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裏金事件のさなか不信感高まり…自公に「連立解消論」浮上! ブチ上げたのは自民党側
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/335633
2024/02/03 日刊ゲンダイ
「戦争をしないニッポン」が崩壊の道へ…(岸田首相=左)、地に落ちた信頼の回復を…と公明党の山口代表(C)日刊ゲンダイ
自民党から、公明党との「連立解消論」が飛び出した。
自民党が31日に開催した国防部会などの合同会議で、国際共同開発による防衛装備品の輸出解禁に慎重な公明党への不満が噴出。出席した自民党議員から「連立を解消してでも進めるべきだ」「公明党の理解が得られなくてもやる」といった強硬論が相次いだのだ。
現在、日本は英国、イタリアと次期戦闘機の共同開発を進めている。ところが、現行の武器輸出ルールでは、他国と共同開発する装備品は、日本から第三国に輸出できない。岸田政権は輸出解禁の是非について、2月末までに結論を出すよう与党に要請。ところが、公明党は「2月末に結論を出すことではない」(北側一雄副代表)と難色を示している。
パーティー裏金事件で公明党が自民党に不信感を募らせる中、合同会議で飛び出した強硬論をきっかけに、両者に決定的な亀裂が生じかねない状況だ。
「合同会議は、慎重姿勢を崩さない公明党に文句を言うためにセッティングされたともっぱらだ。非公開で発言者がオープンにならないから、自民党議員は言いたい放題だった。間違いなく禍根を残すだろう」(官邸事情通)
公明党を刺激しすぎてソッポを向かれれば、創価学会票頼みの自民党議員は次期衆院選で“討ち死に”しかねない。それでも、自民党強硬派はイキリ立っている。合同会議に出席した自民党議員は言う。
「公明党の支援がなくなれば、次の選挙が危うくなるのは百も承知だ。それでも、輸出解禁を前に進めないと、日本は世界から立ち遅れかねない。公明党に潰されるなんて許されないことだ。合同会議で複数の議員が『連立解消論』をブチ上げると、万雷の拍手が起こっていた。こっちは徹底的にやるつもりだ」
自民党議員がブチ上げた「連立解消論」を、公明党が黙って見過ごすとは思えない。「このままでは、恫喝に屈したと受け止められかねない」(前出の官邸事情通)からだ。
裏金事件でイライラを募らせる公明党
首相は自民提言丸のみで、裏金事件ドサクサに紛れ日英伊国防相会談(左からクロセット伊国防相、木原稔防衛相、シャップス英国防相=昨2023年12月)/(C)共同通信社
自公間で不和が生じ、選挙協力体制が決裂した過去もある。昨年5月、次の衆院選での候補者調整を巡る対立から、公明党が東京で自民党の候補を推薦しない方針を決定。その後、岸田首相と公明党の山口代表の会談で手打ちに至ったものの、しこりが残っている。
裏金事件を巡っても、公明党はイライラを募らせている。
「山口代表が昨年末、動画投稿アプリ『TikTok』で『同じ穴のムジナと見られたくない』と、自民党の『政治とカネ』の問題を痛烈に批判しました。裏金事件への公明党の嫌悪感は相当なものです。中には、『このまま自民党と組んでいて大丈夫なのか』と考える関係者もいる。自民党と一緒に沈んでいくような状況になれば、パッと手を引く可能性があります」(永田町関係者)
山口代表の「同じ穴のムジナ」発言を受け、立憲民主党の泉代表は「同じ穴のムジナと見られたくないならば、ちゃんと政権から離れていただきたい」と、連立政権からの離脱を呼びかけていた。
今回のいさかいで自公が仲たがい。公明党が野党の求めに応じる日が来るかもしれない。
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