5ISQ3C4YGQJDYE/ ロシア刑務当局が2024年2月16日死亡したと発表した露反体制派指導者のナワリヌイ氏について、各国の首脳や政府関係者からコメントが相次いだ。 ウクライナのゼレンスキー大統領が 「(ロシアのプーチン大統領は)責任を取るべきだ」 と厳しく非難した他、死亡の真相解明を求める声も噴出した。 ゼレンスキー氏は訪問先のドイツのショルツ首相との記者会見で、 「明らかにプーチンに殺害された」 と述べた。 ラトビアのリンケービッチ大統領もX(旧ツイッター)に 「クレムリンに残忍に殺された」 と投稿した。 露刑務当局は、ナワリヌイ氏が散歩中に体調不良を訴え、意識不明に陥ったとしている。 だが、北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は記者団に対し、 「ナワリヌイ氏の死亡状況を取り巻く全ての疑問についてロシアは回答する必要がある」 と強調した。 ブリンケン米国務長官も 「報道が正確ならばロシアに責任がある」 とした。 ナワリヌイ氏の功績を讃える声も相次いだ。 ドイツのショルツ首相は2024年2月16日、Xで 「彼はロシアの民主主義と自由のために立ち上がった」 と述べ、死亡の報は 「モスクワで権力を握る体制の実情を映し出している」 と指摘した。 ロシア民主派さらに退潮も、ナワリヌイ氏死亡と発表 「プーチン政権恐れるな」訴え続け 2024/2/16 22:58 https://www.sankei.com/article/20240216-XX36ULU2VVIATEGTR3CRPGFMZY/ ロシア刑務当局が2024年2月16日に死亡を発表した露反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏は長年、プーチン政権の強権統治の打破を訴え、 「反プーチン」 の象徴的存在となってきた。 2020年8月に毒殺未遂に遭い、2021年2月からは収監されていたが、ナワリヌイ氏はそうした境遇にも屈せず 「政権を恐れるな」 と国民に呼び掛け続けてきた。 ナワリヌイ氏の死亡で、プーチン政権に異議を唱える露国内の民主派勢力は更に退潮に追い込まれるとみられる。 ナワリヌイ氏の収監を 「政治弾圧」 として非難してきた欧米諸国とロシアの関係が更に悪化するのも確実だ。 露独立系メディアによると、ナワリヌイ氏は死亡前日の2024年2月15日、自身に関連する裁判にオンライン出廷し、元気な様子だったという。 ナワリヌイ氏は2024年3月の露大統領選でもプーチン大統領以外の候補者に投票するよう呼び掛けていた。 死亡は刑務所という 「密室」 で起きており、当局側による死因究明がどこまで客観的に行われるかは不透明だ。 交流サイト(SNS)上では、ナワリヌイ氏の盟友で露国外在住のボルコフ氏らが 「政権が彼を殺した」 などと非難の声を上げた。 ナワリヌイ氏は2000年代からプーチン政権の強権統治を批判。 2011年の大規模反政権デモで指導者の1人になり、2013年のモスクワ市長選では2位となった。 2018年の大統領選に出馬を予定したが、刑事罰を科されて資格を失った。 2019年のモスクワ市議会選では有力な非与党系候補に投票を集中させる 「賢い投票」 を有権者に呼び掛け、与党議席を減少させた。 2020年8月に毒殺未遂に遭い、その後、拘束。 法廷では 「政権の狙いは私1人の投獄で多数の人々を萎縮させることだ」 「恐れれば政権の思う壺だ」 「恐れるな」 と国民に訴えた。 2023年までに合計で約30年に及ぶ禁錮刑を言い渡された。 長期収監が確実な身となっても、ナワリヌイ氏は支援者の協力を得てSNS上で政権批判を続けた他、自身は無事だと強調。 政権を恐れない姿を率先して示し続けていた。 露反体制派ナワリヌイ氏が収監先刑務所で死亡 当局発表 死因調査中 2024/2/16 20:53 https://www.sankei.com/article/20240216-GT76SBMQHRMM3ESRCHUUNUKSHM/ ロシアの刑務当局は2024年2月16日、反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)が2024年2月16日、収監先の露北極圏ヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所で死亡したと発表した。 タス通信などが伝えた。 刑務当局は、ナワリヌイ氏が2024年2月16日、散歩後に体調不良を訴え、意識不明になったと主張。 救護措置を施したが間もなく死亡が確認されたとした。 死因は調査中だとしている。 露大統領府は2024年2月16日、プーチン大統領がナワリヌイ氏の死に関して報告を受けたと発表した。 弁護士出身のナワリヌイ氏は2000年代からプーチン政権の汚職や不正を告発する活動を開始した。 2020年8月、露国内線の旅客機内で意識不明となり、ドイツの病院に移送。 検査の結果、旧ソ連の神経剤ノビチョク系の毒物で襲撃された疑いが浮上した。 米欧諸国は露政権側による暗殺未遂事件だと指摘。 露政権は関与を否定した。 2021年1月、ドイツからの帰国と同時に、過去の有罪判決の執行猶予条件に違反したとして拘束され、禁錮2年6月の実刑を言い渡された。 その後も複数の事件で訴追され、計約30年の収監が決まっていた。 ナワリヌイ氏は収監後も支援者の協力を得て、SNS(交流サイト)上で政権批判を展開。 2022年2月のウクライナ侵略に際しても 「狂った人物が始めた愚かな戦争だ」 とプーチン氏を非難した。 ロシア ナワリヌイ氏が死亡 プーチン政権批判の反体制派指導者 2024年2月17日 19時11分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240216/k10014361581000.html ロシアでプーチン政権を批判する急先鋒として知られ、刑務所に収監されていた反体制派の指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏が死亡したと当局が発表したことを受けて、ロシア国内外で追悼する動きが出ている他、欧米各国などからはプーチン政権を批判する声が相次いでいます。 ■アレクセイ・ナワリヌイ氏とは 「私が殺された状況では、非常に単純だ」 「諦めないで」 ロシアのプーチン政権への批判を続け、刑務所に収監されていたナワリヌイ氏について関係当局は2024年2月16日 「散歩の後、気分が悪くなり医師が蘇生措置を行ったものの死亡が確認された」 と発表しました。 47歳でした。 ナワリヌイ氏は、2020年、政権側の関与が疑われる毒殺未遂事件の被害を受けた後、過去の経済事件を理由に逮捕され北極圏にあるロシア北部のヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所に収監されていました。 ロシアでは、2024年3月、大統領選挙が行われプーチン大統領も立候補していますが、ナワリヌイ氏は、支援団体を通じてプーチン氏以外の候補者に投票するよう呼び掛けるなど収監後も反政権の活動を続けていました。 これを受けて、アメリカのバイデン大統領は 「プーチンに責任がある」 と述べて厳しく非難するなど、欧米各国などから批判の声が強まっています。 また、世界各地ではナワリヌイ氏を追悼すると共にプーチン大統領に抗議する動きが広がっています。 このうち、リトアニアの首都ビリニュスではソビエト占領による犠牲者を悼む記念碑に人々が集まり、花を手向けたりロウソクに火を灯したりして追悼していました。 女性の1人は 「偉大な人が亡くなった」 「ロシアにはまだ強い人たちがいるという証しだった」 「これは人々にとってある種の抵抗の終わりだと思う」 と涙を流しながら話していました。 ナワリヌイ氏を追悼する動きはロシア国内でも広がりましたが、ロシアでは集会やデモが厳しく規制されていて、人権団体によりますと、これまでに8つの都市で100人以上が拘束されたとし、当局が神経を尖らせている様子が窺えます。 ナワリヌイ氏を支援する団体は、前日の2024年2月15日、ナワリヌイ氏が裁判のために刑務所からビデオを通じて姿を見せ、健康そうに見えたとしてその映像をSNSで公開していました。 ロシア大統領府のペスコフ報道官は2024年2月16日、記者団に対し 「我々が知る限りでは、規則に従って確認や解明などが行われている」 「医師が明らかにするはずだ」 と述べた他、ナワリヌイ氏の死亡についてはプーチン大統領も報告を受けたと明らかにしました。 ■アレクセイ・ナワリヌイ氏とは アレクセイ・ナワリヌイ氏は、ロシアでプーチン政権を批判してきた急先鋒として、世界的にも知られた反体制派の指導者です。 プーチン大統領が反対勢力に対する抑圧を強める中で、最大の政敵とも見られてきました。 ナワリヌイ氏は、1976年、モスクワ州生まれで、2000年代初めからプーチン政権の高官や国営企業の汚職を主にインターネット上で告発する活動を続け、若者を中心に人気のブロガーとして支持を広げていきました。 政権側の汚職や選挙の不正に対して、ナワリヌイ氏は反政権デモを呼び掛け、ロシア全土に広がりを見せました。 一方、ナワリヌイ氏自身は政権から敵視され、繰り返し拘束された上、罰金刑や実刑を科されました。 そうした中、2020年、ナワリヌイ氏はロシア国内を旅客機で移動中に突然、意識を失い、ドイツの病院に搬送されます。 原因の究明に当たったドイツ政府は、旧ソビエトで開発された神経剤『ノビチョク』と同じ種類の物質によって攻撃されたと発表しました。 政権側の関与が疑われる毒殺未遂事件として、世界に衝撃を与え、プーチン政権に対する国際的な批判が高まりました。 そして、ナワリヌイ氏は、2021年の1月、療養先のドイツから帰国した直後、過去の経済事件を理由に逮捕され、刑務所に収監されました。 また、ナワリヌイ氏が率いる団体も2021年の6月、ロシアの裁判所から 「過激派組織」 に認定され、解散に追い込まれました。 更に、2022年3月、ロシアの裁判所は、新たに詐欺などの罪で禁錮9年の判決を言い渡し、刑期が大幅に延長されることになりました。 しかし、ナワリヌイ氏は、刑務所からも支援者を通じてSNSで政権批判を続け、弾圧に屈しない姿勢を崩しませんでした。 プーチン政権が始めたウクライナへの軍事侵攻に対しても繰り返し非難し、市民に反対の声を上げるよう呼び掛けました。 欧米各国や人権団体はプーチン政権に即時釈放を求め、国際社会ではこうしたナワリヌイ氏の姿勢を評価する声も高まります。 ナワリヌイ氏は、EU=ヨーロッパ連合の議会が人権擁護に貢献した人に贈る 「サハロフ賞」 に選出された他、度々ノーベル平和賞の有力な候補にも上がりました。 また、2023年、活動を取り上げた映画『ナワリヌイ』がアメリカのアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞を受賞しました。 2人の子供と共に授賞式に出席した妻のユリアさんは 「夫は真実を述べ、民主主義を守るためだけに刑務所にいます」 「夫と私たちの国が自由になる日を夢見ています」 と訴えていました。 一方、支援団体はナワリヌイ氏の体調が収監中に悪化していると度々訴え、2023年4月には 「急性の胃の痛みを訴え、刑務所に救急車が呼ばれた」 と明らかにした上で 「ゆっくりと、しかし着実に毒殺されようとしている可能性が排除できない」 と危機感を訴えていました。 ナワリヌイ氏に対し、ロシアの裁判所は2023年8月、過激派団体を創設した罪などで新たに禁錮19年の判決を言い渡し、刑期が更に大幅に延長されることになりました。 そうした状況の中でもナワリヌイ氏は、2024年3月のロシア大統領選挙を巡って、支援団体を通じてプーチン大統領以外の候補者に投票するよう呼び掛け、政権への批判姿勢を貫いています。 2023年12月、支援団体はナワリヌイ氏との連絡が途絶え、所在が不明になったと明かし、その後、ロシア北部の北極圏にある刑務所に移送されていたことが分かりました。 ナワリヌイ氏は先月、SNSを通じて移送後の姿を見せていました。 ■「私が殺された状況では、非常に単純だ。諦めないで」 ロシア当局が死亡したと発表したナワリヌイ氏は、過去に自身の活動が取り上げられたドキュメンタリー映画の中で 「あなたが殺された場合、どのようなメッセージを残すか」 との質問に対し 「諦めないで」 と答え、支持者に活動の継続を訴えていました。 これは、2022年公開された、ナワリヌイ氏の活動を取り上げたドキュメンタリー映画『ナワリヌイ』の中でナワリヌイ氏自身が質問に答えている映像です。 この中で、ナワリヌイ氏は、もし投獄され、何かが起きて殺された場合、どのようなメッセージをロシア国民に残すかと問われると 「私のメッセージは」 と言った後、少し笑みを浮かべ 「私が殺された状況では、非常に単純だ」 「諦めないで」 と英語で訴えました。 そして、ロシア語でも 「もし彼らが私を殺すと決めたなら、それは私たちがとてつもなく強いということだ」 「自分たちは、弾圧を受けている巨大な力であることを覚えておいてほしい」 と語りかけていました。 この動画はロシア当局がナワリヌイ氏の死亡を発表した後、ロシアの独立系メディアなどで広く伝えられています。 ■専門家「大統領選への影響を警戒した可能性」 ロシアの反体制派の指導者、ナワリヌイ氏が死亡したと当局が発表したことについて、防衛省防衛研究所の兵頭慎治研究幹事は 「2020年にはロシア国内でナワリヌイ氏の毒殺未遂事件があり、プーチン政権の関与が疑われている」 「今回の死亡も根拠が示されないため断定はできないが、プーチン大統領の何らかの関与の可能性があると思う」 という見方を示しました。 その上で、兵頭研究幹事は 「ロシア大統領選挙の1か月前というタイミングで、しかも、選挙戦で唯一、反戦を主張していたナデジディン氏の立候補が却下された直後ということが注目される」 と指摘しています。 その理由について 「プーチン大統領は戦時下の状況で次の大統領選で8割以上の得票率で圧勝することが重要だと考えている」 「ナワリヌイ氏は獄中からプーチン大統領以外の候補者に投票するよう呼び掛けていた」 とした上で 「もしプーチン政権が死亡に関与したのであれば、大統領選挙の前にこうした反戦・反プーチン的な動きが高まって、プーチン大統領が圧勝するというシナリオに影響が出ることを政権が警戒した可能性があるのではないか」 として、政権側の警戒感が伺えるという見方を示しました。 今後の影響について、兵頭研究幹事は、2023年、ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者、プリゴジン氏が死亡した際も支持者などの反発の動きが抑え込まれたとして 「短期的にはプーチン政権も力による統制を強めるため、反戦・反プーチンの大きなうねりにはなりそうもない」 としています。 一方で、 「戦争が更に長期化して犠牲が拡大し、そしてロシア国内の経済が悪化した場合、大きな動きに発展していく潜在的な可能性はある」 と述べ、 中長期的にはプーチン政権に影響を与える可能性が残されていると指摘しました。 ★国内の反応は ■ナワリヌイ氏の妻「プーチンは全ての出来事への責任を」 ナワリヌイ氏の妻、ユリアさんは2024年2月16日、出席していたミュンヘン安全保障会議で急遽演説し 「この恐ろしいニュースを信じていいのか分からない」 「常に嘘をつくプーチンやプーチン政権を信じることが出来ないからだ」 と述べました。 その上で 「もし事実なら、プーチンやその仲間たちは、彼らが私たちの国や私の家族、そして夫にしたことへの報いを受けると思い知らせたい」 「その日はすぐにくるだろう」 と強調しました。 更に 「私は、今のロシアのこの邪悪で恐ろしい政権に勝利するため、国際社会や世界の皆さんに結束を呼び掛けたい」 「ウラジーミル・プーチンはここ数年間、ロシアに対して行ってきた全ての恐ろしい出来事への責任を負わねばならない」 と述べ、国際社会に対し、プーチン大統領の責任を追及するよう訴えました。 ■ナワリヌイ氏の母「どんな追悼のことばも聞きたくない」 ロシアの独立系新聞「ノーバヤ・ガゼータ」によりますと、ナワリヌイ氏の母のリュドミラ氏は、フェイスブックに 「どんな追悼のことばも聞きたくない」 「息子とは刑務所で2024年2月12日に面会した」 「生きていて、健康そうで、人生を楽しんでいるようだった」 と綴ったということです。 ■ナワリヌイ氏のグループ「これは殺人だ」 ロシアの反体制派の指導者、ナワリヌイ氏のグループのメンバーで、現在はロシア国外に逃れリトアニアで活動する女性は、ナワリヌイ氏が死亡したとの発表を受けて 「これは殺人だ」 と話し、プーチン政権側を批判しました。 女性は、NHKとのインタビューの撮影中に、取材班からナワリヌイ氏の死亡のニュースを知らされると 「一体何?」 と驚いた様子で、スマートフォンでニュースの内容を食い入るように確認していました。 そして、涙をこらえながら 「前日、彼は裁判所にいて、健康で、何も問題なかった」 「その映像もある」 「これは殺人だ」 「ショックだ、理解できない」 と信じられないという様子で、プーチン政権によるものだと強く批判しました。 その上でナワリヌイ氏が死亡したとはまだ認めたくないとして 「ナワリヌイ氏は刑務所にいた時でさえ私たちのリーダーだ」 「これから私たちはどのように活動していけばいいのか」 と涙ながらに話し、肩を落としていました。 ■ナデジディン元下院議員「真実でないことを願う」 ロシア当局がナワリヌイ氏が死亡したと発表したことについて、ウクライナへの軍事侵攻を批判し2024年3月行われるロシアの大統領選挙に立候補を表明していたナデジディン元下院議員は 「その情報が真実でないことを願っている」 「私が知る限り、彼はロシアで最も才能があり、勇気のある人物の1人だ」 とSNSに投稿しました。 ナデジディン氏は、大統領選挙でプーチン大統領に対抗する候補として注目され、ナワリヌイ氏のグループからも支持する声があがっていましたが、2024年2月8日、中央選挙管理委員会は立候補は認められないとする判断を下し、ナデジディン氏は最高裁判所に訴えています。 ■ロシア独立系新聞編集長「刑罰に『殺害』が加えられた」 2021年にノーベル平和賞を受賞したロシアの独立系新聞の編集長、ドミトリー・ムラートフ氏は 「恐ろしい知らせだ」 「懲罰房では、動けず、食事の栄養が少なく、空気が薄く、常に寒い」 「3年に渡り苦痛と拷問を受けたのだ」 「ナワリヌイ氏への刑罰に『殺害』が加えられた」 と非難し、適切な救命措置が取られたか検証するよう求めました。 ■ロシア人権団体幹部「政権側が故意に殺害したのだ」 また、2022年、ノーベル平和賞を受賞したロシアの人権団体「メモリアル」の幹部、オレグ・オルロフ氏は、独立系メディアに対し 「ロシア全体にとっての悲劇だ」 「ただただ愕然としている」 と述べた上で、 「死の状況がどうだったとしても、政権側が故意に殺害したのだ」 「関与した者は刑事責任を負うべきだ」 とプーチン政権を非難しました。 ■ロシア各地で追悼する動き 100人以上拘束も ロシアでプーチン政権を批判する急先鋒として知られるナワリヌイ氏が死亡したと2024年2月16日当局が発表したことを受けて、ロシア各地ではナワリヌイ氏を追悼する動きが広がっています。 ただロシアでは集会やデモが厳しく規制されていて、人権団体によりますと、各地で合わせて100人以上が拘束されました。 このうち、首都モスクワでは、ソビエト時代の弾圧の犠牲者を追悼する碑の前にナワリヌイ氏の写真が置かれ、訪れた市民が花を供えていました。 中には、ナワリヌイ氏の言葉として知られる 「諦めないで」 と書かれたカードを掲げる女性の姿もありました。 ロシアの独立系メディアによりますと、モスクワでは、別の記念碑や、9年前の2015年に野党指導者のネムツォフ氏の殺害現場となった橋にも、ナワリヌイ氏を追悼するため市民が訪れたということです。 また、第2の都市サンクトペテルブルクでも、政治弾圧の犠牲者の記念碑に花が手向けられ、 「全てフェイクであってほしい」 と話す人もいました。 ただロシアでは集会やデモが厳しく規制されていて、治安当局は、市民が無許可のデモに参加しないよう警告しています。 人権団体によりますと、モスクワやサンクトペテルブルク、それに西部のニジニ・ノブゴロドなど合わせて8つの都市で100人以上が拘束されたということで、当局が神経を尖らせている様子が窺えます。 ■モスクワ市民の反応は ナワリヌイ氏が死亡したと発表されたことについてモスクワの市民に話を聞きました。 女性は 「今日2024年2月16日のことはずっと忘れない」 「これは、ロシアの歴史の一部として残るだろう」 と述べ、ナワリヌイ氏の死を悼んでいました。 また、男性は 「彼がなぜ死亡したのか」 「病気で亡くなったのか、それとも誰かに殺されたのか、何でもあり得ると思う」 と話していました。 一方 「これが彼の運命だ」 「彼は、立ち止まって考え直すべきだった」 「もっと政権側と話し合うべきだった」 とか 「彼のやり方には賛成できないところもあったが人が亡くなったことは残念だ」 と話す女性もいました。 多くの人は、SNSなどを通じてこのニュースを知っていましたがプーチン政権を批判し続けてきた人物に関する街頭取材だからか口が重い人が目立ちました。 ■ロシア報道官 相次ぐ批判に「受け入れられず」 ロシア大統領府のペスコフ報道官は、2024年2月16日、ナワリヌイ氏の死亡の発表を受けて欧米各国からプーチン政権に対する批判が相次いでいることについて 「死因についての情報もない中で、このような声明が出されている」 「明らかにおかしく、絶対に受け入れられない」 と述べ、反発しました。 ★各国の反応は ■ウクライナ ゼレンスキー大統領「殺害されたのは明らか」 ロシア当局がナワリヌイ氏が死亡したと発表したことについて、ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年2月16日、訪問先のドイツで 「プーチン大統領によって殺害されたのは明らかだ」 「プーチン大統領は誰が死のうと気にしない」 「彼にとって重要なことは、自分の地位を守ることだ」 と述べました。 ■アメリカ バイデン大統領「プーチンに責任がある」 アメリカのバイデン大統領はナワリヌイ氏が死亡したとの発表を受けて2024年2月16日、緊急の演説を行い 「驚きはしなかったが、激しい怒りを感じる」 と述べました。 バイデン大統領は、ナワリヌイ氏について 「彼は勇敢で、信念を持ち、ロシアを法の支配のある国にしようと、ひたむきだった」 と述べ、讃えました。 そして 「何が起きたのか正確なことは分からないが、ナワリヌイ氏の死は、プーチンや彼の周りの悪党が行った何かしらの結果であると確信している」 「プーチンに責任がある」 と述べ、ロシアのプーチン大統領を厳しく非難すると共に、今後、何らかの対抗措置を取る考えも示しました。 一方、バイデン大統領はウクライナへの軍事支援の予算案が野党・共和党の反対で宙に浮いている事態を受けて 「この重要な時にウクライナの支援に失敗すれば人々の記憶にずっと残ることになる」 と述べて共和党に対し早急に対応するよう求めました。 ■ウクライナ大統領府長官「プーチンは究極の『悪』だ」 ウクライナのイエルマク大統領府長官はSNSにメッセージを投稿し 「プーチンは究極の『悪』だ」 「如何なる競争も怖がっている」 「プーチンにとって、ロシア国民の命は何の意味もない」 と指摘しました。 その上で 「『プーチンと交渉を』と呼び掛けている人々に分かってほしい」 「彼を信じてはならない」 「彼が理解できるのは『力』だけだ」 として、ロシアに対し徹底抗戦する構えを改めて示しました。 ■イギリス首相「ロシアの人々にとって大きな悲劇だ」 イギリスのスナク首相は旧ツイッターの「X」に 「これは酷いニュースだ」 「アレクセイ・ナワリヌイ氏はロシアの民主主義の最も熱心な擁護者として、生涯を通じて信じられないほどの勇気を示した」 「彼の妻、そしてロシアの人々にとって大きな悲劇だ」 と投稿しました。 ■ドイツ首相「もはや民主主義国家ではない」 ドイツのショルツ首相は2024年2月16日、記者会見で 「ロシアが如何に変わったかを示す恐ろしいシグナルだ」 「ロシアはもはや民主主義国家ではない」 と述べました。 ■フランス大統領「ロシアでは自由な精神は死刑を宣告される」 フランスのマクロン大統領は2024年2月16日、旧ツイッターの「X」に、 「現在のロシアでは、自由な精神は収容所へと送られ、死刑を宣告される」 「怒りと憤りを禁じえない」 「アレクセイ・ナワリヌイ氏の記憶、彼の献身と勇気に敬意を表したい」 「私の思いは、彼の家族、愛する人々、そして、ロシア国民と共にある」 と投稿しました。 ■スウェーデン首相「恐ろしいニュースだ」 ロシアのウクライナ侵攻を受けて軍事的中立を転換し、NATO=北大西洋条約機構への加盟を目指しているスウェーデンのクリステション首相は旧ツイッターの「X」への投稿で 「恐ろしいニュースだ」 「アレクセイ・ナワリヌイ氏がもう生きていないことについてはロシア当局、そしてプーチン大統領個人に責任がある」 と非難しました。 ■カナダ首相「プーチンが如何に怪物であるか思い知らされた」 カナダのトルドー首相は2024年2月16日、地元メディアの取材に対し 「これは悲劇であり、プーチンが如何に怪物であるかを全世界が思い知らされた」 と述べ、ロシアのプーチン大統領を非難しました。 ■国連事務総長 “信頼性と透明性のある調査を” 国連のグテーレス事務総長は2024年2月16日、報道官を通じてコメントを出し、 「ショックを受けている」 とした上で、ナワリヌイ氏が死亡した状況について信頼性と透明性のある調査を行うよう求めました。 ■EU ミシェル大統領「責任はロシア政府にある」 EU=ヨーロッパ連合のミシェル大統領は2024年2月16日、SNSに 「アレクセイ・ナワリヌイ氏は自由と民主主義の価値のために戦い、究極の犠牲を払った」 「この悲劇的な死に対する責任はロシア政府にある」 と投稿しました。 そして 「戦士は死んでも、自由のための戦いは決して終わらない」 としています。 ■アメリカ国務長官「責任はロシアにある」 アメリカのブリンケン国務長官は2024年2月16日訪問先のドイツで 「プーチン氏が確立したシステムの弱さと腐敗を明確に示している」 「責任はロシアにある」 と述べました。 ■フランス外相「哀悼の意を表明する」 フランスのセジュルネ外相は2024年2月16日、旧ツイッターの「X」に 「アレクセイ・ナワリヌイ氏は、抑圧体制への抵抗に命を捧げた」 「流刑地での彼の死は、プーチン体制の現実を想起させるものだ」 「フランスは、彼の家族と友人、そして、ロシア国民に哀悼の意を表明する」 と投稿しました。 ■NATO事務総長「深い悲しみと共に動揺している」 NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長は、2024年2月16日、ナワリヌイ氏が死亡したという報道について 「深い悲しみと共に動揺している」 と述べた上で 「事実をはっきりさせる必要があり、ロシアは彼が死亡した状況について全ての重大な疑問に答える必要がある」 として、真相の究明を求めました。 ■ベラルーシ 反政権派の指導者「故意に殺害されたこと 疑いない」 ロシアの同盟国ベラルーシで民主化運動を率いてきた反政権派の指導者、スベトラーナ・チハノフスカヤ氏は 「独裁者にとって人命が如何なる価値もないことが改めて明らかになった」 と自身のSNSに投稿しました。 その上で 「プーチン政権はベラルーシのルカシェンコ政権のように、権力を維持しようと手段を選ばず反対者を排除する」 「プーチン政権によってナワリヌイ氏が故意に殺害されたことに疑いはない」 と非難しました。 その上で、ベラルーシでも、自身の夫を含め収監が続く政治犯たちが危険に晒されていると訴えました。 ■世界各地でも追悼と抗議の動き ナワリヌイ氏が死亡したと発表されたことを受けて、世界各地でも追悼する動きの他、ロシアのプーチン大統領に抗議する動きが広がっています。 このうち、ドイツの首都ベルリンでは、ロシア大使館の前にナワリヌイ氏の死を悼む人たち数百人が集まり、 「プーチンは殺人者だ」 と書かれた紙などを掲げて、抗議の声をあげていました。 男性の1人は、 「私はプーチン大統領に反対する集会に参加したくて来ました」 「非常に怒っています」 と話していました。 また、ロシアの隣国、ジョージアでは、かつてロシア大使館があった場所の近くに、およそ500人が集まり、スマートフォンのライトを照らして死を悼むと共に、プーチン大統領への抗議の声をあげていました。 参加した女性の1人は 「涙が出るばかりでショックで、まだ信じることができません」 「この痛みは耐え難い」 と話していました。 更にアメリカのニューヨーク中心部で行われたデモでは、参加者が 「私たちは戦争の終結、政治犯の自由、ロシアの自由を求めなければいけない」 などと呼び掛けていました。 参加したロシア人の女性は、 「これは私の国の歴史における暗い、暗い日です」 と話していました。
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