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自民党「木曜定例会合」あちこちで復活…解散を決めたそばから“シン・派閥”化の動き
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/336028
2024/02/11 日刊ゲンダイ
「保守団結の会」で講演する高市早苗経済安保担当相(C)日刊ゲンダイ
「毎週木曜日昼に集まって弁当を食べる長年の習慣が突然なくなり、なんだか手持ち無沙汰です。高木事務総長が選ぶ弁当がいつもシャレてて、毎週楽しみにしてたんですけどね」
裏金事件で派閥解散を決めた安倍派の若手議員が残念そうに話す。
自民党は、各派閥が毎週木曜日の正午から派閥事務所などで例会を開き、所属議員が一緒にランチを食べる習慣があった。同じ時間帯に開催するのは、他派閥と掛け持ちできないようにするためで、例会は派閥の結束を確認する場だった。
ところが、多くの派閥が解散して木曜日の例会が開かれなくなった。党内の7割が無派閥という状況で、木曜昼にヒマをもてあます議員が一気に増えたわけだ。
そんな中で、8日に開かれた会合が注目を集めている。
自民党の保守系議員が集まる「保守団結の会」が党本部で会合を開き、顧問を務める高市経済安保相の講演会を行ったのだ。安倍派を中心に約15人が参加し、高市は「国家観をともにするみなさんと絶好のタイミングでお話しできることをうれしく思う」とゴキゲンだった。
今後は2週間に1回のペースで、木曜日に昼食会合を開くことが決まったという。
「木曜昼の定例会合なんて派閥そのものだ。まるで『高市派』じゃないか。9月の党総裁選に向けて、高市さんが推薦人を集める足がかりなんだろうけど、派閥解散で他の例会がなくなった隙を突いて、味方を囲い込むようなやり方は感心しませんね」(官邸関係者)
総裁選に向けた権力闘争
高市氏の周辺だけではない。笹川博義元環境副大臣や鈴木貴子外務副大臣ら茂木派の若手議員も8日に会合を開いた。茂木派は1月30日に政策集団への移行を確認して以降、派閥会合を開いていない。この日は茂木派の衆院当選4回以下の若手14人が集まったという。
安倍派では、福田達夫元総務会長も「反省の上に新しい集団をつくっていくことが大事だ」と言っていて、若手・中堅30人前後で新グループを結成するとみられる。
菅前首相側近の坂井学元官房副長官や石破元幹事長に近い赤沢亮正財務副大臣らも「無派閥情報交換会」を立ち上げた。
派閥解散を決めたそばから、あちこちで“派閥化”の動きが始まっている。派閥解散の表明はいったい何だったのか。これじゃあ偽装解散ではないか。
「旧来派閥の解散が、派閥再編が進むきっかけになった。近く、茂木派を離脱した小渕選対委員長とその取り巻きが“小渕優子を総理にするための派閥”を立ち上げるとの情報もある。総裁選が近づくにつれて、派閥再結成の動きが加速し、“シン・派閥”による権力闘争が表面化してくるでしょう」(自民党閣僚経験者)
しょせんは自民党内のコップの中の争いが構図を変えるだけの話。政治刷新とはほど遠いし、肝心の裏金問題が解決に近づくわけでもない。派閥解散なんて、やはりマヤカシでしかなかった。
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