<■659行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> ゼレンスキー氏、トランプ氏と電話会談 緊密な対話の維持で一致 2024/11/7 10:27 https://www.sankei.com/article/20241107-T5HCMSY7QNJIJBAPYQGQMHL3EE/?outputType=theme_uspe ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、米大統領選で勝利したトランプ前大統領と電話会談したとX(旧ツイッター)に投稿した。 ゼレンスキー氏はトランプ氏の勝利を 「歴史的だ」 と祝福。 「印象深い選挙戦」 によってこの勝利が可能になったとし、トランプ氏の家族と陣営の仕事ぶりを称賛したとした。 その上で 「我々は緊密な対話を維持し、協力を発展させることで合意した」 と指摘。 「強く揺るぎない米国のリーダーシップこそが世界と公平な平和のために死活的に重要だ」 とも述べた。 ロシアによるウクライナ侵略の解決に向けて米国に関与の継続を求めた形だ。 一方、ペスコフ露大統領報道官は2024年11月6日、プーチン大統領がトランプ氏を祝福する計画はないと明らかにした。 ただ、プーチン氏は米国との対話に前向きだとも説明した。北朝鮮兵、ロシア西部クルスクで4日に戦闘参加 ロイターが報じる 2024/11/7 7:27 https://www.sankei.com/article/20241107-ANWRHCR3T5JVLBLWG4GIEZSYP4/ ロイター通信は2024年11月6日、ウクライナ軍が越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で今月2024年11月4日、北朝鮮兵が戦闘に参加したと報じた。 米当局者の話として伝えた。 死傷者が出たかどうかは不明だという。 ウクライナ国家安全保障・国防会議傘下の偽情報防止センターのコバレンコ所長によると、ウクライナ軍はクルスク州で今月2024年11月2日か3日に、北朝鮮兵が配置された拠点を砲撃した。 米紙ニューヨーク・タイムズは2024年11月5日、ウクライナ軍との交戦で 「かなりの数」 の北朝鮮兵が死亡したと報じていた。 今後、戦闘が本格化する恐れがある。 複数のウクライナメディアによると、同国当局が2024年11月6日、カスピ海に面したロシア南部ダゲスタン共和国のカスピースクの軍拠点を無人機で攻撃し、複数の艦船を損傷させた。 カスピースクにはロシア海軍のカスピ小艦隊の拠点がある。(共同) <正論>金正恩政権の打倒を目標にせよ 龍谷大学教授・李相哲 2024/11/7 8:00 https://www.sankei.com/article/20241107-LDZW3EUR2NOM5FU5WSOB3QZSHA/ 北朝鮮の金正恩総書記のなりふり構わぬ振る舞いが目に余る。 これまでナイフを手に村の端っこでうろついていたチンピラ(悪童)が、今や手下にピストルを持たせ、村(地球)全体をひっかき回そうとしている。 中東やアフリカの薄暗い危険地域に潜り込み武器を売り捌き、紛争を煽って利益を得ていた北朝鮮が、堂々とロシアに武器と傭兵を供給するに至った。 韓国の金龍顕(キムヨンヒョン)国防相によれば、北朝鮮は 「ロシアに砲弾1000万発、ミサイル1000基を供給」 「軍人を傭兵として売り渡している」 という。 ■派兵は国益のためではない 金総書記が国際社会の目を盗み、人民に噓をついてまでロシアへ武器を供与、 「傭兵」 を送り込む目的は破綻状態の国内経済を立て直すためでも、飢えに苦しむ人民を救うためでもない。 その見返りに政権を支える武力向上に必要な資金を得ること、一族と周辺の贅沢三昧の生活を保障し、ロシアを味方につけ米国や韓国、ひいては国際社会の政権への圧力を跳ね返し金王朝を永続させるためだ。 このように大胆になったのには国際社会の無策の責任が大きい。 政権維持のため住民を奴隷状態のまま国家という名の監獄に監禁、外国の映像を見ただけで公開処刑を命じるなど組織的かつ継続的に反人道的罪を犯しているが、国際社会はそれを阻止できずにいる。 ロシアに送られる若い兵士たちは命の保証もないまま、家族と別れを告げる自由すら奪われ、派兵事実を知ろうとする家族は当局によって強制的に社会から隔離されている。 国際社会はこれまで、国連人権理事会を通して4年半周期に加盟国の人権状況を系統的に点検することにし、5年前に、深刻かつ組織的な人権侵害が行われている北朝鮮に対し262の勧告事項を伝達した。 公開処刑の中断など 「生命権の保障や食糧および基本的人権の改善」 を勧告するもので、今年2024年11月7日までに過去5年間の勧告事項履行状況を報告することになっていた。 北朝鮮がこのような生温い勧告に耳を傾けるはずがないのは火を見るよりも明らかだ。 韓国メディアによれば近年、北朝鮮では国連の人権改善の要求に反し、むしろ公開処刑を増やし、生命権保障など、人間の基本的権利を恣意的に侵害している。 ■核放棄だけではダメだ 国際社会が金氏に寛大だったのも事実だ。 国連は核の放棄は迫っていても、他の不道徳な振る舞いには目を瞑り許してきた。 住民を飢え死にさせながら、高級車を乗り回し、最高級ワインを楽しみ、豪華ヨットで夏の休暇を楽しんでも、金氏が不利益を被るような厳しい措置は取れていない。 贅沢品の輸入に制裁を加えることにはしているものの最近、ソウルで会った北朝鮮の元銀行幹部は 「国連制裁で金氏自身が困ることはなかった」 「国家は破綻状態だが、彼は人民の面倒を見る必要がなくなったから個人の金庫が枯渇することはまずない」 と話した。 父の金正日氏は武器、偽ドル、麻薬、たばこ密輸で国際制裁をかいくぐり、正恩氏は金塊の密貿易、暗号通貨の奪取でカネを調達している。 北朝鮮は最早国家ではなく犯罪集団に変質したと言える。 では、我々はどうすればよいか。 これまで以上に制裁を強化する方法もあるだろう。 しかし北朝鮮という国家を疲弊させることには成功しているが、金氏の生活を疲弊させることには失敗した。 金氏を対話の場に引きずり出す方法もあるだろう。 しかし、北朝鮮にとって話し合いは、あくまで敵を油断させ、時間を稼ぐ戦術に過ぎないということは数十年の経験から学んだはずだ。 他に金氏を国際刑事裁判所に提訴する方法などもあり得る。 しかしそのような方法全てが今や虚しく思えるだけだ。 逆に国際社会が北朝鮮問題の扱いを巡りモタモタしているうちに金氏は核を手にし、ロシアと同盟を結ぶなどして怪物に変貌しつつある。 放置すれば近い将来、ロシアを東アジアに連れ込み、日本や韓国を脅迫するだろう。 金氏は最近、新型弾道ミサイル 「最終完結版」 と称する火星19の発射実験後、 「敵に我々の意思を知らせた」 と力を誇示した。 韓国情報当局によれば金氏は最近、課長級以上の幹部に 「韓国を占領する大事変を迎える準備をしろ」 という命令を下したという。 ■必要なのは能力でなく意志 韓国の国防相は最近、国会の国政監査場で 「我々は北朝鮮に勝てるのか」 という野党議員の質問に、 「我々が勝つに決まってる」 「北には最高尊厳はただ1人、韓国には5000万もの尊厳がいる」 と答えた。 この発言は北朝鮮という組織体に頭は1つで、その金氏を排除すれば組織も細胞も死ぬという意味だ。 事実上、労働党の末端組織を北朝鮮では 「細胞組織」 という。 拉致問題もそうだが、北朝鮮問題を根本的に解決するには金政権を打倒するしかない。 今なら日米韓にはそれを実行する充分な能力がある。 残るは意志の問題ではないか。 トランプ氏復帰、世界中が注視 ウクライナへの軍事支援に変化も 中国「不確実性増す」 2024/11/6 21:30 https://www.sankei.com/article/20241106-YY2Q7QAJBZPXVJTOEJXXEK6S5E/?outputType=theme_uspe 米共和党のトランプ前大統領と、民主党のハリス副大統領が対決した2024年11月5日の米大統領選を世界各国は強い関心を持って注視した。 ロシアのウクライナ侵略を巡り、ウクライナへの支援から撤退する可能性のあるトランプ氏が勝利したことを欧州は警戒。 ロシアは歓迎しているとみられる。 トランプ氏の勝利で中国は 「不確実性」 が増すと予測。 混沌とする中東情勢は同氏の復帰で新たな局面を迎えそうだ。 ■欧州、NATO結束で不安 米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が勝利したことで、欧州では米国がウクライナ支援から撤退し、欧州安全保障に危機をもたらすとの警戒感が出ている。 フランスのマクロン大統領は2024年11月6日にX(旧ツイッター)でトランプ氏の勝利を祝福した上で、 「ドイツのショルツ首相とも話し合った」 「新たな環境の中で、我々は欧州をより強く、結束させるために働く」 と投稿。 独仏で欧州連合(EU)を牽引し、新政権のもとで新たな米欧関係の構築を目指す構えを示した。 トランプ氏はこれまで、欧州加盟国が防衛費の負担を増やさなければ、ロシアが将来、欧州を攻撃しても防衛しないと述べている。 北大西洋条約機構(NATO)の結束に不安が広がる中、ルッテNATO事務総長は2024年11月6日、 「強さによる平和を推進するため、再び協力できることを楽しみにしている」 とXに投稿した。 先月の欧州世論調査では、ドイツで64%、フランスでは61%が 「安全保障のためにはハリス副大統領の勝利が望ましい」 と回答していた。 トランプ氏は国内産業保護のため輸入品に高関税をかけると公言しており、米EU間の貿易摩擦は不可避となる見通しが強い。 EUの貿易大国ドイツで特に警戒が強まっている。 トランプ氏は2024年10月末、EUについて 「彼らは我々の車や農作物を買わずに、膨大な量の車を売っている」 「代償を払わせる」 と発言した。 ■露、ウクライナ降伏への圧力期待 ウクライナ侵略を巡って同国の 「降伏」 による早期の戦闘終結を実現させたいロシアは米大統領選で、ウクライナに停戦圧力を加えたり、軍事支援を停止したりする可能性がある米共和党のトランプ前大統領が勝利したことを歓迎しているとみられる。 ペスコフ露大統領報道官は2024年11月6日、 「プーチン大統領は一貫して対話に前向きだ」 とトランプ氏との電話会談を排除しなかった。 ウクライナでの停戦に向けて米国が動くかどうかをロシアは注視するとも述べた。 プーチン氏は2024年10月下旬、トランプ氏が停戦の実現に尽力する意向を示しているとし、 「(停戦に関する)そうした発言は誰からのものであろうと歓迎する」 と表明。 また、 「(戦争の)帰結はロシアに有利なものであるべきだ」 「(停戦の内容は)戦場の現実に立脚すべきだという点に関してロシアは譲歩しない」 と述べた一方、ロシアには 「合理的な妥協」 を行う用意があるとも主張した。 プーチン氏は従来、停戦に応じる条件として、ウクライナが南部クリミア半島と東・南部4州全域をロシアに割譲することや、NATO加盟を否定することを提示。 ただ、露軍も疲弊しており、4州全域を軍事的に掌握するのは困難だとの見方が露国内でも出ている。 トランプ氏が今後、ロシアとウクライナ双方に硬軟織り交ぜて停戦を促した場合、プーチン氏が4州全域の割譲要求を取り下げ、現在の前線を停戦ラインとすることを認めるなど一定の 「妥協」 に応じる可能性はゼロではない。 ■韓国、対北で安保体制の維持強調 北朝鮮がウクライナを侵略するロシアへ派兵するなど、安全保障情勢が厳しさを増す中、韓国では、米大統領選でトランプ前大統領が勝利したことを受け、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がバイデン米大統領、岸田文雄前首相と築いた日米韓の対北安保協力体制が揺らぎかねないとの不安感が高まっている。 トランプ氏は在任中、 「裕福な国」 である韓国が米国の軍事力に 「ただ乗りしている」 と主張し、在韓米軍の駐留経費を巡り、韓国に大幅な負担増を迫った経緯がある。 このため、韓国は2024年10月、トランプ氏の返り咲きに備え、2026年以降の駐留経費負担を決める協定に早々に合意。 選挙直前の今月2024年11月4日、駆け込むように署名を済ませた。 尹氏は2024年11月6日、Xでトランプ氏への祝意を示した上で、トランプ氏が 「これまで見せてきた強いリーダーシップ」 を評価。 米韓が今後、緊密に協力していくことに期待を表明した。 韓国大統領府高官は同日、ロシア派兵で北朝鮮の脅威が増している点を指摘。 「韓国政府は安保が一寸も揺るがないよう米国の新政権と完璧な安保体制を築き上げていく」 と述べ、米新政権下でも安保協力を維持していく方針を強調した。 ■中国、関税引き上げ警戒 米大統領選で共和党のトランプ前大統領、民主党のハリス副大統領のどちらが勝利しても、中国では米国の対中圧力は緩和されないとの見方が支配的だった。 浙江外国語学院米国研究センター主任の王冲氏は 「誰が大統領になろうとも中米関係で小春日和が実現するのは難しく、劇的な好転を実現するのは更に難しい」 との見解を選挙前に中国メディアに寄せた。 王氏は、バイデン大統領の対中路線を継続すると見込まれたハリス氏に対し、トランプ氏の路線では 「不確実性と予見不可能性が増す」 と警戒する。 中国側は、トランプ氏が大統領1期目で見せた 「不確実性」 に神経を尖らせる。 トランプ氏は既に中国製品に60%の関税を課す方針を表明しており、実現すれば、景気低迷下にある中国経済には逆風だ。 中国が 「核心的利益」 と位置付ける台湾問題でも、トランプ氏は中国が台湾に侵攻すれば 「150〜200%」 の関税を課すと発言している。 一方で、中国は米政権の圧力継続を見越し、ここ1年ほどは米国を念頭に置いた外交を展開してきた。 まずは米国の同盟国などの切り崩しだ。 日米豪印の枠組み「クアッド」の一角をなすインド、米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」とクアッド双方に入るオーストラリアとは、それぞれ悪化していた関係の改善に動いた。 次にグローバルサウス(南半球を中心とする新興・途上国)の取り込みにも力を入れ、中国やロシアなど主要新興国でつくる「BRICs」の枠組み拡大などを進めた。 日中外交筋は 「中国はこの1年間の取り組みを通じ、誰が米大統領になっても対応可能だと自信を持っているのではないか」 と指摘する。 ■台湾、有事の防衛で懸念残る 台湾当局は、米大統領選の結果が台湾海峡の平和と安定に影響を与えるとみて注視している。 「米国の台湾支持は超党派の共通認識」(米当局者) とはいえ、バイデン米大統領が繰り返し台湾防衛を明言してきたのに対して共和党のトランプ候補の姿勢は曖昧さが増しており、台湾側には懸念も残る。 トランプ氏は 「台湾は(米国に)防衛費を支払うべきだ」 と主張し、域内総生産(GDP)比10%の防衛費支出を台湾に要求。 これは歳出の8割超にあたる非現実的な数字だ。 更に台湾が 「半導体ビジネスを米国から奪った」 とし、台湾製半導体への高関税も示唆した。 世界的な供給網の中核として、中国による台湾侵攻を抑止する役割への期待から 「シリコンの盾」 と呼ばれる台湾の半導体産業に、トランプ氏の存在は大きな影を落とす。 ただトランプ氏に対しては悲観論だけではない。 当局系シンクタンクの安全保障研究者は、大規模な兵器購入を台湾に求める同氏の勝利で 「(最新鋭ステルス戦闘機の)F35などの高度な兵器を買うチャンスでもある」 と指摘する。 また与党、民主進歩党系の政治研究者も 「民進党は前回の米大統領選で、台湾との関係が良好だったトランプ氏の再選を望んでおり、バイデン氏の当選に焦りもあった」 「今回はどちらでも構わない」 と話す。 一方、中国に融和的な最大野党の中国国民党は、米中間の緊張を高める可能性が大きいとみられるトランプ氏をより警戒する。 「米国が中国に対抗するためのコマとして台湾を利用する」(国民党系の政治学者) との懸念を持つためだ。 ■対イラン政策、一変の公算 パレスチナ自治区ガザやレバノンで戦闘を続けるイスラエルと、その宿敵イランに米国がどう対処するのか注目されるだけに、中東諸国は強い関心を持って米大統領選の行方を見つめた。 イスラエルで2024年10月末に公表された世論調査結果で、次期米大統領はトランプ氏が好ましいとの回答が全体の66%を占め、ハリス氏との回答は17%だった。 それも当然の結果と言える。 2017年から4年間の大統領任期中、トランプ氏はそれまでの米外交政策を変更してエルサレムをイスラエルの首都と認定するなど、同国寄りの政策を貫いた。 特に戦闘が続く現在では、激しい攻撃で高まる国際的批判をかわす上でも最大の後ろ盾になるとの期待が大きい。 イスラエルのネタニヤフ首相は2024年11月6日、トランプ氏が勝利したことを受け、 「歴史的に最も偉大な(大統領への)復帰だ」 「米国の新たな始まりとなる」 と祝意を示した。 一方、イランはトランプ氏復帰に警戒を強めている。 イランが2024年10月初めにミサイル約180発でイスラエルを攻撃した際、トランプ氏は 「(イスラエルは)イランの核施設を攻撃すべきだ」 と述べた。 今後、中国などとの原油のヤミ取引の監視を強化するなど、イランに対する 「最大限の圧力」 政策が復活する公算が大きい。 イラン政府のモハジェラニ報道官は2024年11月6日、 「米国の選挙はイラン人の暮らしに影響しない」 と述べた。 ロイター通信がイランの通信社の報道として伝えた。 ウクライナの汚職対策で会合 G7各国専門家らタスクフォースで都内集結 2024/11/6 10:42 https://www.sankei.com/article/20241106-SGLSUSBPTFIPLCRFYHB2BMMG7A/ ウクライナで問題化している汚職の追放のため、先進7カ国(G7)が設置した 「汚職対策タスクフォース」 の第3回会合が2024年11月6日、東京都内で開かれた。 初の対面形式で、G7各国やウクライナ検察当局、国連開発計画(UNDP)などの専門家ら約40人が参加。 2日間に渡る協議で支援の課題を洗い出す。 過去2回はオンラインで開かれ、それぞれの活動状況を共有した。 今回は、効果的な支援のため、各国や各機関の取り組み内容に重複がないかどうかを確認。 ウクライナが抱える課題を改めて議論し、それぞれの活動に生かす。 ウクライナでは汚職が深刻で、喫緊の政治課題となっている。 昨年2023年7月に東京で開かれたG7司法相会合でタスクフォース設置が決まり、日本の法務省が事務局を担っている。 今年2024年8月には小泉龍司法相(当時)が、首都キーウ(キエフ)を訪れ、ウクライナとの間で法務・司法分野での協力に関する覚書に署名した。 交戦で北朝鮮兵死亡と米紙 当局者「かなりの数」 露軍と戦闘参加、日時不明 2024/11/6 10:40 https://www.sankei.com/article/20241106-M6HOWVK65ZMTZN6T7PNLGG56DQ/ 米有力紙ニューヨーク・タイムズは2024年11月5日、ウクライナ軍が越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で、ウクライナ軍と北朝鮮兵が初めて交戦し、 「かなりの数」 の北朝鮮兵が死亡したと報じた。 匿名の米当局者の話としている。 ゼレンスキー大統領は2024年11月5日の声明で、北朝鮮兵との戦闘は 「世界の不安定化の新たなページを開く」 と述べ、戦争の局面が変わるとの考えを示した。 同紙によると、交戦は限定的で、北朝鮮兵はロシア軍部隊と共に戦闘に参加した。 交戦の日時は不明という。 ゼレンスキー氏は声明で 「戦争を拡大しようとするロシアの動きを失敗させなければならない」 と強調し、各国に支援を呼び掛けた。 ウクライナのウメロフ国防相は、韓国メディアが2024年11月5日に報じたインタビューで、北朝鮮兵との間で限定的な交戦が初めて起きたと述べた。 ウメロフ氏も戦闘の日時や場所などは説明しなかった。(共同) ロシア派遣の北朝鮮兵と戦闘は「新局面」 ゼレンスキー氏が声明 各国に支援呼びかけ 2024/11/6 7:04 https://www.sankei.com/article/20241106-JKLPJCK43VOCPOVFBFQB7W2GWE/ ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月5日の声明で、ロシアに派遣された北朝鮮兵との戦闘は 「世界の不安定化の新たなページを開く」 と述べ、戦争の局面が変わるとの考えを示した。 戦闘の詳細は明らかにしなかった。 「戦争を拡大しようとするロシアの動きを失敗させなければならない」 と強調し、各国に支援を呼びかけた。 ウクライナのウメロフ国防相は、韓国メディアが2024年11月5日に報じたインタビューで、北朝鮮兵との間で限定的な交戦が初めて起きたと述べた。 ウメロフ氏も戦闘の日時や場所などは説明しなかった。 ゼレンスキー氏は 「テロは十分な対抗措置がないと、ウイルスのように広がる」 「措置は十分で、強力でなければならない」 と訴えた。 今月2024年11月1日には米英独の3カ国を名指しして 「傍観しているだけだ」 と語り、対応の遅れを批判していた。(共同) ウクライナ国防相「北朝鮮軍と初交戦」明かす ロシア兵に偽装、1万5千人配置か 2024/11/5 13:59 https://www.sankei.com/article/20241105-YTVSUIZBOVOLLNMJKXDI5SAKCI/ ウクライナのウメロフ国防相は、韓国KBSテレビが2024年11月5日に報じたインタビューで、北朝鮮からロシアへ派兵された朝鮮人民軍の部隊との初の交戦があったことを明らかにした。 ただ、 「小規模な交戦」 で、全ての兵力が動員された体系的なレベルではなかったとし、限定的な戦闘だった点を説明した。 いつどこでの交戦なのかは不明。 ウメロフ氏は、北朝鮮の将兵はロシア兵に偽装しており、死傷者や捕虜の有無を確かめるには身元確認が必要だとの認識も示した。 また、約3000人ずつの北朝鮮の部隊が5つ、計約1万5000人が前線の北東部や東部、南東部に分かれて配置されるとの予測にも言及。 数週間以内には配置を完了するとの見通しを示した。 韓国のソウル新聞は2024年11月5日までに、政府関係者の話として、北朝鮮兵約40人がウクライナとの戦線で死亡したと報じたが、韓国国防省報道官は2024年11月5日、 「確認できる内容がない」 と述べた。 金正恩が露朝同盟に縋る「斬首」回避 斎藤勉の眼 2024/11/5 10:00 https://www.sankei.com/article/20241105-PL2F5JZKEBNKZHMJ775I4FYV54/ 人命・人権に冷淡な独裁者同士の軍事同盟には大抵の場合、残忍な 「密約」 が隠されている。 その代表格がソ連のスターリンとナチス・ドイツのヒトラーが1939年8月に締結した独ソ不可侵条約だ。 2人の独裁者は条約の裏で交わした 「秘密議定書」 に基づき、翌1939年9月、ポーランドに東西から侵攻、第二次大戦が始まった。 ポーランドを消滅させたこの密約こそ、ヒトラーのユダヤ人大虐殺(ホロコースト)やスターリンのポーランド将兵大殺戮「カチンの森事件」(1940年)の悲劇を招く元凶となった。 独ソの野合から85年たった今年2024年6月、2人の暴君が軍事同盟へと突き進んだ。 ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記による 「包括的戦略パートナーシップ条約」 だ。 核心は 「一方が戦争状態になれば、遅滞なく軍事的その他の援助を提供する」 とする第4条だが、発表された全23条に 「秘密協定」 は付記されていない。 しかし、元露情報機関将校は条約締結後、米紙ウォールストリート・ジャーナルに 「条約は、ロシアがどう戦っているか、北朝鮮軍兵士が直接学ぶため、ウクライナに第1波の約千人を派遣する許可を与える―との秘密条項を含んでいる」 と明かした。 密約の存在は締結から4カ月後の2024年10月に裏付けられた。 「暴風軍団」 の異名を持つ精鋭特殊部隊 「第11軍団」 がウクライナ軍の越境攻撃が続く露西南部・クルスク州などに配備された。 朝鮮半島情勢に詳しい李相哲・龍谷大教授は 「2024年10月末の段階で1万1000人の北朝鮮兵がクルスクなどに集結した」 「露軍指揮下で占領地奪還の戦闘に投入されるとみるべきだ」 「中には20代前半の新米兵士も多い」 「彼らは軍事経験が乏しく、クルスクは隠れ場のない大平原だけに、ドローン攻撃などで大量の戦死者が出る可能性がある」 と指摘する。 北朝鮮が派兵の見返りに要求するのは当然、半島有事の際の露軍の介入だ。 李教授は、金総書記が有事の緊迫状態の中で最も恐れる自分に対する米韓などの 「斬首(暗殺)作戦」 を出来なくする手助けをロシアに縋(すが)ろうとする―とみる。 既に北朝鮮は大量の砲弾や弾道ミサイルをロシアに送っているが、喉から手が出るほどロシアから欲しいのは、日米韓に重大脅威となる原子力潜水艦や偵察衛星などの高度な技術だ。 李教授は 「これらの軍事技術は派遣された兵士の死傷者数に応じて供与されるのでは」 との見方を示す。 露朝密約の裏では北朝鮮兵の夥しい死傷者の発生が予想されるが、プーチン氏にとっては日々1200人超とされる自国の戦死者数を減らせ得るあり難い 「弾除(よ)け」 だ。 金氏にとっては 「兵士手当1人当たり年間450万円、戦死保険1千万円の契約を露側と交わしており、年間ざっと1千億円分もの外貨がそっくり、自分1人の懐に入る」(李教授)。 派遣兵は 「金づる」 だ。 兵士がたまたま生還すれば、ドローン戦など近代戦の実体験は半島有事に利用できるメリットもある。 哀れなことに、派兵家族には一銭も支払われないどころか、情報漏れ封じのため、家族ごと 「隔離」 「移住」 を強制されている。 ウクライナ側も千載一遇の 「脱北」 機会を得た兵士に多額の金銭で 「投降」 や 「韓国亡命」 を呼び掛ける心理作戦に着手する。 今日2024年11月5日に投票される米大統領選の結果を見据え、戦局をロシア有利に強引に転換させたい露朝連合軍の暴虐を世界は断じて許してはならない。 (論説委員) <産経抄>返り咲くトランプ氏、わが国も主要プレーヤーとしての覚悟を 2024/11/7 5:00 https://www.sankei.com/article/20241107-LCLBWAHAPVKMNCEAR2DH24N7GA/ 言葉を生業とする人々にとって、 「民主主義」 は汲めども尽きぬ警句の泉らしい。 英国の劇作家、トム・ストッパード氏は巧みな言い回しでその本質を突いている。 「投票が民主主義なのではない」 「票の勘定が民主主義なのだ」 と。 ▼『すごい言葉』(晴山陽一著)から拝借した。 多くの前提が必要だろう。 選挙権と被選挙権に不当な制限がなく、投票の秘密や投開票の公正さが担保されていること。 ロシア、中国…。 民主主義を否定する国々を見るにつけ、米国には模範的な存在であってほしいと願う。 ▼大接戦と予想された米大統領選は、激戦州を制したトランプ前大統領が、思いのほか早く勝利宣言にこぎ着けた。 むろん、米国に一息つく暇はない。 我が国もここからは民主主義陣営を構成する国として、世界の課題に向き合わなければならない。 ▼ウクライナ支援の在り方は大きな懸案だ。 トランプ氏の判断次第で、侵略国のロシアだけでなく、台湾への威圧を強める中国をも喜ばせかねない。 混乱する中東情勢や、核・ミサイル戦力の増強を進める北朝鮮など、緊張を高める変数も実に多い。 ▼「投票は弾丸よりも強し」 と述べたリンカーンは、弾丸に命を奪われた。 今回の大統領選で、トランプ氏が銃や暴力の標的になったのも記憶に新しい。 深刻な亀裂が窺える米社会は、一体感を取り戻せるだろうか。 政治の空白を生まぬよう円滑な政権移行を望みたい。 ▼問われているのは米国の、そして民主主義の地力に他ならない。 トランプ氏の掲げる 「米国第一主義」 が、先の見通しづらい世界情勢にどう応じるのか、という懸念はある。 我が国もまた、国際社会の主要プレーヤーとして主体的に振る舞う覚悟を問われている。 <主張>トランプ氏勝利 同盟重視し国際秩序守れ 内向きに終始してはならない 社説 2024/11/7 5:00 https://www.sankei.com/article/20241107-EQUVXD4IZFOJDMKHLBFXNC47EE/ 米大統領選で、共和党候補のトランプ前大統領が勝利宣言し、 「繁栄した米国を作りたい」 と語った。 2024年12月の選挙人投票を経て来年2025年1月20日に就任する。 2021年1月以来の返り咲きとなる。 「米国を再び偉大に」 「米国第一主義」 などのスローガンを掲げた。 インフレ(物価上昇)や不法移民の問題で民主党候補のハリス副大統領を批判し、有権者の支持を集めた。 暗殺未遂を乗り越えた 「強さ」 も支持されたのだろう。 トランプ氏に注文したい。 公約に沿ってインフレや不法移民など内政の諸政策を推進するのは当然だが、 「内向き」 の政治に終始しないでもらいたい。 ■日本との協力を確実に 前回のトランプ政権は、専制国家中国の脅威をはっきりと指摘し、軍事的、経済的に抑止していくという歴史的決断を下した。 それは民主党のバイデン政権にも引き継がれた。 新たなトランプ政権でも国際秩序を守るために行動することを期待したい。 世界はトランプ前政権当時から大きく変わった。 中国は経済不振に陥りながらも、台湾周辺や南・東シナ海で軍事的威圧を強めている。 ロシアによるウクライナ侵略は3年近くも続いている。 中東での紛争は終息の気配がない。 自由と民主主義、「法の支配」に基づく世界の秩序が、専制国家によって脅かされている。 米国の行動力と民主主義諸国の結束が今ほど試されているときはない。 トランプ氏は、2024年7月の共和党全国大会で訴えたように 「米国の不和と分断」 を修復しなければならない。 トランプ政権が備えるべき相手は、自身を支持しなかった 「内なる敵」 ではなく、米国や民主主義国の存立と繁栄を脅かす専制国家だ。 世界の経済成長の中心地であるインド太平洋地域への関心を高めてほしい。 地域最大の同盟国である日本やオーストラリア、カナダ、韓国などとの協力が欠かせない。 大統領選の最中には、中国による日本や台湾、フィリピンなどへの軍事的挑発が相次いだ。 2024年10月に台湾を囲む形で行われた中国軍の演習ではロシア軍の艦船が宮古海峡を通過した。 台湾有事を想定した中露連携との見方もある。 北朝鮮は新型と称する大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した。 トランプ氏の台湾を巡る認識には不安もある。 共和党の政策綱領から1980年以来初めて 「台湾の自衛を支援する」 という誓約が抜け落ちた。 トランプ氏が 「台湾は防衛費を払うべきだ」 「我々は保険会社と何ら変わらない」 と不満を語ったこともあった。 だが、日米などが共有する 「自由で開かれたインド太平洋」 のためにも台湾海峡の平和と安定は死活的に重要だ。 米軍の近代化を進め対中抑止に努めねばならない。 ■ウクライナ支援続けよ トランプ氏にはウクライナへの支援継続も望みたい。 派兵された北朝鮮軍の部隊がウクライナ軍と交戦したと伝えられる。 ウクライナへの侵略国に北朝鮮が加わった。 ここでもインド太平洋地域と欧州の安全保障問題は繋がった。 トランプ氏は自身が大統領選に勝てば 「すぐに停戦できる」 と述べてきたが、停戦とは露軍の即時全面撤退以外にない。 ロシアや北朝鮮に果実を与えれば、日本周辺での専制国家による侵略を誘発しかねない。 トランプ氏は同盟国に応分の防衛負担を求めるだろう。 米国1国で専制国家を抑止できないため理解できるが、日本や先進7カ国(G7)、北大西洋条約機構(NATO)加盟国などとの協力も合わせて語るべきだ。民主主義国同士の重層的な同盟・協力関係が国際社会の安定に繋がり、米国の繁栄も支えているからだ。 民主主義諸国の結束の乱れは中露など専制国家を増長させかねない。 トランプ氏は、バイデン政権が打ち出したインド太平洋地域の 「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」 への不支持も表明した。 米国の不在は、中国の地域での影響力を強めることになる。 再考すべきだ。 中東情勢も喫緊の課題だ。 イスラエルとイランの全面衝突が懸念されている。 イスラエルへの影響力を発揮し、事態の安定に努めてほしい。 石破茂政権はトランプ氏側と早期に接触し、信頼関係を築かねばならない。 トランプ氏復帰、世界中が注視 ウクライナへの軍事支援に変化も 中国「不確実性増す」 2024/11/6 21:30 https://www.sankei.com/article/20241106-YY2Q7QAJBZPXVJTOEJXXEK6S5E/?outputType=theme_uspe 米共和党のトランプ前大統領と、民主党のハリス副大統領が対決した2024年11月5日の米大統領選を世界各国は強い関心を持って注視した。 ロシアのウクライナ侵略を巡り、ウクライナへの支援から撤退する可能性のあるトランプ氏が勝利したことを欧州は警戒。 ロシアは歓迎しているとみられる。 トランプ氏の勝利で中国は「不確実性」が増すと予測。 混沌とする中東情勢は同氏の復帰で新たな局面を迎えそうだ。 ■欧州、NATO結束で不安 米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が勝利したことで、欧州では米国がウクライナ支援から撤退し、欧州安全保障に危機をもたらすとの警戒感が出ている。 フランスのマクロン大統領は2024年11月6日にX(旧ツイッター)でトランプ氏の勝利を祝福した上で、 「ドイツのショルツ首相とも話し合った」 「新たな環境の中で、我々は欧州をより強く、結束させるために働く」 と投稿。 独仏で欧州連合(EU)を牽引し、新政権の下で新たな米欧関係の構築を目指す構えを示した。 トランプ氏はこれまで、欧州加盟国が防衛費の負担を増やさなければ、ロシアが将来、欧州を攻撃しても防衛しないと述べている。 北大西洋条約機構(NATO)の結束に不安が広がる中、ルッテNATO事務総長は2024年11月6日、 「強さによる平和を推進するため、再び協力できることを楽しみにしている」 とXに投稿した。 先月2024年10月の欧州世論調査では、ドイツで64%、フランスでは61%が 「安全保障のためにはハリス副大統領の勝利が望ましい」 と回答していた。 トランプ氏は国内産業保護のため輸入品に高関税をかけると公言しており、米EU間の貿易摩擦は不可避となる見通しが強い。 EUの貿易大国ドイツで特に警戒が強まっている。 トランプ氏は2024年10月末、EUについて 「彼らは我々の車や農作物を買わずに、膨大な量の車を売っている」 「代償を払わせる」 と発言した。 ■露、ウクライナ降伏への圧力期待 ウクライナ侵略を巡って同国の 「降伏」 による早期の戦闘終結を実現させたいロシアは米大統領選で、ウクライナに停戦圧力を加えたり、軍事支援を停止したりする可能性がある米共和党のトランプ前大統領が勝利したことを歓迎しているとみられる。 ペスコフ露大統領報道官は2024年11月6日、 「プーチン大統領は一貫して対話に前向きだ」 とトランプ氏との電話会談を排除しなかった。 ウクライナでの停戦に向けて米国が動くかどうかをロシアは注視するとも述べた。 プーチン氏は2024年10月下旬、トランプ氏が停戦の実現に尽力する意向を示しているとし、 「(停戦に関する)そうした発言は誰からのものであろうと歓迎する」 と表明。 また、 「(戦争の)帰結はロシアに有利なものであるべきだ」 「(停戦の内容は)戦場の現実に立脚すべきだという点に関してロシアは譲歩しない」 と述べた一方、ロシアには 「合理的な妥協」 を行う用意があるとも主張した。 プーチン氏は従来、停戦に応じる条件として、ウクライナが南部クリミア半島と東・南部4州全域をロシアに割譲することや、NATO加盟を否定することを提示。 ただ、露軍も疲弊しており、4州全域を軍事的に掌握するのは困難だとの見方が露国内でも出ている。 トランプ氏が今後、ロシアとウクライナ双方に硬軟織り交ぜて停戦を促した場合、プーチン氏が4州全域の割譲要求を取り下げ、現在の前線を停戦ラインとすることを認めるなど一定の 「妥協」 に応じる可能性はゼロではない。 ■韓国、対北で安保体制の維持強調 北朝鮮がウクライナを侵略するロシアへ派兵するなど、安全保障情勢が厳しさを増す中、韓国では、米大統領選でトランプ前大統領が勝利したことを受け、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がバイデン米大統領、岸田文雄前首相と築いた日米韓の対北安保協力体制が揺らぎかねないとの不安感が高まっている。 トランプ氏は在任中、 「裕福な国」 である韓国が米国の軍事力に 「ただ乗りしている」 と主張し、在韓米軍の駐留経費を巡り、韓国に大幅な負担増を迫った経緯がある。 このため、韓国は2024年10月、トランプ氏の返り咲きに備え、2026年以降の駐留経費負担を決める協定に早々に合意。 選挙直前の今月2024年11月4日、駆け込むように署名を済ませた。 尹氏は2024年11月6日、Xでトランプ氏への祝意を示した上で、トランプ氏が 「これまで見せてきた強いリーダーシップ」 を評価。 米韓が今後、緊密に協力していくことに期待を表明した。 韓国大統領府高官は同日2024年11月6日、ロシア派兵で北朝鮮の脅威が増している点を指摘。 「韓国政府は安保が一寸も揺るがないよう米国の新政権と完璧な安保体制を築き上げていく」 と述べ、米新政権下でも安保協力を維持していく方針を強調した。 ■中国、関税引き上げ警戒 米大統領選で共和党のトランプ前大統領、民主党のハリス副大統領のどちらが勝利しても、中国では米国の対中圧力は緩和されないとの見方が支配的だった。 浙江外国語学院米国研究センター主任の王冲氏は 「誰が大統領になろうとも中米関係で小春日和が実現するのは難しく、劇的な好転を実現するのは更に難しい」 との見解を選挙前に中国メディアに寄せた。 王氏は、バイデン大統領の対中路線を継続すると見込まれたハリス氏に対し、トランプ氏の路線では 「不確実性と予見不可能性が増す」 と警戒する。 中国側は、トランプ氏が大統領1期目で見せた 「不確実性」 に神経を尖らせる。 トランプ氏は既に中国製品に60%の関税を課す方針を表明しており、実現すれば、景気低迷下にある中国経済には逆風だ。 中国が 「核心的利益」 と位置付ける台湾問題でも、トランプ氏は中国が台湾に侵攻すれば 「150〜200%」 の関税を課すと発言している。 一方で、中国は米政権の圧力継続を見越し、ここ1年ほどは米国を念頭に置いた外交を展開してきた。 まずは米国の同盟国などの切り崩しだ。 日米豪印の枠組み「クアッド」の一角をなすインド、米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」とクアッド双方に入るオーストラリアとは、それぞれ悪化していた関係の改善に動いた。 次にグローバルサウス(南半球を中心とする新興・途上国)の取り込みにも力を入れ、中国やロシアなど主要新興国で作る「BRICs」の枠組み拡大などを進めた。 日中外交筋は 「中国はこの1年間の取り組みを通じ、誰が米大統領になっても対応可能だと自信を持っているのではないか」 と指摘する。 ■台湾、有事の防衛で懸念残る 台湾当局は、米大統領選の結果が台湾海峡の平和と安定に影響を与えるとみて注視している。 「米国の台湾支持は超党派の共通認識」(米当局者) とはいえ、バイデン米大統領が繰り返し台湾防衛を明言してきたのに対して共和党のトランプ候補の姿勢は曖昧さが増しており、台湾側には懸念も残る。 トランプ氏は 「台湾は(米国に)防衛費を支払うべきだ」 と主張し、域内総生産(GDP)比10%の防衛費支出を台湾に要求。 これは歳出の8割超に当たる非現実的な数字だ。 更に台湾が 「半導体ビジネスを米国から奪った」 とし、台湾製半導体への高関税も示唆した。 世界的な供給網の中核として、中国による台湾侵攻を抑止する役割への期待から 「シリコンの盾」 と呼ばれる台湾の半導体産業に、トランプ氏の存在は大きな影を落とす。 ただトランプ氏に対しては悲観論だけではない。 当局系シンクタンクの安全保障研究者は、大規模な兵器購入を台湾に求める同氏の勝利で 「(最新鋭ステルス戦闘機の)F35などの高度な兵器を買うチャンスでもある」 と指摘する。 また与党、民主進歩党系の政治研究者も 「民進党は前回の米大統領選で、台湾との関係が良好だったトランプ氏の再選を望んでおり、バイデン氏の当選に焦りもあった」 「今回はどちらでも構わない」 と話す。 一方、中国に融和的な最大野党の中国国民党は、米中間の緊張を高める可能性が大きいとみられるトランプ氏をより警戒する。 「米国が中国に対抗するためのコマとして台湾を利用する」(国民党系の政治学者) との懸念を持つためだ。 ■対イラン政策、一変の公算 パレスチナ自治区ガザやレバノンで戦闘を続けるイスラエルと、その宿敵イランに米国がどう対処するのか注目されるだけに、中東諸国は強い関心を持って米大統領選の行方を見つめた。 イスラエルで2024年10月末に公表された世論調査結果で、次期米大統領はトランプ氏が好ましいとの回答が全体の66%を占め、ハリス氏との回答は17%だった。 それも当然の結果と言える。 2017年から4年間の大統領任期中、トランプ氏はそれまでの米外交政策を変更してエルサレムをイスラエルの首都と認定するなど、同国寄りの政策を貫いた。 特に戦闘が続く現在では、激しい攻撃で高まる国際的批判をかわす上でも最大の後ろ盾になるとの期待が大きい。 イスラエルのネタニヤフ首相は2024年11月6日、トランプ氏が勝利したことを受け、 「歴史的に最も偉大な(大統領への)復帰だ」 「米国の新たな始まりとなる」 と祝意を示した。 一方、イランはトランプ氏復帰に警戒を強めている。 イランが2024年10月初めにミサイル約180発でイスラエルを攻撃した際、トランプ氏は 「(イスラエルは)イランの核施設を攻撃すべきだ」 と述べた。 今後、中国などとの原油のヤミ取引の監視を強化するなど、イランに対する 「最大限の圧力」 政策が復活する公算が大きい。 イラン政府のモハジェラニ報道官は2024年11月6日、 「米国の選挙はイラン人の暮らしに影響しない」 と述べた。 ロイター通信がイランの通信社の報道として伝えた。 米大統領選 有権者最大の関心は「民主主義」 出口調査 トランプ氏不正主張など影響か 2024/11/6 14:09 https://www.sankei.com/article/20241106-DNASW5AXFFJETCGA3CE2DJNMAQ/?outputType=theme_uspe 2024年11月5日投開票の米大統領選で米メディア各社が実施した出口調査では、最も関心のある争点として 「民主主義の在り方」 を挙げた人が 「経済」 を上回った。 有権者層の分析では、共和党のトランプ前大統領(78)が過去の選挙戦より黒人やヒスパニック(中南米系)からの支持を増やした半面、民主党のハリス副大統領(60)はトランプ氏から白人の支持を奪っているもようだ。 NBCテレビの出口調査によると、最も重視する争点は 「民主主義」だと答えた人は34% で、 「経済」の31% を上回ってトップとなった。 続いて 「人工妊娠中絶の是非」が14%、 「移民問題」が11%、 「外交問題」が4% だった。 CNNテレビの調査でも近似した結果となった。 選挙戦での世論調査では、ほぼ一貫して経済が最重要争点と見做されてきたが、ここにきて民主的制度が脅かされているとの懸念が有権者に広がっていることが示された格好だ。 米紙ワシントン・ポストによると、有権者の約7割が、米国の民主主義への脅威が 「とてもある」 あるいは 「ある程度ある」 と回答した。 背景には、トランプ氏が2020年の前回大統領選で十分な根拠を示さず主張したのと同様に、今回も投票日前から 「不正が行われている」 と繰り返していることなどが影響したとみられる。 前回選では、トランプ氏が敗北を認めずに不正主張を拡散させたことが、2021年1月のトランプ支持者による連邦議会襲撃事件に繋がったとされる。 一方、NBCによれば、有権者の45%がトランプ政権時の4年前より 「生活が苦しくなった」 と回答。 経済運営ではハリス氏よりもトランプ氏に期待する傾向があらわれている。 人種による支持傾向にも変化があった。 トランプ氏を 「好ましい」 と考える人の割合は白人で49%で、前回選の57%から8ポイント減少。 ヒスパニックは42%、黒人は14%で、前回選よりそれぞれ4ポイント増加した。 「男らしさ」 といった価値観を重視する黒人やヒスパニックの男性有権者には、女性初の大統領を目指すハリス氏への反感がある一方、白人女性の間では 「トランプ離れ」 が進んでいると指摘される。 重要課題は「民主主義」「経済」 移民、中絶も判断要因に 米大統領選 2024/11/6 13:02 https://www.sankei.com/article/20241106-RCP7KKV2OBJOBEWXAWVVU7TJM4/?outputType=theme_uspe 2024年11月5日投開票の米大統領選で、CNNテレビやABCテレビなどが共同実施した出口調査の結果によると、有権者が重要課題に挙げたのは民主主義の行方が35%で最も多く、経済が31%、人工妊娠中絶の権利が14%、不法移民問題が11%で続いた。 AP通信とFOXニュースの共同出口調査では、半数近くが民主主義を最も重要な争点だと答え、39%が経済だと回答。 移民問題は20%、中絶は11%だった。(共同)
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