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敵について知らず、自分たちの衰えについても理解していない好戦的な米英支配層
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403110000/
2024.03.11 櫻井ジャーナル
ウクライナにはすでにNATO加盟国軍が入り、ロシア軍と戦火を交えている。その戦闘でロシア軍の勝利は確定的だ。そうした中、マニュエル・マクロン仏大統領は2月26日、ウクライナに西側諸国軍隊を派遣することは将来的に「排除」されるものではないと述べたわけで、この発言は間違っている。
ドイツ連邦軍参謀本部に将校として所属した経験のあるローデリヒ・キーゼベッター連邦議会議員は昨年5月、射程距離500キロメートルの「タウルスKEPD 350」をウクライナへ供給するべきだと発言したが、オラフ・ショルツ首相はウクライナへタウルス・ミサイルを送るというアイデアに消極的。タウルスを提供すればシステムを動かすため、イギリスやフランスと同じようにドイツ兵を派遣しなければならないと語った。イギリスやフランスは兵士を派遣しているということになる。
ロシアのメディアRTが3月1日に公表したドイツ空軍幹部の音声記録によると、ドイツも戦争を拡大させようとしている。ドイツ空軍のインゴ・ゲルハルツ総監、作戦担当参謀次長のフランク・グレーフェ准将、そして連邦軍宇宙本部のフェンスケとフロシュテッテは2月19日、タウルスをウクライナへ供給してクリミア半島とロシア本土を結ぶクリミア橋(ケルチ橋)を攻撃、破壊するというテーマで話し合っているのだ。彼らはロシア軍と戦っているとしていた。ドイツ首相は長距離ミサイルをウクライナへ供給することに消極的だが、軍幹部はすでに攻撃方法について相談している。
デイビッド・キャメロン英外相はドイツ紙のインタビューで、ドイツのタウルス供給を妨げている問題の解決にイギリス政府が協力する用意があると発言、ドイツ軍の背後にイギリスが存在していることを感じさせた。キャメロンはウクライナに和平を求めず、武力でロシアを屈服させるべきだという立場だ。ガザにおける虐殺と同じように、問題を引き起こしているのはイギリスとアメリカだ。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はイギリスの対外情報機関MI6の影響下にあると言われているが、そのゼレンスキーも軍事的暴走をやめられないでいる。ウクライナ陸軍のアレクサンドル・パブリュク中将は「反撃」を妄想しているようだ。「攻撃グループを編成し、反撃作戦を実施する」のだというが、再びウクライナ軍の死傷者が増えるだけだ。
1992年2月にネオコンが始めた世界制覇プロジェクトは、ソ連が消滅し、中国がアメリカに従属しているという前提で作成された。2001年9月11日に実行されたニューヨークの世界貿易センターやバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)に対する攻撃後に始められた侵略戦争は簡単に肩がつくとアメリカの好戦派は信じていたようだ。
しかし、ロシアがウラジミル・プーチンの下で再独立に成功、状況は大きく変化したのだが、フォーリン・アフェアーズ誌の2006年3/4月号に掲載された論文に書かれているように、アメリカのエリートはアメリカが近いうちにロシアと中国の長距離核兵器を先制第1撃で破壊する能力を持てると考えていた。その後、南オセチアやシリアでロシア軍が強く、ロシア製兵器が優秀だということが明確になってもネオコンたちは自分たちが優っているという考えを捨てられないでいる。ロシアの生産力も見誤った。しかも2013年11月から14年2月にかけてウクライナで仕掛けたクーデターはロシアと中国を接近させることになった。
アメリカやイギリスの支配層は自分たちが優秀だと信仰、ロシアや中国を軽蔑している。しかも自分たちの力が衰えていることを認めようとしない。沖縄を戦場にする一方、松代で大本営を建設していた当時の日本を思い起こさせる。
知彼知己者、百戰不殆
不知彼而知己者、一勝一負
不知彼不知己、毎戰必殆
(孫子 謀攻篇第三)
彼を知り己を知らば、百戦して殆うからず
彼を知らずして己を知れば、一勝一負す
彼を知らず己を知らざれば、戦うごとに必ず殆うし
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