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裏金事件筋書通り出来レース
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2024年1月20日 植草一秀の『知られざる真実』
自民党のパー券裏金創作事件。
時効が未成立の2018年からの5年間だけでも、創作された裏金は、安倍派が約6億円、二階派が2億円超。
パーティー券を販売したのに、これを世の中に存在しないものとして処理していた。
政治資金は収支を明らかにしなければならない。
パーティー券を販売して得た収入とその資金を何に使ったのかを示す支出を収支報告書に記載していれば何の問題もない。
ところが、収入自体を存在しないものとして処理したのはなぜか。
支出内容を明らかにできないからだと考えられる。
政治資金規正法の目的が第1条に明記されている。
同条には
「政治団体及び公職の候補者により行われる政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため」
「政治団体に係る政治資金の収支の公開並びに政治団体及び公職の候補者に係る政治資金の授受の規正」
「その他の措置を講ずることにより、政治活動の公明と公正を確保し、もつて民主政治の健全な発達に寄与することを目的とする」
と明記されている。
政治活動の公明と公正を確保するために政治資金の収支並びに政治資金の授受の規正
等の措置を講じることとされている。
パーティー券を販売して得た収入は同法の規定に基づき、収支報告書に記載しなければならない。
ところが、自民党議員は法律に違反して収支を収支報告書に記載していなかった。
この違法行為を派閥が主導して実行していた。
収支の不記載が4000万円を超える議員だけが事件として立件されるが、4000万円以下の不正を行った議員は無罪放免にされる。
2000万円の不正はなぜ無罪放免なのか。
2000万円の不正も十分すぎる不正でないのか。
こんな意味不明な措置を講じる国を法治国家と呼べるのか。
ボーダーラインを決定しているのは検察。
法律が存在し、明確に法律に違反している。
しかし、検察が法律違反として摘発しない。
違法行為は派閥ぐるみである。
派閥の意思決定を行うのは国会議員である。
会計責任者はあくまでも国会議員の指揮・命令に基づいて行動する。
したがって、一連の違法行為に関する国会議員の責任を追及するべきことは当然だ。
しかし、検察は派閥の会計責任者の責任しか問わないことを決定したと伝えられている。
日本は法治国家ではない。
人治国家。
検察が白黒を決める。
日本の警察・検察には法外な権力が存在する。
法外な権力とは
犯罪が存在するのに犯罪者を無罪放免にする権力
犯罪が存在しないのに無辜(むこ=罪のない)の市民を犯罪者に仕立て上げる権力
である。
派閥の最高幹部の責任が問われない。
政治権力との癒着を示すものでしかない。
自民党が派閥解消の方針を示しているが何の意味もない。
メディアが大騒ぎしすぎ。
そんなことを報じるよりも、巨大な犯罪について検察が適正な責任追及を行わない事実を伝えるべきだ。
これで刑事捜査が終結するなら、日本の法律には意味がないことになる。
法律を踏みにじっても警察・検察と癒着すれば犯罪をもみ消すことができる。
他方で、罪を犯してなくても警察・検察と結託すれば無実の市民を犯罪者に仕立て上げることができる。
悪と不正が大手を振ってまかり通る、日本は最低の暗黒国家である。
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