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イラン大統領選 改革派勝利もハメネイ師 路線継続を求める/nhk
2024年7月7日 5時49分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240707/k10014503721000.html
イランで行われた大統領選挙の決選投票は、欧米との対話を重視する改革派のペゼシュキアン氏が当選しました。最高指導者のハメネイ師は保守強硬派のライシ政権の路線継続を求めていて、融和的な外交政策への転換を実現できるかどうかが焦点となります。
5日に行われたイラン大統領選挙の決選投票では、欧米との対話を重視する改革派で、イラン議会の副議長や保健相を務めたペゼシュキアン氏が53%あまりの票を獲得し、欧米との対立をいとわない保守強硬派のジャリリ氏の44%あまりの得票を上回り、当選しました。
投票率は49.8%と、6月の1回目の選挙よりおよそ10%高くなり、現状に不満を持つ人たちの受け皿として支持を伸ばしたものとみられます。
ペゼシュキアン氏は6日、勝利演説を行い「私たちの前には、大きな試練が待ち構えている。人々がよりよい生活を送れるよう、直面する困難を乗り越えるための試練だ」と述べ、国民に団結を訴えました。
また「この選挙では偽りの約束はしなかった」と述べ、選挙戦で訴えた経済制裁の解除と核合意の立て直しに向け、欧米との関係改善を目指していくものとみられます。
首都テヘランでは、変革を期待する声が聞かれ、42歳の男性は「すぐにでも経済制裁の解除に取り組んでほしい」と話していたほか、42歳の女性は「社会の状況を考慮しながら各国との関係を築いていけるだろう」と話していました。
ただ、最高指導者のハメネイ師は声明で「ペゼシュキアン氏には、ライシ大統領の路線を継承するなどして、国の発展のために明るい未来を見据えるよう勧める」として、ことし5月にヘリコプター事故で亡くなった保守強硬派のライシ大統領の路線継続を求めました。
また、イラン議会は保守派が掌握しているため、ペゼシュキアン氏が掲げる融和的な外交政策への転換を実現できるかどうかが焦点となります。
米国務省 報道担当者「自由でも公正でもなかった」
イランの大統領選挙について、アメリカ国務省の報道担当者は「自由でも公正でもなかった。その結果、かなりの数のイラン国民が選挙に参加しないことを選択した。今回の選挙が、イランの方針転換や国民の人権尊重につながるものだとは期待していない」と批判しました。
また、イランの政策は最高指導者のハメネイ師によって決定され、アメリカのイランへの懸念は変わらないとしたうえで「アメリカの利益につながるのであれば、外交に力を尽くす方針を維持していく」と強調しました。
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