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泉・立憲民主「政治とカネ」追及に漂う暗雲…グループ解散否定、本音は「政策活動費」温存
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/335342
2024/01/27 日刊ゲンダイ
一枚岩にはなれない(C)日刊ゲンダイ
自民党派閥の裏金事件をめぐる国会審議は来週から本格化する。「政治とカネ」をテーマに衆参両院の予算委員会で集中審議は29日に実施予定。野党第1党の立憲民主党の腕の見せどころだが、どうにも締まらない。内部のドタバタが露呈し、暗雲が漂い始めている。
泉代表は26日、自身を支える党内グループ「新政権研究会」をめぐる解散報道を否定。「誤報だったのではないか」とけむに巻いた。
裏金事件を追及する野党第1党の代表として、グループと派閥が同一視されるのを避けるべきとの判断が党内であったと報じ、新政権研究会は解散する方針を固めたなどと伝えていた。
「一部で解散論が上がったのは事実です。『自民の派閥が解散しているのに、立憲がグループを維持しては“ブーメラン”になる』といった意見です。一方、『自民の派閥解散は論点ズラシ。同じ土俵に乗ってはダメ』との声もある。泉代表はまたも党内をまとめきれず、求心力のなさが浮き彫りになってしまった」(野党関係者)
自民を追い込む千載一遇のチャンスをフイにされたらたまらない。つい最近も、立憲は内輪モメでチャンスを逃してきた。
前市長の国政転出に伴い実施された昨年末の東京・武蔵野市長選では、立憲が支援した新人が自公推薦の新人に敗北。野党支持層が多い地域で負けた要因は、「前市長の子飼い市議と他の市議の中から、誰を担ぐかで揉めた」(立憲関係者)ためだった。萩生田前政調会長のお膝元で21日に投開票された東京・八王子市長選では、立憲は「都民ファーストの会」に所属していた元都議を支持。こちらも陣営内の足並みが揃わず、自公推薦の新人の追い上げに屈した。
「立憲は政治改革案に、議員本人に会計責任者と同様の責任を負わせる『連座制』導入による厳罰化のほか、使途公開義務がない政策活動費の廃止や、企業・団体献金の全面禁止も盛り込みました。与野党に対し、政治資金規正法改正に向けた議論を呼びかける方針です。ただ、執行部は本音では政策活動費や企業・団体献金を温存したい。結局、わが身かわいさで立憲の追及が尻すぼみになり、政治改革は中途半端になるのでは、とみられています」(政治部記者)
政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。
「追及が甘くなり、令和の政治改革が不十分なものになれば、国民の批判は立憲にも向く。『結局、立憲も自民党と同じか』と失望を買い、ただでさえ低迷する政党支持率は目も当てられなくなるでしょう。『政治とカネ』にメスを入れ、古い政治と決別する強固な意志が必要です」
「返り血」覚悟で臨まなければ、国民から総スカンを食らうことになる。
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